JPH069510B2 - 酵素−供与体及び受容体アッセイにおける試薬安定化 - Google Patents

酵素−供与体及び受容体アッセイにおける試薬安定化

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JPH069510B2 JP63082375A JP8237588A JPH069510B2 JP H069510 B2 JPH069510 B2 JP H069510B2 JP 63082375 A JP63082375 A JP 63082375A JP 8237588 A JP8237588 A JP 8237588A JP H069510 B2 JPH069510 B2 JP H069510B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、検出可能なシグナルを生成するために酵素の
相補性を利用する特定の結合アッセイ、たとえばイムノ
アッセイに使用される試薬を安定化するために有用な技
法及び組成物に関する。
アッセイ混合物中に存在する分析物の量を決定するため
に使用される検出可能なシグナルを生成する段階として
活性酵素を形成するために、ポリペプチドフラグメント
の再結合を利用する多くのイムノアッセイ及び他の結合
アッセイが最近、記載されている。これらのアッセイの
いくつかは、相補性により形成される酵素として酵素β
−ガラクトシダーゼを使用することを示唆する。
しかしながら、β−ガラクトシダーゼのフラグメントを
基材とする試薬の安定性は、所望よりも低いことが発見
された。フラグメントの貯蔵時間が長くなるにつれて、
改質された酵素の活性が、徐々ではあるが連続的に且つ
有意に損失する。
従って、酵素β−ガラクトシダーゼを基材とする酵素相
補性アッセイに使用される試薬の安定化の必要性が存在
する。
〔従来の技術〕
ポリペプチドフラグメント再結合に基づくイムノアッセ
イシステムは、Farina及びGolkey、アメリカ特許第4,37
8,428号(1983年3月20日に発行された)、及びGonal
liなど.,Biochem.and Biophys.Res.Commun.(1981)102:9
17〜923により記載されている。β−ガラクトシダーゼ
α−相補性の分子性質は、Langley(UCLA,1975)によるこ
の表題のPh.D.論文に記載されている。相補性アッセイ
における天然の及び変性されたβ−ガラクトシダーゼポ
リペプチドに基ずくアッセイシステムは、PCT出願PC
T/US85/02095(1986年5月9日の国際出願日)に記載
されている。
〔発明の要約〕
本発明は、α−相補性アッセイに使用するために調製さ
れたβ−ガラクトシダーゼからのペプチドフラグメント
を安定化するための技法を提供する。このペプチドフラ
グメントは、イオン性界面活性剤又は糖残基に由来する
界面活性剤を含む溶液中で安定化される。界面活性剤の
存在は一般的に、酵素受容体及び酵素供与体の相補性と
適合しないので、過剰の界面活性剤が中和又は除去され
るべきである。本発明の好ましい態様においては、選択
された界面活性剤がシクロデキストリンにより中和され
る。
〔特定の態様の記載〕
本発明は、酵素のα−領域からのβ−ガラクトシダーゼ
ペプチドフラグメントが貯蔵劣化の間の活性の損失に対
して安定化される組成物を提供する。フラグメント−貯
蔵媒体にイオン性界面活性剤を使用して、貯蔵の間、通
常生じる劣化を減じることが発見された。シクロデキス
トリンが貯蔵の後、但し、相補性アッセイを行なう前
に、貯蔵媒体又はアッセイ媒体に添加される場合、活性
酵素の改質に対する界面活性剤の有害な効果が回避され
る。類似する改良された結果が、比較的高い濃度の血清
の存在下で相補性アッセイ(ここで該血清タンパク質
は、界面活性剤の所望の中和をもたらす)を行なうこと
によって達成され得る。
本発明は、β−ガラクトシダーゼを使用する相補性アッ
セイに関与する研究から始まった。相補性アッセイに使
用されるペプチドフラグメントの貯蔵は、1日当り6〜
10%の割合で改質された酵素の活性の損失をもたらす
ことが発見された。たとえば、貯蔵媒体にイオン性界面
活性剤を添加することによって、活性の毎日の損失は1
%以下、しばしば0.5%以下に減じられた。界面活性
剤の使用は、活性酵素の改質をいく分妨げるが、界面活
性剤の悪影響は、相補性反応溶液中に比較的高い濃度、
好ましくは少なくとも10%の血清を含むことによっ
