JPH069524A - 4−デジメチルアミノ−12a−デオキシテトラサイクリンの製造方法 - Google Patents
4−デジメチルアミノ−12a−デオキシテトラサイクリンの製造方法Info
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- JPH069524A JPH069524A JP18590492A JP18590492A JPH069524A JP H069524 A JPH069524 A JP H069524A JP 18590492 A JP18590492 A JP 18590492A JP 18590492 A JP18590492 A JP 18590492A JP H069524 A JPH069524 A JP H069524A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 下記の一般式
【化1】
(式中、Rは水素原子、アルキル基、アリール基または
アラルキル基を表す。)で示される4−デジメチルアミ
ノテトラサイクリン−12a−エステル誘導体を溶媒
中、亜鉛で還元することを特徴とする4−デジメチルア
ミノ−12a−デオキシテトラサイクリンの製造方法。 【効果】 4−デジメチルアミノ−12a−デオキシテ
トラサイクリンを高収率かつ高純度で製造することがで
きる。
アラルキル基を表す。)で示される4−デジメチルアミ
ノテトラサイクリン−12a−エステル誘導体を溶媒
中、亜鉛で還元することを特徴とする4−デジメチルア
ミノ−12a−デオキシテトラサイクリンの製造方法。 【効果】 4−デジメチルアミノ−12a−デオキシテ
トラサイクリンを高収率かつ高純度で製造することがで
きる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は4−デジメチルアミノ−
12a−デオキシテトラサイクリンの製造方法および該
製造方法において使用する合成中間体に関する。本発明
により得られる4−デジメチルアミノ−12a−デオキ
シテトラサイクリンは、リウマチ性関節炎、歯周病等の
過度のコラ−ゲン破壊によって特徴づけられる疾患の治
療に有用である(特開昭61−243023号公報参
照)。
12a−デオキシテトラサイクリンの製造方法および該
製造方法において使用する合成中間体に関する。本発明
により得られる4−デジメチルアミノ−12a−デオキ
シテトラサイクリンは、リウマチ性関節炎、歯周病等の
過度のコラ−ゲン破壊によって特徴づけられる疾患の治
療に有用である(特開昭61−243023号公報参
照)。
【0002】
【従来の技術】テトラサイクリン系抗生物質またはその
塩酸塩などの塩(以下、これらをテトラサイクリン類と
略称する)は抗菌スペクトルの広い抗生物質として汎用
されているが、抗菌作用以外の作用も検討され、198
3年には、ミノサイクリンの歯周病における抗コラゲナ
−ゼ作用が報告された[ジャ−ナル・オブ・ペリオドン
タル・リサ−チ (J. Periodontal Res.)、第18巻、第
516頁参照]。それ以後、コラ−ゲンの破壊を特徴と
する種々の疾患に関する研究の成果と相俟って、テトラ
サイクリン類についてこれら疾患の治療を目的とした臨
床応用の検討がなされてきている。一方、テトラサイク
リン類のコラゲナ−ゼ阻害作用に注目し、その骨格を有
する種々の誘導体の合成も検討されている。例えば、4
−デジメチルアミノテトラサイクリン等のテトラサイク
リン骨格に化学修飾を施した化合物は、抗菌活性がな
く、抗コラ−ゲン破壊酵素活性もしくは抗コラゲナ−ゼ
活性を有するため、薬剤の長期投与が避けられないリウ
マチ性関節炎、歯周病等の、過度のコラ−ゲン破壊によ
って特徴づけられる疾患の治療に有用であることが知ら
れている(特開昭61−243023号公報参照)。上
記の4−デジメチルアミノテトラサイクリンと類似の構
造を有する4−デジメチルアミノ−12a−デオキシテ
トラサイクリンは、テトラサイクリンを酢酸水溶液中、
亜鉛で還元することによって得られることが報告されて
いる[A. Greenら、ジャ−ナル・オブ・アメリカン・ケ
ミカル・ソサイエティ(J. Amer. Chem. Soc.) 、第8
2巻、第3946頁(1960年)参照]。
塩酸塩などの塩(以下、これらをテトラサイクリン類と
略称する)は抗菌スペクトルの広い抗生物質として汎用
されているが、抗菌作用以外の作用も検討され、198
3年には、ミノサイクリンの歯周病における抗コラゲナ
−ゼ作用が報告された[ジャ−ナル・オブ・ペリオドン
タル・リサ−チ (J. Periodontal Res.)、第18巻、第
516頁参照]。それ以後、コラ−ゲンの破壊を特徴と
する種々の疾患に関する研究の成果と相俟って、テトラ
サイクリン類についてこれら疾患の治療を目的とした臨
床応用の検討がなされてきている。一方、テトラサイク
リン類のコラゲナ−ゼ阻害作用に注目し、その骨格を有
する種々の誘導体の合成も検討されている。例えば、4
−デジメチルアミノテトラサイクリン等のテトラサイク
リン骨格に化学修飾を施した化合物は、抗菌活性がな
く、抗コラ−ゲン破壊酵素活性もしくは抗コラゲナ−ゼ
活性を有するため、薬剤の長期投与が避けられないリウ
マチ性関節炎、歯周病等の、過度のコラ−ゲン破壊によ
って特徴づけられる疾患の治療に有用であることが知ら
れている(特開昭61−243023号公報参照)。上
記の4−デジメチルアミノテトラサイクリンと類似の構
造を有する4−デジメチルアミノ−12a−デオキシテ
トラサイクリンは、テトラサイクリンを酢酸水溶液中、
亜鉛で還元することによって得られることが報告されて
いる[A. Greenら、ジャ−ナル・オブ・アメリカン・ケ
ミカル・ソサイエティ(J. Amer. Chem. Soc.) 、第8
2巻、第3946頁(1960年)参照]。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記文献に記載された
方法によれば、収率よく、純度の高い4−デジメチルア
ミノ−12a−デオキシテトラサイクリンを得ることは
できない。すなわち、上記文献に記載された方法により
4−デジメチルアミノ−12a−デオキシテトラサイク
リンの合成を試み、単離した生成物を高速液体クロマト
