JPH07106401B2 - フライングカム式ワーク切欠装置 - Google Patents

フライングカム式ワーク切欠装置

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JPH07106401B2
JPH07106401B2 JP1204841A JP20484189A JPH07106401B2 JP H07106401 B2 JPH07106401 B2 JP H07106401B2 JP 1204841 A JP1204841 A JP 1204841A JP 20484189 A JP20484189 A JP 20484189A JP H07106401 B2 JPH07106401 B2 JP H07106401B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はワークの立フランジ部の切欠加工を良好な切断
面形状で行うことのできるフライングカム式ワーク切欠
装置に関するものである。
(従来の技術) フライングカム式ワーク切欠装置の従来例としては、例
えば第6図に示すものがあり、図中10はワークとしての
パネルを示す。なおこの図は切欠加工時の状態を表わし
ている。
11,12は2段式リフタの上段部および下段部であり、上
段部11の中央部には入れ子13が貫通している。入れ子13
の上方の位置決め部13aには、それと同径の先端部を有
する押さえピン14が当接し、押さえピン14は下降時パネ
ル10の位置決め穴10aを貫通する。さらに上段部11の貫
通穴11aを下段部12に植設した入れ子15が貫通し、回り
止めのための入れ子15は図示の下降時の状態でパネル10
の位置決め穴10bを貫通し、入れ子13,15によりパネル10
は位置決めされる。また下段部12の切欠12a内にはクッ
ションピン16が嵌合されており、その頭部のワッシャ17
が上段部11の下面および切欠12aと当接する間をストロ
ークする。クッションピン16は下段部12の下面に当接す
るプレート18をも貫通する。下段部12およびプレート18
には、上段部11を持上げるためのスプリング19の装着用
の切欠12b,18aが設けてあり、下段部12はプレート18に
支持されるとともにリフタホルダ21に上下方向に摺動自
在に支持される。リフタホルダ21およびプレート18には
スクラップ排出用の切欠21a,18bが設けてある。なおク
ッションピン16が下降して上段部11の下面から離間し、
下段部12とプレート18とが当接すると図示のように下段
部11が上段部12内に収容され、入れ子13,15が位置決め
穴10a,10b内に収まる。
下ベース20にはクッションピン16,22のための貫通穴20
a,20bが設けてあり、クッションピン16,22は図示しない
駆動装置に連結されており、その駆動により連動して上
昇する。クッションピン22の頭部は、プレート18の切欠
18c、リフタホルダ21の切欠21b、ブロック24,25および
カムスライドベース26により画成される空間内に、摺動
自在に嵌合されたプッシャピン27に当接し、前記クッシ
ョンピン22の上昇とともにプッシャピン27も上昇する。
プッシャピン27の上端面は上ベース28に結合されたスペ
ーサ29に当接する。上ベース28の切欠28a内には押さえ
ピン14が貫通するとともに、この押さえピンを中心にし
て垂直方向に摺動するカムドライブ30が嵌合されてお
り、また切欠28bにはクッションピン31が嵌合されてい
る。カムドライブ30はスプリング32aを内蔵するカムス
ライドベース26にも摺動自在に支持され、カムスライド
ベース26の中央下部にはパッド33が嵌合されている。パ
ッド33は図示しない駆動装置の駆動によるクッションピ
ン31の下降に伴い微小寸法下方にストロークし、リフタ
上段部11とともに図示のようにパネル10を挟持する。こ
のとき押さえピン14は上ベース28の下降に伴うカムドラ
イブ30の下降により相対的に上昇し、プッシャピン27と
連動するクッションピン16の下降により上段部11が下降
してパネル10の位置決め穴10aに、押さえピン14の代り
に入れ子13が貫入されるとともに、位置決め穴10bに入
れ子15が貫入され、パネル10は位置決め保持される。
カムスライドベース26の下面およびカムドライブ30の下
方の斜面に摺動可能に支持されるカムスライド34は、そ
の左下面にカットポンチ35が結合されており、クッショ
