JPH0699725A - 自動車用電装品の冷却システム - Google Patents
自動車用電装品の冷却システムInfo
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- JPH0699725A JPH0699725A JP24986692A JP24986692A JPH0699725A JP H0699725 A JPH0699725 A JP H0699725A JP 24986692 A JP24986692 A JP 24986692A JP 24986692 A JP24986692 A JP 24986692A JP H0699725 A JPH0699725 A JP H0699725A
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- refrigerant
- compressor
- evaporator
- cooling system
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Abstract
(57)【要約】
【目的】自動車用電装品の冷却システムにおいて、可変
容量圧縮機の電磁クラッチを廃止することで小型軽量化
が図れ、同時に自動車用電装品の高出力化及び小型軽量
化が図れるようにする。 【構成】本冷却システムは、可変容量圧縮機1、コンデ
ンサー2、レシーバタンク3、電磁弁4、膨張弁5、エ
バポレータ6が直列に接続されたメイン回路7からなる
冷房システムに備えられ、電磁弁4、膨張弁5、エバポ
レータ6に並列に接続されたバイパス回路8を有する。
バイパス回路8には、キャピラリーチューブ9と発電機
80を冷却する冷却用管路10が接続される。また、可
変容量圧縮機1においては、従来の電磁クラッチが廃止
され、エンジンの回転を直結的に伝達するクラッチレス
伝達手段である直結式のプーリ1bが設けられる。
容量圧縮機の電磁クラッチを廃止することで小型軽量化
が図れ、同時に自動車用電装品の高出力化及び小型軽量
化が図れるようにする。 【構成】本冷却システムは、可変容量圧縮機1、コンデ
ンサー2、レシーバタンク3、電磁弁4、膨張弁5、エ
バポレータ6が直列に接続されたメイン回路7からなる
冷房システムに備えられ、電磁弁4、膨張弁5、エバポ
レータ6に並列に接続されたバイパス回路8を有する。
バイパス回路8には、キャピラリーチューブ9と発電機
80を冷却する冷却用管路10が接続される。また、可
変容量圧縮機1においては、従来の電磁クラッチが廃止
され、エンジンの回転を直結的に伝達するクラッチレス
伝達手段である直結式のプーリ1bが設けられる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車用電装品の冷却
システムに係わり、特に可変容量圧縮機を有する空気調
和装置の冷房サイクルに自動車用電装品を冷却する機能
を付加した自動車用電装品の冷却システムに関する。
システムに係わり、特に可変容量圧縮機を有する空気調
和装置の冷房サイクルに自動車用電装品を冷却する機能
を付加した自動車用電装品の冷却システムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車の運転性や、快適性や、安
全性の向上もまた要求されてきており、このために自動
車用発電機等、自動車用電装品の高出力化が要求されて
いる。この要求を達成するために、自動車用電装品は大
形化や重量増加を余儀なくされている。これに対し、特
開平4−4736号公報においては、冷却効率を向上さ
せることによって比較的小型でかつ大出力の液冷式発電
機が開示されている。
全性の向上もまた要求されてきており、このために自動
車用発電機等、自動車用電装品の高出力化が要求されて
いる。この要求を達成するために、自動車用電装品は大
形化や重量増加を余儀なくされている。これに対し、特
開平4−4736号公報においては、冷却効率を向上さ
せることによって比較的小型でかつ大出力の液冷式発電
機が開示されている。
【0003】一方、自動車用空気調和装置の冷房サイク
ルにおいては、その制御性の向上を図るため、冷房サイ
クルにおける圧縮機として可変容量圧縮機を備えたもの
がある。このような可変容量圧縮機を備えた冷房サイク
ルは、特開平1−244916号公報に開示されている
ように、冷房負荷のある時には電磁クラッチをエンジン
に接続して可変容量圧縮機を駆動し、冷房負荷のない時
には電磁クラッチをエンジンから切り離して可変容量圧
縮機を駆動しないようにするものである。
ルにおいては、その制御性の向上を図るため、冷房サイ
クルにおける圧縮機として可変容量圧縮機を備えたもの
がある。このような可変容量圧縮機を備えた冷房サイク
ルは、特開平1−244916号公報に開示されている
ように、冷房負荷のある時には電磁クラッチをエンジン
に接続して可変容量圧縮機を駆動し、冷房負荷のない時
には電磁クラッチをエンジンから切り離して可変容量圧
縮機を駆動しないようにするものである。
【0004】ところで、近年、自動車の排気ガス浄化や
燃費向上のために、搭載する機器の小型軽量化が要求さ
れており、この要求に対して、自動車用空気調和装置の
圧縮機本体は、その部品のアルミ化等により小型軽量化
を図ってきた。しかし、上記可変容量圧縮機に設けられ
る電磁クラッチは、エンジンからの駆動力を接離するた
めに所定の大きさが必要である。また、磁性材料である
鉄とコイル用の材料である銅とで構成されているため
に、その重量割合は可変容量圧縮機全体に対し2分の1
以上になる場合もあり、その軽量化には限界がある。
燃費向上のために、搭載する機器の小型軽量化が要求さ
れており、この要求に対して、自動車用空気調和装置の
圧縮機本体は、その部品のアルミ化等により小型軽量化