グラフィー(以下、HPLCと称することがある)によ
り分析した結果、主生成物は4−デジメチルアミノテト
ラサイクリン(含有率59%)であり、その他の生成物
は4−デジメチルアミノ−12a−デオキシテトラサイ
クリン(含有率13%)および4−デジメチルアミノア
ンハイドロテトラサイクリン(含有率23%)であった
(後述の比較例参照)。また、文献に記載された方法に
従い、再結晶により粗生成物の精製を試みたが、4−デ
ジメチルアミノ−12a−デオキシテトラサイクリンを
高純度で得ることはできなかった。しかして、本発明の
目的の1つは、4−デジメチルアミノ−12a−デオキ
シテトラサイクリンを高収率かつ高純度で製造する方法
を提供することにある。また、本発明の他の1つの目的
は4−デジメチルアミノ−12a−デオキシテトラサイ
クリンを高収率かつ高純度で与える新規な合成中間体を
提供することにある。
方法によれば、収率よく、純度の高い4−デジメチルア
ミノ−12a−デオキシテトラサイクリンを得ることは
できない。すなわち、上記文献に記載された方法により
4−デジメチルアミノ−12a−デオキシテトラサイク
リンの合成を試み、単離した生成物を高速液体クロマト
グラフィー(以下、HPLCと称することがある)によ
り分析した結果、主生成物は4−デジメチルアミノテト
ラサイクリン(含有率59%)であり、その他の生成物
は4−デジメチルアミノ−12a−デオキシテトラサイ
クリン(含有率13%)および4−デジメチルアミノア
ンハイドロテトラサイクリン(含有率23%)であった
(後述の比較例参照)。また、文献に記載された方法に
従い、再結晶により粗生成物の精製を試みたが、4−デ
ジメチルアミノ−12a−デオキシテトラサイクリンを
高純度で得ることはできなかった。しかして、本発明の
目的の1つは、4−デジメチルアミノ−12a−デオキ
シテトラサイクリンを高収率かつ高純度で製造する方法
を提供することにある。また、本発明の他の1つの目的
は4−デジメチルアミノ−12a−デオキシテトラサイ
クリンを高収率かつ高純度で与える新規な合成中間体を
提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記の
目的は、下記の一般式(I)
目的は、下記の一般式(I)
【0005】
【化3】
【0006】(式中、Rは水素原子、アルキル基、アリ
ール基またはアラルキル基を表す。)で示される4−デ
ジメチルアミノテトラサイクリン−12a−エステル誘
導体(以下、これをエステル誘導体(I)と略称する)
を溶媒中、亜鉛で還元することを特徴とする4−デジメ
チルアミノ−12a−デオキシテトラサイクリンの製造
方法および上記のエステル誘導体(I)を提供すること
によって達成される。
ール基またはアラルキル基を表す。)で示される4−デ
ジメチルアミノテトラサイクリン−12a−エステル誘
導体(以下、これをエステル誘導体(I)と略称する)
を溶媒中、亜鉛で還元することを特徴とする4−デジメ
チルアミノ−12a−デオキシテトラサイクリンの製造
方法および上記のエステル誘導体(I)を提供すること
によって達成される。
【0007】上記一般式(I)においてRが表すアルキ
ル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、ペンチル基などが挙げられる。アリール
基としては、例えば、フェニル基、トリル基、ナフチル
基、p−メトキシフェニル基、p−クロルフェニル基な
どが挙げられ、アラルキル基としては、例えば、ベンジ
ル基、メチルベンジル基、メトキシベンジル基、フェネ
チル基などが挙げられる。
ル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、ペンチル基などが挙げられる。アリール
基としては、例えば、フェニル基、トリル基、ナフチル
基、p−メトキシフェニル基、p−クロルフェニル基な
どが挙げられ、アラルキル基としては、例えば、ベンジ
ル基、メチルベンジル基、メトキシベンジル基、フェネ
チル基などが挙げられる。
【0008】エステル誘導体(I)の具体例としては、
例えば、4−デジメチルアミノ−12a−ホルミルテト
ラサイクリン、4−デジメチルアミノ−12a−アセチ
ルテトラサイクリン、4−デジメチルアミノ−12a−
プロピオニルテトラサイクリン、4−デジメチルアミノ
−12a−ベンゾイルテトラサイクリン、4−デジメチ
ルアミノ−12a−トルオイルテトラサイクリンなどが
挙げられる。
例えば、4−デジメチルアミノ−12a−ホルミルテト
ラサイクリン、4−デジメチルアミノ−12a−アセチ
ルテトラサイクリン、4−デジメチルアミノ−12a−
プロピオニルテトラサイクリン、4−デジメチルアミノ
−12a−ベンゾイルテトラサイクリン、4−デジメチ
ルアミノ−12a−トルオイルテトラサイクリンなどが
挙げられる。
【0009】亜鉛の使用量は亜鉛の形状、活性化の程度
によって異なるが、一般に原料であるエステル誘導体
(I)に対して1〜100モル当量の範囲で使用するこ
とが好ましい。また、亜鉛は、原料であるエステル誘導
体(I)が消失するまで適宜追加して使用してもよい。
によって異なるが、一般に原料であるエステル誘導体
(I)に対して1〜100モル当量の範囲で使用するこ
とが好ましい。また、亜鉛は、原料であるエステル誘導
体(I)が消失するまで適宜追加して使用してもよい。
【0010】反応溶媒としては、エステル誘導体(I)
の溶解性が高く、かつ反応の進行を妨げない溶媒が好ま
しく、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸などの低級脂
肪酸、塩酸などの鉱酸およびアンモニア水が使用され
る。基質の溶解性を高めるためにメタノール、エタノー
ル、プロパノール等の低級アルコ−ルと上記の低級脂肪
酸または鉱酸との混合溶媒を使用することがより好まし
い。該低級アルコ−ルは低級脂肪酸または鉱酸に対して
容量比で0.1〜100倍量の範囲で使用するのが好ま
しい。また、溶媒の使用量は原料であるエステル誘導体
(I)1g当り1〜500mlの範囲で使用することが
好ましく、10〜200mlの範囲で使用することがよ
り好ましい。
の溶解性が高く、かつ反応の進行を妨げない溶媒が好ま
しく、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸などの低級脂
