JPH0694199A - 液化天然ガスの運搬方法、液化基地および受入れ基地 - Google Patents

液化天然ガスの運搬方法、液化基地および受入れ基地

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JPH0694199A
JPH0694199A JP24102692A JP24102692A JPH0694199A JP H0694199 A JPH0694199 A JP H0694199A JP 24102692 A JP24102692 A JP 24102692A JP 24102692 A JP24102692 A JP 24102692A JP H0694199 A JPH0694199 A JP H0694199A
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JP
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natural gas
tank
liquefied natural
pressure
liquefied
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Application number
JP24102692A
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English (en)
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Yoshinori Hisakado
喜徳 久角
Takashi Ohama
隆司 大濱
Akihiko Irie
昭彦 入江
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Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小規模ガス田の海上での天然ガス液化基地に
おける液化設備の建設費、運転コストの低減、保冷コス
トの低減および地上での受入れ基地における荷役時のボ
イルオフガスの発生を抑制すること。 【構成】 海上の天然ガス液化基地では、圧縮冷凍機に
よって8〜9kg/cm2G、−130℃の液化天然ガ
スとし、その動力の低減を図られる程度の高圧とならな
い圧力の液化天然ガスを、運搬船で地上の受入れ基地に
運搬し、この受入れ基地では、液体空気用タンクに貯留
された液体空気の寒冷を利用して運搬船のタンクからの
液化天然ガスを、大気圧の温度−162℃に冷却し、大
気圧で液化天然ガス用タンクに貯留する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液化天然ガスの運搬方
法、液化基地および受入れ基地に関し、特に小規模ガス
田の海上での液化基地で液化を行い、運搬船で液化天然
ガスを運搬し、地上の受入れ基地で貯留するための構成
に関する。
【0002】
【従来の技術】典型的な先行技術は図2に示されてい
る。海上に設けられた液化基地1では、小規模ガス田2
からの天然ガスを液化してタンク3に貯留し、運搬船4
によって、矢符5で示されるように運搬し、地上に設け
られた受入れ基地6のタンク7に貯留し、管路8から都
市ガスとして供給される。液化基地1において、ガス田
2からの天然ガスは、高圧の天然ガス9で、精製設備1
0によって精製され、40〜50kg/cm2Gの天然
ガスは、液化器である熱交換器11に導かれ、ここで混
合冷媒方式の圧縮冷凍機12の冷媒と熱交換されて液化
され、−162℃とされ、減圧弁13から、大気圧でタ
ンク3に貯留される。混合冷媒方式の圧縮冷凍機12で
は、動力源14によって駆動される低圧圧縮機15と、
中圧圧縮機16と高圧圧縮機17とが直列に接続され、
海水を用いる冷却器18,19,20が備えられ、また
気液分離器21,22が備えられ、気液分離器21から
の冷媒は昇圧ポンプ23で昇圧され、また気液分離器2
2からの冷媒は冷媒移送ポンプ24によって、管路25
から熱交換器11の伝熱管26に導かれ、減圧弁27に
よって減圧され、たとえば−165℃の冷媒は、熱交換
器11の伝熱管28から管路29を経て低圧圧縮機15
に戻って循環される。気液分離器22からの気体の冷媒
は管路30から、伝熱管26に導かれる。
【0003】タンク3に貯留されている大気圧の液化天
然ガスは、移送ポンプ31からローディングアーム32
を経て運搬船4のタンク33に大気圧で貯留されて運搬
される。
【0004】地上の受入れ基地6では、運搬船4のタン
ク33からの大気圧の液化天然ガスは、移送ポンプ35
からアンローディングアーム36を経て、タンク7に、