ンピン31の下降に伴い下降するとともに、カムドライブ
30の下降に伴い、カムスライドベース26の切欠26a内の
スプリング32bのバネ力に抗して右行する。カムスライ
ド34にはカットダイ36を結合されたカムスライド37が摺
動可能に支持されており、カムスライド34の下降に伴い
カムスライド37は、その右下斜面37aが、リフタホルダ2
1に固着されたカムドライバ38の斜面38aに当接して摺動
することによって、カムスライド34に内蔵されたスプリ
ング39のバネ力に抗して左行し、この結果パネル10の立
フランジ10cに対しカットポンチ35およびカットダイ36
によって所定形状(その一例を第4図(b)に示す)の
切欠がなされる。
(発明が解決しようとする課題) しかしながらこの従来装置では、リフタ下段部12に、こ
の2段式リフタを2段階作動させるためのスプリング19
が内蔵されているため、パネル切欠加工時において、上
ベース28の下降と協働してリフタ上段部11およびリフタ
下段部12が下降する際に、スプリング19により付勢さて
いる下段部12はプレート18に完全に当接するに至らず、
前記下降時クッションピン31の下降によりパッド33がパ
ネルを押圧する力が、下段部12からプレート18に伝達さ
れない不安定な状態のとき、カムスライド34,37がスラ
イドしてパネルの立フランジ10cに対する切欠加工が施
されるから、パネルの立フランジ切断面が第4図(d)
に示すように不所望に傾斜してしまう。
本発明はリフタ付勢用弾性部材をリフタ下段部側からク
ッションピン側に移設することにより、上述した問題を
解決することを目的とする。
(課題を解決するための手段) この目的のため、本発明のフライングカム式ワーク切欠
装置は、ワークとしてのパネルの立フランジ部を切断す
る切刃を有し上型と連動する2組のフライングカムと、
上段部にワーク位置決め機構を有する2段式リフタと、
このリフタの上段部を持上げるとともに前記上型の下降
に伴い下降するクッションピンとを具える、フライング
カム式ワーク切欠装置において、前記クッションピン
に、前記2段式リフタの下段部を持上げる弾性部材を設
けたことを特徴とするものである。
(作 用) 本発明装置によれば、クッションピンに装着した弾性部
材は、2段式リフタをクッションピン上昇時2段階作動
させるが、ワークの切欠加工時前記リフタの下降に伴い
圧縮されて下降し、リフタ下段部がストロークエンド
(下端)まで達した後は前記クッションピンの下降に伴
い急激にそのバネ定数が減少するから、2段式リフタが
ストローク下端に到達して支持部材に当接して安定的に
支持されたとき、上方よりワークを押圧する力が2段式
リフタを介してこの支持部材に直接伝達されることにな
り、この状態でワークの切欠加工がなされ、ワークとし
てのパネルの立フランジの切断面が所望の通り(第4図
(c)に示すように)水平になり、良好な切欠加工品質
を得ることができる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に説明する。
第1図は本発明のフライングカム式ワーク切欠装置の第
1実施例の構成を示す断面図であり、第6図の従来例と
同一の部分には同一符号を付して説明を省略する。なお
この図は切欠加工時の状態を表わしている。
本例の従来例との相違点は、従来例ではリフタホルダ21
およびプレート18に切欠21a,18bを設けてこれら切欠内
にリフタ付勢用スプリング19を配設したが、このスプリ
ングを廃止し、代りにクッションピン側にリフタ付勢用
スプリングを設けたことである。すなわちクッションピ
ン40を大径部40aと小径部40bとを結合して構成し、小径
部40bの下端をワッシャ41を介してクッションピン42の
頭部42aに結合し、小径部40bに摺動自在に支持されるワ
ッシャ43とワッシャ41との間にスプリング44を装着す
る。ここでスプリング44は、従来例のスプリング19と同
一のバネ定数を有するものとする。なお上記クッション
ピン等の変更に伴い、下ベース20の切欠の形状を図示の
ように変更しておくものとする。
次に本例のワーク切欠装置の作用について第1〜4図を
用いて詳細に説明する。
この装置はワークとして第1図に示すような断面形状に
成形された円筒状パネル10の、立フランジ10cに対し、
第4図(a)に示すように内側(中心寄)より切欠加工
を施すものである。なお内側にした理由は、部品として
