JPH0698594A - 誘導電動機の制御方法及び制御装置 - Google Patents

誘導電動機の制御方法及び制御装置

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JPH0698594A
JPH0698594A JP5177760A JP17776093A JPH0698594A JP H0698594 A JPH0698594 A JP H0698594A JP 5177760 A JP5177760 A JP 5177760A JP 17776093 A JP17776093 A JP 17776093A JP H0698594 A JPH0698594 A JP H0698594A
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忠夫 下津
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】負荷、慣性、二次時定数の大小にかかわらず、
惰性回転中の誘導電動機をスムーズに再付勢できる制御
方法及び制御装置を提供する。 【構成】電力変換手段1の出力を誘導電動機6に与え出
力電圧V1を所定値から、電力遮断後も誘導電動機6が
所定の時間Taの間、所定値V2以上の残留電圧を発生
するに要する値まで次第に大きくする。次に電力変換手
段から誘導電動機への電力供給を中断する。電力供給を
断ってから時間Ta内に前記誘導電動機の残留電圧の周
波数fmを周波数検知手段10により検知する。残留電
圧の周波数fmに応じた周波数の電力を、電力変換手段
1から誘導電動機6に供給し再付勢する。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、惰性回転中の誘導電動
機に出力周波数F1出力電圧V1共に変えることができる
インバータやサイクロコンバータのような電力変換手段
から電力を供給し、再付勢する誘導電動機の制御方法及
び制御装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】惰性回転中の誘導電動機を再付勢する要
求は瞬時停電が発生した場合に生じる。また商用電源で
付勢していた慣性の大きな負荷を早く停止させるため
に、出力周波数、出力電圧共に変えることのできる電力
変換手段からの付勢に接続換えし、回生制動をかけるよ
うな場合にも生じる。 【0003】このように惰性回転中の誘導電動機に残留
電圧の周波数と大きく異なる周波数の電力を印加する
と、電動機及び電力変換手段には大きな電流が流れる。
この大きさの電流にも耐えられる電力変換手段は相当に
高価なものになる。 【0004】そこで残留電圧の周波数を検知して、この
周波数に電力変換手段から誘導電動機に印加する電力の
初期周波数を合わせ、再始動することが特開昭55−8
250号公報に開示されている。 【0005】また一方では誘導電動機の回転速度を速度
発電機で検知し、この速度発電機の出力から誘導電動機
の残留電圧の周波数を想定しようとする提案が特開昭5
7−129198号公報で成されている。しかし誘導電
動機に速度発電機を結合するためには、誘導電動機の出
力軸に特殊な加工をしなければならない。 【0006】この点残留電圧を直接検知する方式であれ
ば誘導電動機にはなんら特殊な加工をすることなく制御
回路上だけで対策がとれる。しかし、この方式の問題点
は、惰性回転中であるにもかかわらず負荷の状態によっ
ては残留電圧がごく短時間のうちに零になってしまうこ
とである。残留電圧がない場合でも惰性回転中の誘導電
動機にむやみに交流電力を供給するとやはり大きな負荷
電流が流れる。 【0007】さて、誘導電動機の一次側を開放(即ち電
