JPH069901Y2 - コンクリートミキサ車の洗浄汚水収納器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、コンクリートミキサ車におけるコンクリート
排出後の洗浄汚水の処理のための収納器に関するもので
ある。

［従来の技術］ コンクリートミキサ車で生コンクリートを運搬して排出
した後、そのドラム、フローガイドおよびシュート等に
付着した生コンクリートを排出現場で洗浄して汚水を現
場で排棄可能な場合は問題はないが、現今ではこのよう
な設備のある場所は稀であり、通常は自己のプラントま
で持ち帰って処理するようになりつつある。

従って現状では、ミキサ車のシュートの先端にバケツを
係架して汚水を受け、これをドラム内に入れて持ち帰る
ようにしてあったり、或いは他の手段として、シュート
の先端に汚水受けを取付けて、これを汚水を流し込んで
収納し、持ち帰るようにしてある。

尚、従来の具体例として実開昭５８−１３６３１０号、
実開昭５７−１４７０１１号、実開昭６１−５９０１１
号等を挙げることができる。

［考案が解決しようとする課題］ 前述のようにシュート先端にバケツを係架するようにし
たものでは、汚水を満したバケツを持ってドラムに昇る
作業が必須であり、きわめて労力を用するのみならず危
険を伴うものであった。また、前述の具体例からもわか
るように、シュートの格納時の位置に収納器のホッパー
部を合わせるために、収納器を回転させたり、或いはシ
ュートキャッチ部を改造してシュートの格納位置を変更
して収納器のホッパー部と合わせたりしているものであ
った。

また収納器を回転させるような場合には、ミキサ車の上
部へ昇るためのステップを利用しているものが多く、こ
の場合には、収納箱使用中にステップを使って上に昇る
ことが不可能となる。

また、シュートキャッチを改造する場合には、コンブネ
ーションランプとの干渉防止のため、別の部品を取付け
たり、水配管を変更したりするため、加工々数が多くな
り、それだけ手間及び資材を必要とすると云う問題点が
あった。

本考案は、このような従来の技術が有する問題点に鑑み
なされたもので、従来のミキサ車の構造を変更すること
なく、極力簡易な構造で付設し、而も使用操作も容易な
この種収納器を提供しようとするものである。

［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するために、本考案のコンクリートミキ
サ車の洗浄汚水収納器は、シャシフレーム１０の昇降用
ステップ１４の下側にアングル材からなるブラケット
７、８を介して汚水収納箱１を装着すると共に、開口部
１５ａを有するフローガイド１５をシュート１６の先端
に着脱自在に嵌装し、該フローガイド１５と収納箱１と
をフレキシブルホース６で取外し自在に連結し、不使用
時には前記フローガイド１５をシュート１６により取外
し、前記フローガイド１５の導出筒部１８をブラケット
７側支持筒部１１に嵌合させ、前記両筒部１１、１８に
抜き取り自在なピン２１を貫通固定し、前記収納箱１の
側面に前記フローガイド１５を格納するようにしたもの
である。

［作用］ 本考案洗浄汚水収納器は、不使用時にはフローガイドと
シュート先端より取り外して収納箱の一側に逆倒した状
態で格納して運搬し、洗浄時には、格納場所から取り外
してシュート先端に取り付け、その底部の導出筒部と収
納箱の接続筒部とをフレキシブルホースにて接続して汚
水を流入収納し、運搬時にはフローガイドを取り外して
格納し、所要場所に至って蓋体が開いて収納汚水を排棄
するものである。

［実施例］ 実施例について図面を参照して説明する。

第１図〜第６図において、１は汚水収納箱で四角形状の
筺体であり、一側に蓋体２を蝶番３で枢支してあり、収
納箱１の開口１ａをパッキング２ａを介してフック４に
より密閉するようにしてある。また収納箱１の上面には
接続筒部５を突設し、フレキシブルホース６の一端を内
装する。７は収納箱１をシャシフレーム１０に支持せし
めるブラケットで、該ブラケット７は第２図示のように
アングル材７ａ，７ｂ，７ｃから三角形状に形成される
と共に第１図示の如く一側に支板９を突設して支持筒部
１１を固定突出せしめてある。