て、又は包接体としてシクロデキストリン(これによっ
て、界面活性剤を除去する)を含むことによって、妨げ
られ得る。
イオン性界面活性剤及び糖残基に由来する界面活性剤の
いくつかのクラスが、卓越した貯蔵安定性を提供するも
のとして同定されて来た。これらは、脂肪スルホネー
ト、アミノ酸の脂肪酸アミド、糖及び糖酸アミドの脂肪
酸エステル、及びコール酸アミドのスルホネート含有誘
導体である。これらの分子の脂肪(すなわち、炭化水
素)部分は、好ましくは少なくとも10個、但し22個
よりも多くない、より好ましくは12〜18個の範囲の炭素
原子を有する飽和脂肪酸に由来する。アミノ酸部分は好
ましくは、非極性で、一般的にコードされたアミノ酸で
あり、そして脂肪酸部分が、脂肪酸のカルボン酸官能基
とアミノ酸のアミノ官能基との間にアミド結合によって
結合される。場合によっては、その得られたアミドの窒
素は、好ましくはメチル基によりアルキル化され得る。
特に有用なアミノ酸の脂肪酸アミドは、N−ラウロイル
サルコシン(N−ドデカノイル−N−メチルグリシン)
である。
脂肪酸が糖又は糖酸アミドとエステルを形成する場合、
その同じ脂肪酸は、アミノ酸の脂肪酸アミドのために好
ましい。糖部分は、好ましくはアルドース又はアルドン
酸アミドに由来し、そして両者の場合、好ましくはグル
コース、マノース(単糖類)又はその対応するアルドン
酸に由来する。特定の例としてデカノイル−N−メチル
グルコンアミドを挙げることができる。
コール酸アミドのスルホネート含有誘導体は、好ましく
はコール酸アミドのアミド窒素又はコール酸化合物の3
α−ヒドロキシ位置のいずれかに結合有機基を通して結
合されるスルホネート基を有する。コールアミドのC2
〜C5N−スルホノアルキル誘導体及びコールアミドの
3−α−ヒドロキシに結合されたアミノアルキルエーテ
ルのN−スルホノアルキル誘導体が好ましい。両者の場
合、アミド又はアミノ窒素は、低級アルキル基によりア
ルキル化され得る。スルホノアルキル化されたアミンの
場合、そのアミノ基は、双性イオン性界面活性剤を付与
するために四次構造を有することができる。特定の例と
して、3−〔(3−コールアミドプロピル)ジメチル−
アンモニオ〕−1−プロパンスルホネート、3−〔(3
−コールアミド−プロピル)ジメチルアンモニオ〕−2
−ヒドロキシ−1−プロパンスルホネート、及びタウロ
デオキシコール酸を挙げることができる。これらのコー
ル酸誘導体の初めの2種は、CHAPS及びCHAPSOとして市
販されている。タウロデオキシコール酸は、しばしばT
DAとして知られている。
界面活性剤は、相補性アッセイに使用されるβ−ガラク
トシダーゼペプチドフラグメント及びそれらの接合体、
特にα−領域からの供与体フラグメントの安定性を、そ
れらの比較濃度に比例して高めるであろうことが見出さ
れた。ひじょうに少量の界面活性剤でも、貯蔵安定性の
少々の増強をもたらすであろう。安定効果は、種々の界
面活性剤によりいく分異なるので、許容レベルに安定性
を高めるために必要な量は、単純な実験(ここで異なっ
た量の界面活性剤がペプチドフラグメント溶液に添加さ
れる)によって容易に決定され得る。時間間隔でアリコ
ートが除去され、酵素が再構成され、そしてその得られ
た再構成酵素の活性が、100%酵素活性レベルにするた
めに使用され得る対照サンプルの初期値に比較される。
界面活性剤は劣化過程を遅らせるが、但しすべての劣化
過程を必ずしも停止するものではないので、ある酵素活
性は、界面活性剤がペプチドフラグメント溶液を安定化
するために使用される場合でされ、失なわれ続ける。し
かしながら、上記の好ましいタイプの界面活性剤のいず
れかを使用しての6週間の貯蔵の後、再構成酵素を元の
活性の90%にするのに十分な安定化を達成することが
一般的に可能である。界面活性剤なしに6週間貯蔵さ
れ、そして活性酵素を形成するために再構成された、α
−領域からのβ−ガラクトシダーゼペプチドフラグメン
トは、貯蔵しないで調製された再構成酵素の活性のたっ
た25〜35%を示す。
アミノ酸の脂肪酸アミドを用いる場合、0.03〜0.4
%、好ましくは0.06〜0.18%の界面活性剤濃度が初期濃
度として使用され、そして上下に調整され得、そしてそ
のような調整は、完全に状況に応じて行なわれるべきで
ある。本明細書に示されているすべての%濃度は、特に
ことわらないかぎり重量/体積(w/v)である。糖又
は糖酸アミドの脂肪酸エステルを用いる場合、その対応
する濃度は、0.15〜1.5%、好ましくは1.0〜1.
