JPH0696596B2 - 合成ペプチド中間組成物 - Google Patents

合成ペプチド中間組成物

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JPH0696596B2
JPH0696596B2 JP63043254A JP4325488A JPH0696596B2 JP H0696596 B2 JPH0696596 B2 JP H0696596B2 JP 63043254 A JP63043254 A JP 63043254A JP 4325488 A JP4325488 A JP 4325488A JP H0696596 B2 JPH0696596 B2 JP H0696596B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は下垂体成長ホモン放出活性を有するペプチドの
合成過程で生成される中間組成物に関する。
従来の技術 本出願人は、特願昭58−500559号において下記の式
(I)および(II)からなる群から選んだ式を有するペ
プチドおよびその塩類を開示した: (X2)−A1−D−Trp−A3−Trp−A5−Y (I) (X2)−A1−D−Trp−A3−Trp−A5−A6−Y (II) 〔式中のX2はHおよびCH3−CO−からなる群から選び; A1はHisおよび3−N−Me−Hisからなる群から選び; A3はAla、SerおよびValからなる群から選び; A5はD−Phe、D−HisおよびD−Tyrから成る群から選
び; A6はArg、ホモArg、Lys、GlnおよびGlnからなる群から
選び; YはOHおよびNH2からなる群から選ぶ〕。
本願発明は、かかる下垂体成長ホルモン放出活性を有す
るペプチドの合成過程で生成される合成ペプチド中間組
成物に関する。
下垂体から分泌される成長ホルモンは成長可能な体の全
ての組織を成長させる。さらに、成長ホルモンは体の代
謝過程に下記の基本的な影響を与えることが知られてい
る。
(1)体の全細胞内における蛋白質合成速度の増大; (2)体の細胞内における炭水化物利用速度の低下; (3)遊離脂肪酸の可動化の促進および脂肪酸のエネル
ギーへの利用促進。
成長ホルモン分泌の不足は、例えば小人症のような医学
的疾患をもたらす。
成長ホルモンを放出さす方法としては種々の方法が知ら
れている。例えば、アルギニン、L−3,4−ジヒドロキ
シフエニルアラニン(L−DOPA)、グルカゴン、バンプ
レシンおよびインスリン誘導低血糖のような化学薬品、
並びに睡眠および運動のような活動が、視床下部に作用
してソマトスタチンの分泌を少なくしたり或いは未知の
内因性成長ホルモン放出ホルモンの増加またはその両方
によって下垂体から成長ホルモンを間接的に放出させ
る。
下垂体に直接作用して成長ホルモンを放出させる化合物
としては、例えばプロスタグランジンE1およびE2、テオ
フイリン、および環状ヌクレオチドがある。しかしなが
ら、これらの化合物は特に成長ホルモンも放出せず、ま
た下垂体細胞の周辺膜における推定される成長ホルモン
放出用ホルモン・レセプタにおいて作用して成長ホルモ
ンの放出を開始させるとは信じられていない。
さらに、特殊な条件下で化学的に限定されたある種のペ
プチド、例えばパソプレシン、甲状腺刺激ホルモン−放
出ホルモン(TRH)、黄体形成ホルモン−放出ホルモン
(LH−RH)、α−メラニン細胞刺激ホルモン(α−MS
H)、グルカゴン、物質P、ノイロテンシン、メタ−エ
ンケフアリン、βエンドルフイン、クロレア−エンテロ
トキシン、および塩素性ミエリン・タンパク質は下垂体
から成長ホルモンを放出させる作用をする。その上、上
記のペプチドは他の下垂体ホルモンを放出し、殆んどの
実験条件下で成長ホルモンを放出しない。例えば、TRH
は正常なラットまたは正常なヒトにおいて成長ホルモン
を放出しない、または正常なラットやサルの下垂体から
成長ホルモンを放出しない。試験管内で、TRHはある種
において成長ホルモン、プロラクチン、および甲状腺刺
激ホルモン(TRH)を放出する、そして生体内でTRHはウ
シの下垂体からこれらのホルモンを放出する。
バソプレシンの誘導する成長ホルモン放出はバソプレシ
ンの大量投与によってもたらされるストレスに対する非
特定応答のためと考えられている。
従って、正常な実験条件下で下垂体に直接作用して下垂
体から成長ホルモンを放出させる化合物またはその混合
物を提供することが極めて望まれる。そのような化合物
やその混合物は、試験管内、例えば成長ホルモンの分泌
が下垂体レベルでいかに調節されるかを理解するための
独特な研究手段として有用であり、また生体内で、例え
ば成長ホルモン不足に関係した症状の処置、商用動物に
おける成長速度および成長度合の増大、商用動物におけ
るミルク収率の増加、および低酸素血症に伴う粘膜潰瘍
の数を少くすることに有用である。
発明の概要 本発明によって、試験管内の普通の実験条件下で下垂体
に直接作用して成長ホルモンを放出さすペプチドの合成
過程で成長される中間組成物が提供される。
本発明により、次の式(V)を有するペプチド中間組成
物が提供される: Boc−His(Tos)−D−Trp−A3−Trp−D−Phe−A6
Y′ (V) (上式において、A3はSer(Bzl)又はAla:A6はLys(Cl
z)、Arg(Tos)又はGln:Bocはt−ブチルオキシカルボ
ニル:Bzlはベンジル: Clzはo−クロロ−ベンジルオキシカルボニル:Tosはp
−トルエンスルホニル:そしてY′はp−メチルベンズ
ヒドリルアミン樹脂又はヒドロキシメチル樹脂であ
る。)。」 好適実施態様の説明 本発明のペプチド中間組成物は前記の式(V)で表わさ
れるアミノ酸残基シークエンスを有する。ここで同定さ
れた全てのアミノ酸残基は特にことわらない限り天然ま
たはL−構造である。
