JPH0699512A - ゴム・pvc積層体の製造方法 - Google Patents
ゴム・pvc積層体の製造方法Info
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- JPH0699512A JPH0699512A JP4273855A JP27385592A JPH0699512A JP H0699512 A JPH0699512 A JP H0699512A JP 4273855 A JP4273855 A JP 4273855A JP 27385592 A JP27385592 A JP 27385592A JP H0699512 A JPH0699512 A JP H0699512A
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- rubber
- rubber material
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- heating
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- Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Molding Of Porous Articles (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 PVCのタレ,熱分解及び変色を生じること
がなく,加飾性及び生産性に優れた,ゴム・PVC積層
体の製造方法を提供すること。 【構成】 PVC材11とゴム材12とを接合してなる
ゴム・PVC積層体の製造方法であって,PVC材11
又はゴム材12の少なくとも一方にはトリアジンチオー
ル10を含有してなる。トリアジンチオール10は,P
VC材100%(重量比)に対して0.5〜10%含有
されている。PVCシート110は,半ゲル状態におい
て,押出成形から加硫用加熱の間に圧着用ロール47を
用いて,ゴム材12の表面に積層する。また,PVCシ
ート110は,加硫用加熱の間においてゴム材12の表
面に積層することもできる。
がなく,加飾性及び生産性に優れた,ゴム・PVC積層
体の製造方法を提供すること。 【構成】 PVC材11とゴム材12とを接合してなる
ゴム・PVC積層体の製造方法であって,PVC材11
又はゴム材12の少なくとも一方にはトリアジンチオー
ル10を含有してなる。トリアジンチオール10は,P
VC材100%(重量比)に対して0.5〜10%含有
されている。PVCシート110は,半ゲル状態におい
て,押出成形から加硫用加熱の間に圧着用ロール47を
用いて,ゴム材12の表面に積層する。また,PVCシ
ート110は,加硫用加熱の間においてゴム材12の表
面に積層することもできる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,PVC(ポリ塩化ビニ
ル)のタレ,熱分解及び変色を生じることがなく,加飾
性及び生産性に優れた,ゴム・PVC積層体の製造方法
に関する。
ル)のタレ,熱分解及び変色を生じることがなく,加飾
性及び生産性に優れた,ゴム・PVC積層体の製造方法
に関する。
【0002】
【従来技術】ゴム・PVC積層体は,例えば自動車用の
ドアモール,ウェザーシール(ドアトリム),ウェザー
ストリップ等に使用されている。上記ドアトリムは,ス
ポンジ状のゴム材からなる本体と,ソリッド状のゴム材
からなる取付け基部と,その上に形成された意匠項部を
有する。上記意匠項部は,自動車の意匠性向上の要請,
室内側より人目に付き易い部分であるため,見栄えが良
いことが要求される。
ドアモール,ウェザーシール(ドアトリム),ウェザー
ストリップ等に使用されている。上記ドアトリムは,ス
ポンジ状のゴム材からなる本体と,ソリッド状のゴム材
からなる取付け基部と,その上に形成された意匠項部を
有する。上記意匠項部は,自動車の意匠性向上の要請,
室内側より人目に付き易い部分であるため,見栄えが良
いことが要求される。
【0003】上記ゴム材は,一般に弾力性に優れ,圧縮
永久歪みを生じ難い特徴がある。PVC材は,一般に光
沢があり,加飾性に優れている。意匠項部は,一般に鮮
やかで深みや光沢のある,有彩色ないし黒色の加飾性を
有することが強く望まれている。しかしながら,上記意
匠項部は,ゴム材の表面にPVC材を接合して構成され
るため,ゴム材の押出成形後にPVC材を接合しなけれ
ばならない。
永久歪みを生じ難い特徴がある。PVC材は,一般に光
沢があり,加飾性に優れている。意匠項部は,一般に鮮
やかで深みや光沢のある,有彩色ないし黒色の加飾性を
有することが強く望まれている。しかしながら,上記意
匠項部は,ゴム材の表面にPVC材を接合して構成され
るため,ゴム材の押出成形後にPVC材を接合しなけれ
ばならない。
【0004】従来,ゴム材の表面にPVC材を接合する
方法としては,次の2つの方法が提案されている。第1
の方法は,ゴム材の押出成形後又はその加硫用加熱後に
おいて,プライマー処理を施し,更に接着剤を塗布した
後,ゴム材とPVC材と接合するものである。上記PV
C材としては,汎用のペースト状の粘着性を有する塩化
ビニル樹脂が用いられる。
