JPH069415A - 活性酸素消去作用剤、抗アレルギ−作用剤および肝機能改善剤 - Google Patents

活性酸素消去作用剤、抗アレルギ−作用剤および肝機能改善剤

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JPH069415A
JPH069415A JP4358434A JP35843492A JPH069415A JP H069415 A JPH069415 A JP H069415A JP 4358434 A JP4358434 A JP 4358434A JP 35843492 A JP35843492 A JP 35843492A JP H069415 A JPH069415 A JP H069415A
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extract
water
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active oxygen
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JP4358434A
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Toyokichi Yoshizawa
豊吉 吉澤
Tetsuo Nakasumi
哲郎 中隅
Minoru Sugiura
実 杉浦
Harumi Tago
晴美 田子
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Nippon Mektron KK
Original Assignee
Nippon Mektron KK
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 エルバ・デ・パサリーニョの有機溶媒または
水抽出物を有効成分とする活性酸素消去作用剤、抗アレ
ルギー作用剤および肝機能改善剤。 【効果】 この活性酸素消去作用剤は、過酸化脂質抑制
作用、フリーラジカル消去作用、スーパーオキシド消去
作用などにおいてすぐれた効果を示している。また、こ
の抗アレルギー作用剤は、ヒスタミン遊離抑制作用、ヒ
アルロニダーゼ阻害作用においてきわめてすぐれた効果
を有している。更に、この肝機能改善剤は、四塩化炭素
惹起肝障害に対する抑制作用においてすぐれた効果を示
している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、活性酸素消去作用剤、
抗アレルギー作用剤および肝機能改善剤に関する。更に
詳しくは、植物からの抽出物を有効成分とする活性酸素
消去作用剤、抗アレルギー作用剤および肝機能改善剤に
関する。
【0002】
【従来の技術】正常時の生体内においては、身体にとっ
て異物である細菌やウィルスなどが侵入してくると、食
細胞はその取り込んだ異物を溶かして排除するために、
細胞内で活性酸素を作り出して異物を溶解する働きがみ
られる。しかるに、異常時においては必要以上の活性酸
素が生産され、これが食細胞外に迄流出し、身体中の各
組織で溶解する作用を発揮して正常な細胞を溶かした
り、刺激を加えて様々な障害を与えたりするようにな
る。
【0003】特に、高度不飽和脂肪酸は、その構造上の
点から、生体内で生成した活性酸素による反応を非常に
受け易く、化学的に活性なアルキルラジカルになり易い
性質を有している。更にこのものは、酸素と反応するこ
とにより、ペルオキシラジカルを経てヒドロペルオキシ
ドと呼ばれる過酸化物、即ち過酸化脂質を形成する。こ
れは、更に分解、重合して、種々のアルデヒド、ケト
ン、ポリマーなどを生ずる。
【0004】以上のような活性酸素による生体内での反
応が、ガン、動脈硬化、高血圧、老人性痴呆症などとい
った疾患の発生原因ともなっている。また、老化との係
わりでは、脂質の過酸化との関係が特に注目を集めてい
る。それは、活性酸素に由来するフリーラジカルが生体
膜の構成成分である不飽和脂肪酸の過酸化を誘導し、そ
の結果生じた細胞や組織障害が老化につながっていると
考えられるからである。
【0005】老化に伴い過酸化脂質が増加することは、
既に動物実験により証明されている。即ち、生体は老化
に伴い、活性酸素、フリーラジカル、過酸化脂質などの
除去能が低下しているといえるからである。これらが細
胞の機能低下、代謝異常などの原因となり、前述のよう
