JPH0697260B2 - 超音波を用いた物体感知装置 - Google Patents
超音波を用いた物体感知装置Info
- Publication number
- JPH0697260B2 JPH0697260B2 JP17512986A JP17512986A JPH0697260B2 JP H0697260 B2 JPH0697260 B2 JP H0697260B2 JP 17512986 A JP17512986 A JP 17512986A JP 17512986 A JP17512986 A JP 17512986A JP H0697260 B2 JPH0697260 B2 JP H0697260B2
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- reflection
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- Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)
- Length Measuring Devices Characterised By Use Of Acoustic Means (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は超音波を用いた物体感知装置に関し、特に自動
ドアの開閉のための人間感知装置に関する。
ドアの開閉のための人間感知装置に関する。
(従来の技術) 従来、超音波を用いた物体感知装置、例えば自動ドアの
開閉のための人間感知装置はよく知られている。超音波
の反射波の中には、目的とする物体の反射波のほかに、
周囲の床や壁などからの反射波(以下、周囲反射とい
う)が含まれており、これらを正しく区別することが重
要である。したがって、目的とする物体が存在しないと
きの反射波の特徴(以下、基本パターンという)を物体
感知装置に記憶させておけば、目的とする物体からの反
射があったときに、これを基本パターンから区別するこ
とができる。
開閉のための人間感知装置はよく知られている。超音波
の反射波の中には、目的とする物体の反射波のほかに、
周囲の床や壁などからの反射波(以下、周囲反射とい
う)が含まれており、これらを正しく区別することが重
要である。したがって、目的とする物体が存在しないと
きの反射波の特徴(以下、基本パターンという)を物体
感知装置に記憶させておけば、目的とする物体からの反
射があったときに、これを基本パターンから区別するこ
とができる。
(発明が解決しようとする問題点) 上述した従来の物体感知装置では、記憶した基本パター
ンが常に周囲反射を正しく反映しているものとは限らな
かった。すなわち、記憶している基本パターンを作成し
たときと、その後にそれぞれの観測サイクルを実施して
いるときとでは、観測条件例えば周囲温度や空気の流れ
の状態などが異なり、記憶している基本パターンと各観
測サイクルでの基本パターンとの間でずれが生じること
になる。このずれのために、たとえ目的とする物体が存
在しなくても、誤って物体を感知したと判断することに
なる。
ンが常に周囲反射を正しく反映しているものとは限らな
かった。すなわち、記憶している基本パターンを作成し
たときと、その後にそれぞれの観測サイクルを実施して
いるときとでは、観測条件例えば周囲温度や空気の流れ
の状態などが異なり、記憶している基本パターンと各観
測サイクルでの基本パターンとの間でずれが生じること
になる。このずれのために、たとえ目的とする物体が存
在しなくても、誤って物体を感知したと判断することに
なる。
本発明の目的は、記憶すべき基本パターンを作成するに
あたって、予測される基本パターン変動量を考慮するこ
とによって、誤った判断をしないような超音波を用いた
物体感知装置を提供することにある。
あたって、予測される基本パターン変動量を考慮するこ
とによって、誤った判断をしないような超音波を用いた
物体感知装置を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) 前記目的を達成するために本発明による超音波を用いた
物体感知装置は、超音波送波器と、超音波受波器と、超
音波受波器からの電気信号を所定の時間間隔ごとに所定
の基準値と比較してその比較結果に応じたパルスを発生
する比較器と、比較器からのパルスを受けて時間軸上の
パルス群パターンすなわち反射パターンを形成する手段
と、反射パターンを記憶する手段と、基本の反射パター
ンを作成するための観測サイクルと物体を感知するため
の観測サイクルとの間で前記所定の基準値を変更する手
段と、前記基本の反射パターンを作成するにあたって観
測サイクルを複数回実行させる手段と、複数個の反射パ
