JPH07104311B2 - 薄膜感湿素子 - Google Patents

薄膜感湿素子

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JPH07104311B2
JPH07104311B2 JP10467886A JP10467886A JPH07104311B2 JP H07104311 B2 JPH07104311 B2 JP H07104311B2 JP 10467886 A JP10467886 A JP 10467886A JP 10467886 A JP10467886 A JP 10467886A JP H07104311 B2 JPH07104311 B2 JP H07104311B2
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正登 伊丹
和行 尾崎
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、薄膜感湿素子に関する。更に詳しくは、絶縁
性基板上に形成させた導電性くし形電極の表面を、プラ
ズマ重合膜で覆った薄膜感湿素子に関する。
〔従来の技術〕
空気中の相対湿度の制御は、精密工業、食品工業、繊維
工業、ビル管理上などで大変重要であり、それを検知す
る感湿素子としては、従来次のような材料を用いたもの
が知られている。
(1)Se、Ge、Siなどの金属あるいは半導体 (2)Sn、Fe、Tiなどの金属の酸化物 (3)Al2O3などの多孔質金属酸化物 (4)LiClなどの電解質塩 (5)有機または無機材料からなる高分子膜 しかしながら、これらの各種材料を用いた感湿素子は、
いずれも保守が大変であったり、あるいは信頼性や応答
性に問題があるなど、満足される状態にはない。
例えば、上記(2)の金属酸化物を用いる場合には、そ
れの形成にプレスや焼結が行われるが、均質なプレスが
困難であったりあるいは焼成時の割れなどの問題がみら
れる。また、工程上では問題なく成形されても、感湿素
子が水分の脱吸着に起因する抵抗変化を利用する性質
上、水分の影響で粒界から破壊が生ずるため、耐久性、
換言すれば信頼性にも問題がある。
また、上記(5)の高分子膜を用いた場合には、材料面
では廉価であるものの、溶剤などの薬品による劣化や信
頼性の低下などの問題がみられる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
こうした問題点を避け、特に電極材料として耐食性にす
ぐれたものを求めて種々検討を重ねた結果、本出願人は
先に、絶縁性基板上に好ましくはスパッタリング法によ
り形成させた耐食性被加工金属薄膜にフォトレジストパ
ターンを形成させた後、電解エッチングして得られる耐
食性くし形電極を湿度センサーに用いることが好適であ
ることを見出している(特開昭61−148871号公報)。
その後、本出願人はかかる耐食性くし形電極を用いた薄
膜乾湿素子のなお一層の改善を図った結果、絶縁性基板
上に形成させた導電性くし形電極を表面を高分子薄膜、
一般には含窒素有機けい素化合物のプラズマ重合膜で覆
い、更にこれをハロゲン化アルキルで処理することによ
り、耐環境性にすぐれ、しかも応答性の良好な薄膜感湿
素子を得ることに成功した(特公平4−79541号公
報)。
このように、応答性のより良好な薄膜感湿素子を得るた
めには、絶縁性基板上に形成させた導電性くし形電極の
表面を含窒素有機けい素化合物のプラズマ重合膜で覆
い、更にこれをハロゲン化アルキルで処理するという2
工程を必要としている。
本発明者らは、応答性のより良好な薄膜感湿素子を1工
程で得る方法を求めて種々検討した結果、プラズマ重合
膜を含窒素有機けい素化合物とハロゲン化炭化水素また
はハロゲン化シランとの混合物から形成させることによ
り、かかる課題が効果的に解決されることを先に見出し
たが(特公平6−23712〜3号公報、含窒素有機けい素
化合物に代えて有機アミン化合物を用いることによって
も、同様の結果が得られることを新たに見出した。
〔問題点を解決するための手段〕および〔作用〕 従って、本発明は薄膜感湿素子に係り、この薄膜感湿素
子は、絶縁性基板上に形成させた導電性くし形電極の表
面を有機アミン化合物とハロゲン化炭化水素またはハロ
ゲン化シランとの混合物プラズマ重合膜で覆ってなる。
図面の第1図は、本発明に係る薄膜感湿素子の一態様を
示すそれの平面図であり、絶縁基板1上に導電性くし形
電極2,2′が形成され、その表面は一般に約500Å〜2000
