JPH069866B2 - 鋼材の防食方法 - Google Patents
鋼材の防食方法Info
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- JPH069866B2 JPH069866B2 JP22250985A JP22250985A JPH069866B2 JP H069866 B2 JPH069866 B2 JP H069866B2 JP 22250985 A JP22250985 A JP 22250985A JP 22250985 A JP22250985 A JP 22250985A JP H069866 B2 JPH069866 B2 JP H069866B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は鋼材の防食方法に関し、更に詳しくは防食テー
プを用いる鋼材の防食方法に関する。
プを用いる鋼材の防食方法に関する。
石油、ガス等の流体物の輸送方法の一つとして鋼管を用
いてパイプラインを施敷する方法が行われている。
いてパイプラインを施敷する方法が行われている。
かかる方法の一つの問題点は鋼管が腐食することであ
る。
る。
これまでかかる鋼管の腐食を防止する方法として、種々
の方法が採られている。
の方法が採られている。
その一つの方法は鋼管の表面を瀝青物で保護することで
ある。しかしてこの方法では瀝青物質層が外的な衝撃に
よって簡単に損傷するという問題がある。
ある。しかしてこの方法では瀝青物質層が外的な衝撃に
よって簡単に損傷するという問題がある。
近年かかる方法の問題を解決する方法として、鋼管面に
ポリエチレン、ポリ塩化ビニルの如きプラスチック類を
被覆する方法が採られている。
ポリエチレン、ポリ塩化ビニルの如きプラスチック類を
被覆する方法が採られている。
プラスチック類を鋼管面に被覆する方法としては、次の
三つの方法が一般的に知られている。
三つの方法が一般的に知られている。
1)鋼管を加熱し、この表面に下塗り組成物を塗布する
と共に、この表面に溶融プラスチック類を被覆し、冷却
する方法。
と共に、この表面に溶融プラスチック類を被覆し、冷却
する方法。
2)予めプラスチック類を円筒形状の熱収縮性パイプに
加工し、これを表面下塗り組成物を塗布した鋼管に装着
し、該パイプを加熱して収縮させ被覆する方法。
加工し、これを表面下塗り組成物を塗布した鋼管に装着
し、該パイプを加熱して収縮させ被覆する方法。
3)予めプラスチック類をテープ状に成形すると共にそ
の一方の表面に接着剤層を形成しておき、これを表面に
下塗り組成物を塗布した鋼管表面にスパイラル状に一部
を重ね合せて巻き付けて被覆する所謂防食テープ工法。
の一方の表面に接着剤層を形成しておき、これを表面に
下塗り組成物を塗布した鋼管表面にスパイラル状に一部
を重ね合せて巻き付けて被覆する所謂防食テープ工法。
このようにプラスチック類で保護された被覆鋼管類は、
前記の瀝青物で保護した被覆鋼管類に比して、防食効果
及び耐用年数等の点に於いて顕著な効果を有する。
前記の瀝青物で保護した被覆鋼管類に比して、防食効果
及び耐用年数等の点に於いて顕著な効果を有する。
しかし、これ等の方法で使用される下塗り剤または接着
剤層はいずれも熱可塑性樹脂またはゴム系物質であっ
て、高温では被覆層が軟化し、物理的な衝撃に対し弱く
なって破壊したり、また金属との接着性を失って被覆層
がずれたり、剥離するなどの欠陥を生じる。そしてこの
ような欠陥部分を通じて水及び酸素が侵入し、腐食が生
じ、進行していくという欠点、つまり防食性の低下をき
たすという問題を有する。
剤層はいずれも熱可塑性樹脂またはゴム系物質であっ
て、高温では被覆層が軟化し、物理的な衝撃に対し弱く
なって破壊したり、また金属との接着性を失って被覆層
がずれたり、剥離するなどの欠陥を生じる。そしてこの
ような欠陥部分を通じて水及び酸素が侵入し、腐食が生
じ、進行していくという欠点、つまり防食性の低下をき
たすという問題を有する。
更にはまた、石油や重油等の流体の輸送パイプラインに
於いては通常流体を加圧、加熱して流体の粘度を下げて
輸送効率を向上させており、ゴムや熱可塑性樹脂の如く
耐熱性の劣るプラスチック被覆を施す場合には、使用限
度に限界があるという難点も存在した。プラスチック被
覆のかかる欠点を解決すべく、従来から種々対策が考え
られており、防食テープ工法に於いても次の様な試みも
なされている。たとえば防食テープ工法に於いて、使用
する防食テープの支持体であるプラスチックシートとし
て、より高い軟化点を有するプラスチックシートを使用
し、場合によってはプラスチックシートに耐熱性を有す
る剥離基材を貼り合わせる試みも行われている。この試
みは防食テープの支持体の耐熱性向上に対しては優れた
ものである。しかし接着剤層に関しては、これを構成す
る接着剤成分たるゴムや熱可塑性樹脂として高温で軟化
し難いものを使用すると、テープを施工する温度通常室
温では接着性を発揮せず、鋼管を加熱しながら施工しな
ければならない。これはテープ工法の利点である作業
性、簡便さを大いに損なうものである。
於いては通常流体を加圧、加熱して流体の粘度を下げて
輸送効率を向上させており、ゴムや熱可塑性樹脂の如く
耐熱性の劣るプラスチック被覆を施す場合には、使用限
度に限界があるという難点も存在した。プラスチック被
覆のかかる欠点を解決すべく、従来から種々対策が考え
られており、防食テープ工法に於いても次の様な試みも
なされている。たとえば防食テープ工法に於いて、使用
