JPH0695116A - 液晶配向膜の製造方法 - Google Patents
液晶配向膜の製造方法Info
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- JPH0695116A JPH0695116A JP24487192A JP24487192A JPH0695116A JP H0695116 A JPH0695116 A JP H0695116A JP 24487192 A JP24487192 A JP 24487192A JP 24487192 A JP24487192 A JP 24487192A JP H0695116 A JPH0695116 A JP H0695116A
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- Japan
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- liquid crystal
- organic polymer
- film
- electrode
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Abstract
(57)【要約】
【目的】本発明は、容易にしかも効率よく高い配向度を
有する液晶配向膜を得ることができる液晶配向膜の製造
方法を提供することを目的とする。 【構成】基板の一方の主面上に透明電極を形成する工程
と、前記透明電極を形成した基板を有機高分子材料流体
中に設置する工程と、前記有機高分子材料流体に方向性
をもたせながら前記透明電極に対して所定の間隔をおい
て配置された対向電極と前記透明電極との間に電圧を印
加することにより電解重合を行って前記透明電極上に液
晶分子に対する配向能を有する膜を形成する工程とを具
備することを特徴とする。
有する液晶配向膜を得ることができる液晶配向膜の製造
方法を提供することを目的とする。 【構成】基板の一方の主面上に透明電極を形成する工程
と、前記透明電極を形成した基板を有機高分子材料流体
中に設置する工程と、前記有機高分子材料流体に方向性
をもたせながら前記透明電極に対して所定の間隔をおい
て配置された対向電極と前記透明電極との間に電圧を印
加することにより電解重合を行って前記透明電極上に液
晶分子に対する配向能を有する膜を形成する工程とを具
備することを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高い配向性を有する液晶
配向膜の製造方法に関する。
配向膜の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子の配向膜、有機エレクトロ
ルミネッセンス、有機半導体等に用いられる有機高分子
薄膜は、薄くかつ高い配向度あるいは結晶度を有するこ
とが要求される。有機高分子薄膜の中で例えば、液晶表
示素子の配向膜は、その配向状態が表示デバイスとして
の画質を決定する点で非常に重要である。この配向状態
を制御する方法としては主として以下の二つの方法があ
る。
ルミネッセンス、有機半導体等に用いられる有機高分子
薄膜は、薄くかつ高い配向度あるいは結晶度を有するこ
とが要求される。有機高分子薄膜の中で例えば、液晶表
示素子の配向膜は、その配向状態が表示デバイスとして
の画質を決定する点で非常に重要である。この配向状態
を制御する方法としては主として以下の二つの方法があ
る。
【0003】第1の方法は、斜方蒸着法と呼ばれるもの
である。この方法は、SiOのような金属酸化物等を基
板表面に対して一定角度を持たせて基板上に蒸着するこ
とにより、基板表面に配向能を持たせるものである。し
かしながら、この方法では、液晶分子のプレチルト角
(液晶分子が基板表面に対して僅かに傾斜して配向する
角度)が大きくなり、その結果視野角が狭くなる。これ
は大画面での表示に関して決定的な欠点となる。また、
この方法は、蒸着時間が長く、液晶分子に対する配向規
制力も弱い。このため、斜方蒸着法は、現在の液晶表示
素子の配向膜の製造においてはほとんど使用されていな
い。
である。この方法は、SiOのような金属酸化物等を基
板表面に対して一定角度を持たせて基板上に蒸着するこ
とにより、基板表面に配向能を持たせるものである。し
かしながら、この方法では、液晶分子のプレチルト角
(液晶分子が基板表面に対して僅かに傾斜して配向する
角度)が大きくなり、その結果視野角が狭くなる。これ
は大画面での表示に関して決定的な欠点となる。また、
