JPH07101751A - コランダム析出素地及びその製造方法 - Google Patents

コランダム析出素地及びその製造方法

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JPH07101751A
JPH07101751A JP5247016A JP24701693A JPH07101751A JP H07101751 A JPH07101751 A JP H07101751A JP 5247016 A JP5247016 A JP 5247016A JP 24701693 A JP24701693 A JP 24701693A JP H07101751 A JPH07101751 A JP H07101751A
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corundum
glass
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Akio Matsumoto
彰夫 松本
Toshiya Nishikawa
俊也 西川
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Toto Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C10/00Devitrified glass ceramics, i.e. glass ceramics having a crystalline phase dispersed in a glassy phase and constituting at least 50% by weight of the total composition
    • C03C10/0009Devitrified glass ceramics, i.e. glass ceramics having a crystalline phase dispersed in a glassy phase and constituting at least 50% by weight of the total composition containing silica as main constituent

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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ガラス相とガラス相中に分散した結晶相から
なり、結晶相の主成分として、ガラス相から析出したコ
ランダム結晶を含む素地及び素地原料粉体を成形し、そ
の成形体を焼成することによって素地原料の全部又は一
部をガラス化し、そのガラスからコランダム結晶を析出
させることを特徴とする、その製造方法。 【効果】 本発明の素地及びその製造方法によれば、安
価にガラス相中にアルミナが均一に分散した材料が提供
でき、食器、衛生陶器、碍子、建材、機械部品、セラミ
ックス基板などへの応用をはかることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガラス相からコランダ
ム結晶を析出させた素地、及びその製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】食器や衛生陶器などのいわゆる陶磁器に
用いられる素地は、焼成中に素地原料粒子が熔融してガ
ラス相が生成し、このガラス相が高温下で流動状態にな
って、熔融しなかった粒子の隙間を埋めていくことによ
り製造され、従ってガラス相中に結晶相が分散した構造
となっている。この熔融する粒子と熔融しない粒子の区
別は、粒子を構成する結晶の種類による融点の違い、及
びその組み合せ(単独では融点が高い結晶でも別の結晶
が存在することにより融点が下る場合もある)と焼成温
度・時間によって決定される。従来の陶磁器において
は、熔融する原料としては、熔剤としてはたらく長石類
や、成形時に素地に可塑性を与える粘土類があげられ、
又、熔融しない原料としては石英をあげることができ
る。ただし石英は全く熔融しないわけではなく、一部が
熔融してガラス相中に熔け込み、一部が結晶としてその
まま残るという構造をとる。又、ガラス相の一部からは
ムライトが析出する。前述の様に、従来の陶磁器の結晶
相構成物質として石英が用いられてきた理由としては、
石英が他の結晶に比べて安価であるということ以外に、
ガラス相を構成する鉱物と共存して天然原料として産出
することがあげられ、例えば長石類や粘土類は、それが
単独で産出することは珍しく、多くの場合石英が混合し
た形で産出する。
【0003】この様な理由から従来陶磁器中の結晶相と
して用いられる鉱物は石英(又はその転移物であるクリ
ストバライト)に限られていた。しかしながら前述の様
に石英はガラス中にその一部が熔融するため、焼成体の
石英の粒度をコントロールすることは容易ではなく、