ターンを重ね合わせて基本の反射パターンを作成する手
段と、物体を感知するための観測サイクルで得られた反
射パターンと前記基本の反射パターンとを比較して物体
感知信号を出力する手段とを有している。
物体感知装置は、超音波送波器と、超音波受波器と、超
音波受波器からの電気信号を所定の時間間隔ごとに所定
の基準値と比較してその比較結果に応じたパルスを発生
する比較器と、比較器からのパルスを受けて時間軸上の
パルス群パターンすなわち反射パターンを形成する手段
と、反射パターンを記憶する手段と、基本の反射パター
ンを作成するための観測サイクルと物体を感知するため
の観測サイクルとの間で前記所定の基準値を変更する手
段と、前記基本の反射パターンを作成するにあたって観
測サイクルを複数回実行させる手段と、複数個の反射パ
ターンを重ね合わせて基本の反射パターンを作成する手
段と、物体を感知するための観測サイクルで得られた反
射パターンと前記基本の反射パターンとを比較して物体
感知信号を出力する手段とを有している。
上記構成によれば、本発明の目的を完全に達成すること
ができる。
ができる。
(実施例) 以下、図面等を参照して本発明をさらに詳しく説明す
る。
る。
第1図は本発明の一実施例のブロック図である。この実
施例は、本発明の物体感知装置を自動ドアの開閉制御に
応用したものである。第1図において、発振器1からの
電気信号は増幅器2で増幅されて超音波送波器3に入力
される。送波器3から発射された超音波は自動ドアの付
近の床や壁あるいは人間などに反射して、その反射波は
超音波受波器4で受信される。受信された超音波は受波
器4で電気信号に変換されて増幅器5で増幅される。増
幅器5からの反射信号は比較器6に入力され、所定の時
間間隔ごとに基準電圧と比較される。反射信号の電圧が
基準電圧より高いときは、比較器6からパルスが出力さ
れる。反射信号の電圧が基準電圧より低いときは、比較
器6からは何も出力されない。比較器6の出力はマイク
ロプロセッサ7の反射パターン形成手段8に入力され
る。反射パターン形成手段8では、時間軸に沿ってパル
スが配置され、その結果、反射パターンが形成される。
送波器3および受波器4に近いところで超音波が反射し
た場合には、これに対応するパルス群が反射パターン上
に早い時点で現れる。遠いところで反射した場合には、
遅い時点で現れることになる。
施例は、本発明の物体感知装置を自動ドアの開閉制御に
応用したものである。第1図において、発振器1からの
電気信号は増幅器2で増幅されて超音波送波器3に入力
される。送波器3から発射された超音波は自動ドアの付
近の床や壁あるいは人間などに反射して、その反射波は
超音波受波器4で受信される。受信された超音波は受波
器4で電気信号に変換されて増幅器5で増幅される。増
幅器5からの反射信号は比較器6に入力され、所定の時
間間隔ごとに基準電圧と比較される。反射信号の電圧が
基準電圧より高いときは、比較器6からパルスが出力さ
れる。反射信号の電圧が基準電圧より低いときは、比較
器6からは何も出力されない。比較器6の出力はマイク
ロプロセッサ7の反射パターン形成手段8に入力され
る。反射パターン形成手段8では、時間軸に沿ってパル
スが配置され、その結果、反射パターンが形成される。
送波器3および受波器4に近いところで超音波が反射し
た場合には、これに対応するパルス群が反射パターン上
に早い時点で現れる。遠いところで反射した場合には、
遅い時点で現れることになる。
自動ドアの付近に人間が近づいたことを超音波で感知す
るためには、人間がいないときの基本の反射パターン
(以下、基本パターンという)をあらかじめ定めておく
必要がある。この基本パターンを作成する際には、予測
される基本パターンの変動量を見込んで、大きめのパタ
ーンを作ることになる。そのためには、(1)比較器6
の基準電圧を低くする、(2)観測サイクルを複数回繰
り返し、得られた反射パターン重ね合わせて基本パター
ンとする、という二つの対策を実行する。
るためには、人間がいないときの基本の反射パターン
(以下、基本パターンという)をあらかじめ定めておく
必要がある。この基本パターンを作成する際には、予測
される基本パターンの変動量を見込んで、大きめのパタ
ーンを作ることになる。そのためには、(1)比較器6
の基準電圧を低くする、(2)観測サイクルを複数回繰
り返し、得られた反射パターン重ね合わせて基本パター
ンとする、という二つの対策を実行する。
すなわち、第1図において、比較器6の基準電圧を低く
するためには、マイクロプロセッサ7の基準電圧変更手
段9を利用する。このときの基準電圧をV1とする。ある
観測サイクルで得られた反射パターンは、反射パターン
記憶手段10に記憶しておく。そして、次の観測サイクル
