JPH069717A - 吸水性樹脂の製造方法 - Google Patents
吸水性樹脂の製造方法Info
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- JPH069717A JPH069717A JP4299293A JP4299293A JPH069717A JP H069717 A JPH069717 A JP H069717A JP 4299293 A JP4299293 A JP 4299293A JP 4299293 A JP4299293 A JP 4299293A JP H069717 A JPH069717 A JP H069717A
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Abstract
つ、ゲルの経時安定性に優れた吸水性樹脂を製造する。 【構成】 吸水性樹脂を製造するにあたり、水溶性モノ
エチレン性不飽和単量体に、分子内に少なくとも1個の
化学式(1)で表わされる基 【化1】 (但し、化学式(1)中のR1 は炭素数2〜4のアルキ
レン基である。)が少なくとも2個の重合性不飽和基の
間に有する架橋剤(I)を水溶性モノエチレン性不飽和
単量体に対して0.01〜0.3モル%の割合で使用
し、重合して得られる樹脂を160〜230℃の温度で
加熱処理する工程を含む。
Description
関する。さらに詳しくは、本発明は、吸収倍率が高く、
水可溶成分量が少なく、かつ経時安定性に優れた吸水性
樹脂の製造方法に関する。
たは使い捨ておむつ)、生理用品、土壌保水剤をはじめ
とする各種吸水材料に利用されている。このような吸水
性樹脂としてはデンプン−アクリロニトリルグラフト共
重合体の加水分解物、デンプン−アクリル酸グラフト共
重合体の中和物、アクリル酸またはアクリル酸塩重合体
の架橋体、ポリエチレンオキシドの部分架橋物、カルボ
キシメチルセルロースの架橋体等が知られている。
酸をはじめとする水溶性モノエチレン性不飽和単量体を
架橋性モノマーの存在下に共重合することにより得られ
る架橋重合体が原料的にも安価で、吸水特性に優れ、か
つ、腐敗の心配もないことから吸水性樹脂の主流となっ
ている(特開昭60−24807号および米国特許第4
351922号)。
の吸水性樹脂は、通常、吸収倍率が高くなるにつれて水
可溶成分(水に溶けうる成分)の量が多くなるのが実情
である。このような水可溶成分の多い吸水性樹脂をたと
えばおむつ等に長時間使用すると、おむつ表面にぬめり
が生じるという問題、または、通液性が悪くなって実用
上の吸水能力や液の拡散性を低下させるため、もれを生
じ易いという問題等がある。逆に吸水性樹脂中の水可溶
成分を減らすために架橋剤の使用量を増やすと、吸収倍
率が低下し、吸水性樹脂の使用範囲が制限されることに
なる。
潤ゲルの経時安定性の問題もある。例えば、おむつ等に
使用した場合、尿を吸収した吸水性樹脂の膨潤ゲルが経
時的に劣化(ゲルの流動化)を起こし、吸収特性の低下
をまねくという問題点があった。また、農園芸用などの
長時間の使用でも、劣化、分解を起こすことがあった。
これまで知られている吸水性樹脂の膨潤ゲルの劣
化、分解の防止方法としては吸水性樹脂に含酸素還元性
無機塩やラジカル連鎖禁止剤などを含有させる方法(特
開昭63−118375号、特開昭63−152667
号)、酸化剤を含有させる方法(特開昭63−1530
60号)、硫黄含有還元剤を含有させる方法(特開昭6
3−272349号)などがある。しかしながら、これ
らの方法をいずれも吸水性樹脂に劣化防止のための添加
剤を加える方法であり、他の添加剤を加えるということ
は、それら吸水性樹脂が衛生材料などに使用されること
を考えると、安全性の面から必ずしも好ましいものでは
なかった。
脂の架橋密度を高めることで、ゲル強度を高め、経時安
定性を向上させる方法もあるが、これらの吸水性樹脂は
十分な経時安定性を持たせるには、高架橋のため吸水倍
