JPH07103047A - 電子制御式燃料噴射系の故障診断方法 - Google Patents
電子制御式燃料噴射系の故障診断方法Info
- Publication number
- JPH07103047A JPH07103047A JP26996593A JP26996593A JPH07103047A JP H07103047 A JPH07103047 A JP H07103047A JP 26996593 A JP26996593 A JP 26996593A JP 26996593 A JP26996593 A JP 26996593A JP H07103047 A JPH07103047 A JP H07103047A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cylinder
- time interval
- pulse time
- fuel injection
- deviation
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
- Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 電子制御式燃料噴射装置をもつ多気筒エンジ
ンで、ある気筒が燃焼しない異常状態があったときに、
これを簡単に検出できるようにする。 【構成】 多気筒内燃機関の燃料噴射系の異常を検出す
るための故障診断方法であって、クランク軸の回転パル
ス信号を検出し、各気筒に対する燃料噴射による燃焼時
のパルス時間間隔を求める。このパルス時間間隔と他の
気筒のパルス時間間隔の偏差を算出して当該偏差を許容
値と比較して気筒異常の判別をなす。また、着目気筒の
パルス時間間隔と先行燃焼気筒のパルス時間間隔の偏
差、および着目気筒のパルス時間間隔と後行燃焼気筒の
パルス時間間隔の偏差を算出して、両偏差の許容値と比
較により異常気筒を特定判別する。
ンで、ある気筒が燃焼しない異常状態があったときに、
これを簡単に検出できるようにする。 【構成】 多気筒内燃機関の燃料噴射系の異常を検出す
るための故障診断方法であって、クランク軸の回転パル
ス信号を検出し、各気筒に対する燃料噴射による燃焼時
のパルス時間間隔を求める。このパルス時間間隔と他の
気筒のパルス時間間隔の偏差を算出して当該偏差を許容
値と比較して気筒異常の判別をなす。また、着目気筒の
パルス時間間隔と先行燃焼気筒のパルス時間間隔の偏
差、および着目気筒のパルス時間間隔と後行燃焼気筒の
パルス時間間隔の偏差を算出して、両偏差の許容値と比
較により異常気筒を特定判別する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は電子制御式燃料噴射系の
故障診断方法に係り、特に多気筒内燃機関で噴射系の機
械的異常によって燃料が噴射されない等の気筒の有無を
検出することができる故障診断方法に関する。
故障診断方法に係り、特に多気筒内燃機関で噴射系の機
械的異常によって燃料が噴射されない等の気筒の有無を
検出することができる故障診断方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子制御式の燃料噴射装置を備えたディ
ーゼルエンジンでは、電気信号によりアクチュエータを
制御し、エンジンの各気筒に噴射する燃料量および噴射
時間をコントロールしている。したがって、この種の電
子制御式内燃機関では、電気信号の変化のフィードバッ
クがないと装置の故障を診断することができないものと
なっている。
ーゼルエンジンでは、電気信号によりアクチュエータを
制御し、エンジンの各気筒に噴射する燃料量および噴射
時間をコントロールしている。したがって、この種の電
子制御式内燃機関では、電気信号の変化のフィードバッ
クがないと装置の故障を診断することができないものと
なっている。
【0003】ところで、従来の制御方式では、多気筒エ
ンジンの1気筒がプランジャスティックや噴射ノズルの
詰りによって噴射されない事態になった場合、燃料噴射
装置では操作制御信号が送られて各アクチュエータが作
動している限り、異常状態を検出することができない。
すなわち、機械的故障によって各気筒に対して燃料を噴
射していないという故障モードに対しては、これを検出
する手段が講じられていないため、故障を察知すること
ができないものとなっていた。このようなことから、各
気筒が正常に作動しているか否かについて、従来ではエ