5%である。コール酸アミドのスルホネート含有誘導体
に関しては、その対応する濃度は、非双性イオン形のた
めには0.06〜0.48%、好ましくは0.12〜0.24%であり、
そして双性イオン形のためには0.2〜1.8%、好ま
しくは0.9〜1.8%である。脂肪スルホネートに関
しては、その濃度は 0.006〜0.12%、好ましくは0.03〜
0.12%である。
本発明の方法は、β−ガラクトシダーゼ酵素のアミノ末
端からのフラグメントを安定化するために行なわれ得
る。β−ガラクトシダーゼは、540,000ドルトンに等し
い分子量を有する四量体タンパク質である。4個の同一
のモノマーは、それぞれ1021個のアミノ酸から成り、そ
してそれぞれのモノマーは、116,000ドルトンの分子量
を有する。単量体タンパク質は3種の領域に分けられ
る:(1)N−末端に近いセグメント(α−領域);(2)中
間領域;及び(3)C−末端に遠いセグメント(ω−領
域)。相補性アッセイは、一般的にβ−ガラクトシダー
ゼからの2種のペプチドフラグメント、典型的には酵素
供与体として言及されている、α−領域からのフラグメ
ント及び、典型的には酵素受容体として言及されてい
る、α−領域からのミッシングペプチドである大フラグ
メントを用いることによって行なわれる。活性酵素に改
質するペプチドフラグメントの能力は、相補性、特に1
つのペプチド中のα−領域の欠失がα−領域からのアミ
ノ酸を含む小ペプチドにより相補される場合、α−相補
性として知られる。α−相補性の例は、M15/CNBr2相
補性システムにより提供される。M15突然変異体ポリペ
プチドは、β−ガラクトシダーゼのアミノ酸11〜41を欠
失し、そして酵素的に不活性の二量体として溶液中に存
在する。臭化シアン(CNBr)分解によりβ−ガラクトシダ
ーゼに由来するポリペプチド、すなわちCNBr2ペプチド
は、β−ガラクトシダーゼからのアミノ酸3〜39から
成る。二量体M15と共に混合される場合、CNBr2ペプチ
ドは、十分な酵素活性を有するβ−ガラクトシダーゼ四
量体の自発的な再構成を促進せしめる〔Langley及びZeb
in,Biochemistry(1976)15:4866〕。M15ペプチドはα−
受容体として知られ、そしてCNBr2ペプチドはα−供与
体として知られる。CNBr2ペプチドはまた、M112二量
体、すなわちβ−ガラクトシダーゼ内のアミノ酸23〜31
をミッシングする欠失突然変異体のためのα−供与体と
して役立つこともできる〔Lin、など.,Biochem.Biophy
s.Res.Comm.(1970)40:249;Celeda及びZabin,Biochemist
ry(1979)18:404;Welphyなど.,J.Biol.Chem.(1981)256:6
804;Langleyなど.,PNAS USA(1975)72;1254〕。相補性ア
ッセイに有用なβ−ガラクトシダーゼのα−領域フラグ
メントの多くは、1986年5月9日の国際出願日を有する
PCT出願PCT/US85/02095に記載される。これらの突
然変異フラグメントは、2個のドメイン、すなわち活性
β−ガラクトシダーゼ酵素を形成するために酵素−受容
体と結合することができるタンパク質配列を含むα−供
与体ドメイン及び酵素供与体に分析体を接合するための
手段を付与するために分析体−結合タンパク質と相互作
用することができる分析体ドメインを含む。これらの酵
素−供与体フラグメント及び酵素−受容体フラグメント
(上記のように、α−領域内で欠失突然変異を有する突
然変異遺伝子から調製され、又はさもなければα−領域
のアミノ酸に欠失を生ぜしめるために調製されたタンパ
ク質から成る)は、活性β−ガラクトシダーゼ酵素を形
成するために再構成することができる。
さらに、β−ガラクトシダーゼ相補性アッセイに使用さ
れる試薬の安定化は、酵素−受容体試薬を含む貯蔵媒体
にキレート剤を添加することによって達成され得る。β
−ガラクトシダーゼ酵素の完全な中央領域及びC−末端
領域を含むポリペプチドから成るこれらのフラグメント
は、典型的には、多くのシスチン残基を有し、そして金
属−触媒酸化に対して保護される場合、安定化される。
金属イオンに対するキレート剤、たとえばEDTA又はEGTA
の添加は、β−ガラクトシダーゼ酵素のこれらの部分か
らのペプチドフラグメントの安定性を高める。
ペプチドフラグメントが貯蔵される貯蔵媒体は、前記界
面活性剤の他に、種々の目的のために有用な他の成分を
含むことができる。たとえば、緩衝液は貯蔵媒体中に存
在することができ、その結果、貯蔵媒体とサンプルとの
単純な混合が、再構成されたβ−ガラクトシダーゼ酵素
の最適活性のために所望されるpHを有する媒体を提供す
るであろう。殺菌剤、たとえばアジ化ナトリウムは、細
菌の増殖を妨げるために存在することができる。存在す