肪酸、塩酸などの鉱酸およびアンモニア水が使用され
る。基質の溶解性を高めるためにメタノール、エタノー
ル、プロパノール等の低級アルコ−ルと上記の低級脂肪
酸または鉱酸との混合溶媒を使用することがより好まし
い。該低級アルコ−ルは低級脂肪酸または鉱酸に対して
容量比で0.1〜100倍量の範囲で使用するのが好ま
しい。また、溶媒の使用量は原料であるエステル誘導体
(I)1g当り1〜500mlの範囲で使用することが
好ましく、10〜200mlの範囲で使用することがよ
り好ましい。
【0011】反応は、通常−30℃〜100℃の範囲の
温度で行うのが好ましく、副生成物である4−デジメチ
ルアミノアンハイドロテトラサイクリンの生成を抑制す
る観点から−20℃〜40℃の範囲の温度で行うのがよ
り好ましい。
温度で行うのが好ましく、副生成物である4−デジメチ
ルアミノアンハイドロテトラサイクリンの生成を抑制す
る観点から−20℃〜40℃の範囲の温度で行うのがよ
り好ましい。
【0012】このようにして得られる4−デジメチルア
ミノ−12a−デオキシテトラサイクリンの反応混合物
からの単離・精製は、例えば、次のようにして行うこと
ができる。すなわち、反応混合物を濾過し、濾液を氷水
中に注ぎ、析出した沈澱を濾別し、次いで水洗すること
により、4−デジメチルアミノ−12a−デオキシテト
ラサイクリンを得ることができる。
ミノ−12a−デオキシテトラサイクリンの反応混合物
からの単離・精製は、例えば、次のようにして行うこと
ができる。すなわち、反応混合物を濾過し、濾液を氷水
中に注ぎ、析出した沈澱を濾別し、次いで水洗すること
により、4−デジメチルアミノ−12a−デオキシテト
ラサイクリンを得ることができる。
【0013】また、反応混合物を濾過し、濾液に水を加
え、酢酸エチルなどの有機溶媒で抽出し、得られた抽出
液を濃縮して4−デジメチルアミノ−12a−デオキシ
テトラサイクリンの粗生成物を得、該粗生成物を再沈
澱、カラムクロマトグラフィー、HPLC、再結晶など
により精製し、4−デジメチルアミノ−12a−デオキ
シテトラサイクリンを得ることもできる。
え、酢酸エチルなどの有機溶媒で抽出し、得られた抽出
液を濃縮して4−デジメチルアミノ−12a−デオキシ
テトラサイクリンの粗生成物を得、該粗生成物を再沈
澱、カラムクロマトグラフィー、HPLC、再結晶など
により精製し、4−デジメチルアミノ−12a−デオキ
シテトラサイクリンを得ることもできる。
【0014】本発明により得られる4−デジメチルアミ
ノ−12a−デオキシテトラサイクリンは下記構造式
ノ−12a−デオキシテトラサイクリンは下記構造式
【0015】
【化4】
【0016】および
【0017】
【化5】
【0018】で示される2種類の異性体の混合物であ
る。
る。
【0019】原料となるエステル誘導体(I)は公知物
質である4−デジメチルアミノテトラサイクリンをエス
テル化することにより得ることができる。4−デジメチ
ルアミノテトラサイクリンのエステル化は、有機化合物
をエステル化するに際して通常採用される反応条件下で
行うことができる。例えば、4−デジメチルアミノテト
ラサイクリンを塩化メチレン、クロロホルム等の不活性
溶媒中、ジシクロヘキシルカルボジイミドなどの縮合剤
の存在下に、ギ酸、酢酸、安息香酸などのカルボン酸と
縮合させることにより得ることができる。
質である4−デジメチルアミノテトラサイクリンをエス
テル化することにより得ることができる。4−デジメチ
ルアミノテトラサイクリンのエステル化は、有機化合物
をエステル化するに際して通常採用される反応条件下で
行うことができる。例えば、4−デジメチルアミノテト
ラサイクリンを塩化メチレン、クロロホルム等の不活性
溶媒中、ジシクロヘキシルカルボジイミドなどの縮合剤
の存在下に、ギ酸、酢酸、安息香酸などのカルボン酸と
縮合させることにより得ることができる。
【0020】また、4−デジメチルアミノテトラサイク
リンをピリジン中、またはジオキサン、テトラヒドロフ
ランなどの溶媒中でピリジン、トリエチルアミンなどの
塩基共存下に、酸ハライドまたは酸無水物と反応させる
ことによりエステル誘導体(I)を得ることもできる。
リンをピリジン中、またはジオキサン、テトラヒドロフ
ランなどの溶媒中でピリジン、トリエチルアミンなどの
塩基共存下に、酸ハライドまたは酸無水物と反応させる
ことによりエステル誘導体(I)を得ることもできる。
【0021】4−デジメチルアミノテトラサイクリン
は、テトラサイクリンをヨウ化メチルを用いて4級アン
モニウム塩としたのち、該4級アンモニウム塩を酢酸水
溶液中、亜鉛で還元することにより得られる[J.H.Boot
heら、ジャ−ナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサ
イエティ(J. Amer. Chem. Soc.) 、第80巻、第16
54頁(1958年)参照]。
は、テトラサイクリンをヨウ化メチルを用いて4級アン
モニウム塩としたのち、該4級アンモニウム塩を酢酸水
溶液中、亜鉛で還元することにより得られる[J.H.Boot
heら、ジャ−ナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサ
イエティ(J. Amer. Chem. Soc.) 、第80巻、第16
54頁(1958年)参照]。
【0022】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。なお、本発明はこれらの実施例により限定されるも
のではない。実施例中、4−デジメチルアミノ−12a
−デオキシテトラサイクリンの純度はHPLCにて決定
した。
る。なお、本発明はこれらの実施例により限定されるも
のではない。実施例中、4−デジメチルアミノ−12a
−デオキシテトラサイクリンの純度はHPLCにて決定
した。
【0023】参考例 テトラヒドロフラン6l中にテトラサイクリン300g
とヨウ化メチル705mlを加え、得られた反応混合物
を室温で6日間撹拌し、次いで0℃にて2日間静置し
た。反応混合物を濾過し、得られた固体から減圧下に溶
媒を除去することによりテトラサイクリンの4級アンモ
ニウム塩402.6gを得た。テトラサイクリンの4級
アンモニウム塩402.6gを50%酢酸水溶液11.