源断と等価)した場合、一次側の残留電圧Vmは 【0008】 【数1】 【0009】となる。 【0010】但しT2は二次時定数で 【0011】 【数2】 【0012】であらわされる。 【0013】Mは一次と二次間の相互インダクタンス r2は二次抵抗 L2は二次リアクタンス ωは回転子角速度 i20は二次電流の初期値である。 【0014】上記数1に於いて負荷の慣性つまりGD2
は大きいけれども負荷そのものは小さいという条件下で
は回転角速度ωは急速には下降しないから 【0015】 【数3】 【0016】となる。 【0017】但しV10は一次側開放直後の一次側残留電
圧の実効値である。 【0018】このときの残留電圧の波形Vmの周期は二
次時定数T2に大きく依存し、図1に示すようにほぼ等
しい周期で比較的長い時間かかって減衰する。 【0019】一方負荷のGD2は小さいが負荷そのもの
は大きいという条件下では残留電圧Vmは 【0020】 【数4】 【0021】となる。 【0022】このときの残留電圧の波形Vmは図2に示
すようになり、周期も振幅も急激に変化し、比較的短時
間のうちに減衰する。 【0023】以上の説明から明らかなように残留電圧の
残留時間は負荷の大きさ、負荷の慣性の大きさ、及び二
次時定数の大きさに大きく左右される。そして仮に負荷
が小さく、慣性が大きい場合でも二次時定数が短ければ
停電時間の長さによっては誘導電動機が惰性で回転して
いるときでも残留電圧を検出することは不可能となる。 【0024】 【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような点
に鑑み成されたものであって、その目的とするところは
負荷の大小、慣性の大小及び二次時定数の大小にかかわ
らず誘導電動機をスムーズに再付勢することができる制
御方法及び制御装置を提供することにある。 【0025】 【課題を解決するための手段】すなわち本発明では電力
変換手段の出力を誘導電動機に与えた状態で、電力変換
手段の出力電圧V1を、所定値から、電力遮断後も誘導
電動機が所定の時間Taの間、所定値V2以上の残留電
圧を発生するに要する値まで、次第に大きくする仮電力
供給工程を設ける。 【0026】この仮電力供給工程ののち、電力変換手段
から誘導電動機への電力供給を中断する電力供給中断工
程を設け、この工程中で電力供給を断ってから前記時間
Ta内に誘導電動機の残留電圧Vmの周波数fmを検知
する。そしてそのあとで本電力供給工程へと移行する。 【0027】ここで仮電力供給工程で電力変換手段の出
力を誘導電動機に与えた状態で、出力電圧V1を所定値
から次第に大きくするという条件は特に大切である。過
電流継電器を電力変換手段の逆変換器入力側に入れ、こ
の過電流継電器が働く周波数と電圧とを求めてみた。そ
れによると最初から50HZで70Vの電圧を誘導電動
機に印加した場合には過電流継電器は動作しなかったが
最初から50HZで100Vの電圧を誘導電動機に印加
した場合には過電流継電器は作動してしまった。 【0028】これに対して本発明のように出力周波数F
を5HZから15HZまで、出力電圧V1を20から6
0Vまで直線的に0.04secの間に次第に変化させ
た場合は過電流継電器は作動しなかった。 【0029】一般に残留電圧Vmの大きさは電源遮断時
の周波数をFf、出力電圧をVfとすると 【0030】 【数5】 【0031】なる関係がある。 【0032】従って仮電力供給工程で電力変換手段の出
力を誘導電動機に与えた状態で、出力周波数F1及び出
力電圧V1を所定値から共に次第に大きくすれば、最初
から一定値の電圧を印加する場合に比べて電流を抑制し
ながら、残留電圧を大きくすることができるのである。 【0033】以上は制御方法であるが本発明制御装置は
電力変換手段と周波数検知手段と、残留電圧不足検知手
段と、速度設定手段と、第1、第2の制御手段とを有し
ている。このうち電力変換手段は出力周波数、出力電圧
共に変えることができるものであり、これの出力端子は
誘導電動機に接続してある。この電力変換手段としては
インバータやサイクロコンバータを使用することができ
る。 【0034】周波数検知手段は誘導電動機の残留電圧の
