JPH0692423B2 - メタレートアニオンの有桟塩及びその製造方法 - Google Patents

メタレートアニオンの有桟塩及びその製造方法

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JPH0692423B2 JP60501556A JP50155685A JPH0692423B2 JP H0692423 B2 JPH0692423 B2 JP H0692423B2 JP 60501556 A JP60501556 A JP 60501556A JP 50155685 A JP50155685 A JP 50155685A JP H0692423 B2 JPH0692423 B2 JP H0692423B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は有機メタレート含有化合物に関する。本発明の
化合物は少なくとも1つの環式アルキレンジオキシ部分
を有するメタレートアニオンの有機塩である。メタレー
トアニオンは酸素が結合した多価金属元素のアニオンで
あるとみなされる。これらの化合物は液体または蒸気の
いずれかとしての水との接触によるアルキレングリコー
ルの製造に有用である。
金属および有機物含有部分を有する化合物の概論 種々の有機メタレートが開示されてきた。例えば、米国
特許第4,217,292号(Kroenke,1980年8月12日発行)に
は、本質的に酸のないかつ酸の水溶性アンモニウムおよ
び/または金属塩を含有する水性媒体中で三酸化モリブ
デンとアミンとを反応させることによつて製造されるモ
リブデン酸アミンが記載されている。もつと最近では、
米国特許第4,406,837号;第4,406,838号;第4,406,839
号および第4,406,840号(Kroenk,すべて1983年9月27日
発行)は有機基含有アンモニウムおよびアミンモリブデ
ートを開示した。米国特許第4,406,837号では、酸性の
水性媒体中で重モリブデン酸アンモニウムとメチルトリ
カプリルアンモニウムクロリドとを反応させることによ
つてメチルトリカプリルアンモニウムモリブデートを製
造している。米国特許第4,406,838号では、酸性の水性
媒体中で重モリブデン酸アンモニウムとトリオクチルア
ミンとを反応させることによつてトリオクチルアンモニ
ウムモリブデートを製造している。米国特許第4,406,84
0号では、酸性の水性媒体中で重モリブデン酸アンモニ
ウムとトリ(トリデシル)アミンとを反応させることに
よつてトリ(トリデシル)アンモニウムモリブデートを
製造している。米国特許第4,406,839号には、モリブデ
ン酸アミンを製造する方法が開示されており、この方法
では、2液相反応混合物を用いる。水性相には、モリブ
デン反応物(例えば、三酸化モリブデン、モリブデン酸
またはその塩)が溶液状で存在し、非混和性有機相に
は、アミンまたはアミン塩反応物(例えば、第一、第二
又は第三アミンあるいは第四級アンモニウム塩)が溶解
されているかあるいは溶解されることになる。モリブデ
ン酸アミンは有機相に溶解される。反応混合物には、好
ましくは無機酸を添加する。
米国特許第4,412,956号(Abramson等,1983年11月1日発
行)には、触媒として記載されている塩基性窒素化合物
の存在下で五酸化バナジウムとアルキルアルコートとを
反応させることによつてアルキルバナデートを製造する
方法が開示されている。開示されている塩基性窒素化合