する防食テープの支持体であるプラスチックシートとし
て、より高い軟化点を有するプラスチックシートを使用
し、場合によってはプラスチックシートに耐熱性を有す
る剥離基材を貼り合わせる試みも行われている。この試
みは防食テープの支持体の耐熱性向上に対しては優れた
ものである。しかし接着剤層に関しては、これを構成す
る接着剤成分たるゴムや熱可塑性樹脂として高温で軟化
し難いものを使用すると、テープを施工する温度通常室
温では接着性を発揮せず、鋼管を加熱しながら施工しな
ければならない。これはテープ工法の利点である作業
性、簡便さを大いに損なうものである。
そこで防食テープの接着剤層に熱硬化性樹脂を用いる試
みも行われているが、例えば常温硬化の二液型熱硬化性
樹脂を用いる場合は、その可使時間所謂ポットライフが
極端に短く、そのまた硬化が進行するとテープの巻き重
ね操作が困難となるなどの作業性に劣り、また耐熱特性
の面でも充分なものとは言えなかつた。
みも行われているが、例えば常温硬化の二液型熱硬化性
樹脂を用いる場合は、その可使時間所謂ポットライフが
極端に短く、そのまた硬化が進行するとテープの巻き重
ね操作が困難となるなどの作業性に劣り、また耐熱特性
の面でも充分なものとは言えなかつた。
また加熱硬化型の二液性熱硬化性樹脂では鋼管を加熱し
ながら施工せざるを得ず、やはり上記の難点が生ずる。
ながら施工せざるを得ず、やはり上記の難点が生ずる。
本発明が解決しようとする問題点は、従来のプラスチッ
ク被覆の上記難点、就中防食テープ工法の上記難点を解
決することであり、更に詳しくは、高温の鋼材に対して
も良好な防食性能を発揮し、且つ、その施工に際して特
殊な加熱装置を必要としない防食方法を開発することで
ある。
ク被覆の上記難点、就中防食テープ工法の上記難点を解
決することであり、更に詳しくは、高温の鋼材に対して
も良好な防食性能を発揮し、且つ、その施工に際して特
殊な加熱装置を必要としない防食方法を開発することで
ある。
この問題点は、 (イ)鋼材表面に、 (ロ)熱硬化性樹脂組成物を常温で硬化し得る硬化剤を
含有して成る下塗り剤を塗布し、 (ハ)プラスチックフィルム上で、プラスチック繊維布
をその内部に含有して成る熱硬化性樹脂組成物層を形成
して成る内層材防食テープを重ね巻きし、次いで更にそ
の上から (ニ)プラスチックシートまたはゴムシートから成る基
材と粘着性コンパウンドから成る粘着層となる外層材テ
ープを重ね巻きすることによって達成される。
含有して成る下塗り剤を塗布し、 (ハ)プラスチックフィルム上で、プラスチック繊維布
をその内部に含有して成る熱硬化性樹脂組成物層を形成
して成る内層材防食テープを重ね巻きし、次いで更にそ
の上から (ニ)プラスチックシートまたはゴムシートから成る基
材と粘着性コンパウンドから成る粘着層となる外層材テ
ープを重ね巻きすることによって達成される。
本発明方法は基本的には上記(イ)〜(ニ)の各工程を
この順序で行うものである。そしてこれ等各工程は夫々
次の様な作用乃至効果を発揮する。
この順序で行うものである。そしてこれ等各工程は夫々
次の様な作用乃至効果を発揮する。
(下塗り剤) 1.鋼材の表面に塗布される下塗り剤は、内層材防食テ
ープを構成する熱硬化性樹脂組成物層の鋼材表面へのぬ
れ性を高め、鋼材表面への接着性を高める。
ープを構成する熱硬化性樹脂組成物層の鋼材表面へのぬ
れ性を高め、鋼材表面への接着性を高める。
2.熱硬化性樹脂と相溶性があるため、硬化剤が熱硬化
性樹脂層に移行する。
性樹脂層に移行する。
3.下塗り剤に含まれる常温硬化剤により、少なくとも
鋼材近傍に於いて上記熱硬化性樹脂層を短時間で硬化し
得る。
鋼材近傍に於いて上記熱硬化性樹脂層を短時間で硬化し
得る。
4.下塗り剤に常温硬化剤を配合することにより、内層
材防食テープの長期保存を可能とし、施工時の二液タイ
プの混合作業繁雑さを回避することが出来る。
材防食テープの長期保存を可能とし、施工時の二液タイ
プの混合作業繁雑さを回避することが出来る。
(内層剤防食テープ) 1.下塗り剤に含まれる常温で硬化し得る硬化剤により
熱硬化性樹脂層は少なくとも鋼材近傍を短時間で硬化さ
せ、鋼材の熱により、更に硬化が進行する。好ましく
は、熱硬化性樹脂層に一液型の硬化剤を配合することに
より、鋼材の熱により、熱硬化性樹脂シートの硬化を完
全なものとし、高温時での防食性能をより有効なものと
する。
熱硬化性樹脂層は少なくとも鋼材近傍を短時間で硬化さ
せ、鋼材の熱により、更に硬化が進行する。好ましく
は、熱硬化性樹脂層に一液型の硬化剤を配合することに
より、鋼材の熱により、熱硬化性樹脂シートの硬化を完
全なものとし、高温時での防食性能をより有効なものと
する。
2.熱硬化性樹脂として、エポキシ樹脂を使用するとき
は、鋼材との接着性が高く、硬化後寸法安定性に優れ、
高い防食性を発揮する。しかし、一般に熱硬化性樹脂は
耐熱性を有しており、高温での防食性を有するものであ
れば、内層材防食テープの樹脂組成物としてエポキシ樹
脂に限るものではない。
は、鋼材との接着性が高く、硬化後寸法安定性に優れ、
高い防食性を発揮する。しかし、一般に熱硬化性樹脂は
耐熱性を有しており、高温での防食性を有するものであ
れば、内層材防食テープの樹脂組成物としてエポキシ樹
脂に限るものではない。
3.内層材防食テープの樹脂組成物シートを鋼材と外層
材防食テープとの間に介在させることにより、断熱性を
慕えるために外層材防食テープとして、特に耐熱性を有
するテープをわざわざ使用する必要がない。