方法としては,次の2つの方法が提案されている。第1
の方法は,ゴム材の押出成形後又はその加硫用加熱後に
おいて,プライマー処理を施し,更に接着剤を塗布した
後,ゴム材とPVC材と接合するものである。上記PV
C材としては,汎用のペースト状の粘着性を有する塩化
ビニル樹脂が用いられる。
【0005】第2の方法は,上記取付け基部の押出成形
表面に,中間ゴム系接着層を介して,ペースト状のPV
C材をコーティングするものである。その後,押出成形
品の加硫用加熱工程において,ペースト状のPVC材を
加熱ゲル化させ塗膜層を多色に加飾する。上記中間ゴム
系接着層としては,例えばニトリルゴム(NBR)とエ
チレンプロピレンゴム(EPDM)とスチレン系ポリマ
ーからなるブレンドポリマーが用いられる。
表面に,中間ゴム系接着層を介して,ペースト状のPV
C材をコーティングするものである。その後,押出成形
品の加硫用加熱工程において,ペースト状のPVC材を
加熱ゲル化させ塗膜層を多色に加飾する。上記中間ゴム
系接着層としては,例えばニトリルゴム(NBR)とエ
チレンプロピレンゴム(EPDM)とスチレン系ポリマ
ーからなるブレンドポリマーが用いられる。
【0006】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記従来技術
には,次の問題点がある。即ち,上記第1の方法におい
ては,プライマー処理及び接着剤の塗布の2工程を必要
とする。また,これらの工程は余分の設備及び作業時間
に長時間を要し,煩雑である。そのため,生産性が悪
く,コスト高になる。一方,上記第2の方法は,上記中
間ゴム系接着層をゴム材の表面に塗布しなければならな
い。そのため,その塗布作業は,上記第1の方法と同様
に煩雑で,余分の設備を必要とする。
には,次の問題点がある。即ち,上記第1の方法におい
ては,プライマー処理及び接着剤の塗布の2工程を必要
とする。また,これらの工程は余分の設備及び作業時間
に長時間を要し,煩雑である。そのため,生産性が悪
く,コスト高になる。一方,上記第2の方法は,上記中
間ゴム系接着層をゴム材の表面に塗布しなければならな
い。そのため,その塗布作業は,上記第1の方法と同様
に煩雑で,余分の設備を必要とする。
【0007】また,上記ペースト状のPVC材をコーテ
ィングする作業も煩雑で,加硫用加熱時に,PVC材が
タレたり,PVCの熱分解及び変色を生じる場合があ
る。そのため,加飾性が低下してしまう場合がある。な
お,上記PVC材は,約180℃で5分間位加熱すると
PVCの熱分解及び変色を生じ易い性質がある。本発明
は,かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので,PV
Cのタレ,熱分解及び変色を生じることがなく,加飾性
及び生産性に優れた,ゴム・PVC積層体の製造方法を
提供しようとするものである。
ィングする作業も煩雑で,加硫用加熱時に,PVC材が
タレたり,PVCの熱分解及び変色を生じる場合があ
る。そのため,加飾性が低下してしまう場合がある。な
お,上記PVC材は,約180℃で5分間位加熱すると
PVCの熱分解及び変色を生じ易い性質がある。本発明
は,かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので,PV
Cのタレ,熱分解及び変色を生じることがなく,加飾性
及び生産性に優れた,ゴム・PVC積層体の製造方法を
提供しようとするものである。
【0008】
【課題の解決手段】本発明は,ゴム材とPVC材とを接
合してなるゴム・PVC積層体を製造するに当り,上記
ゴム材及びPVC材の少なくとも一方に予めトリアジン
チオールを含有させておき,ゴム材をゴム押出機により
押出成形し,その後加硫用加熱を行なうと共に,上記押
出成形から加硫用加熱の間においてゴム材の表面にPV
C材としての半ゲル状態のPVCシートを積層し,上記
加硫用加熱の熱を利用して上記トリアジンチオールによ
りゴム材とPVC材との間の架橋反応を行なわせること
を特徴とするゴム・PVC積層体の製造方法にある。
合してなるゴム・PVC積層体を製造するに当り,上記
ゴム材及びPVC材の少なくとも一方に予めトリアジン
チオールを含有させておき,ゴム材をゴム押出機により
押出成形し,その後加硫用加熱を行なうと共に,上記押
出成形から加硫用加熱の間においてゴム材の表面にPV
C材としての半ゲル状態のPVCシートを積層し,上記
加硫用加熱の熱を利用して上記トリアジンチオールによ
りゴム材とPVC材との間の架橋反応を行なわせること
を特徴とするゴム・PVC積層体の製造方法にある。
【0009】本発明において最も注目すべきことは,P
VC材又はゴム材の少なくとも一方にトリアジンチオー
ルを含有させておくこと,及び上記PVC材は半ゲル状
態のシートにしておくことにある。上記トリアジンチオ
ールは,図2に示すごとく,置換基(R)及びメルカプ
ト基(−SH)及びメルカプチド基(−SM)を有す
る。トリアジンチオールは,一般に揮発性を有する液体
で,弱酸性を示す。
VC材又はゴム材の少なくとも一方にトリアジンチオー
ルを含有させておくこと,及び上記PVC材は半ゲル状
態のシートにしておくことにある。上記トリアジンチオ
ールは,図2に示すごとく,置換基(R)及びメルカプ
ト基(−SH)及びメルカプチド基(−SM)を有す
