JPH0693439A - スパッタリング装置及び磁性膜作製法 - Google Patents

スパッタリング装置及び磁性膜作製法

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JPH0693439A
JPH0693439A JP4246717A JP24671792A JPH0693439A JP H0693439 A JPH0693439 A JP H0693439A JP 4246717 A JP4246717 A JP 4246717A JP 24671792 A JP24671792 A JP 24671792A JP H0693439 A JPH0693439 A JP H0693439A
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JP4246717A
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Matahiro Komuro
又洋 小室
Katsuya Mitsuoka
勝也 光岡
Moriaki Fuyama
盛明 府山
Katsuro Watanabe
克朗 渡辺
Hidetsugu Setoyama
英嗣 瀬戸山
Masaaki Sano
雅章 佐野
Hiroyuki Hoshiya
裕之 星屋
Hiromasa Takahashi
宏昌 高橋
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】比抵抗の低い薄膜を形成することのできるスパ
ッタ装置を提供する。 【構成】ターゲットから飛来したスパッタ粒子の飛来方
向を制限することにより配向させて、前記成膜室に導く
ための複数の貫通孔を有するコリメータによって、真空
容器の内部空間を成膜室とスパッタ室とに分離する差動
排気スパッタ装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スパッタ装置に係り、
特に、高記録密度用磁気抵抗効果素子を作製するのに適
したスパッタ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】高記録密度用の磁気抵抗効果素子を実現
するために、比抵抗の小さい磁気抵抗効果薄膜を製造す
ることのできる製造装置を望まれている。しかし、例え
ば第15回日本応用磁気学会内容梗概集 第238ぺ-ジ(1991
年)に示されているように、通常のスパッタ装置でFe
膜を製造した場合、膜厚減少とともに膜の比抵抗が増加
し、いずれの条件で作製しても、膜厚50Åにおける比抵
抗が、厚膜(500Å以上)の値の2倍以上となる。
【0003】このような比抵抗増加の原因は、薄膜中に
含まれる不純物濃度が高いこと、膜の表面凹凸が大きい
こと、膜が不連続であること、結晶配向性の乱れ、膜中
の応力が考えられる。
【0004】また、近年、スパッタ法による薄膜作製に
おいて、清浄雰囲気中でのスパッタリングを行なうこと
により、膜の高純度化を図ることを目的としたスパッタ
装置が提案されている。例えば、第15回日本応用磁気学
会内容梗概集 第239ぺ-ジ(1991年)に示されているスパ
ッタ装置によれば、スパッタ室と膜形成室とを分離し
て、差動排気を用いて膜成長側のガス圧をタ−ゲット側
よりも低くすることにより、不純ガス分圧の低下を図っ
ている。この装置において、膜形成室とスパッタ室の間
には、穴のあいた一枚の板が設置されておりそれぞれ独
立に油拡散(DP)ポンプで排気されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の第15回
日本応用磁気学会内容梗概集 第239ぺ-ジ(1991年)に示
されているスパッタ装置は、不純物濃度を低減させるも
のであるが、膜の表面凹凸、膜の不連続性、結晶配向性
の乱れ、膜中の応力等を改善するものではなく、十分に
比抵抗を低下させることができなかった。すなわち、上
記従来の差動排気スパッタ装置は、膜成長室とスパッタ
室の間に穴のあいた一枚の板を配置しているが、これは
差動排気のみを目的とし、スパッタ粒子に配向性を持た
せるためのものではない。また、スパッタ室に配置され
たタ−ゲットの高純度化に関する機構は付加されておら
ず、ポンプが上述したようにDPのため、スパッタ雰囲
気中に有機物が巻き込まれる恐れがある。
【0006】本発明は、比抵抗の低い磁性薄膜を形成す
ることのできるスパッタ装置を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によれば、真空容器と、前記真空容器の内部
空間を成膜室とスパッタ室とに分離し、それぞれの空間
を異なる真空度に保持するための真空容器分離手段と、
前記スパッタ室に配置されたターゲットホルダと、前記
成膜室に配置された基板ホルダとを有する差動排気スパ
ッタ装置において、前記分離手段は、前記ターゲットホ
ルダに保持されたターゲットから飛来したスパッタ粒子
の飛来方向を制限することにより配向させて、前記成膜