材防食テープとの間に介在させることにより、断熱性を
慕えるために外層材防食テープとして、特に耐熱性を有
するテープをわざわざ使用する必要がない。
4.樹脂組成物シートにプラスチック繊維布帛または不
織布を内剤せしめることにより、内層材防食テープの支
持体として機能を果たす。更に 5.内層材防食テープを重ね巻きするに際しては通常か
なりしわやズレ等が生じやすいもであるが、プラスチッ
ク繊維布帛または不織布の有する柔軟性により、これを
大きく防止することが出来、特に加温した鋼材に於いて
はプラスチック繊維布帛または不織布が軟化することに
より、更に柔軟性が増し、追従性が一段と良好となり、
上記の重ね巻きする際より一層、しわ等が寄りにくくな
るという効果を有する。加えてテープ性状を保つための
支持体としても有用である。
織布を内剤せしめることにより、内層材防食テープの支
持体として機能を果たす。更に 5.内層材防食テープを重ね巻きするに際しては通常か
なりしわやズレ等が生じやすいもであるが、プラスチッ
ク繊維布帛または不織布の有する柔軟性により、これを
大きく防止することが出来、特に加温した鋼材に於いて
はプラスチック繊維布帛または不織布が軟化することに
より、更に柔軟性が増し、追従性が一段と良好となり、
上記の重ね巻きする際より一層、しわ等が寄りにくくな
るという効果を有する。加えてテープ性状を保つための
支持体としても有用である。
6.内層材防食テープの表面フィルムとして用いられる
プラスチックフィルムはテープ巻きで保存される際の離
型フィルムとしての機能と、熱硬化性樹脂層の硬化後、
内層材防食テープと外層材防食テープとを接着する機能
を有する。特にこの表面フィルムとして、エチレン−酢
酸−ビニル共重合体フィルムが適当である。
プラスチックフィルムはテープ巻きで保存される際の離
型フィルムとしての機能と、熱硬化性樹脂層の硬化後、
内層材防食テープと外層材防食テープとを接着する機能
を有する。特にこの表面フィルムとして、エチレン−酢
酸−ビニル共重合体フィルムが適当である。
(外層材防食テープ) 外層材防食テープは、プラスチックシートまたはゴムシ
ートから成る基材と粘着層から成る防食テープであれば
特に限定はなく、使用温度環境下で軟化しないプラスチ
ックシートまたはゴムシートであれば問題ない。一般に
内層材防食テープによりパイプからの熱を受けず、更に
良好な防食性を与えるものである。
ートから成る基材と粘着層から成る防食テープであれば
特に限定はなく、使用温度環境下で軟化しないプラスチ
ックシートまたはゴムシートであれば問題ない。一般に
内層材防食テープによりパイプからの熱を受けず、更に
良好な防食性を与えるものである。
本発明の鋼材の防食方法は第1図に示す如く鋼材(1)
に下塗り剤(2)を塗布し、次いで内層材防食テープ
(3)を重ね巻きし、更に外層材防食テープ(4)をそ
の上から重ね巻きする工程から成るものである。但し内
層材防食テープ3は第2図のように、プラスチックフィ
ルム(3′)上にプラスチック繊維布(3″)を含有す
る熱硬化性樹脂組成物層(3)が形成されて成り、ま
た外層材防食テープ(4)には、第3図に示す通り、プ
ラスチックまたはゴムシートから成る支持体たる基材
(4′)上に粘着性コンパウンド(4″)が形成されて
成るものである。
に下塗り剤(2)を塗布し、次いで内層材防食テープ
(3)を重ね巻きし、更に外層材防食テープ(4)をそ
の上から重ね巻きする工程から成るものである。但し内
層材防食テープ3は第2図のように、プラスチックフィ
ルム(3′)上にプラスチック繊維布(3″)を含有す
る熱硬化性樹脂組成物層(3)が形成されて成り、ま
た外層材防食テープ(4)には、第3図に示す通り、プ
ラスチックまたはゴムシートから成る支持体たる基材
(4′)上に粘着性コンパウンド(4″)が形成されて
成るものである。
本発明の下塗り剤を適用すべき鋼材(1)としては、各
種の金属たとえば鉄、鋼、銅その他ステンレス、黄銅等
の鋼材であり、その鋼材の形状も特に限定れるものでは
なく各種の鋼材が含まれ、具体的にはパイプ、板、棒等
を例示することが出来、特に好ましいのは鋼管である。
種の金属たとえば鉄、鋼、銅その他ステンレス、黄銅等
の鋼材であり、その鋼材の形状も特に限定れるものでは
なく各種の鋼材が含まれ、具体的にはパイプ、板、棒等
を例示することが出来、特に好ましいのは鋼管である。
本発明の下塗り剤は、基本的には熱硬化性樹脂組成物を
常温で硬化し得る常温硬化用硬化剤を必須成分して含有
し、通常これに硬化促進剤、希釈剤及び有機溶剤を更に
含有するものである。そして好ましくは必要に応じ更に
その他の他の各種添加剤たとえば充填剤、軟化剤、接着
性付与剤、老化防止剤、着色剤、樹脂系添加剤等を含有
して成るものである。
常温で硬化し得る常温硬化用硬化剤を必須成分して含有
し、通常これに硬化促進剤、希釈剤及び有機溶剤を更に
含有するものである。そして好ましくは必要に応じ更に
その他の他の各種添加剤たとえば充填剤、軟化剤、接着
性付与剤、老化防止剤、着色剤、樹脂系添加剤等を含有
して成るものである。
この際の硬化剤としては使用する熱硬化性樹脂の硬化剤
として作用するものが広く使用出来、特に該樹脂と相溶
性を有するものが好ましい。具体的には例えば熱硬化性
樹脂組成物がエポキシ樹脂硬化性樹脂組成物の場合は、
硬化剤としては常温でエポキシ樹脂を硬化出来る通常の
常温硬化用硬化剤が使用され、更に詳しくは、ポリアミ
ドポリアミン、脂肪族ポリアミン、芳香族ポリアミン、