ることができる他の成分として、酵素活性のために必要
なマグネシウムイオン又は他のイオン、シスチン残基の
分解を阻止するように向けられた試薬、たとえばジチオ
トレイトール(DTT)、可溶化剤、たとえば溶媒(た
とえば、エチレングリコール)及び非イオン性界面活性
剤(たとえば、ソルビトール及びエチレンオキシドの縮
合生成物の脂肪酸エステル、たとえばTween 20)を挙げ
ることができるが、但しこれだけに限定されない。貯蔵
媒体は、典型的には、約5〜100nM、好ましくは約10〜5
0nMの濃度で存在するβ−ガラクトシダーゼペプチドフ
ラグメントを含む水性溶液である。
界面活性剤は、貯蔵の間、酵素フラグメントの安定性を
助けるが、それらは相補性アッセイを妨害する。なぜな
らば、界面活性剤はタンパク質を変性するために作用
し、そしてそれらのタンパク質は活性酵素を形成するた
めにそれらの正しい配置に再生すべきであるからであ
る。相補性アッセイのための反応媒体は、酵素供与体貯
蔵媒体以外の成分を含むので、その得られた希釈は、酵
素供与体貯蔵媒体に添加される界面活性剤の効果をいく
分低下せしめる。たとえば、約0.06%のドデシル硫酸ナ
トリウムを含む貯蔵媒体の30倍希釈は、相補性を可能
にした。しかしながら、希釈及びその得られる試薬の濃
度の低下は、反応が非希釈状態で起こることを可能にす
る技法よりも所望されない。このために、相補性アッセ
イ媒体から界面活性剤を除くための技法が研究された。
アッセイ媒体へのシクロデキストリンの添加は、界面活
性剤の効果に対して反作用し、そして相補性アッセイが
希釈しないで進行することを可能にすることが見出され
た。
シクロデキストリンは、環状アミロースである。α−シ
クロデキストリンはシクロヘキサアミロースであり、β
−シクロデキストリンはシクロヘプタアミロースであ
り、そしてγ−シクロデキストリンはシクロオクタアミ
ロースである。これらの環状アミロースは封入化合物
(包接体)を形成し、そして多くの異なった有機分子を
取り込むことができる。しかしながら、界面活性剤を取
り込むためのそれらの使用及びそれによるペプチド表面
から界面活性剤の除去は、本発明のこの観点が発見され
るまで知られていなかった。
これら3種のすべてのシクロデキストリンは、β−ガラ
クトシダーゼのフラグメントを安定化するために使用さ
れる界面活性剤を除去することにおいて効果的である
が、利点は、シクロデキストリンの内部空間の大きさと
界面活性剤の大きさとを調和せしめることによって達成
される。従って、クロール酸誘導体に由来する界面活性
剤は、γ−シクロデキストリン(これは最大の内部空間
を有する)を用いて最っとも容易に除去される。小さな
界面活性剤、たとえばアミノ酸の脂肪酸アミド及び脂肪
スルホネートは、α−シクロデキストリン(これは3種
のシクロデキストリンの中で最小の内部空間を有する)
により最っとも容易に除去される。
シクロデキストリンの使用は、アッセイ媒体の希釈が必
要とされる程度を減じ、そして従って、相補性アッセイ
媒体から界面活性剤を除去するためのシクロデキストリ
ンの使用は、本発明の最っとも広い観点の範囲内に存在
する。しかしながら、シクロデキストリン:界面活性剤
のモル比は、少なくとも1:1、好ましくは少なくとも
2:1であることが好ましい。シクロデキストリン自体
は相補性アッセイに何らかの悪影響を有するので、界面
活性剤の効果を中和するのに必要とされる量よりもわず
かに過剰量のシクロデキストリンを使用することが好ま
しい。この量は、界面活性剤の与えられた濃度に対する
シクロデキストリンの種々の希釈度を用いての単純な実
験により容易に決定され得る。8:1以下、好ましくは
4:1以下(シクロデキストリン:界面活性剤)のモル
比の上限を維持することが好ましい。これらの限度は、
状況に依存して、所望により調整され得る。
血清もまた、界面活性剤の効果を中和するために作用す
ることが見出された。シクロデキストリンの不在下でさ
え、比較的高い濃度の血清で行なわれる反応は、低血清
濃度で行なわれる反応よりもより容易に相補性を可能に
する。アッセイの相補的段階に使用される合計アッセイ
体積の少なくとも5%、好ましくは少なくとも10%の
血清濃度は、相補性が測定可能な程度に進行することを
可能にするのに十分である。
本発明は、一般的に記載されてきたが、次の例は本発明
を例示するものであって、限定するものではない。
〔例〕
次の略語及び商標は、特定の界面活性剤を示すために次
の例で使用される: LS=N−ラウロイルサルコシン(また、N−ドデカノ
イル−N−メチルグリシンとして知られる);CHAPS=
3−〔(3−コールアミドプロピル)ジメチルアンモニ
オ〕−1−プロパンスルホネート;CHAPSO=3−〔(3
−コールアミド−プロピル)ジメチルアンモニオ〕−2