物としては、アンモニアおよびアンモニウム化合物、ア
ミン、ホルムアミド化合物、尿素、ピリジン、グアニジ
ンカーボネート等がある。
A.Martinsen等は、Acta Chemica Scandinavica(A31(1
977年)第8巻)の645〜650頁の「プリパレーシヨン・
アンド・プロパテイーズ・オブ・サム・ビス(トリフエ
ニルホスフイン)イミニウム・ソルト、〔(Ph3P)2N〕
X」に、相応のクロリド塩および所望のアニオンのアル
カリ金属塩を用いる温水性反応媒体からの沈澱によるビ
ス(トリフエニルホスフイン)イミニウム塩の製造を述
べている。これらの著者によつて開示された種々のアニ
オンには、クロメート、サルフエート、ニトレートおよ
びニトライトがある。
先に開示された化合物は種々の実用性を有するものとみ
なされていた。例えば、Kroenkeによつて開示されたモ
リブデートは塩化ビニルポリマー組成物用の防煙性添加
剤であると述べられている。
有機モリブデン化合物は、例えば、あるエチレン性不飽
和化合物の酸化、例えば、あるオレフイン化合物のエポ
キシ化のための触媒として提案された。例えば、米国特
許第3,668,227号(1972年6月6日発行)においては、
有機モリブデン化合物、例えば、モリブデンアセチルア
セトンと、隣位水酸基を有する有機物質とを反応させる
ことによつてモリブデンアルキレン−ジオキシ誘導体を
製造している。有機モリブデン化合物は下記の一般式を
有するものであると特許権者が述べている。
(上記式中、R1,R2,R3およびR4の各々は水素、炭素数
1〜10個のヒドロカルビル、−C(O)R,−NO2であ
り、あるいはR1とR4、またはR2とR3は2価炭化水素基を
形成し得る) また、米国特許第3,991,090号(1976年11月9日発行)
を参照のこと。
米国特許第3,480,563号には可溶性有機モリブデン含有
触媒が開示されており、これらの触媒は、三酸化モリブ
デンと、オクタノール−1などの一価の第1飽和アルコ
ール、またはジエチレングリコールモノメチルエーテル
などのポリアルキレングリコールモノアルキルエーテル
とを反応させることによつて製造させる。また、これら
の触媒はオレフインのエポキシ化に有用であると開示さ
れている。
R.A.Sheldonは、Recl.Trav.Chim.Pays-Bas,92,(1973
年)の253頁および次頁の「モリブデン−キヤタライズ
ド・エポキシデーシヨン・オブ・オレフインズ・ウイズ
・アルキル・ヒドロパーオキシド」において、Mo(VI)
−ヒドロパーオキシド錯体からオレフインへの酸素原子
の移動が有機過酸によるオレフインのエポキシ化につい
てのものと類似の環状遷移状態を経て起るオレフインの
エポキシ化機構を提案した。R.A.Sheldonは次のように
述べている。Mo(VI)へのヒドロパーオキシドの配位は
過酸化物の酸素原子を求電子性にし、それによりオレフ
イン分子による求核攻撃を容易にする。かくして、ポリ
モリブデン錯体はルイス酸として作用する。さらに、モ
リブデンを取囲む配位子の性質はルイス酸性度、従つて
反応速度に影響すべきであると述べている。Recl.Trav.Chim.Pays-Bas92(1973年)の367頁および
次頁の論文「モリデン−キヤラクタライズド・エポキシ
デーシヨン・オブ・オレフイン・ウイズ・アルキル・ヒ
ドロパーオキサイド,II.イソレーシヨン・アンド・スト
ラクチユア・オブ・ザ・キヤタリスト」において、R.A.