室に導くための複数の貫通孔を有するコリメータである
ことを特徴とする差動排気スパッタ装置が提供される。
【0008】前記基板ホルダを、前記ターゲットホルダ
および前記コリメータに対して相対的に回転させるため
の回転手段を備えることが可能である。また、前記コリ
メータを、前記基板ホルダおよび前記ターゲットホルダ
に対して相対的に回転させるための回転手段をさらに備
えることもできる。
【0009】前記回転手段の回転軸を中心とする前記コ
リメータ上の任意の半径の同心円上に位置する貫通孔に
ついて、その開口面積を総和したものと、前記コリメー
タの前記同心円の位置に飛来する単位面積あたりのスパ
ッタ粒子数との積は、前記同心円の半径の大きさ係らず
常に一定であるように、前記コリメータの貫通孔を配置
することが望ましい。
【0010】また、前記ターゲットホルダに保持された
ターゲットの表面を処理するために、イオンビーム発生
手段およびレーザビーム発生手段のうち、少なくともい
ずれか有することも可能である。
【0011】
【作用】一般にスパッタリング法で作製した膜の成長様
式は、核の発生、成長、核の合体による島の形成、島の
合体を経て連続膜となる。これらの成長過程と膜厚の対
応は材料及び膜形成条件により異なる。このようにして
形成された膜の比抵抗増加の原因は、膜の表面凹凸が大
きいこと、膜に不連続な部分があること、結晶配向性の
乱れ、膜中の不純物濃度が高いこと、膜中の応力が考え
られる。
【0012】通常のスパッタリングでは、スパッタ粒子
のタ−ゲットからの飛来方向はランダムであるため基板
表面に衝突するスパッタ粒子もその方向はランダムであ
るため、成長初期の核形成のときに既にランダムな方位
をもった核が成長する。本発明では、スパッタ粒子の飛
来方向を配向させるためにはコリメ−タを使用する。コ
リメ−タは、多数の貫通孔をあけた板状のものであり、
タ−ゲットホルダと基板ホルダの間に配置される。最適
な貫通孔の開口面積および貫通孔の長さは、スパッタ条
件により異なるが、スパッタ時のスパッタ室内のガス圧
がmtorr台であるときには、貫通孔の長さをスパッ
タ粒子の平均自由行程以上にすることが望ましい。本発
明では、コリメ−タによってタ−ゲットから基板面に向
かって直進するスパッタ粒子が優先的に基板上に到達
し、基板面の法線方向(基板面とタ−ゲット面が並行な
場合)から傾いたスパッタ粒子程基板に到達することが
困難となる。従って基板表面には常に一定の方向から飛
んで来る粒子が付着するために膜の成長方位は一定と成
り膜表面の凹凸は少なくなる。また、膜の結晶配向性も
向上する。膜の結晶性は向上すると、不純物や欠陥が減
少するため、膜応力も抑制できる。
【0013】また、本発明のスパッタ装置で、コリメー
タの直径より広い面積で膜厚が一定の薄膜を得たい場合
には、基板ホルダまたはコリメータを回転させることに
より、達成できる。また、さらに、広い面積の薄膜を得
たい場合、前記回転手段の回転軸を中心とする前記コリ
メータ上の任意の半径の同心円上に位置する貫通孔につ
いて、その開口面積を総和したものと、前記コリメータ
の前記同心円の位置に飛来する単位面積あたりのスパッ
タ粒子数との積が、前記同心円の半径の大きさに係らず
常に一定となるように、貫通孔を配置する。これによ
り、ターゲットから飛来するスパッタ粒子数に分布があ
る場合にも、ターゲット面積と同等の面積の薄膜を製造
することができる。
【0014】通常、スパッタリングでは放電ガスとして
不活性ガスを用いるが、膜の連続性を向上させるために
は、不活性ガスの膜中への混入を低減することが効果的
である。このためには、放電ガス圧を低下させることが
有効である。本発明では、作動排気を採用しているの
で、放電ガス圧を低減させることができる。これによ
り、膜中への放電ガスの混入が押さえられ、膜を構成す
る結晶粒のうち、隣合った結晶粒同士が接触している連
続膜が得られる。
【0015】また、本発明では、膜中不純物低減のため
に、タ−ゲットの高純度化機構であるイオンビ−ムやレ
−ザ−ビ−ムを搭載することが可能である。膜中の不純
物はタ−ゲット内不純物と雰囲気中不純物及び基板の不
純物の3つがある。タ−ゲット内の不純物が、タ−ゲッ
ト表面の酸化等の場合には、予めターゲットをスパッタ
リングをすることで清浄化でき、膜中の混入をある程度
防止できる。しかし、焼結タ−ゲットの場合には混入を
防止することは、従来困難であった。本発明は、タ−ゲ
ット表面にイオンビ−ムあるいはレ−ザ−ビ−ムを照射
することで低減できる。差動排気装置であるため、スパ
ッタ中にこれらのビ−ムを照射しても不純物の膜中への
混入は少ない。
【0016】このように、本発明の差動排気スパッタ装
置は、コリメータを用いることにより、このようにして
形成された膜の比抵抗増加の原因は、膜の表面凹凸が大
きいこと、膜に不連続な部分があること、結晶配向性の
乱れ、膜中の不純物濃度が高いこと、膜中の応力が考え
られる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1から図8を用い
て説明する。
