JPH069989A - 実験動物飼育施設用尿石除去剤 - Google Patents

実験動物飼育施設用尿石除去剤

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JPH069989A
JPH069989A JP18740492A JP18740492A JPH069989A JP H069989 A JPH069989 A JP H069989A JP 18740492 A JP18740492 A JP 18740492A JP 18740492 A JP18740492 A JP 18740492A JP H069989 A JPH069989 A JP H069989A
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JP
Japan
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acid
nitric acid
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aqueous solution
urinous
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Application number
JP18740492A
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English (en)
Inventor
Eiji Takemura
英二 竹村
Izumi Takano
泉 高野
Hiroki Nanba
博樹 南場
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Nippon Soda Co Ltd
Original Assignee
Nippon Soda Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】実験動物用飼育施設や器具に付着する糞尿の汚
れを効果的に除去できる薬剤を提供する。 【構成】硝酸の含有量が3〜30重量%、燐酸の含有量
が10〜40重量%であることを特徴とする硝酸と燐酸
を含有する水溶液。 【効果】強固な付着した汚れである尿石を効果的に溶解
除去することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、実験動物飼育施設用の
尿石除去剤に係り、更に詳しくは、実験動物の飼育施設
や器具に付着する糞尿の汚れを溶解除去する薬剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】実験動物飼育施設や器具には実験動物の
糞尿の変質した尿石とよばれる強固な汚れが付着する。
この尿石を溶解除去する薬剤としては、スルファミン酸
と有機酸の混合水溶液、スルファミン酸と燐酸の混合水
溶液等が市販されており、一部では人間のトイレの洗浄
剤である塩酸系の薬剤も使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実験動
物飼育施設用洗浄剤として市販されている上記のスルフ
ァミン酸と有機酸の混合水溶液、スルファミン酸と燐酸
の混合水溶液等は、その尿石除去効果が不充分であり、
少量の尿石は薬剤だけでも除去可能であるが、長期間使
用した飼育施設や器具の多量に付着した尿石は溶解除去
することはできず、金属のヘラ等で機械的に尿石の大部
分を落とした後に薬剤で仕上げの除去を行う等の方法が
一般的に行われている。
【0004】また、人間のトイレ用の塩酸系洗浄剤は、
尿石の除去に優れた効果を発揮し、多量に付着した尿石
もこの薬剤のみで溶解除去が可能であるが、実験動物の
飼育施設や器具の材質であるステンレスやアルミニウム
を腐食させるため、一般的には採用されていない。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前述の課
題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、実験動物の尿石
が尿が分解して生成したカルシウム塩と有機物の混合物
であり、硝酸を含有する水溶液、特に硝酸と燐酸の混合
水溶液が、この尿石除去に優れた効果を発揮し、かつ実
験動物飼育施設や器具の材質であるステンレスやアルミ
ニウムを腐食しないことを見出し、本発明を完成させ
た。
【0006】本発明において、硝酸は単独もしくは他の
酸性物質との混合水溶液として使用され、特に硝酸と燐
酸の混合水溶液が好ましく使用される。硝酸の濃度は単
独で使用される場合は3〜40重量%、好ましくは5〜
30重量%であり、他の酸性物質との混合水溶液の場合
は3〜30重量%であり、好ましくは5〜25重量%で