このブラケット７は、ボルト１２及びナット１３でシャ
シフレーム１０に固定してあるが、ブラケット８は、車
体側のステップ１４の下部に固定するようにしてある。

次に１５はフローガイドで、第５図から明らかなよう
に、生コンクリートを導出するシュート１６の先端に嵌
合する馬蹄形状の開口部15ａを開設した塵取り器型の筺
体１７を形成し、底部に導出筒部１８を突設し、前記収
納箱１の接続筒部５との間にフレキシブルホース６で接
続するようにしてある。

更にフローガイド１５には、第４図示のゴムバンド１９
を金具２０を介して接続してあり、シュート１６への装
着は第１，第２図示のようにシュート１６側のフック１
６ａにゴムバンド１９を係架して行われる。この際、開
口部15ａを形成する周縁１５ｂ（第５図示）に突設した
フック１５ｃは、シュート１６先端下縁の確実な支持を
行うものである。

次にフローガイド１５の取り外し格納は、第３図及び第
４図示のように、取り外したフローガイド１５を逆倒し
て、その導出筒部１８をブラケット７側の支持筒部１１
に嵌合してピン２１を第６図示の如く両筒部１１，１８
を貫通せしめて固定するもので、２２は鎖である。

以上の構成からなる本考案においては、収納箱１は、不
使用時は第３図及び第４図示のようにシャシフレーム１
０にブラケット７を介して支持された収納箱１の側面に
密接するように格納され、この状態で運搬され、洗浄時
にはピン２１を取り外すことにより簡単にフローガイド
１５を取り出してシュート１６の先端に取り付けた後、
フレキシブルホース６で収納箱１に連結すれば、洗浄汚
水は収納器１内に保有され、洗浄後は再びフローガイド
１５を取り外して格納し、所望場所まで移動した後、蓋
体２を開いて汚水を排棄するものである。

［考案の効果］ 以上述べたように本考案によれば、簡易な構造のブラケ
ット７，８により収納箱１をシャシフレーム１０側に取
り付けることが可能で、従来のミキサ車の何れにも簡易
に装着が可能であり、殊にフローガイド１５と収納箱１
とを別個に形成して、シュート先端への装着を簡便且つ
容易にすると共にフレキシブルホース６の使用によりシ
ュートと収納箱との連結を容易にする一方、格納に当っ
ては、支持筒部１１を具えたブラケット７により収納操
作を容易にすると同時に確実なフローガイド１５の支持
を行わせるようにしたもので、構造の簡易性、操作の容
易性並びに取付コストの節減等においてきわめて良好で
あり、実用上の利益は多大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案収納器の一部を切欠して示す正面図、第
２図はその側面図、第３図は同器の一部切欠側面図、第
４図はその側面図、第５図はフローガイドの斜視図、第
６図は第４図Ａ部の拡大図である。 １〜汚水収納箱、６〜フレキシブルホース ７〜ブラケット、８〜ブラケット 10〜シャシフレーム、14〜昇降用ステップ 15〜フローガイド、15ａ〜開口部 16〜シュート、18〜導出筒部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭59−90407（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭59−118511（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭59−148314（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭59−71705（ＪＰ，Ｕ)

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】シャシフレーム１０の昇降用ステップ１４
   の下側にアングル材からなるブラケット７、８を介して
   汚水収納箱１を装着すると共に、開口部１５ａを有する
   フローガイド１５をシュート１６の先端に着脱自在に嵌
   装し、該フローガイド１５と収納箱１とをフレキシブル
   ホース６で取外し自在に連結し、不使用時には前記フロ
   ーガイド１５をシュート１６により取外し、前記フロー
   ガイド１５の導出筒部１８をブラケット７側支持筒部１
   １に嵌合させ、前記両筒部１１、１８に抜き取り自在な
   ピン２１を貫通固定し、前記収納箱１の側面に前記フロ
   ーガイド１５を格納するようにしたことを特徴とするコ
   ンクリートミキサ車の洗浄汚水収納器。