【0018】本実施例の差動排気スパッタ装置は、図1
に示すように、真空容器1と、真空容器1の内部空間を
成膜室10とスパッタ室11とに分離するコリメータ3
と、スパッタ室11に配置された3つのターゲットホル
ダ12a、12b、12cと、成膜室10に配置された
基板ホルダ13とを有する。3つのターゲットホルダ1
2a、12b、12cは、それぞれ内部に半径35cm
の円環状の磁石を有するマグネトロンスパッタ仕様であ
り、半径50cmのターゲット4a、4b、4cを保持
する。基板ホルダ13は、外部からの指示に応じて、タ
ーゲット4a、4b、4cのうち、いずれかに対向する
位置に基板2を保持する。基板ホルダ13は、回転駆動
装置18に連結されている。回転駆動装置18は、外部
からの指示に応じて、基板ホルダ13を回転させること
により、基板2を回転させる。さらに、基板ホルダ13
は、ターゲット4a、4b、4cとの距離を調節するた
めの位置調節装置19に連結されている。位置調節装置
19は、外部から距離の指示を受けて、基板ホルダ13
を駆動し、ターゲット4a、4b、4cとの距離を調節
する。
【0019】コリメータ3は、ターゲット4a、4b、
4cに対向する位置に、ターゲット4a、4b、4cか
ら飛来したスパッタ粒子の飛来方向を制限することによ
り配向させて、成膜室10に導くための複数の円筒状の
貫通孔14a、14b、14cを有する。貫通孔14
a、14b、14cの開口部の直径は1cmで、貫通孔
14a、14b、14cの長さ(すなわちコリメータ3
の厚さ)は10cmである。膜の配向性は、貫通孔14
a、14b、14cの長さと、開口部の直径によって決
まるが、貫通孔の長さは平均自由行程以上である場合に
は、配向性が高いことが実験により確認されている。本
実施例では、放電ガス圧1mTorrで成膜を行なうの
で、この場合の平均自由行程は約2cmとなる。このと
き、コリメータ3の厚さを変えて、配向性を調べる実験
を行なったところ、図6に示すように、コリメ−タ3の
厚さが平均自由工程以上で、膜の(111)配向性は、
向上している。そこで、本実施例は、平均自由行程より
十分に長い、10cmのコリメータ3を用いている。
【0020】また、コリメータ3の貫通孔の分布を図8
を用いて説明する。本実施例のターゲットホルダは、半
径35cmの円環状の磁石を備えたマグネトロンスパッ
タ仕様であるので、ターゲットから飛び出す単位面積あ
たりのスパッタ粒子数は図8(a)に示すように、磁石
付近のエロージョンエリアで最大となる。スパッタ粒子
は、ほぼ図8(a)の分布でコリメータ3に到達すると
考えられるので、基板2に堆積する膜の膜厚を一定とす
るためには、貫通孔14bの配置を以下のようにする。
【0021】すなわち、基板ホルダ13が貫通孔14b
に対向して基板を保持している場合の、基板2の回転軸
を中心として、コリメータ上に任意の半径の同心円を仮
想する。そして、この任意の半径の同心円上に、複数個
の貫通孔を配置する。配置した任意の半径の同心円上の
貫通孔の開口面積の総和を求める。つぎに、図8(a)
からこの同心円と同じ半径の位置のスパッタ粒子数を読
み取り、先ほどの開口面積の総和と掛け合わせて積を求
める。この積は、基板が1回転する間に、その同心円と
対応する位置にある基板2に到達するスパッタ粒子数を
表している。従って、この積が、仮想した同心円の半径
の大きさに係らず常に一定となるように、コリメータ3
のターゲット4bに対向する面に、連続的に任意の半径
の同心円を仮想しては、貫通孔14bを配置していく。
【0022】図1では、簡単のために、貫通孔14bと
して、6つの孔しか示していないが、実際には、図10
に示すように、多数の貫通孔が配置され、同心円上に位
置する貫通孔の開口面積の総和は図8(b)のような分
布となる。図8(b)からわかるように、コリメータ3
の貫通孔14bの開口面積の総和は、ターゲットホルダ
12bの磁石の位置で最も小さくなる。また、ターゲッ
ト4a、4cに対向する位置の貫通孔14a、14cに
ついても、それぞれの位置に基板ホルダが配置された場
合の回転軸を中心として、貫通孔14bと同様に配置す
る。
【0023】成膜室10には、基板2を格納する導入室
8が連結されている。成膜室10は、ターボポンプ9b
により排気される。スパッタ室11は、ターボポンプ9
aにより排気される。成膜室10およびスパッタ室11
の到達真空度は、1×10~8Torrである。この真空
度の時に、内部のガスを質量分析計によるガス分析を行
なったところ、H2OやO2のスペクトルは観察されなか
った。コリメータ3は、スパッタ時の成膜室10の真空
度を、スパッタ室11の真空度よりも一桁以上低ガス圧
にすることが可能である。即ち、本実施例の装置を用い
ると放電ガス圧が1mTorr台である場合、基板側真
空度を5×10~5Torr以下にすることが可能であ
る。
【0024】成膜室10には、磁界中で成膜を行なうた
めの磁界発生手段として、10Oe以上500 Oe以
下の磁界を発生可能なコイル7が配置されている。ま
た、さらに、成膜中の膜に対し電子線を照射する電子線