る。トリアジンチオールは,一般に揮発性を有する液体
で,弱酸性を示す。
【0010】上記メルカプチド基(SM)のうちMとし
ては,例えばナトリウム(Na),カリウム(K)等の
アルカリ金属類または水素(H)がある。上記置換基
(R)としては,例えばアルキル基,メルカプト基,ビ
ニル基(−CH=CH−),アルケン基(エチレン系炭
化水素),モルホニル基,ジエタノールアミン基等があ
る。
ては,例えばナトリウム(Na),カリウム(K)等の
アルカリ金属類または水素(H)がある。上記置換基
(R)としては,例えばアルキル基,メルカプト基,ビ
ニル基(−CH=CH−),アルケン基(エチレン系炭
化水素),モルホニル基,ジエタノールアミン基等があ
る。
【0011】上記ゴム材としては,例えば天然ゴム(N
R),ブチルゴム(IIR),スチレン・ブタジエンゴ
ム(SBR),ニトリルゴム(NBR),クロロプレン
ゴム(CR),アクリルゴム(ACM),エチレン・プ
ロピレンゴム(EPDM)等を用いる。
R),ブチルゴム(IIR),スチレン・ブタジエンゴ
ム(SBR),ニトリルゴム(NBR),クロロプレン
ゴム(CR),アクリルゴム(ACM),エチレン・プ
ロピレンゴム(EPDM)等を用いる。
【0012】上記PVC材としては,例えば軟質(可塑
剤入り),硬質(無可塑剤)からなるポリ塩化ビニル樹
脂を用いる。また,上記PVCシートは,ペースト状の
PVC材を予め一定幅,一定厚みのシートに加工したも
のである。この加工工程でPVC材の加熱ゲル化を行う
とき,ゲル化が完全に終わらない程度の半ゲル,半溶融
状態のシートにしておき,このシートをゴム材に積層す
る。上記半ゲル状態とは,上記のごとく,PVC材が半
ゲル,半溶融状態にあることをいう。つまり,PVC材
を加熱溶融させた後,固化させるとき,その固化直前の
高粘度の状態をいう(図9参照)。これにより,PVC
材の溶融後の固化までの時間が短くなり,PVC材の取
扱い性,作業性が向上する。
剤入り),硬質(無可塑剤)からなるポリ塩化ビニル樹
脂を用いる。また,上記PVCシートは,ペースト状の
PVC材を予め一定幅,一定厚みのシートに加工したも
のである。この加工工程でPVC材の加熱ゲル化を行う
とき,ゲル化が完全に終わらない程度の半ゲル,半溶融
状態のシートにしておき,このシートをゴム材に積層す
る。上記半ゲル状態とは,上記のごとく,PVC材が半
ゲル,半溶融状態にあることをいう。つまり,PVC材
を加熱溶融させた後,固化させるとき,その固化直前の
高粘度の状態をいう(図9参照)。これにより,PVC
材の溶融後の固化までの時間が短くなり,PVC材の取
扱い性,作業性が向上する。
【0013】上記ゴム・PVC積層体の用途としては,
例えば自動車用のドアモール,ドアトリム,ウェザース
トリップ等の弾性シール材,家具又は建築用の装飾弾性
部材,マット材等がある。上記トリアジンチオールは,
ゴム材又はPVC材100%に対して0.5〜10%含
有されていることが好ましい。0.5%未満であると,
PVC材とゴム材との間で充分な架橋反応が行なわれ
ず,両者間の充分な接合力が得られない。一方,10%
を越えても,それに見合う効果は少ない。
例えば自動車用のドアモール,ドアトリム,ウェザース
トリップ等の弾性シール材,家具又は建築用の装飾弾性
部材,マット材等がある。上記トリアジンチオールは,
ゴム材又はPVC材100%に対して0.5〜10%含
有されていることが好ましい。0.5%未満であると,
PVC材とゴム材との間で充分な架橋反応が行なわれ
ず,両者間の充分な接合力が得られない。一方,10%
を越えても,それに見合う効果は少ない。
【0014】上記ゴム・PVC積層体を製造する方法と
しては,上記ゴム材及びPVC材の少なくとも一方に予
めトリアジンチオールを含有させておき,ゴム材をゴム
押出機により押出成形し,その後加硫用加熱を行なうと
共に,上記加硫用加熱の間においてゴム材の表面にPV
C材としての半ゲル状態のPVCシートを積層し,上記
加硫用加熱の熱を利用して,上記トリアジンチオールに
よりゴム材とPVC材との間の架橋反応を行なわせるこ
とを特徴とするゴム・PVC積層体の製造方法がある。
しては,上記ゴム材及びPVC材の少なくとも一方に予
めトリアジンチオールを含有させておき,ゴム材をゴム
押出機により押出成形し,その後加硫用加熱を行なうと
共に,上記加硫用加熱の間においてゴム材の表面にPV
C材としての半ゲル状態のPVCシートを積層し,上記
加硫用加熱の熱を利用して,上記トリアジンチオールに
よりゴム材とPVC材との間の架橋反応を行なわせるこ
とを特徴とするゴム・PVC積層体の製造方法がある。
【0015】即ち,上記押出成形から加硫用加熱の間の
積層に代えて,上記加硫用加熱の間にゴム材の表面に,
トリアジンチオールを含有するPVCシートを積層する
こともできる。上記トリアジンチオールは,ゴム材又は
PVC材のいずれか一方又は,PVCシートとゴム材と
の双方に含有させる。上記加硫用加熱とは,生ゴムにイ
オウ(S)又はその化合物等の加硫剤を加えて,200
℃前後の温度で加熱を行い,ゴム分子間に強固な結合を
生じさせる加熱処理をいう。
積層に代えて,上記加硫用加熱の間にゴム材の表面に,
トリアジンチオールを含有するPVCシートを積層する
こともできる。上記トリアジンチオールは,ゴム材又は