7lに溶解し、激しく撹拌しつつ、得られた溶液に亜鉛
195gを加え、さらに15分間撹拌した。得られた反
応混合物から亜鉛を濾過することにより除去し、濾液を
濃塩酸を10%含有する水溶液39lに注ぎ、2時間氷
冷した。析出した沈殿を濾過し、水洗し、乾燥すること
により4−デジメチルアミノテトラサイクリンを18
6.9g得た(収率69%)。
とヨウ化メチル705mlを加え、得られた反応混合物
を室温で6日間撹拌し、次いで0℃にて2日間静置し
た。反応混合物を濾過し、得られた固体から減圧下に溶
媒を除去することによりテトラサイクリンの4級アンモ
ニウム塩402.6gを得た。テトラサイクリンの4級
アンモニウム塩402.6gを50%酢酸水溶液11.
7lに溶解し、激しく撹拌しつつ、得られた溶液に亜鉛
195gを加え、さらに15分間撹拌した。得られた反
応混合物から亜鉛を濾過することにより除去し、濾液を
濃塩酸を10%含有する水溶液39lに注ぎ、2時間氷
冷した。析出した沈殿を濾過し、水洗し、乾燥すること
により4−デジメチルアミノテトラサイクリンを18
6.9g得た(収率69%)。
【0024】実施例1 ジシクロヘキシルカルボジイミド1110gを塩化メチ
レン30kgに溶解し、得られた溶液に酢酸162ml
を加え、室温で1時間攪拌したのち、4−ジメチルアミ
ノピリジン3.3gを加えた。得られた懸濁液を氷冷
し、この懸濁液に4−デジメチルアミノテトラサイクリ
ン1080gを1,4−ジオキサン4lに溶解して得ら
れた溶液をゆっくり滴下した。滴下終了後、温度を室温
まで戻し、次いで同温度で90時間攪拌した。得られた
反応液を濾過し、濾液を減圧下に濃縮したのち、得られ
た粗生成物からジシクロヘキシルウレアを再沈澱により
除去し、次いでエタノ−ルから再結晶することにより、
下記の物性を有する4−デジメチルアミノ−12a−ア
セチルテトラサイクリンを375g得た(収率31
%)。 ↑1 H−NMR(270MHz、CDCl↓3 ) δ:
1.50(3H,s),1.83〜1.92(1H,
m),2.05(1H,m),2.12(3H,s),
2.43〜2.50(1H,m),2.77〜2.81
(1H,m),3.14〜3.19(2H,m),4.
95(1H,bs),6.89〜6.94(1H,
m),7.08〜7.12(1H,m),7.50〜
7.57(1H,m),8.99(2H,bs),1
1.72(1H,bs) FD質量スペクトル: [M]↑+ 443
レン30kgに溶解し、得られた溶液に酢酸162ml
を加え、室温で1時間攪拌したのち、4−ジメチルアミ
ノピリジン3.3gを加えた。得られた懸濁液を氷冷
し、この懸濁液に4−デジメチルアミノテトラサイクリ
ン1080gを1,4−ジオキサン4lに溶解して得ら
れた溶液をゆっくり滴下した。滴下終了後、温度を室温
まで戻し、次いで同温度で90時間攪拌した。得られた
反応液を濾過し、濾液を減圧下に濃縮したのち、得られ
た粗生成物からジシクロヘキシルウレアを再沈澱により
除去し、次いでエタノ−ルから再結晶することにより、
下記の物性を有する4−デジメチルアミノ−12a−ア
セチルテトラサイクリンを375g得た(収率31
%)。 ↑1 H−NMR(270MHz、CDCl↓3 ) δ:
1.50(3H,s),1.83〜1.92(1H,
m),2.05(1H,m),2.12(3H,s),
2.43〜2.50(1H,m),2.77〜2.81
(1H,m),3.14〜3.19(2H,m),4.
