JPH07100680A - アルミニウム等の金属材のレーザー切断方法 - Google Patents

アルミニウム等の金属材のレーザー切断方法

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JPH07100680A
JPH07100680A JP5244877A JP24487793A JPH07100680A JP H07100680 A JPH07100680 A JP H07100680A JP 5244877 A JP5244877 A JP 5244877A JP 24487793 A JP24487793 A JP 24487793A JP H07100680 A JPH07100680 A JP H07100680A
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JP
Japan
Prior art keywords
cutting
laser beam
nozzle
laser
irradiation
Prior art date
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Pending
Application number
JP5244877A
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English (en)
Inventor
Yasushi Nakazawa
靖 中沢
Kiyotaka Taima
清孝 當間
Masatoshi Enomoto
正敏 榎本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Showa Aluminum Can Corp
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Showa Aluminum Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 アルミニウム板wをタンデムタイプのレーザ
ー切断法にて切断するもので、先行レーザーノズル1を
アルミニウム板wに対し斜め後方に傾斜させた状態に保
持することによって、アシストガス1bをノズル1の進
行方向に対して斜め後方に噴出させる。 【効果】 先行ノズル1のレーザーにより発生した溶融
アルミニウムがアシストガス1bにて後方に大きく吹飛
ばされ、後行ノズル2からのレーザービーム2aがスパ
ッターの付着のない有底溝3の底面に照射されて、後行
ノズル2からのレーザービーム2aによる切込み作用が
効率化される。従って、限界切断厚さを厚くしえ、ひい
てはまた、限界切断速度も高くしうる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、アルミニウム等の金
属材のレーザー切断方法に関する。なお、本明細書にお
いて、「アルミニウム」の語は、その合金を含む意味に
おいて使用している。
【0002】
【従来の技術】金属材、例えばアルミニウム板をレーザ
ー切断する方法として、図2に示されるように、アルミ
ニウム板(w)の切断予定経路に沿って2つのレーザー
ノズル(51)(52)を配列し、これらのレーザーノズル
(51)(52)をこの切断予定経路に沿って同一方向に同
期的に移行せしめ、レーザービーム(51a )(52a )を
先後してこの切断予定経路に垂直に照射していくことに
よって切断を行う、いわゆるタンデムタイプと称される
レーザー切断法を用いることがある。
【0003】このタンデムタイプでは、先行レーザーノ
ズル(51)からのレーザービーム(51a )の照射によっ
てアルミニウム板(w)に有底溝(53)が形成され、そ
して、この有底溝(53)の底面に後行レーザーノズル
(52)からのレーザービーム(52a )が照射されること
によってアルミニウム板(w)が板厚方向に貫通される
というようにして、レーザービーム(51a )(52a )の
先後2回の繰返し照射によって、アルミニウム板(w)
が切断される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来のタンデムタイプでは、各レーザーノズル
(51)(52)から噴出されるアシストガス(51b )(52
b )の作用にもかかわらず、有底溝(53)内の底面にお
いて、先行レーザービーム(51a )の照射位置の直ぐ後
ろから、溶融アルミニウムの凝固したスパッター(54)
が付着していき、そのため、後行レーザービーム(52a
)がこのスパッター(54)に照射されることとなっ
て、後行レーザービーム(52a )の照射による切込み深
さが予期に反して浅いものとなってしまう。その結果、
切断しうるアルミニウム板(w)の限界板厚が薄いもの
になり、ひいてはまた、限界切断速度も低いものになっ
てしまうという問題があった。
【0005】特に、アルミニウム板では、波長が短くピ
ーク出力の高いパルスのNd−YAGレーザーによる切
断が比較的有利とされているが、この種のレーザーはC
2レーザーに比べ平均出力が小さく、そのため、5m
m以上の厚さのアルミニウム板では切断速度が非常に遅
くなり、また、8mm以上の厚さのアルミニウム板では
切断が困難となる事態を生じていた。
【0006】この発明は、上記のような従来の問題点に
鑑み、先後複数回のレーザービームの照射によりアルミ
ニウム等の金属材の切断を行うレーザー切断方法におい