脂環式ポリアミン等が例示出来る。これ等以外の硬化剤
や硬化促進剤等も勿論使用可能で、たとえば酸無水物、
ポリアミド、スルフィド樹脂、フエノール樹脂、ユリア
樹脂、メラミン樹脂等の初期縮合物、ジシアンジアミド
をはじめ、触媒的に使用する第3級アミン類、三弗化硼
素−アミンコンプレックス等も用いることが出来る。こ
れ等硬化剤は1種まは2種以上で使用される。また、フ
ェノール樹脂系熱硬化性樹脂組成物の場合は、トリエチ
ルアミン、ピリジン等を不飽和ポリエステル樹脂系組成
物に対しては各種有機過酸化物等を用いることが出来
る。またこれ等以外の樹脂に対しても同様に常温で硬化
し得る硬化剤を選定して適宜に使用すれば良い。
として作用するものが広く使用出来、特に該樹脂と相溶
性を有するものが好ましい。具体的には例えば熱硬化性
樹脂組成物がエポキシ樹脂硬化性樹脂組成物の場合は、
硬化剤としては常温でエポキシ樹脂を硬化出来る通常の
常温硬化用硬化剤が使用され、更に詳しくは、ポリアミ
ドポリアミン、脂肪族ポリアミン、芳香族ポリアミン、
脂環式ポリアミン等が例示出来る。これ等以外の硬化剤
や硬化促進剤等も勿論使用可能で、たとえば酸無水物、
ポリアミド、スルフィド樹脂、フエノール樹脂、ユリア
樹脂、メラミン樹脂等の初期縮合物、ジシアンジアミド
をはじめ、触媒的に使用する第3級アミン類、三弗化硼
素−アミンコンプレックス等も用いることが出来る。こ
れ等硬化剤は1種まは2種以上で使用される。また、フ
ェノール樹脂系熱硬化性樹脂組成物の場合は、トリエチ
ルアミン、ピリジン等を不飽和ポリエステル樹脂系組成
物に対しては各種有機過酸化物等を用いることが出来
る。またこれ等以外の樹脂に対しても同様に常温で硬化
し得る硬化剤を選定して適宜に使用すれば良い。
硬化剤の配合量は下塗り剤全量の1重量%以上、好まし
くは2重量%以上である。配合量が1重量%に達しない
場合、鋼管と内層材防食テープの樹脂組成物層とのぬれ
が不充分となり、接着性の低下を生じることがある。
くは2重量%以上である。配合量が1重量%に達しない
場合、鋼管と内層材防食テープの樹脂組成物層とのぬれ
が不充分となり、接着性の低下を生じることがある。
本発明の下塗り剤に使用する希釈剤はグリコール、エス
テル類等の高沸点溶剤、フタル酸エステル、リン酸エス
テル類の可塑剤、パインオイル、コールタール等の非反
応性希釈剤、プチルグリシジルエーテル等のモノエポキ
シ化合物、ジグリシジルエーテル等のポリエポキシ化合
物、スチレン、ジアリルフタレート等のビニル化合物、
グリシジルメタクリレート等のエポキシ化ビニルモノマ
ー、トリフェニルフスファイト、テトラヒドロフラン−
A、ポリオール、ラクトン等の反応性希釈剤が用いられ
る。
テル類等の高沸点溶剤、フタル酸エステル、リン酸エス
テル類の可塑剤、パインオイル、コールタール等の非反
応性希釈剤、プチルグリシジルエーテル等のモノエポキ
シ化合物、ジグリシジルエーテル等のポリエポキシ化合
物、スチレン、ジアリルフタレート等のビニル化合物、
グリシジルメタクリレート等のエポキシ化ビニルモノマ
ー、トリフェニルフスファイト、テトラヒドロフラン−
A、ポリオール、ラクトン等の反応性希釈剤が用いられ
る。
希釈剤の配合量は、硬化剤10重量部に対して、希釈剤
1〜100重量部、好ましくは5〜20重量部である。
1〜100重量部、好ましくは5〜20重量部である。
希釈剤が上記の配合より少ない場合、鋼材に対する内層
材防食テープのぬれ性が不十分となる。また希釈剤が上
記の配合より大きい場合、内層材防食テープがずれやす
くなること並びに、相対的に硬化剤の量が少ないため、
内層材防食テープが硬化不足となる傾向がある。
材防食テープのぬれ性が不十分となる。また希釈剤が上
記の配合より大きい場合、内層材防食テープがずれやす
くなること並びに、相対的に硬化剤の量が少ないため、
内層材防食テープが硬化不足となる傾向がある。
下塗り剤に使用する有機溶剤は上記の硬化剤や希釈剤を
溶解し得るもので、且つエポキシ樹脂と相溶性のあるも
のが広く使用される。例えば、トルエン、キシレン、シ
クロヘキサノン、メチルセロソルブ、エチルセロソロ
ブ、ブチルセロソルブ、セロソルブアセテート、酢酸エ
チル、メチルエチルケトン、メチルブチルケトン、ジオ
キサン、塩化メチレン、アセトン等より1種または2種
以上を選定し、硬化剤や希釈剤を溶解、分散して下塗り
剤溶液として使用する。下塗り剤溶液中の固形分は、下
塗り剤溶液を刷毛、スプレー等で塗布するのに適した粘
度になるように設定するが、通常10〜50%程度が好
ましい。また下塗り剤溶液の塗布量は、有機溶剤が揮発
した後の下塗り剤層の厚みが0.002〜0.2mm、好
ましくは0.005〜0.1mmとなるように調整する。
溶解し得るもので、且つエポキシ樹脂と相溶性のあるも
のが広く使用される。例えば、トルエン、キシレン、シ
クロヘキサノン、メチルセロソルブ、エチルセロソロ
ブ、ブチルセロソルブ、セロソルブアセテート、酢酸エ
チル、メチルエチルケトン、メチルブチルケトン、ジオ
キサン、塩化メチレン、アセトン等より1種または2種
以上を選定し、硬化剤や希釈剤を溶解、分散して下塗り
剤溶液として使用する。下塗り剤溶液中の固形分は、下
塗り剤溶液を刷毛、スプレー等で塗布するのに適した粘
度になるように設定するが、通常10〜50%程度が好
ましい。また下塗り剤溶液の塗布量は、有機溶剤が揮発
した後の下塗り剤層の厚みが0.002〜0.2mm、好
ましくは0.005〜0.1mmとなるように調整する。
次に内層材防食テープを形成する熱硬化性樹脂組成物は
