JPH07101363B2 - 油圧駆動機械の自動制御装置 - Google Patents

油圧駆動機械の自動制御装置

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JPH07101363B2
JPH07101363B2 JP2270940A JP27094090A JPH07101363B2 JP H07101363 B2 JPH07101363 B2 JP H07101363B2 JP 2270940 A JP2270940 A JP 2270940A JP 27094090 A JP27094090 A JP 27094090A JP H07101363 B2 JPH07101363 B2 JP H07101363B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、油圧ショベルの直線掘削制御や、クレーンの
水平引込み制御等のように、フィードフォワード制御お
よびフィードバック制御が並行して実行される油圧駆動
機械の自動制御装置に関するものである。
〔従来の技術〕
一般に、クレーンやショベル等の油圧駆動機械では、制
御対象となる機械の剛性が低いと、その動特性、すなわ
ち油圧駆動部に対する駆動信号(入力)に対する動作速
度(出力)の特性は振動性の強いものとなる。従って、
このような制御対象に対してフィードバック制御(例え
ば比例制御)を実行した場合、比例ゲインを大きく設定
すると振動的な応答になり易く、実質上使用不可能とな
るため、上記比例ゲインは小さな値に制限されることに
なる。
ところが、このようなフィードバックゲインが小さい
と、フィードバック制御だけでは実際の駆動量を目標値
に追従させることは困難であり、両者の制御偏差はどう
しても大きくなる。そこで、このような油圧駆動機械の
自動制御においては、上記フィードバック制御に加え、
外部からの影響を考慮した訂正動作を行うフィードフォ
ワード制御を導入し、応答性を高めることが実行され
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記フィードバック制御は、目標値と制御量との差(制
御偏差)を常に監視し、これに基づいて制御量を設定す
るものであるので、本来的に、制御対象の特性変化や外
乱には対応し易い性質を備えている。従って、このよう
なフィードバック制御のゲインを十分に上げられず、そ
の分をフィードフォワード制御で補うような制御を行う
場合には、このフィードフォワード的な要素を付加した
分だけ制御対象の特性変化や外乱に対して弱くなる。特
に、油圧駆動部には大きな不感帯が生じ易い傾向にあ
り、これを無視して制御を進めることは事実上困難であ
る。
このように制御対象(特に油圧機器部)の特性にばらつ
きがある場合、制御精度を高く維持するためには上記特
性に応じて制御ゲインの微調整を行う必要がある。特
に、フィードバックゲインは偏差の振動性を与えない範
囲で大きくとるようにすることが望ましい。
ところが、上記のような制御ゲインの調整を機械の1台
1台について製造段階で行っていたのでは、膨大な時間
と手間を要するとともに、制御装置の量産化の妨げとな
り、低コスト化の多きな妨げとなる。また、上記のよう
なばらつきを抑えるために、単なる電磁比例減圧弁に代
えてマイナーフィードバックシステムを備えたサーボ弁
を用いたり、各所にセンサを設けてマイナーフィードバ
ックループを構成したりしても、これによるコスト高は
免れ得ない。
本発明は、このような事情に鑑み、制御ゲインの微調整
の自動化を実現することにより、制御精度の向上および
機械の低コスト化に寄与することができる油圧駆動機械
の自動制御装置を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、油圧駆動部の駆動量を検出する検出手段と、
この検出手段の検出信号が入力され、これに基づいて上
記油圧駆動部の駆動制御を行う制御手段とを備え、この
制御手段に、フィードバック制御量を演算するフィード
バック演算手段と、フィードフォワード制御量を演算す
るフィードフォワード演算手段とが設けられた油圧駆動
機械の自動制御装置において、上記制御手段のモードを
通常制御モードと調整モードとに切換え、かつこの調整
モードにおいてはフィードフォワードゲイン調整モー
ド、フィードバックゲイン調整モードの順にモードを切
換えるモード切換手段と、上記フィードフォワードゲイ
ン調整モードにおいて上記フィードバックゲインを抑止
して油圧駆動機械が試行動作した時の制御周期毎の制御
偏差からフィードフォワードゲインの調整に関する値を
演算するフィードフォワードゲイン調整演算手段と、こ
の演算されたフィードフォワードゲインの調整に関する
値を記憶するフィードフォワードゲイン調整記憶手段
と、上記フィードフォワードゲイン調整記憶手段により
記憶された値を取込んだ調整済みゲインでフィードフォ
ワード制御されながら油圧駆動機械が試行動作した時の
制御周期毎の制御偏差からフィードバックゲインの調整
に関する値を演算するフィードバックゲイン調整演算手
段と、この演算されたフィードバックゲインの調整に関
する値を記憶するフィードバックゲイン調整記憶手段と
を備えるとともに、上記フィードフォワードゲイン調整
記憶手段により記憶された値を取込んだ調整済みゲイン
と上記フィードバックゲイン調整記憶手段により記憶さ
れた値を取込んだ調整済みゲインとに基づいて上記通常
制御モードにおいて実際のフィードフォワード制御量及
びフィードバック制御量を演算するように上記フィード
フォワード演算手段及びフィードバック演算手段を構成
したものである。
なお、ここでフィードフォワードゲイン(フィードバッ
クゲイン)の調整に関する値とは、調整済みの新しいゲ
インから予め設定されている標準ゲインを差し引いたゲ
イン微調整値であってもよいし、新しいゲインそのもの
であってもよい。
〔作 用〕
上記構成において、制御手段のモードを調整モードに切
換えると、この調整モードではまずフィードフォワード
ゲイン調整モードに切換えられ、このモードにおいて油
圧駆動機械の試行掘削動作を実行することにより、この
時の制御偏差からフィードフォワードゲインの調整に関
する値が演算され、フィードフォワードゲイン調整記憶
手段により記憶される。この時、フィードバックゲイン
は0とされているため、フィードフォワードゲイン調整
モードでは、フィードバック制御により制御偏差が抑え
られない状態で試行動作がなされ、敏感に制御偏差が表
われた状態でより適正なフィードフォワードゲインの調
整が行われる。
次いで、フィードバックゲイン調整モードに切換えら
れ、このモードにおいて調整済みフィードフォワードゲ
インによるフィードフォワード制御の下で油圧駆動機械
の試行掘削動作を実行することにより、この時の制御偏
差からフィードバックゲインの調整に関する値が演算さ
れ、フィードバックゲイン調整記憶手段により記憶され
る。
その後、制御手段のモードを通常制御モードに切換えた
際には、上記値を取込んだ制御、すなわち両ゲインが自
動的に微調整された制御が実行される。
〔実施例〕
本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
第3図は、本発明の自動制御装置を備えた油圧駆動機械
の一例として油圧ショベルを示したものであり、この図
は法面掘削作業中の状態を示している。上記油圧ショベ
ル本体の旋回体1には俯仰可能にブーム2が枢着され、
このブーム2の先端にアーム3が、このアーム3の先端
にバケット4が各々回動可能に枢着されている。ブーム
2、アーム3、およびバケット4の駆動は、それぞれブ
ームシリンダ(油圧駆動部)5、アームシリンダ(油圧
駆動部)6、バケットシリンダ(油圧駆動部)7の伸縮
作動により行われる。
上記各枢着点またはその近傍には、第1図に示すような
