JPH07103999A - 加速度センサ - Google Patents

加速度センサ

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JPH07103999A
JPH07103999A JP24796393A JP24796393A JPH07103999A JP H07103999 A JPH07103999 A JP H07103999A JP 24796393 A JP24796393 A JP 24796393A JP 24796393 A JP24796393 A JP 24796393A JP H07103999 A JPH07103999 A JP H07103999A
Authority
JP
Japan
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acceleration
mass body
elastic
mechanical strain
acceleration sensor
Prior art date
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Pending
Application number
JP24796393A
Other languages
English (en)
Inventor
Mutsuhiro Sekido
睦弘 関戸
Katsuzo Uenishi
勝三 上西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Oki Electric Industry Co Ltd filed Critical Oki Electric Industry Co Ltd
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  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 小さな加速度も検出できる、しかも小形化し
易い加速度センサを実現する。 【構成】 筒状ケース4内に収容された質量体3は、加
速度が生じたときにケースによってガイドされて移動
し、コイルバネ状の一方の弾性体1又は2を伸ばせると
共に他方の弾性体2又は1を縮める。質量体を介して両
弾性体が電気的に接続されているので、このとき、両弾
性体にそれぞれ機械的歪み/電気的特性変換膜として設
けられたピエゾ圧電材料膜1b及び2b間に加速度に応
じた電位差が生じる。この電位差が加速度情報として電
極7及び8から出力させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、移動物体の加速度を検
出する加速度センサに関し、例えば、手書き入力ペン装
置に適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来、加速度センサとして、図2に示す
片持梁型のものがあった。図2において、片持梁21
は、基端が固定台24に固定され、先端には重り22が
設けられている。片持梁21は、PZT(チタン酸ジル
コン酸塩)等の圧電材料からなっており、板状に形成さ
れている。片持梁21の両面基端部側にはそれぞれ、断
面L字状の電極23a及び23bが設けられており、こ
れら電極23a及び23bは固定台24にも取り付けら
れている。
【0003】以上の構成を有する加速度センサにおい
て、この加速度センサを有する移動物体の速度が変化す
ると、重り22には、片持梁21の両面を結ぶA方向の
加速度成分と重り22の質量とで定まる力が加わり、片
持梁21はA方向に撓む。これにより、片持梁21の両
側に設けられた電極23a及び23b間に電位差が生じ
る。重り22の質量は固定であるので、この電位差はそ
のときのA方向の加速度成分を反映している。例えば、
電位差と加速度との対応表を予め作成しておき、そのと
きの電位差をこの対応表に適用して加速度を測定でき
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、最近は、種