周波数を検知する。 【0035】残留電圧不足検知手段は、誘導電動機の残
留電圧が、零か又は小さくて周波数検知手段が周波数を
検知できないことを出力する。 【0036】速度設定手段は誘導電動機の運転したい速
度を設定する。これにより出力周波数Fsが設定される
と見ても良い。第1、第2の制御手段は周波数検知手
段、残留電圧不足検知手段及び速度設定手段の出力を受
け、周波数検知手段が周波数fmを検知したときには電
力変換手段の出力周波数F1をfmに保ちながら出力電
圧V1を周波数fmに応じた大きさまで次第に高くし、
その後出力周波数F1と出力電圧V1とを速度設定手段の
出力に次第に近づけるように構成する。 【0037】またスイッチング制御手段は残留電圧不足
検知手段が残留電圧の不足を示す信号を出しているとき
には、電力変換手段の出力を誘導電動機に与えた状態で
出力電圧V1を所定値から、電力遮断後も誘導電動機が
所定の時間Taの間、所定値V2以上の残留電圧を発生
するに要するまで、共に次第に大きくし、その後電力変
換手段から誘導電動機への電力供給を中断するように構
成する。 【0038】 【作用】仮電力供給の間、電力変換手段から惰性回転中
の誘導電動機に、出力電圧と出力周波数が共に次第に大
きくなる交流電力が供給される。前記仮電力供給の後、
前記電力変換手段から前記誘導電動機への電力供給は中
断される。前記電力供給中断工程中で、前記誘導電動機
に残留電圧が発生すると該残留電圧の周波数は残留電圧
周波数検知手段により検出される。検出された前記残留
電圧の周波数に応じた周波数の交流電力が前記電力変換
手段から前記誘導電動機に連続供給されるので、前記誘
導電動機および電力変換手段に流れる過電流は抑制され
る。 【0039】 【実施例】図3に於いて全体を1で示す電力変換手段は
順変換器2と平滑用コンデンサ3と逆変換器4とで構成
してある。順変換器2は6つのダイオードD1〜D6を三
相ブリッジに接続して構成してあり、その入力端子は三
相交流電源5に接続してある。平滑用コンデンサ3は順
変換器2の出力端子間に接続してある。逆変換器4は6
個のトランジスタT1〜T6を三相ブリッジに接続し、且
つ夫々のトランジスタT1〜T6に逆並列にフライホイー
ル用ダイオードD7〜D12を接続して構成してある。こ
の逆変換器4の出力端子は三相誘導電動機6に接続して
ある。7は三相誘導電動機6の残留電圧を、三相誘導電
動機6の一次側から絶縁して取り出すトランスである。
このトランス7は全波整流回路8の、出力側に接続した
オフデェレタイマ9の付勢時開路接点9bを介して三相
誘導電動機6の入力端子に接続してあり、停電時及び電
源復帰後、例えば2secの間だけ三相誘導電動機6の
残留電圧を取り出すように構成し三相誘導電動機6を運
転中の電力消費を極力小さくするようにしている。10
はトランス7の出力周波数、つまり残留電圧の周波数f
mを検知する周波数検知手段、11はトランス7の出力
電圧の位相αを検知する位相検知手段である。12は残
留電圧不足検知手段であって、トランス7の出力が零で
あったり、零でなくても、その出力が小さくて、一定値
に達してなく周波数検知手段10や位相検知手段11が
周波数や位相を検知することが不可能であることを表わ
す信号を出力する。13は逆変換器4の入力電流を検出
するためのシャント抵抗である。14は三相誘導電動機
の運転速度を設定する速度設定手段である。15は全波
整流回路8の出力が一定値以下になったことにより三相
交流電源5からの電源遮断を知らせる電源遮断検知手段
である。16はスイッチング制御手段であり、これの制
御に必要な電力は全波整流回路8から得ている。そして
このスイッチング制御手段16の入力側には停電が発生
しても約100msecの間はこの制御手段16が動作
できるように電力を維持するコンデンサ17が接続して
ある。 【0040】さて制御手段16はマイクロコンピュータ