液圧500〜1000mmH2Oで貯留される。このタ
ンク7の液化天然ガスは移送ポンプ37から管路38お
よび昇圧ポンプ39を経て、さらに気化器40で気化さ
れ、管路8から都市ガスとして供給される。タンク7の
ボイルオフガスは、圧縮機41によって圧縮され、また
残りの一部はリターンガスブロワ42によって昇圧さ
れ、ローディングアーム43から、運搬船4のタンク3
3に戻される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような先行技術で
は、液化基地1では、液化天然ガスを、−162℃まで
冷却液化するので、その圧縮冷凍機12などの液化設備
の建設費、運転コストが大きく、またその液化温度が低
いので、保冷コストが大きい。
【0006】またこのような先行技術では、運搬船4の
タンク33からの液化天然ガスをそのまま地上の受入れ
基地6におけるタンク7に供給して貯留するので、その
貯留されるべき液化天然ガスの組成のばらつきおよび温
度差などによってタンク7に貯留される液化天然ガスの
比重差が生じていわゆるロールオーバ現象が生じ、また
大量のボイルオフガスを生じる。
【0007】地上の受入れ基地6において運搬船4のタ
ンク33から大気圧の液化天然ガスを排出した後に、そ
のタンク33に液体窒素を積込み、海上の液化基地位置
でその液体窒素の冷熱を利用する先行技術がある。この
先行技術では、受入れ基地6で荷役後のタンク33に液
体窒素を積込んだとき、そのタンク33に残留している
液化天然ガスの高沸点成分が氷結してしまい、ポンプ3
5などに悪影響を及ぼすという問題が生じる。
【0008】本発明の目的は、天然ガスを比較的簡単な
設備で液化して、その液化のための設備の建設費、運転
コストを低減し、また断熱材を従来に比べて軽微にして
保冷コストを低減し、さらに受入れ基地でのロールオー
バの問題を解決し、ボイルオフガスが大量に発生するこ
とを防ぐようにした液化天然ガスの運搬方法、液化基地
および受入れ基地を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、海上の液化基
地で天然ガスを、液化のための動力の低減が図られる程
度の高圧とならない圧力で液化し、その液化天然ガスを
運搬船のタンクに貯留して、その運搬船で地上の受入れ
基地に運搬し、受入れ基地で、運搬船の前記タンクから
の液化天然ガスを、液体空気貯留タンクに予め貯留した
液体空気の寒冷で、大気圧での液化温度にまで冷却し、
大気圧でタンクに液化天然ガスを貯留することを特徴と
する液化天然ガスの運搬方法である。
【0010】また本発明は、天然ガスを、圧縮冷凍機に
よって冷却された冷媒を用いて間接熱交換し、圧縮冷凍
機の動力の低減が図られる程度の高圧とならない圧力で
天然ガスを液化することを特徴とする天然ガスの液化基
地である。
【0011】さらにまた本発明は、液体空気を製造する
手段と、その製造された液体空気を貯留する液体空気用
タンクと、タンクからの液体空気によって、高圧となら
ない飽和圧力状態の液化天然ガスを冷却し、大気圧の液
体とする熱交換器と、熱交換器からの液化天然ガスを貯
留する液化天然ガス用タンクとを含むことを特徴とする
液化天然ガスの受入れ基地である。
【0012】さらにまた本発明は、前記熱交換器からの
液体空気が供給される膨張タービンと、膨張タービンに
よって駆動され、液化天然ガス用タンクからのボイルオ
フガスを圧縮する圧縮機とを含み、前記熱交換器は、圧
縮機からの天然ガスを液体空気で冷却して液化すること
を特徴とする。
【0013】
【作用】本発明に従えば、海上の液化基地では、たとえ
ば小規模ガス田などからの天然ガスを、液化のための動
力の低減が図られる程度の高圧とならない圧力、たとえ
ば約8〜9kg/cm2Gで液化し、これによって圧縮
冷凍機の動力の低減が図られ、その設備の建設費および
運転コストが低減される。またその圧力の液化天然ガス
の温度は、たとえば−130℃であり、これによって断
熱材を前述の先行技術に比べて軽微とし、保冷コストを
小さくすることができる。
【0014】また本発明に従えば、受入れ基地では、液
体空気を製造して液体空気用タンクに貯留しておき、そ
の液体空気の寒冷を用いて、運搬船のタンクで運んでき
た高圧とならない液化天然ガスを冷却して、大気圧の液
体とし、その大気圧の液化天然ガスを液化天然ガス用タ
ンクに貯留するようにしたので、液体空気用タンクから
の液体空気の流量を制御するなどして、各種の組成およ
び温度を有する運搬船のタンクからの液化天然ガスの温
度を調整して、液化天然ガス用タンクに貯留することが
でき、これによってその液化天然ガス用タンク内での液
化天然ガスの比重差に起因したロールオーバ現象を抑制
し、ボイルオフガスが大量に発生することを防ぐことが
