JPH0710615U - 圧縮機用合成樹脂製ピストン - Google Patents
圧縮機用合成樹脂製ピストンInfo
- Publication number
- JPH0710615U JPH0710615U JP4103693U JP4103693U JPH0710615U JP H0710615 U JPH0710615 U JP H0710615U JP 4103693 U JP4103693 U JP 4103693U JP 4103693 U JP4103693 U JP 4103693U JP H0710615 U JPH0710615 U JP H0710615U
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- JP
- Japan
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- piston
- cap
- synthetic resin
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- Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 圧縮機用合成樹脂製ピストンを、合成樹脂材
料を用いて一層の軽量化を図ると共に、そのものにウェ
ルドがなくて充分な使用強度があり、また寸法精度が良
く、しかもピストンロッドの組み込み性についても優れ
たものとする。 【構成】 ポリフェニレンサルファイド樹脂などの合成
樹脂製のピストン1の内部に、頭部球形のアルミニウム
合金製のピストンロッド2が嵌合可能なアルミニウム合
金製円筒型のキャップ3を、頂面3aがピストン1の頂
面1aより僅かに突出するように配置し、キャップ3の
頂面3aには射出成形用ゲート4を貫通形成すると共
に、キャップ3の上部側壁には射出成形時に溶融樹脂を
キャップ3の外側のキャビティー内に流通させる複数の
貫通孔5を形成する。
料を用いて一層の軽量化を図ると共に、そのものにウェ
ルドがなくて充分な使用強度があり、また寸法精度が良
く、しかもピストンロッドの組み込み性についても優れ
たものとする。 【構成】 ポリフェニレンサルファイド樹脂などの合成
樹脂製のピストン1の内部に、頭部球形のアルミニウム
合金製のピストンロッド2が嵌合可能なアルミニウム合
金製円筒型のキャップ3を、頂面3aがピストン1の頂
面1aより僅かに突出するように配置し、キャップ3の
頂面3aには射出成形用ゲート4を貫通形成すると共
に、キャップ3の上部側壁には射出成形時に溶融樹脂を
キャップ3の外側のキャビティー内に流通させる複数の
貫通孔5を形成する。
Description
【0001】
この考案は、自動車用空調機器の圧縮機などに用いられる圧縮機用合成樹脂製 ピストンに関する。
【0002】
図3に示すように、従来の圧縮機用のピストン20は、アルミニウム合金から なる金属単体で形成したものであり、円筒形の外壁部の内側には小径の内筒部2 1を有し、内筒部の内側には球面22を形成して図外の頭部球状のピストンロッ ドを嵌合可能としたものである。そして、ピストン20の外周面には2条の周溝 を形成し、この部分にフッ素樹脂製シールリング23を取付けて金属製シリンダ 内面との気密性を高めるようにしていた。
【0003】 上記したピストン20は、シールリング23を取付けた後に、外周面矯正を施 さなければ使用時にシールリング23がいわゆる“カジリ”を起こしたり、切断 されたりして損傷し易く、このため、前記した取付け作業には熟練を必要とする 。
【0004】 したがって、このようなピストンを合成樹脂にて形成すれば、前記矯正作業は 容易になり、さらなる軽量化を図ることも可能になるとも考えられる。
【0005】
しかし、ピストンを合成樹脂にて一体成形すると、アルミニウム合金と同等に 満足できるような強度は得られないという問題点がある。この場合に強度が劣る 原因としては、射出成形で形成されたピストンには、キャビティー内で分流した 溶融材料の2つ以上の流れが合流する際にウェルドが形成されるので、この部分 の強度が充分でないためと考えられる。
【0006】 また、合成樹脂製のピストンは、成形時の寸法変化が大きいので、寸法精度が 高い安定した品質のピストンが得られないという問題点もある。
【0007】 さらにまた、合成樹脂製のピストンは、アルミニウムのようにかしめることが できないので、頭部球形のピストンロッドを確実に組み込むことが困難であると いう問題点もある。
【0008】 そこで、この考案は、上記した問題点を解決し、圧縮機用合成樹脂製ピストン を、合成樹脂材料を用いて一層の軽量化を図ると共に、そのものにウェルドがな くて充分な使用強度があり、また寸法精度が良く、しかもピストンロッドの組み 込み性についても優れたものとすることを課題としている。
【0009】
上記の課題を解決するため、この考案においては、合成樹脂製ピストン内部に 、頭部球形のピストンロッドが嵌合可能な金属製円筒型のキャップを、その頂面 がピストンの頂面とほぼ同一平面を形成するように配置し、前記キャップの頂面 にはこれを貫通する射出成形用ゲートを形成すると共に、キャップの側壁には合 成樹脂をキャップ内外に連通する複数の貫通孔を形成し、前記キャップと合成樹 脂製ピストン部分とを射出成形にて複合一体化してなる構成を採用したのである 。
【0010】
この考案の圧縮機用合成樹脂製ピストンは、キャップの上部側壁において合成 樹脂がキャップ内外に連通しており、両者は一体化されている。そして、ピスト ンの外側部分が合成樹脂からなるので軽量化されており、また、ピストン内部に は金属製円筒キャップが装置されているので、前記合成樹脂の寸法精度が向上し 補強されたものとなる。また、金属製円筒キャップは、頭部球形のピストンロッ ドを嵌合した際、これをかしめて容易に組み込みできる。
【0011】 金属製円筒キャップは、頂面の射出成形用ゲートから合成樹脂を射出成形でき るので、その際に複数の貫通孔から溶融状態の合成樹脂がピストンの周壁部分に リング状に広がって等速度で充填されるので、ウェルドのない均質な合成樹脂部 分を有するピストンとなる。
【0012】
この考案に用いるピストンの成形材料となる合成樹脂は、摺動摩擦条件での機 械的強度および耐熱性を満足できる周知の合成樹脂を実験的手法により選択採用 することができるが、そのような合成樹脂の具体例としては、ポリフェニレンサ ルファイド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、またはポリアミドイミド樹 脂などのポリイミド系の樹脂であってもよく、これらは耐熱性があり、線膨張係 数が小さく、また摺動特性にも優れかつ射出成形も可能であることから好ましい ものである。