アミノ酸残基の略号は次の標準ペプチド命名法に従って
使用される。
用語「薬剤的に許容される塩類」とは限定を意図するも
のではないが技術的に周知の方法で調製されるナトリウ
ム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム、
バリウム、アンモニウムおよびプロタミンの塩類を含む
製薬産業において一般に使用さえれる無毒のアルカリ金
属、アルカリ土類金属およびアンモニウムを塩類を意味
する。その用語は本発明の化合物と適当な有機または無
機酸と反応して調製される無毒の酸添加塩類も含む。代
表的な塩(限定を意図しない)としては、塩酸塩、臭化
水素酸塩、硫酸塩、重亜硫酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、
吉草酸塩、オレイン酸塩、ラウリン酸塩、ホウ酸塩、安
息香酸塩、乳酸塩、リン酸塩、トシル酸塩、クエン酸
塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、酒石酸
塩、ナフタリンスルホン酸塩などがある。
本発明のペプチドは技術的に周知の溶液法や標準の固相
法を用いることによって調製することができる。例え
ば、固相合成はα−アミノ保護アミノ酸を使用してペプ
チドのC−末端から開始することができる。適当な出発
材料は、例えばクロロメチル樹脂、ヒドロキシメチル樹
脂、ベンズヒドリルアミン(BHA)樹脂、またはp−メ
チルベンズヒドリルアミン(p−Me−BHA)樹脂に必要
なα−アミノ酸を付加することによって調製することが
できる。そのようなクロロメチル樹脂の1つはバイロ・
ラド・ラボラトリーズ(BiO Red Laboratories)(米国
カリフオルニア州.リッチモンド)により商品名BIO−B
EADS SX−1で販売されている。ヒドロキシメチル樹脂
の調製はボダンスキーら(Bodansky et al,)によってC
hem.Ind.(London)38,1597(1966)に記載されてい
る。BHA樹脂はピエッタおよびマーシャル(Pietta and
Marshall)によってChem.Commn.650(1970)記載されて
おり、その塩酸塩(BHA・HCI)の形でベックマン・イン
スツルメント社(Beckman Instruments.Inc.,Palo Alt
o,California)から入手できる。
本発明の化合物の固相調製における保護アミノ酸は結合
剤の助けをかりて樹脂に都合することができる。初期結
合の後、α−アミノ保護基は室温で有機媒体中のトリフ
ルオロ酢酸(TFA)または塩酸を酸塩を含む反応剤を選
択することによって除去することができる。α−アミノ
保護基の除去後、残りの保護アミノ酸は所望の順序で逐
次結合することができる。それぞれの保護アミノ酸は一
般に、溶液、例えば、塩化メチレン(CH2Cl2)−ジメチ
ルホルムアミド(DMF)混合体中のジシクロヘキシルカ
ルボジイミド(DCC)のような適当なカルボキシ基活性
剤を使用して約3倍の過剰で反応することができる。
所望のアミノ酸シークエンスを完了した後、樹脂からペ
プチドを開裂するのみならず全ての残りの側鎖保護基を
開裂するフツ化水素のような反応物質で処理することに
よって、樹脂サポートから所望のペプチドを開裂するこ
とができる。クロロメチル樹脂またはヒドロキシメチル
樹脂を使用するときのHF処理は式(I)〜(II)の遊離
ペプチド酸を生成する。BHAまたはp−Me−BHA樹脂を使
用するときのHF処理式(I)〜(II)(Y=-CONH2)の
遊離ペプチドを直接生成する。また、クロロメチル化ま
たはヒドロキシメチル樹脂を用いるとき、側鎖保護ペプ
チドは、ペプチド樹脂をアンモニア処理することによっ
て樹脂から開裂して所望の側鎖保護アミドを生じるか、
或いはアルキルアミンで処理して側鎖保護アルキルアミ
ドまたはジアルキルアミドを生じる。次に、側鎖の保護
基は通常HFで処理して遊離ペプチド・アミド、アルキル
アミドまたはジアルキルアミドを生じることによって除
去することができる。
本発明のエステルの調製において、式(I)〜(II)の
酸の調製に使用する樹脂を用い、側鎖保護ペプチドは塩
基および適当なアルコール、すなわちメタノールで開裂
することができる。次に側鎖保護用基はHFで処理しする
ことによって除去されて所望のエステルを得ることがで
きる。
前述の固相法は技術的に周知であって、ステワートおよ
びヤング(Stewart and Young,Solid Phase Peptide Sy
nthesis,Freeman and Co.,SanFrancisco(1969)によっ
て記載された。
本発明のペプチドの合成に用いることができる周知の溶
液法のいくつかがボダンスキーら(Bodansky et al.,Pe
ptide Synthesis,2nd Edition、John Wiley&Sons,New
York,N.Y.1976)によって示されている。
従って、本発明の範囲内で式(I)〜(II)の新規ペプ
チドの合成中に中間組成物も調製される。固相法によっ
て調製される中間組成物は式(VI)〜(VII)のペプチ
ド−樹脂化合物であり、溶液法によって調製される中間
組成物は式(VIII)〜(XIII)の保護ペプチド−化合物
である。
B1-B2-B3-B4-B′5-Y (X) B1-B2-B3-B4-B5-B′6-Y (XIII) 上式中のPr1はα−アミノ保護基である;q、rおよびs
はそれぞれ0か1である;aおよびbは前に定義したも
の;mは0または1である;X1 iv、X2 iv、X3 iv、およびX1
v、X2 vおよびX3 vはN−末端およびデスアミノ・α−炭
素置換基およびラジカル;B1およびB4はヒスチジル、ア
ルギニル、リシル、α−ナフチルアラニル、β−ナフチ
ルアラニル、イソキノリル、チロシル、トリプトフイ