熱硬化性樹脂、硬化剤を必須成分として含み、必要に応
じて硬化促進剤、充填剤、軟化剤、接着性付与剤、着色
剤、熱可塑性樹脂、ゴム、老化防止剤等を含む。
熱硬化性樹脂、硬化剤を必須成分として含み、必要に応
じて硬化促進剤、充填剤、軟化剤、接着性付与剤、着色
剤、熱可塑性樹脂、ゴム、老化防止剤等を含む。
上記熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、不飽和ポリ
エステル樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、シリコ
ン樹脂、尿素樹脂等各種の熱硬化性樹脂があり、これ等
の熱硬化性樹脂の1種を単独でまたは2種以上を併用し
て使用する。
エステル樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、シリコ
ン樹脂、尿素樹脂等各種の熱硬化性樹脂があり、これ等
の熱硬化性樹脂の1種を単独でまたは2種以上を併用し
て使用する。
上記熱硬化性樹脂の硬化剤には一般に知られている硬化
剤が広く使用出来、使用温度環境で活性であるもの、通
常50〜150℃の温度範囲で硬化し得るものが好まし
い。
剤が広く使用出来、使用温度環境で活性であるもの、通
常50〜150℃の温度範囲で硬化し得るものが好まし
い。
上述硬化剤の例としては、例えばエポキシ樹脂の硬化剤
としては、ジシアンジアミド、4,4′−ジアミノジフ
ェニルスルホン、2−n−ヘプタデシルイミダゾール等
のイミダゾール誘導体、イソフタル酸ヒドラジド、N,
N−ジアルキル尿素誘導体等がある。
としては、ジシアンジアミド、4,4′−ジアミノジフ
ェニルスルホン、2−n−ヘプタデシルイミダゾール等
のイミダゾール誘導体、イソフタル酸ヒドラジド、N,
N−ジアルキル尿素誘導体等がある。
また熱硬化性樹脂組成物には必要に応じて次の様な各種
配合物を含有することが出来る。たとえば接着剤層の粘
度調整及び硬化後の強度向上の目的で、炭酸カルシウ
ム、タルク、アスベスト、けい酸類、カーボンブラッ
ク、コロイダルシリカ等の充填剤が用いられる。配合量
は、熱硬化性樹脂100重量部に対して通常0〜300
重量部程度とすれば良い。更に、粘度を下げ、ぬれ性を
向上させる目的で、ブチルグリシジルエーテル、長鎖ア
ルコールのモノグリシジルエーテル等の反応性希釈剤、
ジオクチルフタレートの如きフタル酸系可塑剤、トリク
レンジホスフエートの如きりん酸系可塑剤等を配合出来
る。これ等の量は、熱硬化性樹脂100重量部に対して
通常0〜30重量部程度とするのが良い。
配合物を含有することが出来る。たとえば接着剤層の粘
度調整及び硬化後の強度向上の目的で、炭酸カルシウ
ム、タルク、アスベスト、けい酸類、カーボンブラッ
ク、コロイダルシリカ等の充填剤が用いられる。配合量
は、熱硬化性樹脂100重量部に対して通常0〜300
重量部程度とすれば良い。更に、粘度を下げ、ぬれ性を
向上させる目的で、ブチルグリシジルエーテル、長鎖ア
ルコールのモノグリシジルエーテル等の反応性希釈剤、
ジオクチルフタレートの如きフタル酸系可塑剤、トリク
レンジホスフエートの如きりん酸系可塑剤等を配合出来
る。これ等の量は、熱硬化性樹脂100重量部に対して
通常0〜30重量部程度とするのが良い。
また熱硬化性樹脂層に埋設されるプラスチック繊維布は
重ね巻きの際の皺等の発生防止を考慮して有機繊維布ま
たは不織布が適当であり、たとえばナイロン、ポリエス
テル、ポリプロピレン、ビニロン、アクリル、塩化ビニ
ル、ポリエチレン等が好適であり、熱変形温度50〜1
50℃(ASTM−D648に準ずる。荷重18.6kg
/cm2)のものが好ましい。このようなプラスチック繊
維布は一般に無機金属繊維に比べ、柔軟性があり、加熱
された鋼材に適用される場合は、熱変形温度に近づくこ
とにより更に柔軟性は増すものと考えられる。
重ね巻きの際の皺等の発生防止を考慮して有機繊維布ま
たは不織布が適当であり、たとえばナイロン、ポリエス
テル、ポリプロピレン、ビニロン、アクリル、塩化ビニ
ル、ポリエチレン等が好適であり、熱変形温度50〜1
50℃(ASTM−D648に準ずる。荷重18.6kg
/cm2)のものが好ましい。このようなプラスチック繊
維布は一般に無機金属繊維に比べ、柔軟性があり、加熱
された鋼材に適用される場合は、熱変形温度に近づくこ
とにより更に柔軟性は増すものと考えられる。
これ等繊維布または不織布としてはたとえば平織、目抜
平織、朱子織、あや織、からみ織、摸しゃ織、寒冷紗等
の織方があるが、目抜織、からみ織、寒冷紗が織方とし
て最適である。
平織、朱子織、あや織、からみ織、摸しゃ織、寒冷紗等
の織方があるが、目抜織、からみ織、寒冷紗が織方とし
て最適である。
また樹脂組成物層3にプラスチック表面フィルム
(3′)を設けることにより以下の如き諸効果がもたら
される。即ち先ず第1に表面フィルム(3′)を有する
樹脂組成物層(3は使用前にテープ状巻固体して保存
する場合、表面フィルム(3′)がセパレーターとして
の機能を果たし、自己融着による層間粘着の問題をおこ
さないだけでなく、加熱時内層材防食テープと外層材防
食テープを接着する効果を有する。第2に少なくとも熱
硬化性樹脂好ましくはエポキシ樹脂組成物層(3)を
重ね巻きした後、硬化するまでの間、表面フィルム
(3′)により被覆することとなり、水等の腐食成分の
侵入を防止することが出来る。また第3に熱硬化性樹脂
組成物層(3)を重ね巻きした後、硬化するまでの