各種検出器、すなわち、ブーム1の対地角度θを検出
するブーム角度検出器(検出手段)8、ブーム2に対す
るアーム3の角度αを検出するアーム角度検出器(検
出手段)9、バケット4の対地角度を検出するバケット
角度検出器(検出手段)10が配設されている。
旋回体1の運転室内にはアーム3を手動制御するための
アームレバー(図示せず)が設けられ、その操作速度
は、アーム上げ、下げ両方向についてリモコン弁のパイ
ロット圧からアームレバーパイロット圧検出器11,12よ
り検出されるようになっている。
さらに、上記運転室内には、掘削角度設定スイッチ13、
自動・手動切換スイッチ14、およびPIDスイッチ等から
なるモード切換スイッチ(モード切換手段)15が設けら
れている。掘削角度設定スイッチ13は、第3図に示され
るような法面Gの傾斜角度βを目標掘削角度として設定
するものである。また、バケット4が掘削開始地点に所
定の姿勢で置かれた状態で自動・手動切換スイッチ14が
自動側にセットされることにより、このときのアーム先
端Bの法面Gに対する高さ位置およびバケット対地角度
がそれぞれ目標値ybo,θ30として設定されるようにな
っている。
なお、第3図において、αはアーム3に対するバケッ
ト角度、l1はアーム基端0からブーム先端Aまでの距
離、l2はブーム先端Aからアーム先端Bまでの距離(ア
ーム長さ)を示す。また、xは水平座標軸、yは垂直座
標軸で、法面掘削の場合、この座標軸x,yに対し掘削角
度β分だけ回転した座標軸x′,y′に基づいてアーム先
端B位置の座標計算が行われる。
上記各検出器8〜12の検出信号、各種スイッチ13〜15の
スイッチ信号はコントローラ16に入力される。このコン
トローラ16は、上記アームレバーの操作に基づき制御信
号を出力し、アームシリンダ油圧制御部17、ブームシリ
ンダ油圧制御部18、およびバケットシリンダ油圧制御部
19を通じてアームシリンダ6、ブームシリンダ5および
バケットシリンダ7の駆動制御を行う。
この実施例では、アーム3のみがアームレバーの操作で
手動運動されるとともに、このアーム3の回動に伴い、
アーム先端Bの法面Gに対する対地高さ位置yb′およ
びバケット対地角度θをそれぞれ上記目標値に保ちつ
つ掘削を行うようなブーム2およびバケット4の駆動制
御が自動的に行われるようになっており、上記コントロ
ーラ(制御手段)16は、バケット4を第3図矢印方向に
直線移動させるために必要なブーム2(ブームシリンダ
5)およびバケット4(バケットシリンダ7)の制御量
を演算し、これを出力する。
このコントローラ16は、第2図に示されるように、ディ
ジタル演算部20、A/D変換器21、RAM22、ROM23、EEPROM2
4、およびD/A変換器25を備え、上記各種検出信号および
指令信号(スイッチ信号)はA/D変換器21を通じてディ
ジタル演算部20に入力される。このディジタル演算部20
からD/A変換器25を通じて出力された電圧は、電圧電流
変換器26で変換された後、電磁比例減圧弁27によって油
圧に変換され、これにより各シリンダ5〜7の作動速度
制御が実行される。
このコントローラ16は、上記モード切換スイッチ15の操
作によって、通常制御モードと調整モードとに切換えら
れるとともに、調整モードは次の順序で各モードに切換
えられるようになっている。
(1)位置検出器8〜10のオフセット値調整モード (2)シリンダ5〜7のアクチュエータ不感帯補償値調
整モード (3)各シリンダ5〜7のアクチュエータ補正ゲイン設
定モード (4)ブームフィードフォワードゲイン調整モード (5)バケットフィードフォワードゲイン調整モード (6)ブームフィードバックゲイン調整モード (7)バケットフィードバックゲイン調整モード 次に、これらの各モードにおいて行われる制御内容を以
下に詳述する。
※ 通常制御モード このモードは、後に詳述する各調整モードにより各制御
要素の微調整が予め行われた状態で実際の法面掘削作業
を行うためのモードである。
第4図は、このモードに切換えられた時のコントローラ
16の制御内容を示すブロック線図である。このコントロ
ーラ16は、アーム制御ブロック16a、ブーム制御ブロッ
ク16b、およびバケット制御ブロック16cに大別される。
(a) アーム制御ブロック16a このブロック16aでは、まず、アームレバーパイロット
圧検出器11(12)からのアームレバー信号に演算手段28
によって所定のゲインが乗算されて基本制御量U21が出
力される。これにアームリンク補正手段29による補正が
加えられて1次補正制御量u22が出力され、さらに非線
形補償手段30により補正された2次補正制御量u2がアー
ムシリンダ6の制御量として出力される。
上記アームリンク補正手段29は、実際のアームシリンダ
6の伸縮速度とアーム3の回動角速度とが厳密には比例
関係にないことを考慮し、これらの関係がシリンダ全ス
トロークを通じて比例関係に保たれるように所定の補正
を加えるものである。
非線形補償手段30は、前記第2図に示される電磁比例減
圧弁27の不感帯や、切換弁のスプールストロークと開度
との非線形性等に起因して、電磁比例減圧弁への出力電
流値とアームシリンダ6の伸縮速度との間に非線形性が
生じるのを考慮し、これを補正して線形性を保つもので
あり、後に詳述するアームアクチュエータ補正ゲイン記
憶手段31a、およびアームアクチュエータ不感帯補償微
調整値記憶手段31bにより各々記憶された補正ゲインお
よび不感帯補償微調整値を取込んだ演算を行う。
このような構成により、アームレバー操作の指令速度に
従ってアーム3が一定角速度で手動制御される。
(b) ブーム制御ブロック16b このブロック16bは、上記アーム3の回動中、アーム先
端Bの対地高さを一定に保つようにブーム2の俯仰制御
を行うものである。このブーム制御ブロック16bには、
ブーム角度、アーム角度両検出器8,9による検出信号
(角度信号)が入力され、これら角度信号と、アーム制
御ブロック16aの基本制御量u21とに基づいて、ブームシ
リンダフィードフォワード演算手段32により、アーム先
端Bの法面Gに対する高さ位置を一定の目標値yboに追
従させるためのブームシリンダフィードフォワード制御
量u11が演算される。
この演算内容について説明する。ここでは、説明を単純
化するために、上記第3図における法面Gの傾斜角βが
0の場合、すなわち水平面の直線掘削作業を行う場合に
ついて説明する。この場合、座標系x,yと座標系x′,
y′は一致するので、座標系x,yで話を進める。このと
き、ブーム先端Bの対地高さ位置ybは次式で表され
る。
yb=l1・sinθ+l2・sin(θ−α) これより、アーム先端速度bは、 b={l1・cosθ+l2・cos(θ−α)} −l2・cos(θ−α となる。ここではブーム角速度、はアーム角速
度である。ybが一定であればyb=0となるので、 が得られ、この式を用いて、第2図のブームシリンダフ
ィードフォワード制御量u11は、 で与えられる。なお、Kffはフィードフォワードゲイン
であり、このフィードフォワードゲインKffには、予め
設定されたブームフィードフォワードゲイン標準値Kffo
にブームフィードフォワードゲイン微調整値記憶手段
(フィードフォワード調整記憶手段)33で記憶された微
調整値ΔKffを加えたものが用いられ、このフィードフ
ォワードゲイン微調整値ΔKffは後述のフィードフォワ
ードゲイン調整モードで設定されたものが用いられる。
一方、座標演算手段34では、ブーム角度信号およびアー
ム角度信号に基づいて実際のアーム先端Bの高さ位置y
bが座標計算で求められ、この演算値ybと、アーム先端
高さ位置の目標値yboとの偏差Δybから、比例積分手
段(フィードバック演算手段)35によってフィードバッ
ク制御量u12が演算される。
この比例積分手段35は、比例ゲインKpおよび積分ゲイン
