JPH07106024B2 - デジタル保護継電器 - Google Patents

デジタル保護継電器

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JPH07106024B2
JPH07106024B2 JP9388088A JP9388088A JPH07106024B2 JP H07106024 B2 JPH07106024 B2 JP H07106024B2 JP 9388088 A JP9388088 A JP 9388088A JP 9388088 A JP9388088 A JP 9388088A JP H07106024 B2 JPH07106024 B2 JP H07106024B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は電力系統の電圧及び電流を一定周期でサンプ
リングし、デジタル変換後の前記サンプリング値に基づ
いて、電力系統の事故を判定するデジタル保護継電器の
歪波特性の改良に関するものである。
〔従来の技術〕
第5図は、例えば昭和61年1月電気協同研究会発行の電
気協同研究第41巻第4号デジタルリレーに示されたのと
同様の従来のデジタル保護継電器の原理図である。図に
示すように、電流ベクトルに、90゜進み位相となるイ
ンピーダンスXmを乗じた電圧XmIと電圧ベクトルVとの
差のベクトル(XmI−V)を求め、電流位相を90゜進め
た電流ベクトルとの位相差が90゜以内かどうかを判定す
る。位相が90゜以内であれば動作域で示した直線より下
方に電圧ベクトルVが入ったことが判明する。
これを式で示せば、電流と電圧の位相差γとして、 すなわち、インピーダンス より小さいとき、直線より下方に有すると判定する。
これをデジタル保護継電器のアルゴリズムで実現される
手法を次に説明する。
交流電圧V(t)と交流電流i(t)とを同時に、サン
プリング間隔Tでサンプリングすることとし、Tを電気
角で30゜相当の時間とする。
交流電流i(t)を90゜だけ進ませると、 i(t)・ej90゜=−i(t−3T) (2) となる。2つのベクトルを基準ベクトルVpol(t)演算
ベクトルVop(t)とすれば Vpol(t)=−i(t−3T) (3) Vop(t)=|Xm|・i(t)・ej90゜−V(t) =−|Xm|i(t−3T)−V(t) (4) が得られる。2つのベクトルVpol(t)とVop(t)と
が90゜以内である条件は(5)式により求めることがで
きる。
Vpol(t−3T)・Vop(t−3T)+Vpol(t)・Vop
(t)>0 (5) 以上述べた(2)式,(4)式,(5)式とも、交流電
圧、交流電流の周波数が一定であることが条件になって
成立している。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来のデジタル保護継電器は以上のように構成されてい
るので、最近の電力系統のようにケーブル系統の増加、
力率改善用のスタテイツクコンデンサの増加などで、系
統事故発生時に、送電線のリアクタンスと共振した自由
振動の高周波電流・電圧が発生し、この高調波の次数が
基本波に近くなって、かつ含有率が非常に大きくなる場
合には、基本波のみに着目した上記(5)式では、誤差
が非常に大きく、実用に供せない場合が出現するなどの
問題点があった。
この発明は、上記のような問題点を解消するためになさ
れたもので、低次高調波の含有率が多くても、、判定が
正確にでできるデジタル保護継電器を得ることを目的と
する。
〔課題を解決するための手段〕
この発明に係るデジタル保護継電器は、電力系統の電圧
と電流のサンプリング値を用い、電力系統のインダクタ
ンス分にかかる電圧成分の周波数特性に合わせた演算手
段を最大感度角ベクトルの演算に用いたもので、高調波
が含まれる事故に対して、正確な事故判定を行なうよう
にしたものである。
〔作用〕 この発明における最大感度角ベクトルの演算手段はイン
ダクタンス分にかかる電圧成分を電流より90゜位相差が
あり、大きさは周波数に比例する特性になるよう近似し
たことにより、高調波が含まれても演算誤差の増加を抑
制する。
〔実施例〕
以下、この発明の一実施例を図について説明する。第1
図は、この発明のデジタル保護継電器16のハードウェア
構成図であり、図において、1は電力系統、2は電圧変
成器、3は電流変成器、4,5は電力系統の電圧及び電流