間、表面フィルム(3′)により被覆することで流動性
状態にある樹脂組成物のはみ出し等の防止する効果があ
る。
(3′)を設けることにより以下の如き諸効果がもたら
される。即ち先ず第1に表面フィルム(3′)を有する
樹脂組成物層(3は使用前にテープ状巻固体して保存
する場合、表面フィルム(3′)がセパレーターとして
の機能を果たし、自己融着による層間粘着の問題をおこ
さないだけでなく、加熱時内層材防食テープと外層材防
食テープを接着する効果を有する。第2に少なくとも熱
硬化性樹脂好ましくはエポキシ樹脂組成物層(3)を
重ね巻きした後、硬化するまでの間、表面フィルム
(3′)により被覆することとなり、水等の腐食成分の
侵入を防止することが出来る。また第3に熱硬化性樹脂
組成物層(3)を重ね巻きした後、硬化するまでの
間、表面フィルム(3′)により被覆することで流動性
状態にある樹脂組成物のはみ出し等の防止する効果があ
る。
このような表面フィルムとしては、プラスチックフィル
ムが好ましく、例えば、ポリエチレンフィルム、ナイロ
ンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリプロピレン
フィルム等各種のものがあるが、特にエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体及びその誘導体のフィルムが最適である。
フィルムの厚みは0.001〜0.5mm、好ましくは
0.003〜0.1mm程度である。
ムが好ましく、例えば、ポリエチレンフィルム、ナイロ
ンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリプロピレン
フィルム等各種のものがあるが、特にエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体及びその誘導体のフィルムが最適である。
フィルムの厚みは0.001〜0.5mm、好ましくは
0.003〜0.1mm程度である。
本発明の外層材防食テープに於いて支持体として使用さ
れるプラスチックシートまたはゴムシートは、その主た
る原料として、ポリエチレン、ポリプロピレン、変性ポ
リオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、芳香族ポリ
アミド、ポリエーテルスルホン、ポリフッ化ビニリデ
ン、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−
酢酸ビニル共重合体、フェノキシ樹脂、ブタジエン−ア
クリロニトリルゴム、ブチルゴム、ポリイソブチレンゴ
ム、スチレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレン
ゴム等が使用出来る。
れるプラスチックシートまたはゴムシートは、その主た
る原料として、ポリエチレン、ポリプロピレン、変性ポ
リオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、芳香族ポリ
アミド、ポリエーテルスルホン、ポリフッ化ビニリデ
ン、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−
酢酸ビニル共重合体、フェノキシ樹脂、ブタジエン−ア
クリロニトリルゴム、ブチルゴム、ポリイソブチレンゴ
ム、スチレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレン
ゴム等が使用出来る。
上記支持体に用いられる原料は使用温度環境下で軟化し
ないことが必要である。また、上記原料以外に必要に応
じて、着色剤、酸化防止剤、充填剤等各種添加剤を配合
することが出来る。また、上記支持体はテープとしての
柔軟性を確保するため通常5〜1000μm、好ましく
は10〜600μmの厚みにする。
ないことが必要である。また、上記原料以外に必要に応
じて、着色剤、酸化防止剤、充填剤等各種添加剤を配合
することが出来る。また、上記支持体はテープとしての
柔軟性を確保するため通常5〜1000μm、好ましく
は10〜600μmの厚みにする。
粘着性コンパウンドは従来から使用されて来たものがい
ずれ使用出来、通常用いられるゴム成分を主体とするも
のが好適である。たとえば天然ゴム、ポリイソブチレン
ゴム、ブチルゴム、スチレン−ブタジエンゴム、エチレ
ン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン三
元共重合体ゴム、ハロゲン化ゴム、ニトリルゴムまたは
これ等の変性物を具体例として例示出来る。更に必要に
応じて、その他の各種添加剤たとえば充填剤、軟化剤、
接着性付与剤、老化防止剤、着色剤等を適宜に添加する
ことが出来る。
ずれ使用出来、通常用いられるゴム成分を主体とするも
のが好適である。たとえば天然ゴム、ポリイソブチレン
ゴム、ブチルゴム、スチレン−ブタジエンゴム、エチレ
ン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン三
元共重合体ゴム、ハロゲン化ゴム、ニトリルゴムまたは
これ等の変性物を具体例として例示出来る。更に必要に
応じて、その他の各種添加剤たとえば充填剤、軟化剤、
接着性付与剤、老化防止剤、着色剤等を適宜に添加する
ことが出来る。
また、支持体層にガラスクロス、ガラス不織布、耐熱性
に優れる合成繊維のクロス乃至不織布を内在させること
も出来る。また必要なら支持体層を多層構造とすること
も出来る。