Kiからなるフィードバックゲインを有しており、上記フ
ィードバック制御量u12は次式に基づいて演算される。
u12=Kp・Δyb+Ki・Σ(Δyb) ここで、Σ(Δyb)は制御開始から現時点までに一定
の制御周期毎に求められた制御偏差Δybの総和(積算
値)である。上記比例ゲインKpおよび積分ゲインKiに
は、これらの標準値Kpo,Kioにブームフィードバックゲ
イン微調整値記憶手段(フィードバックゲイン調整記憶
手段)36で記憶された微調整値ΔKp,ΔKiを加えた値が
用いられ、これらの微調整値ΔKp,ΔKiは後述のブーム
フィードバック調整モードで設定されたものが用いられ
る。
このフィードバック制御量u12と、前記フィードフォワ
ード制御量u11との加算によりブームシリンダ基本制御
量u13が求められ、これにブームリンク補正手段37によ
る補正(1次補正制御量u14)、ブーム姿勢補正手段38
による補正(2次補正制御量u15)、非線形補償手段39
による補正が加えられて、最終的にブームシリンダ制御
出力u1が求められる。
ブームリンク補正手段37は、前記アーム制御ブロック16
aにおけるアームリンク補正手段29と同様、ブームシリ
ンダ5の伸縮速度とブーム2の回動角速度との比例関係
を保つための補正を行う。非線形補償手段39は、上記非
線形補償手段30と同様にブームシリンダ油圧制御部18へ
の出力電流値とブームシリンダ速度との線形性を補償す
るものであり、ブームアクチュエータ補正ゲイン記憶手
段40aおよびブームアクチュエータ不感帯補償微調整値
記憶手段40bに記憶された補正ゲインKaおよび微調整値
Δwを取込んだ演算を行う。これらの値も、後述のアク
チュエータ補正ゲイン調整モードおよびアクチュエータ
不感帯補償値値調整モードで設定されたものが用いられ
る。
ブーム姿勢補正手段38は、ブーム角度θによってブー
ム2の慣性モーメントが変化し、これによってブームシ
リンダ圧が変化してシリンダ速度が変化することを考慮
し、ブーム角度に応じて補正ゲインを乗じることによ
り、ブーム角速度を一定に保つ補正を行なう。
以上のような構成により、アーム先端Bが対地高さを一
定に保った状態で掘削面Gに沿って直線移動するよう
に、ブーム2の俯仰制御が行われる。
(c) バケット制御ブロック16c このブロック16cは、上記アーム3の回動中、バケット
4の対地角度θを一定に保つようにバケット4の回動
制御を行うものである。このバケット制御ブロック16c
では、バケット角度検出器10によるバケット角度θ
検出値と、バケット角度の目標値θ30との偏差Δθ
ら比例積分手段41によってフィードバック制御量u32
求められる。この比例積分手段41も、フィードバックゲ
インとして比例ゲインKpおよび積分ゲインKiを有してお
り、次式によってフィードバック制御量u32を算出す
る。
u12=Kp・Δθ+Ki・Σ(Δθ) これらの比例ゲインKpおよび積分ゲインKiにも、予め設
定された標準値Kpo,Kioにバケットフィードバックゲイ
ン微調整値記憶手段(フィードバックゲイン調整記憶手
段)42で記憶された微調整値ΔKp,ΔKiを加えた値が用
いられる。
一方、アーム制御ブロック16aの基本制御量u21と、ブー
ム制御ブロック16bの基本制御量u13とがバケットフィー
ドフォワード演算手段29に取込まれ、両制御量u21,u13
に基づいて、バケット角度θを目標値θ30に追従させ
るためのバケットシリンダフィードフォワード制御量u
31が演算される。
具体的な演算内容を説明する。まず、バケット角度θ
は次式で表わされる。
θ=θ−α−α =0とすると ∴ これに基づき u31=Kff(u13−u21) が得られ、この式からバケットフィードフォワード制御
量u31が算出される。このモードにおけるフィードフォ
ワードゲインKffも、予め設定された標準値Kffoにバケ
ットフィードフォワードゲイン微調整値記憶手段(フィ
ードフォワードゲイン調整記憶手段)44で記憶されたゲ
イン微調整値ΔKffを加えた値が用いられ、この微調整
値ΔKffには後述のバケットフィードフォワードゲイン
調整モードで設定された値が用いられる。
上記フィードバック制御量u32およびフィードフォワー
ド制御量u31は互いに加算され、これによって基本バケ
ット制御量u33が求められる。そして、これにバケット
リンク補正手段46による補正(1次補正制御量u34)、
および非線形補償手段46による補正を加えることにより
バケットシリンダ制御出力u3が求められる。
この非線形補償手段46も、バケットアクチュエータ補正
ゲイン記憶手段47aで記憶されたアクチュエータ補正ゲ
インおよびバケットアクチュエータ不感帯補償微調整値
記憶手段43bで記憶された微調整値Δwに基づく演算を
行う。
以上により、バケット4の対地角度θを一定(目標
値)に保つ制御が実行され、この制御と、ブーム制御ブ
ロック16bによるアーム先端Bの直線移動制御とが組合
わされて実際の法面掘削作業が実現される。
なお、各フィードフォワード演算手段32,43および比例
制御手段35,41で設定されているゲイン標準値Kffo,Kpo,
Kioは前記第2図のROM23に格納されているのに対し、ゲ
イン微調整値ΔKff,ΔKpo,ΔKioはEEPROM24に格納され
ており、必要に応じて書き換え可能となっている。
次に、この通常制御モードにおいて各非線形補償手段3
0,39,46で行われる演算内容を第5図および第6図を参
照しながら説明する。
第6図は、各シリンダに代表されるアクチュエータ類の
動特性、すなわちアクチュエータに入力される制御信号
に対する作動速度(出力)の特性の一例を示したもので
あるが、この図から分かるように、上記動特性の非線形
性は、アクチュエーターの不感帯AFに起因する要素と、
それ以外の要素とに分けられる。
第5図に示される不感帯外非線形補償手段48は、上記要
素のうち、不感帯AFに起因する要素以外の要素の非線形
性を補償するものであり、上記動特性が例えば第6図に
示すような曲線R1で表される場合、この曲線を表す関数
の逆関数(曲線R2で表示)を入力値に乗じることによ
り、制御量の線形化を行う。
この不感帯外非線形補償手段48の出力値には、アクチュ
エータ補正ゲイン乗算器49により、アクチュエータ補正
ゲイン記憶手段で記憶されたアクチュエータ補正ゲイン
Kaが乗じられる。このアクチュエータ補正ゲインKpは、
アクチュエータの出力−作動速度の特性にばらつきがあ
ることを考慮して設定されるものであり、後述のアクチ
ュエータ補正ゲイン調整モードによって演算され、設定
される。
一方、この被線形補償手段30(39,46)で予め設定され
ている不感帯補償標準値woには、アクチュエータ不感帯
補償微調整値記憶手段31b(41b,47b)で記憶された不感
帯補償微調整値Δwが加算器50で加算されて調整ずみの
不感帯補償値wが算出されており、この不感帯補償値w
が不感帯補償値加算器50で上記アクチュエータ補正ゲイ
ン乗算器49の出力値に加算されることにより、最終的な
出力値が演算される。上記アクチュエータ不感帯補償微
調整値Δwoは、アクチュエータや制御弁によって不感帯
にばらつきが生じることを考慮し、不感帯補償標準値wo
を基準とした過不足量で表わされるものであり、後述の
アクチュエータ不感帯補償値調整モードにおいて設定さ
れる。
(1)位置検出器オフセット値調整モード 上記通常制御を実行する前に、各制御要素の調整が行わ
れるが、この調整モードとしてまず位置検出器オフセッ
ト値調整モードに切換えられる。このモードは、各種検
出器の特性にばらつきがあることに鑑み、その調整を行
うためのものである。具体的には、各可動部位を可動範
囲終端位置等のように明確に位置決めのできるところで
静止させ、この時の検出信号からオフセットを求めて記
憶する動作が実行される。
(2)アクチュエータ不感帯補償値調整モード 検出器の微調整が行われた後は、その微調整された状態
