JPH0694924B2 - パルス燃焼器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は、貯湯式給湯器等の加熱源に用いて効果的な
パルス燃焼器に関する。

［従来の技術］ 燃料ガスと燃焼用空気との混合ガスが燃焼室で脈動的な
爆発燃焼をくり返して継続燃焼するパルス燃焼器におい
て、従来は、たとえば、第８図に示されているように、
燃焼室（図示せず）とフレームトラップ２′を介して連
通する混合室３′内に、ガスチャンバー10′から導出さ
れたガスノズル台11′の先端に一体形成したガスディス
トリビュータ４′を前記フレームトラップ２′に指向し
て臨設し、該ガスディストリビュータ４′の先端周壁に
ノズル孔５′を穿ち、ガスノズル台11′の基端部にはガ
ス逆流防止弁V₁′を設け、かつ、空気逆流防止弁V₂′の
エアープレート17′にガスノズル台11′を支持せしめた
構造となっている。

［発明が解決しようとする課題］ 従来のパルス燃焼器にあっては、混合室３′内に臨設さ
れているガスディストリビュータ４′がガスノズル台1
1′と一体に形成され、しかも、ノズル孔５′はその先
端周壁に外向きに穿たれ、ガスディストリビュータ４′
の先端面とフレームトラップ２′の内端面との間には一
定の間隙を設けて燃焼速度の遅いガス種に対応させてい
るにすぎないから、ガスディストリビュータ４′のノズ
ル孔５′の方向とガスディストリビュータ４′の先端面
とフレームトラップ２′の内端面との間隙とが固定的に
加減することができない構造となっている。

したがって、特に、水素成分の多い都市ガス（たとえ
ば、6C、5C等）等のように燃焼速度が速く引火性の高い
燃料ガスでは、フレームトラップ２′の手前の混合室
３′で燃料ガスと燃焼用空気とが混合され、フレームト
ラップ２′を介して燃焼室に送給されるため、燃焼炎が
フレームトラップ２′に入り、いわゆる、バックファイ
ヤー現象を惹起して燃焼範囲を狭め、かつ、フレームト
ラップ２′の出口近くで拡散燃焼を起しやすいために安
定したパルス燃焼が得られないなど、燃焼速度の異なる
多種類の燃料ガスに対応できないものであった。

また、たとえば、特開昭60−133209号公報に示されてい
るように、都市ガス、天然ガス、LPG等のガス種によっ
てガスノズルを選択的に交換して対応させているものは
あるが、ガスノズルを交換することによってガス種に応
じたガス量に合わせる構造となっており、該ガスノズル
から噴出するガスのすべてが燃焼室と連通する予混合室
へ供給されるものであるから、ガス種によってはバック
ファイヤー現象及び拡散燃焼の惹起が著しく安定したパ
ルス燃焼が得られないばかりでなく、その構造上、ガス
種によってはパルス燃焼動作が得られないという問題点
があった。

この発明は、従来の技術の有する問題点に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、燃焼室で混合
しきれない燃焼速度が遅く引火性に低いガス種の場合は
混合室で予混合の機会を与え、燃焼室で十分混合できる
燃焼速度が速く引火性の高いガス種の場合は、燃料ガス
を燃焼室へ直接送給して混合ガスの可燃範囲が異なるガ
ス種に対応してその混合度合を変えることにより安定し
たパルス燃焼が得られるパルス燃焼器を提供しようとす
るものである。

〔課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するために、この発明におけるパルス燃
焼器は、たとえば、実施例に対応する図面に示されてい
るように、 燃料ガスと燃焼用空気との混合ガスが燃焼室１で脈動的
な爆発燃焼をくり返して継続燃焼するパルス燃焼器にお
いて、 前記燃焼室１と、この燃焼室１とフレームトラップ２を
介して連通する混合室３と、この混合室３内に前記フレ
ームトラップ２に指向して臨設し先端部にノズル孔５を
有するガスディストリビュータ４とからなり、 燃焼速度の遅いガス種にあっては、前記ガスディストリ
ビュータ４のノズル孔５の方向と、相対向するガスディ
ストリビュータ４の先端面4bとフレームトラップ２の内
端面2aとの間隙ａとを変換して混合室３で予混合の機会
を与え、 燃焼速度の速いガス種では、ガスディストリビュータ４
のノズル孔５と燃焼室１とを連通して燃焼室１で直接混
合するように設け て、混合ガスの可燃範囲が異なるガス種に対応して混合
度合を変えるようにしたことを要旨とする。