率が極端に低くなるという問題点があった。
を解決するために鋭意検討を重ねた結果、特定構造を持
つ架橋剤の存在下に水溶性エチレン性不飽和単量体を共
重合して得られる重合体をある特定温度範囲で加熱処理
した場合に限って吸収倍率が高く、水可溶成分が少な
く、かつ、経時安定性に優れた吸水性樹脂となり得るこ
とを見い出し、本発明を完成させた。
性不飽和単量体を架橋剤の存在下に重合し、得られた重
合体を加熱処理する吸水性樹脂の製造方法において、前
記架橋剤として少なくとも2個の重合性不飽和基を有す
ると共に、該少なくとも2個の重合性不飽和基の間に少
なくとも1個の化学式(1)で表わされる単位
〜4のアルキレン基である。)を有する架橋剤(I)を
前記水溶性モノエチレン性不飽和単量体に対して0.0
1〜0.3モル%の割合で用い、且つ加熱処理の温度が
160〜230℃であることを特徴とする吸水性樹脂の
製造方法に関するものである。
和単量体としては、1個のエチレン性不飽和基を有し、
水に溶解性の単量体であれば特に制限されず、たとえ
ば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、2−(メタ)ア
クリロイルエタンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイ
ルプロパンスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−
2−メチルプロパンスルホン酸、ビニルスルホン酸、ス
チレンスルホン酸等の酸基含有単量体;該酸基含有単量
体の金属塩、アンモニウム塩またはアミン塩;(メタ)
アクリルアミド、アルコキシポリエチレングルコール
(メタ)アクリレート等のノニオン性親水基含有単量
体;ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエ
チルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジメチルア
ミノプロピル(メタ)アクリルアミド等のアミノ基含有
単量体;該アミノ基含有単量体の4級化物等を挙げるこ
とができ、これらの群から選ばれる1種または2種以上
を用いることができる。
体は、アクリル酸ならびに、そのアルカリ金属塩、アン
モニウム塩およびアミン塩から選ばれる少なくとも1種
が50重量%以上含んでなる単量体である。ここで塩と
しては、中和率30〜80%が好ましい。中和は重合後
に行ってもよい。
損なわない範囲で他の単量体を併用してもよく、さら
に、デンプン、セルロース、ポリビニルアルコ−ル等の
天然高分子や合成高分子をグラフト化成分として水溶性
モノエチレン性不飽和単量体に加えて重合させてもよ
い。水溶性モノエチレン性不飽和単量体と併用されうる
他の単量体としては、たとえば、メチル(メタ)アクリ
レート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)
アクリレート、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどが
挙げられ、これらを2種以上併用してもよい。
(I)という)は、分子内に少なくとも1個の下記化学
式(1)で表わされる単位
〜4のアルキレン基である。)を少なくも2個の重合性
不飽和基の間に有する化合物である。ここで炭素数2〜
4のアルキレン基は、直鎖状、枝分かれ構造いずれでも
よく、例えば、下記一般式(a)〜(c)に示す化合物
6000を越えないことが好ましく、特に214〜50
00が好ましく、最も好ましくは214〜2500であ
る。
化学式(2)
はそれぞれ独立に水素またはメチであり、nは2〜10
0、好ましくは2〜50である。)で表わされる構造を
有する化合物および下記化学式(3)
はそれぞれ独立に水素またはメチル基であり、Xは1〜
100個、好ましくは1〜50個の−CH2 CH2