であり、これは周波数検知手段10、速度設定手段14
及びシャント抵抗13の出力を夫々アナログ・ディジタ
ル変換回路18、19、20、21を介し、更に残留電
圧不足検知手段12及び電源遮断検知手段15から信号
を受け、図4および図5に示すフローチャートのように
動作する。すなわち、いま三相誘導電動機6が三相交流
電源5から電力変換手段1を介して電力を受け、速度設
定手段14の設定に応じた速度で回転しているときにス
テップ50で電源遮断が発生すると、その情報は電源遮
断検知手段15からスイッチング制御手段16にもたら
される。これにより制御手段16は自らもっている図示
しないタイミング信号発生回路の出力信号の計数を開始
し、ステップ51に示すように遮断時間計数を開始す
る。ステップ52では制御手段16は、電源遮断時間が
Tbよりも長かったかどうかを判断する。その結果、も
し電源遮断時間がTbよりも短かった場合には、ステッ
プ53へ移行し、そのまま運転を続行する。時間Tbは
電源遮断が発生しても平滑用コンデンサ3が蓄えていた
電力より三相誘導電動機6に電力を供給できる時間であ
り、平滑用コンデンサ3と三相誘導電動機6の容量とか
ら適当な値を選択することになるが、10msec〜2
0msec程度に選択するのが平滑用コンデンサ3を特
別に大きくする必要がなく適当であろう。ステップ52
で判定した結果、遮断時間がTbに等しいか、これより
も経過した場合は、スイッチング制御手段16はステッ
プ54へ移行し電源遮断検知手段15から信号を取り込
んで、電源遮断が終了しているかどうかを判断する。そ
の結果、電源が終了していればステップ55へ移行し、
ステップ51で行っている遮断時間の計数を終了させ
る。これにより三相誘導電動機6はなにごとも起こらな
かったかのように運転を続行する。もしステップ54で
判断した結果、電源遮断が終了してない場合にはステッ
プ56へ移行し、スイッチング制御手段16はトランジ
スタT1〜T6のすべてのベース信号を遮断する。スッテ
プ56でベース信号遮断後も、制御手段16はステップ
57に示すように電源遮断検知手段15から信号を取り
込み、電源遮断が終了したかどうかを判断する。その結
果、電源遮断が終了していなければこの判断を一定時間
間隔で繰り返し行う。もし電源遮断が終了していなけれ
ば制御手段16はステップ58へ移行し残留電圧不足検
知手段12から信号を取り込む。その結果残留電圧不足
検知手段12が、残留電圧の大きさが充分であることを
示す信号を出力しているときにはステップ59へ進み、
不足していることを示す信号を出力しているときにはス
テップ60へ進む。なお電源遮断が発生してから電源遮
断が終了して更に2secの間はオフデエレタイマ9の
接点9bは閉状態に保たれ、残留電圧検知手段12によ
る残留電圧不足検知、周波数検知手段10による周波数
検知及び位相検知手段11による位相検知を可能にす
る。 【0041】さて、ステップ59ではスイッチング制御
手段16は周波数検知手段10から残留電圧の周波数を
読み取り、位相検知手段11からは残留電圧の位相を読
み取る。そして逆変換器4から三相誘導電動機6に供給
する電力の周波数が周波数検知手段10で検知した周波
数fm、位相が位相検知手段11で検知した位相に合致
するように周波数及び位相を設定する。ステップ60に
ついてはあとで説明する。スイッチング制御手段16は
ステップ59のあとステップ61に進む。ステップ61
では逆変換器4の出力周波数をfmに保ったまま、出力
電圧V1を次第に高くする。 【0042】ところで三相誘導電動機6を、速度の変化
にかかわらず出力が一定になるように制御する場合は図
6に示すように逆変換器4の出力周波数F1対出力電圧
V1の比が一定になるように制御する。図7や図8に示
すように出力周波数F1の低い範囲で出力電圧に出力周
波数が大きくなるにつれて、次第に小さくなるバイアス
を加える場合もある。 【0043】いずれにしてもステップ62では周波数検