この方法は、蒸着時間が長く、液晶分子に対する配向規
制力も弱い。このため、斜方蒸着法は、現在の液晶表示
素子の配向膜の製造においてはほとんど使用されていな
い。
【0004】第2の方法は、ラビング法と呼ばれるもの
である。この方法は、ポリイミド、ポリビニルアルコー
ル等の高分子材料からなる膜を基板表面、必要に応じて
電極表面に形成し、その表面を繊維状物質、例えばベル
ベット等の布を巻き付けたローラーで擦ることにより、
基板表面に配向能を持たせる方法である。
である。この方法は、ポリイミド、ポリビニルアルコー
ル等の高分子材料からなる膜を基板表面、必要に応じて
電極表面に形成し、その表面を繊維状物質、例えばベル
ベット等の布を巻き付けたローラーで擦ることにより、
基板表面に配向能を持たせる方法である。
【0005】この場合の配向能については、摩擦により
膜表面に形成される微少な凹凸に沿って液晶分子が配向
するという形状効果説、あるいは摩擦により膜が延伸さ
れて高分子材料の分子が配向し、その分子配向に沿って
液晶分子が配向するというインタラクション効果説等が
提唱されている。いずれの場合にも、この方法によれば
短時間で大量の配向膜を製造することができる。また、
この方法で形成された配向膜は液晶分子に対する配向規
制力が極めて強い。このような利点を有するため、ラビ
ング法は現在の液晶表示素子の配向膜の製造において最
も多く使用されている。
膜表面に形成される微少な凹凸に沿って液晶分子が配向
するという形状効果説、あるいは摩擦により膜が延伸さ
れて高分子材料の分子が配向し、その分子配向に沿って
液晶分子が配向するというインタラクション効果説等が
提唱されている。いずれの場合にも、この方法によれば
短時間で大量の配向膜を製造することができる。また、
この方法で形成された配向膜は液晶分子に対する配向規
制力が極めて強い。このような利点を有するため、ラビ
ング法は現在の液晶表示素子の配向膜の製造において最
も多く使用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ラビン
グ方法は、表示面積が小さい液晶表示素子においては基
板表面全面を均一な圧力で擦ることができるので有効で
あるが、表示面積が大きい液晶表示素子においては基板
表面を擦る際の繊維状物質の接触圧力を基板表面全面に
わたって均一にすることが難しいので配向能にバラツキ
が生じる。また、繊維状物質はラビングを行っていくう
ちに経時により部分的にその状態が変化するので、膜表
面をラビングする能力が部分的に異なる。このため、量
産においては、徐々に配向膜の配向能の均一性が悪くな
るという傾向がある。さらに、繊維状物質の接触圧力を
一定にするための本質的な方法が確立されていないの
で、配向能と接触圧力との関係が明確でなく、配向状態
の再現性が悪い。
グ方法は、表示面積が小さい液晶表示素子においては基
板表面全面を均一な圧力で擦ることができるので有効で
あるが、表示面積が大きい液晶表示素子においては基板
表面を擦る際の繊維状物質の接触圧力を基板表面全面に
わたって均一にすることが難しいので配向能にバラツキ
が生じる。また、繊維状物質はラビングを行っていくう
ちに経時により部分的にその状態が変化するので、膜表
面をラビングする能力が部分的に異なる。このため、量
産においては、徐々に配向膜の配向能の均一性が悪くな
るという傾向がある。さらに、繊維状物質の接触圧力を
一定にするための本質的な方法が確立されていないの
で、配向能と接触圧力との関係が明確でなく、配向状態
の再現性が悪い。
【0007】これに加えて、絶縁体あるいは誘電体を繊
維状物質で擦ると、絶縁体あるいは誘電体の表面に静電
気が誘起され、基板上に形成された透明電極または能動
素子の電気的破損を誘発する恐れがある。また、近年情
報機器のディスプレイとして用いられ始めた液晶表示素
子においては、これらの電気的破損に加えて、間接的に
配向膜表面に汚染物質が付着、吸着することにより、表
示特性に悪影響を及ぼす危険性もある。
維状物質で擦ると、絶縁体あるいは誘電体の表面に静電
気が誘起され、基板上に形成された透明電極または能動
素子の電気的破損を誘発する恐れがある。また、近年情
報機器のディスプレイとして用いられ始めた液晶表示素
子においては、これらの電気的破損に加えて、間接的に
配向膜表面に汚染物質が付着、吸着することにより、表
示特性に悪影響を及ぼす危険性もある。
【0008】また、TFT型液晶表示素子では、基板表
面に多くの能動素子を有するので基板表面に凹凸ができ
ている。したがって、ラビング処理を施すことができな