又、石英とガラス相の熱膨張係数の差(石英は各種の結
晶の中ではきわめて熱膨張係数が高い部類に属する)が
大きいことや、石英は機械的強度が小さいといった問題
点が多い。これらの問題を解決するため、近年、石英の
一部(又は全部)をアルミナに置換したアルミナ強化陶
磁器が開発され、食器や碍子への応用が進んでいる。ア
ルミナ強化陶磁器の製造はアルミナ結晶(α−アルミ
ナ、コランダムとも云う)を素地原料として加えるもの
であり、場合によっては、水酸化アルミニウムを加える
こともあるが、これは焼成中にコランダムに変化するた
め原理的には全く同じである。この様にしてつくられる
アルミナ強化陶磁器は次の2点の問題点をかかえてい
る。
【0004】第一の問題点はコストであり、アルミナの
価格は従来の天然原料を主体とした陶磁器原料に比べる
とはるかに高価である。第二の問題点はアルミナ粒子の
素地内における分散性である。脆弱なガラス相中に高靱
性のアルミナ粒子が分散しているのであるから、高強度
化のためには、アルミナ粒子はなるべく微粒でかつ均一
に分散していなければならない。しかしながら、アルミ
ナ結晶は微粒になるほどその分散性は悪くなり、凝集し
た状態で素地中に存在する様になる。そのために一般的
にはアルミナ強化陶磁器のアルミナの平均粒径は2〜1
0μm が適当とされており、それより細かいアルミナ粒
子を用いると凝集のために逆に強度は低下するものとさ
れている。又、市販のアルミナ粉体の多くは、多数のα
結晶によって巨大な2次粒子を形成しているものであ
り、これを粉砕して所望の粒径に調節しなければならな
い。この場合、他の原料と共に一括して粉砕したので
は、アルミナは他の原料に比べて硬度が大きいため充分
に粉砕されず、結局はアルミナのみは別に単独で粉砕工
程を設けなければならず、工程が複雑になってしまう。
さらに、別工程で粉砕したアルミナを、その他の原料と
混合する場合には、前述の様に、アルミナの分散性に関
して、特にアルミナの粒径が細かい場合には問題が発生
する。
【0005】又、ガラス相中にアルミナが分散した構造
の素地を用いた製品として、アルミナ強化陶磁器以外
に、セラミックス基板をあげることができる。半導体集
積回路等に用いられる基板には様々な材質のものがある
が、強度、耐熱、耐薬品性、熱伝導率等を考慮すれば、
物性的にはセラミックス基板が最も優れている。セラミ
ックス基板として最も一般的に用いられているものはア
ルミナ基板であるが、アルミナ基板は1600℃程度の
焼成温度を必要とするため、グリーンシート印刷のため
の導体としてはタングステンやモリブデンの様な電気抵
抗の大きな金属しか用いることはできず、焼成コストも
高い。このために近年では、もっと低温で焼結可能な基
板材料を開発することによって、製造コストを切り下
げ、金、銀、銅等の電気抵抗の小さな金属を導体として
用いようとする研究がさかんになっている。
【0006】その様な低温で焼結可能な基板材料として
最も有望視されているのがガラス(多くの場合、硼珪酸
ガラス)中にアルミナ粒子が分散した材料であり、アル
ミナに比べると、焼結温度が低いという利点に加えて、
熱膨張係数がよりシリコンに近いという利点も併せ持っ
ている。この様なアルミナ分散ガラスの製造方法は、ガ
ラス粒子とアルミナ粒子を混合、成形後焼成するという
ものであり、この製造方法をアルミナ強化陶磁器と比較
すると、焼成によってガラス化する粒子を使用するので
はなく、最初から均一にガラス化した粒子(フリット)
を使用する点が異るのみであって、原理的にはほぼ同一
である。従ってこの製造方法をとる限り、アルミナ強化
陶磁器の場合と同様に、コストの問題と素地中のアルミ
ナ粒子の分散性の問題が発生する。さらに高価なガラス
フリットを用いる必要があるため、コストの問題はより
深刻である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、以上
述べた様な問題点に対応して、安価に、ガラス相中にア
ルミナが均一に分散した素地及びその製造方法を提供す
ることである。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明はガラス
相とガラス相中に分散した結晶相からなり、結晶相の主
成分として、ガラス相から析出したコランダム結晶を含
む素地を提供するものである。この様な素地は、素地原
料粉体を成形し、その成形体を焼成することによって素
地原料の全部、又は一部をガラス化し、そのガラスから
コランダム結晶を析出させることによって製造すること
ができる。そしてこの様な素地は食器、衛生陶器、碍
子、建材、機械部品、セラミックス基板等に応用するこ
とができる。以下本発明をさらに詳細に説明する。
【0009】前述の様に、ガラス(相)中にアルミナが
均一に分散した素地をつくる場合、アルミナ粒子を原料
として加えたのでは、アルミナの均一な分散は期待でき
ない。そこで本発明者は、コランダム結晶をガラス相か
ら析出させることにより、ガラス相中にアルミナを均一