な様々な疾患をひき起こしているのである。
【0006】また、近年気管支喘息やアレルギー性鼻炎
などの疾患は、急激な増加傾向にある。アレルギーと
は、生体のある特定の部位に限って起こる、主に異物に
対する抗原抗体反応が過敏となる現象であり、現在I〜
IV型迄4つのタイプに分類されている。
【0007】今日、最も一般的に起るアレルギー疾患と
しては、スギ花粉、ダニ、ハウスダストなどにより発症
するアレルギー性鼻炎、アレルギー性皮膚炎、サバ・卵
などの特定の食物に対して起こる食物アレルギー、アレ
ルギー性気管支喘息などがあり、これらはいずれもI型
アレルギーに分類されるものである。
【0008】体外から異物(抗原)が長期間にわたり体内
に侵入すると、それに対する免疫グロブリンIgEが体内
に作られる。その後、再び外部から抗原が侵入すると抗
原・抗体反応が起こり、肥満細胞、好塩基球よりヒスタ
ミン、セロトニンなどのケミカルメディエータが遊離さ
れ、その結果として毛細血管の拡張、血管の膜透過性亢
進、浮腫、神経刺激などをひき起こし、種々のアレルギ
ー反応のもととなる。
【0009】最近では、アレルギー反応とヒアルロニダ
ーゼ活性亢進とのかかわりについても指摘されており、
その詳細については未だ不明な点が多いものの、ケミカ
ルメディエータの遊離に何らかの働きがあるとされてい
る。また、気管支喘息など粘膜での炎症においても、ヒ
アルロニダーゼの活性亢進が重要視されてきている。
【0010】更に、正常時の生体内においては、肝臓は
解毒、糖質代謝、たん白質代謝、肝汁の生成分泌、血液
凝固因子の生成、ホルモン調節、各種生体構成の貯蔵な
ど、種々の機能を有する主要な臓器として作用してい
る。しかしながら、肝臓は、ウィルス、薬物、毒物、ア
ルコールの過剰摂取などにより、急性的あるいは慢性的
に障害を受け、最終的には肝硬変などをひき起こすよう
になる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】今日迄、活性酸素除去
作用、抗アレルギー作用あるいは肝機能改善作用を示す
数多くの化合物が報告されているが、それらの多くは化
学的手法により合成されたものであり、その性質上連続
的に使用することによるタキフィラシーや様々な副作用
を避けることのできないのが現状である。
【0012】本発明の目的は、このようなタキフィラシ
ーや副作用の点で殆んど心配のない植物からの抽出物を
有効成分とする活性酸素消去作用剤、抗アレルギー作用
剤または肝機能改善剤を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
エルバ・デ・パサリーニョの有機溶媒または水抽出物を
有効成分とする活性酸素消去作用剤、抗アレルギー作用
剤および肝機能改善剤によって達成される。
【0014】エルバ・デ・パサリーニョ(Struthantus F
lexicaulis Mart.)は、古くから南米地方で肝臓障害な
どに有効であることが知られており、民間薬として利用
されてきたヤドリギ科の植物である。本発明において
は、好ましくは南米地方に産するヤドリギの一種である
グァバに寄生するエルバ・デ・パサリ−ニョの葉部が抽
出に用いられるが、その抽出物が活性酸素消去作用、抗
アレルギー作用あるいは四塩化炭素惹起肝障害に対する
抑制作用を有することは全く知られていない。
【0015】エルバ・デ・パサリーニョの葉部の抽出
は、これらを生のままあるいは乾燥して粉砕後、溶媒と
して有機溶媒、水(熱水を含む)を用いて行われ、必要に
応じて有機溶媒抽出と水抽出とが組み合わされて用いら
れる。有機溶媒としてはメタノール、エタノール、n-ブ
タノール、アセトン、酢酸エチル、クロロホルム、n-ヘ
キサンなどが用いられ、水溶性有機溶媒の場合にはその
水溶液も用いられる。
【0016】これらの各成分の内、活性酸素消去作用の
著しいのは、熱水抽出物中、特に水溶性酸性化合物(後
記試料7)、更にはその中に含まれている没食子酸誘導
体(後記試料11)、カフェー酸誘導体(後記試料12、13)で
あり、抗アレルギー作用の著しいのは、水抽出物中の66
%メタノールに不溶性の成分(後記試料15)および熱水抽
出物(後記試料16、17)であり、四塩化炭素惹起肝障害抑
制作用の著しいのは、熱水抽出物(後記試料18)である。
【0017】粉末として得られる熱水抽出物は、極めて
毒性が低く、経口投与での急性毒性をウィスター(Wista
r)系雄性ラットについて調べたところ、3000mg/kg(p.