0Å(2μm)程度の厚さを有する上記混合物プラズマ
重合膜3によって覆われており、この重合膜によって覆
われていない取出電極部分には半田付けあるい銀ペース
ト4,4′により、リード線5,5′が取り付けられている。
絶縁性基板としては、一般にガラス、石英、アルミナ、
セラミックスなどが用いられるが、感湿素子への温度追
従性が更に良好なことが望まれる場合などには、やはり
本出願人よって提案されているシリコン基板表面を酸化
して形成させた絶縁膜(特公平5−28340号公報なども
用いることができる。
これらの絶縁性基板上、導電性くし形電極を形成させる
に際しては、まず絶縁性基板上に、ステンレススチー
ル、ハステロイC、インコネル、モネル、金などの耐食
性金属や銀、アルミニウムなどの電極形成材料金属をス
パッタリング法、イオンプレーティング法などにより、
約0.1〜0.5μm程度の厚さの薄膜が形成され、次にそこ
にフォトレジストパターンを形成させる。
例えばアルミニウムの場合は、このようにして形成され
た電極形成材料金属薄膜へのフォトレジストパターンの
形成は、周知のフォトリソグラフ工程を適用することに
よって行われる。即ち、金属膜薄上にフォトレジストコ
ーティングを行ない、そこにくし形電極のパターンの陰
画または陽画を焼付けたガラス乾板を重ね、光照射によ
る焼付けおよび現像によって行われる。この後、湿式化
学エッチングが行われるが、エッチング液としては、リ
ン酸−硫酸−無水クロム酸−水(重量比65:15:5:15)混
合液、BHF(フッ酸系)、塩化第2鉄水溶液、硝酸、リ
ン酸−硝酸混合液などが用いられる。
このようにして、例えばガラス基板上にフォトリソグラ
フ法を適用することによりあるいはセラミックス基板上
に金ペーストを用いるスクリーン印刷法を適用すること
により、絶縁性基板上に形成された導電性くし形電極
は、更にその表面が感湿特性にすぐれた有機アミン化合
物とハロゲン化炭化水素またはハロゲン化シラン混合物
のプラズマ重合膜によって覆われる。
有機アミン化合物としては、第1〜3アミノ化合物を用
いることができるが、好ましくはアルキル基で置換され
た第2〜3アミノ化合物、例えばn−ブチルアミン、第
2ブチルアミン、イソプロピルアミン、ジメチルエチル
アミン、ジエチルアミン、ジメチルアリルアミンなどの
置換モノアミノ化合物、N,N−ジメチル−1,3−プロパン
ジアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミ
ンなどの置換ジアミノ化合物、更にはペンタメチレンイ
ミン、ヘキサメチレンイミンなどのシクロアルキル置換
モノアミノ化合物、N,N′−ジメチルピペラジンなどの
シクロアルキル置換ジアミノ化合物などが用いられ、こ
れら以外にもジメチルピラゾールなども用いることがで
きる。
ハロゲン化炭化水素としては、好ましくはハロゲン化ア
ルキルが用いられ、ハロゲン置換基は1個またはそれ以
上であり得る。具体的には、臭化メチレン、臭化メタ
ン、トリ臭化メタン、臭化エチレン、ジ臭化エチレン、
臭化プロパン、ジ臭化プロパン、臭化ブタン、ジ臭化ブ
タン、塩化メチレン、臭化塩化メチレン、ヨウ化エチル
などが用いられる。また、ハロゲン化される炭化水素基
は、鎖状不飽和結合あるいは芳香核であってもよい。
ハロゲン化シランとしては、一般式SiX2X2X3X4(ここ
で、X1〜X4はハロゲン原子、水素原子、低級アルケニル
基または低級アルキル基、低級アルキニル基であり、こ
れらの内の1〜3個はハロゲン原子である)で表わされ
るものが用いられ、好ましくは低級アルキル置換ハロゲ
ン化シランが用いられる。かかるハロゲン化シランのい
くつかの例を挙げると、次の如くである。
CH3SiCl3 CH3SiH2Br、CH3SiHBr2 (CH32SiBr2 プラズマ重合は、プラズマ重合装置の形状およびプラズ
マ発生方式などに応じて、有機アミン化合数を数m〜数
Torrの圧力で、またハロゲン化炭化水素またはハロゲン
化シランをやはり数m〜数Torrの圧力で用い、これらの
混合物に放電出力数〜数100Wの電力を供給することによ
り行われる。
具体的には、例えば放電出力が20Wの場合、有機アミン
化合物が約0.04〜0.2Torrに対してハロゲン化炭化水素
またはハロゲン化シランが約0.01〜0.1Torrの割合で用
いられる。ハロゲン化炭化水素またはハロゲン化シラン
の割合が少なすぎると、プラズマ重合膜中のハロゲン含
有量が減少して感湿特性が悪くなり、一方この割合が多