に優れる合成繊維のクロス乃至不織布を内在させること
も出来る。また必要なら支持体層を多層構造とすること
も出来る。
本発明法を実施する方法について便宜上鋼管をもって以
下に説明する。まず、施工すべき鋼管外面を必要に応じ
てブラストやサンドペーパー等で錆落とし及び表面調整
を行う。次に上記下塗り剤を刷毛、スプレー等の適宜な
手段により有機溶剤揮発後の厚みが0.002〜0.2
mm好ましくは0.005〜0.1mmとなるように塗布す
る。下塗り剤の塗布量が少なすぎる場合には、ぬれの低
下、鋼管と内層材防食テープの熱硬化性樹脂組成物層の
界面での接着低下を生じて好ましくない。また、下塗り
剤の塗布量が多すぎる場合にはいかに熱硬化性樹脂と相
溶性の良い硬化剤であっても鋼管と該樹脂層の界面に未
反応の硬化剤が残り接着低下を生じるため、好ましくな
い。
下に説明する。まず、施工すべき鋼管外面を必要に応じ
てブラストやサンドペーパー等で錆落とし及び表面調整
を行う。次に上記下塗り剤を刷毛、スプレー等の適宜な
手段により有機溶剤揮発後の厚みが0.002〜0.2
mm好ましくは0.005〜0.1mmとなるように塗布す
る。下塗り剤の塗布量が少なすぎる場合には、ぬれの低
下、鋼管と内層材防食テープの熱硬化性樹脂組成物層の
界面での接着低下を生じて好ましくない。また、下塗り
剤の塗布量が多すぎる場合にはいかに熱硬化性樹脂と相
溶性の良い硬化剤であっても鋼管と該樹脂層の界面に未
反応の硬化剤が残り接着低下を生じるため、好ましくな
い。
次に、下塗り剤の有機溶剤が揮発しないうちに、すみや
かに内層材防食テープを重ね巻きでスパイラル状に巻き
付ける。巻きはじめ、巻き終りはフッ素樹脂テープ等の
耐熱テープで仮り止めしておくのが好ましい。同様にし
て外層材防食テープを重ね巻きを行う。
かに内層材防食テープを重ね巻きでスパイラル状に巻き
付ける。巻きはじめ、巻き終りはフッ素樹脂テープ等の
耐熱テープで仮り止めしておくのが好ましい。同様にし
て外層材防食テープを重ね巻きを行う。
また、地中埋設等、外部から大きな力を受けるような場
合は、上記テープを巻き付けた外側に、保護テープを巻
くことにより、より完全な防食性能が確保される。保護
テープには、その支持体が、テープとして取り扱える範
囲内で、高い弾性率を有するプラスチックシートまたは
ゴムシートであるのが好ましく、その接着剤層は非極性
ゴムを主成分とする粘着性コンパウンドが好ましい。保
護テープは、少なくとも本発明の防食テープの接着剤層
が硬化するまでの間では、土圧、石等の外力からテープ
を保護し、テープのずれ、しわの発生を防止する効果が
ある。
合は、上記テープを巻き付けた外側に、保護テープを巻
くことにより、より完全な防食性能が確保される。保護
テープには、その支持体が、テープとして取り扱える範
囲内で、高い弾性率を有するプラスチックシートまたは
ゴムシートであるのが好ましく、その接着剤層は非極性
ゴムを主成分とする粘着性コンパウンドが好ましい。保
護テープは、少なくとも本発明の防食テープの接着剤層
が硬化するまでの間では、土圧、石等の外力からテープ
を保護し、テープのずれ、しわの発生を防止する効果が
ある。
以下に実施例を示して本発明を説明する。但し以下の例
に於いて部とあるのは重量部を示す。
に於いて部とあるのは重量部を示す。
実施例1 下塗り剤溶液の配合 2,4,6−ジメチルアミノメチル フエノール ……10部 ジ−n−オクチルフタレート ……45部 メチルエチルケトン ……45部 エポキシ樹脂シート用組成物配合 ビスフェノールA型エポキシ樹脂 (エポキシ当量390) ……60.6部 タルク ……30.3部 アスベスト ……6.06部 ジシアンジアミド系硬化剤 ……3.03部 上記の配合の0.5mmエポキシ樹脂シートに0.07mm
のポリエステルクロス(タテ、ヨコの繊維の本数が夫々
20本/インチ、密度35g/m2、熱変形温度85
℃、ASTM−D648(18.6kg/cm2)を含浸さ
せ、更に0.05mm厚のEVA(エチレン−酢酸ビニル
共重合体、酢酸ビニル14重量%、軟化点61℃)フィ
ルムをラミネートして内層材防食テープの巻回体とし
た。
のポリエステルクロス(タテ、ヨコの繊維の本数が夫々
20本/インチ、密度35g/m2、熱変形温度85
℃、ASTM−D648(18.6kg/cm2)を含浸さ
せ、更に0.05mm厚のEVA(エチレン−酢酸ビニル
共重合体、酢酸ビニル14重量%、軟化点61℃)フィ
ルムをラミネートして内層材防食テープの巻回体とし
た。
外径50mmの鋼管の表面をサンドペーパー(#240)
で研磨した後に、上記の下塗り剤溶液を溶剤揮発後の下
塗り剤層厚みが0.02mm前後になるようにスプレー塗
布し、上記の内層材防食テープをハーフラップで重ね巻
きした。その際、内層材防食テープの巻回体は自己融着
による層間粘着の問題はなく、鋼管への重ね巻きも皺等
の問題なく、スムーズに重ね巻き出来た。
で研磨した後に、上記の下塗り剤溶液を溶剤揮発後の下
塗り剤層厚みが0.02mm前後になるようにスプレー塗
布し、上記の内層材防食テープをハーフラップで重ね巻
きした。その際、内層材防食テープの巻回体は自己融着
による層間粘着の問題はなく、鋼管への重ね巻きも皺等
の問題なく、スムーズに重ね巻き出来た。
次に厚さ0.2mmのポリエチレンシートに天然ゴム、軟
化剤、粘着性付与剤よりなる粘着性コンパウンドを0.
2mmの厚みに塗工した防食テープをハーフラップで重ね
巻きし、被覆鋼管とした。
化剤、粘着性付与剤よりなる粘着性コンパウンドを0.