を図ってきた。しかし、上記可変容量圧縮機に設けられ
る電磁クラッチは、エンジンからの駆動力を接離するた
めに所定の大きさが必要である。また、磁性材料である
鉄とコイル用の材料である銅とで構成されているため
に、その重量割合は可変容量圧縮機全体に対し2分の1
以上になる場合もあり、その軽量化には限界がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、特開平
4−4736号公報に開示された液冷式発電機によれ
ば、小型軽量化と高出力化をある程度図ることができる
が、冷媒としての液体を循環させるためのポンプやタン
クなどを設ける必要があり、また発電機自体の構造も複
雑なものとなり、高出力化と小型軽量化を十分達成して
いるとは言えない。
4−4736号公報に開示された液冷式発電機によれ
ば、小型軽量化と高出力化をある程度図ることができる
が、冷媒としての液体を循環させるためのポンプやタン
クなどを設ける必要があり、また発電機自体の構造も複
雑なものとなり、高出力化と小型軽量化を十分達成して
いるとは言えない。
【0006】一方、特開平1−244916号公報にお
ける電磁クラッチは可変容量圧縮機全体に対して大きな
重量割合を占めるので、小型軽量化のためにこれを廃止
し、可変容量圧縮機をエンジンと直結して連続運転させ
ることが考えられている。
ける電磁クラッチは可変容量圧縮機全体に対して大きな
重量割合を占めるので、小型軽量化のためにこれを廃止
し、可変容量圧縮機をエンジンと直結して連続運転させ
ることが考えられている。
【0007】しかし、従来の可変容量圧縮機を備えた自
動車用空気調和装置の冷房サイクルにおいて、電磁クラ
ッチを廃止すると、次のような問題を生じる。まず、冷
房負荷のないときに冷房サイクルを動作させないように
するため、可変容量圧縮機の容量を0にする必要がある
が、可変容量圧縮機の容量を0にすると、吸入と吐出と
の圧力差がなくなるため、斜板を傾転する圧力源がなく
なり、再び冷房負荷が発生した時にその容量を元に戻す
ことができなくなる。また、可変容量圧縮機の容量を0
にして冷媒の吐出流量を0にすると、冷房サイクルから
可変容量圧縮機へ潤滑油が戻らず、長時間運転すると潤
滑不良となり、運転不能となる。さらに、上記のように
可変容量圧縮機の容量を0にせず極力小さくし、連続運
転を行って少量の冷媒を流すようにすると、冷房負荷が
ないのでエバポレータ(蒸発器)が凍結する。従って、
電磁クラッチを廃止するとこのような種々の不具合が発
生するため、電磁クラッチを廃止できないという問題が
あった。
動車用空気調和装置の冷房サイクルにおいて、電磁クラ
ッチを廃止すると、次のような問題を生じる。まず、冷
房負荷のないときに冷房サイクルを動作させないように
するため、可変容量圧縮機の容量を0にする必要がある
が、可変容量圧縮機の容量を0にすると、吸入と吐出と
の圧力差がなくなるため、斜板を傾転する圧力源がなく
なり、再び冷房負荷が発生した時にその容量を元に戻す
ことができなくなる。また、可変容量圧縮機の容量を0
にして冷媒の吐出流量を0にすると、冷房サイクルから
可変容量圧縮機へ潤滑油が戻らず、長時間運転すると潤
滑不良となり、運転不能となる。さらに、上記のように
可変容量圧縮機の容量を0にせず極力小さくし、連続運
転を行って少量の冷媒を流すようにすると、冷房負荷が
ないのでエバポレータ(蒸発器)が凍結する。従って、
電磁クラッチを廃止するとこのような種々の不具合が発
生するため、電磁クラッチを廃止できないという問題が
あった。
【0008】以上述べたように、自動車用電装品の高出
力化と搭載する機器の小型軽量化とは相反するものであ
り、これらを両立させることは難しい。
力化と搭載する機器の小型軽量化とは相反するものであ
り、これらを両立させることは難しい。
【0009】本発明の第1の目的は、自動車用電装品の
高出力化及び小型軽量化が図れる自動車用電装品の冷却
システムを提供することである。
高出力化及び小型軽量化が図れる自動車用電装品の冷却
システムを提供することである。
【0010】本発明の第2の目的は、可変容量圧縮機の
電磁クラッチを廃止することで小型軽量化が図れ、同時
に自動車用電装品の高出力化及び小型軽量化が図れる自
動車用電装品の冷却システムを提供することである。
電磁クラッチを廃止することで小型軽量化が図れ、同時
に自動車用電装品の高出力化及び小型軽量化が図れる自
動車用電装品の冷却システムを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るため、本発明においては、可変容量圧縮機と、凝縮器
と、第1の膨張手段と、蒸発器とが直列に接続され冷媒
を循環させる空気調和装置の冷房サイクルと、前記第1
の膨張手段及び前記蒸発器に並列に接続され自動車用電
装品を冷却するバイパス回路とを備える。
るため、本発明においては、可変容量圧縮機と、凝縮器
と、第1の膨張手段と、蒸発器とが直列に接続され冷媒
を循環させる空気調和装置の冷房サイクルと、前記第1
の膨張手段及び前記蒸発器に並列に接続され自動車用電
装品を冷却するバイパス回路とを備える。
【0012】また、上記第2の目的を達成するため、本
発明においては、さらに、可変容量圧縮機にエンジンの
回転を直結的に伝達するクラッチレス伝達手段と、前記
第1の膨張手段の上流に接続され冷房負荷のない時に前
記膨張手段及び前記蒸発器への前記冷媒の流れを阻止す
る電磁弁とを備える。
発明においては、さらに、可変容量圧縮機にエンジンの
回転を直結的に伝達するクラッチレス伝達手段と、前記
第1の膨張手段の上流に接続され冷房負荷のない時に前
記膨張手段及び前記蒸発器への前記冷媒の流れを阻止す
る電磁弁とを備える。
【0013】ここで好ましくは、前記自動車用電装品は