ル、フエニルアラニル、それらの同族体および類似体か
らなる群から選ぶ、そしてB1についてはそのデスアミノ
型である;B2、B5、B′5D−ヒスチジル、D−アルギ
ニル、D−リシル、D−α−ナフチルアラニル、D−β
−ナフチルアラニル、D−イソキノリル、D−チロシ
ル、D−トリプトフイル、D−フエニルアラニル、それ
らの同族体および類似体;およびそれらの側鎖保護型の
もの、そしてB′5についてはそのデスカルボキシ型の
ものからなる群から選ぶ;B3はグリシル、アラニル、バ
リル、ロイシル、イソロイシル、プロリル、セリル、ト
レオニル、メチオニル、アスパラチル、グルタミル、ア
スパラギニル、グルタミニル、ヒスチジル、D−アラニ
ル、D−バリル、D−ロイシル、D−イソロイシル、D
−プロリル、D−セリル、D−トレオニル、D−メチオ
ニル、D−アスパラチル、D−グルタミル、D−アスパ
ラギニル、D−グルタミニル、D−ヒスチジル、それら
の同族体および類似体、およびそれらの側鎖保護型のも
のからなる群から選ぶ;B6およびB′6はL−およびD
−コンフイギユレーションのアミノ酸残基、それらの同
族体および類似、その側鎖保護型のものからなる群から
選ぶ;Rは樹脂である;Yは前に定義したもの;そしてPr2
はカルボキシル保護型である;ただし、(a)(1)a
が1で、bとmが0そしてX2 ivを−Hおよび−CH3から
なる群から選び;(2)B1とB4をチロシル、トリプトフ
イル、フエニルアラニル、およびその側鎖保護型のもの
からなる群から選び;(3)B3をグリシル、アラニル、
バリル、ロイシル、イソロイシル、プロリル、セリル、
トレオニル、メチオニル、アスパラチル、グリタミル、
アスパラギニル、グルタミニル、ヒスチジルおよびそれ
らの側鎖保護型のものからなる群から選び;および式
(VIII)と(X)に関して(4)Yを−NR1R2、−OR、
は水素および炭素原子数1〜6を有する直鎖および枝分
れ鎖アルキル基からなる群から選ぶ)からなる群から選
ぶとき;B2、B5およびB′5の少なくとも1つはD−チ
ロシル、D−トリプトフイル、D−フエニルアラニル、
およびB′5についてそのデスカルボキシ型、およびそ
れらの側鎖保護型のものからなる群からでないように選
ぶ:(b)(1)aが1でbとmが0そしてX2 ivを−H
および−CH3からなる群から選び;(2)B2およびB5
たはB′5はD−チロシル、D−トリプトフイル、D−
フエニルアラニル、そしてB′5に関してはそのデスカ
ルボキシ型のもの、およびそれらの側鎖保護の形のもの
からなる群から選び;(3)Bをグリシル、アラニル、
バリル、ロイシル、イソロイシル、プロリル、セリル、
トリオニル、メチオニル、アスパラチル、グルタミル、
アスパラギニル、グルタミル、ヒスチジル、およびそれ
らの側鎖保護型のものからなる群から選び;そして式
(VIII)と(X)に関して、(4)Yを−NR1R2、−O
R、およびCH2ORからなる群(ここでR、R1およびR2の各
々は水素および炭素原子数1〜6を有する直鎖および枝
分れ鎖アルキル基からなる群から選ぶ)から選ぶとき;
B1とB4はチロシル、トリプトフイル、フエニルアラニル
およびそれらの側鎖保護型のものからなる群からでない
ように選ぶ;(c)(1)aが1でbとmが0そしてX2
vを−H、−CH3、および−CHOCH3からなる群から選び;
(2)B1とB4をチロシル、トリプトフイル、フエニルア
ラニル、およびそれらの側鎖保護型のものからなる群か
ら選び;(3)をグリシル、アラニル、バリル、ロイシ
ル、イソロイシル、セリル、トレオニル、メチオニル、
アスパラギニル、グルタミルニル、およびそれらの側鎖
保護型のものからなる群から選び、(4)B6をアスパラ
ギニル、グルタミニル、アルギニル、リシル、セリル、
トレオニル、およびそれらの側鎖保護型のものからなる
群から選び;そして、式(XI)と(XIII)に関して、
(5)Yを−NR1R2、−OR、および−CH2OR(ここでR、
R1およびR2の各々は水素および炭素原子数1〜6を有す
る直鎖および枝分れ鎖アルキル基からなる群から選ぶ)
からなる群から選ぶとき;B2およびB5の少なくとも1つ
はD−チロシル、D−トリプトフイル、D−フエニルア
ラニル、およびそれらの側鎖保護型のものからなる群か
らでないように選ぶ;および(d)(1)aが1でbと
mが0そしてX2 vを−H、−CH3および−CHOCH3からなる
群から選び;(2)B2とB5をD−チロシル、D−トリプ
トフイル、D−フエニルアラニル、およびそれらの側鎖
保護型のものからなる群から選び; (3)B3をグリシル、アラニル、バリル、ロイシル、イ
ソロイシル、プロリル、セリル、トレオニル、メチオニ
ル、アスパラチル、グルタミル、アスパラギニル、グル
タミニル、ヒスチジル、およびそれらの側鎖保護型のも
のからなる群から選び;(4)B6をアスパラギニル、グ
ルタミニル、グルタミル、アルギニル、リシル、セリ
ル、トレオニル、およびそれらの側鎖保護型のものから
なる群から選び;そして式(XI)と(XIII)に関して、
(5)Yを−NR1R2、−OR、および−CH2OR(ここでR、
R1およびR2の各々は水素および炭素原子数1〜6を有す
る直鎖および枝分れ鎖アルキル基からなる群から選ぶ)
からなる群から選ぶとき;B1とB4の少なくとも1つはチ
ロシル、トリプトフイル、フエニルアラニル、およびそ
れらの側鎖保護型のものからなる群からでないように選
ぶ。
式(VI)のペプチド樹脂と式(VIII)〜(X)の保護ペ
プチド化合物はアミノ酸シークエンスを有することが望
ましい(式中のB1とB4はヒスチジル、トリプトフイル、
フエニルアラニル、チロシル、それらの同族体および類
似体、それらの側鎖保護型のもの、そしてB1については
そのデスアミノ型のものからなる群から選び;B2、B5
よびB′5はD−ヒスチジル、D−トリプトフイル、D