ある。硝酸と混合する酸性物質としては、リンゴ酸、ク
エン酸、酢酸等の有機酸類、スルファミン酸等である
が、好ましくは燐酸が使用される。混合する酸性物質の
濃度は燐酸の場合10〜40重量%であり、好ましくは
15〜30重量%である。
【0007】本発明の尿石除去剤中には、所望により腐
食防止剤、界面活性剤、消泡剤、着色剤等が添加され
る。腐食防止剤は、飼育施設や機材の腐食防止をより完
全にするために添加されアルキルチオ尿素系、アミン
系、トリアゾール系等の腐食防止剤が一種若しくは二種
以上の混合物として添加される。界面活性剤は、酸性物
質の水溶液を尿石中に浸透させて尿石と酸性物質の反応
を促進し、かつ有機物を剥離分散させるために添加し、
陰イオン系、非イオン系の各種界面活性剤が使用可能で
あるが、硝酸との混合で変質しない非イオン系の界面活
性剤が特に好ましく使用される。消泡剤は、尿石除去の
際に発生する泡の防止のために添加し、シリコン系の消
泡剤が好ましく使用される。着色剤は、薬剤を着色し、
薬剤の散布部分を明確にし、かつ希釈して使用する際の
濃度目安とするために添加され、各種顔料や染料が使用
され、好ましくはメチレンブルーが使用される。
【0008】本発明の尿石除去剤は、原液若しくは2〜
3倍に水で希釈した液を、尿石付着部分に散布し、数分
放置後に水洗する方法、ブラシに原液を染み込ませ尿石
を擦る方法、5〜20倍程度に水で希釈した液に機材を
1〜2時間浸漬させた後に水洗する方法等により使用さ
れる。
【0009】
【作用】ウサギやモルモット等の実験動物の尿中には、
カルシウムが水に溶解及び不溶解の両方の形で存在して
いる。また、尿中には尿素が含まれており、この尿素に
動物のフン中や空気中の雑菌が作用してアンモニアと二
酸化炭素に分解する。アンモニアの生成により尿のpH
が上昇すると尿中のカルシウムの溶解度は減少し、これ
が二酸化炭素と反応すると強固な炭酸カルシウムを主成
分とするスケールを生成し、飼育施設や機材類に付着す
ることになる。この炭酸カルシウムを主成分とするスケ
ールに微生物の作用や乾燥により、尿中のタンパク質等
の有機物が不溶化して取り込まれたものが実験動物の尿
石である。
【0010】尿石は、炭酸カルシウムと不溶解性有機物
の混合物であり、両者が層状に混じりあっているため強
酸性の洗浄剤でないと溶解が困難である。従って、カル
シウム系化合物の溶解には、強酸性であり、かつ不溶性
のカルシュウム塩類を生成しない塩酸、スルファミン
酸、硝酸等が適しており、一般には塩酸とスルファミン
酸が家庭のトイレ用洗浄剤として広く使用されている。
しかしながら、前述の様に塩酸は実験動物飼育施設や器
具の材質として多く使用されているステンレスやアルミ
ニウムを腐食するために好ましくはなく、スルファミン
酸はステンレスやアルミニウムを腐食することはない
が、固体であり水への溶解度が小さいためスルファミン
酸単独では酸濃度が低い洗浄剤となり尿石除去力が不充
分となる。これに対し、硝酸は皮膚等への刺激性が塩酸
等より強いため、一般には使用されていないが、液状の
強酸であり尿石除去力に優れており、かつステンレスや
アルミニウムを腐食せず、実験動物施設用尿石除去剤と
しては最適の性質を有している。
【0011】実験動物飼育施設用の尿石除去剤としては
硝酸5〜40重量%、好ましくは9〜30重量%の水溶
液が適しているが、硝酸濃度が5重量%以下では尿石除
去力が小さすぎ、40重量%以上では硝酸蒸気が発生し
作業環境が悪化し好ましくない。
【0012】硝酸は単独でも優れた尿石除去剤である
が、他の水に溶けやすい酸類、特に燐酸と混合使用する
と以下の優れた特性を発揮する。実験動物飼育施設や器
具の尿石除去は施設や器具の種類が多く、その施設や器
具に合わせて、薬剤原液を尿石に塗布し放置後水洗する
方法と水で5〜20倍に希釈した薬剤に浸漬し尿石を溶
解させる方法の2種類の方法が行われている。尿石に薬
剤原液を塗布する方法の場合は短時間で尿石が溶解され
ることが必要であり、硝酸は最適の尿石除去効果を発揮
するが、希釈液に器具等を浸漬する方法の場合は、比較
的長時間薬剤と尿石が反応することが可能であり、比較
的弱い酸でも効果を発揮する反面、希釈して使用するた
め酸の濃度が高くないと薬剤の効果が充分発揮されなく
なり、頻繁に希釈液を調製しなくてはならない。従っ
て、硝酸と他の水に溶けやすい弱酸との混合水溶液、特
に硝酸と燐酸との混合水溶液は、1種類の薬剤で上記の
二方法の何れの使用方法で使用しても優れた効果を発揮
する。さらに、燐酸は弱い酸であり、単独では尿石への
塗布による尿石除去は困難であり、かつ希釈水に浸漬し
て使用しても尿石の除去力は弱く長時間浸漬しなければ
ならないが、硝酸との混合水溶液とすると相乗効果によ
り短時間で多量の尿石の溶解除去が可能になる。
【0013】硝酸と燐酸の混合水溶液の場合、硝酸濃度