い領域が存在し、このためラビング処理の方向は規制さ
れてしまう。このラビング処理は、液晶表示素子の視角
方向を決定するものであるので、これが規制されると液
晶表示素子としての応用範囲が狭くなり、その実用価値
が低くなる。
面に多くの能動素子を有するので基板表面に凹凸ができ
ている。したがって、ラビング処理を施すことができな
い領域が存在し、このためラビング処理の方向は規制さ
れてしまう。このラビング処理は、液晶表示素子の視角
方向を決定するものであるので、これが規制されると液
晶表示素子としての応用範囲が狭くなり、その実用価値
が低くなる。
【0009】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、容易にしかも効率よく高い配向度を有する液晶配
向膜を得ることができる液晶配向膜の製造方法を提供す
ることを目的とする。
あり、容易にしかも効率よく高い配向度を有する液晶配
向膜を得ることができる液晶配向膜の製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、基板の一方の
主面上に電極を形成する工程と、前記電極を形成した基
板を有機高分子材料流体中に設置する工程と、前記有機
高分子材料流体に方向性をもたせながら前記電極に対し
て所定の間隔をおいて配置された対向電極と前記電極と
の間に電圧を印加することにより電解重合を行って前記
電極上に液晶分子に対する配向能を有する膜を形成する
工程とを具備することを特徴とする液晶配向膜の製造方
法を提供する。ここで、基板上に形成される電極は、I
TO等の透明電極であっても、或いは金属電極であって
もよく、導電性であることが必要である。
主面上に電極を形成する工程と、前記電極を形成した基
板を有機高分子材料流体中に設置する工程と、前記有機
高分子材料流体に方向性をもたせながら前記電極に対し
て所定の間隔をおいて配置された対向電極と前記電極と
の間に電圧を印加することにより電解重合を行って前記
電極上に液晶分子に対する配向能を有する膜を形成する
工程とを具備することを特徴とする液晶配向膜の製造方
法を提供する。ここで、基板上に形成される電極は、I
TO等の透明電極であっても、或いは金属電極であって
もよく、導電性であることが必要である。
【0011】
【作用】本発明の液晶配向膜の製造方法においては、有
機高分子材料流体に方向性をもたせながら対向電極と透
明電極との間に電圧を印加して電解重合を行って透明電
極上に液晶分子に対する配向能を有する膜を形成するこ
とを特徴としている。
機高分子材料流体に方向性をもたせながら対向電極と透
明電極との間に電圧を印加して電解重合を行って透明電
極上に液晶分子に対する配向能を有する膜を形成するこ
とを特徴としている。
【0012】有機高分子材料流体に方向性をもたせるこ
とにより、電解重合により形成される有機高分子薄膜に
おいて分子鎖がその方向に配列する。この分子鎖配列に
沿って液晶分子が配向する。したがって、有機高分子薄
膜における分子鎖配列を調節することにより液晶分子の
配向状態を制御することができる。
とにより、電解重合により形成される有機高分子薄膜に
おいて分子鎖がその方向に配列する。この分子鎖配列に
沿って液晶分子が配向する。したがって、有機高分子薄
膜における分子鎖配列を調節することにより液晶分子の
配向状態を制御することができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
する。
【0014】図1は本発明の方法により得られた液晶配
向膜を有する液晶セルを示す説明図である。図中11は
基板を示す。基板11上には透明電極12が形成されて
いる。透明電極12上には電解重合により配向膜である
有機高分子薄膜13が形成されている。透明電極12お
よび有機高分子薄膜13が形成された2枚の基板11
は、その有機高分子薄膜13が対面するように所定の間
隔をおいて配置されている。また、その2枚の基板11
の間には液晶材料15が挟持されており、シール材14
により封止されている。このようにして液晶セルが構成
されている。基板材料としては、通常ガラス等の透明材
料を用いることができる。また、透明電極の材料として
は、ITO(Indium Tin Oxide)等を用いることができ
る。
向膜を有する液晶セルを示す説明図である。図中11は
基板を示す。基板11上には透明電極12が形成されて
いる。透明電極12上には電解重合により配向膜である
有機高分子薄膜13が形成されている。透明電極12お