−フエニルアラニルアラニル、D−チロシル、それらの
同族体および類似体、B′5に関してはそのデスカルボ
キシ型のもの、およびそれらの側鎖保護型のものからな
る群から選び;B3はグリシル、アラニル、セリル、アス
パラギニル、プロリル、D−アラニル、D−セリル、D
−アスパラギニル、D−プロリル、それらの同族体およ
び類似体、およびそれらの側鎖保護型のものからなる群
から選ぶ)。
式(VII)のペプチド樹脂および式(XI)〜(XIII)の
保護ペプチド化合物はアミノ酸シークエンスを有するこ
とが望ましい(式中のB1とB4はヒスチジル、トリプトフ
イル、フエニルアラル、チロシル、それらの同族体およ
び類似体、それらの側鎖保護型のもの、そしてB1に関し
てはそのデスアミノ型のものからなる群から選び;B2
B5はD−ヒスチジル、D−トリプトフイル、D−フエニ
ルアラニル、D−チロシル、それらの同族体および類似
体、およびそれらの側鎖保護型のものからなる群から選
び;B3はグリシル、アラニル、セリル、アスパラギニ
ル、プロリル、D−アラニル、D−セリル、D−アスパ
ラギニル、D−プロリル、それらの同族体および類似
体、およびそれらの側鎖保護型のものからなる群から選
び;B6とB′6はアギニン、リシン、オルニチン、ヒス
チジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アスパラギ
ン、グルタミン、D−アルギン、D−リシン、D−オル
ニチン、D−ヒスチジン、D−アスパラギン酸、D−グ
ルタミン酸、D−アスパラギン、D−グルタミン、D−
アルギニン、それらの同族体および類似体、それらのデ
スカルボキシ型のもの、およびB′6に関してはそのデ
スカルボキシ型および側鎖保護型のものからなる群を選
ぶ)。前記ペプチドは、口、腸管外(例えば、筋肉内、
腹腔内、静脈内、または皮下注射、或いは移植)、鼻、
膣、直腸、舌下、または局所のルートから投与すること
ができる。そしてそれぞれの投与ルートに適当な投薬の
形にすることができる。
経口投与用の固体投薬の形はカプセル、錠、ピル、粉
末、顆粒を含む。そのような固体投薬の形における活性
化合物はスクロース、ラクトースまたはデンプンのよう
な少なくとも1つの不活性の薬剤的に許容される担体と
混和される。そのような投薬の形は、不活性希釈剤でな
くてむしろ添加物質、例えばステアリン酸マグネシウム
のような潤滑剤を含むこともできる。カプセル、錠、お
よびピルの場合に、投薬の形は緩衝剤を含むことができ
る。錠およびピルは、さらに腸溶性被膜をコーテイング
することができる。
経口投与用の液体投薬の形は薬剤的に許容される乳剤、
溶液、懸濁液、シロップ、エリキシルを含む水のような
不活性希釈剤を含む。そのような不活性希釈剤の外に、
組成物は湿潤剤のような佐剤、乳化剤、懸濁剤、甘味
剤、芳香剤および風味付与剤も含むことができる。
非経口投与用の本発明による製剤は無菌の水溶液または
非水溶液、懸濁液または乳濁液を含む。非水溶媒または
ビヒクルの例としては、プロピレン・グリコール、ポリ
エチレン・グリコール、植物油、例えばオリーブ油やコ
ーン油、ゼラチンおよび注入可能な有機エステル、例え
ばオレイン酸エチルである。そのような投薬は防腐剤、
湿潤剤、乳化剤および分散剤のような佐剤も含むことが
できる。
それらは、例えばバクテリア保持フイルターを介したろ
過、組成物に殺菌剤を添加する、組成物を照射する、ま
たは組成物を加熱することによって殺菌される。
また、それらは無菌水に溶解できる無菌固体組成物、或
いは使用直前に他の無菌注入可能な媒質の形で製造する
ことができる。直腸または膣投与用組成物は、活性物質
の外にココア・バターのような賦形剤を含む坐剤または
坐剤ワックスが望ましい。
鼻または舌下投与用組成物は技術的に周知の標準賦形剤
で作ることもできる。
前記組成物における各活性成分の用量決定は変わるけれ
ども、活性成分の量は適切な投薬の形がえられるように
する必要がある。所定の投与は所望の治療効果、投与経
路および処理期間に左右される。一般に、体重1kg当り
毎日0.001〜10mgの活性成分当りの投与レベルが成長ホ
ルモンの効果的放出を得るために動物、例えばヒトに投
与される。
次に示す実施例は説明のためのものであって、本発明の
限定を意図するものではない。
例1 H2−His−D−Trp−Ala−Trp−D−Phe−NH2の合成 パラ−メチルベンズヒドリルアミンの塩酸塩(p−Me−
BHA・HC1)樹脂を反応容器に入れた。次に、ペプチドH2
−His−D−Trp−Ala−Trp−D−Phe−NH2の調製にベッ
クマン・ブランドのペプチド合成装置No.990型と共に工
程6で始まる次の手順を採用した、その合成は、樹脂に
アミノ酸が存在せず、最初HClの型である樹脂を中和す
ることだけが必要のため、工程6でスタートした。
1.塩化メチレン(CH2Cl2)で1.5分間、3回洗浄。
2.トリフルオロ酢酸−塩化メチレン(0.1%インドール
を含む、40%TFA/CH2Cl2、V/V)で1.5分間処理。
3.工程2を20分間くり返す。
4.クロロホルム(CHCl3)で1.5分間、3回洗浄。
5.30%エタノール−塩化メチレン(30%EtOH/CH2Cl2、V
/V)で1.5分間、2回洗浄。
6.Cl2で1.5分間、3回洗浄。
7.CH2Cl2に10%のトリエチルアミン(10%TEA/CH2Cl2
V/V)で1.5分間処理。
8.工程7を10分間くり返す。
9.CH2Cl2で1.5分間、3回洗浄。
10.洗浄樹脂にジメチル・ホルムアモド−塩化メチレン
(DMF−CH2Cl2)中適当な保護アミノ酸2.5当量を添加。
11.CH2Cl2中0.5Nのジシクロヘキシルカルボジイミド(D
CC/CH2Cl2を2.5当量以上添加。
12.添加漏斗をCH2Cl2ですすぎ、反応容器にリンスを添
加。