発電機である。
発電機である。
【0014】また、好ましくは、前記バイパス回路に
は、前記冷媒を膨張させる第2の膨張手段と、前記自動
車用電装品を冷却する冷却用管路とが接続されている。
は、前記冷媒を膨張させる第2の膨張手段と、前記自動
車用電装品を冷却する冷却用管路とが接続されている。
【0015】
【作用】上記のように構成された本発明においては、冷
房負荷がある時、即ち空気調和装置を運転している時に
は、可変容量圧縮機からの冷媒はメイン回路、即ち凝縮
器及び第1の膨張手段を通って蒸発器に流れ、本来の空
気調和装置の冷房サイクルとしての機能を果たし、可変
容量圧縮機に戻る。同時に少量の冷媒がバイパス回路を
流れ、自動車用電装品を冷却し、可変容量圧縮機に戻
る。この時、可変容量圧縮機の容量、即ち斜板の傾転量
は空気調和装置の冷房負荷に従って釣り合う位置に自動
的に設定される。
房負荷がある時、即ち空気調和装置を運転している時に
は、可変容量圧縮機からの冷媒はメイン回路、即ち凝縮
器及び第1の膨張手段を通って蒸発器に流れ、本来の空
気調和装置の冷房サイクルとしての機能を果たし、可変
容量圧縮機に戻る。同時に少量の冷媒がバイパス回路を
流れ、自動車用電装品を冷却し、可変容量圧縮機に戻
る。この時、可変容量圧縮機の容量、即ち斜板の傾転量
は空気調和装置の冷房負荷に従って釣り合う位置に自動
的に設定される。
【0016】一方、冷房負荷がない時、バイパス回路の
冷媒の流れは継続し、自動車用電装品の冷却が継続さ
れ、冷媒は可変容量圧縮機に戻る。この時、可変容量圧
縮機の容量はほぼ最小容量となるが、バイパス回路を冷
媒が流れることによって0にはなることはなく、吸入と
吐出との圧力差、即ち斜板を傾転する圧力源が存在し、
再び冷房負荷が発生した時には斜板の傾転量が増加して
容量が増加する。さらに、少量の冷媒が循環することに
より、冷媒に混合した潤滑油も循環し、可変容量圧縮機
の潤滑が行われる。従って、長時間の連続運転が可能に
なる。
冷媒の流れは継続し、自動車用電装品の冷却が継続さ
れ、冷媒は可変容量圧縮機に戻る。この時、可変容量圧
縮機の容量はほぼ最小容量となるが、バイパス回路を冷
媒が流れることによって0にはなることはなく、吸入と
吐出との圧力差、即ち斜板を傾転する圧力源が存在し、
再び冷房負荷が発生した時には斜板の傾転量が増加して
容量が増加する。さらに、少量の冷媒が循環することに
より、冷媒に混合した潤滑油も循環し、可変容量圧縮機
の潤滑が行われる。従って、長時間の連続運転が可能に
なる。
【0017】以上のように、空気調和装置の運転及び停
止に拘らず、自動車用電装品が常時確実に冷却されるこ
とにより、電装品の高出力化及び小型軽量化が図れる。
止に拘らず、自動車用電装品が常時確実に冷却されるこ
とにより、電装品の高出力化及び小型軽量化が図れる。
【0018】また、可変容量圧縮機全体に対して大きな
重量割合を占める電磁クラッチを廃止し、エンジンの回
転を可変容量圧縮機に直結的に伝達するクラッチレス伝
達手段を備えることにより、可変容量圧縮機が小型で軽
量なものとなる。また、電磁クラッチを廃止したため、
冷房負荷のない時に冷房サイクルのメイン回路に冷媒を
流さないようにする必要があるが、本発明では、電磁
弁、第1の膨張手段及び蒸発器に並列に接続されたバイ
パス回路を備えることにより、少量の冷媒がバイパス回
路に流れ前述したように可変容量圧縮機の容量が0にな
らない。
重量割合を占める電磁クラッチを廃止し、エンジンの回
転を可変容量圧縮機に直結的に伝達するクラッチレス伝
達手段を備えることにより、可変容量圧縮機が小型で軽
量なものとなる。また、電磁クラッチを廃止したため、
冷房負荷のない時に冷房サイクルのメイン回路に冷媒を
流さないようにする必要があるが、本発明では、電磁
弁、第1の膨張手段及び蒸発器に並列に接続されたバイ
パス回路を備えることにより、少量の冷媒がバイパス回
路に流れ前述したように可変容量圧縮機の容量が0にな
らない。
【0019】また、第1の膨張手段の上流に電磁弁を接
続し、この電磁弁の開閉することにより、従来の電磁ク
ラッチに代わって空気調和装置の冷房サイクルの運転及
び停止が制御される。また、空気調和装置の運転を停止
した時には、電磁弁が閉となり第1の膨張手段及び蒸発
器への冷媒の流入が阻止されることにより、蒸発器が凍
結することがない。
続し、この電磁弁の開閉することにより、従来の電磁ク
ラッチに代わって空気調和装置の冷房サイクルの運転及
び停止が制御される。また、空気調和装置の運転を停止
した時には、電磁弁が閉となり第1の膨張手段及び蒸発
器への冷媒の流入が阻止されることにより、蒸発器が凍
結することがない。
【0020】また、バイパス回路に冷却用管路を備える
ことによって、自動車用発電機等、自動車用電装品が常
時冷却され、また、電装品を冷却する冷却用管路以外に
電装品に特別な構成の変更を施す必要がない。
ことによって、自動車用発電機等、自動車用電装品が常
時冷却され、また、電装品を冷却する冷却用管路以外に
電装品に特別な構成の変更を施す必要がない。
【0021】
【実施例】以下、本発明の一実施例による自動車用電装
品の冷却システムについて図1から3により説明する。
まず、本実施例の冷却システムを備える冷房サイクルに
ついて説明する。図1に示すように、本冷房サイクルに
おいては、可変容量圧縮機1、凝縮器(以下、コンデン
サーという)2、レシーバタンク3、電磁弁4、第1の
膨張手段としての膨張弁5、蒸発器(以下、エバポレー
タという)6がパイプにより直列に接続されメイン回路
7を形成している。このうち、電磁弁4を除く構成は、
従来の一般的な自動車用空気調和装置の冷房サイクルの
構成と同様である。また、上記電磁弁4、膨張弁5、及
びエバポレータ6に並列にバイパス回路8が設けられて
おり、冷媒を膨張させる第2の膨張手段としてのキャピ