を処理容易な値に変換する入力変換器、6,7は上記電圧
及び電流に含まれる高調波のうち、サンプリング周波数
の1/2以上の周波数成分を除去するフィルター、8,9はサ
ンプリング値を次のサンプリング周期まで保持するサン
プルホールド、10はサンプルホールド8,9の出力を順次
切り替えてアナログ・デジタル変換器(アナログ・デジ
タル変換手段)11に伝達するマルチプレクサ、12はメモ
リ13にあらかじめ収納されているプログラムを利用して
演算を実施し、その演算結果を出力回路14から、端子15
に出力させるマイクロプロセッサであり、上記符号4〜
15を付した各部によって上記デジタル保護継電器16を構
成している。
第2図は、この発明の原理説明図であり、電力系統の抵
抗分R17とインダクタンス分L18とが直列になったインピ
ーダンスを仮定した。
今、このインピーダンス回路に電流i(t)を流すと、
その両端に電圧v(t)が得られ、当該サンプリング時
刻をtとした場合、所定サンプル数l及び(l+1)だ
け離れた時刻(t−lT)及び(t−(l+1)T)にお
ける前記電圧及び電流の関係式は、(t−lT)を(lT)
(t−(l+1)T)を((l+1)T)と簡略化し
て、 と表わすことができる。
この時、電流i(t)と電圧v(t)との位相差はγと
なり、 (ただし、ωは、角速度)で表わされる。
次に、上記(6)式と(7)式の和を求めると、(8)
式が得られる。
この(8)式の微分項を、差分の一次式で近似するた
め、角速度をωとし定数Kmを仮定し、(9)式と置け
ば、(10)式が得られる。
この(10)式で得られた右辺を、最大感度角θで整定値
Xm(=ωL)「事故点を含む保護したい電力系統の領域
を決めるための値」の最大感度角ベクトルに利用する
と、 より、θ=90゜とすれば、R=0となるので、 となる。
次に、上記定数Kmを決める一手段を説明するが、x=1
としてm=0及びm=1の2個の値K0及びK1の場合につ
いて述べる。
流れる交流電流を基本波に第n次の高調波が含まれたも
のと仮定すれば、(12)式のように表現できる。
ただし I:基本波の実効値 ω:角速度 t:時刻 α:基本波の初期位相 k:高調波の含有率 n:高調波の次数 β:高調波の初期位相 この(12)式の電流が、抵抗分Rとインダクタンス分L
で構成されたインピーダンス回路に流れるが、インダク
タンスLの両端の電圧は、(8)式の右辺第2項に(1
2)式を代入して、(13)式を得る。
また、一方、前記(10)式の右辺第2項に、(12)式を
代入して、(14)式を得る。
ここで、(13)式と(14)式が(9)式で示すように、
等しいとすれば(15)式と(16)式が得られる。
(15)式と(16)式で、ωTはサンプリング間隔を角度
表現したものである。
今、交流電流に含まれる高調波の次数が、3次であると
すればn=3となり、また、一般にサンプリング間隔は
ωT=30゜と選ばれるので、(15)式と(16)式はそれ
ぞれ、 となる。これにより、K0=2.5774,K1=0.42265が求めら
れる。
含有される高調波の周波数が2個以上であれば、xの値
を2以上にしてm=0,1,2,……とすれば、K0,K1,K2,…
…が決定すべき定数となるが、K0,K1のみであっても、
3次高調波の近辺に対しても効果があるので、この発明
では、K0,K1のままで説明する。
最大感度角ベクトルを(11)式の右辺でl=1とした時
の値にすれば、(19)式が得られる。これは(4)式の
|Xm|・i(t)・ej90゜に相当する。
Xm〔K0{i(T)−i(2T)}+K1{i(0)−i(3
T)}〕 (19) 従って,(3)〜(5)式と同様にすれば、 J(T)=〔Xm〔K0{i(4T)−i(5T)}+K1{i
(3T)−i(6T)}〕 −〔{v(4T)+v(5T)}〕×〔−{i(7T)+i
(8T)}〕 +〔Xm〔K0{i(T)−i(2T)}+K1{i(0)−i
(3T)}〕 −〔{v(T)+v(2T)}〕×〔−{i(4T)+i
(5T)}〕 =〔Xm〔K0{i(4T)−i(5T)}+K1{i(3T)−i
(6T)}〕 −〔{v(4T)+v(5T)}〕×〔{i(T)+i(2
T)}〕 −〔Xm〔K0{i(T)−i(2T)}+K1{i(0)−i
(3T)}〕 −〔{v(T)+v(2T)}〕×〔{i(4T)+i(5
T)}〕>0 (20) が得られ、この(20)式が第5図と同等の特性を実現す