O−で表わされる構2単位(A)、1〜20個、好まし
くは1〜10個の−R4 O−(ここにR4 は炭素数3〜
4のアルキレン基である。)で表される構造単位(B)
が任意の配列で直鎖状に結合した2価の有機基である
か、あるいは、Xは1〜5個、好ましくは1〜3個の−
(CO−CH=CH−CO−O)−で表される構造単位
(C)、2〜100個、好ましくは4〜50個のCH2
CH2 O−で表される構造単位(D)および0〜20
個、好ましくは0〜10個の−R5 O−(ここにR5 は
炭素数3〜4のアルキレン基である。)で表される構造
単位(E)が任意の配列で直鎖状に結合した2価の有機
基である。]で表わされる構造を有する化合物である。
述のR1 と同様に直鎖状、枝分か構造いずれでもよい。
ングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレング
リコール−ポリプロピレングリコールブロック共重合体
のジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール−
ポリプロピレングリコールランダム共重合体のジ(メ
タ)アクリレート、フマル酸ジ[ポリエチレングリコー
ルモノ(メタ)アクリレート]エステル、マレイン酸ジ
[ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート]
エステル等がある。
通常に知られている架橋剤を第二架橋剤(以下、架橋剤
(II)という)として少量であれば使用してもよい。
その使用量は一般的に水溶性エチレン性不飽和単量体に
対して0.01モル%以下である。
て、水溶性モノエチレン性不飽和単量体に対して0.0
1〜0.3モル%の割合で使用されることが必須であ
る。該架橋剤の使用量が0.01モル%未満では、得ら
れる吸水性樹脂の水可溶成分が多くなる場合があり、ま
た、0.3モル%を越えると、加熱処理を加えても吸水
特性の向上が不十分となる場合がある。好ましくは、
0.03〜0.2モル%である。
単量体を該架橋剤(I)の存在下に重合させるにはどの
ような方法を採ってもよいが、水溶性モノエチレン性不
飽和単量体を含む単量体成分の水溶液を該架橋剤(I)
の存在下で重合させる方法をとるのがよい。重合方法と
しては、例えば、水溶液重合、逆相懸濁重合、沈殿重合
等の各種の方法を採用することができる。中でも、重合
時の作業性や得られる吸水性樹脂の吸水特性の点からは
水溶液重合法または逆相懸濁重合法が好ましい。 ま
た、重合開始の際にはラジカル重合開始剤を用いて重合
させる方法;放射線、電子線、紫外線を照射して重合さ
せる方法(紫外線照射の場合には、光重合開始剤が使用
されることもある)など通常の方法が採用できる。ラジ
カル重合開始剤としては、一般に使用される水溶性ラジ
カル重合開始剤である過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウ
ム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩;過酸化水素、t
−ブチルハイドロパーオキシド、クメンハイドロパーオ
キシド等のハイドロパーオキシド;2,2’−アゾビス
−2−アミジノプロパン塩酸塩等のアゾ化合物などが挙
げられる。これらのラジカル重合開始剤は1種類を単独
で使用してもよいし、2種類以上混合して使用すること
も可能であり、更には亜硫酸塩、L−アスコルビン酸、
第1鉄塩等の還元剤との組み合わせによりレドックス開
始剤系も用いることができる。ラジカル重合開始剤の使
用量は、単量体に対して0.01〜1.0重量%の割合
が好ましく、0.005〜0.5重量%の割合がより好
ましい。
合成する際には、一般に単量体を水溶液とするのが好ま
しい。その単量体水溶液中の単量体濃度は、広い範囲に
わたって選択が可能であるが、一般に20重量%以上、
好ましくは25重量%以上から飽和濃度までである。必
要があれば、このときに有機溶剤を存在させてもよい。