PVC材のいずれか一方又は,PVCシートとゴム材と
の双方に含有させる。上記加硫用加熱とは,生ゴムにイ
オウ(S)又はその化合物等の加硫剤を加えて,200
℃前後の温度で加熱を行い,ゴム分子間に強固な結合を
生じさせる加熱処理をいう。
【0016】本発明においては,上記加硫用加熱の際
に,PVCシート中のトリアジンチオールによりゴム材
とPVC材(図3参照),PVC材とPVC材(図4参
照)との間の架橋反応を生じさせる。また,ゴム材の中
にもトリアジンチオールを含有させた場合においては,
ゴム材とゴム材の架橋反応も生じる(図5参照)。上記
加硫用加熱を行うには,例えばマイクロ波加熱,熱風加
熱等の手段を用いる。これにより,加硫用加熱時間,温
度,架橋反応を制御する。
に,PVCシート中のトリアジンチオールによりゴム材
とPVC材(図3参照),PVC材とPVC材(図4参
照)との間の架橋反応を生じさせる。また,ゴム材の中
にもトリアジンチオールを含有させた場合においては,
ゴム材とゴム材の架橋反応も生じる(図5参照)。上記
加硫用加熱を行うには,例えばマイクロ波加熱,熱風加
熱等の手段を用いる。これにより,加硫用加熱時間,温
度,架橋反応を制御する。
【0017】上記PVCシートを積層する態様として
は,実施例1に示すごとく,例えばゴム押出機の押出成
形口付近において,ゴム材の表面に対してPVCシート
をロール圧着等により積層する方法がある。また,上記
PVCシートの積層方法としては,上記のごとく,加硫
用加熱をしている間において,ゴム材の表面に対してP
VCシートをロール圧着等により積層する方法がある。
なお,加硫用加熱の後において,上記PVCシートをロ
ール圧着によりゴム材の表面に積層し,加硫用加熱の余
熱を利用して上記架橋反応を行わせることもできる。
は,実施例1に示すごとく,例えばゴム押出機の押出成
形口付近において,ゴム材の表面に対してPVCシート
をロール圧着等により積層する方法がある。また,上記
PVCシートの積層方法としては,上記のごとく,加硫
用加熱をしている間において,ゴム材の表面に対してP
VCシートをロール圧着等により積層する方法がある。
なお,加硫用加熱の後において,上記PVCシートをロ
ール圧着によりゴム材の表面に積層し,加硫用加熱の余
熱を利用して上記架橋反応を行わせることもできる。
【0018】上記トリアジンチオールによるPVC材と
ゴム材との架橋反応においては,PVC材の塩素基とト
リアジンチオールの水素基とが反応して,塩酸を解離す
る。そして,脱塩酸した部分にトリアジンチオールが結
合する(図3参照)。また,ゴム材とトリアジンチオー
ルの結合は,ゴム材の二重結合が解離した部分と,トリ
アジンチオールのNaが解離した部分とが結合する。こ
れにより,両者間が架橋されて結合する。
ゴム材との架橋反応においては,PVC材の塩素基とト
リアジンチオールの水素基とが反応して,塩酸を解離す
る。そして,脱塩酸した部分にトリアジンチオールが結
合する(図3参照)。また,ゴム材とトリアジンチオー
ルの結合は,ゴム材の二重結合が解離した部分と,トリ
アジンチオールのNaが解離した部分とが結合する。こ
れにより,両者間が架橋されて結合する。
【0019】また,PVC材とPVC材との架橋反応に
おいては,PVC材の不飽和基(二重結合)が解離した
部分に,トリアジンチオールが結合して架橋する(図4
参照)。また,ゴム材にもトリアジンチオールを含有さ
せた場合においては,ゴム材同士が架橋する(図5)。
おいては,PVC材の不飽和基(二重結合)が解離した
部分に,トリアジンチオールが結合して架橋する(図4
参照)。また,ゴム材にもトリアジンチオールを含有さ
せた場合においては,ゴム材同士が架橋する(図5)。
【0020】
【作用及び効果】本発明のゴム・PVC積層体の製造方
法においては,ゴム材又はPVC材の少なくとも一方に
トリアジンチオールを含有してなる。そのため,ゴム
材,PVC材の分子同士の間にトリアジンチオールを介
して架橋反応を生じる。それ故,ゴム材,PVC材の分
子同士が強固に結合され,従来のゴム・PVC積層体の
ごとくPVCの熱分解及び変色を生じることがない。ま
た,PVC材の架橋反応においては,ポリエンを生成し
ない。その理由は,PVC材中の重合不整による不安定
な異種構造に起因するジッパー反応を生じないからであ
る。
法においては,ゴム材又はPVC材の少なくとも一方に
トリアジンチオールを含有してなる。そのため,ゴム
材,PVC材の分子同士の間にトリアジンチオールを介
して架橋反応を生じる。それ故,ゴム材,PVC材の分
子同士が強固に結合され,従来のゴム・PVC積層体の
ごとくPVCの熱分解及び変色を生じることがない。ま
た,PVC材の架橋反応においては,ポリエンを生成し
ない。その理由は,PVC材中の重合不整による不安定
な異種構造に起因するジッパー反応を生じないからであ
る。
【0021】そのため,PVC材の加飾性及び耐熱性が
向上する。ここで,加飾性とは,例えばPVC材に顔料
や染料等の着色剤を加えて,鮮やかで深みや光沢のある
有彩色ないし無彩色(黒色,灰色等)に着色して装飾効
果を発揮する性質をいう。また,PVC材は,結合力及
び耐熱性に優れるため,耐候性,耐久性が向上する。
向上する。ここで,加飾性とは,例えばPVC材に顔料
や染料等の着色剤を加えて,鮮やかで深みや光沢のある
