JPH0695177B2 - ポリゴンミラーの回転支持装置 - Google Patents

ポリゴンミラーの回転支持装置

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JPH0695177B2
JPH0695177B2 JP4183299A JP18329992A JPH0695177B2 JP H0695177 B2 JPH0695177 B2 JP H0695177B2 JP 4183299 A JP4183299 A JP 4183299A JP 18329992 A JP18329992 A JP 18329992A JP H0695177 B2 JPH0695177 B2 JP H0695177B2
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憲幸 長田
泰史 久部
俊博 大谷
利也 金森
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、レーザプリン
タ、バーコードリーダ、レーザ複写機などに用いられる
ポリゴンミラーの回転支持装置に関し、特に平面形状が
多角形状の回転体の半径方向外方の面に鏡面を形成し、
その回転体と一体にマグネットを設け、そのマグネット
に対向して設けたステータコイルを有するモータを備え
たポリゴンミラーの回転支持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、かかるポリゴンミラーに関する技
術は多数知られている。一般にポリゴンミラーは回転数
が早いほど能率がよくなるので、例えば30,000r
pmのような高速で回転する。このように高速回転する
と、遠心力によってポリゴンミラーすなわち鏡面を有す
る回転体が変形するが、その変形が不均一であると、鏡
面に凹凸が生じ、映像が乱れる。また高速で回転する場
合にはいわゆるみそすり運動や振れが生じやすく、その
みそすり運動をすると、当然映像が乱れてしまう。その
ために、ポリゴンミラーの支持装置は種々提案されてい
る。
【0003】例えば特開昭59−28757号公報に開
示されている技術では回転体の摺動面に金属を用い、ス
ラスト荷重がかからないような構造になっている。しか
しながら、高速回転時に、ラジアル荷重が増加すると、
通常行われているヘリングボーン形状の動圧発生溝によ
る空気膜では支持が困難となり、バランス調整もやっか
いとなる。
【0004】そこで本出願人は、安定した高速回転がで
き、レーザ光等を精度よく反射できるものを特願昭62
−74496号(特開昭63−241515号公報参
照)として提案した。
【0005】本発明をよく理解するために、まず図3を
参照して、前記の特開昭63−241515号公報に記
載された先行技術について説明する。
【0006】例えばレーザプリンタでは、半導体レーザ
やガスレーザなどからなるレーザユニットからのレーザ
光が窓13から回転体3の外周面に形成したミラー2に
反射され、感光体の表面に照射するようになっており、
その回転体3にはマグネット7がバックアップリング9
で一体的に取付けられている。この回転体3はその中心
に設けた回転軸5によってラジアルスラストを受け、ま
た自重はスラスト板10で受けるようになっている。な
お図示していないが回転体3の上部にスラスト板を設け
たものも知られている。この固定軸5およびスラスト板
10にはその摺動面にヘリングボーン形状の溝11が形
成され、空気膜による動圧発生を行いスラスト力を支え
るようになっている。
【0007】固定軸5はモータケーシング4に固定され
ており、このモータケーシングにはマグネット7に対し
てステータコイル6が設けられている。
【0008】かかる先行技術において、ミラー2はアル
ミ等を蒸着していたので、その精度(数μ程度)が比較
的に出しにくく、またマグネットとして円形状のものを
複数個使用しているので高速回転に際してマグネットの
所が変形する傾向があった。そのために回転体の鏡面が
変形し、反射光の動きに乱れが生ずる。
【0009】また、鏡面を形成するために多角形状に形
成したアルミ合金(本明細書では単に「アルミ製」とい
う)を用いることは知られている。しかしながら、アル
ミ合金の場合は比較的に弱く、変形しやすい。
【0010】また特開昭60−200221号公報に
は、球面軸受により回転体を非接触的に回転支持する技
術が開示されているが、かかる公知技術では、回転体自
体にアンバランスが生じやくす、不均一な変形を生じや
すい。さらに特開昭58−224305号公報には回転
鏡面の製作方法が開示されているが、その高速回転によ
る変形に対する対策は開示されていない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明の目
的は、高速回転によって不均一な変形が生ずることのな
いポリゴンミラーの回転支持装置を提供するにある。
【0012】
【本発明者の知見】本発明者は種々研究の結果、前述の
如く、不均一な変形は好ましくないが、遠心力によって
回転体が均一に変形する場合は、各面が同じにひずむの
で、問題が生ぜず、そして回転体の変形は、マグネット
に与えられる回転力のトルクの伝達経路によって不均一
な変形を防止できることを見出した。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、平面形
状が多角形状の回転体の半径方向外方の面に鏡面を形成
し、その回転体と一体にマグネットを設け、そのマグネ
ットに対向して設けたステータコイルを有するモータを
備えたポリゴンミラーの回転支持装置において、その回
転体の中心に固定軸を設け、その固定軸の外周に設けた
軸スリーブと上下に設けたスラスト板によって前記回転
体を支持し、前記回転体は前記軸スリーブの外周に回転
自在に設けたセラミック製のロータと、そのセラミック
製のロータの外周に固着した鏡面のあるアルミ製のロー
タと、前記セラミック製のロータの外周に固着したヨー
クとよりなり、そのヨークにリング状に配置したマグネ
ットが固着されている。
【0014】
【作用効果の説明】したがって、リング状に配置したマ
グネットに与えられる回転トルクは、マグネットが接着
されたヨークに伝達される。そのヨークはセラミック製
のロータに固着されているので、ヨークに伝達されたト
ルクはセラミック製のロータに伝達される。このセラミ
ック製のロータは、そのラジアル荷重が軸スリーブによ