このような有機溶剤としては、たとえば、メタノール、
エタノール、プロパノール、ブタノールなどの水と相溶
性のあるアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサ
ンなどの水と相溶性のあるエーテル類;アセトン、メチ
ルエチルケトンなどの水と相溶性のあるケトン類;アセ
トニトリルなどの水と相溶性のあるニトリル類;N,N
−ジブチルホルムアミドなどの水と相溶性のあるアミド
類等が挙げられる。
剤の種類等によって種々変えることができるが、通常0
〜150℃、好ましくは10〜100℃である。重合時
の雰囲気圧力は、減圧下〜加圧下の範囲で適宜設定する
ことができる。
量・雰囲気圧力との組み合わせにより重合温度をコント
ロールしてもよい。
60〜230℃という特定温度範囲で加熱処理すること
が必須である。加熱処理が160℃より低い場合および
230℃より高い場合は、得られる吸水性樹脂の吸収倍
率が低く、しかも吸収倍率の割に生成する水可溶成分量
の量が多くなる。好ましくは、加熱処理温度は180〜
200℃である。加熱処理を行うに際しては、重合体が
含水状態にあることが好ましい。より好ましくは、加熱
処理前の水分が30〜95重量%、さらに好ましくは6
0〜95重量%である。
範囲での加熱処理の具体的方法としては、例えば、含水
状態にある重合体を加熱処理と同時に乾燥させる方法、
重合体に水を添加して最適含水率に調整した後、加熱処
理する方法、含水状態にある重合体を160℃より低い
温度で水分を減少させ、ついでこの樹脂を加熱処理する
方法、含水状態にある重合体を水分がほとんど減少しな
い状態で加熱処理する方法等が挙げられる。
により乾燥を行い、さらに必要により粉砕、分級し、製
品とすることができる。
加熱炉等を用いることができ、たとえば、溝型攪拌乾燥
器、回転乾燥器、円盤乾燥器、捏和乾燥器、熱風乾燥
器、流動層乾燥器、気流乾燥器、赤外線乾燥器、誘電加
熱乾燥器等が例示できる。
には、本願発明の特定の温度範囲をはずれた温度で加熱
した場合に得られる樹脂の吸収倍率が55倍未満、より好
ましくは50倍未満でかつ本願発明の特定の温度範囲で
加熱処理した場合に得られる吸水性樹脂の吸収倍率が5
5倍以上となるように重合体の重合条件を選択するのが
好適である。重合体を本願発明の特定の温度範囲をはず
れた温度で加熱した場合の樹脂の吸収倍率が55倍以上
となる場合は、本願発明の特定の温度範囲で加熱処理を
行うと水可溶成分が増加する傾向にあり、結果として本
発明が目的とするところの吸収倍率が高くしかも水可溶
成分の少ない吸水性樹脂が得られない場合がある。本願
発明の特定の温度範囲をはずれた温度で加熱した場合の
樹脂の吸収倍率が55倍未満とするには、重合体を得る
際に架橋剤(I)の種類、および/または使用量を適宜
調節したり、他の第二架橋剤を併用する手段等によれば
よい。
加熱処理する際には、あらかじめ重合体の有する官能基
と反応しうる官能基を2個以上有する第三架橋剤(以
下、架橋剤(III)という)と混合し、加熱処理と同
時にその表面部分において反応させることにより、重合
体粒子の表面近傍の架橋密度を高めて吸水特性や膨潤時
の経時安定性をさらに改善させる事もできる。この場
合、使用できる架橋剤(III)としては、たとえば、
吸水性樹脂がカルボキシル基を有する場合には、多価ア
ルコール類、多価グリシジルエーテル類、多価アミン
類、多価アジリジン類、多価イソシアネート類、アルキ
レンカ−ボネイト類、多価金属塩類等を挙げることがで
きる。その好ましい使用量は重合体の固形分100重量
部に対し、架橋剤(III)が0.005〜5重量部、
好ましくは0.01〜1重量部である。
処理後の吸水性樹脂に混合する際、架橋剤(III)の
重合体へのしみ込みをコントロールする目的で、水や親
水性有機溶剤を使用することが好ましい。親水性有機溶
剤としては、たとえば、メタノール、エタノール、プロ