で得られた反射パターンも同様に、反射パターン記憶手
段10に記憶しておく。このようにして、本実施例では20
回の観測サイクルを繰り返し、20個の反射パターンを得
ている。観測サイクルを繰り返すには、観測サイクル繰
り返し手段11から発振器1に対して発振指令を出せばよ
い。次に、20個の反射パターンを重ね合わせ手段12で重
ね合わせ、その結果を、基本パターンとして基本パター
ン記憶手段13に記憶する。なお、20個の反射パターンを
記憶する代わりに、直前の記憶済みの反射パターンと現
在の反射パターンとを重ね合わせて新しい反射パターン
とし、これを同じ場所に記憶していくこともできる。こ
のほうがメモリの節約になるであろう。
するためには、マイクロプロセッサ7の基準電圧変更手
段9を利用する。このときの基準電圧をV1とする。ある
観測サイクルで得られた反射パターンは、反射パターン
記憶手段10に記憶しておく。そして、次の観測サイクル
で得られた反射パターンも同様に、反射パターン記憶手
段10に記憶しておく。このようにして、本実施例では20
回の観測サイクルを繰り返し、20個の反射パターンを得
ている。観測サイクルを繰り返すには、観測サイクル繰
り返し手段11から発振器1に対して発振指令を出せばよ
い。次に、20個の反射パターンを重ね合わせ手段12で重
ね合わせ、その結果を、基本パターンとして基本パター
ン記憶手段13に記憶する。なお、20個の反射パターンを
記憶する代わりに、直前の記憶済みの反射パターンと現
在の反射パターンとを重ね合わせて新しい反射パターン
とし、これを同じ場所に記憶していくこともできる。こ
のほうがメモリの節約になるであろう。
次に、人間を感知するための観測サイクルについて説明
する。このときは比較器6の基準電圧をV2とする。V2は
V1より高く設定される。比較器6の出力パルスに基づい
て、反射パターン形成手段8で反射パターンが形成され
るところまでは、前述と同様である。この反射パターン
は、反射パターン比較手段14において、基本パターンと
比較される。すなわち、基本パターン上ではパルスが存
在していない位置に、当該反射パターン上ではパルスが
存在していたときは、人間からの反射であると判断し
て、反射パターン比較手段14から人間感知信号を出力す
る。この出力はリレー15に送られ、このリレー15はドア
16を開くように作用する。
する。このときは比較器6の基準電圧をV2とする。V2は
V1より高く設定される。比較器6の出力パルスに基づい
て、反射パターン形成手段8で反射パターンが形成され
るところまでは、前述と同様である。この反射パターン
は、反射パターン比較手段14において、基本パターンと
比較される。すなわち、基本パターン上ではパルスが存
在していない位置に、当該反射パターン上ではパルスが
存在していたときは、人間からの反射であると判断し
て、反射パターン比較手段14から人間感知信号を出力す
る。この出力はリレー15に送られ、このリレー15はドア
16を開くように作用する。
以上が、本実施例の基本的な動作である。次に、本実施
例のタイムチャートである第2図を参照して、本実施例
の動作をさらに詳しく説明する。
例のタイムチャートである第2図を参照して、本実施例
の動作をさらに詳しく説明する。
第2図の各グラフは、送波器3から超音波が発射された
時刻からの経過時間を横軸ににとってある。グラフ
(A)は、送波器3における音圧レベルを縦軸にとって
ある。40KHzの周波数のパルス状の超音波17は、1msの間
だけ発射される。グラフ(B)は、ドア付近に人間がい
ないときに受波器4で受信する反射波の音圧レベルを縦
軸にとってある。そして、反射波の包絡線を示してあ
る。受波器4には、送波器3および受波器4の周辺にあ
る物体による反射18と、ドアの取手による反射19と、床
による反射20とが現れる。グラフ(C)は、増幅器5の
利得を縦軸にとってある。増幅器5の利得は、最初は小
さい値21にして徐々に増加させていき、所定の値22とな
ったところで一定に保っている。こうすることにより、
反射18によって増幅器5が飽和するのを防いでいる。さ
らに、反射体が送受波器3、4に近いほど反射レベルは
大きくなり、だいたい送受波器3、4からの距離の2乗
に反比例するため、送受波器3、4周辺の昆虫などによ
って自動ドアが誤動作することがある。増幅器5の利得
を送受波器3、4付近で小さくしておけば、このような
誤動作も防ぐことができる。グラフ(D)は、増幅器5
の出力電圧を縦軸にとったものである。グラフ(B)の
反射18に相当するグラフ(D)の部分23は、増幅器5の
利得の小さな値21のために、小さくなっている。ドアの
取手からの反射19による出力電圧24と床からの反射20に
よる出力電圧25は、グラフ(B)と同様なパターンで現
れている。
