JPH069666U - ゴルフ用パター - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 シャフトとヘッドとを所望の組合わせで固定
できるゴルフ用パターを提供。 【構成】 ヘッド１のヒールとトウ間に設けた複数個の
取付凹部８の内の１つとシャフト４のネック５端の取付
部６とを係合し、所定のライ角度となるよう放射状溝1
0、11等の嵌合部で位置決めしてねじ12で螺装着する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はゴルフ用パターに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来よりゴルフ用パターはゴルフ規則により、シャフト又はネックもしくはソ ケットとヘッドとは固定され、調節できないものであることが要求されてきた。 これに対し、１９９２年のゴルフ規則によれば一定の条件を満たすものであれば 、パターデザインに若干の調節性が認められるようになった。勿論、プレー中に 調節できるようなものが認められないのは当然である。

【０００３】 パターデザインの調節性に関する従来技術としては、例えば実開昭６１−２１ ５６８号公報及び実開昭６３−１８２７７５号公報、実開平３−２４１６３号に 示されるようにシャフトとヘッドとがなす角度（ライ角度）を調整可能としたも の、また、実開平２−１１１４７１号公報が示すように、シャフトの長さ調整、 シャフトとヘッドとの位置調整可能なもの等が開示されている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上記のような公知例においては、シャフトとヘッドとの角度（ライ角 度）の調整は可能としても、シャフトとヘッドとの位置関係の内、ヘッドの長さ 方向に対する位置関係の調節を可能としたものは開示されていない。 又、シャフトとヘッドとの連結部を共通にして各種類のヘッドやシャフトのネ ックもしくはソケットの形状の相違にも対応して、プレーヤの体型、スタンス、 パッティングフォームや好みに適合したパターの選択を可能にしたパターは見当 たらない。

【０００５】 本考案の目的とするところは、シャフトとヘッドとの位置関係の内、ヘッドの 長さ方向の取付位置の調整及びライ角度の調節を可能としながら確実に固定でき 、さらに各種形体と大きさのヘッドとシャフト端に固定された各種のネックもし くはソケットの選択を自由にし、シャフトとヘッドとの組合せを広範囲にして、 プレーヤに対する最適条件を満足することのできるゴルフ用パターを提供しよう とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するため、本考案の第１考案は、ヘッドのフェイス裏面側に ねじ穴を有する取付凹部をヘッドの長さ方向で複数個設け、シャフト端のネック もしくはソケット端に前記ねじ穴の軸線と一致する固定用孔を有する取付部を設 け、前記取付凹部の内選択された１つに前記取付部を嵌合して、前記取付凹部と 取付部に設けた放射状又は星状もしくはギヤー状の溝あるいはこれらを組合わせ た嵌合部を利用して所定のライ角度に合わせてねじで締付固定したゴルフ用パタ ーとした。

【０００７】 又、第２考案は、ヘッドのフェイス裏面側に、ヘッドの長さ方向に延びた鍔付 溝を設け、シャフト端のネックもしくはソケット端に前記鍔付溝に嵌入可能でシ ャフトを所定のライ角度に合わせて固定され、固定用孔を有する取付部を設け、 前記鍔付溝へ前記取付部を嵌挿入後、摺動して適宜位置でねじで締付固定したゴ ルフ用パターとした。

【０００８】 第３考案は、フェイスの形状と大きさ又はヘッドの重さその他を異にした複数 種のヘッドと、これらヘッドのフェイス裏面側に設けた取付凹部や鍔付溝等の連 結部と、これら連結部と嵌合する取付部を端部に設けた複数種のネックもしくは ソケットを固定したシャフトとを備え、前記複数種のヘッドとシャフトの内、１ つを選択すると共に前記連結部と取付部とにより所定ライ角度を有する状態で固 定して組合わせるようにしたゴルフ用パターとした。

【０００９】

【作用】

第１考案では、裏面側でヘッドの長さ方向で複数個設けた取付凹部があり、例 えばトウ部、センター部又はヒール部の内の１つを選択し、この取付凹部にシャ フト端のネックもしくはソケット端の取付部を嵌挿入し、所定のライ角度に合せ て固定用孔よりねじでヘッドに設けたねじ穴に螺装して締付固定すればプレー中 で容易に調整することのできない固定されたパターとなる。シャフトとヘッドと の位置関係が複数個の取付凹部と取付部とによって自由に選択でき、又、嵌合部 を利用してライ角度の調節もできる。特に放射状溝とギヤー状溝から成る２つの 嵌合部を用いると固定性が強調できる。従って、取付凹部の個数掛けるライ角度 により多数のパターデザインが得られるようになった。