ることになる。
尚、(20)式中で−{i(7T)+i(8T)}を{i
(T)+i(2T)}としたのは、使用する電流データを
180゜経過後のものの符号を反転してデータ数を減少さ
せて、処理を高速化するためである。
第3図は、第1図のマイクロプロセッサ12とメモリ13と
が、上記(20)式を使用して第5図の特性を求める手段
を処理フロー図にしたものである。
電流のサンプリング値19〜25及び電圧のサンプリング値
26〜29を得て、それぞれ和演算30,33,34,37及び差演算3
1,32,35,36で、図示の値を求める。差演算31,35の出力
に乗算演算38,40で定数K0を乗じ、同じく差演算32,36の
出力に乗算演算39,41で定数K1を乗じる。これらの乗算
演算38,39の出力を和演算42で合成し、また乗算演算40,
41の出力を和演算43で合成する。
整流値Xmなる定数を乗算演算44,45で和演算42,43の出力
に乗じる。
乗算演算44と和演算37の出力の差を差演算46で、また乗
算演算45と和演算33の出力の差を差演算47で求めると共
に差演算46の出力と和演算34の出力との積を積演算48で
求め差演算47の出力と和演算30の出力との積を積演算49
で求める。これら積演算48,49の出力を差演算50で減算
すれば、前記(20)式のJ(T)の値が得られるので、
この値が比較演算51で比較した結果、0を越えておれ
ば、出力端子15に信号を出すようにする。
従って、出力端子15に信号が出れば、前記(20)式の条
件が成立したことになり、第5図の動作域内に事故が見
えて来たと判定できる。
なお、第4図は、3次高調波(n=3)が基本波に対し
て30%(k=0.3)含有された場合におけるこの発明の
歪波特性図である。
なお、上記実施例では前記(20)式の演算結果のみで判
定する方法を示したが、複数回の演算結果の確認とし
て、 とする方法であったり、J1=J(T)>0,J2=J(2T)
>0,……,Jl=J(lT)>0として、それぞれの演算結
果を判定して、複数回以上の動作条件が成立したことを
確認したり、多数決の動作条件が成立したことを確認し
たりする方法であっても良い。
また、上記実施例では、電圧と電流をそれぞれ1量ずつ
導入するとして説明したが、電力系統における相と線間
の関係や零相を含む関係などにより得られた電圧と電流
とであってもよく、上記実施例と同様の効果を奏する。
〔発明の効果〕
以上のように、この発明によれば、電力系統のインダク
タンス分にかかる電圧成分の周波数特性に合わせた演算
手段を最大感度角ベクトルの演算に用いたので、高調波
が含まれる事故に対して正確な事故判定を行なえる効果
がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例によるデジタル保護継電器
に示すハードウェア構成図、第2図はこの発明の原理説
明図、第3図はこの発明の処理フロー図、第4図はこの
発明の歪波特性図、第5図は従来の原理説明図、第6図
は従来の歪波特性図である。 1は電力系統、8,9はサンプリング手段(サンプルホー
ルド)、11はアナログ/デジタル変換手段(A/D変換
器)、12は演算手段(マイクロプロセッサ)。 なお、図中、同一符号は同一、又は相当部分を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電力系統の電圧及び電流を一定周期でサン
    プリングするサンプリング手段と、前記サンプリングさ
    れたアナログ値をデジタル値に変換するアナログ/デジ
    タル変換手段と、デジタル変換されたサンプリング値に
    基づき演算処理して電力系統の事故を検出する演算手段
    とを有するデジタル保護継電器において、前記サンプリ
    ングの周期をT、当該サンプリングの時刻tより所定サ
    ンプル数lだけ離れた時刻t−lT(l=0,1,2,……)に
    おける前記電力系統の電圧及び電流のサンプリング値v
    (t−lT)及びi(t−lT)をv(lT)及びi(lT)と
    し、整定値をXmとした時、所定の定数Km(m=0,1,2,…
    …)を与えて下式 の演算処理を実行するプログラムを、前記演算手段に具
    備したことを特徴とするデジタル保護継電器。
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