できる。
【0015】さらに運搬船のタンクに貯留されている液
化天然ガスは、前述のように大気圧よりも高く、地上の
受入れ基地の液化天然ガス用タンク内は大気圧程度であ
り、したがって液化天然ガス移送ポンプを必要とするこ
となく、その運搬船のタンクからの液化天然ガスを受入
れ基地の液化天然ガス用タンクに移送して貯留すること
が可能となる。
【0016】
【実施例】図1は、本発明の一実施例の全体の系統図で
ある。小規模ガス田のために海上に設けられた天然ガス
の液化基地51では、液化天然ガスが約8〜9kg/c
2G、−130℃で、タンク52に貯留され、ローデ
ィングアーム53によって、運搬船54のタンク55内
に移送される。運搬船54によって運搬されたタンク5
5内の液化天然ガスは、地上に設けられた受入れ基地5
6に、アンローディングアーム57から移送され、液化
天然ガス用タンク57に、大気圧で貯留され、このタン
ク57内の液化天然ガスは、管路58から天然ガスとし
て供給される。
【0017】海上の液化基地51では、ガス田59から
の天然ガスは、高圧の天然ガス60で、精製設備61で
精製され、液化器である熱交換器62の伝熱管63に供
給される。この熱交換器62で天然ガスを液化するため
に、圧縮冷凍器64が設けられる。ガス田59からの天
然ガスを燃料とするガス・インジェクション・ディーゼ
ル機関65は、中圧圧縮機66を駆動して混合冷媒を圧
縮し、その冷媒は冷却器67で冷却され、気液分離器6
8に導かれ、さらにディーゼル機関65によって駆動さ
れる高圧圧縮機69で圧縮され、冷却器70を経て気液
分離器71に導かれる。気液分離器68からの冷媒は、
昇圧ポンプ72によって昇圧され、また気液分離器71
の冷媒は冷媒移送ポンプ73によって、管路74から、
熱交換器62の伝熱管75に導かれ、減圧弁76で減圧
され、たとえば−133℃の冷媒は、伝熱管77に導か
れ、さらに管路78を経て、中圧圧縮機66に戻る。気
液分離器71からのガス冷媒は管路79を経て、伝熱管
75に導かれる。このようにして熱交換器62では、天
然ガスが圧縮冷凍機64の冷媒によって間接熱交換され
る。伝熱管63からの天然ガスは、管路80から減圧弁
81に導かれ、約8〜9kg/cm2G、−130℃の
液化天然ガスとされ、タンク52に貯留される。こうし
て液化天然ガスは、上述のように8〜9kg/cm2
であって、高圧とならない圧力で液化されており、これ
によって圧縮冷凍機64のディーゼル機関65の動力の
低減を図り、設備の建設費の削減を図ることができ、ま
たその運転コストを低減することができる。さらにまた
タンク52では、前述の先行技術に比べて高い温度で液
化天然ガスが貯留されることになり、これによって断熱
材を削減し、その保冷コストを低減することができる。
またこのようにして全体の構成のコンパクト化を図るこ
とができる。
【0018】液化基地51においてタンク52に貯留さ
れている液化天然ガスは、運搬船54のタンク55に、
その圧力差で管路83およびローディングアーム53を
介して管路84から移送される。したがって前述の先行
技術における移送ポンプを省略することができる。
【0019】運搬船54が矢符85で示されるように、
液化基地51から受入れ基地56に液化天然ガスを輸送
する。この受入れ基地56では、タンク55内の液化天
然ガスは管路86からアンローディングアーム157を
経て、熱交換器87で、液体空気の寒冷によってさらに
冷却され、管路88から、大気圧でタンク57に液化天
然ガスが貯留される。運搬船54のタンク55内の圧力
は、前述のように高圧とならない圧力であり、一方、タ
ンク57では液化天然ガスは大気圧であり、その圧力差
でタンク55内の液化天然ガスをタンク57に移送する
ことができ、前述の先行技術における移送ポンプを省略
することができる。
【0020】受入れ基地56において熱交換器87で液
化天然ガスを、冷却するために用いられる液体空気は、
液体空気製造設備89において製造される。原料空気9
0は、圧縮機91で圧縮され、熱交換器92でその圧縮
された原料空気を、水を用いて冷却し、モレキュラシー
ブ92では、原料空気中のCO2および水分を除去し、
管路193から、熱交換器93の伝熱管94に導かれ
る。熱交換器93の伝熱管95には、管路96から減圧
弁97によって大気圧まで減圧され、さらに低温となっ
た空気が供給され、こうして伝熱管94に供給される空
気が液化され、管路96では、液体空気は、たとえば5
kg/cm2Gである。伝熱管95からの常温空気は、
圧縮機98によって圧縮され、冷却器99で、水によっ
て冷却され、管路93に戻る。管路96からの液体空気
は、液体空気用タンク100に貯留される。このタンク
100に貯留された液体空気は、液体空気ポンプ101