【００１０】 第２考案では、裏面側でヘッドの長さ方向に設けた鍔付係合溝に、シャフト端 のネックもしくはソケット端に所定のライ角度に合せて固定され、且つ固定用孔 を有する取付部を嵌挿入し、所定位置へ摺動させることにより、ヒール部からト ウ部に至る任意の場所でシャフトを固定することができるようになった。 第３考案では、フェイスの形状と大きさ又は重さの異なる複数種のヘッド部と 、これらヘッドのフェイスの裏面側に設けた取付凹部又は鍔付溝等の連結部と、 これら連結部と嵌合する取付部を端部に設けた複数種のネックもしくはソケット を固定したシャフトとを備えているので、プレーヤは各種のヘッド部の内より自 分に適したヘッドを選択し、又各種のネックもしくはソケットを固定したシャフ トを選択し、これらを連結部で固定して組合せることにより、極めて多数の組合 せが得られ、パターデザインの多様性と選択範囲の拡大化が実現できるようにな った。

【００１１】

【実施例】

以下、実施例として示した図面に従って説明する。 １はヘッド、２はフェイス、３はフェイスの裏面側、４はシャフト、５はネッ クを示す。６は取付部で、シャフト４のネック５端に設けられ、固定用孔７を有 している。８は取付凹部でネジ穴９を有している。この取付凹部８はフェイス２ の裏面側３に複数個設けてあり、図示した例では、ヘッド１のトウ、センター、 及びヒールの３個所に設けた。

【００１２】 10は放射状溝で、ネジ穴９を中心にして多数設けている。この放射状溝10と対 応するよう前記シャフト４のネック５の一面には放射状溝11が形成されている（ 図３〜図５参照）。 第２図の正面図で示したのは、放射状溝とギヤー状溝の両者を用いた例であり 固定性がよい。

【００１３】 12はねじで、ネック５の固定用孔７より挿入し、ねじ穴９と係合して取付凹部 ８へネック５を螺装着するようにした。13はカバーで、取付凹部８の利用しなか った部分を覆うようにしている。14は孔で、ねじ12を貫通できるようにしている 。 上記のような構成において、ヘッド１のフェイス２の裏面側にはヘッドの長さ 方向に複数個の取付凹部８を設けたので、プレーヤはその内の１つを選択し、シ ャフト４のネック５端に設けた取付部６を取付凹部８に嵌挿入し、放射状溝10、 11の歯合により適宜のライ角度で係合させることができ、ねじ12で螺装着するこ とによりシャフト４がヘッド１と一体化して固定される。取付凹部８の位置によ りヘッド１が同一の場合でもパッテングフォームや重心位置又はパットの強度等 々に変化を与えることができ、プレーヤの所望のパターが提供できるようになっ た。

【００１４】 図２に示したのは、シャフト４のネック５をセンターで螺装着した他実施例で 、ネック５は放射状溝10、11の係合により、１０度〜３０度の間で傾斜が自由に 選択できるようになっている。11ａはギヤー状溝を示す。このギヤー状溝は一定 ピッチで設けられているので、ライ角度の調整上、トウ、ヒール面の垂直面に対 し１０度以上で微少な角度変化を得ることができる。

【００１５】 図３は図１の連結状態を分解して示した要部断面図、図４はヘッド１の放射状 溝10の拡大説明図、図５はネック５の放射状溝11を示す拡大平面図である。 なお、図示していないが、ネックもしくはソケットには種々の形体があり、こ れらネック等の端部の取付部とヘッドに設けた取付凹部の形状と大きさを統一し ておけば、種々のネックを選択することができる。又、放射状溝10、11に代えて 星状溝やギヤー状溝等ライ角度を微細に変化できる嵌合部にしておくことにより 所望のライ角度を選択でき且つ固定が確実になる。さらに放射状溝とギャー状溝 との両者を用いると固定性が強調される。

【００１６】 図６はさらに他実施例を示すもので、14はヘッド、15はシャフト、16はネック 、17は取付部で、ネック16から若干の間隙をあけて平面部を設けている。18は固 定用孔、19はねじを示す。20は鍔付溝で、ヘッド14のソールに沿って長さ方向に 設けられている。21は鍔部を示す。 図示した例では鍔付溝20は溝の両側端に鍔部21を有し、ネック16の取付部17を 挿入した場合、長さ方向には摺動可能であるが、側部の方向には抜けないように なっている。ネック16はヒールからトウまで長さ方向において、自由な位置でね じ19により固定することができる。