有彩色ないし無彩色(黒色,灰色等)に着色して装飾効
果を発揮する性質をいう。また,PVC材は,結合力及
び耐熱性に優れるため,耐候性,耐久性が向上する。
【0022】また,上記加硫用加熱の工程においては,
上記トリアジンチオールを介して,上記ゴム材とPVC
材との分子の間に共架橋反応を生じる。その結果,ゴム
材とPVC材及び各材料同士が強固に接合される。ま
た,半ゲル状態のシートは,上記加熱により完全ゲル化
する。そのため,従来例のごとく,ゴム材とPVC材と
を接合するに当って,両者を接合するための接着剤を塗
布する必要がない。これにより,ゴム・PVC積層体の
生産性が向上する。
上記トリアジンチオールを介して,上記ゴム材とPVC
材との分子の間に共架橋反応を生じる。その結果,ゴム
材とPVC材及び各材料同士が強固に接合される。ま
た,半ゲル状態のシートは,上記加熱により完全ゲル化
する。そのため,従来例のごとく,ゴム材とPVC材と
を接合するに当って,両者を接合するための接着剤を塗
布する必要がない。これにより,ゴム・PVC積層体の
生産性が向上する。
【0023】また,PVC材は半ゲル状態のPVCシー
トとなしておき,これをゴム材の表面に積層している。
そのため,PVCシートの取扱い性,作業性が向上す
る。また,ペースト状のPVC材のごとく,積層に際し
てPVC材がタレることがない。それ故,本発明によれ
ば,PVCのタレ,熱分解及び変色を生じることがな
く,加飾性及び生産性に優れた,ゴム・PVC積層体の
製造方法を提供することができる。
トとなしておき,これをゴム材の表面に積層している。
そのため,PVCシートの取扱い性,作業性が向上す
る。また,ペースト状のPVC材のごとく,積層に際し
てPVC材がタレることがない。それ故,本発明によれ
ば,PVCのタレ,熱分解及び変色を生じることがな
く,加飾性及び生産性に優れた,ゴム・PVC積層体の
製造方法を提供することができる。
【0024】
実施例1 本発明のゴム・PVC積層体の製造方法につき,図1〜
図9を用いて説明する。本例の方法において製造するゴ
ム・PVC積層体1は,図1に示すごとく,PVCシー
ト110とゴム材12とを接合してなる。この積層体の
例としては,例えば,図8に示すごとき自動車用のドア
モール2がある。
図9を用いて説明する。本例の方法において製造するゴ
ム・PVC積層体1は,図1に示すごとく,PVCシー
ト110とゴム材12とを接合してなる。この積層体の
例としては,例えば,図8に示すごとき自動車用のドア
モール2がある。
【0025】図1に示すごとく,上記PVCシート11
0及びゴム材12には,トリアジンチオール10を含有
している。また,PVCシート110には,着色材15
を含有している。 上記トリアジンチオール10として
は,図2に示すごとく,置換基Rとしてジ・プロピール
・アミン(DA)〔−N(CH2 ・CH=CH
2 )2〕,金属基Mとしてナトリウム(Na)を有する
ものを用いる。
0及びゴム材12には,トリアジンチオール10を含有
している。また,PVCシート110には,着色材15
を含有している。 上記トリアジンチオール10として
は,図2に示すごとく,置換基Rとしてジ・プロピール
・アミン(DA)〔−N(CH2 ・CH=CH
2 )2〕,金属基Mとしてナトリウム(Na)を有する
ものを用いる。
【0026】上記トリアジンチオール10は,PVC材
100重量%(以下同じ)に対して3%含有されてい
る。また,トリアジンチオール10は,ゴム材100%
に対して,2%含有されている。
100重量%(以下同じ)に対して3%含有されてい
る。また,トリアジンチオール10は,ゴム材100%
に対して,2%含有されている。
【0027】上記PVCシート110は,PVC材をカ
レンダー加工によりシート状に成形し,所定の幅,厚み
に加工したものである。そして,このPVCシート11
0は加熱により半ゲル状態にしておき,これをゴム材表
面に積層する。上記半ゲル状態のPVC材は,例えば図
9に示すごとく,PVC材に増粘剤を添加したり,PV
C材を180℃で約3.5〜5分加熱することにより,
粘度が約10,000c.p.の高粘度状物としたもの
である。これにより,溶融後におけるPVC材11の固
化が迅速になる。また,取扱い性,作業性が向上する。
レンダー加工によりシート状に成形し,所定の幅,厚み
に加工したものである。そして,このPVCシート11
0は加熱により半ゲル状態にしておき,これをゴム材表
面に積層する。上記半ゲル状態のPVC材は,例えば図
9に示すごとく,PVC材に増粘剤を添加したり,PV
C材を180℃で約3.5〜5分加熱することにより,
粘度が約10,000c.p.の高粘度状物としたもの
である。これにより,溶融後におけるPVC材11の固
化が迅速になる。また,取扱い性,作業性が向上する。
【0028】上記PVC材11は,可塑剤を含有してい
る。これにより,ゴム・PVC積層体の弾力性が向上す
る。また,上記PVC材11には,イエローグリーン系
の顔料等の着色材15を含有している。そのため,PV
C材11は,鮮かで深みや光沢のある有彩色を呈し,加
飾性が向上する。
る。これにより,ゴム・PVC積層体の弾力性が向上す
る。また,上記PVC材11には,イエローグリーン系
の顔料等の着色材15を含有している。そのため,PV