−ヒドロキシ−1−プロパンスルホネート;TDA=タ
ウロドオキシコール酸(また、3α,12α−ジヒドロキ
シ−5β−コラン−24−オイック酸N−〔2−スルホ
エチル〕アミドとして知られている);Mega 10=N−
デカノイル−N−メチルグルカミド;Brij 99=平均2
0のオキシエチレン単位を含むポリオキシエチレンのオ
レイルエーテルの商標;Triton X67=不特定構造の固体
フレークのポリオキシエチン脂肪酸エーテル(非イオン
性)のための商標;Brij 96=平均10のオキシエチレ
ン単位を含むポリエチレンのオレイルエーテルの商標;
Lubrol PX=脂肪アルコールのエチレンオキシド縮合体
(正確な構造は不特定である)の商標;Nonidet P-40=
フェノール1モル当りエチレンオキシド平均9モルを含
むオクタルフェノール−エチレンオキシド縮合体のため
の商標;及びTween 20=ポリオキシエチレン及びソルビ
トールのエーテルとドデカン酸及び他の脂肪酸との縮合
生成物のための商標名。
例1 種々の量の存在するドデシル硫酸ナトリウムによる酵素
供与体の安定性の変化 4セットのアッセイが、3種の異なった抗原を有する又
はいづれの抗原も持たない酵素供与体分子を用いて行な
われた。ED4として同定される基本酵素供与体は、ア
ミノ末端基及びカルボキシル末端基に結合された制限部
位ペプチドを有するN−末端残基6〜51から成る。基
本酵素供与体に結合された3種の抗原は、T4、ジゴキ
シン及びテオフィリンであった。結合は、抗原とポリペ
プチドの位置46でのシスチン残基との間でマレイミド
結合によってであった。初期の酵素供与体濃度は、ED
4で25nM、ED4-T4で20nM、ED4-Digで20nM、及びE
D4-Theoで40nMであった。
貯蔵緩衝液は、150mMのKPO4、100mMのNaPO4〔“KPO4
及び“NaPO4”は、7.0のpHを提供するために平衡化
されたK2HPO4及びKH2PO4(又はその対応するナトリウム
塩)の混合物のための名称である〕、10nMのEGTA〔エ
チレングリコール−ビス−(β−アミノエチルエーテ
ル)−N,N,N′,N′−テトラ酢酸〕、2mMのMg(O
Ac)2、0.05%Tween 20、0.05mMのDTT(ジチオトレイ
トール)20mMのNaN3、2.4%エチレングリコール
(pH7.0)から成る。貯蔵容器は、パラフィンにより
密封された透明なガラス試験管であった。
酵素供与体安定性を、800nMの酵素受容体100μ、20nM
の酵素供与体10μ、0.6mg/mlのCPRG(クロロフ
ェノールレッドβ−D−ガラクトピラノシド、β−ガラ
クトシダーゼ基質)190μを用いて相補性アッセイを
行なうことによって決定し;その酵素をこのアッセイで
30倍に希釈した。酵素活性が、成分の貯蔵の前(日
0)及び貯蔵の後1,5,8,15,21及び41日で測定
された(30℃)。
すべての4種のED4-X試薬(3種の接合体及び対照、非
変性酵素供与体)は、時間と共に相補性に基づく酵素活
性の損失を示した。41日で、すべての酵素の活性レベ
ルは、安定剤の不在下で元の活性の30〜40%の範囲内に
あった。
次に、添加されたドデシル硫酸ナトリウム(SDS)
が、相補性により形成された再構成酵素の活性を維持す
るかどうかを決定するために、追加の実験を行なった。
実験的誤差のせいである異例の結果が、多くの場合、添
加されたSDSの低濃度で示されたけれども、SDSの
量を高めるにつれて貯蔵安定性が高まる一般的傾向が存
在した。0.06%,0.015%,0.03%及び0.015%の濃度
が、それぞれED4-T4-ED4-Dig,ED4-Theo及びED4に関
して41日で、元の活性の90%又はそれ以上のレベル
で酵素活性を維持するために必要とされた。
SDSの存在下でED4の明白な活性化が存在する。界
面活性剤により引き起こされた変性は、より安定した、
活性が低い形のED4(界面活性剤の不在下で存在す
る)が相補性アッセイの間、希釈に基ずいてより活性的
な配置に再生することを可能にすることができる。ED
4接合体は、この明白に異例な挙動を示さない。なぜな
らば、たぶん、それらは、それらが接合体を形成するた
めに抗原の結合の結果として存在することができる配置
においてより制限されるからである。この理論は証明さ
れていないが、但し、これらの実験に示された結果を理
解することにおいて助けとなるであろう。
例2 ED4-T4の安定性に対する種々の界面活性剤の効果 多くの異なった界面活性剤が、例1に示されているのと
同じ貯蔵緩衝液、貯蔵容器及び貯蔵温度を用いて、ED4-
T4の貯蔵安定性に対するそれらの効果について試験され
た。ED4-T4の濃度は20nMであり、そして貯蔵時間は8
日に制限された。酵素活性は、例1と同じ方法でアッセ
イされた。
