JPS6218409Y2

JPS6218409Y2 -

Info

Publication number: JPS6218409Y2
Application number: JP4200283U
Authority: JP
Priority date: 1983-03-25
Filing date: 1983-03-25
Publication date: 1987-05-12
Also published as: JPS59148314U

Description

【考案の詳細な説明】本考案はミキサー車のシユート洗浄水を簡単に
持ち帰ることができると共に後処理をも容易とし
た収容装置に関する。

生コン（生コンクリート）工場で製造された生
コンはミキサー車に搭載されて打設現場へ運搬さ
れるが、荷卸し後のミキサー車にあつてはシユー
トに付着した生コンを除去する必要があるため荷
卸し直後に洗浄を行つている。

この洗浄水は道路等を汚染し公害の原因ともな
るので処理した後すてる必要があるが、多くの打
設現場にはその施設がなく、通常、運転手がバケ
ツ等の容器に受け、ミキサー車のドラム内に戻し
て生コン工場に持ち帰つて所定の場所で処理して
いる。

しかしながら、容器に受ける１回の洗浄水は10
数Kg〜20Kg近くになり、これを運転手が片手で持
ちミキサー車の狭いタラツプを昇つて高さ約3.5
ｍのドラムホツパーからドラム内に投入する作業
は非常に不安定で危険な作業であるばかりでなく
非能率的で運転手の負担も大きく腰痛等の原因と
なつている。

また、ドラムを収容装置として洗浄水を戻すた
め生コンがドラム内面に付着し、これを取り除く
ためのハツリ作業が必要となる等の欠点がある。

そこで、ドラムに戻すことなく別の容器を車両
に搭載しておくことも提案されているが、洗浄水
に含まれている砂、砂利やセメント等が容器に堆
積付着することから洗浄水の排水と同時にこれら
堆積物を排出することができず、この容器のハツ
リ作業を必要とする等の欠点がある。

本考案はかかる従来の欠点を解消し、シユート
洗浄水を簡単に持ち帰ることができると共に後の
排水排出の容易なミキサー車におけるシユート洗
浄水の収容装置の提供を目的とする。かかる目的
を達成する本考案の構成は、シユート洗浄水が収
容される容器をミキサー車に取付け、この容器の
底蓋を該容器に開閉可能に取付けると共にこの底
蓋を密閉状態に保持する係止機構を設け、この底
蓋の開閉に連動して容器内で上下動し容器底部の
堆積物を押し出す排出部材を設けたことを特徴と
する。

以下、本考案の一実施例を図面に基づき詳細に
説明する。

本考案の収容装置１は第１図に示すように、ミ
キサー車２の後部にて車体フレーム３に固定され
ており、収容装置１の上端が作業者が地面に立つ
たまま操作ができる位置となつている。

この収容装置１は、第２図にその外観を示すよ
うに、シユート洗浄水が収容される容器１０を具
えており、この容器１０は上端部が矩形の箱型状
であると共に下端に開口部が形成され且つ上端部
よりすぼまつた矩形となつている。そして、容器
１０のミキサー車２への取付け状態での前面１０
ａおよび右側面１０ｂが平板状であり他の２面１
０ｃ，１０ｄが折曲面となつている。尚、容器の
形状は図示例に限らず車両のスペース等により適
宜選定すれば良い。また、容器１０の上端面１０
ｅには挿入口１０ｆが形成され、その縁部が上方
に突き出すよう形成されると共にこの挿入口１０
ｆを塞ぐ蓋１１が容器１０の上端面１０ｅに回動
可能にヒンジ１１ａ等を介して取付けられ蓋１１
の一端に枢支されたハンドル１２で開閉操作でき
るようになつている。

また、容器１０の下端の開口部１０ｇにも底蓋
１３が設けられその一端が容器１０にヒンジ等を
介して回動可能に取付けられると共に密閉できる
よう係止機構１４が設けてある。この係止機構１
４は底蓋１３の反支持端側の容器１０下端に開閉
ハンドル１４ａの基端が枢着されると共にこの開
閉ハンドル１４ａの中間部と底蓋１３の反支持端
との間にリンク１４ｂが枢着されている。