Sheldonは次のように述べている。エポキシ化反応中に
形成するモリブデン種は、モリブデンヘキサカルボニル
またはモリブデンアセチルアセトンのどちらを初めに用
いたかどうかにかかわらず、Mo(VI)ジオール錯体であ
り、すなわち、ジオール錯体はヒドロパーオキシドの存
在下でエポキシドとの反応を介してその場で形成され
る。これらのジオール錯体は下記の構成を有するものと
して表わされる。
ルーマニア特許第76,785号(1981年5月30日発行ケミ・
アブP9:121790K,1983年)において、C.L.G.Huchはアル
ケンのエポキシ化用の触媒としてジオキソモリブデン
ビス(1,2−プロパンジオレート)を開示している。開
示された製造は芳香族炭化水素反応媒体中におけるモリ
ブデン酸と1,2−プロパンジオールとの反応である。ジヤーナル・オブ・オルガノメタリツク・ケミストリ
154巻、C9〜C12頁(1978年)の「Formation et Charact
erisation de GermanonesR2Ge=O a Partir d′Heteroc
ycles Germanies」において、E.Lavayssieve等は構造 を有するエチルゲルマジオキサンを開示している。
本発明の概要 本発明の化合物はヒドロカルビル置換基を有するカチオ
ンよりなる隣位ジオキシアルキレン有機メタレートであ
る。発明の一面では、本発明の化合物は、(a)少なく
とも1種のヒドロカルビル含有置換基を有するカチオン
よりなる有機メタレートの1つの分子単位と、(b)隣
位アルキレンオキシドの少なくとも1つの分子単位との
付加物であることを特徴としている。
化学構造の理解を容易にするために、実際の化学構造が
異なつていることが十分に認められても、式の表示を化
合物に基づいて考えることは当業界では平凡なことであ
つた。このような従来の式の表示を使用して、本発明の
隣位ジオキシアルキレン有機金属化合物は下記の式で表
わし得る。
上記式中、〔(R0mYnx+はxの正の電荷を有する有
機基含有カチオンであり、有機基含有カチオンYはイオ
ン電荷をもつ中核である多価元素であり、各R0は同一ま
たは異なるものであつて、水素またはヒドロカルビル含
有置換基であり、但し、有機基含有カチオンはヒドロカ
ルビル置換基を含有するR0を少なくとも1つ有し、mは
Yと全R0基が共有する電子対の平均数であり、nは電荷
をもつ中核の数であり、この場合、m,nおよびxは等式
x=n(V−m)によつて関係づけられる。この等式
中、VはR0に結合する際に各Yによつて使用される各電
子対が1の値で示されるYの平均関数的酸化状態および
R0に結合する電子対とx/nとの合計の関数的酸化状態で
あり、xは1または2の整数である。また、上記式中、
Lはx′の正電荷を有するカチオンであり、このカチオ
ンは有機基含有カチオンと同じでも異つてもよく、x′
は通常1または2である。また、上記式中、zは有機基
含有カチオンの数であり、通常、1ないし3または4で
あり、そして は負の電荷a(aはx+〔(z−1)(x′)〕の値に
等しい)を有する隣位ジオキシアルキレン有機メタレー
トアニオンであり、Mはw(wの絶対値は(q+2)の
絶対値に等しい)の正の関数的酸化状態を有する多価金
属であり、AはMの残りの原子価を満たすべき置換基で
あり;そしてR1,R2,R3およびR4は同じかあるいは異な
るものであつて、水素又は例えば炭素原子数約20個まで
のヒドロカルビル含有置換基である。
有機基含有カチオンにおいて有用であるヒドロカルビル
含有置換基は少なくとも1個の炭素原子、しばしば少な
くとも4個の炭素原子を含有し、そしてアニオンと反応
性でない部分でさらに置換されてもよい。Lは適当なカ
チオンいずれでもよいし、しばしば、他の有機基含有カ
チオンまたは有機基非含有カチオン、例えばアルカリま
たはアルカリ土類金属あるいはアンモニウムまたはホス
ホニウムカチオンであり、そして隣位ジオキシアルキレ
ン有機メタレートアニオンの電荷の均衡をとるのに役立