時刻からの経過時間を横軸ににとってある。グラフ
(A)は、送波器3における音圧レベルを縦軸にとって
ある。40KHzの周波数のパルス状の超音波17は、1msの間
だけ発射される。グラフ(B)は、ドア付近に人間がい
ないときに受波器4で受信する反射波の音圧レベルを縦
軸にとってある。そして、反射波の包絡線を示してあ
る。受波器4には、送波器3および受波器4の周辺にあ
る物体による反射18と、ドアの取手による反射19と、床
による反射20とが現れる。グラフ(C)は、増幅器5の
利得を縦軸にとってある。増幅器5の利得は、最初は小
さい値21にして徐々に増加させていき、所定の値22とな
ったところで一定に保っている。こうすることにより、
反射18によって増幅器5が飽和するのを防いでいる。さ
らに、反射体が送受波器3、4に近いほど反射レベルは
大きくなり、だいたい送受波器3、4からの距離の2乗
に反比例するため、送受波器3、4周辺の昆虫などによ
って自動ドアが誤動作することがある。増幅器5の利得
を送受波器3、4付近で小さくしておけば、このような
誤動作も防ぐことができる。グラフ(D)は、増幅器5
の出力電圧を縦軸にとったものである。グラフ(B)の
反射18に相当するグラフ(D)の部分23は、増幅器5の
利得の小さな値21のために、小さくなっている。ドアの
取手からの反射19による出力電圧24と床からの反射20に
よる出力電圧25は、グラフ(B)と同様なパターンで現
れている。
グラフ(E)は、基本パターンを作成するための観測サ
イクルにおける比較器6のパルス出力を時間軸上に示し
たものである。すなわち、反射パターンである。グラフ
(F)は、人間を検知するための観測サイクルにおける
反射パターンを示したものである。パルスの大きさは
「1」か「0」であるので、これらのグラフでは、縦軸
に沿った大きさは情報としての意味を持たず、横軸すな
わち時間軸に沿ったパルスの位置が情報を伝える役割を
する。まず、グラフ(E)を考える。増幅器5の出力電
圧が比較器6の基準電圧V1を越えたときに、比較器6か
らパルスが出力される。このとき、増幅器5の出力電圧
と比較器6の基準電圧V1との比較は、350μsのサンプ
リング間隔で実施される。その結果、一定の幅W1、W2を
備えたパルス群26、27が現れる。
イクルにおける比較器6のパルス出力を時間軸上に示し
たものである。すなわち、反射パターンである。グラフ
(F)は、人間を検知するための観測サイクルにおける
反射パターンを示したものである。パルスの大きさは
「1」か「0」であるので、これらのグラフでは、縦軸
に沿った大きさは情報としての意味を持たず、横軸すな
わち時間軸に沿ったパルスの位置が情報を伝える役割を
する。まず、グラフ(E)を考える。増幅器5の出力電
圧が比較器6の基準電圧V1を越えたときに、比較器6か
らパルスが出力される。このとき、増幅器5の出力電圧
と比較器6の基準電圧V1との比較は、350μsのサンプ
リング間隔で実施される。その結果、一定の幅W1、W2を
備えたパルス群26、27が現れる。
次に、グラフ(F)を考える。人間を検知するための観
測サイクルでは、比較器6の基準電圧V2は上述のV1より
大きく設定されている。したがって、グラフ(D)の同
一の出力電圧パターンに対しても、グラフ(E)のパル
ス群26、27と比較して、小さな幅W3、W4を備えたパルス
群28、29が現れる。その結果、周囲の温度変化や空気の
流れの変化によってパルス群28、29が左右に移動したり
幅を少し大きくしたりしても、これらのパルス群28、29
は、常に基本パターンのパルス群26、27の範囲内に収ま
ることになる。すなわち、人間が存在しないときに反射
パターンの変動だけで自動ドアの誤動作が起きることが
ない。
測サイクルでは、比較器6の基準電圧V2は上述のV1より
大きく設定されている。したがって、グラフ(D)の同
一の出力電圧パターンに対しても、グラフ(E)のパル
ス群26、27と比較して、小さな幅W3、W4を備えたパルス
群28、29が現れる。その結果、周囲の温度変化や空気の
流れの変化によってパルス群28、29が左右に移動したり
幅を少し大きくしたりしても、これらのパルス群28、29
は、常に基本パターンのパルス群26、27の範囲内に収ま
ることになる。すなわち、人間が存在しないときに反射
パターンの変動だけで自動ドアの誤動作が起きることが
ない。
ここで、基準電圧V2とV1との差をどの程度にしたら良い
かを検討する。第3図は、物体30からの反射波31と32が
受波器4に到達するところを示したものである。反射す
る超音波は正弦波に近く、単音として伝播、反射をす
る。したがって、その経路の違いにより反射波31と32と
では位相が異なり、互いに強め合ったり弱め合ったりし
てその程度が時々刻々変動する。例えば、第4図に示す