o.)でも死亡例はなかった。
【0018】これらの抽出物は、医薬または食品の形態
で提供される。医薬として用いる場合には、散剤、顆
粒、錠剤、糖衣錠、カプセル、液剤などの形で提供さ
れ、また食品として用いられる場合には、ガム、キャン
ディ、ゼリー、錠菓、飲料などの形で提供される。医薬
として用いられる場合には、経口投与、非経口投与、吸
入、経直腸投与、局所投与などにより投与される。非経
口投与には、皮下注射、静脈内投与、筋肉内投与、鼻孔
内投与または注入などが含まれる。用いられる量は、一
般に1回当り約0.1〜200mg/kg体重の範囲内であり、通
常1日に1〜5回投与される。ただし、正確な用量は、患
者の年令、体重、症状、投与経路などを考慮して、前記
範囲内から決められる。
【0019】
【発明の効果】本発明により、エルバ・デ・パサリーニ
ョから抽出された活性酸素消去作用剤、抗アレルギー作
用剤および肝機能改善剤が提供される。
【0020】この活性酸素消去作用剤は、過酸化脂質抑
制作用、フリーラジカル消去作用、スーパーオキシド消
去作用などにおいてすぐれた効果を示しており、過剰の
活性酸素に対する生体中での反応によってひき起こされ
る各種の疾患の予防および治療に有効である。
【0021】また、この抗アレルギー作用剤は、ヒスタ
ミン遊離抑制作用、ヒアルロニダーゼ阻害作用において
きわめてすぐれた効果を有しており、ケミカルメディエ
ータの遊離によるアレルギー性鼻炎、気管支喘息、アレ
ルギー性皮膚炎、食物アレルギー、炎症などの疾患の予
防および治療に有効である。
【0022】更に、肝機能改善剤は、四塩化炭素惹起肝
障害によるマウスの肝障害に対してすぐれた抑制効果を
示しており、従って薬物、毒物、アルコールなどによっ
てひき起こされる肝障害の予防および治療に有効であ
る。
【0023】
【実施例】次に、実施例について本発明を説明する。
【0024】実施例1 エルバ・デ・パサリーニョの葉部乾燥粉末60gをアセト
ン1L中に一夜浸漬し、溶媒を留去してアセトン溶出画
分1.78gを得る。これを95%メタノール300mlに溶解後、
同量のn-ヘキサンで2回抽出を行う。n-ヘキサンを減圧
留去し、1.52gの暗緑色シロップ(試料1)を得た。
【0025】実施例2 実施例1のn-ヘキサン抽出後の95%メタノール画分を減
圧下で濃縮し、0.18gの残渣を得る。これを75%メタノー
ル300mlに溶解後、同量のクロロホルムで2回抽出を行
う。クロロホルムを留去し、0.11gの濃黄緑色シロップ
(試料2)を得た。
【0026】実施例3 実施例2のクロロホルム抽出後の75%メタノール画分を
減圧下で濃縮し、0.08gの茶色シロップ(試料3)を得
た。
【0027】実施例4 実施例1のアセトン抽出後の残渣を95%メタノール1L
中に一夜浸漬し、溶媒を留去して95%メタノール溶出画
分4.55gを得る。これを水300mlに溶解後、同量のn-ブタ
ノールで2回抽出を行う。n-ブタノールを減圧留去し、
2.28gの黄茶色粉末(試料4)を得た。
【0028】実施例5 実施例4のn-ブタノール抽出後の水画分を減圧下で濃縮
し、1.01gの黄茶色ガム(試料5)を得た。
【0029】実施例6 実施例4の95%メタノール抽出後の残渣を熱水1Lで抽
出し、水を減圧留去して12.08gのこげ茶色粉末(試料6)
を得た。
【0030】実施例7 上記試料6の10.0gを水500mlに溶解後、希塩酸でpHを2
〜3に調整して、酢酸エチル200mlで4回抽出を行った。
酢酸エチルを減圧留去し、1.27gの茶色粉末(試料7)を
得た。
【0031】実施例8 上記試料7の1.0gを用いて、ポリスチレンゲル(ダイヤ
イオンCHP-20P)100mlを担体とするカラムクロマトグラ
フィーを行った。展開溶媒には、メタノール水溶液を用
い、メタノ−ルの濃度を0%から100%迄10%ずつ段階的に
増やし、各濃度の溶媒を100ml宛用いた。20%、50%およ
び60%メタノール溶出画分に活性成分が溶出されてい
た。
【0032】20%メタノール溶出画分、50%メタノール溶
出画分および60%メタノール溶出画分を、それぞれ減圧
下で濃縮すると、薄茶色の粉末が48mg(試料8)、75mg