ラリーチューブ9、及び自動車用電装品としての発電機
80を冷却する冷却用管路10が接続されている。この
バイパス回路8のパイプの径は、メイン回路7のパイプ
の径に比較して小さくなっており、バイパス回路8を流
れる冷媒の流量はメイン回路7に比較してごく少量であ
る。さらに、電磁弁4は、車室内のエアコンスイッチ7
0と連動して開閉するようになっており、エアコンスイ
ッチ70をONにした時、即ち冷房負荷がある時には開
に、エアコンスイッチ70をOFFにした時、即ち冷房
負荷がない時には閉となる。尚、このエアコンスイッチ
70は、従来、電磁クラッチを制御するものであったも
のを本実施例に合うように適用したものである。
品の冷却システムについて図1から3により説明する。
まず、本実施例の冷却システムを備える冷房サイクルに
ついて説明する。図1に示すように、本冷房サイクルに
おいては、可変容量圧縮機1、凝縮器(以下、コンデン
サーという)2、レシーバタンク3、電磁弁4、第1の
膨張手段としての膨張弁5、蒸発器(以下、エバポレー
タという)6がパイプにより直列に接続されメイン回路
7を形成している。このうち、電磁弁4を除く構成は、
従来の一般的な自動車用空気調和装置の冷房サイクルの
構成と同様である。また、上記電磁弁4、膨張弁5、及
びエバポレータ6に並列にバイパス回路8が設けられて
おり、冷媒を膨張させる第2の膨張手段としてのキャピ
ラリーチューブ9、及び自動車用電装品としての発電機
80を冷却する冷却用管路10が接続されている。この
バイパス回路8のパイプの径は、メイン回路7のパイプ
の径に比較して小さくなっており、バイパス回路8を流
れる冷媒の流量はメイン回路7に比較してごく少量であ
る。さらに、電磁弁4は、車室内のエアコンスイッチ7
0と連動して開閉するようになっており、エアコンスイ
ッチ70をONにした時、即ち冷房負荷がある時には開
に、エアコンスイッチ70をOFFにした時、即ち冷房
負荷がない時には閉となる。尚、このエアコンスイッチ
70は、従来、電磁クラッチを制御するものであったも
のを本実施例に合うように適用したものである。
【0022】次に、本実施例の可変容量圧縮機について
説明する。図2に示すように、可変容量圧縮機1は、圧
縮機本体1a、プーリ1b、リア部分1cにより構成さ
れる。そして、従来のような重量の大きな電磁クラッチ
を廃止し、エンジンの回転を直結的に伝達するクラッチ
レス伝達手段としての直結式のプーリ1bを設けてお
り、図示しないVベルトによってエンジンからの回転が
プーリ1bに伝達される。このプーリ1bは従来の電磁
クラッチに比べて大幅に小型化及び、軽量化され、また
材料をプラスチックとすれば一層の重量低減も可能にな
り、コストの低減もできる。
説明する。図2に示すように、可変容量圧縮機1は、圧
縮機本体1a、プーリ1b、リア部分1cにより構成さ
れる。そして、従来のような重量の大きな電磁クラッチ
を廃止し、エンジンの回転を直結的に伝達するクラッチ
レス伝達手段としての直結式のプーリ1bを設けてお
り、図示しないVベルトによってエンジンからの回転が
プーリ1bに伝達される。このプーリ1bは従来の電磁
クラッチに比べて大幅に小型化及び、軽量化され、また
材料をプラスチックとすれば一層の重量低減も可能にな
り、コストの低減もできる。
【0023】また、上記プーリ1b以外の構成は従来の
可変容量圧縮機と同様の構成である。可変容量圧縮機1
の圧縮機本体1aは、後述のプーリ1bを介し図示しな
いエンジンにより駆動されるシャフト11、シャフト1
1に固定されたドライブプレート12、ドライブプレー
ト12のカム溝13に移動可能に係合された支点ピン1
4によってドライブプレート12に締結された斜板(以
下、ジャーナルという)15、ジャーナル15とピン1
6によって締結されシャフト11の軸方向に滑動可能な
スリーブ17、ジャーナル15にボールベアリング18
及びスラストベアリング19を介して締結されたピスト
ンサポート20、ピストンサポート20に一方のボール
部分21aを嵌合することにより締結されたコネクティ
ングロッド21、コネクティングロッド21の他方ボー
ル部分21bに嵌合して締結されシリンダ22内を揺動
するピストン23を備えている。尚、図示しないが、上
記ピストンサポート20、コネクティングロッド21、
シリンダ22及びピストン23は、それぞれ複数個設け
られている。また、図2は、ジャーナル15が最大傾
転、即ちピストンストロークが最大の場合を示してい
る。
可変容量圧縮機と同様の構成である。可変容量圧縮機1
の圧縮機本体1aは、後述のプーリ1bを介し図示しな
いエンジンにより駆動されるシャフト11、シャフト1
1に固定されたドライブプレート12、ドライブプレー
ト12のカム溝13に移動可能に係合された支点ピン1
4によってドライブプレート12に締結された斜板(以
下、ジャーナルという)15、ジャーナル15とピン1
6によって締結されシャフト11の軸方向に滑動可能な
スリーブ17、ジャーナル15にボールベアリング18
及びスラストベアリング19を介して締結されたピスト
ンサポート20、ピストンサポート20に一方のボール
部分21aを嵌合することにより締結されたコネクティ
ングロッド21、コネクティングロッド21の他方ボー
ル部分21bに嵌合して締結されシリンダ22内を揺動
するピストン23を備えている。尚、図示しないが、上
記ピストンサポート20、コネクティングロッド21、
シリンダ22及びピストン23は、それぞれ複数個設け
られている。また、図2は、ジャーナル15が最大傾
転、即ちピストンストロークが最大の場合を示してい
る。
【0024】また、ピストンサポート20には半径方向
に軸24が固定されており、軸24には回転及び滑動可
能なようにスライドボール25が設けてある。ピストン