て、限界切断厚さを厚くすることができ、ひいてはま
た、限界切断速度を高くすることができる、アルミニウ
ム等の金属材のレーザー切断方法を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的において、第1
の発明は、アルミニウム等の金属材の切断予定経路に沿
って配列された複数個のレーザーノズルを該切断予定経
路に沿って同一方向に同期的に該金属材に対し相対移行
させ、各ノズルからのレーザービームを該金属材の同一
切断予定経路に先後して照射していくことによって、該
金属材を切断するレーザー切断方法であって、先行ノズ
ルからのアシストガスを、金属材の切断予定経路に対
し、斜め後方に傾斜させて噴出せしめることを特徴とす
るアルミニウム等の金属材のレーザー切断方法を要旨と
する。
【0008】また、第2発明は、上記第1発明におい
て、先行ノズルを金属材に対し斜め後方に傾斜させた状
態に保持することにより、該先行ノズルからのアシスト
ガスを金属材の切断予定経路に対し斜め後方に傾斜させ
て噴出せしめるレーザー切断方法を要旨とする。
【0009】なお、上記各発明において、切断に使用す
るレーザーノズルの個数は、2個に限られるものではな
く、3個ないしはそれを越える個数であってもよい。ま
た、金属材としては、アルミニウム以外の各種の金属に
よるものであってよいし、また、その形状も、板材によ
るもののほか、中空材など、各種の形状であってよい。
【0010】
【作用】上記各発明では、切断作動中、先行レーザーノ
ズルからのアシストガスは、金属材の切断予定経路に対
し、斜め後方に傾斜して噴出されることにより、該先行
ノズルからのレーザービームの照射により発生した溶融
金属が、凝固してしまう前に、このアシストガスの作用
を強く受けて大きく後方に吹き飛ばされる。そのため、
先行レーザービームの照射により形成された有底溝の底
面へのスパッターの付着予定位置が、該先行レーザービ
ームの照射位置に対し相対的に大きく後方に離間される
こととなる。従って、後行レーザービームはスパッター
の付着のない、ないしは、少ない有底溝底面に照射され
ることとなって、後行レーザービームの照射による切込
み性能が向上され、切込み深さが深いものになる。その
結果、限界切断板厚が厚くされ、ひいてはまた、限界切
断速度が高められる。
【0011】
【実施例】次に、この発明の実施例を説明する。
【0012】図1において、(1)(2)は一対のレー
ザーノズル、(w)はアルミニウム板である。
【0013】このアルミニウム板(w)の切断は、これ
らのレーザーノズル(1)(2)を、アルミニウム板
(w)の切断予定経路に沿って所定の間隔距離を保持し
て配列し、図1に白抜き矢印で示されるように、該切断
予定経路に沿って同一方向に同期的に移行させていきな
がら、各ノズル(1)(2)からレーザービーム(1a)
(2a)をアルミニウム板(w)の切断予定経路に先後し
て照射していく、というようにして行う。これにより、
先行ノズル(1)からのレーザービーム(1a)の照射に
てアルミニウム板(w)に有底溝(3)が形成されると
共に、後行ノズル(2)からのレーザービーム(2a)の
照射にてこの有底溝(3)の底面が切込み貫通され、ア
ルミニウム板(w)が切断される。
【0014】このレーザー切断において、後行レーザー
ノズル(2)は、アルミニウム板(w)に対して垂直方
向に向けて保持する一方で、先行レーザーノズル(1)
は、アルミニウム板(w)に対し斜め後方に傾斜させた
状態に保持するようにする。これにより、この先行ノズ
ル(1)からのアシストガス(1b)はアルミニウム板
(w)の切断予定経路に対し斜め後方に傾斜して噴出さ
れる。
【0015】この先行ノズル(1)の傾斜角度θは、該
先行ノズル(1)からのアシストガス(1b)にて溶融ア
ルミニウムを可及的に大きく後方に吹き飛ばしうるよう
な角度に設定される。具体的には、例えば、0°を越え
25°以下の範囲に設定するのが好ましい。なお、θを
25°以内としたのは、これを越えて大きくすると、該
先行ノズル(1)からのレーザービーム(1a)の照射角
度が垂直状態から傾き過ぎることとなって、該レーザー
ビーム(1a)にて形成される有底溝(3)の深さが浅く
なる傾向が現れやすくなることによる。
【0016】また、先行ノズル(1)に対する後行ノズ
ル(2)の相対位置関係は、上記先行ノズル(1)から
のアシストガス(1b)の噴出角度θとの兼ね合いで、有
底溝(3)の底面への先行レーザービーム(1a)による
スパッターの付着予定位置を考慮し、後行レーザービー
ム(2a)の照射位置がこのスパッターの付着のない、な
いしは、少ない位置となるようなものに決められる。例
えば、有底溝(3)の底部前縁部と、後行ノズル(2)
からのレーザービーム(2a)の照射位置との間の間隔距
離Lにて、先行ノズル(1)に対する後行ノズル(2)
の相対位置関係を表すと、この間隔距離Lは、例えば、
15mm以内であるのが好ましい。
【0017】なお、(5)はガードで、先行ノズル
(1)からのレーザーによって生じた溶融アルミニウム
が後行ノズル(2)に付着してしまうのを防止するため
のものである。
【0018】上記先行・後行ノズル(1)(2)による
アルミニウム板(w)の切断作動中、先行ノズル(1)
からのアシストガス(1b)は、該先行ノズル(1)を傾
斜状態に保持して、斜め後方に向けて吹き出すものとし
ていることにより、先行ノズル(1)からのレーザービ
ーム(1a)の照射によって生じた溶融アルミニウムは、