13.工程10〜12の反応物質を2時間以上かくはん。
14.CH2Cl2で1.5分間、3回洗浄。
15.DMFで1.5分間洗浄。
16.CH2Cl2で1.5分間、2回洗浄。
17.カイザーら(Kaiser et al.,Annal.Biochem.,34:595
(1970)の方法によるニンヒドリン反応によって試験。
18.工程17が完全反応を示す場合は、次に保護アミノ酸
を用いて工程1から始まる上記操作をくり返す。工程17
が不完全反応を示す場合は、工程7〜17をくり返す。
次にアミノ酸シークエンスを使用して前記の操作を行っ
た: Boc−D−Phe Boc−Trp Boc−Ala Boc−D−Trp Boc−His(Tos*) *Tos:p−トルエンスルホニルを示す。
所望のペプチド樹脂の合成完了後、そのペプチド樹脂を
含む反応容器をデシケータに入れて真空下で一晩乾燥し
た。乾燥したペプチド樹脂を反応容器から取り出して、
HF開裂に適した別の容器に入れた。この後者の容器は磁
気かくはん棒も有した。この容器にペプチド樹脂を湿ら
すのに十分な量のアニソールを添加した。次に、その容
器をHF管路に接続し真空下にして内部空気を全て除去し
た。次に、その容器をドライ・アイス−アセトン浴で約
−78℃に冷却した。その容器に二重に蒸留したHF(ペプ
チド樹脂1g当り約10ml)を添加した。次に、そのドライ
・アイス−アセトン浴を容器から除去してアイス−水浴
と交換した。容器をアイス−水浴に浸漬したまま、容器
の内容物を約45分間激しくかくはんした。次に容器内の
HFの大部分を水アスピレーションによって除去した。HF
の大部分を水アスピレーションで除去した後、残ってい
るHFとアニソールを真空ポンプで除去した。
容器の内容物を約100mlのエーテルで洗浄して、残留ア
ニソールをさらに除去した。
水性酢酸(aq・HOAc)での抽出により樹脂からペプチド
を除去した。その水性酢酸を凍結乾燥によって除去し
て、綿毛状のペプチド粉末を得た。
次にそのペプチドは分配クロマトグラフイーまたはブタ
ノール:HOAc:水(4:1:5)系を使用した向流分配(CCD)
法によって精製した。さらに精製が必要なときは、クロ
マトグラフイー・コラム(商品名Pharmacia LH−20)も
使用した。
例2 H2−Tyr−D−Trp−Ala−Trp−D−His−NH2の合成 例1に示した方法を採用して、次のアミノ酸シークエン
スを用いて H2−Tyr−D−Trp−Ala−Trp−D−His−NH2なるペプチ
ドを合成することができる: Boc−D−His(Tos) Boc−Trp Boc−Ala Boc−D−Trp Boc−Tyr(BrZ*) *BrZ:O−ブロモベンジルオキシカルボニルを示す。
例3 H2−His−D−Trp−Ala−Trp−D−Tyr−NH2の合成 例1に示した方法を用い、次のアミノ酸シークエンスを
用いて H2−His−D−Trp−Ala−Trp−D−Tyr−NH2なるペプチ
ドを合成することができる: Boc−D−Tyr(BrZ) Boc−Trp Boc−Ala Boc−D−Trp Boc−His(Tos) 例4 H2−His−D−Trp−Ala−Trp−D−Tyr−NH2の合成 例1に示した方法を用い、次のアミノ酸シークエンスを
用いて H2−His−D−Trp−Ala−Trp−D−His−NH2なるペプチ
ドを合成することができる: Boc−D−His(Tos) Boc−Trp Boc−Ala Boc−D−Trp Boc−His(Tos) 例5 H2−Tyr−D−Trp−Ala−Trp−D−p−Cl−Phe−NH2
合成 例1に示した方法を用い、次のアミノ酸シークエンスを
用いて H2−Tyr−D−Trp−Ala−Trp−D−p−Cl−Phe−NH2
るペプチドを合成することができる: Boc−D−p−Cl−Phe Boc−Trp Boc−Ala Boc−D−Trp Boc−Tyr(BrZ) 例6 H2−p−Cl−Phe−D−Trp−Ala−Trp−D−Phe−NH2
合成 例1に示した方法を用い、次のアミノ酸シークエンスを
用いて H2−p−Cl−Phe−D−Trb−Ala−Trp−D−Phe−NH2
るペプチドを合成することができる: Boc−D−Phe Boc−Trp Boc−Ala Boc−D−Trp Boc−p−Cl−Phe 例7 H−デスアミノTyr−D−Trp−Ala−Trp−D−Phe−NH2
の合成 例1に示した方法を用い、次のアミノ酸シークエンスを
用いて H−デスアミノTyr−D−Trp−Ala−Trp−D−Phe−NH2
なるペプチドを合成することができる: Boc−D−Phe Boc−Trp Boc−Ala Boc−D−Trp 3(p−OH−フエニル)プロパノン酸 例8 H2−O−Me−Tyr−D−Trp−Ala−Trp−D−Phe−NH2
合成 例1に示した方法を用い、次のアミノ酸シークエンスを
用いて H2−O−Me−Tyr−D−Trp−Ala−Trp−D−Phe−NH2
合成をすることができる: Boc−D−Phe Boc−Trp Boc−Ala Boc−D−Trp Boc−O−Me−Tyr(Brz) H2−Tyr−D−Trp−Ala−Trp−D−Phe−Met−NH2の合
成 BHA・HCl樹脂を反応容器に入れた。次に、ヘキサペプチ
ド、 H2−Tyr−D−Trp−Ala−Trp−D−Phe−Met−NH2の調
製にベックマン・ブランド・ペプチド合成装置990型と
共に、次の方法を用いた: 1.その反応容器に塩化メチレン(CH2Cl2をBHA・HCl樹脂
1g当り約10ml)を添加した。
BHA・HCl樹脂を激しくかくはんをしながら約1.5分間洗
浄した。次に、反応容器からCH2Cl2溶液を排出し、この
洗浄工程を一回くり返した。
2.反応容器内の洗浄したBHA・HCl樹脂にトリエチルアミ
ン溶液(Et3N)/CH2Cl2:(10:90)をBHA・HCl樹脂1gm