ンジン出力の低下や排煙等の悪化の有無によって判定せ
ざるを得なかった。
ンジンの1気筒がプランジャスティックや噴射ノズルの
詰りによって噴射されない事態になった場合、燃料噴射
装置では操作制御信号が送られて各アクチュエータが作
動している限り、異常状態を検出することができない。
すなわち、機械的故障によって各気筒に対して燃料を噴
射していないという故障モードに対しては、これを検出
する手段が講じられていないため、故障を察知すること
ができないものとなっていた。このようなことから、各
気筒が正常に作動しているか否かについて、従来ではエ
ンジン出力の低下や排煙等の悪化の有無によって判定せ
ざるを得なかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、エンジ
ン出力や排煙悪化の判断では、実際の故障発生からかな
りの時間が経過してからでないと判別することができな
いため、故障による被害が他に影響を及ぼすこともあ
り、エンジンとして大きなダメージとなる可能性があっ
た。特にユニット式電子制御燃料噴射装置では、駆動系
をエンジン内部に持つため、上記危険度は一層高いもの
となっていた。
ン出力や排煙悪化の判断では、実際の故障発生からかな
りの時間が経過してからでないと判別することができな
いため、故障による被害が他に影響を及ぼすこともあ
り、エンジンとして大きなダメージとなる可能性があっ
た。特にユニット式電子制御燃料噴射装置では、駆動系
をエンジン内部に持つため、上記危険度は一層高いもの
となっていた。
【0005】本発明は、上記従来の問題点に着目し、多
気筒エンジンにおいて、1気筒でも噴射しないような異
常があった場合にこれを即座に察知して故障判定をなす
ことができるようにした電子制御式燃料噴射系の故障診
断方法を提供することを目的とする。
気筒エンジンにおいて、1気筒でも噴射しないような異
常があった場合にこれを即座に察知して故障判定をなす
ことができるようにした電子制御式燃料噴射系の故障診
断方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】多気筒エンジンでは、各
気筒毎に燃料が噴射供給され、各気筒では燃焼による爆
発行程で筒内圧がピーク値をとる。この爆発によるピス
トン下降運動がクランク軸に伝達されて回転運動が行わ
れるが、図3に示しているように、各気筒の爆発行程は
所定の間隔をおいて行われるため、クランク軸の角速度
の変動率は気筒の爆発行程に連動した変化を示す。した
がって、噴射系の異常によって燃料が噴射されず、ある
いは正規の噴射時期に噴射されないことによって筒内圧
に異常が発生した場合、クランク軸の角速度変動率が不
規則になってしまう。この場合、筒内圧を直接モニタす
ることにより、同様の判定が可能であるが、そのために
特別の監視手段を必要とするため、設備負担が大きくな
ってしまう。そこで、本発明は、電子制御式燃料噴射装
置で検出できる信号を利用し、クランク軸の角速度変動
率の不規則状態を検知することによって、故障を判断で
きるという知見に基づいてなされたものである。
気筒毎に燃料が噴射供給され、各気筒では燃焼による爆
発行程で筒内圧がピーク値をとる。この爆発によるピス
トン下降運動がクランク軸に伝達されて回転運動が行わ
れるが、図3に示しているように、各気筒の爆発行程は
所定の間隔をおいて行われるため、クランク軸の角速度
の変動率は気筒の爆発行程に連動した変化を示す。した
がって、噴射系の異常によって燃料が噴射されず、ある
いは正規の噴射時期に噴射されないことによって筒内圧
に異常が発生した場合、クランク軸の角速度変動率が不
規則になってしまう。この場合、筒内圧を直接モニタす
ることにより、同様の判定が可能であるが、そのために
特別の監視手段を必要とするため、設備負担が大きくな
ってしまう。そこで、本発明は、電子制御式燃料噴射装
置で検出できる信号を利用し、クランク軸の角速度変動
率の不規則状態を検知することによって、故障を判断で
きるという知見に基づいてなされたものである。
【0007】すなわち、本発明に係る電子制御式燃料噴
射系の故障診断方法は、第1に、多気筒内燃機関の燃料
噴射系の異常を検出するための故障診断方法であって、
クランク軸の回転パルス信号を検出し、各気筒に対する
燃料噴射による燃焼時のパルス時間間隔を求め、このパ
ルス時間間隔と他の気筒のパルス時間間隔の偏差を算出
して当該偏差を許容値と比較して気筒異常の判別をなす
ように構成して、上記目的を達成するものである。