よび有機高分子薄膜13が形成された2枚の基板11
は、その有機高分子薄膜13が対面するように所定の間
隔をおいて配置されている。また、その2枚の基板11
の間には液晶材料15が挟持されており、シール材14
により封止されている。このようにして液晶セルが構成
されている。基板材料としては、通常ガラス等の透明材
料を用いることができる。また、透明電極の材料として
は、ITO(Indium Tin Oxide)等を用いることができ
る。
【0015】有機高分子薄膜の材料としては、ピロー
ル、アニリン、チオフェン等の電解重合が可能であり、
可視光を透過することができる有機高分子材料を用いる
ことができる。なお、本発明においては、有機高分子材
料の状態は電離状態のガス状であっても液状であっても
よい。
ル、アニリン、チオフェン等の電解重合が可能であり、
可視光を透過することができる有機高分子材料を用いる
ことができる。なお、本発明においては、有機高分子材
料の状態は電離状態のガス状であっても液状であっても
よい。
【0016】本発明において、有機高分子材料流体に方
向性をもたせる方法としては、有機高分子材料流体に特
定方向の流れを付与する方法、有機高分子材料流体に電
解重合時に磁場を印加し、電流、磁場からなるロ−レン
ツ力により流動を制御する方法、有機高分子材料流体に
振動を加える方法、有機高分子材料流体のエネルギー状
態に傾斜をつける方法等が挙げられる。有機高分子材料
流体に方向性をもたせる方法として、有機高分子材料流
体に特定方向の流れを付与する方法を採用した場合、液
晶表示素子の視野角の方向を決定するプレチルト角は、
流れを付与する際の流動速度、および電解重合時の電流
密度により影響を受ける。したがって、流動速度および
電流密度を調節することにより、得られる配向膜を構成
する有機高分子材料の分子鎖の成長方向を変えることが
でき、それによりプレチルト角度を制御することができ
る。なお、電解重合の条件は、上記に示す有機高分子材
料を用いた場合に通常用いられる条件を採用する。次
に、本発明の方法を用いた液晶配向膜の製造方法の一例
を図2により説明する。図2は本発明の方法の一実施例
に用いられる装置を示す説明図である。
向性をもたせる方法としては、有機高分子材料流体に特
定方向の流れを付与する方法、有機高分子材料流体に電
解重合時に磁場を印加し、電流、磁場からなるロ−レン
ツ力により流動を制御する方法、有機高分子材料流体に
振動を加える方法、有機高分子材料流体のエネルギー状
態に傾斜をつける方法等が挙げられる。有機高分子材料
流体に方向性をもたせる方法として、有機高分子材料流
体に特定方向の流れを付与する方法を採用した場合、液
晶表示素子の視野角の方向を決定するプレチルト角は、
流れを付与する際の流動速度、および電解重合時の電流
密度により影響を受ける。したがって、流動速度および
電流密度を調節することにより、得られる配向膜を構成
する有機高分子材料の分子鎖の成長方向を変えることが
でき、それによりプレチルト角度を制御することができ
る。なお、電解重合の条件は、上記に示す有機高分子材
料を用いた場合に通常用いられる条件を採用する。次
に、本発明の方法を用いた液晶配向膜の製造方法の一例
を図2により説明する。図2は本発明の方法の一実施例
に用いられる装置を示す説明図である。
【0017】図中21は容器を示す。容器21内にガラ
ス基板22の一方の主面上に透明電極としてITO膜を
形成したものを設置する。容器21内に電解質溶液24
を一定方向25に均一な流動速度で流す。次いで、ガラ
ス基板22と対向するようにして白金電極23を設置す
る。ITO膜をプラス電位、白金電極23をマイナス電
位として電源26により電圧を印加する。このようにし
て電解重合を行ってITO膜上に液晶分子に対して配向
能を有する有機高分子薄膜27を形成する。このとき、
電解質溶液24はITO膜と白金電極との間を一定の流
動速度で流れる。これにより、電解質溶液24の流動方
向への分子鎖配列およびITO膜界面からの傾斜成長を
促す。したがって、有機高分子鎖が一定方向に配列した
薄膜となる。一般に、液晶分子は均一に配列した分子鎖
に沿って配向するため、得られた有機高分子薄膜の分子
鎖配列方向により液晶分子の配向が制御されることにな
る。
ス基板22の一方の主面上に透明電極としてITO膜を
形成したものを設置する。容器21内に電解質溶液24
を一定方向25に均一な流動速度で流す。次いで、ガラ
ス基板22と対向するようにして白金電極23を設置す
る。ITO膜をプラス電位、白金電極23をマイナス電