要求される特性上バリの方向を外側にするためと、スク
ラップ処理を容易にするためである。
切欠加工を行うに際し、まず第2図に示すようにパネル
10をリフタ上段部11上に載置する。この際押さえピン14
およびパッド33は図示しない駆動装置の駆動によりパネ
ルをセットするときには一時上昇させておき、パネル10
を上段部11の上面にセットした後、図示の位置まで下降
させるものとする。一方、このパネル載置状態に至るま
での間に、2段式リフタ11,12は図示しない駆動装置の
駆動によるクッションピン42,40の上昇に伴い、以下の
ように2段階作動する。すなわちリフタ下段部12は、ク
ッションピン42が上昇してスプリング44を介してワッシ
ャ43がその下面を持上げることにより図示のストローク
エンド(上端)までプレート18の上面より寸法L1だけ上
昇し、その後さらにクッションピン42が上昇を続けると
スプリング44が圧縮されて下段部12を前記ストロークエ
ンドに保持しつつクッションピン40を押上げ、リフタ上
段部11は図示の位置まで下段部12との嵌合面より寸法L2
だけ上方にストロークした状態になる。なおこのように
リフタを2段式構造にしたのは、下段部12に植設されて
いる入れ子13の位置決め部13aがこの段階ではパネル10
の位置決め穴10aに入り込まないようにするためと、カ
ムスライド34がカムスライドベース26を介してクッショ
ンピン31により所定ストローク長だけ上下する際に、こ
のカムスライド34の上下にパネル10を追随させるためで
ある。また押さえピン14は、上記のように単に載置した
だけの(位置決め保持されていない)パネルを、位置決
めが完了するまでの間安定させるためのものである。
パネル載置完了後、上ベース28の下降よってプッシャピ
ン27が押し下げられるとクッションピン22が下降し、こ
のクッションピン22と連動するクッションピン42,40も
下降する。この下降に伴い、当初リフタ上段部11は下降
するがリフタ下降部12はスプリング44がその下降のスト
ロークを吸収するため下降せず、第2図に寸法L2で示す
上段部11、下段部12間の隙間が減少して第3図に示すよ
うに上、下段部が当接する。この結果、下段部12に植設
した入れ子13,15が相対的に上昇して上段部12内に貫入
し、パネル10の位置決め穴10a,10bをそれぞれ貫通する
ことによってパネル10は位置決めされる。
次いで上記クッションピン31の下降によりパッド33が上
段部11との間にパネル10を挟持した状態で、カムスライ
ドベース26を介してカムスライド34,37が下降すると、
その右下斜面37aが、リフタホルダ21に固着されたカム
ドライバ38の斜面38aに当接する。これと同期して上ベ
ース28が下降すると、カムドライバ30の下降に伴いカム
スライド34が右行し、前記クッションピン31の下降によ
りカムスライド37とカムドライバ38とが前記両斜面間で
摺動することによってカムスライド37が左行する。これ
によりパネル10のフランジ10cは、第3図に示すように
外周側にカムスライド37上のカッドダイ36が当接し、内
周側にカスライド34に結合されたカットポンチ35が当接
し、さらに前記右行および左行が継続すると第1図に示
す状態に至り、立フランジ10cに対する、第4図
(b),(c)に示すような所定形状の切欠加工がなさ
れる。この際、前記リフタ上下段部11,12の当接後のク
ッションピン42の下降に伴い、スプリング44のバネ定数
が急激に低下して下段部12とプレート18とが完全に当接
し、この状態でパッド33がスプリング32aのバネ力によ
りパネル10を上方より押圧する力が2段式リフタ11,12
を介してプレート18に伝達されるから、上記切欠加工中
にパネル10の立フランジ10cが上下方向にストロークす
ることはなく、したがって従来例のように切断面が傾斜
することもなくなり、切断面が第4図(c)に示すよう
に所望の通り水平になる良好な切欠加工品質を得ること
ができる。
切欠加工完了後、上ベース28の上昇に伴いカムドライバ
30が上昇するとカムスライド34はスプリング32bのバネ
力により左行し、クッションピン31の上昇に伴いカムス
ライド34,37は上昇する。このときクッションピン42は
これと同期して上昇しクッションピン40を押し上げる
が、当初ワッシャ41がリフタ下段部12の下面に当接する
ことによってスプリング44が第1図に示す下段部12のス
トロークエンド(下端)の状態で圧縮され、クッション
