JPH07102353A - 高温特性と加工性に優れた溶融アルミめっき鋼板の製造法 - Google Patents

高温特性と加工性に優れた溶融アルミめっき鋼板の製造法

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JPH07102353A
JPH07102353A JP25056593A JP25056593A JPH07102353A JP H07102353 A JPH07102353 A JP H07102353A JP 25056593 A JP25056593 A JP 25056593A JP 25056593 A JP25056593 A JP 25056593A JP H07102353 A JPH07102353 A JP H07102353A
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JP
Japan
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steel sheet
hot
workability
high temperature
plating
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JP25056593A
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English (en)
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Jun Maki
純 真木
Takayuki Omori
隆之 大森
Makoto Yoshida
吉田  誠
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高温における耐変色性、光沢保持性に優れた
溶融アルミニウムめっき鋼板の製造方法。 【構成】 外層をC:0.1%以下、Si:0.1%以
下、Mn:0.2〜0.7%、Al:0.005%以
下、N:0.0045〜0.01%から成る鋼成分内層
をC:0.01%以下、N:0.003%以下から成る
鋼成分とし、全板厚に占める外層の割合が10%以下で
あるような複層鋼板にSi:3〜12%、残部が実質的
にAlであるようなめっき浴で、浸漬時間を1〜7秒で
溶融アルミめっきを行う。 【効果】 本製造法による溶融アルミめっき鋼板は55
0℃×200hrの加熱によっても合金化を起こさず、
高温における耐変色性、光沢保持性に優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐熱性、耐高温変色性な
どの高温特性と加工性に優れた溶融アルミめっき鋼板の
製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】溶融アルミめっき鋼板は耐熱性、耐食性
など優れた性質を保有する特性から自動車の排気管、家
庭用熱器具を始め建材分野など広い分野にわたって使用
されている。ところが高温度で長時間使用するとめっき
層と鋼板が相互拡散してAl−Fe合金の中間相を形成
し、耐高温特性や塗装密着性を損ない、表面外観性を劣
化する問題があった。こうしためっき層の特性劣化の抑
制は、合金化温度を上昇させ、めっき層と原板との界面
にAlNの緻密な皮膜を生成させる事が好ましいとし、
鋼中にN成分を含有させた鋼板、例えば特公昭57−3
6346号公報の「Nは金属間化合物と鋼素地との界面
におけるAlの鋼素地への拡散を抑制する作用から、固
溶窒素量を0.006〜0.030%に制限したアルミ
ニウム被覆鋼」、特公平2−61544号公報の「固溶
窒素を0.0003〜0.0020%の他に少量のC,
Mn,Si,Al成分を含有した鋼板に、Siを3〜1
5%を含むAlめっきを施した後、加熱処理する耐熱性
溶融アルミめっき鋼板の製造法」、特公平5−2686
4号公報の「Nを0.0005〜0.0060%を含有
する鋼板にAlの溶融めっきを施した後、低温度で加熱
処理する、高温におけるめっき層光沢保持特性に優れた
溶融Alめっき鋼板の製造法」など、N成分が関与した
多くの種類の溶融アルミめっき鋼板が開発されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の溶融アルミめっき鋼板は、多量のN成分を含有するた
めめっき原板の加工性を阻害し、また時効硬化という材
質劣化の問題から、製品の使用条件が制約される問題が
あった。こうした問題から耐高温特性と優れた加工性を
具備した溶融アルミめっき鋼板の供給が要望されてい
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは耐熱性、耐
高温変色性などの高温特性と加工性に優れた溶融アルミ
めっき鋼板を製造する事を目的に、鋼成分ならびにめっ
き方法について検討を重ねた結果、めっきされる原板の
内層を低C低N鋼にして加工性を付与し、また外層を薄
い厚みの低C高N鋼にしてめっき層の特性劣化を抑制し
た異層成分系の被めっき鋼板をSiを含有した溶融アル
ミめっき浴中でめっきする事によって目的の溶融アルミ
めっき鋼板が製造できる事を知見した。
【0005】本発明はこの知見を発明の技術思想にして
構成したもので、その要旨は、内層がC:0.01%以
下、N:0.003%以下で残部が鉄および不可避的不
純物からなる鋼、外層がC:0.1%以下、Si:0.