照射装置5と、膜による反射電子線回折像を受ける蛍光
板15a、15b、15cが配置されており、反射電子
線回折装置(以下、RHEEDと略す)を構成してい
る。磁界中で成膜を行なっているときに、反射電子線回
折像を観察する場合には、磁界によって電子線が曲げら
れるため、回折像を観察する蛍光板15a、15b、1
5cを複数枚配置している。蛍光板15a、15b、1
5cの光量は、測光計20により測定される。さらに、
成膜室10には、成膜中の膜にイオンビームを照射する
ためのイオンガン6が備えられている。イオンガン6に
電圧を付加する電圧付加装置は、RHEEDの測光計2
0の出力と連動している。具体的には、蛍光板15a、
15b、15cのRHEEDパタ−ンが表面凹凸のある
ことを示す透過型パタ−ンとなったことを測光計20が
検出した場合には、イオンガン6に電圧が付加され、ビ
−ム照射が始まるよう構成されている。また、成膜室1
0には、不純物ガスを吸着するために、液体窒素を内部
に貯蔵するシュラウド21が配置されている。
【0025】導入室8には、基板2を前もって加熱処理
するための抵抗線加熱装置16が搭載されている。ま
た、スパッタ室11には、ターゲット4a、4b、4c
の表面に出力100mJのレーザ光を照射するためのH
e−Neレーザ17が搭載されている。
【0026】つぎに、本実施例の差動排気スパッタ装置
を用いて、比抵抗の小さいNiFe膜を製造する方法を
説明する。
【0027】ターゲット4bには、80%Ni20%F
e合金タ−ゲットを固定する。基板2にはガラス基板を
用いる。まず、コリメ−タ3によって仕切られた成長室
1およびスパッタ室11をそれぞれ独立したターボポン
プ9b、9aによって排気する。シュラウド21内に液
体窒素を充填し、成膜室10内のArや酸素、水分及び
浮遊ガス分子を吸着させる。導入室8において、基板2
を、抵抗線加熱装置16で約500℃まで加熱し、基板
2上の吸着ガスを除去する。また、He−Neレ−ザ1
7から、NiFeタ−ゲット4bに対して、出力100
mJのレーザ光を照射し、タ−ゲット表面の吸着ガスや
タ−ゲット中の酸素やArを除去する。
【0028】次に、スパッタ室11に、Arガスを流し
込み、1mTorrのガス圧で放電させる。この時、基
板側の真空度は5×10~5Torrである。回転駆動装
置18を駆動して、基板2を回転させる。コイル7によ
り、基板2の面内に100Oeの磁界を印加し、磁気異
方性を付加する。ターゲット4bから飛来したスパッタ
粒子は、コリメ−タ3の平均自由行程より長い貫通孔1
4bを通過することにより、飛来方向を制限されて配向
し、基板2に到達する。成膜中は、RHEEDにより膜
表面の構造を観察し、蛍光板15a、15b、15cの
RHEEDパタ−ンが表面凹凸のあることを示す透過型
パタ−ンとなった場合には、イオンガン6が連動して、
Arのラジカルビ−ムの照射が始まる。作成中の膜に対
し、イオンガン6よりArのラジカルビ−ムを照射する
と、図7に示すように、5nmのNiFe膜の場合、膜
の比抵抗はArのラジカルビ−ムの出力が大きいほど減
少する傾向にあり、これは膜の表面凹凸がビ−ムによっ
て少なくなるためと考えられる。
【0029】また、放電中も、NiFeタ−ゲット4b
にHe−Neレ−ザ17からレーザ光を照射する。これ
は、ターゲット4bが焼結体ターゲットである場合に、
特に有効であり、内部に含まれている不純物ガスを取り
除くことができる。これにより、膜の高純度化ができ
る。イオンマイクロアナライザ法(IMA)で分析した
NiFe膜中の酸素量と、レ−ザ17の出力との関係を
図4に示す。膜中酸素量は、レ−ザ17の出力の増加と
ともに減少していることがわかる。
【0030】このようにして作成した各膜厚のNiFe
膜の比抵抗を図2に示す。白丸がコリメ−タを使用しな
い従来の装置で作製した場合であり、黒丸が本実施例の
装置で作製した場合である。本実施例の装置で作製した
膜の比抵抗は小さく、作成した膜厚1000オングスト
ローム以下の範囲では25μΩcm以下を示した。これ
らの膜をX線回折で調べると、図6のように、(11
1)面の強度が(200)の強度の50倍以上の配向性
を示した。また、膜中のArガス濃度は0.1%以下と
低かった。さらに、膜表面の凹凸を電子顕微鏡によって
観察すると図3に示すように、本実施例で作成したNi
Fe膜の場合、表面の凹凸は20nm以下に押さえら
れ、コリメ−タなしの従来の装置で作製した膜に比べ、
表面凹凸が小さいことが分かる。図3には、膜厚100
オングストロームまでしか示していないが、膜厚が10
0オングストロームより厚くなり、1000オングスト
ロームに達した場合でも、表面の凹凸は、常に20nm
以下に押さえられ、膜厚の増加とともに凹凸が次第に減
少する傾向にあった。これはコリメ−タ3によってスパ
ッタ粒子が膜の成長方向にそろうために基板面に傾いた
方向には粒成長しにくくなり、成長面がそろう結果であ
ると考えられる。これらのNiFe膜の磁気抵抗変化率
は、図5に示すように2.5%以上であり、10オング
ストロームでも2.6%である。同様の条件でCoNi