C材11は,鮮かで深みや光沢のある有彩色を呈し,加
飾性が向上する。
【0029】上記ゴム材12としては,エチレン・プロ
ピレンゴムの押出成形品を用いる。また,ゴム材12に
は,ソフト(軟質)でスポンジ(発泡質)状ののもの
と,ソリッド(硬質)状の2種類のものがある。上記P
VC材11とゴム材12との界面13は,図1に示すご
とく,トリアジンチオール10の架橋反応により,強固
に接合されている。
ピレンゴムの押出成形品を用いる。また,ゴム材12に
は,ソフト(軟質)でスポンジ(発泡質)状ののもの
と,ソリッド(硬質)状の2種類のものがある。上記P
VC材11とゴム材12との界面13は,図1に示すご
とく,トリアジンチオール10の架橋反応により,強固
に接合されている。
【0030】上記ドアモール2は,図8に示すごとく,
PVC材意匠項部21と,ゴム材によるモール本体22
とよりなる。モール本体22は,取付け凹部溝220
と,ウエルト部222と,シールリップ部223とより
なる。上記取付け凹部溝220は,突起部224を有す
る。上記モール本体22は,ソリッド状のゴム材よりな
る。上記PVC材意匠項部21は,着色材15を含有し
ている。
PVC材意匠項部21と,ゴム材によるモール本体22
とよりなる。モール本体22は,取付け凹部溝220
と,ウエルト部222と,シールリップ部223とより
なる。上記取付け凹部溝220は,突起部224を有す
る。上記モール本体22は,ソリッド状のゴム材よりな
る。上記PVC材意匠項部21は,着色材15を含有し
ている。
【0031】上記ドアモール2を作製するに当っては,
図6,図7に示すごとく,上記モール本体22を押出機
を用いて,ゴム材12により,押出成形し,次いでPV
Cシート11を積層し,その後加硫用加熱を行う。
図6,図7に示すごとく,上記モール本体22を押出機
を用いて,ゴム材12により,押出成形し,次いでPV
Cシート11を積層し,その後加硫用加熱を行う。
【0032】ここで,ゴム・PVC積層体1の製造工程
は,図6に示すごとく,ゴム押出機41を用いてゴム材
12をモール本体22の形状に押出成形する工程と,P
VC意匠頂部21用のPVCシート110を積層する工
程と,マイクロ波加熱装置42を用いてゴム・PVC積
層体1を加硫する第1加硫工程と,熱風加熱装置43を
用いてゴム・PVC積層体1を更に加硫する第2加硫工
程と,水冷装置44を用いてゴム・PVC積層体1を水
冷する冷却工程とよりなる。
は,図6に示すごとく,ゴム押出機41を用いてゴム材
12をモール本体22の形状に押出成形する工程と,P
VC意匠頂部21用のPVCシート110を積層する工
程と,マイクロ波加熱装置42を用いてゴム・PVC積
層体1を加硫する第1加硫工程と,熱風加熱装置43を
用いてゴム・PVC積層体1を更に加硫する第2加硫工
程と,水冷装置44を用いてゴム・PVC積層体1を水
冷する冷却工程とよりなる。
【0033】ここで,注目すべきことは上記ゴム材12
の押出成形品の表面には,図6,図7に示すごとく,ゴ
ム材12の押出成形後において,ロール巻きシート状物
111より半ゲル状態のPVCシート110を供給し
て,ゴム材12の表面にロール圧着により積層すること
である。即ち,図6,図7に示すごとく,ゴム押出機4
1の押出成形口410より連続的に押出成形されるゴム
材12の表面に対し,上記ロール巻きシート状物111
より半ゲル状態のPVCシート110が連続的に供給さ
れ,圧着用ロール47により,一体的に圧着される。
の押出成形品の表面には,図6,図7に示すごとく,ゴ
ム材12の押出成形後において,ロール巻きシート状物
111より半ゲル状態のPVCシート110を供給し
て,ゴム材12の表面にロール圧着により積層すること
である。即ち,図6,図7に示すごとく,ゴム押出機4
1の押出成形口410より連続的に押出成形されるゴム
材12の表面に対し,上記ロール巻きシート状物111
より半ゲル状態のPVCシート110が連続的に供給さ
れ,圧着用ロール47により,一体的に圧着される。
【0034】上記PVCシート110及びゴム材12に
は,上記トリアジンチオール10が含有してある。そし
て,図6に示すごとく,マイクロ波加熱装置42及び熱
風加熱装置43により,加硫用加熱の熱を利用して前記
のごとく架橋反応を行わせる。ここで,架橋反応として
は,前記図3〜図5に示すごとく,PVC材11とゴム
材12との結合及びPVC材11同士,ゴム材12同士
の結合とが同時に生ずる。その他は,従来と同様であ
る。
は,上記トリアジンチオール10が含有してある。そし
て,図6に示すごとく,マイクロ波加熱装置42及び熱
風加熱装置43により,加硫用加熱の熱を利用して前記
のごとく架橋反応を行わせる。ここで,架橋反応として
は,前記図3〜図5に示すごとく,PVC材11とゴム
材12との結合及びPVC材11同士,ゴム材12同士
の結合とが同時に生ずる。その他は,従来と同様であ
る。
【0035】次に,作用効果につき説明する。本例のゴ
ム・PVC積層体1の製造方法においては,ゴム材1
2,PVC材11の両方にトリアジンチオール10を含
有してなる。それ故,まずPVC材11に関しては,図
4に示すごとく,PVC材11の分子同士の間にトリア
ジンチオール10を介して架橋反応を生じる。その結
果,PVC材11の分子同士が強固に結合し,従来のP