結果は下の第1表に示される。
最良の安定性は、示された濃度でのN−ラウロイルサル
コシン、CHAPS、タウロデオキシコール酸、及びMega 10
により達成された。表に示されたような多くの非イオン
性界面活性剤は、適切でない効果又は不利益な効果を示
した。
例3 ED4安定性に対する界面活性剤の効果 ED4の安定性に対する種々の界面活性剤の効果が、例
2に示された同じ反応条件を用いて決定された。25nM
の濃度のED4が使用された。結果は第2表に示され
る。
最良の安定性は、示された濃度でのN−ラウロイサルコ
シン、CHAPS、タウロデオキシコール酸及びナトリウム
チオシアネートにより達成された。ある活性化(例1の
SDSにより見られる活性に類似する)が、N−ラウロ
シルサルコシンに関して見られた。
例4 ED4-T4の安定性に対する種々の界面活性剤及びカオトロ
ピック条件の効果 ED4-T4の安定性に対する種々の界面活性剤及びカオトロ
ピック条件の効果が、例2に示された同じ条件下で決定
された。ED4-T4の濃度は20nMであった。酵素活性は、
0,1,5,8,14及び34日で測定された。
N−ラウロイルサルコシン、タウロデオキシコーレー
ト、CHAPS及びNaSCNが種々の濃度で試験された。元の活
性の少なくとも90%の酵素活性が、最少濃度の0.06%
N−ラウロイルサルコシン、0.24%タウロデオキシコー
ル酸及び1Mナトリウムチオシアネートにより得られ
た。34日で、CHAPSは90%以上の安定性を維持しな
かった。安定剤の不在は、すべての場合において酵素活
性が元の活性の22〜34%の範囲に低下することを引き起
こした。示された界面活性剤又はカオトロピック条件
(ナトリウムチオシアネート)の量が多くなるほど、安
定性が高まる一般的な傾向がすべての場合において存在
した。
例5 ED4の安定性に対する種々の界面活性剤及びカオトロ
ピック条件の効果 ED4の安定性に対する種々の界面活性剤及びナトリウ
ムチオシアネートの効果が、例4に報告されたのと類似
する実験で測定された。ED濃度は25nMであった。測
定時間及び界面活性剤は、例4に報告されたのと同じで
ある。
同じ一般的傾向が見られた。少なくとも90%又はそれ
以上の元の酵素活性の保持が、最少濃度の0.03%N−ラ
ウロイルサルコシン、0.24%タウロデオキシコール酸、
1.8%CHAPS及び1Mナトリウムチオシアネートによ
り得られた。安定剤の不在下での安定性は、47〜57%の
範囲であった。
例6 ED4-T4安定性に対する種々の物質の効果 ED4-T4安定性に対する多くの異なった変性剤及び溶媒の
効果が、例4に記載のアッセイに類似するアッセイで決
定された。ED4-T4の濃度は20nMであり、そして貯蔵安
定性は14日間測定された。その結果は第3及び4表に
示される。
最良の安定性は、示された濃度でSDS、メタノール、
アセトニトリル、プロピレングリコール及びエチレング
リコールにより達成された。
例7 シクロデキストリンによる界面活性剤の中和 ED4-T4及びED4-Dig相補性アッセイに基ずいてラウロイ
ルサルコシンを中和するα−,β−、及びγ−シクロデ
キストリンの能力を決定した。貯蔵緩衝液は、例1に記
載のものと同じであった。アッセイは直ちに行なわれた
(すなわち、貯蔵しないで)。その相補性アッセイは、
800nM酵素受容体100μ、2nM酵素供与体100μ及び
1.1mg/ml CPRG100μを用いて行なわれた。希釈は
必要でなかった。結果は第1表に示される。
第1図の左のパネルは、酵素供与体としてED4-T4を用い
る相補性アッセイに基づいてα−,β−、及びγ−シク
ロデキストリンの効果を示す。%シクロデキストリンが
相補性活性(mA/秒で示される)に対して図示されるシ
クロデキストリンが安定剤の不在下で添加される場合、
相補性活性のわずかな減少が、それぞれのシクロデキス
トリンの濃度の低下に伴って見られた。同様に、貯蔵の
間、試薬中における安定剤としてラウロイルサルコシン
の存在は、0%シクロデキストリン軸での活性によって
示されるように相補性を妨害した。すべてのタイプのシ
クロデキストリンの量を高めることは、相補性アッセイ
に関するラウロイルサルコシンの妨害を中和することに
有効であった。α−シクロデキストリンは最っとも効果
的であり、そしてγ−シクロデキストリンは最少の有効
性を示した。類似する結果が、右のパネルにおいて示さ
れ、これは、試薬中におけるラウロイルサルコシンの不
在又は存在下でED4-Digを使用しての相補性アッセイに
基ずくシクロデキストリンの効果を示す。
例8 血清によるLIDS及びラウロイルサルコシンの中和 初期研究は、血清が相補性アッセイにおいて界面活性剤
の中和のためにたぶん有用であることを示した。この可
能性は、前の実験におけるのと同じ貯蔵緩衝液を使用す