って支持され、軸方向のスラスト荷重が上下のスラスト
板によって支持されて高速回転する。そしてこのセラミ
ック製のロータの回転トルクは、この外周に固着されて
いるアルミ製のロータに伝達される。
【0015】それ故に、ヨークとアルミ製のロータとは
直接に動力の伝達がなく、外周に鏡面を形成しているア
ルミ製のロータには、ヨークのようにアンバランス的な
要素が取付けられておらず、それ自体を正しく加工すれ
ば、回転により不均一な変形が生じない。
【0016】その結果、充分に高速回転に適するポリゴ
ンミラーを得ることができる。
【0017】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。
【0018】図1は本発明の第1実施例を示し、図にお
いて、本発明を実施したポリゴンミラーの回転支持装置
は、モータケーシング20を備え、その上面にはコイル
基板21が止めボルト22によって取付けられ、その内
部には、モータを構成する鉄心23およびコイル24が
設置されている。そしてモータケーシング20の中心に
は固定軸25が下止めナット26で固定されており、そ
の固定軸25の外周には外周にヘリングボーン形状の動
圧発生溝27aを有する軸スリーブ27が設けられてい
る。そして軸スリーブ27の外周には回転体Rを構成す
るリング状のセラミック製のロータ28が回転自在に設
けらている。このセラミック製のロータ28を挾んで上
下にセラミック製の上部スラスト板29および下部スラ
スト板30が設けられ、回転体Rの軸方向のスラスト荷
重を受けるようになっている。この上下のスラスト板2
9、30のセラミック製のロータ28側の面にはそれぞ
れやはりスパイラル形状の溝29a、30aが形成され
ている。そして、セラミック製のロータ28の下部外周
にはリング状のヨーク31が例えば焼ばめによって固着
されている。このヨーク31は例えば鋼製で作られてお
り、その下方に延びるフランジ部32の内側にリング状
に配置したマグネット33aが接着して取付けられてい
る。そのヨーク31の上側には、外周面からの平面形状
が多角形であってその外周面に鏡面Mが形成されたアル
ミ製のロータ33がセラミック製のロータ28の外周面
に例えば焼ばめによって固着されている。
【0019】作動に際し、コイル基板21でモータのコ
イル24に流れる電流を制御することによって、公知の
態様でマグネット33aに回転トルクが印加される。こ
の回転トルクはヨーク31に伝達され、そのヨーク31
の回転トルクは固着されたセラミック製のロータ28に
伝達される。このセラミック製のロータ28は半径方向
内方が軸スリーブ27で、上下方向すなわち軸線方向が
上下のスラスト板29、30で空気膜を介して支持され
ているので、実質的に振れが生じない。そしてセラミッ
ク製のロータ28の回転力はその外周に例えば焼ばめに
よって固着されたアルミ製のロータ33に伝達される。
したがってアルミ製のロータ33の振動は実質的に最小
限にでき、反射精度が向上する。
【0020】遠心力の作用によって、セラミック製のロ
ータ28に対してアルミ製のロータ33およびヨーク3
1は半径方向外方に離れようとするが、例えば焼ばめに
よる固着によって充分に回転力を与えることができ、そ
の変形に際して、構成のヨーク31とアルミ製のロータ
33とは互いにその変形量が異なっていてもそれぞれが
セラミック製のロータ28に固着されているので、変形
量の差による干渉が生じない。そのためにアルミ製のロ
ータ33は均一な変形をし、歪のない正しい映像を得る
ことができる。
【0021】本発明の実施に際して回転体Rの個々の部
品は、それぞれバランスをとってあるが、全体的に組立
てた場合、バランス調整をする場合は、例えばヨークに
質量の付加又は削除をすることができる。
【0022】図2はバランス調整に際して、ミラーが変
形することがないようにバランスリング35をアルミ製
のロータ33の上側にセラミック製のロータに焼ばめし
た例である。この場合はヨーク31およびバランスリン
グ35でバランス調整をすればよい。その他の点は実質
的に図1と同じであるから説明を省略する。
【0023】
【発明の効果】以上の如く本発明ではセラミック製のロ
ータの半径方向外方にヨークおよびアルミ製のロータを
固着し、ヨークにリング状に配置したマグネットを固着
したので、高速回転に対して、アルミ製のロータが均一
に変形し、良好な映像を得ることができる。したがって
本発明では回転体を充分に高速に回転でき、しかも精度
がよいので、ポリゴンミラーの回転支持構造として好適
であり、プリンタやロータや複写機の作業効率を向上さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例を一部断面で示す側面図。
【図2】他の実施例を示す第1図と同様な図。
【図3】先行技術を示す断面図。
【符号の説明】
23・・・鉄心 24・・・コイル 25・・・固定軸 27・・・軸スリーブ 28・・・セラミック製のロータ 29・・・上部スラスト板 30・・・下部スラスト板 31・・・ヨーク 33a・・・リング状のマグネット 33・・・アルミ製のロータ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平面形状が多角形状の回転体の半径方向
    外方の面に鏡面を形成し、その回転体と一体にマグネッ
    トを設け、そのマグネットに対向して設けたステータコ
    イルを有するモータを備えたポリゴンミラーの回転支持
    装置において、その回転体の中心に固定軸を設け、その
    固定軸の外周に設けた軸スリーブと上下に設けたスラス
    ト板によって前記回転体を支持し、前記回転体は前記軸
    スリーブの外周に回転自在に設けたセラミック製のロー
    タと、そのセラミック製のロータの外周に固着した鏡面
    のあるアルミ製のロータと、前記セラミック製のロータ
    の外周に固着したヨークとよりなり、そのヨークにリン
    グ状に配置したマグネットが固着されていることを特徴
    とするポリゴンミラーの回転支持装置。
JP4183299A 1992-07-10 1992-07-10 ポリゴンミラーの回転支持装置 Expired - Fee Related JPH0695177B2 (ja)

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