1%以下、Mn:0.2〜0.7%,Al:0.005
%以下,N:0.0045〜0.01%を含有して残部
鉄および不可避的不純物からなる鋼からなりかつ外層厚
みが全厚の10%以下からなる異層鋼板を、Si:3〜
12%を含有する溶融アルミめっき浴中に1〜7秒間浸
漬して溶融アルミめっきする溶融アルミめっき鋼板の製
造法である。
【0006】以下、本発明について詳細に説明する。通
常の鋼の溶解法と複合鋼板の製造過程を経て製造された
成分組成が異なる異層鋼板の内層には、C:0.01%
以下、N:0.003%以下で残部が鉄および不可避的
不純物からなる成分組成の優れた加工性を有する鋼を使
用する。内層に使用する鋼中のCおよびN成分を多量に
含有する事は材質を硬質化し、各種の成品形状に成形す
るに必要な加工性を劣化し割れを生じる問題から、出来
るだけ少ない程好ましい。この他不可避的に混入されあ
るいは残存するSi,Mn,Al,P,Sなどの含有は
加工性を劣化する有害な成分として少ない程好ましい。
【0007】また、その内層を被覆する外層にはめっき
密着性、高温度で長時間使用しても外観性を劣化する事
のないなど表面特性に要求される諸性質を具備するため
にC:0.1%以下、Si:0.1%以下、Mn:0.
2〜0.7%,Al:0.005%以下,N:0.00
45〜0.01%を含有して残部鉄および不可避的不純
物からなる鋼を使用する。Cは鋼を硬質化して高温強度
を付与し成形性を維持するに必要な成分ではあるが、
0.1%を越える多量な含有は加工性とめっき密着性を
劣化する有害な成分である。Siは鋼表面に安定な酸化
物を生成して鋼板のめっき密着性を阻害するばかりでな
く、C成分と同様に加工性を劣化する成分としてその上
限を0.1%に止めた。MnおよびAlは製鋼時の脱酸
剤が残存して含有される成分である。
【0008】特にMn成分は、プレス成形性やその他の
加工性を阻害する問題から、その上限を0.7%とし
た。またAl成分は、鋼板のめっき濡れ性を低下してめ
っき密着性を劣化し、さらには表面外観性や加工性を損
じる問題から0.005%以下に限定した。N成分は、
アルミめっき鋼板が高温度に加熱された時にめっき金属
のAlが反応して鋼板−めっき層の間の界面にAlNを
生成し、めっき層の合金化を抑制して耐高温特性や塗装
密着性を保持すると共に耐変色性を向上して美麗な外観
性を呈する有効な作用をなす。このようなN成分の作用
効果は0.0045%以上の含有量で得られるが、0.
01%を越える過剰な含有は鋼板の時効性を促進し加工
性や加工部のAlめっき金属を剥離する問題がある。
【0009】従って、本発明においては外層の鋼に含ま
れるN成分の含有量を0.0045〜0.01%に限定
した。しかも外層鋼がもたらすその効果は厚みに追従し
て漸増的に得られるものでなく、耐熱性や耐高温変色性
などの高温特性が効率的で本発明が目的の加工性を阻害
せしめない層厚が必要である。その層厚は両面合わせて
異層鋼板全厚の10%以下の薄い層で複層する事によっ
て、本発明が目的の高温特性と加工性の優れた溶融アル
ミめっき鋼板を製造する事ができる。
【0010】このようにして製造された異なる成分組成
と厚みの異層鋼板は、さらにSi:3〜12%を含有す
る溶融アルミめっき浴中に浸漬し、溶融アルミめっき層
を施す。溶融アルミめっき金属は異層鋼板に高温特性を
付与するもので、その浴中にSiは鋼中へのAlの拡散
を抑制して高温特性を改善するもので、3%未満の少な
い含有はAlの拡散抑制効果が小さく、12%を越える
過剰な含有はめっき層に粗大なSiが析出してアルミめ
っき層がもつ耐食性やめっき密着性を損なう問題があ
る。
【0011】また、異層鋼板の溶融アルミめっき浴中の
浸漬時間についても1秒未満の短時間ではめっき濡れ性
の悪いアルミめっき層を安定して付着する事は難しく、
7秒を越える長時間では異層鋼板の外層鋼に含有された
N成分とAlめっき金属が結合されて生成されたAlN
の障壁層がめっき金属浴の保有熱によって破壊され耐高
温特性などめっき鋼板に要求される各特性が損なわれる
