JPH07104867B2 - 関係データベースシステム - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明は、複数の属性名とこれらの各属性値列とから構
成される関係表を計算機の外部記憶装置内に記憶する関
係データベースシステムに関する。

（従来の技術） 複数の属性名とこれらの各属性値列とから構成される関
係表の集合を計算機の外部記憶装置内に保持させる関係
データベースシステムは、その関係表構造の平明さと操
作の容易性とからEA、OAおよびFA等の各分野で盛んに利
用されつつある。

第６図は計算機の外部記憶装置内に保持される関係表の
一例を示す図である。

この関係表“従業員”から属性名が“field"、属性値が
“文学”である人の趣味を検索する場合には、まず外部
記憶装置上の関係表”従業員”から、属性名“field"の
属性値列と属性名“hobby"の属性値列とを計算機の主記
憶装置上に読出して、属性名“field"の属性値が“文
学”に対応する属性名“hobby"の属性値を検索する。

このように従来のシステムでは、外部記憶装置上からま
ず必要な属性値列を読出す必要があるが、この外部記憶
装置上からの読出し処理には相当の時間がかかる。そし
てこの時間は全処理時間の中でも大きな割合を占める。

この点を克服するには、例えば計算機の主記憶装置内に
全関係データベースを保持させればよいが、主記憶装置
の容量は磁気ディスク等の外部記憶装置の記憶容量より
もはるかに小さいのが通例であるため、全関係データベ
ースを主記憶装置内に保持させることは事実上不可能で
ある。

また従来の関係データベースシステムでは、外部から入
力する質問は、必要な関係名および属性名を検索条件と
して明示する必要があり、質問処理に必要な関係名と属
性名の一部しか示されない場合には検索を実行すること
ができなかった。

（発明が解決しようとする課題） 本発明は、このような事情によりなされたもので、全関
係データベースを主記憶装置内に保持させることなく、
関係データベースの一部のみを主記憶装置内に保持する
ことを可能とし、これにより検索処理の時間の短縮を図
ることができるようにすることを目的とする。

また、本発明は、質問処理に必要な関係名と属性名の一
部のみしか提示されない場合であっても、上記質問に対
する検索を行うことを可能とすることを目的とする。

［発明の構成］ （課題を解決するための手段） 本発明は、複数の属性名とこれらの各属性値列とから構
成される関係表を計算機の外部記憶装置内に記憶する関
係データベースシステムであって、前記計算機内の内部
記憶装置が、前記外部記憶装置に記憶された属性値列の
うち前記各属性値名に対応する属性値列が前記内部記憶
装置上に登録されているか否かを示す属性値を持つ第１
のテーブルと、参照頻度に応じて、前記外部記憶装置か
ら所定の属性値列を登録し、又は前記外部記憶装置に所
定の属性値列を退避する第２のテーブルとを有すること
を特徴とする。

また、別の発明は、複数の属性名とこれらの各属性値列
とから構成される関係表を複数記憶する関係データベー
スシステムであって、前記各関係表の関係表名と質問文
に付帯する制約条件と参照すべき関係表名である次候補
関係表名とを記憶するテーブルを備え、質問文で示され
た関係表名の制約条件がこのテーブルの対応する関係表
名の制約条件と一致するとき、対応する次候補関係表名
の一致する制約条件を順次検索していき、この検索結果
によって目的とする属性値列を検索することを特徴とす
る。

さらに、別の発明は、計算機の外部記憶装置内に、複数
の属性名とこれらの各属性値列とから構成される関係表
を複数記憶する関係データベースシステムであって、前
記計算機内の内部記憶装置が、前記各関係表の関係表名
とこれら各関係表に属する属性名の所属アドレスとを対
応付けて記憶する第３のテーブルと、前記各所属アドレ
スとこれら各所属アドレスに属する属性名と前記外部記
憶装置に記憶された属性値列のうち前記各属性値名に対
応する属性値列が前記内部記憶装置上に登録されている
か否かを示す属性値とを持つ第４のテーブルと、参照頻
度に応じて、前記外部記憶装置から所定の属性値列を登
録し、又は前記外部記憶装置に所定の属性値列を退避す
る第５のテーブルと、前記各関係表の関係表名と質問文
に付帯する制約条件と参照すべき関係表名である次候補
関係表名とを記憶する第６のテーブルとを備え、質問文
で示された関係表名の制約条件がこの第６のテーブルの
対応する関係表名の制約条件と一致するとき、対応する
次候補関係表名の一致する制約条件を順次検索してい
き、この検索結果によって目的とする属性値列を検索す
ることを特徴とする。