Fe(Co50−Ni30−Fe20at%)の膜を作
成した結果、膜の磁気抵抗変化率は4%以上となり、こ
れらの膜は磁気抵抗効果素子に適用できる。
【0031】本実施例で作製した膜厚200オングスト
ロームのNiFe膜を磁気抵抗効果膜として磁気抵抗効
果型磁気ヘッドに用いた場合、磁気抵抗変化率を2.5
%(従来1.7%)以上にすることができるので、磁気
抵抗効果型磁気ヘッドの出力を従来の1.5倍以上に向
上させることができる。磁気ヘッドの出力を向上させた
場合には、従来より高密度に記録された記録媒体を読み
取ることができるので、本実施例で作製した磁性膜を用
いることにより、高記録密度用磁気抵抗効果型磁気ヘッ
ドを製造することができる。
【0032】このように、本実施例の差動排気スパッタ
装置は、膜が成長する基板2とタ−ゲット4bとの間に
コリメ−タ3を配置し、スパッタ粒子がランダムに基板
2上に到達するのを防止する。また、RHEED及びイ
オンガン6により、膜の凹凸はさらに押さえられる。従
って、成長初期でも凹凸の少ない膜が得られるため、2
00オングストローム以下の膜厚で、連続平滑が要求さ
れる膜作製に適用できる。また、基板2側とタ−ゲット
4b側を独立に排気することにより、成膜室10の真空
度をスパッタ室11の真空度よりも低くできる。この差
動排気およびレーザ5によるターゲットの高純度化およ
びシュラウド21による水分及び浮遊ガス分子を吸着に
より、膜中に存在する不純物は、低減される。このよう
に、膜の凹凸および不純物の低減により、膜の比抵抗は
小さくなる。
【0033】また、本実施例のようなマグネトロンスパ
ッタ装置では、長時間ターゲットを使用すると、エロー
ジョンの進行による磁石部分のスパッタ粒子数が多くな
り、分布が変化する。これにより、膜厚分布が悪くな
り、表面の凹凸が大きくなる可能性がある。しかし、エ
ロージョンの進行による膜厚分布の変化は、通常数%以
下であるので、図3に示すように、膜厚100nm以上
の膜であれば、膜凹凸は、エロージョンによる膜厚の分
布と、表面の凹凸とを加えてもを膜厚の10%以内に押
させることができるので、磁気抵抗効果型磁気ヘッド等
に用いる場合には、問題とならない。エロージョンによ
る、膜圧分布を低減するには、エロージョンに対応する
部分の貫通孔の開口面積の総和の小さいコリメータを数
種類予め準備しておき、エロージョンの進行とともに、
適するコリメータに交換することで対処できる。
【0034】本発明のスパッタリング装置は膜の表面を
平滑に保ったまま膜形成が可能であるため多層構造の膜
形成に有効である。例えば、NiFeとCuの積層膜を
本実施例のスパッタ装置を用いて作製した場合(基板:
ガラス基板、基板付近の放電ガス圧5×10~4Tor
r、成長速度1nm/s、基板温度200℃)、NiF
eとCuは、1nm以上の膜厚で連続平滑膜となる。N
iFe1nmとCu1nmを積層した100nmの多層
膜は、磁気抵抗変化率が10%以上になるので、巨大磁
気抵抗効果を有する磁性多層膜となる。この多層膜を用
いて、さらに高性能な磁気抵抗効果型磁気ヘッドが実現
できる。
【0035】また、同様な条件を用いて、Al23やS
iO2膜を作製した場合、膜厚1nm以上で連続平滑膜
が得られるので、これを絶縁膜として用いれば、配線や
インダクティブヘッドのギャップ材料として有効であ
る。また、各種電極材料も本装置の使用により、薄い膜
厚で低比抵抗膜を作製できるため、電流密度を高く設定
できエレクトロマイグレ−ションの小さい電極を作製で
きる。
【0036】膜表面を平滑にするためには膜成長による
不均一な結晶粒の成長を抑える必要がある。本実施例で
は、イオンガン6からイオンビ−ムを膜表面に照射する
ことで不均一な結晶粒の成長を低減させたが、イオンガ
ン6の代わりにレ−ザを配置し、レーザビームを照射し
ても同様の効果が得られる。
【0037】また、本実施例では、抵抗線加熱装置16
により基板を加熱し、吸着原子を除去したが、これに限
らず、加速電圧100eV程度のイオンガンによるスパ
ッタクリ−ニングやレ−ザ−ビ−ム照射により、吸着原
子の除去が可能である。イオンガンによるスパッタクリ
−ニングやレ−ザ−ビ−ム照射は、基板表面凹凸の低減
の効果もある。同様に、ターゲット4a、4b、4cの
クリーニングを行なうために、レーザ5の代わりにイオ
ンガンを配置してもよい。
【0038】また、上記実施例では、ターゲット4a、
4b、4cのクリーニングを行なうために、レーザ5を
配置しているが、図9に示すような方法を用いて、ター
ゲット内の不純物ガス等を除くこともできる。図9に示
した装置は、スパッタ室11内に、ターゲット4a、4
b、4cにそれぞれ平行に、第2のターゲットホルダ2
2a、22b、22cに有する。また、この第2のター
ゲットホルダ22a、22b、22cを180度回転さ
せて、ターゲット4a、4b、4c上に重ねるための駆
動手段23が配置されている。
【0039】図9のスパッタ装置においては、真空排気
およびArガスの導入後放電させ、ターゲット4a、4