から、管路102を経て、熱交換器87の伝熱管103
に導かれる。この伝熱管103に導かれる液体空気は、
約−180℃である。これによって熱交換器87の伝熱
管104を通る運搬船54からの液化天然ガスが、−1
62℃以下に冷却され、こうしてタンク57に液化天然
ガスが供給されるとき、フラッシュすることが防がれ
る。熱交換器87の伝熱管103からの液体空気は、管
路105において気体であり、膨張タービン106で膨
張され、ボイルオフガス予冷器107から、管路108
を経て、大気放散される。
【0021】液化天然ガス用タンク57からのボイルオ
フガスは、管路109から圧縮機110によって圧縮さ
れる。この圧縮機110は、膨張タービン106によっ
て駆動され、このようにして、空気の圧力エネルギーを
回収することができる。圧縮機110からのたとえば9
kg/cm2Gの天然ガスは、常温程度となり、このボ
イルオフガスは、予冷器107で、膨張タービン106
からの低温空気で予冷され、管路111から熱交換器8
7の伝熱管112に導かれる。こうして熱交換器87で
は、伝熱管112内のボイルオフガスは、伝熱管103
を流れる液体空気に熱を奪われて液体となり、過冷却さ
れ、その過冷却された液化天然ガスは、減圧弁113で
大気圧程度に減圧され、液体のままで、タンク57に戻
る。こうして伝熱管112では、ボイルオフガスは、た
とえば−165℃以下まで冷却される。
【0022】運搬船54のタンク55から受入れる液化
天然ガスの温度は、たとえば−128℃前後であり、熱
交換器87では、タンク57においてボイルオフガスが
発生しないように、たとえば前述のように約−160℃
まで、伝熱管103を流れる液体空気によって冷却す
る。この液体空気の流量は、ポンプ101の回転速度の
調整等によって、制御することができ、こうして管路8
8からタンク57に移送される液化天然ガスの温度を調
整し、上述のようにボイルオフガスを発生しないように
することができる。これによって前述の先行技術におい
て荷役用に必要とされていたボイルオフガス圧縮機が不
要となり、またタンク57におけるロールオーバ現象が
発生しないようにすることが容易に可能になる。
【0023】また液体空気は、タンク100において一
旦、貯留された後、ポンプ101によって流量が制御さ
れて熱交換器87に導かれ、したがって運搬船54によ
って運搬されてくる受入れるべき液化天然ガスの組成お
よび温度にばらつきがあっても、タンク57においてボ
イルオフガスが発生しないように、管路88の液化天然
ガスの温度を調整することが可能となる。こうして液体
空気の冷熱を効率的に活用することができる。しかもそ
の液体空気は、熱交換器87から膨張タービン106に
導かれてその圧力エネルギーが回収され、また管路10
8では、空気は常温程度であり、こうして液体空気の冷
熱および圧力エネルギーを100%、効率的に活用する
ことができる。
【0024】タンク57内に貯留されている液化天然ガ
スは、移送ポンプ114から高圧ポンプ115で昇圧さ
れ、熱交換器93の伝熱管116に導かれてその液化天
然ガスが気化され、管路117から膨張タービン118
に導かれ、加温器119でほぼ常温程度の天然ガスとし
て、管路58から都市ガスとして供給される。熱交換器
92,99および加温器119において用いられる水
は、循環して用いられる。圧縮機91,98は、モータ
またはガス・インジェクション・ディーゼル機関などの
駆動源120および膨張タービン118によって駆動さ
れる。
【0025】熱交換器93において、タンク57からの
液化天然ガスの冷熱は、伝熱管94を流れる圧縮された
空気を液化するために用いられ、これによって液化天然
ガスが気化される。したがって液化天然ガスの冷熱を有
効に、液体空気の製造のために用いることができ、した
がって液化天然ガスの気化のために大量の海水などを必
要とするということはない。したがって海水の取排水設
備が簡略化され、コストダウンが可能となり、その維持
費の削減が可能となり、生物汚損、塩素濃度、腐食環
境、海水排水温度、浚渫、漁業などの多くの問題が生じ
ることを防ぐことができる。しかもこのようにタンク5
7からの液化天然ガスの低温エネルギーを有効に活用し
て原料空気の液化を行うことができ、その設備は簡単で
あり、所要動力を少なくすることができる。
【0026】前述の図2に示される先行技術では、タン
ク7において荷役時に多量のボイルオフガスが発生する
ので、そのボイルオフガスを圧縮するための圧縮機41
が必要である。さらにまたこの先行技術では、タンク7
から供給される液化天然ガスを、海水を用いる気化器4
0によって気化しているので、その液化天然ガスの冷熱
エネルギーを全く回収しておらず、しかも海水取排水設