射系の故障診断方法は、第1に、多気筒内燃機関の燃料
噴射系の異常を検出するための故障診断方法であって、
クランク軸の回転パルス信号を検出し、各気筒に対する
燃料噴射による燃焼時のパルス時間間隔を求め、このパ
ルス時間間隔と他の気筒のパルス時間間隔の偏差を算出
して当該偏差を許容値と比較して気筒異常の判別をなす
ように構成して、上記目的を達成するものである。
【0008】第2には、多気筒内燃機関の燃料噴射系の
異常を検出するための故障診断方法であって、クランク
軸の回転パルス信号を検出し、各気筒に対する燃料噴射
による燃焼時のパルス時間間隔を求め、着目気筒のパル
ス時間間隔と先行燃焼気筒のパルス時間間隔の偏差、お
よび着目気筒のパルス時間間隔と後行燃焼気筒のパルス
時間間隔の偏差を算出して、両偏差の許容値と比較によ
り異常気筒を特定判別するように構成した。
異常を検出するための故障診断方法であって、クランク
軸の回転パルス信号を検出し、各気筒に対する燃料噴射
による燃焼時のパルス時間間隔を求め、着目気筒のパル
ス時間間隔と先行燃焼気筒のパルス時間間隔の偏差、お
よび着目気筒のパルス時間間隔と後行燃焼気筒のパルス
時間間隔の偏差を算出して、両偏差の許容値と比較によ
り異常気筒を特定判別するように構成した。
【0009】
【作用】上記構成によれば、クランク軸の回転パルス信
号を検出すると、このパルス時間間隔はクランク軸の角
速度に関係し、角速度が速いほどパルス時間間隔が長く
なる。したがって、気筒に燃料が噴射されて燃焼爆発し
ているときのパルス時間間隔を検出すると、この信号は
クランク軸角速度に対応した値となる。そこで、各気筒
についての燃焼時パルス時間間隔を求め、気筒間のパル
ス時間間隔の偏差を求めると、急激な加減速のない限
り、「0」に近い値となる。この偏差の許容値εと偏差
との比較をなすことにより気筒が燃焼しているか否かを
判別することができる。
号を検出すると、このパルス時間間隔はクランク軸の角
速度に関係し、角速度が速いほどパルス時間間隔が長く
なる。したがって、気筒に燃料が噴射されて燃焼爆発し
ているときのパルス時間間隔を検出すると、この信号は
クランク軸角速度に対応した値となる。そこで、各気筒
についての燃焼時パルス時間間隔を求め、気筒間のパル
ス時間間隔の偏差を求めると、急激な加減速のない限
り、「0」に近い値となる。この偏差の許容値εと偏差
との比較をなすことにより気筒が燃焼しているか否かを
判別することができる。
【0010】一方、エンジンが加速や減速状態にある
と、連続して燃焼される気筒間のパルス時間間隔の偏差
だけでは誤認するおそれがある。この場合を考慮して、
着目気筒の燃焼時パルス時間間隔と、先行燃焼気筒およ
び後行燃焼気筒の各燃焼時パルス時間間隔との間の偏差
を取り、これらのいずれもが許容値を越えていた場合に
異常と判別すれば、故障の誤り判定が防止される。
と、連続して燃焼される気筒間のパルス時間間隔の偏差
だけでは誤認するおそれがある。この場合を考慮して、
着目気筒の燃焼時パルス時間間隔と、先行燃焼気筒およ
び後行燃焼気筒の各燃焼時パルス時間間隔との間の偏差
を取り、これらのいずれもが許容値を越えていた場合に
異常と判別すれば、故障の誤り判定が防止される。
【0011】
【実施例】以下に、本発明に係る電子制御式燃料噴射系
の故障診断方法の具体的実施例を図面を参照して詳細に
説明する。
の故障診断方法の具体的実施例を図面を参照して詳細に
説明する。
【0012】図2はユニット式電子制御燃料噴射系の全
体構成の模式図である。この図に示すように、実施例で
は、6気筒エンジンを対象としており、各気筒に対応し
て燃料噴射用のユニットインジェクタ10が装備されて
いる。各ユニットインジェクタ10には供給ポンプ12
から燃料が供給され、内蔵された圧送手段で計量燃料を
加圧して所定の噴射タイミングで対応気筒に噴射する。
燃料噴射の制御をなすコントローラ14が設けられてお
り、これはクランク軸16のクランク角を検出するセン
サ18の信号を入力するとともに、カムシャフト20の
タイミングセンサ22からの信号を入力して、前記ユニ
ットインジェクタ10のアクチュエータを作動制御して
いる。
体構成の模式図である。この図に示すように、実施例で
は、6気筒エンジンを対象としており、各気筒に対応し
て燃料噴射用のユニットインジェクタ10が装備されて
いる。各ユニットインジェクタ10には供給ポンプ12
から燃料が供給され、内蔵された圧送手段で計量燃料を
加圧して所定の噴射タイミングで対応気筒に噴射する。