サポート20は、スライドボール25が軸方向に設けら
れた溝26上を移動することにより、シャフト11の軸
のまわりには回転しないよう運動を規制されている。
尚、上記各部材は、ピストン23とコネクティングロッ
ド21の一部を除いて、圧縮機本体1aのクランク室1
dに収納されている。
に軸24が固定されており、軸24には回転及び滑動可
能なようにスライドボール25が設けてある。ピストン
サポート20は、スライドボール25が軸方向に設けら
れた溝26上を移動することにより、シャフト11の軸
のまわりには回転しないよう運動を規制されている。
尚、上記各部材は、ピストン23とコネクティングロッ
ド21の一部を除いて、圧縮機本体1aのクランク室1
dに収納されている。
【0025】また、リア部分1cと圧縮機本体1aとの
間のシリンダヘッド27には各リンダ22に対応して吸
入ポート28と吐出ポート29が設けられており、リア
部分1cには、吸入ポート28のみが開口する低圧室3
0、吐出ポート29のみが開口する高圧室31、吸入と
吐出の圧力差を調整する調整弁32,33が設けられて
いる。また、低圧室30はエバポレータ6に連通し、高
圧室31はコンデンサー2に連通する。
間のシリンダヘッド27には各リンダ22に対応して吸
入ポート28と吐出ポート29が設けられており、リア
部分1cには、吸入ポート28のみが開口する低圧室3
0、吐出ポート29のみが開口する高圧室31、吸入と
吐出の圧力差を調整する調整弁32,33が設けられて
いる。また、低圧室30はエバポレータ6に連通し、高
圧室31はコンデンサー2に連通する。
【0026】調整弁32は、高圧室31からの吐出圧が
導かれる弁室40、弁室40の入口40aに設置された
球形の弁体41、弁体41を加勢するバネ42、バネ4
2に取り付けられた鉄心43、鉄心43の外側に設けら
れたコイル44により構成され、調整弁33は、低圧室
30に連通する弁室50、低圧室30の入口30aの開
口量を制限する円柱径の弁体51、弁体51を加勢する
バネ52により構成される。また、弁室40と弁室50
のバネ52の反対側とは管路60によって連通してい
る。
導かれる弁室40、弁室40の入口40aに設置された
球形の弁体41、弁体41を加勢するバネ42、バネ4
2に取り付けられた鉄心43、鉄心43の外側に設けら
れたコイル44により構成され、調整弁33は、低圧室
30に連通する弁室50、低圧室30の入口30aの開
口量を制限する円柱径の弁体51、弁体51を加勢する
バネ52により構成される。また、弁室40と弁室50
のバネ52の反対側とは管路60によって連通してい
る。
【0027】上記のような構成において、シャフト11
の回転によってドライブプレート12が回転すると、ド
ライブプレート12から支点ピン14を介してジャーナ
ル15に回転力が伝えられ、さらにピン16を介してス
リーブ17に回転力が伝えられる。そして、ドライブプ
レート12、ジャーナル15、スリーブ17が共に回転
することにより、ジャーナル15にボールベアリング1
8及びスラストベアリング19を介して締結されたピス
トンサポート20が揺動し、これによって、シリンダ2
2内をピストン23が揺動し、冷媒の吸入及び吐出が繰
り返される。また、図示しないが、ジャーナル15の回
転により、複数のピストン23はそれぞれ順次遅れて揺
動を繰り返す。ピストン23の揺動のストロークはクラ
ンク室1dの圧力と冷媒の吸入圧との差圧により決まる
ジャーナル15の傾転角によって決定され、このピスト
ン23のストロークで可変容量圧縮機1の容量が決ま
る。
の回転によってドライブプレート12が回転すると、ド
ライブプレート12から支点ピン14を介してジャーナ
ル15に回転力が伝えられ、さらにピン16を介してス
リーブ17に回転力が伝えられる。そして、ドライブプ
レート12、ジャーナル15、スリーブ17が共に回転
することにより、ジャーナル15にボールベアリング1
8及びスラストベアリング19を介して締結されたピス
トンサポート20が揺動し、これによって、シリンダ2
2内をピストン23が揺動し、冷媒の吸入及び吐出が繰
り返される。また、図示しないが、ジャーナル15の回
転により、複数のピストン23はそれぞれ順次遅れて揺
動を繰り返す。ピストン23の揺動のストロークはクラ
ンク室1dの圧力と冷媒の吸入圧との差圧により決まる
ジャーナル15の傾転角によって決定され、このピスト
ン23のストロークで可変容量圧縮機1の容量が決ま
る。
【0028】上記可変容量圧縮機1の容量は、条件に応
じて調整弁32及び33により変更することができる。
以下、この容量の変更について述べる。通常調整弁32
の弁体41はバネ42で加勢され、弁室40の入口40
aを閉じている。ここで、例えば、エンジンの回転数が
上昇したり冷房サイクルが過冷却になった時には、容量
を低下させることが必要になる。そこで、上記のような
情報を図示しない回路によってコイル44の電流値にフ
ィードバックさせ、鉄心43とコイル44との吸引力に
よりバネ42を押し下げる。これにより、高圧室31の
冷媒が弁室40に侵入し、この圧力が管路60を介して
調整弁33に伝達される。そして、調整弁33の弁体5
1がバネ52の加勢力に抗して押圧されることにより、
低圧室30の入口30aの面積が小さくなり、冷媒の吸
入圧が低下する。従って、それまでのバランスが崩れて
クランク室1dの圧力と冷媒の吸入圧との差圧が変化
し、ジャーナル15の傾転角が新たにバランスする位置
まで変化する(この場合は傾転角が小さくなり、容量は
小さくなる)。以上により、ピストン23のストローク
が変化し、可変容量圧縮機1の容量が変更される。
じて調整弁32及び33により変更することができる。
以下、この容量の変更について述べる。通常調整弁32
の弁体41はバネ42で加勢され、弁室40の入口40