2mmの厚みに塗工した防食テープをハーフラップで重ね
巻きし、被覆鋼管とした。
この防食処理鋼管を40℃で20寺間放置し、溶剤を揮
発させ、硬化させた。このとき、内層材防食テープは硬
化し、鋼管から剥がすことは不可能であった。
発させ、硬化させた。このとき、内層材防食テープは硬
化し、鋼管から剥がすことは不可能であった。
比較例1 実施例1に於いて下塗り剤溶液を塗布せずに防食テープ
を重ね巻きにして防食処理鋼管とした。その際、内層材
防食テープは鋼管との界面で剥がすことが可能であっ
た。
を重ね巻きにして防食処理鋼管とした。その際、内層材
防食テープは鋼管との界面で剥がすことが可能であっ
た。
比較例2 実施例1に於いて、EVAフィルムをラミネートせずに
内層材防食テープの巻回体を得た。この場合鋼管に重ね
巻きを行う際、内層材防食テープは層間で融離し、重ね
巻きが不可能で防食試験の評価が出来なかった。
内層材防食テープの巻回体を得た。この場合鋼管に重ね
巻きを行う際、内層材防食テープは層間で融離し、重ね
巻きが不可能で防食試験の評価が出来なかった。
比較例3 実施例例1に於いて、ポリエステルクロスを含浸せずに
内層材防食テープとした。この場合、鋼管に重ね巻きを
行う際、張力がかけられず内層材防食テープは延び、鋼
管にゆるく巻き付け鋼管とテープの間に空気が混入し
た。
内層材防食テープとした。この場合、鋼管に重ね巻きを
行う際、張力がかけられず内層材防食テープは延び、鋼
管にゆるく巻き付け鋼管とテープの間に空気が混入し
た。
比較例4 実施例1に於いて、ポリエステルクロスの代わりに、ガ
ラスクロスを含浸させて内層材防食テープとした。
ラスクロスを含浸させて内層材防食テープとした。
この場合、鋼管に重ね巻きを行う際、内層材防食テープ
に皺が入り、外観よく重ね巻きが出来なかった。
に皺が入り、外観よく重ね巻きが出来なかった。
上記の実施例、並びに比較例の被覆パイプを40℃で2
0時間放置した後、以下の試験を行い第1表に示す結果
を得た。
0時間放置した後、以下の試験を行い第1表に示す結果
を得た。
(1)熱水試験:被覆鋼管を100℃沸水中に20日間
浸漬した後、被覆のふくれの発生の観察、ピンホールテ
スターによりAC10KVでピンホールの発生の確認を
行った。
浸漬した後、被覆のふくれの発生の観察、ピンホールテ
スターによりAC10KVでピンホールの発生の確認を
行った。
(2)埋設試験:被覆鋼管内に熱媒オイルを流すことが
出来るように鋼管両端に耐熱、耐圧ホースを取り付け、
地下1mに埋設した後、100℃の熱媒用オイルを10
00/minの流量で20日間流し続けた後、この被覆
鋼管を取り出し、常温に戻した後、被覆のふくれ、しわ
等の外観変化を観察した。
出来るように鋼管両端に耐熱、耐圧ホースを取り付け、
地下1mに埋設した後、100℃の熱媒用オイルを10
00/minの流量で20日間流し続けた後、この被覆
鋼管を取り出し、常温に戻した後、被覆のふくれ、しわ
等の外観変化を観察した。
第1図は本発明法により施工された防食鋼材を示し、第
2図は本発明法に於いて使用する内層材防食テープを、
また第3図は同じく外層材防食テープを示す。 (1)…………鋼材 (2)…………下塗り剤層 (3)…………内層材防食テープ (4)…………外層材防食テープ (3′)…………プラスチックフィルム (3″)…………プラスチック繊維布 (3)…………熱硬化性樹脂組成物層 (4′)…………支持体たる基材 (4″)…………粘着性コンパウンド層
2図は本発明法に於いて使用する内層材防食テープを、
また第3図は同じく外層材防食テープを示す。 (1)…………鋼材 (2)…………下塗り剤層 (3)…………内層材防食テープ (4)…………外層材防食テープ (3′)…………プラスチックフィルム (3″)…………プラスチック繊維布 (3)…………熱硬化性樹脂組成物層 (4′)…………支持体たる基材 (4″)…………粘着性コンパウンド層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 貞光 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電気工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭54−46278(JP,A) 特開 昭51−42740(JP,A) 特開 昭60−47124(JP,A)
Claims (4)
- 【請求項1】(イ)鋼材表面に、 (ロ)熱硬化性樹脂組成物を常温で硬化し得る硬化剤を
含有して成る下塗り剤を塗布し、 (ハ)プラスチックフィルム上に、プラスチック繊維布
をその内部に含有して成る熱硬化性樹脂組成物を形成し
て成る内層材防食テープを重ね巻きし、次いで更にその
上から、 (ニ)プラスチックまたはゴムシートから成る基材と粘
着性コンパウンドから成る粘着層となる外層材テープを
重ね巻きすることを特徴とする鋼材の防食方法。 - 【請求項2】内層材防食テープを構成するプラスチック
フィルムがエチレン−酢酸ビニル共重合体フィルムであ
ることを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の鋼材
の防食方法。 - 【請求項3】内層材防食テープを構成する熱硬化性樹脂
組成物層が硬化剤を含む熱硬化性樹脂組成物から成る接
着層であることを特許請求の範囲第1項に記載の鋼材の
防食方法。 - 【請求項4】熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂を主成分とす
るものである特許請求の範囲第1項に記載の防食方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22250985A JPH069866B2 (ja) | 1985-10-04 | 1985-10-04 | 鋼材の防食方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22250985A JPH069866B2 (ja) | 1985-10-04 | 1985-10-04 | 鋼材の防食方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6282022A JPS6282022A (ja) | 1987-04-15 |
JPH069866B2 true JPH069866B2 (ja) | 1994-02-09 |
Family
ID=16783544
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22250985A Expired - Lifetime JPH069866B2 (ja) | 1985-10-04 | 1985-10-04 | 鋼材の防食方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH069866B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4759729B2 (ja) * | 2005-04-20 | 2011-08-31 | 国立大学法人九州大学 | 高圧タンクの製造装置並びに高圧タンクの製造方法 |
JP6005480B2 (ja) * | 2012-11-05 | 2016-10-12 | 公益財団法人鉄道総合技術研究所 | 電車線支持用frp絶縁水平パイプの製造方法 |
CN108105531A (zh) * | 2017-12-18 | 2018-06-01 | 中裕软管科技股份有限公司 | 一种具有耐腐蚀性的海底地管护套管及其制备工艺 |
-
1985
- 1985-10-04 JP JP22250985A patent/JPH069866B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6282022A (ja) | 1987-04-15 |
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