位として電源26により電圧を印加する。このようにし
て電解重合を行ってITO膜上に液晶分子に対して配向
能を有する有機高分子薄膜27を形成する。このとき、
電解質溶液24はITO膜と白金電極との間を一定の流
動速度で流れる。これにより、電解質溶液24の流動方
向への分子鎖配列およびITO膜界面からの傾斜成長を
促す。したがって、有機高分子鎖が一定方向に配列した
薄膜となる。一般に、液晶分子は均一に配列した分子鎖
に沿って配向するため、得られた有機高分子薄膜の分子
鎖配列方向により液晶分子の配向が制御されることにな
る。
【0018】以下、本発明の効果を明確にするための実
験例を説明する。なお、これらの実験例は本発明の理解
を容易にする目的で記載されるものであり、本発明を限
定するものではない。 実験例1〜5
験例を説明する。なお、これらの実験例は本発明の理解
を容易にする目的で記載されるものであり、本発明を限
定するものではない。 実験例1〜5
【0019】ピロール(モノマー)0.02モル、テト
ラブチルアンモニウム−テトラフルオロボレート0.0
1モル、および溶媒として1容量%のH2 Oを含有する
アセトニトリルを加えて電解質溶液を調製した。
ラブチルアンモニウム−テトラフルオロボレート0.0
1モル、および溶媒として1容量%のH2 Oを含有する
アセトニトリルを加えて電解質溶液を調製した。
【0020】次いで、電解質溶液を循環流動させる容器
内にITO膜を形成したガラス基板を設置し、5mmの間
隔をおいて対向電極として白金電極を設置した。次に、
ITO膜を正極とし、白金電極を負極として電源に接続
した。
内にITO膜を形成したガラス基板を設置し、5mmの間
隔をおいて対向電極として白金電極を設置した。次に、
ITO膜を正極とし、白金電極を負極として電源に接続
した。
【0021】この状態で、電解質溶液の流動速度を流動
体積で2.0l/sec とし、電流密度を0.05、0.
1、0.2、0.3、および0.5mA/cm2 として電解
重合を行い、ITO膜上に膜厚約1000オングストロ
ームの有機高分子薄膜、すなわち配向膜をそれぞれ形成
した。
体積で2.0l/sec とし、電流密度を0.05、0.
1、0.2、0.3、および0.5mA/cm2 として電解
重合を行い、ITO膜上に膜厚約1000オングストロ
ームの有機高分子薄膜、すなわち配向膜をそれぞれ形成
した。
【0022】その後、同じ条件で形成した配向膜を有す
る2枚のガラス基板を、電解質溶液の流動方向、すなわ
ち有機高分子鎖成長方向が時計回りに90度捩じれた状
態となるようにして対向させ、その間に液晶材料ZLI
−2116(メルクジャパン社製、商品名)を注入し、
シール材を用いてガラス基板端部を封止して液晶セルを
作製した。この液晶セルは実用上問題のないものであっ
た。
る2枚のガラス基板を、電解質溶液の流動方向、すなわ
ち有機高分子鎖成長方向が時計回りに90度捩じれた状
態となるようにして対向させ、その間に液晶材料ZLI
−2116(メルクジャパン社製、商品名)を注入し、
シール材を用いてガラス基板端部を封止して液晶セルを
作製した。この液晶セルは実用上問題のないものであっ
た。
【0023】得られた液晶セルの液晶分子のプレチルト
角をクリスタルローテーション法を用いて測定した。ま
た、そのときの配向状態を調べた。その結果を下記表1
に示す。
角をクリスタルローテーション法を用いて測定した。ま
た、そのときの配向状態を調べた。その結果を下記表1
に示す。
【0024】
【表1】 表1から分かるように、電流密度を変えることにより液
晶分子のプレチルト角を調節することができる。 実験例6〜10
晶分子のプレチルト角を調節することができる。 実験例6〜10
【0025】電流密度を0.2mA/cm2 とし、電解質溶
液の流動速度を流動体積で0.05、1.0、1.5、
2.0、および3.0l/sec として電解重合を行うこ
と以外は実験例1〜5と同様にしてITO膜上に膜厚約
1000オングストロームの有機高分子薄膜、すなわち
配向膜をそれぞれ形成した。その後、実験例1〜5と同
様にして液晶セルを作製した。この液晶セルは実用上問
題のないものであった。
液の流動速度を流動体積で0.05、1.0、1.5、
2.0、および3.0l/sec として電解重合を行うこ
と以外は実験例1〜5と同様にしてITO膜上に膜厚約
1000オングストロームの有機高分子薄膜、すなわち
配向膜をそれぞれ形成した。その後、実験例1〜5と同
様にして液晶セルを作製した。この液晶セルは実用上問
題のないものであった。
【0026】得られた液晶セルの液晶分子のプレチルト