に分散させる方法を見出した。通常の陶磁器原料の組成
はムライト初晶域にあり、特殊な磁器としては、コージ
ェライト、フォルステライト、ステアタイト等の初晶域
にあるものが知られている。これに対して本発明の素地
においては、素地組成のガラス化する部分の組成がコラ
ンダム初晶域にあるか、少くともガラス相からの結晶化
の過程、又はガラス化の過程のいずれかのある段階にお
いて、ガラス相(の一部)がコランダムの初晶域にある
必要がある。その上、本発明の目的に鑑みると、その様
な組成を持つ素地原料は安価に入手でき、かつ素地の製
造のためのコストも安価でなければならない。この様な
制約条件を満足する素地原料として好ましいものは、ガ
ラス化する部分の組成の主成分が、 SiO2 15〜65wt
%、Al2O3 25〜85wt%、 K2O+Na2O+CaO+MgO 1〜2
5wt%であるものである。
【0010】なお、ここでいうガラス化する部分という
意味は、素地の焼成温度において、ガラス化する部分と
いう意味である。したがって当然ながら Ig-loss(灼熱
減量)の分は除いて計算した値であり、又、焼成温度で
はガラス化しない耐火度の高い組成の部分も除いて計算
することになる。焼成温度ではガラス化しない耐火度の
高い部分としては、例えばアルミナ(コランダム)があ
げられる。即ち、本発明においては、コランダム結晶を
ガラス相から析出させるところに特徴があるが、そのガ
ラス相から析出させた結晶とは別に、最初からコランダ
ム粒子を原料として加えておいて、ガラス相中のコラン
ダムの含有率を高めることもできる。ただしその場合に
は、最初から添加しておくコランダム粒子は、ガラス相
から析出するコランダム結晶よりも粒度を粗いものにし
ておくことが好ましい。又、コランダム以外に焼成温度
ではガラス化しない耐火度が高い素地原料の部分として
は、石英の一部(焼成温度にもよるが、石英は一部ガラ
ス化する)やジルコン等をあげることができる。石英は
安価な天然原料を用いるとどうしても不純物として混在
しがちであるが、必ずしも不純物として物性にマイナス
の影響を与えるだけではなく、ガラス相との境界にマイ
クロクラックを発生させて、耐熱衝撃性を向上させる場
合もある。又、碍子等に応用する場合には、電気特性を
向上させるためにジルコンを原料として加えることもで
きる。
【0011】なお、これまでガラス相からのコランダム
結晶の析出について論じてきたが、ここでいうところの
ガラス化(vitrification)して生じるガラス相とは必ず
しも、完全に原子構造がミクロな意味で非晶質になった
状態を指しているわけではない。ここでいうところのガ
ラス相とは、融液の量がかなりの部分を占め、かつ結晶
の部分が残っているにせよ、それはきわめて不安定であ
る等の理由で、回析X線での検出が困難であるといった
状態のことを指している。従って、「ガラス相からのコ
ランダムの析出」と称しても、これは必ずしも均一なガ
ラス融液から直接コランダムが生じるということだけを
意味しているわけではなく、不安定な(そして多くの場
合検出不可能な)中間生成物を経由しているという場合
もありうる。例えば Na2O を含むガラス相からはβ−ア
ルミナが析出することはありうるが、これは不安定な結
晶であるから、少くとも工業的な製造工程においては、
炉から出した時にはα−アルミナ(コランダム)に変化
していることが予想され、この様な場合も「ガラス相か
らのコランダムの析出」に含まれることはもちろんであ
る。
【0012】なお、前述の様に本発明においては、必ず
しもガラス相を完全に均一な液相にする必要はないが、
これは、経済性の上から極めて重要である。即ち、ガラ
ス相を完全に均一な液相にするには、高い焼成温度とエ
ネルギーコストを必要とするからである。従って本発明
における好ましい成形体の焼成温度は、ガラス相の液相
面の温度より低い温度である。どの位液相面の温度より
低くても良いかは、その組成の内容や、どの程度のコラ
ンダムの析出量を意図しているかによるが、通常は50
℃〜800℃である。この焼成温度が低くてもかまわな
い利点は、結晶化ガラス(ガラスセラミックス)の製造
工程と比較するといっそうはっきりする。結晶化ガラス
の製法としては、素地原料を熱処理により完全に非晶質
にした後に粉砕してフリットを作り、そのフリットを成
形する方法と、素地原料を熱処理により完全に非晶質に
した段階で成形する方法の2つの方法があり、いずれも
その後に2度目の熱処理を行うことにより結晶を析出さ
せる。この場合の最初の熱処理温度は当然ながら原料組
成の液相面の温度以上であり、工業操作においてはかな
り液相面の温度より高温で熱処理しなければ均一な融液
はできない。
【0013】この様な結晶化ガラスの製法に対して、本
発明における製法でははるかに低温のしかも1度の熱処
理により、結晶を析出させることができる。ただし、本
発明における製法においても2回以上の熱処理を加えて
もさしつかえはなく、これにより、いくらかは結晶の析