で次の不感帯補償値調整モードに切換えられる。このモ
ードは、各シリンダ5〜7のアクチュエータ類の不感帯
にばらつきがあることを考慮し、その補償値の微調整値
を演算し、記憶するためのモードである。
このモードでのコントローラ16の機能構成を第7図に示
す。なお、この構成は、ブームシリンダ5、アームシリ
ンダ6、バケットシリンダ7の各アクチュエータの調整
モードについて共通であるため、1枚の図面でまとめて
説明することとする。
図において初期位置記憶手段52は、調整動作を始める際
の各アクチュエータ(ここではシリンダ5〜7)の位置
(初期位置)を記憶するものである。変位量演算手段53
は、現在のアクチュエータ位置と上記初期位置との差、
すなわち各アクチュエータの変位量を演算するものであ
る。出力信号記憶手段54は、信号出力手段55から出力さ
れる各アクチュエータの駆動信号を一定の周期で順次記
憶するとともに、変位量演算手段53により演算された変
位量が所定の値(後述する)となった時点で、この時の
出力信号をアクチュエータ不感帯補償微調整値演算手段
56に出力するものである。信号出力手段55は、変位量演
算手段53により演算される変位量に応じて各アクチュエ
ータの駆動信号を出力するものである。
アクチュエータ不感帯補償微調整演算手段56は、上記出
力信号記憶手段54から出力された出力信号に基づき、ア
クチュエータの不感帯補償値wを算出するとともに、こ
の不感帯補償値wと、予め設定された不感帯補償標準値
woとの差をアクチュエータ不感帯補償微調整値Δwとし
て設定し、アクチュエータ不感帯補償微調整値記憶手段
31b(41b,47b)に記憶させるものである。この微調整値
Δwは、ハード的にはEEPROM24に記憶され、必要に応じ
て書き換え可能となっている。
次に、このモードで実際に行われる微調整値Δwの設定
動作を説明する。この実施例では、第12図に示されるよ
うに、アクチュエータへの出力と作動速度との間にヒス
テリシスがあることを考慮し、同図に示される2つの不
感帯補償値w1,w2を求める動作が行われる。
まず、同図の不感帯補償値w1に対応する微調整値Δw1
設定する動作(第1の調整動作)を第8図のフローチャ
ートに示す。
調整に先立ち、初期化、すなわち前記信号出力手段55の
出力値u−checkを初期値0に設定するとともに、現在
のアクチュエータ位置を初期位置x−iniとして記憶す
る(ステップS1)。
次に、上記出力値u−checkに予め設定された一定値Δ
u−checkを加えた値が新しい値u−checkとして設定さ
れ(ステップS2)、この値u−checkを実際の出力値と
してアクチュエータに制御信号が出力される(ステップ
S3)。
このステップS2,S3が繰返し続行されることにより(ス
テップS4でNO)、第9図の上段に示されるように、時間
に比例して出力値が増大するが、この出力アクチュエー
タの不感帯領域にある間はアクチュエータ位置は変化し
ない。その後、さらに上記出力値が増大し、アクチュエ
ータ位置が変化してその現在の位置と初期位置x−ini
との差(すなわち変位量)が予め設定された量Δx1以上
となった時点(ステップS4でYES;第9図の点P1)で、こ
の時の値u−checkが不感帯補償値として設定されると
ともに、この値u−checkから予め設定された不感帯補
償値wloを差し引いた値が算出され、この値が第1のア
クチュエータ不感帯補償微調整値Δw1としてアクチュエ
ータ不感帯補償微調整値記憶手段31b(41b,47b)に記憶
される(ステップS5)。そして、アクチュエータへの出
力信号が0に戻されて第1の調整動作が終了する。
次に、第10図のフローチャートに示されるような第2の
調整動作、すなわち第2の不感帯補償微調整値Δw2を設
定する動作が開始される。
ここで、ステップS1〜S3までの動作は上記と同様であ
り、出力値u−checkは時間とともに増大するが、変位
量が予め設定された値Δx2以上となった時点(ステップ
S7でYES;第11図の点P2)で、この時のアクチュエータ位
置がx−oldとして記憶される(ステップS8)。上記値
Δx2は、アクチュエータか動き出して安定した状態にな
ったと判断されるような値が設定される。
この時点を過ぎると、今度は現在の出力値u−checkか
ら一定値Δu−checkを差し引いた値が新しい出力値u
−checkとして設定され(ステップS9)、この新しい値
を実際の出力値としてアクチュエータに信号が出力され
る(ステップS10)。そして、上記のステップS8〜S10
動作が繰返し続行されることにより(ステップS11でN
O)、記憶値x−oldが順次更新される一方、出力値u−
checkは時間とともに減少し、アクチュエータの作動速
度が減少していくが、記憶値x−old(すなわち前回の
アクチュエータ位置)と現在の位置との差が一致あるい
は逆行した時点(ステップS11でYES;第11図の点P3)、
すなわちアクチュエータの作動方向が反転した時点で、
この時の出力値u−checkが第2のアクチュエータ不感
帯補償値w2として設定され、この値から予め設定された
第2のアクチュエータ不感帯補償標準値w20を差し引い
た値が第2のアクチュエータ不感帯補償微調整値Δw2
してアクチュエータ不感帯補償微調整値記憶手段31b(4
1b,47b)に記憶される(ステップS12)。
このようにして設定、記憶されたアクチュエータ不感帯
微調整値Δw1,Δw2が、前記通常制御モードにおいて不
感帯補償標準値woに加えられることにより、個々のアク
チュエータの不感帯特性を考慮した適切な制御が実行さ
れることとなる。
なお、上記2つの微調整値Δw1,Δw2の使い分け、換言
すれば2つの不感帯補償値w1(=wo+Δw1),w2(=wo
+Δw2)の使い分けについては、機械の特性に応じて適
宜決めればよい。例えば、両者の平均値を不感帯補償値
wとして常時用いるようにしてもよいし、第13図に示さ
れるように、制御開始時は第1の不感帯補償値w1を用
い、その後第2の不感帯補償値w2まで漸次的に減少させ
るようにしてもよい。また、速度が増加傾向にある場合
は第1の不感帯補償値w1を用い、減少傾向にある場合に
は第2の不感帯補償値w2を用いるような制御を行っても
よい。
(3)アクチュエータ補正ゲイン設定モード このモードは、アクチュエータの出力に対する実際の作
動速度の特性にばらつきがあることに鑑み、これを補正
するためのアクチュエータ補正ゲインKaを設定するため
のものであり、上記補正ゲインKaには、上記出力−速度
特性の傾きの標準値aoと個体値aとの比ao/aが設定され
る。
第14図は、この補正ゲインKaを設定するための機能構成
を示したものである。ここでも、ブームシリンダ5、ア
ームシリンダ6、バケットシリンダ7の各アクチュエー
タについての補正ゲイン設定に要する構成は共通である
ため、この第14図のみで各モードをまとめて説明するこ
ととする。
ここでは、アクチュエータに一定の信号を出力し、実際
に可動部位(この実施例ではブーム2、アーム3、バケ
ット4)を動かしてこの時の回動速度を求め、この速度
から上記補正ゲインKaを求める動作が行われる。
図において、角度範囲設定手段57は、アクチュエータの
作動により上記可動部位を動かす範囲、およびこの範囲
内において実際に時間計測を行う時間計測範囲を設定す
るものである。例えば、上記可動部位の回動限界角度が
第15図に示される角度θa1,θa2である場合、角度範囲
設定手段57は、可動部位を実際に動かす範囲として上記
の可動範囲よりも狭い範囲である同図の角度θb1〜θb2
の範囲を設定し、さらに、この回動範囲中、時間を計測
する範囲として同図の角度θc1〜θc2の範囲を設定す
る。
一定出力信号発生手段58は、上記設定回動範囲θb1〜θ
b2の範囲で可動部位を何度も往復させるように、アクチ
ュエータに適宜信号を出力するとともに、回動の回を重