角をクリスタルローテーション法を用いて測定した。ま
た、そのときの配向状態を調べた。その結果を下記表2
に示す。
角をクリスタルローテーション法を用いて測定した。ま
た、そのときの配向状態を調べた。その結果を下記表2
に示す。
【0027】
【表2】 表2から分かるように、電解質溶液の流動速度を変える
ことにより液晶分子のプレチルト角を調節することがで
きる。
ことにより液晶分子のプレチルト角を調節することがで
きる。
【0028】なお、本実施例においては、液晶表示素子
の配向膜を製造する方法について説明しているが、本発
明の方法は、有機エレクトロルミネッセンス、有機半導
体等に用いられる有機高分子薄膜の製造にも適用するこ
とができる。
の配向膜を製造する方法について説明しているが、本発
明の方法は、有機エレクトロルミネッセンス、有機半導
体等に用いられる有機高分子薄膜の製造にも適用するこ
とができる。
【0029】
【発明の効果】以上説明した如く本発明の液晶配向膜の
製造方法は、従来のラビング法を用いずに液晶分子に対
する配向能を付与するものであるので、基板の汚染、お
よび素子の静電破壊等のラビング法特有の問題が回避で
き、液晶表示領域全面にわたって均一な配向能を有する
液晶配向膜を得ることができる。
製造方法は、従来のラビング法を用いずに液晶分子に対
する配向能を付与するものであるので、基板の汚染、お
よび素子の静電破壊等のラビング法特有の問題が回避で
き、液晶表示領域全面にわたって均一な配向能を有する
液晶配向膜を得ることができる。
【0030】さらに、本発明の方法により得られた液晶
配向膜は、液晶表示素子の製造工程上で製品不良発生率
を大幅に低減することができ、しかも液晶表示素子のV
−T特性、動画表示状態の諸特性を向上させることがで
き、その工業的価値は大きい。
配向膜は、液晶表示素子の製造工程上で製品不良発生率
を大幅に低減することができ、しかも液晶表示素子のV
−T特性、動画表示状態の諸特性を向上させることがで
き、その工業的価値は大きい。
【図1】本発明の方法により得られた液晶配向膜を有す
る液晶セルを示す説明図。
る液晶セルを示す説明図。
【図2】本発明の方法の一実施例に用いられる装置を示
す説明図。
す説明図。
11…基板、12…透明電極、13,27…有機高分子
薄膜、14…シール材、15…液晶材料、21…容器、
22…ガラス基板、23…白金電極、24…電解質溶
液、26…電源。
薄膜、14…シール材、15…液晶材料、21…容器、
22…ガラス基板、23…白金電極、24…電解質溶
液、26…電源。
Claims (1)
- 【請求項1】 基板の一方の主面上に電極を形成する工
程と、前記電極を形成した基板を有機高分子材料流体中
に設置する工程と、前記有機高分子材料流体に方向性を
もたせながら前記電極に対して所定の間隔をおいて配置
された対向電極と前記電極との間に電圧を印加すること
により電解重合を行って前記電極上に液晶分子に対する
配向能を有する膜を形成する工程とを具備することを特
徴とする液晶配向膜の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24487192A JPH0695116A (ja) | 1992-09-14 | 1992-09-14 | 液晶配向膜の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24487192A JPH0695116A (ja) | 1992-09-14 | 1992-09-14 | 液晶配向膜の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0695116A true JPH0695116A (ja) | 1994-04-08 |
Family
ID=17125242
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24487192A Pending JPH0695116A (ja) | 1992-09-14 | 1992-09-14 | 液晶配向膜の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0695116A (ja) |
-
1992
- 1992-09-14 JP JP24487192A patent/JPH0695116A/ja active Pending
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