当り約10ml)を添加した。
得られた混合体を約1.5分間激しくかくはんした。次に
その溶液を反応容器から排出した。
3.反応容器に別のEt3N/CH2Cl2:(10:90)溶液(10ml/
gmBHA・HCl)を添加した。そのBHA・HCl樹脂を約20分間
激しくかくはんすることによって中和した。次にその溶
液を反応容器から排出した。
4.反応容器にCH2Cl2(BHA・HCl樹脂gm当り約10ml)を添
加し、得られた混合体を約1.5分間激しくかくはんし
た。次にその溶液を反応容器から排出した。この方法に
さらに2回くり返した。
5.反応容器にジメチルホルムアミド−塩化メチレン溶液
(DMF−CH2Cl2(1:9)約50ml中の第三ブチロキシカルボ
ニル−メチオニン(反応容器に最初に入れたBHA・HCl樹
脂の理論的全結合能力量の約2.5倍)を添加した。得ら
れた混合体を約1.5分間激しくかくはんした。
6.反応容器にCH2Cl2溶液(反応容器に最初に入れたBHA
・HCl樹脂の理論的全結合能力量の的2.5倍)中の0.5モ
ルのジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)を添加し
た。得られた混合体を負のニンヒドリン試験がえられる
まで(約120分)激しきかくはんした。次に、その溶液
を反応容器から排出した。
7.CH2Cl2(BHA・HCl樹脂1gm当り約10ml)を反応容器に
添加した。得られた溶液を約1.5分間激しくかくはんし
た。次にその溶液を反応容器から排出した。この洗浄工
程を1回くり返した。
8.反応容器にDMF(BHA・HCl樹脂1g当り約10ml)を添加
し、得られた混合体を約1.5分間かくはんした。次にそ
の溶液を反応容器から排出した。
9.反応容器にCH2Cl2(BHA・HCl樹脂1g当り約10ml)を添
加し、得られた混合体を約1.5分間激しくかくはんし
た。次にその溶液を反応容器から排出した。この洗浄工
程をさらに2回くり返した。
10.反応容器にトリフルオロ酢酸/塩化メチレン溶液(T
FA/CH2Cl2(40:60);BHA・HCl樹脂1g当り約10ml)を添
加し、得られた混合体を約1.5分間激しくかくはんし
た。次にその溶液を反応容器から排出した。
11.反応器に別のTFA/CH2Cl2(40:60)溶液(BHA・HCl樹
脂1g当り約10ml)を添加し、得られた混合体を約20分間
激しくかくはんした。次にその溶液を反応容器から排出
した。
12.反応容器にCH2Cl2(BHA・HCl樹脂1g当り約10ml)を
添加し、得られた混合体を約1.5分間激しくかくはんし
た。次にその溶液を反応容器から排出した。この洗浄工
程を1回くり返した。13.反応容器中の洗浄BHA・HCl樹
脂にトリエチルアミン溶液((Et3N/CH2Cl2(10:90)B
HA・HCl樹脂1g当り約10ml)を添加し、得られた混合体
を約1.5分間激しくかくはんした。次にその溶液を反応
容器から排出した。
14.反応容器に別のEt3N/CH2Cl2(10:90)溶液(約10ml
/gBHC・HCl)を添加した。そのBHA・HCl樹脂を約20分間
激しくかくはんすることによって中和した。次にその溶
液を反応容器から排出した。
15.反応容器にクロロホルム(CHCl3;BHA・HCl樹脂1g当
り約10ml)を添加し、得られた混合体を約1.5分間激し
くかくはんした。次にその溶液を反応容器から排出し
た。
16.反応容器にエタノール/塩化メチレン溶液(EtOH/CH
2Cl2(30:70):B HA・HCl樹脂1g当り約10ml)を添加
し、得られた混合体を約1.5分間激しくかくはんした。
次にその溶液を反応容器から排出した。この洗浄工程を
1回くり返した。
次に、次のアミノ酸、シークエンスを用いて工程4〜16
をくり返した: Boc−D−Phe Boc−Trp Boc−Ala Boc−D−Trp Boc−Trp(BrZ*) *BrZ:O−ブロモベンジルオキシカルボニルを示す。
所望のペプチド樹脂の合成完了後、ペプチド樹脂を含む
反応容器をデシケータに入れて真空下で1晩乾燥した。
乾燥したペプチド樹脂を反応容器から取り出してHFの開
裂に適した別の容器に入れた。この後者の容器は磁気か
くはん棒も備えた。この容器にペプチド樹脂を湿らすの
に十分な量のアニソールを添加した。次にその容器をHF
管路に接続し真空下に置いて内部の空気を除去した。次
にその容器をドライ・アイス−アセトン浴で約−78℃冷
却した。その容器へ二重に蒸留したHF(ペプチド樹脂1g
当り約10ml)をTrpした。次にドライ・アイス−アセト
ン浴を容器から除去して、氷−水浴と交換した。次に容
器内のHFの大部分を水アスピレーションによって除去
し、残っているHFとアニソールを真空ポンプで除去し
た。容器内容物を約100mlのエーテルで洗浄してさらに
残留アニソールを除去した。
ペプチドは30%水性酢酸(aq・HOAC)での抽出によって
樹脂から除去し、その水性酢酸を凍結乾燥により除去し
て綿毛状のペプチド粉末を得た。
そのペプチドは分配クロマトグラフイーまたはブタノー
ル:HOAC:水(4:1:5)系を用いた向流分配法(CCD)によ
り精製した。さらに精製を必要とするときはクロマトグ
ラフイー・コラム(Pharmaca LH−20)も使用した。
例10 H2−His−D−Trp−Ala−Trp−D−Phe−Lys−NH2の合
成 反応容器にパラ−メチルベンズヒドリルアミン塩酸塩
(p−Me−BHA・HCl)樹脂を入れた。次に、ペプチドH2
−His−D−Trp−Ala−Trp−D−Phe−Lys−NH2の調製
にベックマン社製のペプチド合成装置990型と共に工程
6で始まる次の方法で用いた。その合成は、樹脂にアミ
ノ酸が存在せずかつ最初HClの型であった樹脂を中和す
ることだけが必要なため、工程6から始めた。