該アシストガス(1b)の吹飛ばし作用を強く受けて、有
底溝(3)内で大きく後方ないし外方に吹き飛ばされ
る。従って、後行ノズル(2)からのレーザービーム
(2a)は、図1に示されるように、スパッターの付着の
ない、ないしは、少ない有底溝(3)の底面に照射され
ることとなって、該有底溝(3)の底面を効率良く切込
み貫通していき、アルミニウム板(w)を切断してい
く。
【0019】しかも、先行ノズル(1)からのレーザー
ビーム(1a)の照射により形成される有底溝(3)の前
壁(3a)は、この先行ノズル(1)を上記のように後方
に傾斜させた状態に保持していることによりビーム(1
a)も傾斜状態に照射されて、その深さ方向に向けて後
方に傾斜した傾斜面に形成される。従って、このアシス
トガス(1a)の噴出方向と、有底溝(3)内の前壁(3
a)の傾斜方向とが略一致することとなることになり、
これにより、このアシストガス(1a)がその噴出の勢い
を強く保持しつつスムーズに有底溝(3)内を流通して
いくことができ、溶融アルミニウムを非常に効率良く後
方に吹き飛ばしていくことができる。
【0020】これにより、後行レーザービーム(2a)の
照射による切込み性能が向上され、より厚肉のアルミニ
ウム板の切断も可能となり、ひいてはまた、限界切断速
度を高くすることができる。
【0021】因みに、板厚8mmのA6061合金製の
アルミニウム板(W)を用い、レンズの焦点距離が30
0mm、アシストガスをO2 としその圧力を7Kgf/
cm2 とした、Nd−YAGレーザーにてレーザー切断
を行ったところ、表1のような結果が得られた。なお、
先行ノズル(1)の傾斜角度θは15°、ノズル(1)
(2)間の間隔距離L1 は25mmとした。表中、Eは
パルスエネルギー、τはパルス幅、fは繰返し数であ
る。
【0022】
【表1】 また、比較例として、先行ノズル(1)をアルミニウム
板(w)に対して垂直状態に保持し、ノズル(1)
(2)間の間隔距離L2 を25mmとして、同じように
レーザー切断を行ったところ、表2に示されるような結
果が得られた。
【0023】
【表2】 以上の試験結果より、本発明によれば限界切断速度を向
上しうることを確認し得た。
【0024】
【発明の効果】上述の次第で、各発明のレーザー切断方
法は、上記のような構成を有するものであるから、切断
作動中、先行ノズルからのアシストガスが、金属材の切
断予定経路に対し、斜め後方に傾斜して噴出され、その
ため、先行レーザービームの照射により形成された有底
溝の底面へのスパッターの付着予定位置が、このアシス
トガスの作用を強く受けて、該先行レーザービームの照
射位置に対して相対的に大きく後方に離間することとな
り、その結果、後行レーザービームがスパッターの付着
のない、ないしは、少ない有底溝底面に照射されること
となって、後行レーザービームの照射による金属材の切
込み深さを深くすることができ、これにより、限界切断
板厚を厚くすることができ、ひいてはまた、限界切断速
度を高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例方法を示すもので、レーザー切断途上
の状態を示す断面側面図である。
【図2】従来法によるレーザー切断途上の状態を示す断
面側面図である。
【符号の説明】
1…先行レーザーノズル 1a…レーザービーム 1b…アシストガス 2…後行レーザーノズル 2a…レーザービーム 2b…アシストガス 3…有底溝 w…アルミニウム板(金属材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 榎本 正敏 堺市海山町6丁224番地 昭和アルミニウ ム株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム等の金属材の切断予定経路
    に沿って配列された複数個のレーザーノズルを該切断予
    定経路に沿って同一方向に同期的に該金属材に対し相対
    移行させ、各ノズルからのレーザービームを該金属材の
    同一切断予定経路に先後して照射していくことによっ
    て、該金属材を切断するレーザー切断方法であって、 先行ノズルからのアシストガスを、金属材の切断予定経
    路に対し、斜め後方に傾斜させて噴出せしめることを特
    徴とするアルミニウム等の金属材のレーザー切断方法。
  2. 【請求項2】 前記先行ノズルを金属材に対し斜め後方
    に傾斜させた状態に保持することにより、該先行ノズル
    からのアシストガスを金属材の切断予定経路に対し斜め
    後方に傾斜させて噴出せしめる請求項1に記載のアルミ
    ニウム等の金属材のレーザー切断方法。
JP5244877A 1993-09-30 1993-09-30 アルミニウム等の金属材のレーザー切断方法 Pending JPH07100680A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014161895A (ja) * 2013-02-27 2014-09-08 Honda Motor Co Ltd レーザ加工装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014161895A (ja) * 2013-02-27 2014-09-08 Honda Motor Co Ltd レーザ加工装置

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