つ。隣位ジオキシアルキレン有機メタレートアニオン中
の置換基Aはいずれの適当な置換基でもよく、他の隣位
ジオキシアルキレン基を形成してもよい。
本発明の隣位ジオキシアルキレン有機メタレート化合物
は、水と接触すると、アルキレングリコールを生じる。
アルキレングリコール生成物は下記の式IIで表わし得、
その結果生じたメタレート(以下、有機メタレートと称
する)は下記の式IIIで表わし得る。
III.〔(R0mYnx+〔Lx+z-1〔(A)qM(O)〕
a- 本発明の隣位ジオキシアルキレン有機メタレートは、式
Iで示す隣位ジオキシアルキレン有機メタレートを形成
するのに十分な温度および圧力下で式IIIの化合物と、
下記式の隣位アルキレンオキシドとを接触させることに
よつて製造し得る。
(上記式中、R1,R2,R3およびR4は式Iに記載の如くで
ある) 従つて、アニオン〔(A)qM(O)〕a-はアルキレンオ
キシドと反応性のものである。
かくして、式Iの隣位ジオキシアルキレン有機メタレー
トを水と接触させ、次いで隣位ジオキシアルキレン有機
メタレートをアルキレンオキシドで再生することによつ
て、アルキレンオキシドを相応のアルキレングリコール
に加水分解する循環方法を提供することができる。この
方法はモノアルキレングリコール生成物への高い選択性
で進行し、反応を行う際に用いる特定の技術により、モ
ノアルキレングリコールの実質的に100%の選択性を得
ることができるということがわかつた。
好都合に、本発明の隣位ジオキシアルキレン有機メタレ
ートを使用する方法は、モノアルキレングリコール生成
物への選択性を犠牲にすることなしに、従来の商業的方
法におけるアルキレンオキシドの加水分解のために現在
用いられている水対アルキレンオキシドの比よりも水の
低い比で行うことができる。その結果、エネルギ効率を
高めることができる。さらに、本発明の隣位ジオキシア
ルキレン有機メタレートの多くは比較的安定であるの
で、従来の商業的操作において用いられているものと同
様の温度および圧力条件下で加水分解反応を行い、それ
により既存のアルキレングリコールプラントにおける方
法の採用を容易にし得る。しかしながら、それより高い
あるいは低い温度および圧力を用いてもよい。
本発明の好ましい隣位ジオキシアルキレン有機メタレー
トは有機基含有カチオン中にR0置換基を少なくとも1つ
有し、それにより隣位ジオキシアルキレン有機メタレー
トおよび有機メタレートを水性媒体に対してよりも有機
媒体に優先的に可溶であるようにする。本発明の諸面で
は、R0置換基は、隣位ジオキシアルキレン有機メタレー
トおよび有機メタレートの両方が水に本質的に不溶であ
るようなものである。かくして、これらの好ましい有機
基含有カチオンを使用するとき、アルキレンオキシドお
よび水からアルキレングリコールを製造する方法は、水
との接触後の有機メタレート残留物の回収が容易化され
るので、より魅力的になる。例えば、有機メタレート残
留物は、固形であつて従来の液一固分離技術で反応生成
物から分離し得るか、あるいは非混和性の液体または非
混和性有機相中に抽出可能である液体であることもあ
る。
隣位ジオキシアルキレン有機メタレートの説明 本発明の隣位ジオキシアルキレン有機メタレート中の金
属は、多価のもの、例えば、少なくとも+3,すなわち、
+4ないし+6または+7の正の関数的酸化状態を有す
るものであり、そして遷移金属であるのがよい。好まし
い金属は、水と接触すると、アルキレンオキシドと反応
性のメタレートアニオンを生じる隣位ジオキシアルキレ
ンメタレートを生じるものである。これらのメタレート
アニオンは下記の式で示すように少なくとも1種の金属
原子および二重結合した酸素原子と従来見なされている
少なくとも1つの酸素配位子を含有するアニオン構造を
特徴としている。
〔(A)qM(O)〕a- 上記式中、aは−1と−4との間の負の電荷のアニオン
であり、AはMの残りの原子価(q)を満たすべき1つ
またはそれ以上の置換基であり、同じでも異なつてもよ