ねるごとに出力信号のレベルを一定値ずつ上げるように
構成されている。すなわち、アクチュエータには回動回
数に比例したレベルの信号が出力されることになる。
時間計測手段59は、上記可動部位が回動する際、この回
動部位が上記角度範囲設定手段57で設定された時間計測
範囲θc1〜θc2を通過するのに要する時間を計測するも
のである。また、速度記憶手段60は、上記時間計測範囲
で時間計測手段59により計測された時間と、同範囲の角
度幅(θc2−θc1)とから各回動時の回動速度をアクチ
ュエータの出力値との組合わせデータとして記憶するも
のである。
アクチュエータ補正ゲイン演算手段62は、上記速度記憶
手段61で記憶された各速度に基づき補正ゲインKaを演算
するものであり、この演算は、予め設定されている不感
帯補償標準値woと前記不感帯補償微調整値記憶手段31b
(41b,47b)で記憶された微調整値Δwとの和である不
感帯補償値wを考慮して行われる。
具体的に、上記速度記憶手段61で記憶された出力−速度
に関するデータを上記不感帯補償値wを差引いてグラフ
にプロットすると第16図のようになる。図において、直
線L1は標準的な出力−速度特性を示し、その傾きである
特性標準値aoは予めコントローラ16に記憶されている。
これに対し、直線L2は上記プロットされた点から得られ
るものであり、この傾きが特性の固有値aとなる。
アクチュエータ補正ゲイン演算手段62は、上記特性標準
値aoと個体値aとの比ao/aをアクチュエータ補正ゲイン
Kaとして設定し、アクチュエータ補正ゲイン記憶手段31
a(41a,47a)に記憶させる。従って、この記憶されたア
クチュエータ補正ゲインKaを用いた制御が上記通常制御
モードで実行されることにより、各アクチュエータの出
力−速度特性のばらつきを考慮した制御が実現されるこ
とになる。
なお、この補正ゲインKaもハード的にはEEPROM24に格納
され、必要に応じて書き換えが可能となっている。
(4)ブームフィードフォワードゲイン調整モード (5)バケットフィードフォワードゲイン調整モード これらのモードは、機械の固体差に応じた適正なフィー
ドフォワード制御が実行されるように、現実の掘削動作
と同等の試行動作を行うことによって、各フィードフォ
ワードゲインの微調整値を設定するモードである。
第17図は、ブームフィードフォワードゲイン調整モード
におけるコントローラ16の機能構成を示したものであ
る。前記第4図との比較から明らかなように、ここでは
比例積分手段35によるブーム2のフィードバック制御は
行われず、実際のアーム先端高さybと目標値yboとの
差(制御偏差)Δybは一定の制御周期毎に偏差記憶手
段63に記憶される。
同図に示されるブームフィードフォワードゲイン微調整
値演算手段(フィードフォワードゲイン調整演算手段)
64は、1回の試行掘削動作で記憶された偏差の積算値Σ
(Δyb)からフィードフォワードゲインの補正量を順
次求め、この修正量の毎回の積算値で修正したゲインに
基づきブームシリンダフィードフォワード演算手段32に
試行掘削動作のフィードフォワード制御を行わせるとと
もに、上記偏差の積算値Σ(Δyb)が許容範囲内に収
まった時点での修正量の積算値をブームフィードフォワ
ードゲイン微調整値ΔKffとして設定し、前記ブームフ
ィードフォワードゲイン微調整値記憶手段33に記憶させ
るものである。
同様に、第18図は、バケットフィードフォワードゲイン
調整モードにおけるコントローラ16の機能構成を示した
ものである。ここでも、比例積分手段41によるバケット
4のフィードバック制御は行われず、実際のバケット対
地角度θと目標値θ30との差(制御偏差)Δθは一
定の制御周期毎に偏差記憶手段65に記憶される。
同図に示されるバケットフィードフォワードゲイン微調
整値演算手段(フィードフォワードゲイン調整演算手
段)66も、前記ブームフィードフォワードゲイン微調整
値演算手段64と同様、1回の試行掘削動作で記憶された
偏差の積算値Σ(Δθ)からフィードフォワードゲイ
ンの修正量を順次求め、この修正量の毎回の積算値で修
正したゲインに基づきバケットシリンダフィードフォワ
ード演算手段43の試行掘削動作のフィードフォワード制
御を行わせるとともに、上記偏差の積算値Σ(Δyb)
が許容範囲内に収まった時点での修正量の積算値をブー
ムフィードフォワードゲイン微調整値ΔKffとして設定
し、前記ブームフィードフォワードゲイン微調整値記憶
手段4に記憶させるものである。
両フィードフォワードゲイン微調整値演算手段64,66の
機能構成を第19図に示す。なお、ここではブームフィー
ドフォワードゲインおよびバケットフィードフォワード
ゲインの双方の調整モードについて共通して説明するの
で、両モードにおける制御偏差Δyb,Δθは共通し
てΔhで表わすこととする。
上記第19図において、修正量演算手段68は、1回の試行
掘削動作で偏差記憶手段63(65)に記憶された偏差Δh
の積算値Σ(Δh)に基づき、これに対応するフィード
フォワードゲインの修正量Fff(Σ(Δh))を演算す
るものである。
この実施例では、偏差の積算値Σ(Δh)とフィードフ
ォワードゲイン修正量Fff(Σ(Δh))とに第20図に
示されるような関係が与えられている。すなわち、偏差
の積算値Σ(Δh)が正の許容値Va(>0)以上または
負の許容値−Va(<0)以下である領域においてのみ、
これに応じたフィードフォワードゲイン修正量Fff(Σ
(Δh))が設定されることになる。
積算値記憶手段69は、1回の試行掘削動作の度に修正量
演算手段66で演算される修正量Fff(Σ(Δh))の積
算値を順次記憶し、この積算値を仮のフィードフォワー
ドゲイン微調整値としてフィードフォワード演算手段32
(43)に与え、これに基づいて試行掘削動作中のフィー
ドフォワード制御を行わせるものである。
許容判定手段70は、1回の試行掘削動作が終わる度に、
その偏差の積算値Σ(Δh)が許容範囲内、すなわち第
20図において(−Va≦0≦Va)の範囲内にあるか否かを
判定するものである。微調整値設定手段71は、この許容
判定手段70により偏差の積算値Σ(Δh)が許容範囲内
にあると判定された場合に、その時点での修正量の積算
値をフィードフォワードゲイン微調整値ΔKffとして設
定し、フィードフォワードゲイン微調整値記憶手段33,4
4に記憶させるものである。
次に、このモードにおいて実際に行われる微調整値の設
定動作を第21図のフローチャートを参照しながら説明す
る。
まず、フィードフォワードゲインの調整に先立ち、フィ
ードバックゲインを0にし(ステップS21)、フィード
バック制御が働かないようにする。一方、フィードフォ
ワードゲイン微調整値ΔKffを0に設定するとともに、
フィードフォワードゲインKffを予め設定されているゲ
イン標準値Kffoに設定し、これによってフィードフォワ
ードゲインKffの初期化を行う(ステップS22)。
次に、実際の掘削動作と同等の試行掘削動作を行いなが
ら、この動作中に一定の制御周期毎に偏差Δhを割出し
て順次記憶し(ステップS23)、さらに、その積算値Σ
(Δh)を算出する(ステップS24)。
この偏差の積算値Σ(Δh)が前記許容範囲(−Va〜V
a)内にない場合には(ステップS25,S26のいずれか一方
でNO)、この積算値Σ(Δh)に対応する修正量Fff
(Σ(Δh))を求め、これを仮のフィードフォワード
ゲイン微調整値ΔKffに加えたものを新たなフィードフ
ォワードゲイン微調整値ΔKffとして更新設定するとと
もに、この仮のフィードフォワードゲイン微調整値ΔKf
fをゲイン標準値Kffoに加えた値を仮のフィードフォワ
ードゲインKffとして設定し(ステップS27)、このゲイ
ンKffに基づいて次の試行掘削動作を行わせる。
このような動作が繰返されることにより、仮のフィード
フォワードゲイン微調整値ΔKffには修正量Fff(Σ(Δ
