JPH0692639A - 活性化二酸化マンガンおよびその製造方法 - Google Patents
活性化二酸化マンガンおよびその製造方法Info
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Abstract
化マンガンを提供すること。 【構成】 球状の、平均粒径が0.1 〜5μm で表面に無
数の突起を有する、比表面積(BET値)が50m2/g以上
である活性化二酸化マンガン、この二酸化マンガンを、
鉄マンガン合金の溶湯に酸素または酸素を含むガスを吹
きつけることによって生成する微細なほぼ球状のマンガ
ン酸化物に、塩酸等を加えて、Mn2+成分および他の不純
物成分を溶解・除去することによって製造する。
Description
およびそれの製造方法に関するものであって、比表面積
が大きく活性な二酸化マンガンについての提案である。
比表面積の大きい特長を生かして、下記の用途に用いら
れる。 空気浄化用の吸着剤…メルカプタン、アミン類等の悪
臭の除去用吸着剤、二酸化硫黄等有害な気体の吸着剤と
しての効果がある。 有害金属類の吸着剤…Hg, Cr, Pb等の重金属水溶液か
ら、これらの金属を除去するための吸着剤として有効で
ある。 有価金属類の吸着剤…地熱水等や海水等に含まれるL
i, Au等有価金属回収のための吸着剤として有効であ
る。 特殊気体の酸化剤…トリメチルアミン等、特殊なガス
を酸化するのに有効である。 その他…電池用原料、フェライト用原料、触媒等、一
般に二酸化マンガンが使われる用途に有効である。
方法としては、硫酸マンガン液を電解する方法、酸化マ
ンガンを酸素の存在下で加熱する方法、硝酸マンガンを
加熱する方法などが知られている。しかし、これらの従
来方法は、単に二酸化マンガンを得ることに主眼があ
り、機械的な粉砕や酸化加熱等の処理を経て製造されて
いるために、微粉化が難しく製品粒度に限界があり、ま
た、粒子表面を複雑な形状に加工することも不可能であ
った。その結果として、比表面積(BET値)が30〜40
m2/g程度のものが限度とされていた。
従来技術として、特開昭63−210029号公報では、フェロ
マンガン溶湯に酸素を吹きつける方法を提案している。
ただし、この方法の下で製造された酸化マンガンは、四
三酸化マンガン(Mn3O4)が主体であり、二酸化マンガン
(MnO2) ではない。そこで、従来、酸化マンガン(Mn
3O4) を酸化性雰囲気中で加熱処理することにより、二
酸化マンガンにする方法も考慮されてきたが、この方法
では、粒子表面の形状にはあまり変化がなく、粒度的に
は満足できても、比表面積(BET値)はせいぜい1〜
5m2/g程度の改善にしかならないことが判った。
では、微細でしかも粒子の表面に無数の突起を有する比
表面積の大きな二酸化マンガンを製造することができな
かった。本発明の目的は、特殊なガスや重金属類等の吸
着剤として好適な、いわゆる粒度が小さくて比表面積が
大きい活性な二酸化マンガンおよびその製造方法を提供
することにある。
明は、次の事項を要旨構成とする二酸化マンガン、すな
わち、平均粒径:0.1 〜5μm の主として球状の、しか
も表面に無数の突起を有する比表面積(BET値)が50
m2/g以上である活性化二酸化マンガンと、その製法とし
て、鉄マンガン合金の溶湯に酸素又は酸素を含むガスを
吹きつけることによって生成する微細なほぼ球状のマン
ガン酸化物に、塩酸、硫酸、硝酸、酢酸および弗酸のい
ずれか少なくとも1種以上の酸を加え、Mn2+成分及び他
の不純物成分を溶解・除去することを特徴とする活性化
二酸化マンガンの製造方法とを提案する。
転炉にて高炭素フェロマンガンから中・低炭素フェロマ
ンガンを溶製する際に発生する酸化マンガンなどを原料
とし、この酸化マンガン原料を、硫酸等の酸によってMn
2+成分および不純物成分等を溶解・除去することによっ
て得られるものである。即ち、このような原料を使って
製造される本発明にかかる二酸化マンガンは、発明者ら
が調査し測定したところによれば、製造条件にかかわら
ず出発原料の性状に依存して、常に二酸化マンガンを主
成分とし、平均粒径が0.1 〜5μm で、表面に無数の突
起を有するほぼ球状で、しかもその比表面積(BET
値)が50m2/g以上の球状微粉が得られる。
“活性化二酸化マンガン”は、上記したように、フェロ
マンガン溶湯に酸素または酸素を含むガスを吹きつけて
生成する酸化マンガンを出発原料として使用する。この
ような原料を用いる理由は、この酸化マンガン原料は、
平均粒径が0.1 〜5μm の極めて微細な球状粒子である
こと、そして、主成分が四三酸化マンガンであるため
に、酸で処理したときに全Mn分に対し約2/3 相当のMn2+
成分のみが溶解し、Mn4+成分が無数の突起を有する粒子
となって残る性質を有するからである。即ち、このこと
によって二酸化マンガンの比表面積が大きなものになる
のである。しかも、もともと微粉であることから、粉砕
工程が不要になるため、不純物の混入するおそれもなく
高純度のものが製造できる。