々の装置に加速度センサが利用されており、取扱う加速
度のダイナミックレンジが小さい装置もある。このよう
な装置では、非常に小さな加速度を検出することが求め
られることが多い。
【0005】例えば、筆記時の筆記具の加速度変化から
筆跡を求めたり、筆記時の筆記具の加速度変化から筆記
者の同定をしたりする、加速度センサが有する手書き入
力ペン装置がある(特願平5−549号明細書及び図
面、特公平4−20213号公報等参照)。このような
装置では、筆記時の加速度が対象であり、車両や飛行機
等におけるような大きな加速度を対象とはしていない。
手書き入力ペン装置において、筆記具の加速度から筆記
軌跡を求め、入力文字を正しく認識させるには、非常に
小さな加速度α=0.01g(g:重力加速度)程度も
検出する必要がある。しかも、筆記具に内蔵し、又は、
筆記具外部に取り付けるので、非常に小さいことが求め
られる。
【0006】図2に示す従来の加速度センサは、片持梁
21の弾性力を利用したものであり、加速度α=0.0
1gを検出するには片持梁21のバネ定数を小さくする
必要がある。従って、片持梁21の厚みを非常に薄くす
るか若しくは片持梁21の長さを非常に長くしなければ
ならない。しかしながら、このようにした場合、加速度
が加わらない状態でも、重り22の質量や片持梁21の
自重により、片持梁21に撓みが生じ易く、このような
不要な撓みによる検出精度の低下を補償する対策が必要
となる。また、片持梁21が折れ易くなり、この点から
の対策も必要となる。これら対策には、高度な技術を要
して高価になり易い。また、片持梁21の長さを非常に
長くした場合には、所望の小形化を達成できないことも
生じる。
【0007】本発明は、以上の点を考慮してなされたも
のであり、小さな加速度も正確に検出できる、しかも小
形化し易い加速度センサを提供しようとしたものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の本発明は、質
量体と、コイルバネ状又は棒状の第1及び第2の弾性体
とを、第1及び第2の弾性体とで質量体を挾み込むよう
に、筒状ケース内に収容すると共に、第1及び第2の弾
性体の少なくとも一方に、機械的歪みを電気的特性変化
に変換する、電極によって電気的特性変化を外部に取り
出せる機械的歪み/電気的特性変換膜を設けたものであ
り、ケースによってガイドされた加速度に伴う質量体の
移動によって第1及び又は第2の弾性体に機械的歪みを
生じさせ、加速度に応じた電気的特性変化を電極から出
力させることを特徴とする。
【0009】請求項2の本発明は、請求項1の本発明に
おいて、第1及び第2の弾性体が共に、機械的歪み/電
気的特性変換膜として圧電材料膜が適用されたコイルバ
ネ状のものであり、第1及び第2の弾性体が質量体を介
して電気的に接続されており、2個のピエゾ圧電材料膜
間の電位差を出力情報とすることを特徴とする。
【0010】請求項3の本発明は、質量体と、棒状又は
コイルバネ状の弾性体とを、弾性体の基端を筒状ケース
に固定し、弾性体の先端に質量体を取り付けて、筒状ケ
ース内に収容すると共に、弾性体に、機械的歪みを電気
的特性変化に変換する、電極によって電気的特性変化を
外部に取り出せる機械的歪み/電気的特性変換膜を設け
たものであり、ケースによってガイドされた加速度に伴
う質量体の運動によって弾性体に機械的歪みを生じさ
せ、加速度に応じた電気的特性変化を電極から出力させ
ることを特徴とする。
【0011】請求項4の本発明は、請求項3の本発明に
おいて、弾性体が、機械的歪み/電気的特性変換膜とし
て、ピエゾ抵抗材料又はピエゾ圧電材料からなる歪ゲー
ジ膜が適用された棒状のものであり、質量体と筒状ケー
スとの接触によって弾性体が安定に保持されていること
を特徴とする。
【0012】請求項5の本発明は、請求項1〜4のいず
れかの本発明において、質量体が円球体であり、筒状ケ
ースが円筒状のものであることを特徴とする。
【0013】
【作用】請求項1の本発明において、筒状ケース内に収