［作用］ 上記構成を有するこの発明のパルス燃焼器は、混合ガス
の可燃範囲が異なるガス種に対応してその混合度合を変
えることにより、燃焼室１で均一燃焼できるものであ
る。

たとえば、プロパン、ブタン系のように比較的燃焼速度
が遅くバックファイヤーのおそれのない燃料ガスの場合
は、ガスディストリビュータ４のノズル孔５の方向と、
相対向するガスディストリビュータ４の先端面4bとフレ
ームトラップ２の内端面2aとの間隙ａとを、予め決めら
れた方向と間隙とに変換することにより燃料ガスと燃焼
用空気とが混合室３で充分予混合されて燃焼室１へフレ
ームトラップ２を介して送給される。

また、天然ガス系のようにプロパン、ブタン系よりやや
燃焼速度が速くややバックファイヤーのおそれがある燃
料ガスの場合は、ガスディストリビュータ４のノズル孔
５の方向と、相対向するガスディストリビュータ４の先
端面4bとフレームトラップ２の内端面2aとの間隙ａと
を、予め決められた方向と間隙に変換することにより燃
料ガスと燃焼用空気の一部だけが混合室３で予混合さ
れ、これが燃焼室１へ直接送給される燃料ガスと燃焼用
空気とともに燃焼室１へフレームトラップ２を介して送
給される。

さらに、水素系のように、非常に燃焼速度が速くバック
ファイヤーのおそれがある燃料ガスの場合は、ガスディ
ストリビュータ４のノズル孔５と燃焼室１とを連通して
燃料ガスと燃焼用空気とが燃焼室１へフレームトラップ
２を介して直接送給され、これらは燃焼室１で混合され
る。

前記燃焼速度の異なるガス種に対応させるには、それぞ
れのガス種に対応するように予め作られた通気断面積の
ノズル孔５を有するガスディストリビュータ４に取替え
変換すると同時にガスディストリビュータ４の先端面4b
とフレームトラップ２の内端面2aとの間隙ａを決めるだ
けで対処しうる。

ここに、燃焼速度とは、ガス成分のうち水素系の含有量
の大小によりその燃焼性能を異にする性質をいい、通常
燃焼速度係数CP値で表わし、CP値が20〜110の範囲のガ
スが現在一般に使用されている。

〔実施例］ 以下この発明のパルス燃焼器の一実施例について図面を
参照して説明する。

第１図乃至第３図は、この発明のパルス燃焼器におい
て、プロパン、ブタン系のように比較的燃焼速度の遅い
燃料ガスに適用する場合を示したもので、第１図はその
全体を示した断面図であって、１は燃焼室で、中心面に
沿った断面では円形の空洞を有する燃焼室となってお
り、該燃焼室１に円形空洞の接線方向から混合ガスを流
入させる混合ガス流入口1aと、混合ガスの流入面と直角
方向に燃焼排ガスを流出させる排ガス流出口1bとを設け
た構成となっており、前記混合ガス入口1aには燃焼炎が
該流入口1aへ回り込むのを防ぎ、混合ガスの燃焼室１へ
の流入を促進するための燃焼室ヘッド（ノズル管）７を
燃焼室１にその先端吐出口7aを若干臨ませて設けてい
る。

２は前記燃焼室１の混合ガス流入口1aの手前に設けたフ
レームトラップで、耐熱多孔板で構成され、混合室体Ａ
に嵌めつけ固定されている。

３は前記フレームトラップ２の手前に設けた混合室で、
混合室体Ａに形成され、該混合室３は前記燃焼室１とフ
レームトラップ２を介して連通されている。また、該混
合室３には、メインノズル８を備えたガス導入管９→ガ
スチャンバー10→ガス逆流防止弁V₁→ガスノズル台11→
ガスディストリビュータ４の燃料ガス供給経路と、給気
用ブロアＦ→給気チャンバー12→空気逆流防止弁V₂の燃
焼用空気供給経路とが接続連通されている。前記ガス逆
流防止弁V₁は微小間隙を存して相対向する弁座13,14間
にガスフラッパーバルブ15を介装し、該ガスフラッパー
バルブ15が燃焼時の圧力差のみにより弁座13,14間を自
から往復衝接して混合室３への燃料ガスの給、断を１サ
イクルごとに確実に行う構造となっており、燃料ガスの
均圧化を図るガスチャンバー10の一側に突設したガス導
出短筒16の先端部にノズル筒16aを介して設けられ、ガ
ス導出短筒16に被着固定して接続したガスノズル台11の
基端部に内蔵されている。