備が大形化し、生物汚損、塩素濃度、腐食環境、海水排
水温度、浚渫、漁業などのいくたの問題が生じる。上述
の実施例では、このような図2に示される先行技術の問
題が解決される。
【0027】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、海上に設
けられる小規模ガス田などのための液化基地では、天然
ガスを、高圧とならない圧力で液化し、これによって圧
縮冷凍機などの液化設備の建設費および運転コストを低
減することが可能であり、またその大気圧を超える圧力
の液化天然ガスの温度は、前述の先行技術に比べて高い
温度であるので、保冷コストを低減することが可能にな
る。
【0028】また本発明によれば、地上の受入れ基地に
おいて、製造された液体空気をタンクに貯留して、運搬
船で運ばれてきた高圧とならない液化天然ガスを冷却
し、大気圧の液体として液化天然ガス用タンクに貯留す
るようにし、これによって運搬船のタンクからの液化天
然ガスの組成および温度などに応じて、受入れ基地の液
化天然ガス用タンクに貯留される液化天然ガスの温度を
調整することが容易に可能であり、これによって液化天
然ガス用タンクのロールオーバ現象を防ぎ、大量のボイ
ルオフガスが発生することを防ぐことができる。
【0029】さらに運搬船のタンクには、前述のように
高圧とならない液化天然ガスが貯留されており、その運
搬船からの液化天然ガスを、受入れ基地に設けられてい
る大気圧の液化天然ガス用タンクに移送する際に、その
圧力差で移送することができ、従来のポンプを省略する
ことが可能になる。
【0030】このようにボイルオフガスが受入れ基地に
おいてほとんど発生しないようにすることができるの
で、荷役用に必要とされる従来からのボイルオフガス圧
縮機が不要となる。
【0031】さらに本発明によれば、液体空気の膨張タ
ービンを利用して液化天然ガス用タンクからのボイルオ
フガスのための圧縮機を駆動するようにしたので、膨張
タービンから排出される空気温度をたとえば常温程度に
し、これによって液体空気の冷熱および圧力エネルギー
をほぼ100%、効率的に活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の全体の系統図である。
【図2】先行技術の全体の系統図である。
【符号の説明】
51 液化基地 52,55,57 液化天然ガス用タンク 54 運搬船 56 受入れ基地 64 圧縮冷凍機 87 熱交換器 89 液体空気製造設備 93 熱交換器 100 液体空気用タンク 101 液体空気ポンプ 106 膨張タービン 107 ボイルオフガス予冷器 110 ボイルオフガス圧縮機

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 海上の液化基地で天然ガスを、液化のた
    めの動力の低減が図られる程度の高圧(10kg/cm
    2以上)にならない圧力で液化し、 その液化天然ガスを運搬船のタンクに貯留して、その運
    搬船で地上の受入れ基地に運搬し、 受入れ基地で、運搬船の前記タンクからの液化天然ガス
    を、液体空気貯留タンクに予め貯留した液体空気の寒冷
    で、大気圧での液化温度にまで冷却し、大気圧でタンク
    に液化天然ガスを貯留することを特徴とする液化天然ガ
    スの運搬方法。
  2. 【請求項2】 天然ガスを、圧縮冷凍機によって冷却さ
    れた冷媒を用いて間接熱交換し、圧縮冷凍機の動力の低
    減が図られる程度の高圧(10kg/cm2以上)にな
    らない圧力で天然ガスを液化することを特徴とする天然
    ガスの液化基地。
  3. 【請求項3】 液体空気を製造する手段と、 その製造された液体空気を貯留する液体空気用タンク
    と、 タンクからの液体空気によって、高圧にならない飽和圧
    力状態の液化天然ガスを冷却し、大気圧の液体とする熱
    交換器と、 熱交換器からの液化天然ガスを貯留する液化天然ガス用
    タンクとを含むことを特徴とする液化天然ガスの受入れ
    基地。
  4. 【請求項4】 前記熱交換器からの液体空気が供給され
    る膨張タービンと、 膨張タービンによって駆動され、液化天然ガス用タンク
    からのボイルオフガスを圧縮する圧縮機とを含み、 前記熱交換器は、圧縮機からの天然ガスを液体空気で冷
    却して液化することを特徴とする請求項3記載の液化天
    然ガスの受入れ基地。
JP24102692A 1992-09-09 1992-09-09 液化天然ガスの運搬方法、液化基地および受入れ基地 Pending JPH0694199A (ja)

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