は3〜30重量%、好ましくは5〜25重量%であり、
燐酸の濃度は10〜40重量%、好ましくは15〜35
重量%が適している。硝酸濃度が3重量%以下では尿石
溶解力が弱く、30重量%以上になると硝酸蒸気が発生
し易くなる。燐酸濃度が10重量%以下では希釈使用時
の尿石溶解力が弱く、40重量%以上では原液で使用時
の不溶解性の物質が生成し、尿石溶解力が低下する。
【0014】
【実施例】本発明を実施例により更に具体的に説明す
る。ただし、本発明の範囲は、下記実施例により何等限
定されるものではない。
【0015】1)薬剤の調製 (実施例1)硝酸9重量%、アルキルチオ尿素系腐食防
止剤1.0重量%の割合で含まれた水溶液D−1を調製
した。
【0016】(実施例2)硝酸20重量%、アルキルチ
オ尿素系腐食防止剤1.0重量%の割合で含まれた水溶
液D−2を調製した。
【0017】(実施例3)硝酸30重量%、アルキルチ
オ尿素系腐食防止剤1.0重量%の割合で含まれた水溶
液D−3を調製した。
【0018】(実施例4)硝酸9重量%、燐酸30重量
%、アルキルチオ尿素系腐食防止剤1.0重量%の割合
で含まれた水溶液D−4を調製した。
【0019】(実施例5)硝酸18重量%、燐酸20重
量%、アルキルチオ尿素系腐食防止剤1.0重量%の割
合で含まれた水溶液D−5を調製した。
【0020】(実施例6)硝酸25重量%、燐酸15重
量%、アルキルチオ尿素系腐食防止剤1.0重量%の割
合で含まれた水溶液D−6を調製した。
【0021】(比較例1)燐酸30重量%、アルキルチ
オ尿素系腐食防止剤1.0重量%の割合で含まれた水溶
液R−1を調製した。
【0022】(比較例2)スルファミン酸5重量%、燐
酸23%、アルキルチオ尿素系腐食防止剤1.0重量%
の割合で含まれた水溶液R−2を調製した。
【0023】(比較例3)スルファミン酸10重量%、
クエン酸15%、アルキルチオ尿素系腐食防止剤1.0
重量%の割合で含まれた水溶液R−3を調製した。
【0024】(比較例4)塩酸9重量%、アルキルチオ
尿素系腐食防止剤1.0重量%の割合で含まれた水溶液
R−4を調製した。
【0025】以上調製したD−1〜D−6、R−1〜R
−4の薬剤を用い、後記の評価方法にて評価試験を行っ
た。
【0026】3)評価試験 原液塗布法での尿石除去力 兎を3週間飼育し、尿石が多量に付着したアルミニウム
製の糞尿受けのバットに薬剤原液200mlを塗布し、
5分放置後、水洗し尿石の除去状態を観察した。
【0027】希釈液への浸漬法による尿石除去力 兎を3週間飼育し、尿石が多量に付着したアルミニウム
製の糞尿受けのバットを水で10倍に希釈した薬剤液に
浸漬し、1時間放置後水洗し尿石の除去状態を観察し
た。
【0028】アルミニウムとステンレスの腐食 厚さ1mm,縦25mm,横30mmのアルミニュウム
とステンレス(SUS304)の試験片を30mlの薬
剤原液に浸漬し、1日放置した際の腐食の有無を測定し
た。アルミニウムは試験前後の試験片重量を測定し腐食
厚さに換算し、ステンレスは重量変化が少なく測定が困
難であったので、表面状態の変化を目視観察した。
【0029】薬剤臭気 薬剤の臭気を官能検査により判定した。
【0030】試験結果を表1に示す。なお表中の記号は
以下の意味を表す。 ・尿石除去力 ◎:尿石完全除去 ,○:尿石が僅かに残 △:尿石除去力小 ,×:尿石殆ど除去されず ・薬剤臭気 ◎:殆ど無臭 ,○:僅かな薬剤臭 △:薬剤臭気あり ,×:薬剤臭気強 ・ステンレス試験片の変化 ○:変化なし ,△:僅かに変化 ,×:変化大
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】本発明の硝酸単独または硝酸と燐酸の混
合水溶液を含有する尿石除去剤は、表1に示す如く、実
験動物飼育施設や器具に付着する尿石の除去に顕著な効
果を発揮し、かつ施設や器具の材質をも腐食せず、臭気
による作業環境の悪化をも引き起こさない優れた尿石除
去剤である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】硝酸を含有する水溶液であることを特徴と
    する実験動物飼育施設用尿石除去剤。
  2. 【請求項2】硝酸と燐酸を含有する水溶液であることを
    特徴とする請求項1記載の実験動物飼育施設用尿石除去
    剤。
  3. 【請求項3】硝酸含有量が3〜30重量%、燐酸含有量
    が10〜40重量%であることを特徴とする請求項2記
    載の実験動物飼育施設用尿石除去剤。
JP18740492A 1992-06-23 1992-06-23 実験動物飼育施設用尿石除去剤 Pending JPH069989A (ja)

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