また、空気逆流防止弁V₂は微小間隙を存して相対向する
エアープレート17とバックプレート18間にエアーフラッ
パーバルブ19を介装し、該エアーフラッパーバルブ19が
燃焼時の圧力差のみにより両プレート17,18間を自から
往復衝接して混合室３への燃焼用空気の給、断を１サイ
クルごとに確実に行う構造となっており、混合室３内の
端部に設けられている。

４はガスディストリビュータで、混合室３内に前記フレ
ームトラップ２に指向して臨設されるもので、ガスノズ
ル台11の先端部に止めねじ20によりその脱着が自由に行
えるように取付け固定され、該ガスディストリビュータ
４にノズル孔５を穿ち、該ノズル孔５の方向と、ガスデ
ィストリビュータ４の先端面4bと前記フレームトラップ
２の内端面2aとの間隙ａとを変換して燃焼速度の遅い種
類の燃料ガスに対応可能となすものである。

なお、ガスノズル台11の先端部は前記混合室体Ａにその
取付座21をボルト21aで締付け固定した複数の支持アー
ム22により所定位置に強固に保持されている。23は支持
アーム22に穿った空気流入孔である。また、前記ガス導
入管９、ガスチャンバー10、ガスノズル台11、支持アー
ム22、混合室体Ａは給気チャンバー12内に設けられてい
る。したがって、空気逆流防止弁V₂による燃焼用空気の
供給は均圧化された給気チャンバー12内の空気が該空気
逆流防止弁V₂を介して取り入れられるものである。24は
給気チャンバー12の上下壁に入れた砂層で、防振効果を
高めるためのものである。また、25は点火栓である。

第２図及び第３図は、その要部を拡大して詳示したもの
であって、ガスディストリビュータ４のノズル孔５の方
向は、複数個のノズル孔５をガスディストリビュータ４
の先端部の周壁に等間隔を存して穿設せしめて外向きと
なしており、また、ガスディストリビュータ４の先端面
4bとフレームトラップ２の内端面2aとの間には予め決め
られた一定の間隙ａを設けて、燃料ガスと燃焼用空気と
が混合室３で充分予混合されるようになしている。

次に、第４図及び第５図は、天然ガス系のようにプロパ
ン、ブタン系に比べてやや燃焼速度の速い燃料ガスに適
用する場合を示したもので、ガスディストリビュータ４
のノズル孔５の方向は、複数個のノズル孔５をガスディ
ストリビュータ４の先端部の周壁と先端面4aの外周部と
に等間隔を存して穿設せしめて外向きと前向きとなして
おり、また、ガスディストリビュータ４の先端面4bとフ
レームトラップ２の内端面2aとの間には予め決められた
一定の間隙ａを設けて燃料ガスと燃焼用空気の一部だけ
が混合室３で予混合されるようになしている。

第６図及び第７図は、水素系のように燃焼速度が非常に
速い燃料ガスに適用する場合を示したもので、ガスディ
ストリビュータ４の先端部に薄肉細径の筒部4aを一体に
設け、該筒部4aの端面をフレームトラップ２の内端面2a
に当接し、かつ、先端筒部4aより離間した隔壁６に前方
に向いた複数個のノズル孔５を同一周上に等間隔を存し
て穿設せしめて、ガスディストリビュータ４のノズル孔
５と燃焼室１とを筒部4a及びフレームトラップ２を介し
て連通し、燃料ガスと燃焼用空気とを燃焼室１へ直接送
給するようになしている。

なお、前記実施例において、ガスディストリビュータ４
は、ガスノズル台11の先端部に形成した短筒部26にガス
ディストリビュータ４の基端部を嵌めつけてその軸心を
保ち、かつ、ガスノズル台11の中心に設けた凸部27にガ
スディストリビュータ４をスペーサ28を介して止めねじ
20で締付け固定して取付け、また、止めねじ20を外しガ
スディストリビュータ４を短筒部26から抜脱すればその
取外しができる構造となしている。