b、4cからとびだしたスパッタ粒子を、第2のターゲ
ットホルダ22a、22b、22cに堆積させ、膜24
a、24b、24cを形成する。つぎに、駆動手段23
は、第2のターゲットホルダ22a、22b、22cを
180度回転させて裏返した後、図9(b)ように、タ
ーゲットターゲット4a、4b、4c上に重ねる。この
時、第2のターゲットホルダ22a、22b、22c
と、ターゲットホルダ12a、12b、12cが電気的
に接触するようにする。つぎに、第2のターゲットホル
ダ22a、22b、22c上の膜24a、24b、24
cを新たなターゲットとして放電させ、基板2上に成膜
する。
【0040】このように、ターゲット4a、4b、4c
を一旦スパッタして形成した膜をターゲットすること
で、ターゲット4a、4b、4c内に含まれていたガス
状の不純物を取り除くことができるので、高純度化する
ことができる。この装置は、焼結によって形成された焼
結体ターゲット4a、4b、4cである場合、特に有効
である。また、3つのターゲット4a、4b、4cがこ
となる元素のターゲットである場合には、一度にスパッ
タすると、元素混入しあうので、1つづつ行なう。 さ
らに、本実施例のスパッタ装置における比抵抗の小さい
膜の成長メカニズムについてまとめる。一般にスパッタ
リング法で作製した膜の成長様式は核の発生、成長、核
の合体による島の形成、島の合体を経て連続膜となる。
これらの成長過程と膜厚の対応は材料及び膜形成条件に
より異なる。比抵抗の小さい膜を成長させるには、ピン
ホール等の不連続点がない連続膜である必要がある。特
に素子が膜の積層体である場合には膜が連続膜になって
いない場合、積層構造自体不安定となる。また膜が連続
膜になっていても、膜表面に凹凸がある比抵抗が高くな
るだけでなく、積層構造をもった素子の形成も困難とな
る。
【0041】連続平滑膜をスパッタ法で作製するには以
下の手段が考えられる。即ち、膜成長する基板側とタ−
ゲット側の間にコリメ−タを設置し、両側をそれぞれ独
立に真空引きすることにより、膜中への放電ガスの混入
を抑え、更にコリメ−タによってスパッタ粒子の飛来方
向を制御することで膜の成長方位面を一定にすることで
膜成長表面を平滑にする。
【0042】膜成長の様式は、基板材料と基板の凹凸に
影響を受ける。そこで基板の表面処理法が重要である。
基板表面処理法としてイオンガンによるスパッタクリ−
ニング、レ−ザ−ビ−ム及び抵抗線加熱による表面凹凸
の低減と吸着原子の除去が有効である。これらの基板が
清浄か否か確認するためには反射電子線回折や比抵抗の
成長室での測定が有効である。特に、反射電子線回折法
では回折パタ−ンを解析することにより表面の結晶構造
や原子配列に関する知見を得ることができる。
【0043】また上記コリメ−タを用いた場合、コリメ
−タの形状を変えることで膜の成長過程を変えることが
でき、その変化の様子を反射電子線回折像の観察によっ
て確認できるばかりでなく、回折像の情報によってシャ
ッタ−や放電ガス圧、スパッタ速度等の膜作製条件を即
時に制御可能となる。
【0044】また、膜が磁性体の場合には基板に磁界を
印加しながら膜形成が可能である。マグネトロンスパッ
タ法の場合、タ−ゲット側からの洩れ磁界によって磁性
膜の磁気異方性が変化する。洩れ磁界とコイルによる磁
界の強さを制御するために基板とタ-ゲット間距離を可
変でき、コリメ−タをタ−ゲットと基板の間に置く。コ
リメ−タの設置は基板上の膜厚分布に影響する。基板上
に成長する膜表面の膜厚分布を一定にするために基板あ
るいはコリメ−タのどちらか一方を回転させることが有
効である。
【0045】スパッタ室中雰囲気の不純物を低減するた
めに膜形成室中に液体窒素のシュラウドを設置すること
により、高純度の連続膜を作製できる。タ−ゲット表面
は吸着ガス原子で覆われており、部分的に酸化膜が成長
している。このタ−ゲットを用いてスパッタするとタ−
ゲット表面に吸着あるいは結合していたガス原子がタ−
ゲットを構成している原子と共に膜中に混入する。そこ
でタ−ゲット中の不純物や吸着ガス低減するためにタ−
ゲット材料にレ−ザ−あるいは、イオンビ−ムを膜形成
前に照射することにより高純度の薄膜を作成することが
可能なスパッタリング装置が膜の比抵抗を小さくするた
めには有効である。
【0046】
【効果】上述のように、本発明によれば、膜の配向性を
高め、表面の凹凸を減少させることにより、比抵抗の低
い薄膜を形成することのできるスパッタ装置が提供され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のスパッタリング装置の
(a)要部断面図、(b)(a)図のb−b断面図。
【図2】図1のスパッタ装置で製造したNiFe膜の、
比抵抗と膜厚との関係を示すグラフ。
【図3】図1のスパッタ装置で製造したNiFe膜の、
表面凹凸と膜厚との関係を示すグラフ。
【図4】図1のスパッタ装置で成膜したNiFe膜の、
膜中酸素量とレーザ17の出力との関係を示すグラフ。
【図5】図1のスパッタ装置で成膜したNiFe膜およ
びCoNiFe膜の、磁気抵抗変化率と膜厚との関係を