る実験で確められた。しかしながら、貯蔵安定性は試験
されなかったので、そのアッセイは直ちに行なわれた。
2種の一連のアッセイが、貯蔵緩衝液中に2.0nMの濃
度でのED4-T4又はED4-Digのいずれかを用いて行なわれ
た。アッセイ混合物は、貯蔵緩衝液中に酵素供与体100
μ,720nMの酵素受容体(EA1150)100μ,0.6m
g/mlのCPRG 100μ及び種々の希釈度での血清33μ
を含んだ。得られたアッセイ溶液中の血清の濃度は、
0〜10%であり、そしてLIDS及びラウロイルサルコシ
ンの濃度はそれぞれ0〜0.048及び0〜0.24%であっ
た。
結果は第2図に示される。この図は、血清がLIDS及びラ
ウロイルサルコシンの両者によって引き起こされるED4-
T4及びED4-Dig接合体の相補性の阻害を中和することを
示す。中和の程度は、アッセイ中の変性剤及び血清の量
に依存した。ジゴキシンのための10%血清アッセイ
は、これらの条件下で完全に中和され;ED4-T4のための
3.3%血清アッセイは種々の中和化を示した。追加の
中和が、低血清含有率アッセイのために必要とされた。
例9 相補性アッセイにおけるα−シクロデキストリンによる
ラウロイルサルコシンの中和 前の例の界面活性剤の中和が、比較的単純な相補性緩衝
液中で行なわれた。これらのアッセイが、たとえば(ED
4-T4のために)、80mMのKPO4、スクロース、ANS
(8−アニリノナフタレンスルホン酸、チロピン開放
剤)、メチオニン、GARS(ヤギ抗−ウサギ抗血清)、ウ
サギ起源の抗−T4抗体及びCPRGを含むより複雑な緩衝
溶液(pH7.0)中でくり返される場合、類似する結果
が得られた。α−シクロデキストリンは、ラウロイルサ
ルコシンによる相補性の阻害を完全に中和することが示
された。界面活性剤の完全な中和のために必要なα−シ
クロデキストリンの最少濃度は、他のアッセイ成分の存
在によりいく分変わった。たとえば、血清の存在は、完
全な中和のために必要なα−シクロデキストリンの量を
減じた。これは、例8において示された結果を再び肯定
する。試験されるラウロイルサルコシン(0.18%)の最
大濃度を中和するために必要とされるα−シクロデキス
トリンの最少量は、血清を含まないED4-Digアッセイの
ためには0.6%〜10%血清を含むED4-Digアッセイ
のためには0.1%であった。類似する結果がED4-T4ア
ッセイに関して見られ;0.2%の濃度のα−シクロデ
キストリンは、3.3%血清を含むアッセイ媒体中、0.
18%ラウロイルサルコシンを完全に中和するために十分
であり、ところが0.3%以上の濃度のα−シクロデキ
ストリンが、血清の不在下で必要とされた。
例10 相補性アッセイにおけるβ−シクロデキストリンによる
ラウロイルサルコシンの中和 ラウロイルサルコシンを中和するためのβ−シクロデキ
ストリンの能力を、80mMのKPO4、10mMのEGTA、2mM
の酢酸マグネシウム、20mMのアジ化ナトリウム、0.05
%のTween 20、0.05mMのDTTを含む完全アッセイ媒体
(pH7.0)中で示した。上記成分は、酵素供与体及び
酵素受容体貯蔵溶液の両者に存在した。酵素供与体(ED
4-T4)溶液はまた、1.4mg/mlのCPRG及び1:52GARS
も含んだ。酵素受容体溶液はまた、5mMサクロース、1
0mMのメチオニン、0.3mMのANS、及び抗−T4抗
体の1:350希釈溶液も含んだ。アッセイの体積は、種
々の量のβ−シクロデキストリンを含む酵素受容体125
μ、種々の量のラウロイルサルコシンを含む酵素供与
体65μ、水51.6μ及びサンプル8.3μであっ
た。種々の濃度のラウロイルサルコシン及びβ−シクロ
デキストリンが第3図に示され、そしてこれはまた、ア
ッセイの結果も示す。
β−シクロデキストリンは、3.3%血清及び残りのア
ッセイ成分の存在下でn−ラウロイルサルコシンを中和
した。これらの結果は、α−シクロデキストリンに関し
て例9で示された結果に類似する。β−シクロデキスト
リンは、ED4-T4アッセイにおいて抗体結合を妨害しない
けれども、抗体結合の破壊がジゴキシンアッセイで見ら
れた。
例11 相補性アッセイにおけるβ−シクロデキストリンによる
タウロデオキシコール酸の中和 タウロデオキシコール酸(TDA)を中和するためのβ
−シクロデキストリンの能力が、例10に記載された同
じアッセイ条件を用いて決定された。β−シクロデキス
トリンの濃度は0〜0.8%の範囲であり、タウロデオ
キシコール酸の濃度は0〜0.48%であり、そして血清濃
度は0〜10%である。その結果はラウロイルサクロシ
ンについての結果に類似するが、しかしβ−シクロデキ
ストリンは、与えられた濃度で効果が少なかった。高濃
度のタウロデオキシコール酸は、β−シクロデキストリ