パノール等のアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオ
キサン等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン
等のケトン類;アセトニトリル等のニトリル類であり、
これらの1種または2種以上の混合溶剤でもよい。また
このような架橋剤(III)による架橋は、加熱処理後
に得られた吸水性樹脂に行ってもよい。
脂は、従来の吸水性樹脂に比べて吸収倍率が高く、水可
溶成分が少なく、かつ、経時安定性に優れているので、
膨潤時のベトつき感が少なく、通液性が良く、しかも、
これらの性能が長時間維持される。よって衛生材料、土
木、農園芸用などの用途に幅広く利用できる。
を示すが、この発明は下記実施例に限定されない。な
お、実施例および比較例で得られた吸水性樹脂の吸収倍
率と水可溶成分量、ゲルのベタつき、ゲルの経時安定性
は次のようにして求めた。 (a)吸収倍率 得られた吸水性樹脂粉体約0.200gを精秤して不織
布製のティーバッグ式袋(40mm×50mm)に均一
に入れ、0.9%の食塩水に浸漬し、30分後の重量を
測定した。ティーバッグ式袋のみの吸液重量をブランク
として、下記数式(1)に従って吸水性樹脂の吸収倍率
を算出した。
水中に分散させ、12時間攪拌した後、濾紙で濾過し、
濾液の固形分を測定して下記数式(2)に従って水可溶
成分量を求めた。
手触りにて判定した。
ングした人尿50gを使って膨潤させ、37℃で放置し
て、6時間、12時間、18時間後の膨潤ゲルの様子を
観察した。劣化状態の判定は、○〜△〜×の3段階評価
とした。
△:一部、膨潤ゲルの形状が崩れている。×:膨潤ゲル
の形状が崩れ、ドロドロの流動状となっている。
れたジャケット付きステンレス製双腕型ニーダーにアク
リル酸ナトリウム75モル%とアクリル酸25モル%と
からなるアクリル酸塩系単量体の水溶液5500g(モ
ノマー濃度30重量%)と、架橋剤(I)として、ポリ
エチレングリコールジアクリレート(エチレンオキシド
平均単位数7)8.09g(対単量体0.1モル%)と
を加え、窒素ガスを吹き込み反応系内を窒素置換した。
ながら、重合開始剤として、過硫酸アンモニウム2.5
gと亜硫酸水素ナトリウム2.5gを添加し、ニーダー
内のシグマ羽根を65r,p,m,で攪拌させながら重
合を開始させた。重合反応は1時間行った。反応終了
後、細分化した含水ゲル2000gを目開き0.3mm
の金網上に置き、180℃の温度で2時間熱風乾燥し
た。この乾燥物をハンマーミルを用いて粉砕し、吸水性
樹脂を得た。このものの吸収倍率は58.9g/g、水
可溶成分は8.3%であった(表1参照)。
燥した以外は、実施例1と同様に行い、吸水性樹脂を得
た。このものの吸収倍率は48.7g/g、水可溶成分
は8.2%であった(表1参照)。
レングリコールジアクリレート(プロピレンオキシド平
均単位数7)9.92g(対単量体0.1モル%)とし
た以外は実施例1と同様に行い、吸水性樹脂を得た。こ
のものの吸収倍率は48.3g/g、水可溶成分は1
1.1%であった(表1参照)。
熱風乾燥した以外は、比較例2と同様に行い、吸水性樹
脂を得た。このものの吸収倍率は46.0g/g、水可
溶成分は10.2%であった(表1参照)。
式(5)に示される架橋剤7.52g(0.07モル
%)
水性樹脂を得た。このものの吸収倍率は62.2g/
g、水可溶成分は8.3%であった(表1参照)。
燥した以外は、実施例1と同様に行い、吸水性樹脂を得
た。このものの吸収倍率は52.7g/g、水可溶成分
は8.1%であった(表1参照)。
熱処理温度が150℃の場合および本発明に用いられる
架橋剤(I)以外の架橋剤を使用した場合、吸収倍率が
低い。
式(6)に示される架橋剤9.66g(0.07モル
%)
水性樹脂を得た。このものの吸収倍率は56.4g/
g、水可溶成分は10.3%であった(表2参照)。
14g(対単量体0.03モル%)に変更し、含水ゲル