く、例えば、二重結合した酸素;通常は炭素原子数1〜
約12個のアルキル、アルコキシ、アシル、アリール、ア
ミノ、ホスフインなどの有機基;ハロゲン(例えば、塩
素、フツ素、ヨウ素);−O−または−S−であつても
よく、酸素原子の残りの原子価は遊離イオン形態である
か、あるいは有機基含有カチオンすなわちLに結合して
いる。最も一般的には、特に有機メタレートとアルキレ
ンオキシドとの反応によつて隣位ジオキシアルキレン有
機メタレートを発生するとき、Aは−O−または=Oで
ある。出発原料の有機メタレート中のAが−O−以外の
もの、例えば、塩素であるときでさえ、元の置換基は隣
位ジオキシアルキレン有機メタレートを発生する途中で
−O−で置換されることが可能である。故に、隣位ジオ
キシアルキレン有機メタレートはしばしば下記の構造で
表わされる。
(上記式中、各A′は=Oまたは−O−である) メタレート用の特に好ましい金属としては、バナジウ
ム、モリブデンおよびタングステンなどの周期律表第Vb
およびVIb族の金属があるが、レニウムおよびゲルマニ
ウムなどの他の金属も適用し得る。アルキレンオキシド
と接触したとき、ジオキシアルキレン有機メタレートを
容易に形成し、そして水と接触したとき、アルキレング
リコールを生成する代表的なメタレートとしては、モリ
ブデート、タングステート、メタバナデート、水素ピロ
バナデートおよびピロバナデートが挙げられる(しか
し、多くのメタレートアニオンと関連した化学が複雑で
あるため、効果的な種の正確な構造は異なつてもよ
い)。しばしば、メタレートアニオンは式〔MoO42-
〔VO3-,〔V2O7H〕3-,〔V2O74-および〔WO42-
従来表わされる少なくとも1つのアニオンよりなるが、
これらのメタレートアニオン、特にバナデートの化学は
複雑であることが認められ、方法の条件下での正確な化
学式は異なることがわかる。
バナジウム、タングステンおよびモリブデンよりなるも
のを含むメタレートアニオンはすべてがアルキレンオキ
シドとの所望の活性を呈するとはかぎらない。例えば、
パラモリブデートおよびパラタングステートアニオン
(メタレートアニオンが添加された場合)は選択性を高
めるための活性をもしあればほんのわずか呈するらしい
ことがわかつた。
本発明の一面では、メタレート用の金属は、周囲のアル
キレンオキシドに対するアニオンにおける求核性および
求電子性に基づいて選択する。例えば、メタレート中の
金属は、しばしば、同じ条件下でレネートアニオン中の
レニウムが呈するものより大きいアルキレンオキシドに
対する求核性を有する。また、メタレートの金属が同じ
条件下でオルトバナデート中(その種としての)バナデ
ートが呈するよりも大きいエチレンオキシドに対する求
電子性を有する場合もそうである。
メタレート中の金属の求核性および求電子性特性に近づ
くための特に有利な方法は、等モル量(アニオンに対し
て)の当該メタレートアニオンおよび照合用アニオンを
用いて、同じ加水分解条件下でモノエチレングリコール
への反応速度および選択性を比較することによるもので
ある。容易のために、カチオンはナトリウムであるのが
よい。モノエチレングリコールへの割合および/または
選択性がレネートアニオンのレニウムがなすよりも低い
場合、メタレートの金属は、おそらく、エチレンオキシ
ドに対する求核性がレネートのレニウムより低い。ジエ
チレングリコールおよびポリエチレングリコールの生産
量がエチレングリコール類の形成割合にかかわらず、オ
ルトバナデートの場合よりも大きければ、メタレートの
金属はエチレンオキシドに対して、おそらく、オルトバ
ナデートよりも求電子性でない。
隣位ジオキシアルキレン有機メタレートのR1,R2,R3
よびR4置換基は同じでも異なつてもよく、水素または炭
素数1〜20、好ましくは1〜6ないし8の置換ヒドロカ
ルビルを含むヒドロカルビルである。しばしば、R1
R2,R3およびR4は、水素、1と約10との間の炭素数のア
ルキル、炭素数約12個までのモノシクロまたはビシクロ