したがつて、開閉ハンドル１４ａを下方に回動
すると、第３図に示すように底蓋１３が開状態と
なるよう操作できる一方、開閉ハンドル１４ａを
上方に回動して容器１０の右側面１０ｂに当接さ
せると、第２図に示すように、底蓋１３が閉じら
れて容器１０が密閉状態に保持される。

尚、この容器１０の大きさは、例えば排水排出
回数を１回とし、ミキサー車の運航回数を１日５
回とすればシユート洗浄１回当り13程度の洗浄
水が出ることから65程度とすれば良いこととな
るが、運航回数、処理回数あるいは車両の搭載ス
ペース等により適宜選定すれば良い。また、洗浄
水に含まれる砂やセメント等は水よりかなり比重
が大きいことから沈澱しやすく容器１０上部には
そのまま排水できる程度に澄んだ水が溜ることと
なるのでこれを排水する排水孔を容器側面上部に
設けても良い。

また、容器１０内部には容器底部に堆積固化す
る堆積物等の排出をうながすため排出部材１５が
設けられ容器１０の前後壁に取付けられた支持リ
ング１６で上下動可能に支持されると共に下端部
が底蓋１３に固定された固定リング１７に係止さ
れている。したがつて、排出部材１５は底蓋１３
の開閉に連動して上下動することとなる。この排
出部材１５の下部には下降位置にて容器１０の下
端よりわずかに突き出るよう棒材を十字形に組合
せた排出部１５ａが形成されると共にこれより上
部にも上部排出部１５ｂが形成してある。尚、排
出部材の排出部および上部排出部の形状は十字形
とするものに限らず容器の底部に堆積固化したも
のを排出できるものであれば板状とする等その形
状は任意のもので良い。

かように構成した本考案装置では、シユートの
洗浄水がバケツ等で受け、車体後部に取付けた容
器１０の蓋１１をハンドル１２を操作してあけて
挿入口１０ｆより注ぐ。このとき、底蓋１３は係
止機構１４により密閉保持しておく。こうして、
荷卸しの都度シユートの洗浄を行ない容器１０が
いつぱいとなつたところで工場等処理施設のある
所で、開閉ハンドル１４ａを下方に回動して底蓋
１３をあける。この結果、排出部材１５が引き下
げられ容器１０の底部に堆積固化した堆積物等を
押し出すと共に洗浄水を排水する。こののち、開
閉ハンドル１４ａを上方に回動して底蓋１３を閉
じることで排水排出作業が完了する。

こうしてシユート洗浄水の収容および排水排出
を行なうことで、従来のように洗浄水の入つた重
いバケツをタラツプを登つてドラムに入れる必要
がなくなり、危険を回避できると共に作業者の負
担を軽減できる。また、洗浄作業も短時間で済み
省力化がはかれる。さらに、容器の底部に堆積固
化した堆積物を底蓋の操作に連動して自動的に押
し出して排出することができハツリ作業の必要も
ない。また、容器の形状を底部を小面積としたの
で大きな力が作用せず強度や耐久性の面でも優れ
たものとなる。

尚、上記実施例では底蓋の係止機構をリンクと
ハンドルとでなるもので説明したが、ワンタツチ
操作で開閉ロツクできるものであれば他の構成で
も良い。

以上、実施例とともに具体的に説明したように
本考案によればミキサー車に、底蓋が開閉可能な
容器を取付けると共に容器内に堆積物等を排出す
る排出部材を底壁と連動して上下動するよう設け
たのでシユート洗浄水の収容が容易となると共に
容器からの排水排出作業も極めて容易であり、洗
浄・処理作業の省力化がはかれる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図は本考案のミキサー車のシユー
ト洗浄水の収容装置の一実施例にかかり、第１図
はミキサー車への取付状態の斜視図、第２図は斜
視図、第３図は断面図である。図面中、１は収容装置、２はミキサー車、３は
車体フレーム、１０は容器、１０ｆは挿入口、１
０ｇは開口部、１１は蓋、１３は底蓋、１４は係
止機構、１５は排出部材、１５ａ，１５ｂは排出
部である。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

シユート洗浄水が収容される容器をミキサー車
に取付け、この容器の底蓋を該容器に開閉可能に
取付けると共にこの底蓋を密閉状態に保持する係
止機構を設け、この底蓋の開閉に連動して容器内
で上下動し容器底部の堆積物を押し出す排出部材
を設けたことを特徴とするミキサー車におけるシ
ユート洗浄水の収容装置。