容された質量体は、加速度が生じたときにケースによっ
てガイドされて移動し、第1及び又は第2の弾性体に機
械的歪みを生じさせ、加速度に応じたこの機械的歪みが
機械的歪み/電気的特性変換膜によって電気的特性変化
に変換されて電極から出力される。
【0014】請求項2の本発明は、請求項1の本発明に
おける良好な実施態様である。請求項2の本発明におい
て、筒状ケース内に収容された質量体は、加速度が生じ
たときにケースによってガイドされて移動し、コイルバ
ネ状の一方の弾性体を伸ばせると共に他方の弾性体を縮
め、両弾性体にそれぞれ機械的歪み/電気的特性変換膜
として設けられたピエゾ圧電材料膜間に加速度に応じた
電位差を生じさせて電極から出力させる。
【0015】請求項3の本発明において、筒状ケース内
に収容された質量体は、加速度が生じたときにケースに
よってガイドされて運動し、自己が取り付けられている
弾性体を伸び縮みさせて弾性体に機械的歪みを生じさ
せ、加速度に応じたこの機械的歪みが機械的歪み/電気
的特性変換膜によって電気的特性変化に変換されて電極
から出力される。
【0016】請求項4の本発明は、請求項3の本発明に
おける良好な実施態様である。請求項4の本発明におい
て、筒状ケース内に収容された質量体は、加速度が生じ
たときにケースによってガイドされて運動し、自己が安
定に保持している棒状の弾性体を伸び縮みさせて弾性体
に機械的歪みを生じさせ、加速度に応じたこの機械的歪
みが、機械的歪み/電気的特性変換膜として設けられて
いるピエゾ抵抗材料又はピエゾ圧電材料からなる歪ゲー
ジ膜によって電気的特性変化(抵抗変化又は電位差変
化)に変換されて電極から出力される。
【0017】請求項5の本発明は、請求項1〜4のいず
れかの本発明において、質量体を円球体とし、筒状ケー
スを円筒状のものとして、質量体の移動を円滑化しよう
としたものである。
【0018】
【実施例】
(A)第1実施例 以下、本発明による加速度センサの第1実施例を図面を
参照しながら詳述する。ここで、図1が、第1実施例の
加速度センサの要部構成が明らかになるように一部を破
断して示す斜視図であり、図3は、この実施例の加速度
センサの構成要素であるコイルバネの線材断面図であ
る。
【0019】図1において、円筒状のケース4は、2個
のコイルバネ1及び2と質量体3とを収容しており、両
コイルバネ1及び2は、質量体3を挟み込むように設け
られている。円筒状ケース4の両端部はそれぞれ、絶縁
体でなる蓋体5及び6によって閉塞されており、上述の
各コイルバネ1、2の一端部はそれぞれ対応する蓋体
5、6に固定されている。各蓋体5、6には、棒状の電
極7、8が貫通しており、電極7、8が対応するコイル
バネ1、2の後述するピエゾ材料膜に接触して、後述す
る電気的情報を外部に取り出すことができるようになっ
ている。
【0020】コイルバネ1及び2は、B方向及びC方向
の正負両方向の加速度を同じ精度で検出できるように、
長さを含め同一形状を有する。コイルバネ1及び2は、
円筒状に巻回されているものである。また、コイルバネ
1及び2は、加速度が生じていない状態でもその付勢力
によって質量体3と接触しており、また、加速度が生じ
ている状態でも質量体3と接触するようになされてい
る。
【0021】各コイルバネ1、2は、図3(a)又は
(b)に示すように、電気的抵抗が小さいバネ鋼材、ス
テンレス材、りん青銅等の弾性体材料でなるバネ本体1
a、2aと、PZT、ポリフッ化ビニリデン等のピエゾ
圧電材料でなるピエゾ材料膜1b、2bとから構成され
ている。コイルバネ1、2が断面矩形形状のものである
場合には、例えば、外周側の一面にピエゾ材料膜1b、
2bが設けられ、コイルバネ1、2が断面円形状のもの
である場合には、例えば、外周側の半面にピエゾ材料膜
1b、2bが設けられる。ピエゾ材料膜1b、2bの形
成方法は、焼成法、蒸着法、貼り合わせ法のいずれを適
用しても良い。例えば、蒸着法でピエゾ材料膜1b、2
bを形成するときは、コイルバネとして製作後蒸着装置
にセットし、バネ本体1a、2aの表面にピエゾ材料の