ように、反射波31と32の位相が等しくなると、これらを
重ね合わせた音圧レベル33は最大となる。一方、第5図
に示すように、位相が180度ずれていると、これらを重
ね合わせた音圧レベル34は最小となる。重ね合わせた反
射波の振幅の平均値は、最大値の半分と考えて良い。し
たがって、第6図に示すように、ある反射波を増幅して
出力電圧35が得られたときに、比較器6の基準電圧V2と
すると、反射パターン36が得られる。次に、反射波の変
動を考慮して、出力電圧35の2倍の出力電圧37を考える
と、基準電圧V2のときに反射パターン38が得られる。そ
こで、出力電圧35のままでも反射パターン38を得るため
には、基準電圧をV2からV1に下げてやれば良い。このよ
うなV1を利用すると、平均的な反射レベルを基にして、
最大の反射パターンを得ることができ、反射波の変動を
見込んだ基本パターンを作ることができる。
かを検討する。第3図は、物体30からの反射波31と32が
受波器4に到達するところを示したものである。反射す
る超音波は正弦波に近く、単音として伝播、反射をす
る。したがって、その経路の違いにより反射波31と32と
では位相が異なり、互いに強め合ったり弱め合ったりし
てその程度が時々刻々変動する。例えば、第4図に示す
ように、反射波31と32の位相が等しくなると、これらを
重ね合わせた音圧レベル33は最大となる。一方、第5図
に示すように、位相が180度ずれていると、これらを重
ね合わせた音圧レベル34は最小となる。重ね合わせた反
射波の振幅の平均値は、最大値の半分と考えて良い。し
たがって、第6図に示すように、ある反射波を増幅して
出力電圧35が得られたときに、比較器6の基準電圧V2と
すると、反射パターン36が得られる。次に、反射波の変
動を考慮して、出力電圧35の2倍の出力電圧37を考える
と、基準電圧V2のときに反射パターン38が得られる。そ
こで、出力電圧35のままでも反射パターン38を得るため
には、基準電圧をV2からV1に下げてやれば良い。このよ
うなV1を利用すると、平均的な反射レベルを基にして、
最大の反射パターンを得ることができ、反射波の変動を
見込んだ基本パターンを作ることができる。
さらに、第2図のグラフ(G)に示す基本パターンは、
自動ドアの付近に人間がいないときの反射パターンを20
回重ね合わせて作ってある。これにより、人間感知サイ
クルでの基本パターンの変動に基づく誤動作をさらに防
止することができる。第7図は、その重ね合わせを示す
タイムチャートである。この図では、基本パターン(E
1)、(E2)、(E3)を3回重ね合わせたところを示し
てある。
自動ドアの付近に人間がいないときの反射パターンを20
回重ね合わせて作ってある。これにより、人間感知サイ
クルでの基本パターンの変動に基づく誤動作をさらに防
止することができる。第7図は、その重ね合わせを示す
タイムチャートである。この図では、基本パターン(E
1)、(E2)、(E3)を3回重ね合わせたところを示し
てある。
本実施例の動作は既に第1図と第2図を中心にして述べ
てあるが、マイクロプロセッサ7で実施される動作を第
8図と第9図のフローチャートでまとめて示す。
てあるが、マイクロプロセッサ7で実施される動作を第
8図と第9図のフローチャートでまとめて示す。
本実施例では、説明の便宜上、送波器3と受波器4とを
別個の素子として説明したが、実際は一つのトランスデ
ューサを切り換えることによって送波器3と受波器4の
役割を果たしている。また、自動ドアの開閉のために
は、ドアの前後および真下をカバーするために3個のト
ランスデューサを使用している。そして、これらトラン
スデューサを順次切り換えて自動ドア付近の監視をして
いるものである。
別個の素子として説明したが、実際は一つのトランスデ
ューサを切り換えることによって送波器3と受波器4の
役割を果たしている。また、自動ドアの開閉のために
は、ドアの前後および真下をカバーするために3個のト
ランスデューサを使用している。そして、これらトラン
スデューサを順次切り換えて自動ドア付近の監視をして
いるものである。
(発明の効果) 以上説明したように本発明は、目的とする物体が存在し
ないときの基本パターンを作成するにあたって、比較器
の基準値を変更し、かつ、反射パターンを複数回重ね合
わせているので、超音波の反射波の様々な要因による変
動を基本パターン内に取り込むことができて、これら変
動による物体感知装置の誤った判断を防止することがで
きる。
ないときの基本パターンを作成するにあたって、比較器
の基準値を変更し、かつ、反射パターンを複数回重ね合
わせているので、超音波の反射波の様々な要因による変
動を基本パターン内に取り込むことができて、これら変
動による物体感知装置の誤った判断を防止することがで
きる。