出量を増したり、熱処理温度を下げたりすることができ
る。
【0014】本発明における素地原料のガラス化する部
分の組成の主成分として好ましい範囲は、前述の様に S
iO2 15〜65wt%、Al2O3 25〜85wt%、 K2O+Na2
O+CaO+MgO 1〜25wt%であるが、これは相状態図より
考えると判る様に、コランダムの析出量がなるべく多
く、かつ焼成温度があまり高くならないような範囲であ
る。ここで、コランダム量として好ましいのは物性向上
を目指す関係上、素地全体に対して5wt%以上であり、
さらに好ましくは10wt%以上である。又、焼成温度と
しては1600℃以下が好ましく、さらに好ましくは、
1500℃以下である。 SiO2 が好ましい下限値より少
なくなると焼成温度が高くなり過ぎ、上限値より多くな
るとコランダム析出量が少くなり過ぎる。又、Al2O3
が好ましい下限値より少なくなるとコランダム析出量が
少くなり過ぎ、上限値より多くなると焼成温度が高くな
り過ぎる。又、 K2O+Na2O+CaO+MgO が下限値より少なく
なると焼成温度が高くなり過ぎ、上限値より多くなる
と、コランダムが析出しにくくなる。次に、別の観点か
ら、本発明における素地原料として好ましいものについ
て、コランダム析出量と焼成温度の関係のみならず、原
料コストや入手の容易さなども考慮しながら以下に述べ
る。
【0015】本発明における素地原料としては、安価な
ものを用いることが重要であり、その1つの手段とし
て、少くともガラス化する部分の主成分として天然原料
を用いることがあげられる。天然原料は通常、安価では
あるが不純物が多いという欠点がある。しかし、本発明
の場合においては、不純物の存在によってガラス化しや
すくなる(即ち焼成温度が低くなる)という利点にもな
りうる。本発明における素地原料のガラス化する部分の
組成を決定する素地原料を選択するにあたり、まず考え
なければならないことは、ガラス化する部分の主成分と
して、1種類の鉱物が大半を占める様に配合するか、も
しくは複数の鉱物の組み合せを選ぶかであり、それぞれ
一長・一短ある。1種類の鉱物が大半を占める様に配合
する場合の長所は、主成分が単一の鉱物であるから、均
一なガラス相ができ易いことであり、短所としては、そ
の鉱物の化学組成にしばられて調合の自由度が低いこと
があげられる。これに対して複数の鉱物の組み合せを選
ぶ場合の長所は、その組み合せや配合比を変えることに
よって調合の自由度が高いことであり、短所としては均
一なガラス相ができにくいことがあげられる。なお、複
数の鉱物の組み合せを選ぶ場合の短所を解消するための
最も有効な手段としては、それぞれの原料鉱物として、
なるべく耐火度に大きな差がないものを組み合せること
があげられる。
【0016】この様な観点から本発明における素地原料
として用いる天然原料を選択するにあたり、まず1種類
の鉱物が大半を占める様に配合する場合について述べる
と、好ましい原料としてセリサイトがあげられる。セリ
サイトは粘土質雲母の中では比較的 K2O分が多く、又、
比較的純度の高いものが入手し易いことが好都合であ
る。もちろん天然原料であるから純度100%に近いも
のはないが、カオリン鉱物、石英、セリサイト以外の粘
土質雲母類を多少含んでいても特に問題はなく、特にカ
オリン鉱物は少量ならばコランダムの析出量が増える場
合もあるので、わざわざ、セリサイトに添加することも
できる。なお、ここでいうカオリン鉱物とは、 Al2O3
2 SiO2・nH2Oの組成式で表わされる粘土鉱物のことであ
り、例として、カオリナイト、ハロイサイト、メタハロ
イサイト、ディッカイト等をあげることができる。次に
天然原料として複数の鉱物を組み合せて用いる場合につ
いては、好ましい鉱物の組合せとして、カオリン鉱物
と、K2O+Na2O+CaO+MgOを5wt%以上含む鉱物との組合せ
をあげることができる。この組合せは、カオリン鉱物に
よって成形時に素地に可塑性を与えることができるとい
う利点がある。 K2O+Na2O+CaO+MgO を5wt%以上含む鉱
物として好ましいものは、長石類であり、カリ長石、ソ
ーダ長石、石灰長石、ネフェリンサイアナイト、コーニ
ッシュストーン、ピューミス等をあげることができる
が、その中でも特に好ましいのは、 K2O+Na2O を10wt
%以上含む純度の高い長石類であり、アルカリ分の比率
がなるべく高いものが望ましい。天然に豊富に得られる
鉱物でアルカリ分の含有量が最も多いのはネフェリンで
あり、このネフェリンを豊富に含むネフェリンサイアナ
イトは特に好ましい。また、一般的ではないが非晶質の
天然ガラスとして、さらにアルカリ分を多く含むものも
あり、これを用いることもできる。
【0017】カオリン鉱物と組み合せる、 K2O+Na2O+Ca
O+MgO を含む鉱物として、 K2O+Na2O の含有量が高いも
のが特に望ましい理由は、SiO2−Al2O3 − K2O又は Na2
O 又は CaO又はMgO の3成分系の相状態図を比較すると