薄膜を蒸着する。
【0022】ピエゾ材料膜1b、2bは、コイルバネ
1、2の機械的歪みを電気的特性変化に変換するために
設けられている。すなわち、ピエゾ材料膜1b、2b
は、引張り/圧縮/捩りなどの機械的な力を受けて伸び
/縮み歪が生じると分極し伸び側と縮み側との間に電位
差を発生させるものである。
【0023】質量体3は、電気抵抗の小さいかつ密度が
大きい金属材料等から形成された円球状のものであり、
所望の質量を有するようになされている。質量体3は、
加速度に伴う外力を受けて、円筒状ケース4にガイドさ
れて滑らかに移動できるものであり、この移動によって
コイルバネ1、2に機械的歪みを生じさせるものであ
る。円筒状ケース4は質量体3の移動を滑らかにガイド
できるように、質量体3の半径より僅かに大きい半径を
有し、例えば、円筒状ケース4の外径が6mm程度であ
れば、両者の直径の差は0.5mm以下にする。
【0024】コイルバネ1のバネ本体1aとコイルバネ
2のバネ本体2aとは質量体3を介して電気的に接続さ
れている。また、電極7及び8はそれぞれ、ピエゾ材料
膜1b及び2bに電気的に接続されている一方、バネ本
体1a及び2aとは絶縁されており、ピエゾ材料膜1
b、2bの電極の役割を果すものである。
【0025】すなわち、この実施例の加速度センサは、
図4に示すように、導体(1a、3、2a)の両面にピ
エゾ材料膜(1b、2b)を有し、各ピエゾ材料膜に電
極(7、8)が取り付けられているバイモルフ型の圧電
素子と等価である。
【0026】バネ本体1a及び2a、質量体3を電気的
抵抗が小さい材料で形成しているのはこのためである。
また、コイルバネ1、2の外周側にピエゾ材料膜1b、
2bを設けているのは、バネ本体1a及び2aと、質量
体3との電気的接触を考慮したためである。さらに、コ
イルバネ1、2の外周側にピエゾ材料膜1b、2bを形
成していることは、バイモルフ型の圧電素子におけるピ
エゾ材料膜(1b、2b)を非常に長くしていることと
等価である。
【0027】次に、第1実施例の加速度センサによって
加速度を測定する方法について説明する。
【0028】例えば、B方向に運動を行なっている被測
定物の加速度を測定する場合を考える。加速度センサ
は、被測定物に水平に(B方向に平行に)固定されてい
る。
【0029】質量体3にも被測定物と同一の加速度が作
用し、質量体3は、被測定物の運動方向のB方向とは逆
方向のC方向の力を受け、コイルバネ2は圧縮力を受け
てコイルバネ2のピエゾ材料膜2bは縮み、一方、コイ
ルバネ1は引張力を受けてコイルバネ1のピエゾ材料膜
1bは伸びるから両電極7及び8間には電位差が生じ
る。このようにして生じる電位差は、質量体3の質量は
一定であるので、そのときの加速度を反映したものであ
る(種々の要因があるので線形関係でない)。そこで、
この電位差を測定し、予め測定された加速度と電位差と
の関係に、測定された電位差を照合することで加速度を
得ることができる。例えば、このような電位差から加速
度を得る処理は、CPU等を有するデータ処理構成で行
なうことができる。
【0030】加速度センサの設計は、力学的法則mα=
kx(mは質量体3の質量、αは加速度、kはコイルバ
ネのバネ定数、xはコイルバネの変位)に従って行な
う。コイルバネの設計法は、機械的に使用されるバネの
設計と同じである。
【0031】加速度α=0.01g(gは重力加速度)
を測定できる加速度センサを設計するとする。例えば、
質量体3を半径2mmの黄銅球、ケース4を外径が6m
mのプラスチックとし、また、コイルバネ1及び2のバ
ネ本体1a及び2aに鋼材を用い、コイル半径を2m
m、コイルピッチを1mm、コイルの巻数を5回とする
と、バネ本体1a及び2aが断面丸線材の場合には、線
径d〓0.035mmが得られる。すなわち、線径d=
0.035mm、コイル外径D=4mm、長さL=5m
mのコイルバネが設計され、センサ全体として外径6m
m、長さ15〜20mmの非常に小型な加速度センサが
得られる。
【0032】以上のように、上記第1実施例によれば、