燃料噴射の制御をなすコントローラ14が設けられてお
り、これはクランク軸16のクランク角を検出するセン
サ18の信号を入力するとともに、カムシャフト20の
タイミングセンサ22からの信号を入力して、前記ユニ
ットインジェクタ10のアクチュエータを作動制御して
いる。
【0013】前記コントローラ14はスロットル指示に
対し上記したように噴射量や噴射時期の制御信号を発生
し、各ユニットインジェクタ10のアクチュエータを作
動させるが、同時にクランク軸16の角速度変化を検出
して燃焼していない気筒を検出し、気筒故障診断を行う
ようにしている。コントローラ14は前記クランク角セ
ンサ18からのクランク軸16の回転パルス信号を入力
するようにしている。クランク角センサ18は、例えば
クランク軸16に設けたセンシングプレート24にクラ
ンク軸センタを中心に60度よりこまかいピッチでピン
等を圧入しておき、これに対面する磁気変化ピックアッ
プ26で磁束変化を検出するものとし、一定の角度毎に
パルス信号を出力するものを用いる。このようなクラン
ク角センサ18のパルス出力はしたがって回転角度10
度毎に発生し、パルス時間間隔は一定角度を回転するの
に要する時間、すなわち角速度を示すことになる。
対し上記したように噴射量や噴射時期の制御信号を発生
し、各ユニットインジェクタ10のアクチュエータを作
動させるが、同時にクランク軸16の角速度変化を検出
して燃焼していない気筒を検出し、気筒故障診断を行う
ようにしている。コントローラ14は前記クランク角セ
ンサ18からのクランク軸16の回転パルス信号を入力
するようにしている。クランク角センサ18は、例えば
クランク軸16に設けたセンシングプレート24にクラ
ンク軸センタを中心に60度よりこまかいピッチでピン
等を圧入しておき、これに対面する磁気変化ピックアッ
プ26で磁束変化を検出するものとし、一定の角度毎に
パルス信号を出力するものを用いる。このようなクラン
ク角センサ18のパルス出力はしたがって回転角度10
度毎に発生し、パルス時間間隔は一定角度を回転するの
に要する時間、すなわち角速度を示すことになる。
【0014】コントローラ14はこのような回転パルス
信号をカウントするが、前記1サイクルのトリガ信号を
起点として最初の気筒(第1気筒)の爆発行程時期に相
当するパルスP1(n)と、次のパルスP1(n+1)を取り込
み、このパルス時間幅t1 を演算する。また、2番目に
燃料が供給される気筒(第5気筒)への燃焼開始時点の
パルス信号を前記トリガ信号を起点とし、前記パルスP
1(n)までのパルス数nに1サイクル中の全パルス数を気
筒数で除した数mを加算したパルス信号P2(n+m)として
検出し、次のパルスP2(n+m+1)までのパルス時間幅t2
を演算する。以下同様にして、最終気筒(第4気筒)ま
でのパルス時間幅t6 を求めるのである。
信号をカウントするが、前記1サイクルのトリガ信号を
起点として最初の気筒(第1気筒)の爆発行程時期に相
当するパルスP1(n)と、次のパルスP1(n+1)を取り込
み、このパルス時間幅t1 を演算する。また、2番目に
燃料が供給される気筒(第5気筒)への燃焼開始時点の
パルス信号を前記トリガ信号を起点とし、前記パルスP
1(n)までのパルス数nに1サイクル中の全パルス数を気
筒数で除した数mを加算したパルス信号P2(n+m)として
検出し、次のパルスP2(n+m+1)までのパルス時間幅t2
を演算する。以下同様にして、最終気筒(第4気筒)ま
でのパルス時間幅t6 を求めるのである。
【0015】このようにして検出されたパルス時間幅t
1 〜t6 は各気筒の燃焼に伴うクランク軸16の回転速
度に対応する。そこでコントローラ14は、着目気筒の
燃焼時の回転速度変動を他の気筒の燃焼時のパルス時間
幅との差で検出するようにしている。いま、エンジンが
定常回転状態にあれば、各気筒毎のパルス時間幅は等し
いので、理想的には偏差は「0」となる。偏差の許容値
をεとすると、n番目の気筒のパルス時間幅tn が、
1 〜t6 は各気筒の燃焼に伴うクランク軸16の回転速
度に対応する。そこでコントローラ14は、着目気筒の
燃焼時の回転速度変動を他の気筒の燃焼時のパルス時間
幅との差で検出するようにしている。いま、エンジンが
定常回転状態にあれば、各気筒毎のパルス時間幅は等し
いので、理想的には偏差は「0」となる。偏差の許容値
をεとすると、n番目の気筒のパルス時間幅tn が、
【0016】