1.塩化メチレン(CH2Cl2)で1.5分間、3回洗浄。
2.0.1%インドールを含むトリフルオロ酢酸−塩化メチ
レン(40%TFA/CH2Cl2・V/V)で1.5分間処理。
3.工程2を20分間くり返す。
4.クロロホルム(CHCl3)で1.5分間、3回洗浄。
5.30%エタノール−塩化メチレン(30%EtOH/CH2Cl2,V/
V)で1.5分間、2回洗浄。
6.Cl2で1.5分間、3回洗浄。
7.CH2Cl2中10%のトリエチルアミン(10%TEA/CH2Cl2,V
/V)で1.5分間処理。
8.工程7を10分間くり返す。
9.CH2Cl2で1.5分間、3回洗浄。
10.洗浄した樹脂に、ジメチルホルムアモド−塩化メチ
レン(DMF−CH2Cl2)中に2.5当量の適当な保護アミノ酸
を添加。
11.CH2Cl2中0.5Nジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC
/CH2Cl2)を2.5当量以上添加。
12.添加漏斗をCH2Cl2ですすぎ、反応容器にリンスを添
加。
13.工程10〜12の反応物質を2時間以上かくはん。
14.CH2Cl2で1.5分間、5回洗浄。
15.DMFで1.5分間洗浄。
16.CH2Cl2で1.5分間、2回洗浄。
17.カイザーら(Kaiser et al.,Annal.Biochem.,34:595
(1970)の方法によるニンヒドリン反応によって試験。
アミノ酸を用いて工程1から始まる前記方法をくり返
す。工程17が不完全反応を示す場合は、工程7〜17をく
り返す。
次のアミノ酸シークエンスを使用して前記方法を用い
た: Boc−Lys(Clz+) Boc−D−Phe Boc−Trp Boc−Ala Boc−D−Trp Boc−His(Tos*) +Clz:O−クロロ−ベンジルオキシカルボニルを表わ
す。* Tos:p−トルエンスルホニルを表わす。
所望のペプチド樹脂の合成完了後、そのペプチド樹脂を
含む反応容器をデシケータに入れて真空下一晩乾燥し
た。乾燥したペプチド樹脂を反応容器から取り出してHF
の開裂に適した別の容器に入れた。この後者の容器は磁
気かくはん棒も備えた。この容器にペプチド樹脂を湿ら
すのに十分な量のアニソールを添加し、その容器をHF管
路に接続して真空にして内部の空気を除去した。次にそ
の容器をドライ・アイス−アセトン浴で約−78℃に冷却
した。その容器へ二重に蒸留したHF(ペプチド樹脂1g当
り約10ml)を添加した。次にそのドライ・アイス−アセ
トン浴を容器から除去して氷−水浴に代えた。容器を氷
−水浴に浸漬したまま、容器の内容物を約45分間激しく
かくはんした。次に容器内のHFの大部分を水アスピレー
ションによって除去した。大部分のHFを水アスピレーシ
ョンによって除去した後、残っているHFとアニソールを
真空ポンプで除去した。容器の内容物を約100mlのエー
テルで洗浄して残留アニソールをさらに除去した。
ペプチドは水性酢酸(aq,HOAc)での抽出によって樹脂
から除去した。その水性酢酸を凍結乾燥して除去し、綿
毛状のペプチド樹脂を得た。
そのペプチドは次に分配クロマトグラフイーまたはブタ
ノール:HOAc:水(4:1:5)系を使用した向流分配(CCD)
によって精製した。さらに精製を要するときは、クロマ
トグラフイー・コラム(Pharmacia LH−20)も使用し
た。
例11 H2−Tyr−D−Trp−Ala−Trp−D−Phe−Phe−NH2の合
成 例10に示した方法を用い、次のアミノ酸シークエンスを
用いてペプチドH2−Tyr−D−Trp−Ala−Trp−D−Phe
−Phe−NH2を合成した: Boc−Phe Boc−D−Phe Boc−Trp Boc−Ala Boc−D−Trp Boc−Tyr(BrZ) 例12 H2−His−D−Trp−Ala−Trp−D−Phe−Lys−OHの合成 例10に示した方法を、2、3変更して、次のアミノ酸シ
ークエンスを用いてペプチドH2−His−D−Trp−Ala−T
rp−D−Phe−Lys−OHを合成した: Boc−Lys(Clz) Boc−D−Phe Boc−Trp Boc−Ala Boc−D−Trp Boc−His(Tos) それらの2、3の変更は次の通りであった: 1.P−ME−BHA・HCl樹脂の代りにヒドロキシメチル樹脂
を使用した。
2.工程6〜18がBoc−Lys(Clz)をヒドロキシメチル樹
脂へ結合する工程において 次のように変更された: a.工程6は同一。
b.工程7〜9を省略。
c.工程10〜11は同一。
d.工程12を省略して、その代りに次の工程を行った: 2.5当量のN,N−ジメチルアミノピリジン(MMAP)を添
加。
e.工程13〜16は同一。
f.工程17と18を省略し、その代りに次の工程をとった: 真空下で一定の重量が得られるまで、アミノ酸樹脂を乾
燥する。最終の一定重量が反応容器に添加した樹脂とBo
c−アミノ酸の重量和と等しくなったならば、塩化ベン
ゾイル10当量とピリジン10当量を添加して未使用のヒド
ロキシメチル樹脂を不活性にする。
工程15と16に示したように洗浄する。次に残っている保
護アミノ酸のために例10の工程1〜18を実施する。
最終の一定重量が反応容器に添加した樹脂とBoc−アミ
ノ酸との重量和に等しくない場合は、本例で変更したよ
うに工程10を最後までくり返す。
例13 H2−His−D−Trp−Ala−Trp−D−Phe−Ala−NH2 例10に示した方法により次のアミノ酸シークエンスを用
いて H2−His−D−Trp−Ala−Trp−D−Phe−Ala−NH2なる
ペプチドを合成することができる: Aoc*−Arg(Tos) Boc−D−Phe Boc−Trp Boc−Ala Boc−D−Trp Boc−His(Tos) *Aoc:イソアミロキシカルボニルを表わす。