【００１７】 ネック16と取付部17とはあらかじめ固定されており、所定のライ角度のシャフ トを選択することにより、所望のパターが得られる。 なお、本考案では、連結部を構成する取付凹部８、取付部６、放射状溝10、11 又は取付部17、鍔付溝20等を共通したヘッドとシャフトを多種類整えて置くこと により、プレーヤに応じて自由にヘッドの形状や大きさ、さらに重さの異なるヘ ッド等を選択することができ、各種の組合せが可能となった。

【００１８】 又、実施例ではさらにシャフトのライ角度の選択も可能であり、他実施例では ヒールからトウまでの間で自由な位置でシャフトを取付可能である等の効果があ る。

【００１９】

【考案の効果】

本考案の第１考案では、ヒールからトウ間に設けた取付凹部の内の１つを選択 して取付部とネジを利用して所望位置でシャフトとヘッドとが固定できるように なった。取付部による確実な固定をしているので、プレー中での変形は生じない 。さらに放射状溝その他の嵌合部を単独で用いるか、放射状とギヤー状とを組合 わせて用いる場合、１０度以上のライ角度を有しつつシャフトとヘッドとが確実 に固定される。従って、同一のヘッドでありながらヘッドの長さ方向における取 付位置に加えてライ角度の変化によるパターデザインの各種の変化が得られるよ うになった。

【００２０】 第２考案では、ヒールからトウ間の任意の位置にシャフトを固定することがで き、あらかじめプレーヤの希望するライ角度を有するシャフトを選んで取付部及 び鍔付溝を利用して固定することができる。 第３考案では、形状や大きさの異なる複数種のヘッドを用意しておきネック又 はソケット端に取付部を有する複数種のシャフトをあらかじめ用意しておくこと により、プレーヤの所望するシャフトとヘッドの組合せが多種類に亘って可能と なった。連結部は各種シャフトおよびヘッドにつき共通したものにしたので、各 種類間の交換やシャフト位置の変化にも対応することができ、その実用的効果は 多大である。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例として示したパターの斜視図で、一部を
分離して示した

【図２】シャフトのライ角度を変化できる他実施例を示
す説明図

【図３】図２の例において要部を分解して示した側面図

【図４】図２の例においてヘッドの放射状溝を示す要部
拡大平面図

【図５】図２の例においてネックの放射状溝を示す要部
拡大平面図

【図６】さらに他実施例を示す分解斜視図

【図７】同組立時の拡大断面図

【符号の説明】

１、14 ヘッド ２ フェース ３ 裏面側 ４、15 シャフト ５、16 ネック ６、17 取付部 ８ 取付凹部 ９ ねじ穴 10、11 放射状溝 12、19 ねじ 20 鍔付溝

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ヘッドのフェイス裏面側にねじ穴を有す
   る取付凹部をヘッドの長さ方向で複数個設け、シャフト
   端のネックもしくはソケット端に前記ねじ穴の軸線と一
   致する固定用孔を有する取付部を設け、前記取付凹部の
   内選択された１つに前記取付部を嵌合して、前記取付凹
   部と取付部に設けた放射状又は星状もしくはギヤー状の
   溝あるいはこれらを組合わせた嵌合部を利用して所定の
   ライ角度に合わせてねじで締付固定したことを特徴とす
   るゴルフ用パター。
2. 【請求項２】 ヘッドのフェイス裏面側に、ヘッドの長
   さ方向に延びた鍔付溝を設け、シャフト端のネックもし
   くはソケット端に前記鍔付溝に嵌入可能でシャフトを所
   定のライ角度に合わせて固定され、固定用孔を有する取
   付部を設け、前記鍔付溝へ前記取付部を嵌挿入後、摺動
   して適宜位置でねじで締付固定したことを特徴とするゴ
   ルフ用パター。
3. 【請求項３】 フェイスの形状と大きさ又はヘッドの重
   さその他を異にした複数種のヘッドと、これらヘッドの
   フェイス裏面側に設けた取付凹部や鍔付溝等の連結部
   と、これら連結部と嵌合する取付部を端部に設けた複数
   種のネックもしくはソケットを固定したシャフトとを備
   え、前記複数種のヘッドとシャフトの内、１つを選択す
   ると共に前記連結部と取付部とにより所定ライ角度を有
   する状態で固定して組合わせるようにしたことを特徴と
   するゴルフ用パター。