95(1H,bs),6.89〜6.94(1H,
m),7.08〜7.12(1H,m),7.50〜
7.57(1H,m),8.99(2H,bs),1
1.72(1H,bs) FD質量スペクトル: [M]↑+ 443
【0025】実施例2 ジシクロヘキシルカルボジイミド12.4gを塩化メチ
レン480mlに溶解し、得られた溶液にギ酸1.13
mlを加え、室温で1時間攪拌したのち、4−ジメチル
アミノピリジン30.7mgを加えた。得られた懸濁液
を氷冷し、この懸濁液に4−デジメチルアミノテトラサ
イクリン12.0gを1,4−ジオキサン120mlに
溶解して得られた溶液をゆっくり滴下した。滴下終了1
0分後、温度を室温まで戻し、次いで同温度で13.5
時間攪拌した。得られた反応液を濾過し、濾液を減圧下
に濃縮したのち、得られた粗生成物からジシクロヘキシ
ルウレアを再沈澱により除去することにより、下記の物
性を有する4−デジメチルアミノ−12a−ホルミルテ
トラサイクリンを7.5g得た(収率58%)。 FD質量スペクトル: [M]↑+ 429
レン480mlに溶解し、得られた溶液にギ酸1.13
mlを加え、室温で1時間攪拌したのち、4−ジメチル
アミノピリジン30.7mgを加えた。得られた懸濁液
を氷冷し、この懸濁液に4−デジメチルアミノテトラサ
イクリン12.0gを1,4−ジオキサン120mlに
溶解して得られた溶液をゆっくり滴下した。滴下終了1
0分後、温度を室温まで戻し、次いで同温度で13.5
時間攪拌した。得られた反応液を濾過し、濾液を減圧下
に濃縮したのち、得られた粗生成物からジシクロヘキシ
ルウレアを再沈澱により除去することにより、下記の物
性を有する4−デジメチルアミノ−12a−ホルミルテ
トラサイクリンを7.5g得た(収率58%)。 FD質量スペクトル: [M]↑+ 429
【0026】実施例3 氷浴中で無水酢酸19mlに純度98%以上のギ酸9.
5mlをゆっくり滴下し、得られた混合物を50℃の油
浴中で20分間攪拌し、次いで氷浴中で冷却することに
より酢酸−ギ酸無水物を調製した。4−デジメチルアミ
ノテトラサイクリン100mgをピリジン0.2mlに
溶解し、得られた溶液を氷浴中で攪拌した。該溶液に上
記の酢酸−ギ酸無水物0.2mlをゆっくり滴下し、得
られた反応混合物を0℃で攪拌した。8時間後、反応液
をテトラヒドロフランで希釈し、減圧下に濃縮し、得ら
れた残渣にヘキサン−塩化メチレン(容量比4:1)の
混合液5mlを加えた。析出した固体を濾別し、テトラ
ヒドロフランに溶解し、得られた溶液を減圧下に濃縮
し、4−デジメチルアミノ−12a−ホルミルテトラサ
イクリンを84mg得た(収率78%)。
5mlをゆっくり滴下し、得られた混合物を50℃の油
浴中で20分間攪拌し、次いで氷浴中で冷却することに
より酢酸−ギ酸無水物を調製した。4−デジメチルアミ
ノテトラサイクリン100mgをピリジン0.2mlに
溶解し、得られた溶液を氷浴中で攪拌した。該溶液に上
記の酢酸−ギ酸無水物0.2mlをゆっくり滴下し、得
られた反応混合物を0℃で攪拌した。8時間後、反応液
をテトラヒドロフランで希釈し、減圧下に濃縮し、得ら
れた残渣にヘキサン−塩化メチレン(容量比4:1)の
混合液5mlを加えた。析出した固体を濾別し、テトラ
ヒドロフランに溶解し、得られた溶液を減圧下に濃縮
し、4−デジメチルアミノ−12a−ホルミルテトラサ
イクリンを84mg得た(収率78%)。
【0027】実施例4 ジシクロヘキシルカルボジイミド1.03gを塩化メチ
レン20mlに溶解し、得られた溶液に安息香酸319
mgを加え、室温で1時間攪拌したのち、4−ジメチル
アミノピリジン3mgを加えた。得られた懸濁液を氷冷
し、4−デジメチルアミノ−テトラサイクリン1.00
gを1,4−ジオキサン5mlに溶解して得られた溶液
をゆっくり滴下した。滴下終了10分後、温度を室温に
戻し、次いで同温度で10時間攪拌した。得られた反応
液を濾過し、濾液を減圧下に濃縮したのち、得られた粗
生成物からジシクロヘキシルウレアを再沈澱により除去
することにより、下記の物性を有する4−デジメチルア
ミノ−12a−ベンゾイルテトラサイクリンを604m
g得た(収率48%)。 FD質量スペクトル: [M]↑+ 505
レン20mlに溶解し、得られた溶液に安息香酸319
mgを加え、室温で1時間攪拌したのち、4−ジメチル
アミノピリジン3mgを加えた。得られた懸濁液を氷冷
し、4−デジメチルアミノ−テトラサイクリン1.00
gを1,4−ジオキサン5mlに溶解して得られた溶液
をゆっくり滴下した。滴下終了10分後、温度を室温に
戻し、次いで同温度で10時間攪拌した。得られた反応
液を濾過し、濾液を減圧下に濃縮したのち、得られた粗
生成物からジシクロヘキシルウレアを再沈澱により除去
することにより、下記の物性を有する4−デジメチルア
ミノ−12a−ベンゾイルテトラサイクリンを604m
g得た(収率48%)。 FD質量スペクトル: [M]↑+ 505
【0028】実施例5 4−デジメチルアミノ−12a−アセチルテトラサイク
リン125gを酢酸4lに溶解し、得られた溶液にメタ
ノール6lを加え、0℃以下に冷却した。得られた溶液
を−5〜−3℃で攪拌し、該溶液に温度が上がらないよ
う注意しながら亜鉛125gをゆっくり加えた。氷浴中
で反応混合物を攪拌し、反応開始1.5時間後および反
応開始3時間後に、亜鉛125gを反応液の温度が上が
らないようにゆっくりと追加した。反応開始5時間後、
HPLCにて原料が消失したことを確認した。反応液を
濾過し、濾液を氷水100l中に注ぎ、析出した固体を
水で洗浄したのち、減圧下に乾燥することにより4−デ
ジメチルアミノ−12a−デオキシテトラサイクリンを
84g得た(収率77%、純度98%以上)。得られた
4−デジメチルアミノ−12a−デオキシテトラサイク
リンは2種類の異性体の混合物であり、HPLCにより
2種類の異性体を分離した。それぞれの物性値を下記に
示す。 異性体1: ↑1 H−NMR(500MHz、CDCl↓3 ) δ:
1.02(1H,dd,J=24.5Hzおよび12.
