JPH0694418B2 - 長期徐放性製剤 - Google Patents

長期徐放性製剤

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JPH0694418B2
JPH0694418B2 JP5023778A JP2377893A JPH0694418B2 JP H0694418 B2 JPH0694418 B2 JP H0694418B2 JP 5023778 A JP5023778 A JP 5023778A JP 2377893 A JP2377893 A JP 2377893A JP H0694418 B2 JPH0694418 B2 JP H0694418B2
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JP
Japan
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interferon
long
aqueous solution
needle
preparation
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JP5023778A
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JPH05246879A (ja
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良也 山平
敬治 藤岡
重二 佐藤
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Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は長期徐放性製剤に関する
ものである。さらに詳しくはサイトカイン、オータコイ
ド、またはホルモンの中から選ばれた1種以上の有効成
分と、コラーゲンから成る担体とが、注射的な投与が可
能な棒状あるいは針状に成型されてなることを特徴とす
る長期徐放性製剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】薬物を重合体−たとえばポリエチレング
リコールジアクリレート重合体−に包含せしめたもの
を、体内に埋め込んで持続化を図るという手法は従来よ
り知られているが、この手法には種々の問題点があっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】すなわち用いる重合体
が、生体内分解性でないため、投与後になんらかの処置
が必要であったり、また埋め込み手段が手術を伴ないた
いへん繁雑であったり等多くの難点があった。一方、薬
物の中でもサイトカイン、オータコイドおよびホルモン
は生体内で産生され、作用した後すぐに代謝される。こ
れらを有効成分とする薬物治療において、その生体内で
の半減期を延ばし、治療効果を増強し、投与頻度を削減
することが望まれていた。このため、これらの薬物の徐
放製剤化する試みが行われてきたが、これらは製剤化工
程において不安定であり、保存安定性も十分でない。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこの点に着
目し、これらの難点を克服したより優れた長期持続性の
製剤を得るべく、鋭意検討した結果、前記薬物とコラー
ゲンの水溶液から固形製剤を調製すると、有効成分の活
性を保ったまま、コラーゲンも変性することなく徐放性
製剤が得られることを見出し、ついに本発明を完成し
た。すなわち本発明は、サイトカイン、オータコイド、
またはホルモンの中から選ばれた1種以上の有効成分と
コラーゲンの水溶液を、乾燥後に成型または成型後に乾
燥させて調製した、注射的な投与が可能な棒状あるいは
針状に成型されてなる長期徐放性製剤である。以下、詳
細に説明する。まず薬効を有する成分については微量で
有効かつ持続化による薬効増強が期待される成分−たと
えばプロスタグランディン、プロスタサイクリンなどの
オータコイド、各種生体ホルモン、インターフェロン、
インターロイキン、腫瘍壊死因子などのサイトカイン−
に特に有用である。なかでも各種インターフェロン、各
種インターロイキンおよび腫瘍壊死因子等は相互に細部
にわたれば種々異なる点も多いが、全体としてはいづれ
も実験例に示したα−インターフェロンとほぼ同様の分
子量をもつ糖蛋白質または蛋白質であり、その薬効や物
質としての性質はきわめて類似しており、本発明により
同様にきわめて優れた効果が期待される。
【0005】コラーゲンは動物の結合組織の主たるタン
パク質であり、抗原性の少ない蛋白質として既に医療上
手術糸や止血剤等に繁用されている安全な蛋白である。
更に、より安全性を高める目的で、コラーゲンを酵素処
理たとえばペプシンでの処理によりテロペプタイド部分
を除去することで、より抗原性を低下させたアテロコラ
ーゲンを用いてもよい。次に、本発明の長期徐放性製剤
の調製方法を説明する。すなわち薬効を有する成分を含
む水溶液と、担体を含む水溶液とをできる限り泡の立た
ないように均一に混合攪拌し、必要に応じ低温で濃縮あ
るいは場合によりスプレードライまたは凍結乾燥する。
この際薬学上許容される安定化剤、防腐剤、無痛化剤な
どや、成型性や徐放性を調節するための添加剤を必要に
応じて加えることができる。このようにして得られたも
のを目的に応じて適宜加工する。たとえば、ドライアイ
ス、液体窒素によって冷却下粉砕し、得られた微粒子を
集めて必要に応じて成型のための添加剤を加えて圧縮成
型し、ファイバースコープ鉗子針あるいは留置針よりの
注射的投与可能な針状または棒状の形(径0.5mm 〜1.5m
m 、長さ5mm〜15mm程度)の製剤とする。あるいはあ
らかじめ型に入れてから低温で濃縮あるいは凍結乾燥し
同様に圧縮成型して針状あるいは棒状の製剤とすること
もできる。なおこれらの各工程は埋め込み剤としての性
格上無菌的に行われることは勿論である。さらに、本発
