JPH06935U - カメラ付ドアミラー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 テレビカメラを内蔵したドアミラーを改良し
て、反射像の視界を広くする。 【構成】 ミラーハウジング１′の前面開口部をハーフ
ミラー９で覆い、かつ、上記ミラーハウジング１′の内
面に無反射塗装１３を施す。ミラーハウジング１′の前
面開口面積の１００％がハーフミラー９によって反射像
を映し出すので視界が広い。該ハーフミラー９を通過し
た光は、無反射塗装１３に吸収されるので無害である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はテレビカメラを内蔵したドアミラーに係り、反射像の視界を拡大する とともに、ガラス製部材の曇りを防止するように改良したカメラ付ドアミラーに 関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

図４はカメラ付ドアミラーの従来例を示し、（Ｂ）は一部を破断して描いた正 面図、（Ａ）は端面断面図、（Ｃ）は側面断面図である。ミラーハウジング（以 下、ハウジングと略称する）１の前面開口部を覆ってミラーガラス２が取り付け られ（本例においては接着固定）、その内面の大部分に反射膜３が成膜されて、 緩やかな凸面鏡が形成されている。ただし、図示の２ａの部分は反射膜を設けず に透明部となっている。テレビ用のカメラ４はブラケット６によってハウジング １に固定され、その正面にカメラ用ミラー５が約４５度の傾斜（カメラの光軸に 対する角度をいう）で固定されている。このカメラ４は、前記の透明部２ａを通 して、カメラ用ミラー５による反射像を撮像する。このカメラ４のコード７は、 防水グロメット８を通してハウジング１の外へ引き出されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上述の従来例に係るカメラ付ドアミラー（図４）においては、透明部２ａには 反射膜３が成膜されていないので反射像の形成に関して無効部となり、結果とし て反射像の視界が狭められる。なお、ハウジング１およびミラーガラス２によっ て囲まれている空間内の水蒸気が結露してテレビ画像が曇る場合が有る。

【０００４】 本考案は上述の事情に鑑みて為されたものであって、ミラーによる反射像の視 界が広いカメラ付ドアミラーを提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】 上記の目的を達成するために構成した本考案のカメラ付ドアミラーは、ミラー ハウジングの前面開口部にミラー部材を取り付けるとともに、該ミラーハウジン グ内にテレビ用のカメラを設置したドアミラーにおいて、上記のミラー部材がハ ーフミラーによって構成されるとともに、上記ミラーハウジングの内面に無反射 塗装が施されていることを特徴とする。

【０００６】

【作用】

上記の構成によれば、ハーフミラーを用いているため、従来例におけるがごと き透明部２ａを設けなくてもテレビ用のカメラ４でミラー前方（車体後方）を撮 像できる。ハーフミラーを通過してハウジング内に入射した光は無反射塗装で吸 収されてトラブルの因とならない。

【０００７】

【実施例】

図１は本考案の１実施例を示す。この実施例は前掲の図４に示した従来例に本 考案を適用して改良したものであって、図４と同一の符号を付した部材は前記従 来例におけると同様ないし類似の構成部材である。次に、本実施例を描いた図１ について、図４（従来例）と異なる個所を説明する。ハウジング１′の前面開口 部を覆って、ハーフミラー９を接着固定してある。該ハウジング１′の内面には 、無反射塗装１３を施してある。（図１（Ａ）参照）ハウジング１′の底部にヒ ータ１０を設けてある。そして該ハウジング１′の上部には筒状の開口部１ａを 設けて防水通気シート１１で覆ってある。１２はシートホルダである。 上記防水通気シート１１の取付部付近の詳細を図２に示す。本考案は、撥水性 と通気性とを有するシートを用いる。本実施例は、撥水性（防水性）を有し、通 気性（多孔質）のシート材料として日東電工株式会社製のミクロテックス（商標 名）を用い、キャップ状に成形して防水通気シート１１（図２）を構成した。 この防水通気シート１１を有頂円筒状のシートホルダ１２に被せ、ハウジング １の筒状開口部１ａに圧入固定する。上記シートホルダ１２の頂面には多数の通 気孔１２ａが穿たれている。本考案を実施する際、防水通気シート１１の頂面ｂ とハウジング１の頂面ｃとを揃えることが望ましい。防水通気シート１１の頂面 ｂが凹んでいると雨水などが溜まるので不都合であり、突出していると意匠的に 面白くないからである。 以上のように構成された本実施例のカメラ付ドアミラーは、ヒータ１０に通電 してハウジング１′内を加温すると、水分は水蒸気として防水通気シート１１か ら大気中に放散され、ハウジング１′内が乾燥するので、カメラ４の映像が結露 によって曇らされる虞れが無い。また、降雨時や洗車時に上記防水通気シート１ １からハウジング内へ水滴が浸入する虞れが無い。 図３は、図１（Ｃ）に示したと同じ断面側面図に光路を記入した図であって、 ハーフミラー９の左右両端のそれぞれに立てた垂線ｈ，ｈ′に挟まれた区間ｄが ハーフミラー９で反射像を視認し得る範囲であり、該ハーフミラー９の全面に像 が映るので、従来例に比して広い視界が得られる。上記可視範囲外の側方区域ｅ は、ハーフミラー９の反射像視界外であるが、矢印ｆ方向に入射した光はハーフ ミラー９を通過してカメラ用ミラー５で矢印ｇのごとく反射されてテレビ用のカ メラ４で撮像される。また、矢印ｉのごとく入射した光の約半分がハーフミラー ９で反射された矢印ｊのごとく眼に入る（反射像が視認される）。反射光ｊの残 りの約半分は矢印ｋのごとくハーフミラー９を通過するが、この通過光が矢印ｍ の如く反射されて眼に入らないように、ハウジング１′の内面に無反射塗装１３ が施されている。本実施例においては、上記の無反射塗装として黒色植毛塗装を 施してある。

【０００８】

【考案の効果】

以上に説明したように、本考案のカメラ付ドアミラーを適用すると、反射像の 視界が広い。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の１実施例を示し、（Ａ）は端面断面
図、（Ｂ）は正面図、（Ｃ）は側面断面図である。

【図２】上記実施例の防水通気性シート取付部付近を示
す分解斜視図である。

【図３】上記実施例の作用，効果を説明するための、光
路を付記した側面断面図である。

【図４】従来例のカメラ付ドアミラーを示し、（Ａ）は
端面断面図、（Ｂ）は正面図、（Ｃ）は側面断面図であ
る。

【符号の説明】

１，１′…ハウジング、１ａ…筒状開口部、４…カメ
ラ、５…カメラ用ミラー、６…ブラケット、７…コー
ド、８…防水グロメット、９…ハーフミラー、１０…ヒ
ータ、１１…防水通気性シート（通気性を有する撥水性
のシート）、１２…シートホルダ、１３…無反射塗装。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ミラーハウジングの前面開口部にミラー
   部材を取り付けるとともに、該ミラーハウジング内にテ
   レビ用のカメラを設置したドアミラーにおいて、上記の
   ミラー部材がハーフミラーによって構成されるととも
   に、上記ミラーハウジングの内面に無反射塗装が施され
   ていることを特徴とする、カメラ付ドアミラー。