示すグラフ。
【図6】図1のスパッタ装置において、コリメータ3の
厚さを変えて成膜したNiFe膜の、配向とコリメータ
3の厚さとの関係を示すグラフ。
【図7】図1のスパッタ装置で成膜したNiFe膜の、
比抵抗とイオンガン6の出力との関係を示すグラフ。
【図8】図1のスパッタ装置において、(a)ターゲッ
トのスパッタ粒子数の分布(b)コリメータの貫通孔の
開口面積の総和の分布を表すグラフ。
【図9】本発明の別の実施例のスパッタ装置の作用を示
す作用説明図。
【図10】図1のスパッタリング装置のコリメータの貫
通孔の分布を示す上面図。
【符号の説明】
1…成膜室、2…基板、3…コリメータ、4a、4b、
4c…ターゲット、5…電子線照射装置、6…イオンガ
ン、7…コイル、8…導入室、9…排気系、10…成膜
室、11…スパッタ室、12a、12b、12c…ター
ゲットホルダ、13…基板ホルダ、14a、14b、1
4c…貫通孔、15a、15b、15c…蛍光板、16
…抵抗線加熱装置、17…He−Neレーザ、18…回
転駆動装置、19…位置調節装置、20…測光計、21
…シュラウド、22a、22b、22c…第2のターゲ
ットホルダ、23…駆動手段、24a、24b、24c
…膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 克朗 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 瀬戸山 英嗣 茨城県日立市国分町一丁目1番1号 株式 会社日立製作所国分工場内 (72)発明者 佐野 雅章 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 星屋 裕之 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 高橋 宏昌 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空容器と、前記真空容器の内部空間を成
    膜室とスパッタ室とに分離し、それぞれの空間を異なる
    真空度に保持するための真空容器分離手段と、前記スパ
    ッタ室に配置されたターゲットホルダと、前記成膜室に
    配置された基板ホルダとを有する差動排気スパッタ装置
    において、 前記分離手段は、前記ターゲットホルダに保持されたタ
    ーゲットから飛来したスパッタ粒子の飛来方向を制限し
    て、前記成膜室に導くための複数の貫通孔を有するコリ
    メータであることを特徴とする差動排気スパッタ装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記基板ホルダを、前
    記ターゲットホルダおよび前記コリメータに対して相対
    的に回転させるための回転手段をさらに有することを特
    徴とする差動排気スパッタ装置。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記コリメータを、前
    記基板ホルダおよび前記ターゲットホルダに対して相対
    的に回転させるための回転手段をさらに有することを特
    徴とする差動排気スパッタ装置。
  4. 【請求項4】請求項2または3において、前記回転手段
    の回転軸を中心とする前記コリメータ上の任意の半径の
    同心円上に位置する貫通孔について、その開口面積を総
    和したものと、前記コリメータの前記同心円の位置に飛
    来する単位面積あたりのスパッタ粒子数との積は、前記
    同心円の半径の大きさに係らず常に一定であることこと
    を特徴とする差動排気スパッタ装置。
  5. 【請求項5】請求項2または3において、前記ターゲッ
    トホルダは、前記回転手段の回転軸を中心とする半径a
    の同心円状に配置された、保持するターゲットに磁界を
    印加するための第1の磁界発生手段をさらに有し、 前記回転手段の回転軸を中心とする前記コリメータ上の
    任意の半径の同心円上に位置する貫通孔について、その
    開口面積を総和したものは、前記コリメータ上に仮想し
    た同心円の半径が、前記第1の磁界発生手段の半径aと
    等しい場合に最も小さいことを特徴とする差動排気スパ
    ッタ装置。
  6. 【請求項6】請求項1において、前記コリメータの貫通
    孔の長さは、前記スパッタ室における前記スパッタ粒子
    の平均自由行程より長いことを特徴とする差動排気スパ
    ッタ装置。
  7. 【請求項7】請求項1において、前記基板ホルダに保持
    された基板または前記基板上に成膜された膜の表面を処
    理するために、イオンビーム発生手段およびレーザビー
    ム発生手段および加熱ヒータのうち少なくともいずれか
    有することを特徴とする差動排気スパッタ装置。
  8. 【請求項8】請求項1において、前記ターゲットホルダ
    に保持されたターゲットの表面を処理するために、イオ
    ンビーム発生手段およびレーザビーム発生手段のうち、
