JPH069449U - 小形四つ足動物用おむつ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 犬、猫等の小形四つ足動物用おむつを提供
し、この種動物の排泄物が放置されることによる環境公
害を減少させる。 【構成】 犬等の胴体後部を包む袋状の外カバー２に後
ろ足の引出し口３、尾の引出し口４及びカバーの開口６
を絞るゴムバンド８を設ける。また、この外カバーの内
側に下腹の一部と尻に当てる内カバー９を取付け、この
内カバーに排便用、排尿用の孔１１、１２を設ける。こ
のおむつ１は、排泄物を内、外のカバー間に作り出した
吸水シート１３内蔵の中空室１０内に取込み、動物の体
に付着させないようにして確実に回収することができ
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、犬、猫等の小形四つ足動物を被着対象にした使い捨て方式のおむ つに関する。

【０００２】

【従来の技術】

犬、猫等は、最近のペットブームでその飼育数が増加傾向にある。これに伴い 、この種の動物を対象にしたペット用便器が種々開発されているが、これは、家 庭内で用いるものであって、散歩先等での使用には向いていない。

【０００３】 一方、散歩先での排便に対応するために糞取り器も色んなものが提案されてい る。しかし、この糞取り器を携えて糞の後処理をしている者は、当然のマナーと 言われているにも拘らず少数に過ぎない。用便に適した土地の少ない市街地等で は、公園や道路に糞を放置しているケースが結構見受けられ、環境美化並びに衛 生面で問題となっている。

【０００４】 また、糞取り器等で糞を処理する場合にも、尿は垂れ流しの状態になっている 。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

そこで、この考案は、糞、尿ともに手軽に処理できる小形四つ足動物用の使い 捨ておむつを提供することを課題としている。

【０００６】 このおむつは、乳幼児用或いは老人用のものは種々存在するが、四つ足動物用 のものは現在のところ見当らない。

【０００７】 四つ足動物の場合、毛が密生しているので、おむつで受けた大便が体に付くと 、人のように簡単に拭き取ることができず、従って、人用のものを動物の体形に 合うようにアレンジするのではなく、排便後の大便の付着防止に気を配ったもの が必要である。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

この考案は、上記の課題を解決するため、犬、猫等小形四つ足動物の胴体後部 を包む袋状の外カバーに後ろ足の引出し口と尾の引出し口とカバーの開口縁を絞 る弾性伸縮部を設け、さらに、この外カバーの内側に被着対象動物の下腹の一部 と尻に当てる内カバーを外カバーとの間に中空室を生じさせて取付ける。また、 内カバーに前記動物の尿道口と肛門を前記中空室に開放させる孔を設け、さらに 、前記中空室内に吸水性のシート又はパッドを配置しておむつを構成する。

【０００９】

【作用】

犬、猫等は、大便時に習性で必ず腰を落とす。この姿勢で用を足すと、糞は肛 門の下方に控えた中空室内に落ちる。この中空室は、動物の肛門と尿道口を除く 部分が閉ざされており、そのため、ここに落ち込んだ糞は内カバーに遮られ、動 物の体への付着が防止される。

【００１０】 尿も中空室内に取込まれ、吸収性のシート又はパッドに吸い取られて中空室内 に保持される。従って、このおむつを利用すれば、犬、猫等の排泄物を全て回収 することができる。なお、使用後のおむつは、焼却するなどして処分する。

【００１１】

【実施例】

この考案の実施例を添付図面に基づいて説明する。ここでは被着対象動物とし て犬を例に挙げた。

【００１２】 図に示すように、このおむつ１は、犬Ｄの胴体後部を包む袋状の外カバー２を 有している。この外カバー２は、ビニール等の柔軟な樹脂シートや柔らかい紙な どで形成する。後処理を考えると紙が好ましいが、この紙を用いる場合には表面 に防水コート層を設けるなどして耐水性を高め、濡れてもすぐには破れないよう にしておく。

【００１３】 この外カバー２には、犬の後ろ足を通す引出し口３と、尾を通す引出し口４を 設けてある。尾の引出し口４は、おむつの装着を容易にするため、外カバーの開 口縁を切り離す切り目５に連ならせて外カバーの開口６側から尾を通せるように してあるが、引出し口３と同様の単純な穴であってもよい。

【００１４】 なお、図示のおむつは、切り目５によって周方向に切り離した開口縁を粘着テ ープ７で貼り合わせて接続するようにしている。粘着テープ７は、切り離し端の 一方に予め固着して粘着面を離型紙で保護してあり、その離型紙を剥がして他方 の切り離し端を貼り合わせる。粘着テープ７に代えて面ファスナ等を用いること も制限されない。

【００１５】 ８は、外カバーの開口縁に固着したゴムバンドであり、図１の使用状態におい て外カバーの開口縁を絞り、犬の腰周りにフィットさせる。

【００１６】 外カバー２の内側には、図２に示す内カバー９を取付けてある。この内カバー ９は、外カバーと同様の材料で形成されており、犬の下腹の一部と尻に当たるよ うになっている。この内カバー９の外周縁は、全域を外カバー２の内面に接着す るなどして固定し、これにより、外カバーの袋の底となる部分と内カバーとの間 に中空室１０を作り出している。また、内カバー９には犬の肛門を中空室１０に 臨ませる排便用の孔１１と、尿道口を中空室１０に臨ませる排尿用の孔１２を設 け、中空室１０内には外カバーの内面に沿って吸水シート１３を設置してある。 なお、吸水シート１３は、吸水量を大きくするために厚みのあるパッドに置き換 えてもよい。

【００１７】 また、雄犬と雌犬は尿道の位置が違うので、内カバー９に２つの排尿孔を位置 を変えて設け、同一おむつを雄、雌の兼用タイプにすると製造や流通管理の面で 有利になる。

【００１８】 以上から成るおむつを着用させると、排泄物は中空室１０に取込まれて犬の体 への付着が防止される。従って、後始末が煩しくならず、糞、尿とも楽に回収で きる。

【００１９】

【考案の効果】

以上述べたように、この考案のおむつは、排泄物を中空室に取込んで動物の体 に付着させずに手軽に回収できるので、また、動物を自由に行動させても確実に 回収できるので、排泄物が放置されることによる環境公害の問題を減じるのに役 立つ。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案のおむつの一例を使用状態にして示す
斜視図

【図２】同上のおむつの断面図

【図３】同上のおむつの平面図

【符号の説明】

１ おむつ ２ 外カバー ３ 後ろ足の引出し口 ４ 尾の引出し口 ５ 切り目 ６ 開口 ７ 粘着テープ ８ ゴムバンド ９ 内カバー １０ 中空室 １１ 排便用の孔 １２ 排尿用の孔 １３ 吸水シート

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 犬、猫等小形四つ足動物の胴体後部を包
   む袋状の外カバーに後ろ足の引出し口と尾の引出し口と
   カバーの開口縁を絞る弾性伸縮部を設け、さらに、この
   外カバーの内側に被着対象動物の下腹の一部と尻に当て
   る内カバーを外カバーとの間に中空室を生じさせて取付
   け、この内カバーに前記動物の尿道口と肛門を前記中空
   室に開放させる孔を設け、前記中空室内に吸水性のシー
   ト又はパッドを配置して成る小形四つ足動物用おむつ。