aを閉じている。ここで、例えば、エンジンの回転数が
上昇したり冷房サイクルが過冷却になった時には、容量
を低下させることが必要になる。そこで、上記のような
情報を図示しない回路によってコイル44の電流値にフ
ィードバックさせ、鉄心43とコイル44との吸引力に
よりバネ42を押し下げる。これにより、高圧室31の
冷媒が弁室40に侵入し、この圧力が管路60を介して
調整弁33に伝達される。そして、調整弁33の弁体5
1がバネ52の加勢力に抗して押圧されることにより、
低圧室30の入口30aの面積が小さくなり、冷媒の吸
入圧が低下する。従って、それまでのバランスが崩れて
クランク室1dの圧力と冷媒の吸入圧との差圧が変化
し、ジャーナル15の傾転角が新たにバランスする位置
まで変化する(この場合は傾転角が小さくなり、容量は
小さくなる)。以上により、ピストン23のストローク
が変化し、可変容量圧縮機1の容量が変更される。
【0029】また、ジャーナル15の最大傾転角の規制
は、ドライブプレート14にスリーブ17を接触させる
ことによって、一方、ジャーナル15の最小傾転角の規
制は、シャフト13に設けた溝に設置した図示しないス
トッパにスリーブを当てることによって行われている。
特に、最小傾転角は、最小容量が0となることがなく、
吸入と吐出との圧力差がなくなって容量を元に戻すこと
が不可能にならないよう配慮されている。
は、ドライブプレート14にスリーブ17を接触させる
ことによって、一方、ジャーナル15の最小傾転角の規
制は、シャフト13に設けた溝に設置した図示しないス
トッパにスリーブを当てることによって行われている。
特に、最小傾転角は、最小容量が0となることがなく、
吸入と吐出との圧力差がなくなって容量を元に戻すこと
が不可能にならないよう配慮されている。
【0030】次に、発電機80を冷却する構成について
説明する。図3に示すように、冷却用管路10は、発電
機80の中でも特に温度が高くなる外周部のステータコ
イル81に巻回されており、この部分を冷却する。この
場合、冷却用管路10以外には、発電機80に特別な構
成の変更を施す必要がない。尚、必要に応じて、軸受部
82,83や、ダイオード84等に冷却用管路10を設
置しこれらの部分を冷却することも可能である。
説明する。図3に示すように、冷却用管路10は、発電
機80の中でも特に温度が高くなる外周部のステータコ
イル81に巻回されており、この部分を冷却する。この
場合、冷却用管路10以外には、発電機80に特別な構
成の変更を施す必要がない。尚、必要に応じて、軸受部
82,83や、ダイオード84等に冷却用管路10を設
置しこれらの部分を冷却することも可能である。
【0031】次に、上記構成を有する本冷却サイクルの
動作について図1により説明する。まず、冷房負荷があ
る時、即ち空気調和装置を運転している時、車室内のエ
アコンスイッチ70と連動する電磁弁4が開となる。ま
た、自動車の車室内の冷房負荷により容量設定された可
変容量圧縮機1が作動することにより、冷媒は圧縮され
高圧液冷媒となり、コンデンサー2において自動車用走
行風により冷却及び凝縮されレシーバタンク3に貯留さ
れる。レシーバタンク3からの高圧液冷媒は開となって
いる電磁弁4を通過し、膨張弁5で膨張して低圧液冷媒
となり蒸発し易い状態でエバポレータ6に送られる。エ
バポレータ6では、冷媒の蒸発熱により車室内空気を冷
却することにより、自動車車室内の空気調和(冷房)が
行われる。蒸発し冷房に使用された冷媒は再び圧縮機1
に吸入される。
動作について図1により説明する。まず、冷房負荷があ
る時、即ち空気調和装置を運転している時、車室内のエ
アコンスイッチ70と連動する電磁弁4が開となる。ま
た、自動車の車室内の冷房負荷により容量設定された可
変容量圧縮機1が作動することにより、冷媒は圧縮され
高圧液冷媒となり、コンデンサー2において自動車用走
行風により冷却及び凝縮されレシーバタンク3に貯留さ
れる。レシーバタンク3からの高圧液冷媒は開となって
いる電磁弁4を通過し、膨張弁5で膨張して低圧液冷媒
となり蒸発し易い状態でエバポレータ6に送られる。エ
バポレータ6では、冷媒の蒸発熱により車室内空気を冷
却することにより、自動車車室内の空気調和(冷房)が
行われる。蒸発し冷房に使用された冷媒は再び圧縮機1
に吸入される。
【0032】一方、バイパス回路8に流入した少量の高
圧液冷媒は、キャピラリーチューブ9で膨張して低圧液
冷媒となり、発電機80のステータコイル81(図3参
照)外周に巻回された冷却用管路10を通過するときに
蒸発し、発電機80のステータコイル81を冷却する。
冷却に使用された冷媒は再び圧縮機1に吸入される。上
記バイパス回路8を流れる冷媒の流量は、キャピラリー
チューブ9や冷却用管路10の内径、即ち管路抵抗によ
り決まるものである。
圧液冷媒は、キャピラリーチューブ9で膨張して低圧液
冷媒となり、発電機80のステータコイル81(図3参
照)外周に巻回された冷却用管路10を通過するときに
蒸発し、発電機80のステータコイル81を冷却する。
冷却に使用された冷媒は再び圧縮機1に吸入される。上
記バイパス回路8を流れる冷媒の流量は、キャピラリー
チューブ9や冷却用管路10の内径、即ち管路抵抗によ
り決まるものである。
【0033】また、冷房負荷がない時、即ち空気調和装
置の運転を停止した時、車室内のエアコンスイッチ70
と連動する電磁弁4が閉となり、膨張弁5、エバポレー
タ6を接続したメイン回路7には冷媒が流入しない。こ
れによってエバポレータ6が凍結することが防止され
る。一方、バイパス回路8の冷媒の流れは継続し、上記
と同様に少量の冷媒がキャピラリーチューブ9、発電機
80の冷却用管路10を通過して流れ、発電機80の冷
却を継続し、圧縮機1に戻る。
置の運転を停止した時、車室内のエアコンスイッチ70