ピエゾ材料膜が設けられたコイルバネによって質量体を
挾み込んだという簡単な構造によって、小さい加速度を
も検出できる小型、安価な加速度センサを実現できる。
加速度に伴う力によって移動する質量体を円球で構成し
たので、移動摩擦が小さくなって、この点からも小さな
加速度の検出を行なうことができる。また、ピエゾ材料
膜をコイルバネに設けているので、機械的歪みが作用す
るピエゾ材料膜が長く、この点からも小さな加速度の検
出を行なうことができる。
【0033】この第1実施例を変形した実施例として
は、以下のようなものを挙げることができる。
【0034】コイルバネの断面形状が、円形や矩形以外
のものであっても良い。また、バネ本体と質量体との電
気的接続を確保できるものであれば、ピエゾ材料膜を、
バネ本体の内周面側に設けても良い。例えば、質量体と
接触する部分ではピエゾ材料膜を除去することでこのよ
うなことは可能である。
【0035】(B)第2実施例 次に、本発明による加速度センサの第2実施例を図面を
参照しながら詳述する。ここで、図5が、第2実施例の
加速度センサの要部構成が明らかになるように一部を破
断して示す斜視図である。
【0036】図5において、有底の円筒状ケース15に
は、弾性棒11、質量体14、コイルバネ16が収容さ
れている。
【0037】円筒状ケース15は絶縁体でなる蓋体17
によって閉塞されており、弾性棒11は、この蓋体17
の中心部を貫通して、ケース15内部に延長されてい
る。弾性棒11は、例えば金属材料、合成樹脂等の弾性
体材料でなる丸棒として形成されており、基端部近傍で
蓋体17に固定されており、先端部の端面に質量体14
が取り付けられている。
【0038】ケース15内部における弾性棒11の周囲
の全面又は一部には、歪ゲージ膜12が固着又は塗布さ
れている。歪ゲージ膜12は、機械的歪みを電気的特性
に変換するものであり、Si、Ge等のピエゾ抵抗材料
や、PZT、ポリフッ化ビニリデン等のピエゾ圧電材料
でなる。
【0039】ケース15外部における弾性棒11には、
2個の電極18及び19が設けられている。一方の電極
18は、歪ゲージ膜12の蓋体側端部に接続されてお
り、他方の電極19は、歪ゲージ膜12の質量体側端部
に接続されており、弾性棒11の伸び/縮みを、当該両
電極間における電位差の変化あるいは抵抗値の変化等の
電気的特性の変化として検出できるようになっている。
【0040】質量体14は、上述のように、弾性棒11
の先端部に取り付けられた所定の質量を有するものであ
り、加速度変化を力に変換して弾性棒11に引張り力又
は圧縮力を印加して伸び縮みによる機械的歪みを発生さ
せるものである。
【0041】質量体14は円球でなり、この質量体14
の半径より、ケース15の内径が僅かに大きく(例えば
ケースが全長5mm程度のもので0.1mm程度大き
く)なっており、質量体14とケース15の内面とは必
ず1点で接するようになっている。
【0042】このようにしたのは以下の理由による。質
量体14の移動時のケース15内面との摩擦を小さくで
き、加速度を正確に検出できる。また、弾性棒11は、
弾性棒11の自重や質量体14の質量によって撓むが、
質量体14はケース15の内面に接するので弾性棒11
の撓みを緩和できる。さらに、ケース15を被測定物に
固定する場合に、円周方向に回転させても、質量体14
とケース15の内面は必ず1点で接するので同じ環境条
件下で加速度を測定できる。
【0043】コイルバネ16は、基端部がケース15の
底部に固定され、先端部側が質量体に接触しており、質
量体14を弾性棒11側に向けて僅かに付勢している。
コイルバネ16を設けていない場合において、質量体1
4が加速度に伴う非常に大きい力を受けて弾性棒11に
非常に大きな歪が生じると、歪ゲージ膜12が破損する
恐れがある。そこで、コイルバネ16を設けて係る不都
合の発生を未然に防止するようにしている。なお、弾性
棒11の材質等によっては、コイルバネ16を省略する
ことができる。
【0044】以上の構成を有する第2実施例の加速度セ