問題がある。上記のような本発明法によれば、耐熱性、
耐高温変色性などの高温特性と加工性など本発明が目的
の各特性を具備した優れた溶融アルミめっき鋼板を製造
する事ができる。次に本発明の実施例について説明す
る。
【0012】
【実施例】
実施例1 外層、内層の成分を調節して、鋳込み法によって外層、
内層の厚みの比の異なる複層鋼板を製造し、通常の熱
延、冷延工程を経て板厚0.8mmの冷延コイルを製作
した。このコイルをゼンジミア方式の連続溶融アルミめ
っきラインに通して溶融アルミめっき鋼板を製造した。
この際、浴中Si濃度を9%に、浴中滞在時間を3秒に
調節し、また目付量は両面120g/m2 に調節した。
表1に本発明鋼および比較鋼の外層および内層の化学成
分を示す。また表2は、表1の各鋼種の特性を示す。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】次に特性評価に用いた試験方法について記
述する。 (1)めっき性 めっき鋼板の、めっき層のみ20%NaOHで剥離して
合金層を露出させた後、不めっき発生状況を目視判定
し、下記の基準に従って4段階評価した。 ◎:3個/dm2 以下、〇:4〜10個/dm2 、△:
11〜15個/dm2、×:15個/dm2 以上
【0016】(2)合金厚み 製造鋼板の断面を研磨後、光学顕微鏡で1000倍に拡
大して観察し、合金層厚みを5点平均で算出した。 (3)プレス成形性 ブランク径80mmφの試料で深さ40mmのプレス成
形試験を行い、めっき層、原板の加工性を評価した。
【0017】(4)めっき密着性 下記2種類の加工試験をして加工部のめっき剥離状況を
観察して、めっき密着性の相対評価を行った。 リバースベンドアドヒジョン:めっき鋼板をV字型に
衝撃曲げを行い、そのV型を伸ばし、次に同じ箇所を逆
のV字型に衝撃曲げを行い、さらにV字を伸ばす。 カップ絞り:ブランク型50mm、ダイス肩径2m
m、絞り深さ10mm、ポンチ径33mmで絞る。 (5)高温での耐変色性 550℃での大気加熱を200時間行い、加熱後の外観
の変色状況、断面検鏡による合金化状況を合わせて評価
した。
【0018】実施例2 「実施例1」の試料をゼンジミア方式の連続溶融アルミ
めっきラインに通して、溶融アルミめっき鋼板を製造し
た。この際、浴中Si濃度を1〜15%に、また目付量
は120g/m2 に調節した。さらにラインスピードを
変えることによって、浴中滞在時間を変化させた。表3
にめっき条件を示す。また表4は表3の各条件時の特性
を示す。このときの特性評価に用いた試験方法は「実施
例1」と同じである。
【0019】
【表3】
【0020】
【表4】
【0021】
【発明の効果】以上の実施例からも明らかなように、本
発明によると、耐熱性、耐食性、加工性、密着性等の性
能を兼ね備え、さらに高温での耐変色性および加工性に
優れた溶融アルミめっき鋼板を安価にしかも短い製造期
間で製造することが可能となり、産業上貢献するところ
が極めて大きい。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内層がC:0.01%以下、N:0.0
    03%以下で残部が鉄および不可避的不純物からなる
    鋼、外層がC:0.1%以下、Si:0.1%以下、M
    n:0.2〜0.7%,Al:0.005%以下、N:
    0.0045〜0.01%を含有して残部鉄および不可
    避的不純物からなる鋼からなりかつ外層厚みが全厚の1
    0%以下からなる異層鋼板を、Si:3〜12%を含有
    する溶融アルミめっき浴中に1〜7秒間浸漬して溶融ア
    ルミめっきする事を特徴とする高温特性と加工性に優れ
    た溶融アルミめっき鋼板の製造法。
JP25056593A 1993-10-06 1993-10-06 高温特性と加工性に優れた溶融アルミめっき鋼板の製造法 Withdrawn JPH07102353A (ja)

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