（作 用） 本発明の関係データベースシステムでは、質問文を処理
するに必要な関係名の属性値列が既に主記憶装置上に登
録されているときには主記憶装置上の情報のみで質問処
理を実行することができる。

一方、必要な属性値列が主記憶装置上にない場合には、
外部記憶装置上から読出す必要があるが、その属性値列
が頻繁に使用される場合には、オンラインで必要な属性
値列を主記憶装置上に登録する。

また入力される質問文が、必要な関係名および属性名を
陽に明示していない場合でも、質問処理に必要な関係表
の組合わせを自動生成する。

（実施例） 以下、本発明の実施例を詳細を図面に基づいて説明す
る。

第１図は本発明の一実施例を示す図である。

同図において１は主メモリ、２はCPU、３は磁気ディス
ク装置である。

本実施例では、磁気ディスク装置３には全関係表が保持
されている。そしてCPU2がオンラインで磁気ディスク装
置３の中から全関係表の関係名、属性名および属性値列
の一部を主メモリ１に登録したり、逆に属性値列を主メ
モリから磁気ディスク装置３に退避させたりする。

第２図は主メモリ１に登録される関係名テーブルの構成
を示す図であり、図中R1、R2、…は関係名である。そし
て関係名R1の属性名はテーブル中の番号01に、また関係
名R2の属性名はテーブル中の番号02に対応している。

また第３図は主メモリ１に保持されている属性名テーブ
ルの構成を示す図、第４図はやはり主メモリ１に保持さ
れている属性値列テーブルの構成を示す図である。

第３図の属性名テーブル中の“0"で示される属性名の属
性値は、主メモリ１上に登録されていないことを表わ
し、“10001"や“10002"等の属性値は、対応する属性値
列が登録されている属性値列テーブル内の番号（アドレ
ス）を表わしている。

例えば関係R1の属性“hobby"の属性値と関係R2の属性
“hobby"との属性値が等しい、関係R1の属性“field"の
全属性値列を検索する場合には、主メモリ１に保持され
ている各テーブル（第２図ないし第４図）のみを用いて
検索処理を実行することができる。

また関係R2の属性名“Sex"があまり参照されない場合に
は、属性名“Sex"の属性値列を磁気ディスク装置３に退
避させる。これにより属性名“Sex"の属性値列のメモリ
領域を、例えば関係R1の属性名“name"の属性値列用と
して利用することが可能になる。

次に「関係R1の属性名“field"の属性値＝外科にかかっ
ている関係R3の患者の属性名“name"の属性値列を検索
せよ」という質問文が入力されたとする。

関係R1には患者に関するデータが登録されていないの
で、関係R1の“field"という属性の外科という属性値か
らだけでは、目的とする“name"の属性値は検索不可能
である。

また前記質問文には関係R3の“name"という属性名が与
えられているが、第３図のテーブルにおける関係R3の中
には外科にかかっている患者という制約条件に関する情
報が何も含まれていないので、関係R3からだけでは目的
とする“name"の属性値列は検索不可能である。

すなわち、この質問文を正しく処理して目的とする属性
値列を求めることは、関係名R1、R3だけからでは不可能
である。すなわち関係R1とR3との間には、この質問文上
で陽に表現されていない関係が１つ以上存在しているの
である。

ただし前記質問文には、「属性が“name"を含む関係表
の中で、患者に関する“name"である」という制約条件
が付帯している。

第５図はこの制約条件に一致する関係表名、制約条件名
および次候補関係表名から構成される情報テーブルの構
成を示す。

この質問文で示された関係R1の情報テーブル中の項を参
照すると、制約条件が患者になっており、質問文の制約
条件と一致している。

また次候補にはR2とR4がセットされているので、同テー
ブル中のR2とR4の項を参照する。R2は質問文の制約条件
を満たしていないので、R2に関しては検索を中止する。

一方、R4の制約条件の１つが質問文のそれを満たしてい
るので、次の候補を参照してR3を得る。R3は前記質問文
上で陽に表現された目的とする関係名であり、制約条件
も一致しかつ次候補もセットされていないので、検索を
中止する。