(試料9)および118mg(試料10)が得られた。
【0033】実施例9〜11 上記試料8の44mg、試料9の70mgおよび試料10の112mg
を、デキストランゲル(セファーデックスLH-20)100mlを
担体とし、水を展開溶媒としてカラムクロマトグラフィ
ーを行うと、それぞれ没食子酸誘導体としての白色粉末
16mg(試料11)、カフェー酸誘導体としての白色粉末24mg
(試料12)およびカフェー酸誘導体としての薄茶色粉末48
mg(試料13)が得られた。
【0034】試料1〜6については、濃度5μg/mlの被
験物質試料について過酸化脂質抑制作用試験を行った。 過酸化脂質抑制作用試験:7(W/V)%ラット脳ホモジネー
トの40ミリモルリン酸緩衝液(pH7.4,14.2ミリモル濃度
のNaCl含有)5mlに、被験物質試料または水(ブランク)50
μlを加え、37℃で1時間振とうする。次いで、28%トリ
クロロ酢酸水溶液2mlを加えた後、3000rpm、10分間の遠
心分離を行い、上澄4mlを採取して1%チオバルビツール
酸水溶液1mlを加え、沸騰水浴上で15分間加熱し、反応
させる。生じた赤色溶液の濃度を分光光度計(532nm)で
定量し、阻害率を求めた。得られた結果は、次の表1に
示される。
【0035】また、試料6〜13については、過酸化脂質
抑制作用試験、フリーラジカル消去作用試験およびスー
パーオキシド消去作用試験を行った。 フリーラジカル消去作用試験:0.1モル濃度の1,1-ジフ
ェニル-2-ピクリルヒドラジルのエタノール溶液2.7mlに
試料0.3ml(濃度100μg/ml)を加え、20分間経過後の吸光
度の減少量を分光光度計(517nm)で測定し、IC50値を求
めた。 スーパーオキシド消去作用試験:0.3モル濃度のリン酸
カリウム緩衝液(pH7.8,エチレンジアミンテトラカルボ
キシレート2ナトリウム塩0.6ミリモル含有)250μl、チ
トクロムC(0.06ミリモル)250μl、0.3ミリモル濃度のキ
サンチン水溶液250μlおよび水500μlを含む混合液に、
100μg/mlの濃度となる量の被験物質試料または水150μ
lを加え、ここにキサンチンオキシダーゼ(7.5〜15×10
-5ミリモル)100μlを添加後、25℃で550nmにおける吸光
度の増加を2分間連続記録し、直線部より1分変化値を
求め、阻害率とした。得られた結果は、次の表2に示さ
れる。 表2 IC50(μg/ml) 過酸化脂質 フリーラジカル スーパーオキシド 試料 抑制 消去 消去 6 3.8 30 71.4 7 2.0 5 14.0 8 1.2 1.5 2.4 9 0.6 3 2.4 10 0.8 4.5 3.1 11 1.0 1.0 1.2 12 0.4 1.0 1.0 13 0.5 1.2 1.2
【0036】実施例12 前記実施例4の95%メタノール抽出後の残渣を水1Lで
抽出し、7.45gの抽出物を得た。このものを66%メタノー
ルで抽出し、5.04gのこげ茶色粉末(試料14)を得る。
【0037】実施例13 実施例12の66%メタノール抽出後の不溶性画分として、
2.41gの赤茶色粉末(試料15)を得る。
【0038】実施例14 実施例12の水抽出後の残渣を熱水1Lで抽出し、水を減
圧留去して、3.68gの新たな残渣を得る。これを66%メタ
ノール1Lで抽出し、溶媒を留去して、1.39gの茶褐色
粉末(試料16)を得る。
【0039】実施例15 実施例14の66%メタノール抽出後の不溶性画分として、
2.26gの黄茶色粉末(試料17)を得る。
【0040】これらの試料14〜17および前記試料4〜5
を用いて、ヒスタミン遊離抑制作用試験およびヒアルロ
ニダーゼ阻害作用試験を行った。 ヒスタミン遊離抑制作用試験:ウィスター(Wistar)系8
週令雄性ラットより、A.Nemeth(1980)らのパーコールP
F-10による密度勾配法により、肥満細胞を採取する。得
られた肥満細胞は、1〜3×106細胞/mlの濃度になるよう
に、タイロード液に浮遊させる。この細胞浮遊液10μl
に、1.0mg/mlの濃度となる量の被験物質またはタイロー
ド液(ブランク)10μlを加え、37℃、10分間の培養を行