0Hz),1.66(3H,s),2.20(1H,
m),2.27(1H,dd,J=16.1Hzおよび
14.3Hz),2.39(1H,m),2.47(1
H,dd,J=16.1Hzおよび4.5Hz),2.
73(1H,m),3.67(1H,d,J=4.0H
z),5.87(1H,s),6.87(1H,d,J
=8.0Hz),7.14(1H,d,J=8.0H
z),7.53(1H,t,J=8.0Hz),9.2
8(1H,s),12.23(1H,s),14.85
(1H,s),17.94(1H,s) ↑13C−NMR(500MHz、CDCl↓3 ) δ:
27.6,30.6,32.0,38.6,45.7,
51.1,71.3,100.1,105.1,11
3.4,115.6,117.4,138.0,14
8.1,163.0,167.6,173.4,19
0.0,194.8,199.0 異性体2: ↑1 H−NMR(500MHz、CDCl↓3 ) δ:
1.56(3H,s),1.90(1H,m),1.9
5(1H,dd,J=25.0Hzおよび11.5H
z),2.49(1H,m),2.59(1H,dd,
J=18.6Hzおよび1.7Hz),2.89(1
H,dd,J=11.5Hzおよび6.5Hz),3.
07(1H,dd,J=18.6Hzおよび6.2H
z),3.44(1H,d,J=5.0Hz),5.8
2(1H,s),6.93(1H,d,J=8.0H
z),7.06(1H,d,J=8.0Hz),7.4
5(1H,t,J=8.0Hz),9.22(1H,
s),12.12(1H,s),15.05(1H,
s),18.00(1H,s) ↑13C−NMR(500MHz、CDCl↓3 ) δ:
22.2,25.6,29.3,37.4,43.0,
51.1,69.5,100.8,104.2,11
4.2,115.0,118.3,136.6,14
6.6,163.0,173.4,176.3,19
1.7,193.1,193.8
リン125gを酢酸4lに溶解し、得られた溶液にメタ
ノール6lを加え、0℃以下に冷却した。得られた溶液
を−5〜−3℃で攪拌し、該溶液に温度が上がらないよ
う注意しながら亜鉛125gをゆっくり加えた。氷浴中
で反応混合物を攪拌し、反応開始1.5時間後および反
応開始3時間後に、亜鉛125gを反応液の温度が上が
らないようにゆっくりと追加した。反応開始5時間後、
HPLCにて原料が消失したことを確認した。反応液を
濾過し、濾液を氷水100l中に注ぎ、析出した固体を
水で洗浄したのち、減圧下に乾燥することにより4−デ
ジメチルアミノ−12a−デオキシテトラサイクリンを
84g得た(収率77%、純度98%以上)。得られた
4−デジメチルアミノ−12a−デオキシテトラサイク
リンは2種類の異性体の混合物であり、HPLCにより
2種類の異性体を分離した。それぞれの物性値を下記に
示す。 異性体1: ↑1 H−NMR(500MHz、CDCl↓3 ) δ:
1.02(1H,dd,J=24.5Hzおよび12.
0Hz),1.66(3H,s),2.20(1H,
m),2.27(1H,dd,J=16.1Hzおよび
14.3Hz),2.39(1H,m),2.47(1
H,dd,J=16.1Hzおよび4.5Hz),2.
73(1H,m),3.67(1H,d,J=4.0H
z),5.87(1H,s),6.87(1H,d,J
=8.0Hz),7.14(1H,d,J=8.0H
z),7.53(1H,t,J=8.0Hz),9.2
8(1H,s),12.23(1H,s),14.85
(1H,s),17.94(1H,s) ↑13C−NMR(500MHz、CDCl↓3 ) δ:
27.6,30.6,32.0,38.6,45.7,
51.1,71.3,100.1,105.1,11
3.4,115.6,117.4,138.0,14
8.1,163.0,167.6,173.4,19
0.0,194.8,199.0 異性体2: ↑1 H−NMR(500MHz、CDCl↓3 ) δ:
1.56(3H,s),1.90(1H,m),1.9
5(1H,dd,J=25.0Hzおよび11.5H
z),2.49(1H,m),2.59(1H,dd,
J=18.6Hzおよび1.7Hz),2.89(1
H,dd,J=11.5Hzおよび6.5Hz),3.