h))が順次積算されていき、フィードフォワードゲイ
ンKffは修正されていく。そして、上記偏差の積算値Σ
(Δh))が許容範囲内に収まった時点(ステップS25,
S26でYES)で、この時の積算値である仮の微調整値ΔKf
fが正式なフィードフォワードゲイン微調整値として設
定され、記憶される(ステップS28)。
このようにして設定、記憶されたフィードフォワードゲ
イン微調整値ΔKffを標準値Kffoに加えた値がフィード
フォワードゲインKffとして前記通常制御モードで用い
られることにより、その機械の特性に適したフィードフ
ォワード制御が実現されることになる。
なお、上記各制御偏差には重みづけが可能である。例え
ば、機械の立上がりの状態を重視したい場合には、第22
図(a)に示すように、初期状態では初期値Cwsから定
常値Cwoまで徐々に減少し、この状態以降は定常値Cwoで
一定となるような重み係数Cwを導入し、この重み係数Cw
と上記定常値Cwoとの比を偏差Δhに乗じるすればよ
い。この場合、実際の制御偏差の動向が同図(b)に示
されるものとすると、重みづけをされた制御偏差の動向
は同図(c)となる。このような重みづけを行えば、特
に制御開始直後にフィットするようなゲインを与えるこ
とが可能になる。
(6)ブームフィードバックゲイン調整モード (7)バケットフィードバックゲイン調整モード これらのモードは、上記フィードフォワード制御と同様
に、現実の掘削動作と同等の試行動作によって各フィー
ドバックゲインの微調整値を設定するモードである。
第23図は、ブームフィードバックゲイン調整モードにお
けるコントローラ16の機能構成を示したものである。こ
こでも、実際のアーム先端高さybと目標値yboとの差
(制御偏差)Δybが一定の制御周期毎に偏差記憶手段7
2に記憶されるようになっている。
ブームフィードバックゲイン微調整値演算手段(フィー
ドバックゲイン調整演算手段)73は、上記偏差Δhの振
動状態(この実施例では振動カウント値)ならびに積算
値Σ(Δyb)に基づき、フィードバック比例ゲインお
よび積分ゲインの修正量をそれぞれ求め、この修正量の
毎回の積算値で修正したゲインに基づき比例積分手段35
に試行掘削動作のフィードバック制御を行わせるととも
に、上記偏差の振動状態および積算値が許容範囲内に収
まった時点での修正量をブームフィードバックゲイン微
調整値ΔKp,ΔKiとして設定し、前記ブームフィードバ
ックゲイン微調整値記憶手段36に記憶させるものであ
る。
同様に、第24図は、バケットフィードバックゲイン調整
モードにおけるコントローラ16の機能構成を示したもの
である。ここでも、実際のバケット対地角度θと目標
値θ30との差(制御偏差)Δθが一定の制御周期毎に
偏差記憶手段75に記憶され、その振動状態および積算値
に基づき、バケットフィードバックゲイン微調整値演算
手段(フィードバックゲイン調整演算手段)76によりフ
ィードバックゲインの修正量が順次求められ、この修正
量の毎回の積算値で修正したゲインに基づき比例積分手
段41により試行掘削動作のフィードバック制御が実行さ
れるとともに、上記偏差の振動状態および積算値が許容
範囲内に収まった時点での修正量がバケットフィードバ
ックゲイン微調整値ΔKp,ΔKiとして設定され、前記バ
ケットフィードバックゲイン微調整値記憶手段42に記憶
される。
両フィードバックゲイン微調整演算手段73,76の機能構
成を第25,26図に示す。なお、このモードは比例ゲイン
調整モード、積分ゲイン調整モードの順で切換えられる
ので、前者のモードを第25図に示し、後者のモードを第
26図に示す。
第25図において、振動状態演算手段78は、1回の試行掘
削動作で偏差記憶手段72(75)に記憶された偏差Δhの
振動状態を演算するものであり、この実施例では振動カ
ウント値nが演算される。
この振動カウント値nは、第27図に示されるようにして
演算される。同図における補助カウント値は、初期値が
0であり、偏差の増減方向が前回と同じであれば1が加
算され、前回と異なれば0にリセットされるものであ
り、3になった時点でリセットされる。フラグは、初期
値が0であり、最初に補助カウント値が3となった時、
これが増加方向であれば1に、減少方向であれば−1に
設定される。以降は、補助カウント値が3でかつ増減方
向が逆転されている場合に符号が反転される。振動カウ
ント値nは、初期値が0であり、上記フラグが変化する
度に1ずつ加算される。
従って、この演算では、偏差の増減方向が巨視的に切換
わった回数がカウントされることになる。
なお、振動カウント値nは他の手法で設定するようにし
てもよい。例えば、第28図(a)(b)に示されるよう
に、振動の中心と予想される適当な振動検出オフセット
値hoの上下に幅δをもつ振動検出幅を設定し、この検出
幅の内側から外側に偏差が移行する度に振動カウント値
nを加算していくようにしてもよい。この場合、同図
(a)に示されるように偏差の激しい振動がある場合に
は多数の振動カウント値nがカウントされ、同図(b)
に示されるように偏差の振動が極めて緩やかな場合には
振動カウント値nはほとんどカウントされない。
修正量演算手段79は、上記のようにして算出された振動
カウント値nに基づき、これに対応するフィードバック
比例ゲインの修正量Fp(n)を演算するものである。
この実施例では、振動カウント値nと比例ゲイン修正量
Fp(n)との間に第29図に示されるような関係が与えら
れている。すなわち、振動カウント値が予め設定された
許容値na(>0)以上である領域においてのみ、制御
偏差の動向が振動的であるとしてこれに応じた負のフィ
ードフォワードゲイン修正量Fp(n)が設定されるよう
になっている。
積算値記憶手段80は、1回の試行掘削動作の度に修正量
演算手段79で演算される修正量Fp(n)の積算値を順次
記憶し、この積算値を仮のフィードバックゲイン微調整
値として比例積分手段35(41)に与え、これに基づいて
試行掘削動作中のフィードバック制御を行わせるもので
ある。
許容判定手段81は、1回の試行掘削動作が終わる度に、
その振動カウント値nが許容範囲内、すなわち許容値n
a以下の範囲内にあるか否かを判定するものである。微
調整値設定手段82は、この許容判定手段81により振動カ
ウント値nが許容範囲内にあると判定された場合に、そ
の時点での修正量の積算値をフィードバック比例ゲイン
微調整値ΔKpとして設定し、フィードフォワードゲイン
微調整値記憶手段36(42)に記憶させるものである。
これに対し、積分ゲイン調整モードにおいては、第26図
に示されるように、前記第19図で説明した修正量演算手
段68、積算値記憶手段69、許容判定手段70、および微調
整値設定手段71と同様の修正量演算手段83、積算値記憶
手段84、許容判定手段85、および微調整値設定手段86が
備えられており、前記フィードフォワードゲイン調整モ
ードと同様に、偏差の積算値Δhに応じてフィードバッ
ク積分ゲイン微調整値ΔKiが設定される。
フィードフォワードゲイン調整と異なっているのは、偏
差の積算値Σ(Δh)とゲイン修正量Fi(Σ(Δh))
との関係のみであり、両者の関係は第30図に示されるよ
うになっている。すなわち、偏差の積算値Σ(Δh)が
正の許容値Va以上の領域であっても、負の許容値−Va以
下の領域であっても、その絶対値に応じた正の修正量Fi
(Σ(Δh))が設定されるようになっている。
次に、このフィードバック調整モードにおいて実際に行
われる比例ゲイン微調整値および積分ゲイン微調整値の
設定動作を、それぞれ第31図および第32図のフローチャ
ートを参照しながら説明する。
まず、比例ゲイン調整モードでは、第31図に示されるよ
うに、フィードバックゲイン調整に先立ち、前記フィー
ドフォワードゲイン調整モードで設定された微調整値Δ
Kffに基づき、フィードフォワードゲインの微調整をし