上記構成において、パルス燃焼器の脈動的な爆発燃焼
は、たとえば、第１図乃至第３図において、ガス導入管
９からメインノズル８を介してガスチャンバー10に供給
され、ガスチャンバー10で均圧化されてガス逆流防止弁
V₁→ガスノズル台11→ガスディストリビュータ４のノズ
ル孔５を経て混合室３に供給される燃料ガスと、給気用
ブロアＦから給気チャンバー12に供給され、給気チャン
バー12で均圧化されて空気逆流防止弁V₂を経て混合室３
に供給される燃焼用空気とが、混合室３ですべて混合さ
れ、燃焼初期においてはこの混合ガスの燃焼室１への強
制送給と点火栓25による強制着火のもとに爆発燃焼する
が、漸次経過後、給気ブロアＦの回転を停止し、点火栓
25からのスパークも停止せしめて以後はその負圧による
自己吸入と燃焼室１の加熱昇温等による自己着火のもと
に給気、爆発燃焼、膨張、排気のサイクルを、たとえ
ば、１秒間に80〜100回程度くり返しながら継続的に自
燃焼し、その燃焼排ガスは１サイクルごとに燃焼室１の
排気ガス流出口1bに接続したテールパイプ（図示せず）
に導かれるという燃焼方式のもとに高負荷燃焼性及び高
熱伝導性等の特長をもった燃焼を行うものである。

そこで、この発明にあっては、ガスディストリビュータ
４のノズル孔５の方向と、相対向するガスディストリビ
ュータ４の先端面4bとフレームトラップの内端面2aとの
間隙ａとを変換せしめることにより、燃焼速度の異なる
多種類の燃料ガスに対応できる。

その具体的手段として、第１図乃至第３図に示したもの
は、ガスディストリビュータ４のノズル孔５は、その先
端部の周壁に複数個を等間隔を存して穿ってノズル孔５
を外向きとなし、かつ、ガスディストリビュータ４の先
端面4bとフレームトラップ２の内端面2aとの間には、予
め決められた一定の間隙ａを設けたから、ノズル孔５か
ら外向きに噴出する燃料ガスと燃焼用空気とは混合室３
で充分予混合され、フレームトラップ２を通り整流され
て燃焼室１へ送給される。したがって、たとえば、プロ
パン、ブタン系のように比較的燃焼速度の遅い燃料ガス
（CP値が約45を中心とした範囲のガス）に対応する。

また、第４図及び第５図に示したものは、ガスディスト
リビュータ４のノズル孔５は、その先端面4bに複数個を
同一円周上に等間隔に穿った前向きのノズル孔５と、そ
の先端部の周壁に複数個を等間隔を存して穿った外向き
のノズル孔５とで形成され、かつ、ガスディストリビュ
ータ４の先端面4bとフレームトラップ２の内端面2aとの
間には、予め決められた一定の間隙ａを設けたから、ノ
ズル孔５から前向きと外向きに噴出する燃料ガスのう
ち、外向きに噴出する燃料ガスと燃焼用空気の一部とは
混合室３で予混合され、前向きに噴出する燃料ガスの殆
んどは燃焼室１へフレームトラップ２を介して直接送給
されるため、予混合された混合ガスと、前向きのノズル
孔５から燃焼室１へ直接送給される燃料ガス及び他の燃
焼用空気とが混在してフレームトラップ２を通り整流さ
れて燃焼室１へ送給され、これらは燃焼室１内で混合さ
れる。したがって、たとえば、天然ガス系のようにプロ
パン、ブタン系に比べてやや燃焼速度の速い燃料ガス
（CP値が約53を中心とした範囲のガス）に対応する。

さらに、第６図及び第７図に示したものは、ガスディス
トリビュータ４の薄肉細径の先端筒部4aの端面をフレー
ムトラップ２の内端面2aに当接し、かつ、隔壁６に前方
に向いた複数個のノズル孔５を同一円周上に等間隔を存
して穿ったから、ノズル孔５から噴出する燃料ガスと燃
焼用空気とは各別にフレームトラップ２を通り整流され
て燃焼室１へ直接送給され、燃焼室１内で混合される。
したがって、たとえば、水素系のように燃焼速度が非常
に速い燃料ガス（CP値が約80を中心とした範囲のガス）
に対応する。なお、前記先端筒部4aは薄肉細径となって
いるから、燃料ガスと燃焼用空気の混合帯を減少し、し
かも、燃焼用空気の吸気時の流れをスムースにする（第
６図の矢印ｂ参照）。