は、1wt%以上で、酸化マンガンと等モル以上の重量の
塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、弗酸であればいずれも使用が
可能であり、1種類あるいは2種類以上を混合して用い
ても良く、その濃度も任意に選択できる。この酸処理に
ついては、常温常圧下で1時間程度、好ましくは50℃以
上で4時間以上行う。そして、この酸処理後は、濾過を
したり、さらにアルカリ溶液で中和してもよい。
た酸化マンガン250gに、23%硫酸1250gを徐々に添加
し、攪拌しながら60℃で4時間加熱した後、濾過を行な
った。この濾過後の不溶物に対し、さらにもう一度、23
%硫酸1250gを添加し、同様の操作を繰り返した後、不
溶物をアルカリ溶液で中和し、再び、濾過、洗浄して12
0 ℃で乾燥した。このようにして得られた活性化二酸化
マンガン粉末の、化学成分を表1に、粒度分布を表2
に、そして比重および比表面積(BET値)を表3に示
す。また、原料の酸化マンガンと、ここで得られた活性
化二酸化マンガンの電子顕微鏡写真(×20000)をそれぞ
れ、図1及び図2に示す。
ンガンは、超微粒子表面に無数の突起を有しているため
に、比表面積が大きく、それ故に、脱臭等の空気浄化、
重金属を含む廃水の無害化処理、地熱水あるいは海水か
らのLi, Au等有価金属の回収、その他一般に吸着剤が有
効な分野、及び一般に二酸化マンガンが有効な分野に好
適に用いられる。しかも、出発原料としてフェロマンガ
ン溶製時に生成する酸化マンガンを使用することから製
造も極めて容易である。
写真である。
鏡写真である。
Claims (2)
- 【請求項1】 平均粒径:0.1 〜5μm の主として球状
の、しかも表面に無数の突起を有する比表面積(BET
値)が50m2/g以上である活性化二酸化マンガン。 - 【請求項2】 鉄マンガン合金の溶湯に、酸素または酸
素を含むガスを吹きつけて溶製する際に生成する微細
な, ほぼ球状のマンガン酸化物に、塩酸、硫酸、硝酸、
酢酸および弗酸のいずれか少なくとも1種以上の酸を加
え、Mn2+成分および他の不純物成分を溶解・除去するこ
とを特徴とする活性化二酸化マンガンの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04267886A JP3138548B2 (ja) | 1992-09-11 | 1992-09-11 | 吸着剤用活性化二酸化マンガンおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0692639A true JPH0692639A (ja) | 1994-04-05 |
JP3138548B2 JP3138548B2 (ja) | 2001-02-26 |
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Family Applications (1)
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JP04267886A Expired - Lifetime JP3138548B2 (ja) | 1992-09-11 | 1992-09-11 | 吸着剤用活性化二酸化マンガンおよびその製造方法 |
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Country | Link |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2005263615A (ja) * | 2004-02-19 | 2005-09-29 | Japan Science & Technology Agency | 酸化マンガン担持マンガン化合物粉末、酸化マンガンナノ微粒子凝集体粉末及びその製造方法、並びに金属吸着酸化マンガン担持マンガン化合物粉末及び金属吸着酸化マンガンナノ微粒子凝集体粉末 |
JP2011256105A (ja) * | 2004-02-19 | 2011-12-22 | Japan Science & Technology Agency | H+型酸化マンガン担持炭酸マンガン粉末の製造方法及びh+型酸化マンガンナノ微粒子凝集体粉末の製造方法 |
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KR101619084B1 (ko) * | 2014-09-12 | 2016-05-11 | 두선산업 주식회사 | 기능성 슬림형 포장박스 |
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-
1992
- 1992-09-11 JP JP04267886A patent/JP3138548B2/ja not_active Expired - Lifetime
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