ておく(ステップS31)。なお、図示はしないが、各比
線形補償手段30,39,46においても、前記アクチュエータ
補正ゲイン設定モードおよびアクチュエータ不感帯補償
微調整値で設定された補正ゲインKaおよび不感帯補償微
調整値Δwを取込んだ演算が行われるようにする。一
方、フィードバック比例ゲイン微調整値ΔKpを0に設定
するとともに、フィードバック比例ゲインKpを予め設定
されているゲイン標準値Kpoに設定し、これによってフ
ィードバック比例ゲインKpの初期化を行う(ステップS
32)。
次に、実際の掘削動作と同等の試行掘削動作を行いなが
ら、この動作中に一定の制御周期毎に偏差Δhを割出し
て順次記憶し(ステップS33)、さらに、その振動カウ
ント値nを算出する(ステップS34)。
この振動カウント値nが許容値na以上である場合には
(ステップS35でNO)、この振動カウント値nに対応す
る修正量Fp(n)を求め、これを仮のフィードバック比
例ゲイン微調整値ΔKpに加えたものを新たなフィードバ
ック比例ゲイン微調整値ΔKpとして更新設定するととも
に、この仮のフィードバック比例ゲイン微調整値ΔKpを
ゲイン標準値Kpoに加えた値を仮のフィードバック比例
ゲインKffとして設定し(ステップS36)、次回の試行掘
削動作を行わせる。
このような動作が繰返されることにより、仮のフィード
バック比例ゲイン微調整値ΔKpには修正量Fp(n)が順
次積算されていき、フィードバック比例ゲインKpは修正
されていく。そして、上記振動カウント値が許容範囲内
に収まった時点(ステップS35でYES)で、この時の積算
値である仮の微調整値ΔKpが正式なフィードバック比例
ゲイン微調整値として設定され、記憶される(ステップ
S37)。以上のようにして比例ゲイン調整モードが完了
した後、第32図に示される積分ゲイン調整モードに切換
えられる(ステップS38)。
この積分ゲイン調整モードでは、上記フィードフォワー
ドゲインKffのみならず、記憶されたばかりの比例ゲイ
ン微調整値ΔKpに基づいて比例ゲインKpの微調整値も前
もって行われる(ステップS41)。その後は、前記第21
図に示されるフィードフォワードゲイン調整モードの動
作と同様に、フィードバック積分ゲインKiの初期化(ス
テップS42)が行われた後、試行掘削動作と制御周期の
偏差記憶(ステップS43)、その積算値Σ(Δh)の算
出(ステップS44)、ならびに積分ゲインKiおよびその
微調整値ΔKiの修正(ステップS47)が、上記積算値Σ
(Δh)が許容条件を満たすまで(ステップS45,S46
いずれかでNO)続行され、許容条件を見たした時点(ス
テップS45,S46でYES)で、この時点での積算値ΔKiが正
式なフィードバック積分ゲイン微調整値として設定さ
れ、記憶される(ステップS48)。
以上のようにして設定された比例ゲイン微調整値ΔKpお
よび積分ゲイン微調整値ΔKiを導入した制御が前記通常
制御モードで用いられることにより、機械の特性を考慮
したフィードバック制御が実現されることになる。
なお、上記積分ゲイン調整モードにおいても、各制御偏
差に前記第22図で説明したような重みづけが可能であ
る。
このような装置によれば、各調整モードで設定、記憶し
た補正ゲインおよび微調整値を用いて通常制御モードで
の制御を実行することにより、制御精度の向上を図るこ
とができる。さらに、上記補正ゲインおよび各微調整値
はEEPROM24に格納されており、適宜書換えが可能である
ので、各アクチュエータ等の交換時や、特性の経年変化
が予想される時点で上記補正ゲインおよび各微調整値を
修正、変更することができる。
なお、本発明は、以上説明した実施例に限られず、例と
して次のような態様をとることも可能である。
(1) 上記実施例では、フィードバックゲインとして
比例ゲインおよび積分ゲインが導入されたものを示した
が、比例ゲインのみが導入されたものや、微分ゲインが
導入されたものについても適用が可能である。
(2) 上記実施例では、フィードバック比例ゲインの
調整に際し、偏差の振動状態を表わす値として振動カウ
ント値nを演算したが、これに代え、例えば偏差の絶対
値の積分値Σ|Δh|と偏差の積分値Σ(Δh)との差を
演算するようにしてもよい。
すなわち、第33図(a)に示されるように、偏差の振動
がほとんどない場合には、偏差の絶対値の積分値Σ|Δ
h|と偏差の積分値Σ(Δh)とはほとんど等しく、両者
の差はほぼ0になるのに対し、第33図(b)に示される
ように顕著な振動性が見られる場合には、偏差の積算値
Σ(Δh)はほとんど0となるため、上記差は非常に大
きくなる。従って、この差の値から偏差の振動性の度合
を判定することが可能である。
この場合、上記差(Σ|Δh|−Σ(Δh))と修正量と
の関係は例えば前記第29図のグラフと同様に設定すれば
よく、また、前記と同様にして偏差の重みづけも可能で
ある。
(3) 上記実施例では、フィードフォワード制御モー
ドおよびフィードバック制御モードの他、多数の調整モ
ードが切換可能な装置を示したが、本発明では、少なく
ともフィードフォワードゲイン及びフィードバックゲイ
ンの微調整が行われれば、その効果を発揮することがで
きる。ただし、上記実施例のようにまず各検出器のオフ
セット値調整およびアクチュエータの非線形補償の微調
整を行っておき、この状態で制御ゲインの調整を行うよ
うにすれば、アクチュエータの特性を十分に線形的にし
た状態で制御ゲインが調整されることになり、より理に
かなった精度の高いゲイン調整が行われることになる。
(4) 上記実施例では、本発明における「ゲインの調
整に関する値」としてゲイン微調整値ΔKff,ΔKp,ΔKi
を各々演算し、記憶するものを示したが、これに代え、
調整済みの新しいゲインKff,Kp,Kiそのものを記憶する
ようにしてもよい。
(5) 本発明は、上記のような油圧ショベルの直線掘
削制御に限らず、フィードフォワード制御およびフィー
ドバック制御が実行される種々の油圧駆動機械の制御に
対して適用できるものである。例えば、油圧クレーンの
水平引込み制御や、大型油圧ショベルにおける水平押出
し、バケット傾角保持、自動復帰制御についてのシステ
ム等についても、上記実施例と同様にして制御精度の向
上を図ることができる。
〔発明の効果〕
以上のように本発明は、制御手段を通常制御モードと調
整モードとに切換可能とし、調整モードにおいて試行掘
削動作を行ってこの時の制御偏差からフィードフォワー
ドゲイン及びフィードバックゲインの調整に関する値を
設定、記憶しておき、その後、上記通常制御モードで上
記記憶値を取込んだ制御を行うようにしたものであるの
で、製造段階で1台ずつ制御ゲインの微調整を行うので
はなく、製品化後の段階で簡単な操作により自動的に適
切な制御ゲインの調整を行うことができ、これにより、
各アクチュエータの動特性のばらつき等にかかわらず制
御精度の向上を図ることができる効果がある。
しかも、上記調整モードでは、フィードフォワードゲイ
ン調整モード、フィードバックゲイン調整モードの順に
切換え、フィードフォワードゲイン調整モードでは、フ
ィードバックゲインを抑止した状態での試行動作に基づ
いてフィードフォワードゲインの調整に関する値を求め
ているので、先のフィードフォワードゲイン調整モード
では、フィードバック制御の抑止により制御偏差を敏感
に露出させた状態でより適正なフィードフォワードゲイ
ンの調整を行うことができ、その後のフィードバック調
整モードでは、実際に使用される調整済みフィードフォ
ワードゲインによるフィードフォワード制御がなされた
状態で試行動作を行うことにより、より適正なフィード
バックゲイン調整を行うことができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例における油圧ショベルに設け
られたコントローラの入出力信号図、第2図は同コント