    少なくともいずれか有することを特徴とする差動排気ス
    パッタ装置。
  9. 【請求項9】請求項1において、前記基板ホルダに保持
    された基板に磁界を印加するための第2の磁界発生手段
    をさらに備えることを特徴とするスパッタ装置。
  10. 【請求項10】請求項1において、前記基板ホルダに保
    持された基板上に成膜された膜の表面の構造を評価する
    ために、電子線回折装置をさらに備えることを特徴とす
    る差動排気スパッタ装置。
  11. 【請求項11】請求項1において、前記基板ホルダと前
    記ターゲットホルダとの距離を調節するための距離調節
    手段をさらに有することを特徴とする差動排気スパッタ
    装置。
  12. 【請求項12】請求項1において、前記成膜室中の不純
    物を低減するためのシュラウドを、前記成膜室にさらに
    備えることを特徴とする差動排気スパッタ装置。
  13. 【請求項13】真空容器と、ターゲットを保持し電圧を
    印加するための第1のターゲットホルダと、前記ターゲ
    ットに対向して基板を保持するための基板ホルダとを有
    するスパッタ装置において、 前記第1のターゲットホルダと前記基板ホルダとの間に
    前記第1のターゲットホルダと対向するように保持され
    て、前記第1のターゲットホルダの保持するターゲット
    から飛散したスパッタ粒子を堆積させるための第2のタ
    ーゲットホルダと、 前記スパッタ粒子の堆積した第2のターゲットホルダを
    反転させ、前記第1のターゲットホルダ上に載置する駆
    動手段とを有することを特徴とするスパッタ装置。
  14. 【請求項14】強磁性元素を含むターゲットをスパッタ
    リングし、 前記ターゲットから飛来したスパッタ粒子を、コリメー
    タの貫通孔を通過させることにより、飛来方向を制限し
    て、 この配向したスパッタ粒子を基板上に堆積させることを
    特徴とする磁性膜製造方法。
  15. 【請求項15】請求項14において、前記コリメータの
    貫通孔の長さは、前記スパッタ粒子の平均自由行程より
    長いことを特徴とする磁性膜製造方法。
  16. 【請求項16】強磁性元素を含む粒子を焼結することに
    より製造した焼結ターゲットに対し、イオンビームまた
    はレーザビームを照射し、 照射後連続して前記焼結ターゲットをスパッタリングす
    ることを特徴とする磁性膜製造方法。
  17. 【請求項17】基板と、前記基板上に、磁気抵抗効果を
    有する磁気抵抗効果膜と、前記磁気抵抗効果膜に電流を
    流すための一対の電極とを有する磁気抵抗効果型磁気ヘ
    ッドにおいて、 前記磁気抵抗効果膜の表面の凹凸は、膜厚に対して10
    %以内であることを特徴とする磁気抵抗効果型磁気ヘッ
    ド。
  18. 【請求項18】基板と、前記基板上に、磁気抵抗効果を
    有する磁気抵抗効果膜と、前記磁気抵抗効果膜に電流を
    流すための一対の電極とを有する磁気抵抗効果型磁気ヘ
    ッドにおいて、 前記磁気抵抗効果膜は、前記磁気抵抗効果膜を構成する
    結晶粒のうち、隣合った結晶粒同士が接触している連続
    膜であることを特徴とする磁気抵抗効果型磁気ヘッド。
JP4246717A 1992-09-16 1992-09-16 スパッタリング装置及び磁性膜作製法 Pending JPH0693439A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1996008817A1 (en) * 1994-09-12 1996-03-21 Materials Research Corporation Modification and selection of the magnetic properties of magnetic recording media through selective control of the crystal texture of the recording layer
JP2002520877A (ja) * 1998-07-14 2002-07-09 エーケーティー株式会社 半導体とその他の薄膜の視準スパッタリング

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WO1996008817A1 (en) * 1994-09-12 1996-03-21 Materials Research Corporation Modification and selection of the magnetic properties of magnetic recording media through selective control of the crystal texture of the recording layer
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