知手段10で検知した周波数fmに対応する電圧Vmま
で、逆変換器4の出力電圧が上昇したかどうかを判断
し、もしVmよりも低ければ更に電圧を上昇させVmに
等しくなったら次のステップ63へ進む。ステップ63
では制御手段16は速度設定手段14からの信号を読み
取り、ステップ64へ進む。ステップ64では制御手段
16は、逆変換器4の出力が速度設定手段14で設定さ
れた速度に対応する周波数Fs及び電圧Vsになるよう
に図6〜図8に示した特性線に沿って周波数F1及び電
圧V1を制御する。その後ステップ65に進み、出力周
波数F1がFsで、しかも出力電圧がV1がVsになった
かどうかを比較し、F1≠Fs、V1≠Vsの場合は勿論
F1=Fs、V1=Vsの場合もステップ63に戻り三相
誘導電動機6の速度が速度設定手段14で設定された速
度になるように制御を続ける。 【0044】さて、図9はステップ60へ進む場合のタ
イムチャートを示している。ここでAは電源遮断状況を
示しており、電源ON状態にあったものが時点t1で電
源遮断が生じ、その後時点t4で再び電源ONになった
状態を示している。 【0045】Bは三相誘導電動機6の速度を表してい
る。時点t1で電源遮断が発生しても直ちに三相誘導電
動機6の速度は低下しない。平滑用コンデンサ3から1
0〜20msecの間は電力が供給されるからである。
その時点t2が来ると,ステップ52、54で示したよ
うにように電源は強制的に遮断されるからV1で示す逆
変換器4の出力電圧は零になり、これに伴ってF1で示
す周波数も零になる。またBで示す電動機6の速度も次
第に低下する。Cは電動機6の誘起電圧を表している。
時点t1で電源が遮断されたあとは残留電圧と呼ばれ、
その大きさは図1、図2にも示したように次第に小さく
なり、時点t3でほぼ零になる。 【0046】図9ではこの残留電圧がほぼ零になってか
ら時点t4で電源がオン状態になっているので、ステッ
プ58での判断の結果、当然にステップ60へ進む。ス
テップ60では電力変換手段1の出力を誘導電動機6に
与えた状態で、出力周波数F1及び出力電圧V1を所定値
から、電力遮断後も誘導電動機6が所定の時間Taの
間、所定値V2以上の残留電圧を発生するに要する値F
a、Vaまで共に次第に大きくする。このステップ60
に於いて、出力周波数F1と出力電圧V1とはV1/F1=
一定の条件を保ちながら次第に大きくする。特に誘導電
動機6の定格周波数をFr、定格電圧をVrとするとき
出力周波数F1と出力電圧V1とはV1/F1=Vr/Fr
の条件を保ちながら、つまり図6に示した特性曲線に沿
って次第に大きくすることが望ましい。あるいは出力周
波数F1と出力電圧V1とはF1=0のときV1=プラスの
所定値から定格周波数Fr、定格電圧Vrに向かって、
つまり図7、図8に示した特性曲線に沿って次第に大き
くしても良い。このとき初期周波数は零である必要はな
く、例えば3〜5Hz程度であっても良い。また更に図
6〜図8に示した特性曲線を若干下方ヘ平行移動したよ
うな特性曲線上に沿わせて周波数F1と電圧V1とを次第
に上昇させても良い。なお、実験によればTaは5〜3
sec、Vaは30V以上、Faは15HZ以上が適当
であることが分かった。制御手段16はステップ60の
次にステップ70へ進む。ここでは周波数F1及び電圧
V1があらかじめ予定した予定値Fa、Vaまで上昇し
たかどうかを判断する。ステップ60と70とを合わせ
たのが仮電力供給工程である。図9の時点t5〜t6に示
してある状態が仮電力供給工程に於ける状態である。ス
テップ70で、もし出力周波数F1、出力電圧V1とも予
定値Fa、Vaに達していればステップ71へ進む。ス
テップ71では電力変換手段1から誘導電動機6への電
力供給を断つ電力供給中断工程を実行する。電力変換手
段1からの電力供給遮断は、スイッチング制御手段16
からトランジスタT1〜T6ヘのベース信号を遮断するこ
とによって行う。このベース信号遮断を行った時間は、