を150℃の温度で2時間熱風乾燥した以外は同様に行
い、吸水性樹脂を得た。このものの吸収倍率は55.2
g/g、水可溶成分は18.4%であった。ゲルはベタ
つき、尿に対する経時安定性も悪い(表2参照)。
トリメチロールプロパントリアクリレート1.66g
(対単量体0.03モル%)とする以外は同様に行い、
吸水性樹脂を得た。このものの吸収倍率は56.2g/
g、水可溶成分は20.2%であった。ゲルはベタつ
き、ゲルの経時安定性も悪い(表2参照)。
以外の方法で、ほぼ同等の吸収倍率の吸水性樹脂を得よ
うとした場合、水可溶成分が増え、ゲルはベタつき、ゲ
ルの経時安定性も悪い。
75モル%とアクリル酸20モル%およびアクリルアミ
ド5モル%とからなる単量体成分の水溶液5500g
(モノマー濃度35重量%)に、架橋剤(I)として、
下記化学式(7)に示される化合物14.1g(対単量
体0.1モル%)
窒素置換した。
ウム2.0gとL−アスコルビン酸0.1gを添加し、
ニーダー内のシグマ型羽根を65r,p,m,で攪拌さ
せながら重合を開始させた。
3mmの金網上に置き、200℃の温度で1時間熱風乾
燥した。この乾燥物をハンマーミルを用いて粉砕し、吸
水性樹脂を得た。このものの吸収倍率は59.2g/
g、水可溶成分は12.4%であった(表3参照)。
レングリコールジアクリレート(エチレンオキシド平均
単位数45)60.5g(対単量体0.15モル%)と
した以外は、実施例4と同様に行い、吸水性樹脂を得
た。このものの吸収倍率は57.3g/g、水可溶成分
は12.1%であった(表3参照)。
メチレンビスアクリルアミド0.72g(対単量体0.
03モル%)とした以外は実施例4と同様に行い、吸水
性樹脂を得た。このものの吸収倍率は55.9g/g、
水可溶成分は20.4%であった。ゲルはベタつき、尿
に対する経時安定性も悪い(表3参照)。 比較例8 実施例4において、反応終了後、細分化されたゲルを1
20℃の温度で4時間熱風乾燥した以外は実施例4と同
様に行い、吸水性樹脂を得た。このものの吸収倍率は4
6.2g/g、水可溶成分は11.8%であった。吸収
倍率が実施例4に比べ低い(表3参照)。
(III)の溶液として、グリセリン0.3部、水2
部、イソプロピルアルコール8部よりなる水性液を加
え、得られた混合物を180℃の乾燥機の中に入れ、2
0分間加熱して架橋反応を行うことにより吸水性樹脂を
得た。このものの吸収倍率は58倍で、ゲルの経時安定
性は良好であった(表4参照)。
いた以外は実施例6と同様に行い、吸水性樹脂を得た。
このものの吸収倍率は55倍で、ゲルの経時安定性は、
比較例6に比べ若干の改善はみられたものの、未だ不安
定であった。また、ゲルはベタついた(表4参照)。
橋剤(II)の溶液を混合後、40分間加熱する以外
は、実施例6と同様に行い、吸水性樹脂を得た。このも
ののゲルの経時安定性は良好であるが、ゲルはベタつい
た。吸収倍率は47倍であった(表4参照)。
特定の構造を持つ架橋剤(I)の存在下で水溶性モノエ
チレン性不飽和単量体の共重合を行い、さらに得られた
樹脂を160〜230℃の温度で加熱処理することを特
徴とする。
溶成分が少なく、ゲルの経時安定性の優れた吸水性樹脂
が得られる。
Claims (11)
- 【請求項1】 水溶性モノエチレン性不飽和単量体を架
橋剤の存在下に重合し、得られた重合体を加熱処理する
吸水性樹脂の製造方法において、前記架橋剤として少な
くとも2個の重合性不飽和基を有すると共に、該少なく
とも2個の重合性不飽和基の間に少なくとも1個の化学
式(1)で表わされる単位 【化1】 (但し、化学式(1)中のR1 は炭素数2〜4のアルキ
レン基である。)を有する架橋剤(I)を前記水溶性モ
ノエチレン性不飽和単量体に対して0.01〜0.3モ
ル%の割合で用い、且つ加熱処理の温度が160〜23
0℃であることを特徴とする吸水性樹脂の製造方法。 - 【請求項2】 該架橋剤は分子量が6000以下である