う。その後、濃度5μg/mlのコンパウンド48/80溶液20μ
lを加え、更に37℃、10分間の培養を行う。次いで、遠
沈操作を行い、上澄中の遊離ヒスタミン量を定量する。
定量は、Y.Tsuruta(1978)らの方法に従い、o-フタルア
ルデヒドによる蛍光誘導体を導き、プレカラム法による
高速液体クロマトグラフィー分離検出法によって行われ
た。検出は、逆相ODSカラムC18を用い、励起波長350n
m、蛍光波長450nmで、蛍光検出器により行われた。溶出
液には、5mMヘプタスルホン酸ナトリウムをカウンタイ
オンとして加えた45%メタノール含有クエン酸緩衝液(pH
3.0)が用いられた。検出されたヒスタミンのピーク面積
より、ブランクに対してどれだけヒスタミンの遊離が抑
えられたか抑制度を4段階(+++;100〜80%、++;80〜50
%、+;50〜30%、-;30〜0%)で評価した。 ヒアルロニダーゼ阻害作用試験:羊睾丸由来のヒアルロ
ニダーゼ(2400U/ml)100μlに、0.1M酢酸緩衝液(pH3.5)
中にけん濁させた被験物質または同緩衝液(ブランク)20
0μlおよび0.75M塩化ナトリウム溶液(同緩衝液で調製)2
00μlを加え、37℃、20分間培養する。その後、濃度1.2
mg/mlのヒアルロン酸カリウム溶液(同緩衝液で調製)500
μlを加え、更に37℃、40分間培養する。0.4N水酸化ナ
トリウム水溶液180μlを加えて反応を停止させた後、反
応液500μlに対し、0.8M四ホウ酸カリウム溶液(2N水酸
化カリウム水溶液で調製;pH9.1)を100μl加え、100℃
で2〜3分間加熱する。水冷後、濃度10g/100mlジメチル
ベンズアルデヒド溶液(10N塩酸を12.5%含有する酢酸で
調製)3mlを加え、37℃、20分間の培養を行う。水冷後、
波長544nmにおける溶液の吸光度を測定し、ブランクに
対してどの程度ヒアルロニダーゼ阻害があるか阻害率と
して算出した。
【0041】得られた結果は、次の表3に示される。 表3 ヒスタミン遊離抑制(抑制度) ヒアルロニダーゼ阻害作用(阻害率;%) 試料 1.0mg/ml 1.0mg/ml 4 ++ 51.2 5 - 0 14 - 4.7 15 +++ 95.5 16 ++ 93.9 17 +++ 96.9
【0042】実施例16 エルバ・デ・パサリーニョの葉部乾燥粉末60gを1Lの
熱水で抽出し、抽出液を減圧下で濃縮した後凍結乾燥し
て、熱水抽出画分としての薄茶色粉末(試料18)8.0gを得
た。 マウス四塩化炭素惹起肝障害抑制作用試験:5週令ICR系
雄性マウスを4〜5日間飼育した後、上記試料18を0.5%カ
ルボキシメチルセルロース水溶液中にけん濁させた状態
で、500mg/10ml/kgの投与量で、1日1回3日間強制的
に経口投与した。最終投与してから2時間後に、起炎剤
(四塩化炭素の0.75重量%オリーブ油溶液)を、5ml/kgの
投与量で腹腔内投与した。この投与から24時間後に採血
し、血漿中のグルタミン酸オキザロ酢酸アミノ基転移酵
素(GOT)活性およびグルタミン酸ピルビン酸アミノ基転
移酵素(GPT)活性を、トランスアミナーゼC II-テストワ
コー(和光純薬製)で測定した。得られた結果(N=7の平
均値±標準偏差値)は、次の表4に Karmen 単位(1U/L)
で示される。 表4 GOP GPT 正常群 31.16±2.21 12.65±0.09 CCl4投与群 1089.77±81.90 931.89±56.98 CCl4+試料投与群 428.33±96.48 注) 395.57±69.75 注) 注) P<0.001
【手続補正書】
【提出日】平成5年3月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】 また、試料6〜13については、過酸化
脂質抑制作用試験、フリーラジカル消去作用試験および
スーパーオキシド消去作用試験を行った。 フリーラジカル消去作用試験:0.1モル濃度の1,1
−ジフェニル−2−ピクリルヒドラジルのエタノール溶
液2.7mlに試料0.3mlを加え、20分間経過後
の吸光度の減少量を分光光度計(517nm)で測定
し、IC50値を求めた。 スーパーオキシド消去作用試験:0.3モル濃度のリン