VC材のごとく熱分解及び変色を生じることがない。
ム・PVC積層体1の製造方法においては,ゴム材1
2,PVC材11の両方にトリアジンチオール10を含
有してなる。それ故,まずPVC材11に関しては,図
4に示すごとく,PVC材11の分子同士の間にトリア
ジンチオール10を介して架橋反応を生じる。その結
果,PVC材11の分子同士が強固に結合し,従来のP
VC材のごとく熱分解及び変色を生じることがない。
【0036】また,図4に示すごとく,PVC材11同
士の架橋反応においては,ポリエンを生成しない。その
理由は,PVC材11中の重合不整による不安定な異種
構造に起因するジッパー反応を生じないからである。そ
のため,PVC材11の加飾性及び耐熱性が向上する。
ここで,加飾性とは,例えばPVC材11にイエローグ
リーン系の顔料等の着色剤15を加えたとき,鮮やかで
深みや光沢のある有彩色,即ち鮮明なイエローグリーン
色に着色され,装飾性が加えられる性質をいう。また,
PVC材11は,結合力及び耐熱性に優れているため,
耐候性,耐久性が向上する。
士の架橋反応においては,ポリエンを生成しない。その
理由は,PVC材11中の重合不整による不安定な異種
構造に起因するジッパー反応を生じないからである。そ
のため,PVC材11の加飾性及び耐熱性が向上する。
ここで,加飾性とは,例えばPVC材11にイエローグ
リーン系の顔料等の着色剤15を加えたとき,鮮やかで
深みや光沢のある有彩色,即ち鮮明なイエローグリーン
色に着色され,装飾性が加えられる性質をいう。また,
PVC材11は,結合力及び耐熱性に優れているため,
耐候性,耐久性が向上する。
【0037】また,上記トリアジンチオール10を介し
て,図3に示すごとく,上記PVC材11とゴム材12
の分子の間にも架橋反応を生じる。その結果,PVC材
11とゴム材12が強固に接合される。そのため,従来
例のごとく,PVC材11とゴム材12とを接合するに
当って,接着剤を塗布する必要がない。これにより,ゴ
ム・PVC積層体1の生産性が向上する。また,PVC
材11は半ゲル状態のPVCシート110としておき,
これをゴム材12の表面に積層している。そのため,P
VCシート110の取扱い性,作業性が向上する。ま
た,ペースト状のPVC材のごとく,積層に際してタレ
ることがない。
て,図3に示すごとく,上記PVC材11とゴム材12
の分子の間にも架橋反応を生じる。その結果,PVC材
11とゴム材12が強固に接合される。そのため,従来
例のごとく,PVC材11とゴム材12とを接合するに
当って,接着剤を塗布する必要がない。これにより,ゴ
ム・PVC積層体1の生産性が向上する。また,PVC
材11は半ゲル状態のPVCシート110としておき,
これをゴム材12の表面に積層している。そのため,P
VCシート110の取扱い性,作業性が向上する。ま
た,ペースト状のPVC材のごとく,積層に際してタレ
ることがない。
【0038】実施例2 本例は,図10,図11に示すごとく,上記実施例1に
おいてゴム材12の押出成形直後に,PVCシート11
0を積層したことに代えて,第1加硫工程の高周波加熱
装置42と第2加硫工程の熱風加熱装置43との間で,
上記PVCシート110をゴム材12上に積層するもの
である。また,トリアジンチオール10を,PVCシー
ト110のみに含有させたものである。即ち,上記トリ
アジンチオール10は,PVC材100%に対して,5
%含有してある。
おいてゴム材12の押出成形直後に,PVCシート11
0を積層したことに代えて,第1加硫工程の高周波加熱
装置42と第2加硫工程の熱風加熱装置43との間で,
上記PVCシート110をゴム材12上に積層するもの
である。また,トリアジンチオール10を,PVCシー
ト110のみに含有させたものである。即ち,上記トリ
アジンチオール10は,PVC材100%に対して,5
%含有してある。
【0039】本例のゴム・PVC積層体1は,図11に
示すごとく,押出成形されたゴム材12と,その表面上
に積層されたPVCシート110とよりなる。上記PV
Cシート110は,図10に示すごとく,マイクロ波加
熱装置42より送り出されたゴム材12の表面上にロー
ル圧着により積層され,接合される。上記ゴム材12
は,出口開口部420より送り出しロール46上へ送り
出されてくる。
示すごとく,押出成形されたゴム材12と,その表面上
に積層されたPVCシート110とよりなる。上記PV
Cシート110は,図10に示すごとく,マイクロ波加
熱装置42より送り出されたゴム材12の表面上にロー
ル圧着により積層され,接合される。上記ゴム材12
は,出口開口部420より送り出しロール46上へ送り
出されてくる。
【0040】上記トリアジンチオール10を含有するP
VCシート110は,図10,図11に示すごとく,ロ
ール巻きの半ゲル状態のシートであり,ロール圧着によ
りゴム材12上に容易に積層される。その他は,実施例
1と同様である。本例によれば,実施例1よりもトリア
ジンチオール10の使用量が少ない,ゴム・PVC積層
体1Aを容易に得ることができる。また,実施例1と同
様の効果を得ることができる。
VCシート110は,図10,図11に示すごとく,ロ
ール巻きの半ゲル状態のシートであり,ロール圧着によ
りゴム材12上に容易に積層される。その他は,実施例