結果として、前記質問文を正しく処理するには、関係R
1、R4およびR3の順に第５図の情報テーブルを検索し、
この結果から入力された質問文についてR1、R3（第４
図）を処理すればよい。つまり、第４図の1006アドレス
に格納されている属性値が外科にかかっている患者の名
前ということになる。

かくして本実施例では、磁気ディスク装置３上に保存さ
れている関係データベースの全てではなく、関係表名と
属性名および一部の属性値列だけを主メモリ１上に保持
させ、前記属性値の数をオンラインで増減できるように
したので、主メモリ１上での関係データベースの高速検
索が可能である。また第５図に示したような情報テーブ
ルを用意しておくことにより、従来のデータベースシス
テムでは検索不可能であった質問も処理可能である。

［発明の効果］ 以上説明したように関係データベースシステムでは、全
関係データベースを主記憶装置内に保持させることな
く、関係データベースの一部のみを主記憶装置内に保持
することが可能となり、これにより検索処理の時間を短
縮することができる。

また、質問処理に必要な関係名と属性名の一部のみしか
提示されない場合であっても、上記質問に対する検索を
行うことが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示すブロック図、第２図は
同実施例の主メモリに格納される関係名テーブルを示す
図、第３図は属性名テーブルを示す図、第４図は属性値
列テーブルを示す図、第５図は情報テーブルを示す図、
第６図は従来の計算機の外部記憶装置内に保持される関
係表の一例を示す図である。 １……主メモリ、２……CPU、３……磁気ディスク装
置。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原嶋 秀次 神奈川県川崎市幸区柳町70番地 株式会社 東芝柳町工場内 (56)参考文献 特開 平２−12463（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−47826（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−311531（ＪＰ，Ａ)

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】複数の属性名とこれらの各属性値列とから
   構成される関係表を計算機の外部記憶装置内に記憶する
   関係データベースシステムであって、 前記計算機内の内部記憶装置が、 前記外部記憶装置に記憶された属性値列のうち前記各属
   性値名に対応する属性値列が前記内部記憶装置上に登録
   されているか否かを示す属性値を持つ第１のテーブル
   と、 参照頻度に応じて、前記外部記憶装置から所定の属性値
   列を登録し、又は前記外部記憶装置に所定の属性値列を
   退避する第２のテーブルとを有することを特徴とする関
   係データベースシステム。
2. 【請求項２】複数の属性名とこれらの各属性値列とから
   構成される関係表を複数記憶する関係データベースシス
   テムであって、 前記各関係表の関係表名と質問文に付帯する制約条件と
   参照すべき関係表名である次候補関係表名とを記憶する
   テーブルを備え、 質問文で示された関係表名の制約条件がこのテーブルの
   対応する関係表名の制約条件と一致するとき、対応する
   次候補関係表名の一致する制約条件を順次検索してい
   き、この検索結果によって目的とする属性値列を検索す
   ることを特徴とする関係データベースシステム。
3. 【請求項３】計算機の外部記憶装置内に、複数の属性名
   とこれらの各属性値列とから構成される関係表を複数記
   憶する関係データベースシステムであって、 前記計算機内の内部記憶装置が、 前記各関係表の関係表名とこれら各関係表に属する属性
   名の所属アドレスとを対応付けて記憶する第３のテーブ
   ルと、 前記各所属アドレスとこれら各所属アドレスに属する属
   性名と前記外部記憶装置に記憶された属性値列のうち前
   記各属性値名に対応する属性値列が前記内部記憶装置上
   に登録されているか否かを示す属性値とを持つ第４のテ
   ーブルと、 参照頻度に応じて、前記外部記憶装置から所定の属性値
   列を登録し、又は前記外部記憶装置に所定の属性値列を
   退避する第５のテーブルと、 前記各関係表の関係表名と質問文に付帯する制約条件と
   参照すべき関係表名である次候補関係表名とを記憶する
   第６のテーブルとを備え、 質問文で示された関係表名の制約条件がこの第６のテー
   ブルの対応する関係表名の制約条件と一致するとき、対
   応する次候補関係表名の一致する制約条件を順次検索し
   ていき、この検索結果によって目的とする属性値列を検
   索することを特徴とする関係データベースシステム。