図9にはt6〜t7として示してある。このベース信号遮
断を行ってから時間Taの間にステップ72を実行す
る。ステップ72では残留電圧Vmが周波数検知手段1
0、位相検知手段11が正常に動作するのに充分な大き
さを持っているかを判断する。その結果もし充分であれ
ばステップ59へ戻る。そしてこのときステップ59で
実行する残留電圧周波数検知工程であり、このステップ
59では残留電圧位相検知も一緒に実行していることに
なる。この残留電圧周波数検知工程は図9に示す時点t
6〜t7の間で実行されることになる。本電力供給工程は
ステップ61〜65で行われる。図9の時点t7以降に
このときの状態が示されている。特に時点t8〜t9の間
にはステップ63、64及び65を実行した結果の状態
を、時点t9以降は定常運転状態になった以降の状態を
示している。 【0047】さてステップ72で残留電圧の大きさが不
充分であると判断されたときには電動機6は停止してい
ると判断し、スイッチング制御手段16は通常行われて
いるように周波数と電圧とを図6〜図7に示した関係を
保ちながら次第に上昇させ、始動を行う。なおステップ
70で出力周波数F1出力電圧V1ともに予定値Fa、V
aよりも小さいと制御手段16が判断した場合にはステ
ップ75へ進み、制御手段16はアナログ・ディジタル
変換器21の出力信号I1を取込む。その結果I1が過電
流検出レベルI0よりも大きいとスイッチング制御手段
16が判断したときにはステップ71へ進む。逆に小さ
いと判断したときには、ステップ60へ戻る。仮電力供
給工程を設けない場合には300rpmで惰性回転中の
電動機をスムーズに再始動できなかったが、以上のよう
に仮電力供給工程を設けることにより200rpmで惰
性回転中の電動機をスムーズに再始動できた。 【0048】残留電圧の検知にはトランス7に変えて図
10に示すようにホトカプラPC1、PC2を用いて残
留電力の周波数と位相とを検知することがきる。つまり
ホトカプラPC1、PC2の発光ダイオード81、82
を逆並列に接続し、更にこれにコンデンサ83を並列に
接続し抵抗84を介して三相誘導電動機6の相V、W間
に接続する。一方ホトカプラPC1、PC2のホトトラ
ンジスタ85、86も並列に接続し、2つの比較器8
7、88を介してフリップフロップFFにかけると図1
1に示すように残留電力Vmの周波数の2倍の周波数の
パルスPが得られる。このパルスをカウンタ89に入力
して計数する。このカウンタは発振器90から一定間隔
毎にリセット信号を受けるから、図示しないゲート回路
を通してリセットが成される直前の計数を読むことによ
り残留電圧の周波数を求めることができる。フリップフ
ロップFFからの信号の位相を見て残留電圧の位相を知
ることができる。またフリップフロップFFからパルス
が出ないときには残留電圧が不足しているか、零である
ことを知ることができる。フリップフロップFFからの
パルス数を増したい場合には三相誘導電動機6の各相間
にホトカプラを設ければ良い。なおR1〜R10は抵抗、
97はコンデンサである。端子P1にはプラス電位が与
えられる。 【0049】以上図示の実施例について説明したが本発
明は以上の実施例に限定されるものではなく、種々の変
更が可能である。例えばマイクロコンピュータを用いる
ことなく制御手段を構成することができる。また仮電力
供給工程に於いて、時間の経過と共に若干づつ出力周波
数を増加させても良い。 【0050】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よれば惰性回転中の誘導電動機に残留電圧がなくても、
この残留電圧を仮電力供給工程とこれに続く電力供給中
断工程を設け、残留電圧を強制的に作り電力供給中断工
程中に残留電圧の周波数を求めて、この周波数に合った
周波数で再付勢を行うので初期の目的を達成できる効果
がある。
【図面の簡単な説明】 【図1】従来技術を説明するのに用いる残留電圧のタイ