ピン40がさらに上昇するとリフタ上段部11のみが下段部
12の上面より第2図の寸法L2だけ上昇して、下段部12に
植設された入れ子13,15がパネルの位置決め穴10a,10bよ
り外され、さらにこの位置関係のまま上、下段部11,12
が寸法L1だけ上昇して、次工程に搬送可能な位置までパ
ネル10を持ち上げて第2図に示す状態に至る。
第5図は本発明のフライングカム式ワーク切欠装置の第
2実施例の構成を示す断面図であり、第1図の第1実施
例と同一の部分には同一符号を付して説明を省略する。
なおこの図は切欠加工時の状態を表わしている。
本例の第1実施例との相違点は、ワッシャ41の部分をナ
ット45に変更したことである。すなわち第1実施例にお
いては、クッションピン40と42とを、クッションピン42
側に設けた図示しないネジ部をクッションピン40の下端
部にねじ込むことによってワッシャ41を挟持した状態で
結合していたが、このようにした場合、プレート18およ
びその上部の型を構成する各部品をメンテナンス等のた
め下ベース20から取外す際には、クッションピン40,42
を、何れか一方を回転させることにより前記ネジ部の締
結を解除して両者共取外さなければならず、作業性が悪
い。
この問題を解決するため、クッションピン40,42間をナ
ット45により結合したから、上記取外しの際にはナット
45のみの締結解除により容易にクッションピン40,42間
を分割することができ、クッションピン40のみを取外せ
ばメンテナンスが可能であるため、型のメンテナンス時
の作業性を向上させることができる。
(発明の効果) かくして本発明のフライングカム式ワーク切欠装置は上
述の如く、リフタ付勢用弾性部材をリフタ下段部側から
クッションピン側に移設したため、クッションピンに装
着した弾性部材は、2段式リフタをクッションピ上昇時
2段階作動させるが、ワークの切欠加工時前記リフタの
下降に伴い圧縮されて下降し、リフタ下段部がストロー
クエンド(下端)まで達した後は前記クッションピンの
下降に伴い急激にそのバネ定数が減少するから、2段式
リフタがストローク下端に到達して支持部材に当接して
安定的に支持されたとき、上方よりワークを押圧する力
が2段式リフタを介してこの支持部材に直接伝達される
ことになり、この状態でワークの切欠加工がなされ、ワ
ークとしてのパネルの立フランジの切断面が所望の通り
(第4図(c)に示すように)水平になり、良好な切欠
加工品質を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のフライングカム式ワーク切欠装置の第
1実施例の構成を示す断面図、 第2図および第3図は、夫々同例におけるワーク切欠装
置の2段式リフタ上のパネル載置状態およびパネル位置
決め状態を示す断面図、 第4図(a)〜(d)はパネルの切欠形状およびその切
断面形状を示す図、 第5図は本発明のフライングカム式ワーク切欠装置の第
2実施例の構成を示す断面図、 第6図は従来例のフライングカム式ワーク切欠装置の構
成を示す断面図である。 10……ワーク(パネル) 10a,10b……位置決め穴 10c……立フランジ、11……リフタ上段部 12……リフタ下段部、14……押さえピン 26……カムスライドベース、30……カムドライブ 34,37……カムスライド、35……カットポンチ 36……カットダイ、40,42……クッションピン 41……ワッシャ、44……スプリング 45……ナット

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ワークとしてのパネルの立フランジ部を切
    断する切刃を有し上型と連動する2組のフライングカム
    と、上段部にワーク位置決め機構を有する2段式リフタ
    と、このリフタの上段部を持上げるとともに前記上型の
    下降に伴い下降するクッションピンとを具える、フライ
    ングカム式ワーク切欠装置において、 前記クッションピンに、前記2段式リフタの下段部を持
    上げる弾性部材を設けたことを特徴とするフライングカ
    ム式ワーク切欠装置。
JP1204841A 1989-08-09 1989-08-09 フライングカム式ワーク切欠装置 Expired - Fee Related JPH07106401B2 (ja)

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