ンサが被測定物に取り付けられ、被測定物がD方向の加
速度を伴って移動したとする。このとき、質量体14に
はその逆方向に向かう力が作用し、質量体14がコイル
バネ16の付勢力に抗してその方向に移動する。また、
弾性棒11の弾性力によってある程度伸びると縮む方向
に力が加わる。このような加速度に応じた質量体14の
振動により、弾性棒11には引張り力及び圧縮力が加わ
り、これに応じた歪みが歪ゲージ膜12に生じ、両電極
18及び19間にその歪みに応じた電気的特性が生じ
る。質量体14の質量は当然に固定であるので、弾性棒
11に加わる引張り力や圧縮力、従って、歪ゲージ膜1
2に生じた歪みは加速度に応じた時間的変化を有する。
そこで、この歪み対応の電気的特性を測定し、予め測定
された加速度と電気的特性変化との関係に、測定された
電気的特性を照合することで加速度を得ることができ
る。例えば、このような電位差から加速度を得る処理
は、CPU等を有するデータ処理構成で行なうことがで
きる。
【0045】この第2実施例の加速度センサにおいて、
加速度α=0.01gを測定するセンサの設計は次のよ
うに行なう。
【0046】物理的法則F=mα(Fは力、mは質量、
αは加速度)及びσ=εE(σは応力、εは歪、Eは弾
性率)から、弾性棒11及び質量体14の材料、半径を
決定する。例えば、弾性棒11を鋼材とし、質量体14
を半径2mmの黄銅球とすると、弾性棒11の半径とし
て0.066〜0.1mmが得られる。このような弾性
棒11及び質量体14は容易に入手でき、しかも、図5
に示すような簡単な構造であるから容易に製作できる。
弾性棒11の強度問題として、質量体14が加速度1g
を受けたときの弾性棒11にかかる応力を算出すると、
σ=20kg/mm2 となり、鋼材の弾性限度σp (軟
鋼でσp 〓20kg/mm2 )以下の応力であるから上
述の物理的法則を満足でき、加速度センサとして使用で
きる。従って、このように設計された加速度センサにお
いては加速度α=0.01〜1gまで測定できることに
なる。
【0047】質量体14の半径若しくは比重量(材料を
変える)を小さくすると、1gより大きい加速度が測定
可能となる。また、加速度α=0.01g以下の加速度
を測定可能にするには、弾性棒11の半径を0.066
mm以下にするか若しくは弾性係数の小さい材料を使用
すると良い。
【0048】以上のように、第2実施例の加速度センサ
によれば、歪みゲージ膜を有する弾性棒の先端に質量体
を取り付けたという簡単な構造によって、小さい加速度
をも検出できる小型、安価な加速度センサを実現でき
る。従来がピエゾ材料に曲げ応力を印加する構成である
のに対して、この実施例では歪みゲージ膜に引張り又は
圧縮力を作用させる構成であるので、小さい加速度を検
出する場合の構造上の制約が従来の加速度センサより少
なく、また歪みの時間変化が検出対象であり、上述のよ
うに小さい加速度をも検出できるようになっている。
【0049】(C)他の実施例 以上で説明した変形実施例の他にも、以下のような変形
実施例を挙げることができる。
【0050】(1) 第2実施例における弾性棒11に代
え、ピエゾ材料膜(歪みゲージ膜)を有するコイルバネ
を適用しても良い。これは、見方を変えると、第1実施
例における2個のコイルバネの一方のみにピエゾ材料膜
を設け、ピエゾ材料膜の両端から電気的特性を取り出し
たもの(ユニモルフ型圧電素子と等価)と見ることがで
きる。なお、この場合にも、ピエゾ材料膜が設けられて
いないコイルバネを省略することおができる。
【0051】(2) 第1実施例の2個のコイルバネのそれ
ぞれを、ピエゾ材料膜(歪みゲージ膜)を有する弾性棒
に置き換えるようにしても良い。これは、見方を変える
と、第2実施例におけるコイルバネを弾性棒に置き換
え、両弾性棒と質量体とに電気的抵抗が小さいものを適
用し、両弾性棒の基端部側から電気的特性を取り出した
もの(バイモルフ型圧電素子と等価)と見ることができ
る。
【0052】
【発明の効果】以上のように、第1の本発明によれば、
筒状ケース内に収容された質量体が、加速度が生じたと