第1図は本発明の一実施例のブロック図、 第2図は第1図に示す実施例のタイムチャート、 第3図は物体からの反射波の経路を示す説明図、 第4図は位相の等しい反射波を重ね合わせた説明図、 第5図は位相の180度異なる反射波を重ね合わせた説明
図、 第6図は反射波の変動と比較器の基準電圧と得られる反
射パターンとの三者の関係を示す説明図、 第7図は反射パターンの重ね合わせを示すタイムチャー
ト、 第8図は基本パターン作成のためのフローチャート、 第9図は人間感知のためのフローチャートである。 3……送波器、 4……受波器、 6……比較器、 8……反射パターン形成手段、 9……基準電圧変更手段、 10……反射パターン記憶手段、 11……観測サイクル繰り返し手段、 12……重ね合わせ手段、 14……反射パターン比較手段、 V1・V2……基準電圧。
図、 第6図は反射波の変動と比較器の基準電圧と得られる反
射パターンとの三者の関係を示す説明図、 第7図は反射パターンの重ね合わせを示すタイムチャー
ト、 第8図は基本パターン作成のためのフローチャート、 第9図は人間感知のためのフローチャートである。 3……送波器、 4……受波器、 6……比較器、 8……反射パターン形成手段、 9……基準電圧変更手段、 10……反射パターン記憶手段、 11……観測サイクル繰り返し手段、 12……重ね合わせ手段、 14……反射パターン比較手段、 V1・V2……基準電圧。
Claims (1)
- 【請求項1】超音波送波器と、 超音波受波器と、 超音波受波器からの電気信号を所定の時間間隔ごとに所
定の基準値と比較してその比較結果に応じたパルスを発
生する比較器と、 比較器からのパルスを受けて時間軸上のパルス群パター
ンすなわち反射パターンを形成する手段と、 反射パターンを記憶する手段と、 基本の反射パターンを作成するための観測サイクルと物
体を感知するための観測サイクルとの間で前記所定の基
準値を変更する手段と、 前記基本の反射パターンを作成するにあたって観測サイ
クルを複数回実行させる手段と、 複数個の反射パターンを重ね合わせて基本の反射パター
ンを作成する手段と、 物体を感知するための観測サイクルで得られた反射パタ
ーンと前記基本の反射パターンとを比較して物体感知信
号を出力する手段とを有する、超音波を用いた物体感知
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17512986A JPH0697260B2 (ja) | 1986-07-25 | 1986-07-25 | 超音波を用いた物体感知装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17512986A JPH0697260B2 (ja) | 1986-07-25 | 1986-07-25 | 超音波を用いた物体感知装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6332389A JPS6332389A (ja) | 1988-02-12 |
JPH0697260B2 true JPH0697260B2 (ja) | 1994-11-30 |
Family
ID=15990793
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17512986A Expired - Lifetime JPH0697260B2 (ja) | 1986-07-25 | 1986-07-25 | 超音波を用いた物体感知装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0697260B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2513516Y2 (ja) * | 1990-01-19 | 1996-10-09 | 市光工業株式会社 | 車両用前照灯 |
JP2513515Y2 (ja) * | 1990-01-19 | 1996-10-09 | 市光工業株式会社 | 車両用前照灯 |
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1986
- 1986-07-25 JP JP17512986A patent/JPH0697260B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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JPS6332389A (ja) | 1988-02-12 |
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