ンの可溶性範囲で効果的に中和され得なかった。しかし
ながら、低濃度のものは、効果的に中和され得た。0.12
%でのTDAは、0.4%β−シクロデキストリンで効
果的に中和され;0.24%でのTDAは、0.8%β−シ
クロデキストリンで中和された。
タウロデオキシコール酸を中和する試みにおけるα−シ
クロデキストリンを使用しての類似する実験において、
α−シクロデキストリンの中和効果は示され得なかっ
た。他方、γ−シクロデキストリンは、TDAを中和す
ることにおいて、β−シクロデキストリンよりもより効
果的であった。ここで示される他の結果に基ずけば、こ
の結果は、シクロデキストリンの初めの大きさによって
説明できるように思われる。すなわちγ−シクロデキス
トリンは、最っとも大きな中央空間を有し、そして従っ
て、タウロデオキシコール酸のステロイド環のために利
用できる最大のルームを有する。
この明細書に記載されたすべての出版物及び特許出願
は、本発明が関与する当業者の熟練のレベルのしるしで
ある。すべての出版物及び特許出願は、引用により本明
細書に組み込まれる。
本発明は十分に記載されたが、多くの変性及び修飾が特
許請求の範囲内で行なわれ得ることは、当業者にとって
明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
第1図は、酸素供与体としてED4-T4を用いての相補性ア
ッセイに基ずくα−,β−、及びγ−シクロデキストリ
ンの効果を示し; 第2図は、血清がLIDS及びラウロイルサルコシンの両者
によって引き起こされるED4-T4及びED4-Dig接合体の相
補性の阻害を中和することを示し;そして 第3図は、β−シクロデキストリンによるラウロイルサ
ルコシンの中和を示す。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】相補性活性のβ−ガラクトシダーゼペプチ
    ドフラグメントの貯蔵損失に対する安定化の方法であっ
    て: イオン性界面活性剤又は糖残基に由来する界面活性剤を
    含む貯蔵媒体中にβ−ガラクトシダーゼペプチドフラグ
    メントを貯蔵することを含んで成る方法。
  2. 【請求項2】前記界面活性剤が脂肪スルホネート、アミ
    ノ酸の脂肪酸アミド、糖又は糖酸アミドの脂肪酸エステ
    ル、又はコール酸アミドのスルホネート含有誘導体であ
    る請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】前記界面活性剤が、ドデシルスルフェート
    の塩、N−ラウロイルサルコシン、3−〔(3−コラミ
    ド−プロピル)ジメチルアンモニオ〕−1−プロパンス
    ルホネート、3−〔(3−コラミドプロピル)ジメチル
    アンモニオ〕−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホネ
    ート、タウロデオキシコール酸、又はデカノイル−N−
    メチルグルコンアミドである請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】前記界面活性剤が0.006〜1.8%の濃度
    で存在する請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】前記ペプチドフラグメントがβ−ガラクト
    シダーゼのα−領域フラグメントである請求項1記載の
    方法。
  6. 【請求項6】相補性アッセイにおいて前記貯蔵の後、但
    し前記フラグメントを用いる前、前記貯蔵媒体にシクロ
    デキストリンを添加することをさらに含んで成る請求項
    1記載の方法。
  7. 【請求項7】前記シクロデキストリンがα−及びβ−シ
    クロデキストリンであり、そして前記界面活性剤がN−
    ラウロイルサルコシンである請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】前記シクロデキストリンがγ−シクロデキ
    ストリンであり、そして前記界面活性剤がコール酸アミ
    ドのスルホネート含有誘導体である請求項6記載の方
    法。
  9. 【請求項9】前記シクロデキストリン:界面活性剤のモ
    ル比が少なくとも1:1である請求項6記載の方法。
  10. 【請求項10】前記酵素フラグメントがβ−ガラクトシ
    ダーゼの残基6〜51を含んで成る請求項1記載の方
    法。
  11. 【請求項11】前記相補性アッセイが、前記界面活性剤
    及び少なくとも3.3%の血清を含む溶液中で行なわれ
    る請求項1記載の方法。
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