【数1】|tn −t(n+1) |<ε であれば、その気筒は正常に燃焼しているものと判定で
きる。
きる。
【0017】しかし、実際には加速や減速の場合があ
り、これによって回転速度が変動するので、着目する気
筒の前後に燃焼が行われる気筒の各パルス時間幅との偏
差を算出するようにしている。いま、2番面に燃焼する
第5気筒に着目すると、燃焼によるパルス時間幅はt2
であり、先行燃焼気筒(第1気筒)のパルス時間間隔は
t1 、後行燃焼気筒(第3気筒)のパルス時間幅はt3
となる。そして、数式1に基づいた偏差を算出し、これ
を許容値εと比較していずれも許容値より小さいときに
は正常であり、いずれも許容値より大きいときには異常
であると判定できる。すなわち、
り、これによって回転速度が変動するので、着目する気
筒の前後に燃焼が行われる気筒の各パルス時間幅との偏
差を算出するようにしている。いま、2番面に燃焼する
第5気筒に着目すると、燃焼によるパルス時間幅はt2
であり、先行燃焼気筒(第1気筒)のパルス時間間隔は
t1 、後行燃焼気筒(第3気筒)のパルス時間幅はt3
となる。そして、数式1に基づいた偏差を算出し、これ
を許容値εと比較していずれも許容値より小さいときに
は正常であり、いずれも許容値より大きいときには異常
であると判定できる。すなわち、
【0018】
【数2】 |t1 −t2 |<ε AND |t2 −t3 |<ε のときは正常であり、
【0019】
【数3】 |t1 −t2 |>ε AND |t2 −t3 |>ε のときは第5気筒が異常であると判定できる。これ以外
のときにはエンジンが加速あるいは減速中であるとして
正常と判定すればよい。
のときにはエンジンが加速あるいは減速中であるとして
正常と判定すればよい。
【0020】このような処理を着目気筒を逐次変更して
順次判定結果を出力手段に表示させることにより、運転
者はどの気筒が燃焼していないかを即座に判断でき、し
たがって多気筒エンジンの故障気筒を検出して、故障に
よる悪影響が他の装置に及ぶことを未然に防止できるの
である。
順次判定結果を出力手段に表示させることにより、運転
者はどの気筒が燃焼していないかを即座に判断でき、し
たがって多気筒エンジンの故障気筒を検出して、故障に
よる悪影響が他の装置に及ぶことを未然に防止できるの
である。
【0021】上記実施例によれば、特に気筒の内圧モニ
タを行うことなく、従来から用いられているクランク軸
の回転パルス信号を利用して気筒異常を検出することが
できるので、特別な装置組込みを要せず、簡単なロジッ
クにより故障気筒を判別することができる。
タを行うことなく、従来から用いられているクランク軸
の回転パルス信号を利用して気筒異常を検出することが
できるので、特別な装置組込みを要せず、簡単なロジッ
クにより故障気筒を判別することができる。
【0022】なお、上記実施例ではユニットインジェク
ションシステムに適用した場合について説明したが、こ
れは電子ガバナ装置に利用することができるのはもちろ
んである。
ションシステムに適用した場合について説明したが、こ
れは電子ガバナ装置に利用することができるのはもちろ
んである。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る電子
制御式燃料噴射系の故障診断方法は、クランク軸の回転
パルス信号を検出し、各気筒に対する燃料噴射による燃
焼時のパルス時間間隔を求め、このパルス時間間隔と他
の気筒のパルス時間間隔の偏差を算出して当該偏差を許
容値と比較して気筒異常の判別をなし、あるいはクラン
ク軸の回転パルス信号を検出し、各気筒に対する燃料噴
射による燃焼時のパルス時間間隔を求め、着目気筒のパ
ルス時間間隔と先行燃焼気筒のパルス時間間隔の偏差、
および着目気筒のパルス時間間隔と後行燃焼気筒のパル
ス時間間隔の偏差を算出して、両偏差の許容値と比較に
より異常気筒を特定判別するように構成したので、従来
の故障診断システムを改変することがないので、従来の
センシングデータを有効に利用しつつデータ処理方法を
調整するだけで多気筒エンジンの異常気筒を容易に判別
することができ、簡便な方法で故障気筒を即座に判定で
きるという効果が得られる。
制御式燃料噴射系の故障診断方法は、クランク軸の回転
パルス信号を検出し、各気筒に対する燃料噴射による燃
焼時のパルス時間間隔を求め、このパルス時間間隔と他
の気筒のパルス時間間隔の偏差を算出して当該偏差を許
容値と比較して気筒異常の判別をなし、あるいはクラン
ク軸の回転パルス信号を検出し、各気筒に対する燃料噴