ムチャートである。 【図2】従来技術を説明するのに用いる残留電圧のタイ
ムチャートである。 【図3】本発明による制御装置の一実施例を示す回路図
である。 【図4】本発明による一実施例の動作フローチャートで
ある。 【図5】本発明による一実施例の動作フローチャートで
ある。 【図6】電力変換手段の出力周波数対出力電圧特性の夫
々異なる例を示す特性線図である。 【図7】電力変換手段の出力周波数対出力電圧特性の夫
々異なる例を示す特性線図である。 【図8】電力変換手段の出力周波数対出力電圧特性の夫
々異なる例を示す特性線図である。 【図9】本発明による一実施例の動作タイムチャートで
ある。 【図10】図3に示した実施例の要部(残留電圧検知)
の他の実施例を示す回路図である。 【図11】図10に示した回路の動作を説明するタイム
チャートである。 【符号の説明】 1……電力変換手段、 10……周波数検知
手段、11……位相検知手段、 14……速
度設定手段、15……電源遮断検知手段、 16
……制御手段、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 薮 雅智 千葉県習志野市東習志野7丁目1番1号 日立京葉エンジニアリング株式会社内

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 惰性回転中の誘導電動機に出力周波数および出力
    電圧を共に変えることができる電力変換手段から交流電
    力を供給し前記誘導電動機を付勢する誘導電動機の制御
    方法において、 前記電力変換手段から前記誘導電動機へ交流電力を供給
    し該交流電力の出力電圧と出力周波数を共に次第に大き
    くする仮電力供給工程と、 前記仮電力供給工程の後、前記電力変換手段から前記誘
    導電動機への電力供給を中断する電力供給中断工程と、 前記電力供給中断工程中で、前記誘導電動機の残留電圧
    の周波数を検知する残留電圧周波数検知工程と、 前記残留電圧周波数検出工程で求めた残留電圧の周波数
    に応じた周波数で前記電力変換手段から前記誘導電動機
    に交流電力を連続供給する本電力供給工程を有すること
    を特徴とする誘導電動機の制御方法。 2. 出力周波数及び出力電圧を共に変えることができ
    出力端子が誘導電動機に接続してある電力変換手段と、 前記誘導電動機の残留電圧の周波数を検知する周波数検
    知手段と、 前記残留電圧検出し所定値と比較して該残留電圧が所定
    値以下のとき信号を出力する残留電圧不足検知手段と、 前記誘導電動機の速度を設定する速度設定手段と、 前記電力変換手段の出力周波数を前記周波数検知手段の
    検知周波数に保ちながら出力電圧を前記周波数に応じた
    大きさまで次第に高くし、その後、前記出力周波数と出
    力電圧とを前記速度設定手段の出力に応じた値に次第に
    近づける第1の制御手段と、 前記残留電圧不足検知手段の残留電圧不足検知信号に応
    答して、前記電力変換手段の出力電圧と出力周波数を、
    所定の時間の間、所定値まで次第に大きくし、その後、
    前記電力変換手段から前記誘導電動機への電力供給を中
    断する第2の制御手段とを備えたことを特徴とする誘導
    電動機の制御装置。 3. 更に前記残留電圧の位相を検知する位相検知手段
    を備え、 第1の制御手段は、前記電力変換手段の出力周波数を前
    記位相検知手段の検知位相に合わせ且つ前記周波数検知
    手段の検知周波数に保ちながら出力電圧を前記周波数に
    応じた大きさまで次第に高くし、その後、前記出力周波
    数と出力電圧とを前記速度設定手段の出力に応じた値に
    次第に近づけることを特徴とする特許請求の範囲第2項
    記載の誘導電動機の制御装置。
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