例14 H2−His−D−Trp−Ala−Trp−D−Phe−Gln−NH2の合
成 例10に示した方法を1つ変更して、次のアミノ酸シーク
エンスを用いて H2−His−D−Trp−Ala−Trp−D−Phe−Gln−NH2なる
ペプチドを合成することができる: Boc−Gln−ONP Boc−D−Phe Boc−Trp Boc−Ala Boc−D−Trp Boc−His(Tos) 唯一の変更はBoc−Gln−ONPを樹脂に結合する工程にお
いて最初に行った。この変更は例16の工程11の省略から
なった。
例15 H2−His−D−Trp−Ala−Trp−D−Phe−Glu−NH2の合
成 例10に示した方法を用い、次にアミノ酸シークエンスを
用いてペプチドH2−His−D−Trp−Ala−Trp−D−Phe
−Glu−NH2を合成することができる: Boc−Glu−γ−Bzl Boc−D−Phe Boc−Trp Boc−Ala Boc−D−Trp Boc−His(Tos) 例16 H2−His−D−Trp−Ala−Trp−D−Phe−ホモArg−NH2
の合成 例10に示した方法を用い、次のアミノ酸シークエンスを
用いて H2−His−D−Trp−Ala−Trp−D−Phe−ホモArg−NH2
なるペプチドを合成することができる: Boc−ホモArg(Tos) Boc−D−Phe Boc−Trp Boc−Ala Boc−D−Trp Boc−His(Tos) 例17 H2−3−N−Me−His−D−Trp−Ala−Trp−D−Phe−L
ys−NH2の合成 例10に示した方法を用い、次のアミノ酸シークエンスを
用いて H2−3−N−Me−His−D−Trp−Ala−Trp−D−Phe−L
ys−NH2なるペプチドを合成することができる: Boc−Lys(Clz) Boc−D−Phe Boc−Trp Boc−Ala Boc−D−Trp Boc−3−N−Me−His 例18 H2−His−D−Trp−Val−Trp−D−Phe−Lys−NH2の合
成 例10に示した方法を用い、次のアミノ酸シークエンスを
用いて H2−His−D−Trp−Val−Trp−D−Phe−Lys−NH2なる
ペプチドを合成することができる: Boc−Lys(Clz) Boc−D−Phe Boc−Trp Boc−Val Boc−D−Trp Boc−His(Tos) 例19 H2−His−D−Trp−Ser−Trp−D−Phe−Lys−NH2の合
成 例10に示した方法を用い、次のアミノ酸シークエンスを
用いて、 ペプチドH2−His−D−Trp−Ser−Trp−D−Phe−NH2
合成することができる: Boc−Lys(Clz) Boc−D−Phe Boc−Trp Boc−Ser(Bzl) Boc−D−Trp Boc−His(Tos) 例20 H2−Tyr−D−Trp−Gly−Trp−D−Phe−Gln−NH2の合
成 例10の方法を用い1つの変更をして、次のアミノ酸シー
クエンスを用いてペプチド H2−Tyr−D−Trp−Gly−Trp−D−Phe−Gln−NH2を合
成した: Boc−Gln Boc−D−Phe Boc−Trp Boc−Gly Boc−D−Trp Boc−Tyr(Brz) Boc−Glnを樹脂に結合させる工程にだけ変更を行った。
この変更は例10の工程11の省略である。
次に、前記実施例1乃至20の前記化合物の物性値(同定
資料)を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 モマニイ.フランク・エイ アメリカ合衆国テネシー州38117.エヌ・ メンフイス.イースト・ヤテス・ロード51 (56)参考文献 特開 昭55−133344(JP,A) Endocrinology(Balt imore)108(1),31−39(1981)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の式(V)を有するペプチド中間組成
    物: Boc−His(Tos)−D−Trp−A3−Trp−D−Phe−A6
    Y′(V) (上式において、A3はSer(Bzl)又はAla:A6はLys(Cl
    z)、 Arg(Tos)又はGln:Bocはt−ブチルオキシカルボニル:
    Bzlはベンジル:Clzはo−クロロ−ベンジルオキシカル
    ボニル: Tosはp−トルエンスルホニル: そしてY′はp−メチルベンズヒドリルアミン樹脂又は
    ヒドロキシメチル樹脂である。)。
  2. 【請求項2】下記の式からなる群から選んだ式を有する
    特許請求の範囲第1項記載のペプチド中間組成物: Boc−His(Tos)−D−Trp−Ala−Trp−D−Phe−Lys
    (Clz)−R、 Boc−His(Tos)−D−Trp−Ala−Trp−D−Phe−Lys
    (Clz)−R′、 Boc−His(Tos)−D−Trp−Ala−Trp−D−Phe−Arg
    (Tos)−R、 Boc−His(Tos)−D−Trp−Ala−Trp−D−Phe−Gln−
    R、 Boc−His(Tos)−D−Trp−Ser−(Bzl)−Trp−D−P
    he−Lys(Clz)−R (式中のRはp−メチルベンジルヒドリルアミン樹脂、
    そしてR′はヒドロキシルメチル樹脂である。)。
  3. 【請求項3】次の式を有する特許請求の範囲第2項記載
    のペプチド中間組成物: Boc−His(Tos)−D−Trp−Ala−Trp−D−Phe−Lys
    (Clz)−R。
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Endocrinology(Baltimore)108(1),31−39(1981)

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