射による燃焼時のパルス時間間隔を求め、着目気筒のパ
ルス時間間隔と先行燃焼気筒のパルス時間間隔の偏差、
および着目気筒のパルス時間間隔と後行燃焼気筒のパル
ス時間間隔の偏差を算出して、両偏差の許容値と比較に
より異常気筒を特定判別するように構成したので、従来
の故障診断システムを改変することがないので、従来の
センシングデータを有効に利用しつつデータ処理方法を
調整するだけで多気筒エンジンの異常気筒を容易に判別
することができ、簡便な方法で故障気筒を即座に判定で
きるという効果が得られる。
【図1】実施例に係る故障診断方法の説明のためのタイ
ミングチャートである。
ミングチャートである。
【図2】実施例の故障診断方法を実現するための制御装
置の全体構成図である。
置の全体構成図である。
【図3】多気筒エンジンの筒内圧とクランク軸の回転速
度変動率との関係説明図である。
度変動率との関係説明図である。
10……ユニットインジェクタ、12……供給ポンプ、
14……コントローラ、16……クランク軸、18……
タイミングセンサ、20……カムシャフト、22……回
転角センサ、24……センシングプレート、26……磁
気変化ピックアップ。
14……コントローラ、16……クランク軸、18……
タイミングセンサ、20……カムシャフト、22……回
転角センサ、24……センシングプレート、26……磁
気変化ピックアップ。
Claims (2)
- 【請求項1】 多気筒内燃機関の燃料噴射系の異常を検
出するための故障診断方法であって、クランク軸の回転
パルス信号を検出し、各気筒に対する燃料噴射による燃
焼時のパルス時間間隔を求め、このパルス時間間隔と他
の気筒のパルス時間間隔の偏差を算出して当該偏差を許
容値と比較して気筒異常の判別をなすことを特徴とする
電子制御式燃料噴射系の故障診断方法。 - 【請求項2】 多気筒内燃機関の燃料噴射系の異常を検
出するための故障診断方法であって、クランク軸の回転
パルス信号を検出し、各気筒に対する燃料噴射による燃
焼時のパルス時間間隔を求め、着目気筒のパルス時間間
隔と先行燃焼気筒のパルス時間間隔の偏差、および着目
気筒のパルス時間間隔と後行燃焼気筒のパルス時間間隔
の偏差を算出して、両偏差の許容値と比較により異常気
筒を特定判別することを特徴とする電子制御式燃料噴射
系の故障診断方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26996593A JPH07103047A (ja) | 1993-09-30 | 1993-09-30 | 電子制御式燃料噴射系の故障診断方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26996593A JPH07103047A (ja) | 1993-09-30 | 1993-09-30 | 電子制御式燃料噴射系の故障診断方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07103047A true JPH07103047A (ja) | 1995-04-18 |
Family
ID=17479693
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26996593A Pending JPH07103047A (ja) | 1993-09-30 | 1993-09-30 | 電子制御式燃料噴射系の故障診断方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07103047A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1303318C (zh) * | 2002-07-30 | 2007-03-07 | 三菱扶桑卡客车公司 | 压力升高型燃料喷射系统 |
JP2009127590A (ja) * | 2007-11-27 | 2009-06-11 | Toyota Motor Corp | 内燃機関の異常判定装置および異常判定方法 |
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1993
- 1993-09-30 JP JP26996593A patent/JPH07103047A/ja active Pending
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