07(1H,dd,J=18.6Hzおよび6.2H
z),3.44(1H,d,J=5.0Hz),5.8
2(1H,s),6.93(1H,d,J=8.0H
z),7.06(1H,d,J=8.0Hz),7.4
5(1H,t,J=8.0Hz),9.22(1H,
s),12.12(1H,s),15.05(1H,
s),18.00(1H,s) ↑13C−NMR(500MHz、CDCl↓3 ) δ:
22.2,25.6,29.3,37.4,43.0,
51.1,69.5,100.8,104.2,11
4.2,115.0,118.3,136.6,14
6.6,163.0,173.4,176.3,19
1.7,193.1,193.8
【0029】実施例6 4−デジメチルアミノ−12a−アセチルテトラサイク
リン1gを酢酸50mlに溶解し、さらにメタノール5
0mlを加え、0℃に冷却した。得られた溶液を氷浴中
で攪拌し、該溶液に温度が上がらないよう注意しながら
亜鉛1.0gをゆっくり加えた。氷浴中で反応混合物を
攪拌し、反応開始1.5時間後および反応開始3時間後
に、それぞれ亜鉛1.0gを反応液の温度が上がらない
ようにゆっくりと追加した。反応開始5時間後、HPL
Cにて原料が消失したことを確認した。反応液を濾過
し、濾液を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液
を水、飽和食塩水で順次洗浄したのち、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥し、減圧下に溶媒を除去することにより4−
デジメチルアミノ−12a−デオキシテトラサイクリン
を790mg得た(収率91%、純度98%以上)。
リン1gを酢酸50mlに溶解し、さらにメタノール5
0mlを加え、0℃に冷却した。得られた溶液を氷浴中
で攪拌し、該溶液に温度が上がらないよう注意しながら
亜鉛1.0gをゆっくり加えた。氷浴中で反応混合物を
攪拌し、反応開始1.5時間後および反応開始3時間後
に、それぞれ亜鉛1.0gを反応液の温度が上がらない
ようにゆっくりと追加した。反応開始5時間後、HPL
Cにて原料が消失したことを確認した。反応液を濾過
し、濾液を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液
を水、飽和食塩水で順次洗浄したのち、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥し、減圧下に溶媒を除去することにより4−
デジメチルアミノ−12a−デオキシテトラサイクリン
を790mg得た(収率91%、純度98%以上)。
【0030】実施例7 4−デジメチルアミノ−12a−アセチルテトラサイク
リン125mgを酢酸3.5mlに溶解した。得られた
溶液を室温で攪拌し、該溶液に亜鉛250mgを加え
た。室温で攪拌を続け、反応開始22時間後、反応液を
濾過し、濾液を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽
出液を水、飽和食塩水で順次洗浄したのち、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた粗生成
物をHPLCにて分取することにより4−デジメチルア
ミノ−12a−デオキシテトラサイクリンを43mg得
た(収率40%、純度98%以上)。
リン125mgを酢酸3.5mlに溶解した。得られた
溶液を室温で攪拌し、該溶液に亜鉛250mgを加え
た。室温で攪拌を続け、反応開始22時間後、反応液を
濾過し、濾液を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽
出液を水、飽和食塩水で順次洗浄したのち、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。得られた粗生成
物をHPLCにて分取することにより4−デジメチルア
ミノ−12a−デオキシテトラサイクリンを43mg得
た(収率40%、純度98%以上)。
【0031】実施例8 4−デジメチルアミノ−12a−アセチルテトラサイク
リン100mgをメタノ−ル5mlに溶解し、さらにギ
酸1mlを加え、0℃に冷却した。得られた溶液を氷浴
中で攪拌し、該溶液に亜鉛100mgを反応液の温度が
上がらないようにゆっくり加えた。氷浴中で反応混合物
を攪拌し、反応開始2.5時間後に亜鉛100mgを反
応液の温度が上がらないようにゆっくりと追加した。反
応開始5時間後、HPLCにて原料が消失したことを確
認した。反応液を濾過し、濾液を水で希釈し、酢酸エチ
ルで抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で順次洗浄した
のち、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に溶媒を除
去することにより4−デジメチルアミノ−12a−デオ
キシテトラサイクリンを79mg得た(収率91%、純
度98%以上)。
リン100mgをメタノ−ル5mlに溶解し、さらにギ
酸1mlを加え、0℃に冷却した。得られた溶液を氷浴
中で攪拌し、該溶液に亜鉛100mgを反応液の温度が
上がらないようにゆっくり加えた。氷浴中で反応混合物
を攪拌し、反応開始2.5時間後に亜鉛100mgを反
応液の温度が上がらないようにゆっくりと追加した。反
応開始5時間後、HPLCにて原料が消失したことを確
認した。反応液を濾過し、濾液を水で希釈し、酢酸エチ
ルで抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で順次洗浄した
のち、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に溶媒を除
去することにより4−デジメチルアミノ−12a−デオ
キシテトラサイクリンを79mg得た(収率91%、純
度98%以上)。
【0032】実施例9 4−デジメチルアミノ−12a−アセチルテトラサイク
リン50mgをプロピオン酸2mlおよびメタノ−ル2
mlの混合溶媒に溶解した。得られた溶液を氷浴中で攪
拌し、該溶液に亜鉛50mgを加えた。氷浴中で反応混
合物を攪拌し、反応開始2時間後に亜鉛50mgを追加
した。反応開始5時間後、反応液を濾過し、濾液を水で
希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水、飽和食塩
水で順次洗浄したのち、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、
減圧下に溶媒を除去することにより4−デジメチルアミ
ノ−12a−デオキシテトラサイクリンを40mg得た
(収率92%、純度96%)。
リン50mgをプロピオン酸2mlおよびメタノ−ル2
mlの混合溶媒に溶解した。得られた溶液を氷浴中で攪
拌し、該溶液に亜鉛50mgを加えた。氷浴中で反応混
合物を攪拌し、反応開始2時間後に亜鉛50mgを追加
した。反応開始5時間後、反応液を濾過し、濾液を水で
希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水、飽和食塩
水で順次洗浄したのち、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、
減圧下に溶媒を除去することにより4−デジメチルアミ
ノ−12a−デオキシテトラサイクリンを40mg得た
(収率92%、純度96%)。
【0033】実施例10 4−デジメチルアミノ−12a−ホルミルテトラサイク
リン1gを酢酸50mlに溶解し、さらにメタノ−ル5
0mlを加えた。得られた溶液を氷浴中で攪拌し、該溶
液に温度が上がらないよう注意しながら亜鉛1.0gを
ゆっくり加えた。氷浴中で反応混合物を攪拌し、反応開
始1.5時間後および反応開始3時間後に、亜鉛1.0
gを反応液の温度が上がらないようにゆっくりと追加し
た。反応開始5時間後、HPLCにて原料が消失したこ
とを確認した。反応液を濾過し、濾液を水で希釈し、酢
酸エチルで抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で順次洗
浄したのち、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃
縮した。得られた粗生成物をHPLCで分取することに
より4−デジメチルアミノ−12a−デオキシテトラサ
イクリンを560mg得た(収率63%、純度98%以
上)。
リン1gを酢酸50mlに溶解し、さらにメタノ−ル5
0mlを加えた。得られた溶液を氷浴中で攪拌し、該溶
液に温度が上がらないよう注意しながら亜鉛1.0gを
ゆっくり加えた。氷浴中で反応混合物を攪拌し、反応開
始1.5時間後および反応開始3時間後に、亜鉛1.0
gを反応液の温度が上がらないようにゆっくりと追加し
た。反応開始5時間後、HPLCにて原料が消失したこ
とを確認した。反応液を濾過し、濾液を水で希釈し、酢
酸エチルで抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で順次洗
浄したのち、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃
縮した。得られた粗生成物をHPLCで分取することに
より4−デジメチルアミノ−12a−デオキシテトラサ
イクリンを560mg得た(収率63%、純度98%以
上)。
【0034】実施例11 4−デジメチルアミノ−12a−ベンゾイルテトラサイ
クリン100mgを酢酸5mlに溶解した。得られた溶
液を氷浴中で攪拌し、該溶液に温度が上がらないよう注
意しながら亜鉛100mgをゆっくり加えた。氷浴中で
反応混合物を攪拌し、反応開始1.5時間後に亜鉛1.