酸カリウム緩衝液(pH7.8,エチレンジアミンテト
ラカルボキシレート2ナトリウム塩0.6ミリモル含
有)250μl、チトクロムC(0.06ミリモル)2
50μl、0.3ミリモル濃度のキサンチン水溶液25
0μlおよび水500μlを含む混合液に、被験物質試
または水150μlを加え、ここにキサンチンオキシ
ダーゼ(7.5〜15×10−5ミリモル)100μl
を添加後、25℃で550nmにおける吸光度の増加を
2分間連続記録し、直線部より1分間変化値を求め、阻
害率とした。得られた結果は、次の表2に示される。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正内容】
【0040】 これらの試料14〜17および前記試料
4〜5を用いて、ヒスタミン遊離抑制作用試験およびヒ
アルロニダーゼ阻害作用試験を行った。 ヒスタミン遊離抑制作用試験:ウィスター(Wista
r)系8週令雄性ラットより、A.Nemeth(19
80)らのパーコールPF−10による密度勾配法によ
り、肥満細胞を採取する。得られた肥満細胞は、1〜3
×10細胞/mlの濃度になるように、タイロード液
に浮遊させる。この細胞浮遊液10μlに、1.0mg
/mlの濃度となる量の被験物質またはタイロード液
(ブランク)10μlを加え、37℃、10分間の振と
を行う。その後、濃度5μg/mlのコンパウンド4
8/80溶液20μlを加え、更に37℃、10分間の
振とうを行う。次いで、遠沈操作を行い、上澄中の遊離
ヒスタミン量を定量する。定量は、Y.Tsuruta
(1978)らの方法に従い、o−フタルアルデヒドに
よる蛍光誘導体を導き、プレカラム法による高速液体ク
ロマトグラフィー分離検出法によって行われた。検出
は、逆相ODSカラムC18を用い、励起波長350n
m、蛍光波長450nmで、蛍光検出器により行われ
た。溶出液には、5mMへプタスルホン酸ナトリウムを
カウンタイオンとして加えた45%メタノール含有クエ
ン酸緩衝液(pH3.0)が用いられた。検出されたヒ
スタミンのピーク面積より、ブランクに対してどれだけ
ヒスタミンの遊離が抑えられたか抑制度を4段階(++
+;100〜80%、++;80〜50%、+;50〜
30%、−;30〜0%)で評価した。 ヒアルロニダーゼ阻害作用試験:羊睾丸由来のヒアルロ
ニダーゼ(2400U/ml)100μlに、0.1M
酢酸緩衝液(pH3.5)中にけん濁させた被験物質ま
たは同緩衝液(ブランク)200μlおよび0.75M
塩化ナトリウム溶液(同緩衝液で調製)200μlを加
え、37℃、20分間振とうする。その後、濃度1.2
mg/mlのヒアルロン酸カリウム溶液(同緩衝液で調
製)500μlを加え、更に37℃、40分間振とう
る。0.4N水酸化ナトリウム水溶液180μlを加え
て反応を停止させた後、反応液500μlに対し、0.
8M四ホウ酸カリウム溶液(2N水酸化カリウム水溶液
で調製;pH9.1)を100μl加え、100℃で2
〜3分間加熱する。水冷後、濃度10g/100mlジ
メチルベンズアルデヒド溶液(10N塩酸を12.5%
含有する酢酸で調製)3mlを加え、37℃、20分間
振とうを行う。水冷後、波長544nmにおける溶液
の吸光度を測定し、ブランクに対してどの程度ヒアルロ
ニダーゼ阻害があるか阻害率として算出した。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エルバ・デ・パサリーニョの有機溶媒ま
    たは水抽出物を有効成分としてなる活性酸素消去作用
    剤。
  2. 【請求項2】 エルバ・デ・パサリーニョの有機溶媒ま
    たは水抽出物を有効成分としてなる抗アレルギー作用
    剤。
  3. 【請求項3】 エルバ・デ・パサリーニョの有機溶媒ま
    たは水抽出物を有効成分としてなる肝機能改善剤。
JP4358434A 1992-04-17 1992-12-25 活性酸素消去作用剤、抗アレルギ−作用剤および肝機能改善剤 Pending JPH069415A (ja)

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