と連動する電磁弁4が閉となり、膨張弁5、エバポレー
タ6を接続したメイン回路7には冷媒が流入しない。こ
れによってエバポレータ6が凍結することが防止され
る。一方、バイパス回路8の冷媒の流れは継続し、上記
と同様に少量の冷媒がキャピラリーチューブ9、発電機
80の冷却用管路10を通過して流れ、発電機80の冷
却を継続し、圧縮機1に戻る。
【0034】この時、可変容量圧縮機1の容量は、前述
したスリーブ17とストッパとの作用によりジャーナル
15が最小傾転角となり、ほぼ最小容量(最大容量の3
〜20%)となるが、バイパス回路8を冷媒が流れるこ
とによって0にはなることはなく、吸入と吐出との圧力
差、即ちジャーナル15を傾転する圧力源は存在するの
で、再び冷房負荷が発生した時にはジャーナル15の傾
転量、従って容量の増加が可能となる。さらに、バイパ
ス回路8を流れる冷媒に混合した潤滑油が循環するの
で、可変容量圧縮機1の潤滑を行うことができ、長時間
の連続運転が可能になる。
したスリーブ17とストッパとの作用によりジャーナル
15が最小傾転角となり、ほぼ最小容量(最大容量の3
〜20%)となるが、バイパス回路8を冷媒が流れるこ
とによって0にはなることはなく、吸入と吐出との圧力
差、即ちジャーナル15を傾転する圧力源は存在するの
で、再び冷房負荷が発生した時にはジャーナル15の傾
転量、従って容量の増加が可能となる。さらに、バイパ
ス回路8を流れる冷媒に混合した潤滑油が循環するの
で、可変容量圧縮機1の潤滑を行うことができ、長時間
の連続運転が可能になる。
【0035】以上のように本実施例によれば、冷房負荷
がない時、即ち空気調和装置の運転を停止した時、車室
内のエアコンスイッチ70と連動する電磁弁4が閉とな
り、エバポレータ6に冷媒が流入せず、その凍結が防止
される。また、この時、可変容量圧縮機1の容量は0に
はならないので、再び冷房負荷が発生した時には斜板の
傾転量、従って容量を増加することができる。さらに、
空気調和装置の運転が停止している時にも冷媒に混入し
た潤滑油により可変容量圧縮機1の潤滑が行われるの
で、可変容量圧縮機1の連続運転が可能となる。
がない時、即ち空気調和装置の運転を停止した時、車室
内のエアコンスイッチ70と連動する電磁弁4が閉とな
り、エバポレータ6に冷媒が流入せず、その凍結が防止
される。また、この時、可変容量圧縮機1の容量は0に
はならないので、再び冷房負荷が発生した時には斜板の
傾転量、従って容量を増加することができる。さらに、
空気調和装置の運転が停止している時にも冷媒に混入し
た潤滑油により可変容量圧縮機1の潤滑が行われるの
で、可変容量圧縮機1の連続運転が可能となる。
【0036】また、可変容量圧縮機1において大きな重
量割合を占める従来の電磁クラッチを廃止し、エンジン
の回転を直結的に伝達するクラッチレス伝達手段として
の直結式のプーリ1bを設けたので、可変容量圧縮機1
の小型化及び軽量化が図れる。また、プーリ1bの材料
をプラスチックとすれば一層の重量低減も可能になり、
コストの低減もできる。また、電磁弁4、膨張弁5及び
エバポレータ6に並列にバイパス回路を設けたので、上
記のように電磁クラッチを廃止しても、冷房負荷がない
時に可変容量圧縮機1の容量が0にならずに連続運転す
ることができる。
量割合を占める従来の電磁クラッチを廃止し、エンジン
の回転を直結的に伝達するクラッチレス伝達手段として
の直結式のプーリ1bを設けたので、可変容量圧縮機1
の小型化及び軽量化が図れる。また、プーリ1bの材料
をプラスチックとすれば一層の重量低減も可能になり、
コストの低減もできる。また、電磁弁4、膨張弁5及び
エバポレータ6に並列にバイパス回路を設けたので、上
記のように電磁クラッチを廃止しても、冷房負荷がない
時に可変容量圧縮機1の容量が0にならずに連続運転す
ることができる。
【0037】また、バイパス回路8によって発電機80
を冷却するようにしたので、空気調和装置の運転及び停
止に拘らず、発電機80が常時冷却され、また、冷却用
管路10以外に発電機80に特別な構成の変更を施す必
要がない。従って、発電機80の冷却が確実に行われ、
発電機80の高出力化及び小型軽量化が可能になる。
を冷却するようにしたので、空気調和装置の運転及び停
止に拘らず、発電機80が常時冷却され、また、冷却用
管路10以外に発電機80に特別な構成の変更を施す必
要がない。従って、発電機80の冷却が確実に行われ、
発電機80の高出力化及び小型軽量化が可能になる。
【0038】尚、本実施例では可変容量圧縮機として、
角度可変揺動斜板型の圧縮機を用いたが、これに限ら
ず、吸気バイパスタイプのロータリーベーン式圧縮機
や、スクロール圧縮機等を用いても同様の効果ら得られ
ることは言うまでもない。
角度可変揺動斜板型の圧縮機を用いたが、これに限ら
ず、吸気バイパスタイプのロータリーベーン式圧縮機
や、スクロール圧縮機等を用いても同様の効果ら得られ
ることは言うまでもない。
【0039】また、冷却する自動車用電装品としては、
本実施例のような発電機に限ることはなく、エンジンコ
ントロールユニットやスタータモータ等、他の発熱する
ものであってもよい。
本実施例のような発電機に限ることはなく、エンジンコ
ントロールユニットやスタータモータ等、他の発熱する
ものであってもよい。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、空気調和装置の運転及
び停止に拘らず、バイパス回路によって自動車用電装品
を常時冷却するようにしたので、電装品に特別な構成の
変更を施す必要がなく、冷却が確実に行われ、電装品の
高出力化及び小型軽量化が可能になる。
び停止に拘らず、バイパス回路によって自動車用電装品
を常時冷却するようにしたので、電装品に特別な構成の