0gを反応液の温度が上がらないようにゆっくりと追加
した。反応開始5時間後、反応液を濾過し、濾液を水で
希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水、飽和食塩
水で順次洗浄したのち、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、
減圧下に濃縮した。得られた粗生成物をHPLCで分取
することにより4−デジメチルアミノ−12a−デオキ
シテトラサイクリンを50mg得た(収率66%、純度
98%以上)。
クリン100mgを酢酸5mlに溶解した。得られた溶
液を氷浴中で攪拌し、該溶液に温度が上がらないよう注
意しながら亜鉛100mgをゆっくり加えた。氷浴中で
反応混合物を攪拌し、反応開始1.5時間後に亜鉛1.
0gを反応液の温度が上がらないようにゆっくりと追加
した。反応開始5時間後、反応液を濾過し、濾液を水で
希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水、飽和食塩
水で順次洗浄したのち、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、
減圧下に濃縮した。得られた粗生成物をHPLCで分取
することにより4−デジメチルアミノ−12a−デオキ
シテトラサイクリンを50mg得た(収率66%、純度
98%以上)。
【0035】比較例 テトラサイクリン5gを酢酸70mlおよび水30ml
の混合溶媒に溶解した。得られた溶液に亜鉛末3.3g
を加え、窒素雰囲気下、25℃で攪拌した。反応開始2
4時間後および反応開始48時間後に、亜鉛末3.3g
を加えた。反応開始72時間後、反応混合物を濾過し、
濾液を、氷冷下に0.5%希塩酸355mlに加えて1
時間静置し、析出した沈澱を濾取、乾燥し、粗生成物を
2.8g得た。該粗生成物は4−デジメチルアミノテト
ラサイクリン(含有率59%)、4−デジメチルアミノ
アンハイドロテトラサイクリン(含有率23%)および
4−デジメチルアミノ−12a−デオキシテトラサイク
リン(含有率13%)の混合物であった。
の混合溶媒に溶解した。得られた溶液に亜鉛末3.3g
を加え、窒素雰囲気下、25℃で攪拌した。反応開始2
4時間後および反応開始48時間後に、亜鉛末3.3g
を加えた。反応開始72時間後、反応混合物を濾過し、
濾液を、氷冷下に0.5%希塩酸355mlに加えて1
時間静置し、析出した沈澱を濾取、乾燥し、粗生成物を
2.8g得た。該粗生成物は4−デジメチルアミノテト
ラサイクリン(含有率59%)、4−デジメチルアミノ
アンハイドロテトラサイクリン(含有率23%)および
4−デジメチルアミノ−12a−デオキシテトラサイク
リン(含有率13%)の混合物であった。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、4−デジメチルアミノ
−12a−デオキシテトラサイクリンを高収率かつ高純
度で製造することができる。
−12a−デオキシテトラサイクリンを高収率かつ高純
度で製造することができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 下記の一般式 【化1】 (式中、Rは水素原子、アルキル基、アリール基または
アラルキル基を表す。)で示される4−デジメチルアミ
ノテトラサイクリン−12a−エステル誘導体を溶媒
中、亜鉛で還元することを特徴とする4−デジメチルア
ミノ−12a−デオキシテトラサイクリンの製造方法。 - 【請求項2】 下記の一般式 【化2】 (式中、Rは水素原子、アルキル基、アリール基または
アラルキル基を表す。)で示される4−デジメチルアミ
ノテトラサイクリン−12a−エステル誘導体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18590492A JPH069524A (ja) | 1992-06-18 | 1992-06-18 | 4−デジメチルアミノ−12a−デオキシテトラサイクリンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18590492A JPH069524A (ja) | 1992-06-18 | 1992-06-18 | 4−デジメチルアミノ−12a−デオキシテトラサイクリンの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH069524A true JPH069524A (ja) | 1994-01-18 |
Family
ID=16178922
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18590492A Pending JPH069524A (ja) | 1992-06-18 | 1992-06-18 | 4−デジメチルアミノ−12a−デオキシテトラサイクリンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH069524A (ja) |
-
1992
- 1992-06-18 JP JP18590492A patent/JPH069524A/ja active Pending
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