判る様に、 K2O, Na2Oの状態図は CaO, MgO の状態図に
比べてAl2O3 の含有量が少ない部分までコランダム初晶
域が存在するため、素地原料のガラス化する部分のAl2O
3 の含有量が少ない(これは焼成温度が低くなることを
意味している)場合においても、比較的多量のコランダ
ムが析出することが期待できるためである。しかしなが
らセラミック基板の様な電子材料に応用する場合におい
ては、 K2O, Na2O の様なアルカリ金属はその電気特性
を損うため、大量に用いることはできない場合もあり、
この様な場合には、 CaO, MgO の様なアルカリ土類金属
を含む原料を用いなければならない。しかしながら前述
の様に SiO2 −Al2O3 −CaO又は MgOの状態図ではAl2O
3 が少ない部分までコランダム初晶域が拡がっていない
ため、カオリン鉱物と組み合せて、大量のコランダムを
析出させるためには、かなりAl2O3 の含有量が多い(従
って SiO2 の含有量が少ない)原料を用いる必要があ
る。この様な原料は通常天然には存在しないが、安価に
入手できるものとしては、か焼材料を主成分とするもの
があげられる。
【0018】ここでいうか焼材料とは CaO及び/又はMg
O を主成分とする原料と、アルミナ分を大量に含む原料
とを混合、か焼して得られる人工材料であって、比較的
安価に入手できるものとしては、アルミナセメントをあ
げることができる。ただし、この様なか焼材料は、水硬
性材料である場合が多いため、成形時に水を用いる場合
には、そのポットライフが短いことに注意しなければな
らない。言い換えれば、その他の原料と水とを混合して
粉砕することにより粒度調整する工程があってはならな
いが、この様なか焼材料は、か焼した段階(この段階の
ものをクリンカーと称する場合が多い)の次に乾式粉砕
工程を設ける場合が多いため、この段階で粒度調整を行
なえば良い。又、カオリン鉱物は通常、粘土類から得ら
れるが、粘土類とこの様なか焼材料を大量に水が存在す
る条件下で混合すると混合物が凝集する場合もあるた
め、この様な場合には、水がなるべく少くても良い様な
成形方法を選択するか、あるいは大量の粘土類用の分散
剤を加える必要がある。
【0019】又、本発明における好ましい素地原料とし
てこれまで種々あげてきたもののうち、 K2O+Na2O+CaO+
MgO を主成分として含むものには、セリサイト、長石
類、アルミナセメント等があるが、これらはすべて K2O
+Na2O+CaO+MgO を主成分として含むもののその含有率は
いずれも50wt%以下である。本発明において、K2O+Na
2O+CaO+MgOを大量に(例えば100wt%)含む鉱物は、
主たる K2O+Na2O+CaO+MgO 源として用いることは好まし
くないが、主たる K2O+Na2O+CaO+MgO 源(例えばセリサ
イト、長石類、アルミナセメント)では不足するアルカ
リ分を補う焼結助剤としては用いることができる。これ
は、この様な焼結助剤が主たる K2O+Na2O+CaO+MgO 源と
なると、必然的にその他の原料としてAl2O3 の含有量が
高い鉱物を使わざるを得ず、焼成温度が高くなってしま
うからである。ただし例外的にガラス化する部分の SiO
2 含有量を非常に低くしてコランダムの析出量をできる
だけ大きくしたい場合(この場合必然的に焼成温度は高
くなる)には、焼結助剤を主たる K2O+Na2O+CaO+MgO 源
とすることもできる。この様な焼結助剤として好ましい
鉱物としてはドロマイト、マグネサイト、炭酸カルシウ
ム、石灰、石コウ、炭酸カリウム、タルク等をあげるこ
とができる。
【0020】この様な焼結助剤を用いる効果は主として
焼結温度の低下であるが、そういう意味の焼結助剤とし
ては、 K2O, Na2O, CaO, MgO 以外のフラックス成分を
含むものも使用可能であり、好ましい例としては、ペタ
ライト等の Li2O を含む鉱物、炭酸バリウム等の BaOを
含む鉱物、炭酸ストロンチウム等の SrOを含む鉱物、硼
砂等の B2O3 を含む鉱物等をあげることができる。又、
本発明における素地原料として、コランダム結晶析出の
ための核形成剤を添加することもできる。ただし本発明
においては、核形成剤は、結晶化ガラスの製造の様に必
要不可欠の成分というわけではなく、調合内容によって
はコランダムの析出量が増えたり析出温度が低くなった
りすることがあるという程度の効果である。その様な核
形成剤としては、結晶化ガラスの製造等において公知で
あるTiO2, ZrO2, Fe2O3, V2O5, NiO, Cr2O3,フッ化物,
硫化物,金属リン酸塩,貴金属類等をあげることができ
る。又、その他に用いることができる核形成剤として
は、主成分がAl2O3 であるものがあり、例としては、ア
ルミナゾル、乳酸アルミニウム、リン酸アルミニウム、
γ−アルミナ、超微粒α−アルミナ等をあげることがで
きる。
【0021】又、本発明においては、前述の様に、ガラ