1と同様である。本例によれば,実施例1よりもトリア
ジンチオール10の使用量が少ない,ゴム・PVC積層
体1Aを容易に得ることができる。また,実施例1と同
様の効果を得ることができる。
【図1】実施例1にかかるゴム・PVC積層体の斜視
図。
図。
【図2】実施例1における,トリアジンチオールの化学
式を示す説明図。
式を示す説明図。
【図3】実施例1における,PVCシートとゴム材との
共架橋反応を示す説明図。
共架橋反応を示す説明図。
【図4】実施例1における,PVC材同士の架橋反応を
示す説明図。
示す説明図。
【図5】実施例1における,ゴム材同士の架橋反応を示
す説明図。
す説明図。
【図6】実施例1にかかるゴム・PVC積層体の製造工
程図。
程図。
【図7】実施例1における,ゴム押出機の押出成形口の
近傍の斜視図。
近傍の斜視図。
【図8】実施例1における,ゴム・PVC積層体を用い
たドアモールの斜視図。
たドアモールの斜視図。
【図9】PVCの粘度と加熱時間との関係を示すグラ
フ。
フ。
【図10】実施例2における,ゴム・PVC積層体の製
造工程図。
造工程図。
【図11】実施例2における,ゴム材の表面上にPVC
シートを積層する状態を示す斜視図。
シートを積層する状態を示す斜視図。
1...ゴム・PVC積層体, 10...トリアジンチオール, 11...PVC材, 110...PVCシート, 12...ゴム材, 2...ドアモール, 41...ゴム押出機, 42...マイクロ波加熱装置, 43...熱風加熱装置, 44...水冷装置,
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/18 Z 6122−4F 27/30 101 8115−4F C08J 5/12 CEQ 9267−4F CEV 9267−4F // B29K 21:00 27:06 105:24 B29L 9:00 4F C08L 21:00 27:06
Claims (3)
- 【請求項1】 ゴム材とPVC材とを接合してなるゴム
・PVC積層体を製造するに当り,上記ゴム材及びPV
C材の少なくとも一方に予めトリアジンチオールを含有
させておき,ゴム材をゴム押出機により押出成形し,そ
の後加硫用加熱を行なうと共に,上記押出成形から加硫
用加熱の間においてゴム材の表面にPVC材としての半
ゲル状態のPVCシートを積層し,上記加硫用加熱の熱
を利用して上記トリアジンチオールによりゴム材とPV
C材との間の架橋反応を行なわせることを特徴とするゴ
ム・PVC積層体の製造方法。 - 【請求項2】 請求項1において,トリアジンチオール
は,ゴム材又はPVC材100%(重量比,以下同じ)
に対して0.5〜10%含有されていることを特徴とす
るゴム・PVC積層体の製造方法。 - 【請求項3】 ゴム材とPVC材とを接合してなるゴム
・PVC積層体を製造するに当り,上記ゴム材及びPV
C材の少なくとも一方に予めトリアジンチオールを含有
させておき,ゴム材をゴム押出機により押出成形し,そ
の後加硫用加熱を行なうと共に,上記加硫用加熱の間に
おいてゴム材の表面にPVC材としての半ゲル状態のP
VCシートを積層し,上記加硫用加熱の熱を利用して,
上記トリアジンチオールによりゴム材とPVC材との間
の架橋反応を行なわせることを特徴とするゴム・PVC
積層体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4273855A JPH0699512A (ja) | 1992-09-17 | 1992-09-17 | ゴム・pvc積層体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4273855A JPH0699512A (ja) | 1992-09-17 | 1992-09-17 | ゴム・pvc積層体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0699512A true JPH0699512A (ja) | 1994-04-12 |
Family
ID=17533496
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4273855A Pending JPH0699512A (ja) | 1992-09-17 | 1992-09-17 | ゴム・pvc積層体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0699512A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106346815A (zh) * | 2016-11-23 | 2017-01-25 | 刘浩杰 | 一种彩色复合橡胶地板的加工方法 |
-
1992
- 1992-09-17 JP JP4273855A patent/JPH0699512A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106346815A (zh) * | 2016-11-23 | 2017-01-25 | 刘浩杰 | 一种彩色复合橡胶地板的加工方法 |
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