すぎると、相対的にプラズマ重合膜中の窒素含有量が少
なくなりまた重合膜も硬化するため、やはり感湿特性が
低下する。
このようにして構成される薄膜感湿素子は、空気中の水
蒸気量に応じて電気抵抗値が変化するので、この抵抗値
変化を導電性くし形電極より取り出すことにより、湿度
を測定することができる。
〔発明の効果〕
本発明に係る薄膜感湿素子は、次のような効果を奏す
る。
(1)有機アミン化合物とハロゲン化炭化水素またはハ
ロゲン化シランとの混合物としてプラズマ重合膜を形成
させることにより、更にハロゲン化アルキルで処理する
ことを必要とはせず、工程の省力化が図れる。
(2)形成されたプラズマ重合膜は、耐水性および耐薬
品性にすぐれているため、感湿素子の耐環境性も良好で
ある。
(3)膜厚1000Å程度の極く薄い膜でも十分な機能を有
するので、従来用いられている金属酸化物抵抗変化タイ
プ、高分子容量変化タイプなどのセンサと比較して、応
答性の点でもすぐれている。
(4)プラズマ重合モノマーの種類および混合比、供給
電力などを変えることにより、抵抗値変化を制御でき
る。
〔実施例〕
次に、実施例について本発明を説明する。
実施例1 絶縁性基板としてガラスプレートを用い、その面上に金
電極のパターニング法として一般に行われているリフト
オフ法によって電極幅500μm、電極間隔250μmのくし
形電極を形成させた。
このリフトオフ法では、上記ガラスプレート面上にスピ
ンコーターを用いてポジ形レジスタを塗布し、80℃で12
0分間のプレベークを行なった後、マスクを用いて紫外
線による密着露出を行ない、次いで現象してくし形電極
の反転したパターンを形成させ、更にそこにいずれも厚
さ1000Åクロムおよび金を順次蒸着させ、最後にアセト
ン浸漬をして残りのレジストを剥離させることにより、
くし形電極の形成が行われた。
このようにして形成されたガラスプレート面上のくし形
電極の表面を、N,N,N,′,N′−テトラメチルエチレンジ
アミンおよび臭変メチレンのプラズマ重合膜で覆った。
プラズマ重合は、これら両者の混合ガスを用い、いずれ
も20W(以下の各実施例でも同じ)の放電出力条件下で
所定時間行われた。電極に銀ペースト付けによりリード
線を接続させて感湿素子を構成させ、これを温湿度試験
器に入れ、周波数1KHz、電圧1V、温度30℃の測定条件下
で、LCRメーターを用いて感湿特性の評価を行なった。
相対湿度に対する抵抗値の関係は、第2図のグラフの曲
線I〜IVに示される。
実施例2 実施例1において、N,N,N′,N′−テトラメチルエチレ
ンジアミンを0.06Torr用い、また臭化メチレンの代わり
に種々の他のハロゲン化炭化水素またはハロゲン化シラ
ンを0.01Torr用いた。得られた感湿素子の相対温度に対
する抵抗値の関係は、第3のグラフの曲線V〜IXに示さ
れる。
実施例3〜5 実施例1において、N,N,N′,N′−テトラメチルエチレ
ンジアミンの代りに他のアミン化合物を用い、また臭化
メチレンを0.01Torr用い、20分間プラズマ重合を行なっ
た。得られた感湿素子の相対湿度に対する抵抗値の関係
は、第4〜6図の各グラフの曲線X〜XIIに示される。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る薄膜感湿素子の一態様の平面図
である。また、第2〜3図は実施例1〜2において、第
4〜6図は実施例3〜5において、それぞれこの薄膜感
湿素子を用いた場合の相対湿度に対する抵抗値の関係を
示すグラフである。 (符号の説明) 1……絶縁性基板 2……導電性くし形電極 3……プラズマ重合膜

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁性基板上に形成させた導電性くし形電
    極の表面を、有機アミン化合物とハロゲン化炭化水素ま
    たはハロゲン化シランとの混合物プラズマ重合膜で覆っ
    てなる薄膜感湿素子。
  2. 【請求項2】有機アミン化合物がアルキル置換アミノ化
    合物である特許請求の範囲第1項記載の薄膜感湿素子。
  3. 【請求項3】ハロゲン化炭化水素がハロゲン化低級アル
    キルまたはハロゲン化低級アルケニルである特許請求の
    範囲第1項記載の薄膜感湿素子。
  4. 【請求項4】ハロゲン化シランが低級アルキル置換ハロ
    ゲン化シランである特許請求の範囲第1項記載の薄膜感
    湿素子。
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