ス相を完全に均一に非晶質の状態にしなくてもよいた
め、焼成温度が通常のガラスの製造方法よりもはるかに
低いという大きな利点があるが、その反面、ガラス製造
工程の様な高温状態でのピン抜き工程を設けることが難
しい。そのために調合内容によっては、コランダムが充
分量析出するほどの温度まで焼成すると発泡現象が起
り、素地が多孔体となってしまう場合がある。これは多
孔質材料をつくることを目的とする場合を除き、通常は
好ましくない現象である。この様な現象を防止するため
の手段として、発泡現象を起し易い原材料をあらかじめ
か焼しておくという手法があげられる。これまで述べて
きた素地原料の中で発泡しやすいのは主として天然原料
であり、その中でも特に長石類である。以上本発明にお
ける素地に用いられる主要な原料について述べてきた
が、次に具体的な製造方法について述べる。
【0022】素地原料の粒度調整については、購入した
原料が所望の粒度範囲にあれば混合するだけでよく、そ
うでない場合は、全原料一括又は分割にて粉砕する。好
ましい平均粒径は30μ以下であり、さらに好ましくは
10μ以下である。コランダムの析出に関しては、粒径
が細かければ細かいほど析出量も多く、焼成温度も低く
なるため好ましいが、粉砕に要するコストは、当然高く
なるし、又、成形法によっては粒径が細かくなり過ぎる
と成形しにくくなるものもある(例えば大型製品の鋳込
み成形で平均粒径を0.3μm 以下にすることは難し
い)。又、成形に関しては製品の形状に合せて、公知の
成形方法である鋳込成形、テープ成形、ろくろ成形、乾
式加圧成形、湿式加圧成形、半湿式加圧成形、押出成
形、電気泳動成形等を採用することができる。原則的に
は既存の商品に本発明における素地を応用するならば、
その商品の本来の成形方法(例えば衛生陶器なら鋳込成
形、セラミック基板ならテープ成形)を採用すれば良
く、特別な成形法は必要としない。又、成形法によって
は補助材料として分散媒(水、又は有機溶媒)、解膠
剤、凝膠剤、結合剤、可塑剤、離型剤、潤滑剤、乾燥促
進剤等を加える必要がある。
【0023】次に焼成に関しては通常の酸化雰囲気を原
則とするが、還元雰囲気で発色する釉薬を施す場合や、
発泡しやすい天然原料を用いる場合には、中性又は還元
性雰囲気とする。又、組成によっては中性または還元性
雰囲気の方が酸化雰囲気よりも同量のコランダムを析出
させるための焼成温度が低い場合もあり、特に最初にム
ライトが析出して、ムライトがガラス相に熔けていくと
共にコランダムが析出する場合にこの傾向がみられる。
この様な場合には、焼成温度を上げるコストと雰囲気焼
成を行うコストを比較して、焼成方法を決定すればよ
い。焼成温度は、原料調合比により異るが、1600℃
以下が好ましく、さらに好ましくは1500℃以下であ
る。ヒートカーブとしては最高温度でのソーキング時間
を長く、又、最高温度から100〜300℃程度下まで
の昇温及び降温の時間を長くした方がコランダムの析出
量が多くなる傾向にある。又、相転移に伴い体積変化す
る鉱物を含む場合には転移温度付近でのヒートカーブ
(特に降温時)をゆるやかにしなければならない。
【0024】
【実施例】
(実施例1)表1に示す成分組成のセリサイトを主成分
とする陶石100重量部に、分散媒として水を38重量
部と解膠剤として水ガラスを0.06重量部加え、ポット
ミルで粉砕して平均粒径を2.4μm に調整したスラリー
を作った。
【0025】
【表1】 表 1 ─────────────────────────────────── SiO2 Al2O3 TiO2 Fe2O3 CaO MgO K2O Na2O Ig.loss (wt%) ─────────────────────────────────── 陶石 46.6 37.8 0.7 0.3 0.3 0.2 8.2 1.1 4.8 ───────────────────────────────────
【0026】このスラリーから石コウ型を用いた鋳込み
成形により成形体を作成した。この成形体を〔室温〜1
000℃〕250℃/hr、〔1000℃〜最高温度〕2
5℃/hr、最高温度で3hrソーキング、〔最高温度〜1
000℃〕25℃/hr、〔1000℃〜室温〕自然放
冷、のヒートカーブにて最高温度を1250℃から50
℃きざみで1400℃まで変化させて酸化雰囲気又はN
2 雰囲気にて焼成した。それぞれの焼成体について、回
析X線を用いて、結晶を定性・定量分析した。結果を表
2に示す。なお、表2に示した以外の結晶は検出できな
かった。又、電子顕微鏡により、コランダム結晶を観察
したところ、コランダムはガラス相中に完全に均一に分
散しており、結晶形は六角板状で、径は1〜3μm 、厚
みは0.1〜0.3μm 程度であった。
【0027】