明の長期徐放性製剤の投与法であるが、例えば投与部に
カテーテル等を用いて細管をさしこみ、その細管を通じ
て本針状製剤を投与する方法、あるいは、ファイバース
コープの鉗子の先端の注射針を通じて体内深部の病巣部
位に直接投与する方法等が考えられる。
【0006】従来、長期持続を期待する場合、埋め込み
等の繁雑な手法を用いなければならなかったのに比し、
以上述べたように本発明製剤は、内臓局所へはファイバ
ースコープを用いて、全身投与または体表面の局所へは
留置針を応用して投与可能となり、きわめて簡便にかつ
適度な頻度で投与できることから臨床上の実用性という
点で大きな意義を有する。その上、固体状態の生体内分
解性のものを上記のような方法で投与するということは
本発明の全く新規な発想である。
【0007】
【発明の効果】本発明により、サイトカイン、オータコ
イド、またはホルモンの1種以上を含む注射的投与が可
能な徐放性製剤の提供が可能になった。
【0008】
【実施例】次に、本発明を実験例および実施例によって
より詳細に説明するがこれらの例はいずれも本発明を限
定するものではない。 実験例1 実施例1で調製したコラーゲンの針状製剤(サンプル
a)と、対照として、α−インターフェロン(ナマルバ
細胞由来)の水性注射剤(サンプルc)を、それぞれ家
兎筋肉内に投与し、血中濃度の時間的推移をRIA法に
よる定量を用いて検討した。家兎はそれぞれ2羽ずつ用
い、投与量はそれぞれ106 U/kgになるように投与し
た。数値は2羽の平均値を用いた。結果を図1にあらわ
す。図1でわかるように、サンプルaでは持続化傾向を
示し48時間後も数10U/mlの血中濃度が維持されて
いる。このように家兎を用いたin vivo の実験において
も本発明の製剤の臨床上の有用性が示唆された。
【0009】実施例1 α−インターフェロンを含む水溶液(力価4.9 MU/m
l)100mlと2%アテロコラーゲン水溶液50gをで
きる限り泡の立たないように均一に混合攪拌し、凍結乾
燥後液体N2 を用いて低温粉砕する。これを圧縮成型す
ることにより、1本当り10MUのインターフェロンを
含む針状の持続性製剤を得た(サンプルa)。
【0010】
【0011】実施例 α−インターフェロンを含む水溶液(力価4.9MU/
ml)100mlと2%コラーゲン水溶液50gをでき
る限り泡の立たないように均一に混合攪拌し、凍結乾燥
後液体Nを用いて低温粉砕する。これを圧縮成型する
ことにより、1本当り5MUのインターフェロンを含む
棒状の持続性製剤を得た。
【0012】実施例 α−インターフェロンを含む水溶液(力価4.9MU/
ml)100mlとアテロコラーゲン粉末1gを混合
し、0.1N塩酸を添加して溶解させた後、型に入れて
凍結乾燥する。これを圧縮成型することにより、1本当
り10MUのインターフェロンを含む針状の持続性製剤
を得た。
【0013】実施例 α−インターフェロンを含む水溶液(力価4.9MU/
ml)100mlとアテロコラーゲン粉末1gを混合
し、0.1N塩酸を添加して溶解させた後、凍結乾燥後
液体Nを用いて低温粉砕する。得られた粉砕品に、メ
チルセルロースを前記粉砕品に対し重量比で25%添加
し、固形分として20%となるよう注射用蒸留水を添加
し、練合する。これを型に入れて再び凍結乾燥した後、
圧縮成型することにより、1本当り10MUのインター
フェロンを含む針状の持続性製剤を得た。
【0014】実施例 α−インターフェロンを含む水溶液(力価4.9MU/
ml)100mlと2%アテロコラーゲン水溶液50g
およびテスパミン98mgをできる限り泡の立たないよ
うに均一に混合攪拌し、凍結乾燥後液体Nを用いて低
温粉砕する。これを圧縮成型することにより、1本当り
10MUのインターフェロンと約2mgのテスパミンを
含む針状の持続性製剤を得た。
【0015】実施例 α−インターフェロンを含む水溶液(力価4.9MU/
ml)50mlと2%アテロコラーゲン水溶液50gを
できる限り泡の立たないように均一に混合攪拌し、凍結
乾燥後液体Nを用いて低温粉砕する。これを圧縮成型
することにより、1本当り10MUのインターフェロン
を含む棒状の持続性製剤を得た。
【0016】
【図面の簡単な説明】
【図1】家兎筋肉内投与後の血中濃度の推移を示したも
ので本発明製剤と、対照としてα−インターフェロンの
水性注射剤とを比較したものである。縦軸はα−インタ
ーフェロンの血中濃度(単位:ユニット/ml)を、横軸
は時間(単位:時間)を表わす。▲は本発明のコラーゲ
ン針状製剤を、●はα−インターフェロンの水性注射剤
(対照)を表わす。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 47/42 C 7433−4C

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】サイトカイン、オータコイド、またはホル
    モンの中から選ばれた1種以上の有効成分とコラーゲン
    の水溶液を、乾燥後に成型または成型後に乾燥させて調
    した、注射的な投与が可能な棒状あるいは針状に成型
    されてなることを特徴とする長期徐放性製剤。
JP5023778A 1993-01-18 1993-01-18 長期徐放性製剤 Expired - Lifetime JPH0694418B2 (ja)

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS60126217A (ja) * 1983-12-14 1985-07-05 Sumitomo Chem Co Ltd 長期徐放性製剤

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS60126217A (ja) * 1983-12-14 1985-07-05 Sumitomo Chem Co Ltd 長期徐放性製剤

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