JPH07101755A - 複層透明基板およびその製造方法 - Google Patents

複層透明基板およびその製造方法

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JPH07101755A
JPH07101755A JP24459693A JP24459693A JPH07101755A JP H07101755 A JPH07101755 A JP H07101755A JP 24459693 A JP24459693 A JP 24459693A JP 24459693 A JP24459693 A JP 24459693A JP H07101755 A JPH07101755 A JP H07101755A
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JP
Japan
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thickness
glass
transparent substrate
compd
multilayer transparent
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JP24459693A
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Yuichiro Iguchi
雄一朗 井口
Koichiro Oka
紘一郎 岡
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】表面が傷つきにくく、気密性が高く、熱による
変形や分解・酸化劣化の起こりにくい軽量な表示材料用
複層透明基板を製造することを目的とする。 【構成】2枚以上の5μm〜500μmの厚みの無機ガ
ラスの間に、重合反応可能な液状化合物を注入した後、
重合硬化させて得られた複層透明基板」

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複層透明基板およびそ
の製造方法に関し、液晶セルやプラズマディスプレイ、
CRT等の表示材料用基板として、また、航空機や車両
用の窓材などとして好適に用いることができる。
【0002】
【従来の技術】現在、液晶セルやプラズマディスプレ
イ、CRTに用いられている素材は、大半がガラスであ
るが、ガラスは、割れ易いため、一定の耐衝撃強度を持
たせようとすると、ある程度の厚みを持たせることが必
要である。また、ガラスは比重が大きいため、厚みが大
きくなると重量が非常に重くなる。
【0003】近年、軽量化を目的として、プラスチック
素材を用いることが検討されている。
【0004】しかしながら、プラスチックを用いる場
合、表面の傷つき易さが問題になる。この表面の傷つき
易さを改良するために、種々のハードコートが検討され
てきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ハード
コートによって、表面の傷つき易さはかなり改善できる
ものの、ガラス基板を用いた場合に比べて、まだまだ、
傷つき易いという問題点があり、平滑性等の点でも幅広
く利用できるレベルには達していない。
【0006】また、ハードコートが施されたプラスチッ
ク基板は、気密性が不十分であるという問題がある。こ
れは、多くのハードコート層が有機化合物を含んでいる
ことに起因している。
【0007】また、無機化合物を蒸着法によってコーテ
ィングした場合も、生産効率上、厚みを厚くすることが
できない為に、十分な気密性を確保することができな
い。
【0008】さらに、近年、表示材料の高機能化にとも
ない、基板上に種々の加工が施されることが多いが、こ
の加工の際に比較的高温の環境にさらされることが多
く、熱による基板プラスチックの変形や分解・酸化劣化
が問題になることが多い。
【0009】本発明は、かかる従来技術の欠点を解消し
ようとするものであり、表面の傷つき易さを改善し、気
密性が高く、熱による変形や分解・酸化劣化の起こりに
くい軽量な表示材料用複層透明基板を製造することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】我々は、かかる問題点を
解決するために、ガラスと樹脂からなる複層材料を検討
した。
【0011】本発明は、以下の構成よりなる。
【0012】「(1) 2枚以上の5μm以上、500μm
以下の厚みの無機ガラス間に、樹脂層が介在してなる複
層透明基板。
【0013】(2) 2枚以上の5μm以上、500μm以
下の厚みの無機ガラスの間に、重合反応可能な液状組成
物を注入した後、重合硬化させることを特徴とする複層
透明基板の製造方法。」 本発明に用いる5μm以上、500μm以下の厚みの無
機ガラスとは、ガラスの平均厚みが、5μm〜500μ
m程度の厚みを有する無機ガラスのことである。
【0014】表面の傷つき易さ・機密性を向上するため
には、ガラス厚みをが5μm以上であることが必要であ
り、さらには、扱い易さの点からも、40μm以上であ
ることが好ましい。
【0015】一方、十分な軽量性を確保するためには、
無機ガラスの厚みは、200μm以下であることが好ま
しい。
【0016】用いる無機ガラスの素材としては、公知の
透明な無機ガラス素材であれば特に限定はなく、ソーダ
ガラスやホウ珪酸ガラス、あるいは、鉛ガラスに代表さ
れる金属原子を含有するフリントガラスなどが用いら
れ、また、液晶セルなどアルカリ成分を嫌う用途には無
アルカリガラス(Na2 O成分が1%以下のホウ珪酸ガ
ラス)を用いても良い。
【0017】この場合、用いる2枚以上のガラスの種類
は、すべて同じである必要はない。例えば、一方が無ア
ルカリガラスで、他方がソーダガラスやアルカリ成分を
含むホウ珪酸ガラスであることによって、高価な無アル
カリガラスの使用量を少なくし、コストを低減させるこ
とができる。
【0018】ただし、十分な気密性を確保するために連
続的に欠陥のないガラス、つまり、割れやヒビ等の欠陥
ないものを用いることが好ましい。
【0019】これらガラスの表面に、透明導電層やカラ
ーフィルター等の種々の加工を施したガラスを用いても