【表2】 表 2 ───────────────────────────────── 結晶析出量 (wt%) ─────────────────────────── 最高温度 酸化雰囲気 N2 雰囲気 (℃) ─────────────────────────── コランダム ムライト コランダム ムライト ───────────────────────────────── 1250 5.6 23.4 11.8 15.5 1300 17.6 12.6 22.3 3.2 1350 24.6 − 26.1 − 1400 28.5 − ─────────────────────────────────
【0028】(実施例2)表3に示す成分組成のカオリ
ナイトを主成分とする粘土33重量部、ネフェリンサイ
アナイト67重量部に分散媒として水を46重量部と解
膠剤として水ガラスを0.11重量部加え、ポットミルで
粉砕して平均粒径を5.3μm に調整したスラリーをつく
った。
【0029】
【表3】 表 3 ─────────────────────────────────── SiO2 Al2O3 TiO2 Fe2O3 CaO MgO K2O Na2O Ig.loss (wt%) ─────────────────────────────────── 粘 土 44.3 40.0 1.7 0.3 0.1 0.0 0.0 0.0 13.6 ネフェリン 56.1 25.0 0.2 0.1 1.2 0.0 9.0 7.4 1.0 サイアナイト ───────────────────────────────────
【0030】このスラリーから樹脂型を用いた加圧鋳込
み成形により成形体を作成した。その成形体を〔室温〜
950℃〕250℃/hr、〔950℃〜最高温度〕25
℃/hr、最高温度で3hrソーキング、〔最高温度〜95
0℃〕25℃/hr、〔950℃〜室温〕自然放冷、のヒ
ートカーブにて、最高温度を1150℃から50℃きざ
みで1300℃まで変化させて、酸化雰囲気にて焼成し
た。それぞれの焼成体について、回析X線を用いて結晶
を定性・定量分析した結果を表4に示す。なお、表4に
示した以外の結晶は検出できなかった。又、電子顕微鏡
により、コランダム結晶を観察したところ、コランダム
はガラス相中に完全に均一に分散しており、結晶形は六
角板状で、径は0.5〜2μm 、厚みは0.1〜0.3μm 程
度であった。
【0031】
【表4】表 4 ───────────────────── 最高温度 結晶析出量 (wt%) (℃) コランダム ムライト ───────────────────── 1150 − 4.6 1200 5.4 3.5 1250 8.7 − 1300 10.2 − ─────────────────────
【0032】(実施例3)表5に示す成分組成のセリサ
イトを主成分とする陶石94重量部、カオリナイトを主成
分とする粘土2重量部、ドロマイト4重量部を用い、陶
石は平均粒径4.5μm まで、ドロマイトは平均粒径2.5
μm まで粉砕した後、これらに粘土を混合して、分散媒
として水を35重量部と解膠剤として水ガラスを0.08
重量部、炭酸ナトリウムを0.03重量部含むスラリーを
つくった。
【0033】
【表5】 表 5 ─────────────────────────────────── SiO2 Al2O3 TiO2 Fe2O3 CaO MgO K2O Na2O Ig.loss (wt%) ─────────────────────────────────── 陶 石 47.6 37.3 0.7 0.3 0.3 0.2 8.4 0.6 4.6 粘 土 44.3 40.0 1.7 0.3 0.1 0.0 0.0 0.0 13.6 ドロマイト 0.6 0.0 0.0 0.1 33.5 18.9 0.0 0.0 46.9 ───────────────────────────────────
【0034】このスラリーから石コウ型を用いた鋳込み
成形により成形体を作成した。その成形体を〔室温〜1
000℃〕200℃/hr、〔1000℃〜1100℃〕
25℃/hr、〔1100℃〜1150℃〕15℃/hr、
1150℃で1hrソーキング、〔1150℃〜1050
℃〕15℃/hr、〔1050℃〜900℃〕30℃/h
r、〔900℃〜室温〕自然放冷のヒートカーブにて酸
化雰囲気で焼成した。焼成体中のコランダム量を回析X
線で定量したところ24.5wt%であった。
【0035】(実施例4)表6に示す成分組成のセリサ
イトを主成分とする陶石99重量部、酸化チタン1重量
部に、分散媒として水を47重量部、解膠剤としてポリ
アクリル酸アンモニウム塩2重量部、可塑剤としてポリ
エチレングリコール#2000 8重量部、ブチルベンジル
フタレート3重量部を加えポットミルで粉砕して平均粒
径を1.1μm に調整した後に、結合剤としてアクリル樹
脂エマルジョンを10重量部加えたスラリーをつくっ
た。
【0036】
【表6】 表 6 ─────────────────────────────────── SiO2 Al2O3 TiO2 Fe2O3 CaO MgO K2O Na2O Ig.loss (wt%) ─────────────────────────────────── 陶 石 46.0 38.1 0.4 0.2 0.2 0.1 9.2 1.1 4.7 ───────────────────────────────────
