JPH069531U - 引き出し用隔壁固定体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 引き出し用隔壁固定体において引き出し内部
を安全かつ容易に仕切ることを可能にする安価かつ軽量
な隔壁固定体を提供することを目的とする。 【構成】 本考案の隔壁固定体は、隔壁２同士の交差部
４、５あるいは引き出し周壁３と隔壁２との交差部４に
嵌装するための縦溝６、７を備えて構成される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は引き出し内部を仕切るための引き出し用隔壁固定体に関する。

【０００２】

【従来の技術】

工具等を収納するキャビネット等では、引き出し内部を収納する物のサイズに 合わせて所要の区画に仕切る必要があった。

【０００３】 そのために従来は、第一に、実公昭４１−７１３５に示される様に、引き出し 周壁および引き出し内部を仕切る隔壁に、長さ方向に対して垂直なスリットが並 設された弯曲側面体を予め装着しておき、該側面体の任意のスリットに隔壁ある いは隔壁によって仕切られた区画を更に仕切るための副隔壁の端部を挿入する方 法があった。

【０００４】 第二に、実公昭３６−１２２０６に示される様に、合成樹脂製の取付用基材を 用い、該基材に設けられた凹縦溝に隔壁の端部を挿入し、該基材裏面の凸起部に 埋め込まれた尖鋭針を引き出し周壁に刺し込むことにより隔壁を固定する方法が あった。

【０００５】

【本考案が解決しようとする課題】

しかしながら上記第一の方法の場合、四方の周壁および隔壁に側面体を装着す るため重量が増し、さらに側面体を製造する分コストがかかるという問題点があ る。

【０００６】 上記第二の方法の場合、尖鋭針を引き出し周壁に刺し込むことから容易には区 画を変更できず、さらに尖鋭針自体も危険性を持っている。

【０００７】 本考案はかかる問題点に着目し、引き出し内部を仕切るにあたって、任意の区 画に容易に仕切ることを可能とする安価、軽量かつ安全な隔壁固定体を提供する ことを目的としている。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

本考案に係る引き出し用隔壁固定体は上記の目的を達成するために隔壁同士の 交差部あるいは引き出し周壁と隔壁との交差部に上方より嵌装するための縦溝を 有している。また、本考案の隔壁固定体は硬質ゴムや硬質合成樹脂等の弾性部材 で、なおかつ表面の摩擦係数の高い素材で作られていることが望ましい。この場 合、上記縦溝の幅は隔壁および引き出し周壁の厚さより若干狭くなっていること が望ましい。

【０００９】

【作用】

本考案の隔壁固定体によると引き出し内部を仕切るにあたって、隔壁を任意の 場所に配置し、隔壁同士の交差部および隔壁と引き出し周壁の交差部に本考案の 縦溝を嵌装することにより、隔壁同士あるいは隔壁と引き出し周壁とが固定され る。さらに硬質ゴムや硬質合成樹脂等で本考案の隔壁固定体が作られている場合 、本考案の隔壁固定体の持つ弾力および摩擦力によってより強固に隔壁が固定さ れる。

【００１０】 以下、実施例について説明する。図３（ａ）は隔壁等がＴ字状に交差する部位 に用いられる隔壁固定体Ａ１の平面図であり、図３（ｂ）はその斜視図である。 図４（ａ）は隔壁が十字状に交差する部位に用いられる隔壁固定体Ｂ１の平面図 であり、図４（ｂ）はその斜視図である。

【００１１】 図３、４において、隔壁固定体Ａ１，Ｂ１は硬質ゴム、硬質合成樹脂等の弾性 を持ち表面の摩擦係数が高い素材で一体成形されて作られており、平面形状が六 角形あるいは八角形の柱状で、幅が隔壁および引き出し周壁の厚さより若干狭い 縦溝を有し、該縦溝はＴ字状あるいは十字状に直交している。さらに上部には縦 溝を有しない柱状の部分が残されている。

【００１２】 図１、図２では引き出し本体１の内部が隔壁２…によって任意の区画に仕切ら れ、Ｔ字状の形状を有する隔壁２…の交差部４および引き出し周壁３と隔壁２と の交差部４に隔壁固定体Ａ１のＴ字形の縦溝６が上方より嵌装され、十字状の形 状を有する隔壁２…同士の交差部５には隔壁固定体Ｂ１の十字状の縦溝７が上方 より嵌装されて隔壁２…が固定されている。さらに前述のように隔壁固定体Ａ１ ，Ｂ１は硬質ゴム、硬質合成樹脂等で一体成形され、なおかつ縦溝６、７の幅が 隔壁２および引き出し周壁３の厚さより若干狭くなっているため、隔壁固定体Ａ ，Ｂから隔壁２ないし引き出し周壁３に働く弾力および摩擦力によって隔壁２… がより強固に固定される。