変更を施す必要がなく、冷却が確実に行われ、電装品の
高出力化及び小型軽量化が可能になる。
【0041】また、従来の電磁クラッチを廃止し、エン
ジンの回転を直結的に伝達するクラッチレス伝達手段を
備えるので、可変容量圧縮機の小型化、軽量化及びコス
ト低減が図れる。
ジンの回転を直結的に伝達するクラッチレス伝達手段を
備えるので、可変容量圧縮機の小型化、軽量化及びコス
ト低減が図れる。
【0042】また、バイパス回路を備えるので、電磁ク
ラッチを廃止しても、冷房負荷がない時に可変容量圧縮
機の容量が0にならずに連続運転することができる。
ラッチを廃止しても、冷房負荷がない時に可変容量圧縮
機の容量が0にならずに連続運転することができる。
【0043】また、空気調和装置の運転が停止している
時にも可変容量圧縮機の潤滑が行われるので、可変容量
圧縮機の連続運転が可能となる。
時にも可変容量圧縮機の潤滑が行われるので、可変容量
圧縮機の連続運転が可能となる。
【0044】また、空気調和装置の運転を停止した時
に、電磁弁を閉とし、蒸発器に冷媒を流入させないの
で、その凍結を防止することができる。
に、電磁弁を閉とし、蒸発器に冷媒を流入させないの
で、その凍結を防止することができる。
【0045】
【図1】本発明の一実施例による自動車用電装品の冷却
システムの構成図である。
システムの構成図である。
【図2】図1の自動車用電装品の冷却システムに接続さ
れる可変容量圧縮機の断面図である。
れる可変容量圧縮機の断面図である。
【図3】発電機を冷却する構成を示す図であって、バイ
パス回路の冷却用管路を発電機のステータコイルに巻回
した状態を示す図である。
パス回路の冷却用管路を発電機のステータコイルに巻回
した状態を示す図である。
1 可変容量圧縮機 1a 圧縮機本体 1b プーリ 2 凝縮器 4 電磁弁 5 膨張弁 6 エバポレータ 7 メイン回路 8 バイパス回路 9 キャピラリーチューブ 10 冷却用管路 70 エアコンスイッチ 80 発電機 81 ステータコイル
Claims (4)
- 【請求項1】 可変容量圧縮機と、凝縮器と、第1の膨
張手段と、蒸発器とが直列に接続され冷媒を循環させる
空気調和装置の冷房サイクルと、前記第1の膨張手段及
び前記蒸発器に並列に接続され自動車用電装品を冷却す
るバイパス回路とを備えることを特徴とする自動車用電
装品の冷却システム。 - 【請求項2】 前記可変容量圧縮機にエンジンの回転を
直結的に伝達するクラッチレス伝達手段と、前記第1の
膨張手段の上流に接続され冷房負荷のない時に前記膨張
手段及び前記蒸発器への前記冷媒の流れを阻止する電磁
弁とをさらに備えることを特徴とする請求項1記載の自
動車用電装品の冷却システム。 - 【請求項3】 前記自動車用電装品は発電機であること
を特徴とする請求項1記載の自動車用電装品の冷却シス
テム。 - 【請求項4】 前記バイパス回路には、前記冷媒を膨張
させる第2の膨張手段と、前記自動車用電装品を冷却す
る冷却用管路とが接続されていることを特徴とする請求
項1記載の自動車用電装品の冷却システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24986692A JPH0699725A (ja) | 1992-09-18 | 1992-09-18 | 自動車用電装品の冷却システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24986692A JPH0699725A (ja) | 1992-09-18 | 1992-09-18 | 自動車用電装品の冷却システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0699725A true JPH0699725A (ja) | 1994-04-12 |
Family
ID=17199360
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24986692A Pending JPH0699725A (ja) | 1992-09-18 | 1992-09-18 | 自動車用電装品の冷却システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0699725A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003026103A1 (fr) * | 2001-09-12 | 2003-03-27 | Zexel Valeo Climate Control Corporation | Generateur de puissance et climatiseur pour vehicule |
CN114448151A (zh) * | 2021-12-23 | 2022-05-06 | 湖南聚源电驱智能装备有限公司 | 新能源汽车轮毂电机的冷却系统 |
-
1992
- 1992-09-18 JP JP24986692A patent/JPH0699725A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003026103A1 (fr) * | 2001-09-12 | 2003-03-27 | Zexel Valeo Climate Control Corporation | Generateur de puissance et climatiseur pour vehicule |
CN114448151A (zh) * | 2021-12-23 | 2022-05-06 | 湖南聚源电驱智能装备有限公司 | 新能源汽车轮毂电机的冷却系统 |
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