よい。
【0020】また、ガラスは必ずしも平板である必要は
なく、用途に応じて曲率を有するガラスを用いても良
い。
【0021】重合反応可能な液状組成物とは、付加重
合、重付加、開環重合等の重合を行うための官能基を分
子内に有する化合物(以下、重合性化合物という)を含
む組成物のことであり、ガラス板の間に注入する必要が
あるため、注入温度において、液状である必要がある。
【0022】重合性化合物の具体例としては、メチルメ
タクリレートに代表される(メタ)アクリレート基を有
する化合物、スチレンに代表されるスチリル基を有する
化合物、イソシアネート基を有する化合物と水酸基(も
しくは、アミノ基やメルカプト基)を有する化合物の混
合物、エポキシ基を含有する化合物等である。
【0023】この場合、注入する重合反応可能な組成物
中、前記の重合性化合物が50重量%以上含まれている
ことが好ましく、本発明においては、これらを重合して
得られる層を樹脂層という。
【0024】本発明の複層透明基板の具体的な製造方法
の一実施態様としては、図1に示したように、2枚の厚
み5μm〜500μmの薄膜ガラスに、ガスケットやス
ペーサーを用いて、一定のギャップをもたせた後、その
間に重合反応可能な化合物を流し込んだ後、熱を加える
か紫外線や可視光線・X線等のエネルギー線を照射する
ことによって硬化させる方法を用いることができる。
【0025】この際、2枚の薄膜ガラスの外側から、2
枚の500μm〜30mmの厚みのガラス、あるいは、
金属やセラミックの板を用いて、薄膜ガラスをサポート
することによって、用いるガラスが割れることを防ぐこ
とができる。
【0026】また、ギャップを持たせる方法としては、
塩化ビニル等の樹脂製のガスケットを用いることが好ま
しく、大面積のものを製造する場合には、スペーサーを
用いてギャップを一定に保つこともできる。ただし、ス
ペーサーを用いる場合、得られる透明材料の透明性を高
めるためには、樹脂層に用いる樹脂の屈折率とスペーサ
ーに用いる材料の屈折率を近づけることが好ましい。
【0027】本発明によって得られた複層透明基板は、
表面を研磨することに拠って、表面精度の優れた基板に
することができる。
【0028】スパッタリングなどの方法で、表面にIT
Oや酸化錫等の層を設けることによって、導電性を付与
することができる。
【0029】また、蒸着などの方法で金属酸化物等の反
射防止膜をもうけることによって、光線透過率の高い透
明基板を製造することができる。
【0030】また、カラーフィルターを表面に形成する
こともできる。
【0031】
【実施例】以下に実施例を用いて、本発明を具体的に説
明する。
【0032】ただし、本発明は、この実施例に限定され
るものではない。
【0033】また、本実施例において、表面硬度は鉛筆
硬度で、耐熱性は、250℃の加熱を15分間行った場
合の変形の有無、及び、黄色度の変化を測定した。
【0034】黄色度は、(株)スガ試験機製のカラーコ
ンピューターを用いて評価を行い、黄色度変化を△YI
として示した。
【0035】気体透過性は、mocon 社製のOX-TRAN2/20
を用いて測定した。
【0036】実施例1 平均厚み70μm、100mm×100mmのガラス板
の間に塩化ビニル製のチューブガスケット(680μm
φ)を挟んで、その外側から、3mmの厚みの100m
m×100mmのガラスでサポートした後、クリップで
固定してモールド型を作成した。
【0037】ヘキサメチレンジイソシアネート65重量
部とトリメチロールプロパン35重量部を90℃で10
分間撹拌した後、前述のモールドに、あらかじめ、差し
込んであった注射針を用いて、注入した後、110℃で
18時間熱重合を行った。
【0038】重合終了後、3mm厚のサポート用のガラ
ス板を取り除き、周囲をダイヤモンドカッターで切り取
り、厚み約700μm、80mm×80mmの大きさの
複層透明基板が得られた。
【0039】得られた基板の重量、表面硬度、耐熱性、
気体透過性の評価を行った結果を表1に示す。
【0040】比較例1 厚み700μm、80mm×80mmの大きさのガラス
板について、実施例1と同様の評価を行った結果を表1
に示す。
【0041】比較例2 実施例1に示した、樹脂原料を用いて700μmの厚み
の樹脂板をキャスト重合法によって成型した。
【0042】得られた700μm、80mm×80mm
の大きさの樹脂板について、実施例1と同様の評価を行
った結果を表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】
【発明の効果】表面が傷つきにくく、気密性が高く、熱
による変形や分解・酸化劣化の起こりにくい軽量な複層
透明基板を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明複層透明基板の製造工程を示す図面であ
る。
【符号の説明】
1:サポートガラス 2:薄膜ガラス 3:チューブガスケット

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2枚以上の5μm以上、500μm以下の
    厚みの無機ガラス間に、樹脂層が介在してなる複層透明
    基板。
  2. 【請求項2】該樹脂層の厚みが、該無機ガラス1枚の厚
    みよりも厚いことを特徴とする請求項1記載の複層透明
    基板。
  3. 【請求項3】2枚以上の5μm以上、500μm以下の
    厚みの無機ガラスの間に、重合反応可能な液状組成物を
    注入した後、重合硬化させることを特徴とする複層透明
    基板の製造方法。
  4. 【請求項4】重合硬化させる際に、該無機ガラスの外側
    から、厚み500μm以上、30mm以下の、ガラス、
    金属およびセラミックから選ばれる少なくとも1種の板
    でサポートしながら重合させて得られることを特徴とす
    る請求項3記載の複層透明基板の製造方法。
  5. 【請求項5】重合硬化してできた樹脂層の厚みが、該無
    機ガラス1枚の厚みよりも大きいことを特徴とする請求
    項3記載の複層透明基板の製造方法。
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