【0013】 この考案の実施例を以下、添付図面に基づいて説明する。
【0014】 図1に示すように、実施例は、車載用のエアーコンプレッサー用のピストンを 示したものであり、ポリフェニレンサルファイド樹脂製のピストン1の内部に、 頭部球形のアルミニウム合金製のピストンロッド2が嵌合可能なアルミニウム合 金製円筒型のキャップ3を、頂面3aがピストン1の頂面1aより僅かに突出す るように配置し、キャップ3の頂面3aには射出成形用ゲート4を貫通形成する と共に、キャップ3の上部側壁には射出成形時に溶融樹脂をキャップ3の外側の キャビティー内に流通させる3つの貫通孔5を形成したものである。
【0015】 上記の実施例を成形するには、金属製筒型のキャップ3とピストン1の外周壁 部分とを射出成形にて複合一体化して形成する。射出成形時には、キャップ3の 内部に雄型の金型を配置して、球面軸受状にピストンロッド2の嵌合面を形成し 、またその他の所要形状の金型を用いて、図1に示すような形状のピストン1を 複合成形したものである。
【0016】 図1(b)に鎖線で示すように、円筒型キャップ3は、周面に周方向等間隔に 3箇所の貫通孔5を有するので、射出成形用ゲート4から内部に侵入した溶融樹 脂は、キャップ3の外周近傍でリング状に融合し、そのリング状の溶融樹脂を同 心リング状のキャビィティー内に充填することができる。このため、ウェルドの ない均質な合成樹脂部分を有する樹脂製ピストンとなる。
【0017】 図1(a)に示すように、キャップ3のピストンロッド2嵌合側の外周面には 、周溝7を形成しており、ピストンロッド2を嵌め合せてこの部分より端側の筒 状部3bをかしめ、いわゆる“みそすり運動”が自在となるように回転自在に連 結することができる。
【0018】 また、図2に示すものは、ピストンの内部構造は上記したものと全く同じに形 成しているが、その外形状は種々の形状としたものである。
【0019】 すなわち、ピストン1は、図2(a)に示すように外周を凹凸のない平滑面と しており、図2(b)に示すピストン11は、多数のフランジ8を形成したラビ リンス構造のものとして、シールリングを装着せずに充分に気密性が得られるよ うにしている。
【0020】 また、図2(c)に示すピストン12は、周溝9を形成し、フッ素樹脂製のシ ールリング10を装着して気密性が得られるようにしている。
【0021】
この考案は、以上説明したように、ピストンの外側部分が合成樹脂からなるの で軽量化されてたものとなり、また、ピストン内部には金属製円筒キャップが装 置されて寸法精度が向上しかつ補強されることとなり、また貫通孔から溶融状態 の合成樹脂がピストンの周壁にリング状に広がって充填されるので、ウェルドが なく、充分な使用強度がある合成樹脂製のピストンとなる利点がある。また、金 属製円筒キャップは、頭部球形のピストンロッドをかしめて容易に組み込みでき るので、組み込み性についても優れたものとなる利点もある。
【図1】(a)実施例を示す縦断面図 (b)実施例の平面図
【図2】(a)、(b)、(c)はそれぞれ実施例の外
形状の態様を示す側面図
形状の態様を示す側面図
【図3】従来例を示す縦断面図
1、11、12 ピストン 2 ピストンロッド 3 キャップ 3a 頂面 4 射出成形用ゲート 5 貫通孔 6 嵌合面 7 周溝
Claims (1)
- 【請求項1】 合成樹脂製ピストン内部に、頭部球形の
ピストンロッドが嵌合可能な金属製円筒型のキャップ
を、その頂面がピストンの頂面とほぼ同一平面を形成す
るように配置し、前記キャップの頂面にはこれを貫通す
る射出成形用ゲートを形成すると共に、キャップの側壁
には合成樹脂をキャップ内外に連通する複数の貫通孔を
形成し、前記キャップと合成樹脂製ピストン部分とを射
出成形にて複合一体化してなる圧縮機用合成樹脂製ピス
トン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4103693U JPH0710615U (ja) | 1993-07-28 | 1993-07-28 | 圧縮機用合成樹脂製ピストン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4103693U JPH0710615U (ja) | 1993-07-28 | 1993-07-28 | 圧縮機用合成樹脂製ピストン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0710615U true JPH0710615U (ja) | 1995-02-14 |
Family
ID=12597180
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4103693U Pending JPH0710615U (ja) | 1993-07-28 | 1993-07-28 | 圧縮機用合成樹脂製ピストン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0710615U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005133696A (ja) * | 2003-10-31 | 2005-05-26 | Anest Iwata Corp | 無給油式往復作動流体機械 |
WO2024047989A1 (ja) * | 2022-09-02 | 2024-03-07 | 株式会社日立産機システム | 圧縮機 |
-
1993
- 1993-07-28 JP JP4103693U patent/JPH0710615U/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005133696A (ja) * | 2003-10-31 | 2005-05-26 | Anest Iwata Corp | 無給油式往復作動流体機械 |
JP4615845B2 (ja) * | 2003-10-31 | 2011-01-19 | アネスト岩田株式会社 | 無給油式往復作動流体機械 |
WO2024047989A1 (ja) * | 2022-09-02 | 2024-03-07 | 株式会社日立産機システム | 圧縮機 |
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