ローラのハード構成図、第3図は上記油圧ショベルによ
る法面掘削作業状態を示す正面図、第4図は通常制御モ
ードにおける上記コントローラの制御内容を示すブロッ
ク線図、第5図は同コントローラにおける非線形補償手
段の演算内容を示すブロック線図、第6図はアクチュエ
ータの動特性の一例を示すグラフ、第7図はアクチュエ
ータ不感帯補償値調整モードにおけるコントローラの制
御内容を示すブロック線図、第8図は同モードにおける
コントローラの第1の制御動作を示すフローチャート、
第9図は同動作において時間の経過とともに増大する出
力値とアクチュエータ位置との関係を示すグラフ、第10
図は上記コントローラの第2の制御動作を示すフローチ
ャート、第11図は同動作において時間の経過とともに変
化する出力値とアクチュエータ位置との関係を示すグラ
フ、第12図はアクチュエータへの出力と作動速度とのヒ
ステリシスを示すグラフ、第13図は2つの不感帯補償値
を用いた制御例を示すグラフ、第14図はアクチュエータ
補正ゲイン設定モードにおける上記コントローラの制御
内容を示すブロック図、第15図は同コントローラにおい
て設定される角度範囲を示す説明図、第16図は同コント
ローラにおいて求められる特性個体値と標準値との関係
を示すグラフ、第17図はブームフィードフォワードゲイ
ン調整モードにおける上記コントローラの制御内容を示
すブロック線図、第18図はバケットフィードフォワード
ゲイン調整モードにおける上記コントローラの制御内容
を示すブロック線図、第19図はフィードフォワードゲイ
ン調整モードにおけるフィードフォワードゲイン微調整
値演算手段の演算内容を示すブロック線図、第20図は同
モードにおいて求められる制御偏差の積算値とフィード
フォワードゲイン補正量との関係を示すグラフ、第21図
は同モードにおけるコントローラの実際の制御動作を示
すフローチャート、第22図(a)(b)(c)は制御偏
差の重みづけを行う場合の時間と重み係数、偏差、重み
づけされた偏差との関係をそれぞれ示すグラフ、第23図
はブームフィードバックゲイン調整モードにおけるコン
トローラの制御内容を示すブロック線図、第24図はバケ
ットフィードバックゲイン調整モードにおけるコントロ
ーラの制御内容を示すブロック線図、第25図はフィード
バック比例ゲイン調整モードにおけるフィードバックゲ
イン微調整値演算手段の演算内容を示すブロック線図、
第26図はフィードバック積分ゲイン調整モードにおける
フィードバックゲイン微調整値演算手段の演算内容を示
すブロック線図、第27図は上記フィードバック比例ゲイ
ン調整モードにおいて用いられる振動カウント値の演算
方法の一例を示すグラフ、第28図(a)(b)は同振動
カウント値の演算方法の他の例を示すグラフ、第29図は
上記フィードバック比例ゲイン調整モードにおいて求め
られる振動カウント値と比例ゲイン修正量との関係を示
すグラフ、第30図は上記フィードバック積分ゲイン調整
モードにおいて求められる偏差の積算値とゲイン修正量
との関係を示すグラフ、第31図は上記フィードバック比
例ゲイン調整モードにおけるコントローラの実際の制御
動作を示すフローチャート、第32図は上記フィードバッ
ク積分ゲイン調整モードにおけるコントローラの実際の
制御動作を示すフローチャート、第33図は偏差の振動状
態と偏差の絶対値の積算値から偏差の積算値を差し引い
た値との関係を説明するためのグラフである。 2……ブーム、3……アーム、4……バケット、5……
ブームシリンダ(油圧駆動部)、6……アームシリンダ
(油圧駆動部)、7……バケットシリンダ(油圧駆動
部)、8……アーム角度検出器(検出手段)、9……ア
ーム角度検出器(検出手段)、10……バケット角度検出
器(検出手段)、15……モード切換スイッチ(モード切
換手段)、16……コントローラ(制御手段)、32……ブ
ームシリンダフィードフォワード演算手段、33……ブー
ムフィードフォワードゲイン微調整値記憶手段(フィー
ドフォワードゲイン記憶手段)、35,41……比例積分手
段(フィードバック演算手段)、36……ブームフィード
バックゲイン微調整値記憶手段(フィードバックゲイン
調整記憶手段)、42……バケットフィードバックゲイン
微調整値記憶手段(フィードバックゲイン調整記憶手
段)、44……バケットフィードフォワードゲイン微調整
値記憶手段(フィードフォワードゲイン調整記憶手
段)、63,65,72,75……偏差記憶手段、64……ブームフ
ィードフォワードゲイン微調整値演算手段(フィードフ
ォワードゲイン調整演算手段)、66……バケットフィー
ドフォワードゲイン微調整値演算手段(フィードフォワ
ードゲイン調整演算手段)、73……ブームフィードバッ
クゲイン微調整値演算手段(フィードバックゲイン調整
演算手段)、76……バケットフィードバックゲイン微調
整値演算手段(フィードバックゲイン調整演算手段)。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】油圧駆動部の駆動量を検出する検出手段
    と、この検出手段の検出信号が入力され、これに基づい
    て上記油圧駆動部の駆動制御を行う制御手段とを備え、
    この制御手段に、フィードバック制御量を演算するフィ
    ードバック演算手段と、フィードフォワード制御量を演
    算するフィードフォワード演算手段とが設けられた油圧
    駆動機械の自動制御装置において、上記制御手段のモー
    ドを通常制御モードと調整モードとに切換え、かつこの
    調整モードにおいてはフィードフォワードゲイン調整モ
    ード、フィードバックゲイン調整モードの順にモードを
    切換えるモード切換手段と、上記フィードフォワードゲ
    イン調整モードにおいて上記フィードバックゲインを抑
    止して油圧駆動機械が試行動作した時の制御周期毎の制
    御偏差からフィードフォワードゲインの調整に関する値
    を演算するフィードフォワードゲイン調整演算手段と、
    この演算されたフィードフォワードゲインの調整に関す
    る値を記憶するフィードフォワードゲイン調整記憶手段
    と、上記フィードフォワードゲイン調整記憶手段により
    記憶された値を取込んだ調整済みゲインでフィードフォ
    ワード制御されながら油圧駆動機械が試行動作した時の
    制御周期毎の制御偏差からフィードバックゲインの調整
    に関する値を演算するフィードバックゲイン調整演算手
    段と、この演算されたフィードバックゲインの調整に関
    する値を記憶するフィードバックゲイン調整記憶手段と
    を備えるとともに、上記フィードフォワードゲイン調整
    記憶手段により記憶された値を取込んだ調整済みゲイン
    と上記フィードバックゲイン調整記憶手段により記憶さ
    れた値を取込んだ調整済みゲインとに基づいて上記通常
    制御モードにおいて実際のフィードフォワード制御量及
    びフィードバック制御量を演算するように上記フィード
    フォワード演算手段及びフィードバック演算手段を構成
    したことを特徴とする油圧駆動機械の自動制御装置。
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JPS60233703A (ja) * 1984-05-04 1985-11-20 Kawasaki Heavy Ind Ltd 油圧駆動機構の送り速度制御装置
JP2699277B2 (ja) * 1986-03-12 1998-01-19 株式会社 サンエス商工 工作機械の数値制御方法
JP2636264B2 (ja) * 1987-10-02 1997-07-30 富士通株式会社 ヘッド位置決め装置のサーボゲイン自動調整方式

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