きにケースによってガイドされて移動し、質量体を挾ん
でいる第1及び又は第2の弾性体に機械的歪みを生じさ
せ、加速度に応じたこの機械的歪みを機械的歪み/電気
的特性変換膜によって電気的特性変化に変換して電極か
ら出力させるようにしたので、小さな加速度も正確に検
出できる、しかも小形化し易い加速度センサを提供でき
る。
【0053】また、第2の本発明によれば、筒状ケース
内に収容された質量体が、加速度が生じたときにケース
によってガイドされて移動し、自己が取り付けられてい
る弾性体を圧縮又は引張って弾性体に機械的歪みを生じ
させ、加速度に応じたこの機械的歪みを機械的歪み/電
気的特性変換膜によって電気的特性変化に変換して電極
から出力させるようにしたので、第1の本発明と同様
に、小さな加速度も正確に検出できる、しかも小形化し
易い加速度センサを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の構成を示す一部破断斜視図であ
る。
【図2】従来構成を示す概略正面図である。
【図3】第1実施例のコイルバネの線材断面図である。
【図4】第1実施例と等価な圧電素子構造を示す断面図
である。
【図5】第2実施例の構成を示す一部破断斜視図であ
る。
【符号の説明】
1、2…コイルバネ、1b、2b…ピエゾ材料膜、3、
14…質量体、4、15…円筒状ケース、7、8、1
8、19…電極、11…弾性棒、12…歪みゲージ膜。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 質量体と、コイルバネ状又は棒状の第1
    及び第2の弾性体とを、第1及び第2の弾性体とで質量
    体を挾み込むように、筒状ケース内に収容すると共に、 第1及び第2の弾性体の少なくとも一方に、機械的歪み
    を電気的特性変化に変換する、電極によって電気的特性
    変化を外部に取り出せる機械的歪み/電気的特性変換膜
    を設け、 ケースによってガイドされた加速度に伴う質量体の移動
    によって第1及び又は第2の弾性体に機械的歪みを生じ
    させ、加速度に応じた電気的特性変化を電極から出力さ
    せることを特徴とした加速度センサ。
  2. 【請求項2】 上記第1及び第2の弾性体が共に、上記
    機械的歪み/電気的特性変換膜としてピエゾ圧電材料膜
    が適用されたコイルバネ状のものであり、上記第1及び
    第2の弾性体が上記質量体を介して電気的に接続されて
    おり、上記2個のピエゾ圧電材料膜間の電位差を出力情
    報とすることを特徴とした請求項1に記載の加速度セン
    サ。
  3. 【請求項3】 質量体と、棒状又はコイルバネ状の弾性
    体とを、弾性体の基端を筒状ケースに固定し、弾性体の
    先端に質量体を取り付けて、筒状ケース内に収容すると
    共に、 弾性体に、機械的歪みを電気的特性変化に変換する、電
    極によって電気的特性変化を外部に取り出せる機械的歪
    み/電気的特性変換膜を設け、 ケースによってガイドされた加速度に伴う質量体の運動
    によって弾性体に機械的歪みを生じさせ、加速度に応じ
    た電気的特性変化を電極から出力させることを特徴とし
    た加速度センサ。
  4. 【請求項4】 上記弾性体が、上記機械的歪み/電気的
    特性変換膜として、ピエゾ抵抗材料又はピエゾ圧電材料
    からなる歪ゲージ膜が適用された棒状のものであり、上
    記質量体と上記筒状ケースとの接触によって上記弾性体
    が安定に保持されていることを特徴とした請求項3に記
    載の加速度センサ。
  5. 【請求項5】 上記質量体が円球体であり、上記筒状ケ
    ースが円筒状のものであることを特徴とした請求項1〜
    4のいずれかに記載の加速度センサ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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