【0037】このスラリーからテープ成形によって厚さ
約200μm の成形体を作成した。その成形体を〔室温
〜1000℃〕250℃/hr、〔1000℃〜1200
℃〕20℃/hr、1200℃で2hrソーキング、〔12
00℃〜1000℃〕20℃/hr、〔1000℃〜室
温〕250℃/hrのヒートカーブにて、窒素雰囲気で焼
成した。焼成体中のコランダム量を回析X線で定量した
ところ24.9wt%であった。
【0038】(実施例5)表7に示す成分組成のアルミ
ナセメント55重量部、カオリナイトを主成分とする粘
土44.5重量部、γ−アルミナ0.5重量部を乾式で混合し
て得られた平均粒径6.9μm の原料粉体から乾式加圧成
形にて成形体を作成した。
【0039】
【表7】 表 7 ─────────────────────────────────── SiO2 Al2O3 TiO2 Fe2O3 CaO MgO K2O Na2O Ig.loss (wt%) ─────────────────────────────────── アルミナ 0.5 78.5 0.1 0.3 20.5 0.1 0.0 0.0 0.0 セメント 粘 土 44.3 40.0 1.7 0.3 0.1 0.0 0.0 0.0 13.6 ───────────────────────────────────
【0040】この成形体を、〔室温〜1250℃〕25
0℃/hr、〔1250℃〜1400℃〕30℃/hr、1
400℃にて4hrソーキング、〔1400℃〜1300
℃〕20℃/hr、〔1300℃〜1000℃〕40℃/
hr、〔1000℃〜室温〕自然放冷のヒートカーブにて
酸化雰囲気にて焼成した。焼成体中のコランダム量を回
析X線で定量したところ、36.8wt%であった。又、焼
成体より40mm×4mm×3mmのテストピースを切り出
し、スパン30mmで3点曲げ試験を行ったところ、曲げ
強度は205MPa であった。
【0041】
【発明の効果】以上詳細に説明したところから明らかな
様に、本発明の素地及びその製造方法によれば、安価に
ガラス相中にアルミナが均一に分散した材料が提供で
き、食器、衛生陶器、碍子、建材、機械部品、セラミッ
クス基板などへの応用をはかることができる。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス相とガラス相中に分散した結晶相
    からなり、結晶相の主成分として、ガラス相から析出し
    たコランダム結晶を含む素地。
  2. 【請求項2】 素地原料粉体を成形し、その成形体を焼
    成することによって素地原料の全部又は一部をガラス化
    し、そのガラスからコランダム結晶を析出させることを
    特徴とする、ガラス相とガラス相中に分散した結晶相か
    らなり、結晶相の主成分としてコランダム結晶を含む素
    地の製造方法。
  3. 【請求項3】 素地原料のガラス化する部分の組成の主
    成分が SiO2 15〜65wt%、Al2O3 25〜85wt%、
    K2O+Na2O+CaO+MgO 1〜25wt%からなる請求項2記載
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 素地原料の少くともガラス化する部分の
    主成分が天然原料である請求項2記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 天然原料の鉱物組成の主成分がセリサイ
    トを含む請求項4記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 天然原料の鉱物組成の主成分が、カオリ
    ン鉱物と、K2O+Na2O+CaO+MgOを5wt%以上含む鉱物とを
    含む請求項4記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 素地原料の主成分が、カオリン鉱物を主
    構成鉱物とする粘土とCaO 及び/又はMgO を主成分に含
    むか焼した材料とを含む請求項2記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 CaO 及び/又はMgO を主成分に含むか焼
    した材料がアルミナセメントである請求項7記載の製造
    方法。
  9. 【請求項9】 素地原料として、コランダム結晶析出の
    ための核形成剤を含む請求項2記載の製造方法。
  10. 【請求項10】 成形体の焼成温度が、素地原料のガラ
    ス化する部分の組成の液相面の温度より低い請求項2記
    載の製造方法。
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