上記ガス種に対応するガスディストリビュータ４の脱着
変換は、止めねじ20を締付け又は外すだけで容易に行え
るので、予め作られたガス種に適合するガスディストリ
ビュータ４に取替え、長さの異なるスペーサ28を用いれ
ば、ガスディストリビュータ４の先端面4bとフレームト
ラップ２の内端面2aとの間隙ａの調整が可能である。

〔発明の効果〕

この発明は、上記構成としたから、燃焼速度が遅く引火
性の低いプロパン、ブタン系の燃料ガスのように、燃焼
室では混合しきれないガス種の場合は、混合室で予混合
の機会を与え、燃焼速度が速く引火性の高い水素系の燃
料ガスのように、燃焼室で十分混合できるガス種の場合
は、燃料ガスと燃焼用空気とを混合室で予混合の機会を
与えることなく燃焼室へ直接送給して混合するから、混
合ガスの可燃範囲が異なるガス種に対応してその混合度
合を変え燃焼室で均一燃焼できる。したがって、特に、
燃焼速度の速い燃料ガスの場合に惹起しやすいバックフ
ァイヤー現象、拡散燃焼等は解消され、ガス種に対応し
て安定したパルス燃焼が得られる。

すなわち、たとえば、プロパン、ブタン系のように比較
的燃焼速度の遅い燃料ガスの場合は、燃料ガスと燃焼用
空気とを混合室で充分予混合した後、燃焼室へ送給して
燃焼する。

また、たとえば、天然ガス系のプロパン、ブタン系に比
べてやや燃焼速度の速に燃料ガスの場合は、燃料ガスと
燃焼用空気の一部だけが混合室で予混合され、この混合
ガスと燃料ガス及び燃焼用空気とが混合して燃焼室へ送
給されて燃焼する。

さらに、たとえば、水素系のように燃焼速度の非常に速
い燃料ガスの場合は、燃料ガスと燃焼用空気を格別に燃
焼室へ直接送給して混合し燃焼する。

すなわち、ガスディストリビュータを交換するだけで幅
広いガス種に対応したパルス燃焼バーナが実現できる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの発明によるパルス燃焼器の一実施例を示した
もので、第１図は燃焼速度の遅い燃料ガスに適用する場
合の全体断面図、第２図はその要部を拡大して示した断
面図、第３図はそのガスディストリビュータだけの一部
切欠拡大側面図、第４図は燃焼速度のやや速い燃料ガス
に適用する場合の要部だけの断面図、第５図はそのガス
ディストリビュータだけの一部切欠側面図、第６図は燃
焼速度の非常に速い燃料ガスに適用する場合の要部だけ
の断面図、第７図はそのガスディストリビュータだけの
一部切欠側面である。また、第８図は従来例を示した断
面図である。 １……燃焼室、２……フレームトラップ、３……混合
室、４……ガスディストリビュータ、５……ノズル孔、
4b……ガスディストリビュータの先端面、2a……フレー
ムトラップの内端面、ａ……間隙。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】燃料ガスと燃焼用空気との混合ガスが燃焼
   室で脈動的な爆発燃焼をくり返して継続燃焼するパルス
   燃焼器において、 前記燃焼室と、この燃焼室とフレームトラップを介して
   連通する混合室と、この混合室内に前記フレームトラッ
   プに指向して臨設し先端部にノズル孔を有するガスディ
   ストリビュータとからなり、 燃焼速度の遅いガス種にあっては、前記ガスディストリ
   ビュータのノズル孔の方向と、相対向するガスディスト
   リビュータの先端面とフレームトラップの内端面との間
   隙とを変換して混合室で予混合の機会を与え、 燃焼速度の速いガス種では、ガスディストリビュータの
   ノズル孔と燃焼室とを連通して燃焼室で直接混合するよ
   うに設け て、混合ガスの可燃範囲が異なるガス種に対応して混合
   度合を変えうるようにしたことを特徴とするパルス燃焼
   器。