【００１３】 図３（ｃ），（ｄ）は隔壁固定体Ａ１の変更例Ａ２，Ａ３の平面図 、図４（ ｃ），（ｄ）は、隔壁固定体Ｂの変更例Ｂ１，Ｂ２の平面図、図５（ａ），（ｂ ），（ｃ）および図６（ａ），（ｂ）は更に他の変更例Ｃ１，Ｃ２，Ｃ３，Ｄ， Ｅの平面図であり、図８（ａ）は隔壁固定体Ａ１の変更例Ａ４の平面図で図（ｂ ）はその正面図、図９（ａ）は隔壁固定体Ｂ１の変更例Ｂ４の平面図で図９（ｂ ）はその正面図である。これらによって示されるように、隔壁固定体Ａ３，Ｂ３ ，Ｃ３を用いれば引き出し内部を斜めに仕切ることができ、隔壁固定体Ｃ１，Ｃ ２を用いれば引き出し内部をＬ字状に仕切ることができる。

【００１４】 また、本考案の隔壁固定体は底面が引き出し底板に当接する高さのものでもよ く、その場合固定力がより強固となる。特に隔壁固定体Ａ２，Ｂ２，Ｃ２におい ては隔壁等の交差部４、５に生じた隙間を隠すことができる。図８、９に示す隔 壁固定体Ａ４，Ｂ４は底面１０、１１が引き出し底板１２に当接する高さのもの であってなおかつ底面１０、１１に突起８が複数設けられている。図７は上記隔 壁固定体Ａ４，Ｂ４の適用例を示す引き出し内部の要部斜視図である。図７にお いて隔壁２等の交差部４、５に隔壁固定体Ａ４，Ｂ４が嵌装されているが、底面 １０、１１が引き出し底板１２に当接し、突起８…が引き出し底板１２に適宜設 けられた複数の孔９…に嵌入され、隔壁２…がより一層強固に固定されている。

【００１５】 また図６に示されるように本考案の隔壁固定体の平面形状は様々なものが考え られる。以上の実施例で示す隔壁固定体は縦溝の形状、平面形状、高さ等を変え ることにより使用者の多様なニーズに答えることができる。

【００１６】 また本考案の隔壁固定体は硬質ゴム、硬質合成樹脂等を一体成形する他、交差 部４、５に嵌装される縦溝６、７の壁面に上記素材を用い、その他の部分には木 材、金属等の別の素材を用いても本考案の隔壁固定体の目的は達成される。

【００１７】

【考案の効果】

以上のように本考案の引き出し用隔壁固定体は安価、軽量であり、更に安全か つ容易に引き出し内部を所要の区画の仕切ることが可能となり、また区画の変更 も極めて容易である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案隔壁固定体の適用例を示す引き出しの平
面図。

【図２】図１の要部斜視図。

【図３】本考案隔壁固定体の一実施例の平面図および斜
視図、並びに同変更例の平面図。

【図４】本考案隔壁固定体の他の実施例の平面図および
斜視図、並びに同変更例の平面図。

【図５】本考案隔壁固定体の更に他の実施例の平面図。

【図６】本考案隔壁固定体の更に他の実施例の平面図。

【図７】本考案隔壁固定体の別の適用例を示す引き出し
の要部斜視図。

【図８】本考案隔壁固定体の更に他の実施例の平面図お
よび正面図。

【図９】本考案隔壁固定体の更に他の実施例の平面図お
よび正面図。

【符号の説明】

１ 引き出し本体 ２ 隔壁 ３ 引き出し周壁 ４、５ 交差部 ６、７ 縦溝 ８ 突起 ９ 孔 １０ 底板 １１ 底面 Ａ１，Ａ２，Ａ３，Ａ４，Ｂ１，Ｂ２，Ｂ３，Ｂ４，Ｃ
１，Ｃ２，Ｃ３，Ｄ，Ｅ 隔壁固定体

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】引き出し内部を隔壁によって仕切るための
   固定体であって、隔壁同士もしくは隔壁と引き出し周壁
   との交差部に嵌装し得る縦溝を有する引き出し用隔壁固
   定体。
2. 【請求項２】 硬質ゴム、もしくは硬質合成樹脂等の表
   面の摩擦係数の高い弾性部材より成る請求項１記載の固
   定体。