請求項1に記載の方法。 - 【請求項3】 該アルキレン基が、下記一般式(a)〜
(c)よりなる群から選ばれた少なくとも1種のもので
ある請求項1に記載の方法。 【化2】 - 【請求項4】 該架橋剤が、下記化学式(2) 【化3】 (但し、化学式(2)中のR2 およびR3 はそれぞれ独
立に水素またはメチル基、nは2〜100である。)で
表わされる構造を有してなる請求項1に記載の方法。 - 【請求項5】 該架橋剤が、下記化学式(3) 【化4】 〔但し、化学式(3)中のR2 およびR3 はそれぞれ独
立に水素またはメチル基、Xは1〜100個の−CH2
CH2 O−で表わされる構造単位(A)、1〜20個の
−R4 O−(ここにR4 は炭素数3〜4のアルキレン基
である。)で表わされる構造単位(B)が、任意の配列
で直鎖状に結合した2価の有機基であるか、あるいは、
Xは1〜5個の−(CO−CH=CH−CO−O)−で
表される構造単位(C)、2〜100個の−CH2 CH
2 O−で表される構造単位(D)および0〜20個の−
R5 O−(ここにR5 は炭素数3〜4のアルキレン基で
ある。)で表される構造単位(E)が任意の配列で直鎖
状に結合した2価の有機基である。]で表わされる構造
を有してなる請求項1に記載の方法。 - 【請求項6】 該架橋剤を該水溶性モノエチレン性不飽
和単量体に対して0.03〜0.2モル%の割合で使用
してなる請求項1に記載の方法。 - 【請求項7】 該水溶性モノエチレン性不飽和単量体が
アクリル酸および、アクリル酸のアルカリ金属塩、アン
モニウム塩およびアミン塩よりなる群から選ばれた少な
くとも1種のものを50重量%以上含んでなる請求項1
に記載の方法。 - 【請求項8】 加熱処理されるべき重合体が含水状態で
ある請求項1に記載の方法。 - 【請求項9】 該重合体の含水率が30〜95重量%で
ある請求項8に記載の方法。 - 【請求項10】 該重合体の加熱処理温度が180〜2
00℃である請求項1に記載の方法。 - 【請求項11】 該重合体の加熱処理が該重合体の有す
る官能基と反応し得る反応性基を少なくとも2個有する
架橋剤の存在下に行われる請求項1に記載の方法。
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JP4-48321 | 1992-03-05 | ||
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JP (1) | JP3466222B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006527179A (ja) * | 2003-06-06 | 2006-11-30 | ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト | アルキレニレングリコールの(メタ)アクリル酸エステルおよびその使用 |
JP2007277570A (ja) * | 2001-10-03 | 2007-10-25 | Nippon Shokubai Co Ltd | (メタ)アクリル酸系重合体および不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体、およびこれらの製造方法、並びにこれらを用いてなる洗剤 |
JP2008527155A (ja) * | 2005-01-18 | 2008-07-24 | ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア | 噴霧重合によりポリマーを製造する方法 |
-
1993
- 1993-03-03 JP JP4299293A patent/JP3466222B2/ja not_active Expired - Lifetime
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