アリール、炭素数7〜約10個のアルカリル、炭素数7〜
約15個のモノシクロまたはビシクロアラルキル、炭素数
2〜3個のアルケニル、炭素数3〜約8個のシクロアル
キル、およびR1,R2,R3およびR4のうちの2つを結合す
る炭素数3〜約8個の環状構造である。
頻繁には、アニオンは、下記式 〔C2H4O2MoO32-,〔(C2H4O2)2MoO22- 〔C2H4O2VO21-,または〔C2H4O2WO32-あるいは 〔(C2H4O2)2WO22-および可及的には 〔C2H4O2V2O64-または〔C2H4O2V2O6H〕3- で従来表わされるアニオンであるが、これらのメタレー
ト、特にバナデートの化学は複雑であると認められてお
り、正確な化学式は異なるものであることがわかる。実
際、特にバナデートに関しては、種混合物が存在してい
るかも知れないし、種の優位性および種類はメタレート
含有溶液の温度、溶媒およびpHにより異なる。
隣位アルキレン有機メタレートの有機基含有カチオンは
多価元素、Yを有するものとして表わされる。多価元素
としては、周期律表第Va族およびVIa族中の元素、例え
ば、窒素、リン、ヒ素、アンチモン、ビスマス、イオ
ウ、セレンおよびテルリウムがある。好都合にも、カチ
オンは水の存在下で安定である。故に、Yは好ましくは
酸素ではない。安定性および入手性の観点から、Yは通
常、リン、イオウ、特に、窒素である。
アルキレンオキシドから水との接触によつてアルキレン
グリコールを製造するのに使用するとき、カチオンは、
溶液状にしたい場合、有機媒体に対して著しい溶解度を
有し、かつ水に対してよりも優先的にこの有機媒体に可
溶であることが好ましい。(隣位ジオキシアルキレン有
機メタレートの水との反応性のため、有機メタレート生
成物についての水溶性パラメータを定める。)しばし
ば、カチオンのヒドロカルビル含有成分は、所定の温
度、例えば、25℃で蒸留水中よりもトルエンなどの所定
の水非混和性有機溶媒中のほうが大きい有機メタレート
生成物の溶解度を与えるのに十分である。ある場合に
は、溶解度係数は、25℃で蒸留水中の有機メタレート生
成物の溶解度係数よりもトルエン中の方が少なくとも約
5倍、例えば、少なくとも約20倍大きい。
本発明の一面では、有機メタレート生成物は蒸留水に実
質的に不溶であり、例えば、25℃で1リツトルの蒸留水
に約50g未満、例えば、約10g未満の有機メタレートが溶
解する。有機メタレート生成物は、蒸留水と非混和性の
ものもあり、またあるものは常温、例えば、25℃、ある
いはアルキレンオキシドおよび有機メタレートから隣位
ジオキシアルキレン有機メタレートを形成するのに適し
た温度、例えば、約50℃ないし250℃でさえ、固形であ
る。
隣位ジオキシアルキレン有機メタレートの親水性および
親有機物性は有機基含有カチオンのヒドロカルビル含有
量によつて影響されるので、隣位ジオキシアルキル有機
メタレートは、しばしば、炭素原子数少なくとも4個の
置換基を少なくとも1種含有する。Yのいずれか1つの
置換基あるいはYの全置換基中の炭素原子の全個数につ
いての理論上最大値は存在しない。
ある置換基が隣位ジオキシアルキレン有機メタレートを
実質的に固形にしているかも知れないし、あるいは有機
または無機固体に結合したり錯化されたりしているかも
知れない。会合状態のメタレートアニオンを有するこれ
らの固形担体はアルキレンオキシドからアルキレングリ
コールを製造する方法に有用である。例えば、ダウケミ
カルCo.から市販されているDOWEX MSA−1(TM)樹脂な
どの第四級アンモニウム置換基を有するスチレン−ジビ
ニルベンゼン樹脂をモリブデン酸ナトリウム水溶液と接
触させて元のクロリドアニオンを置換することができ
る。このような樹脂は、水およびアルキレンオキシドの
存在下、適当な加水分解条件、例えば、約100℃〜120℃
で用いると、モノアルキレングリコールへの選択性を高
める。
本発明の一面では、Yは周期律表第Va族中の多価元素で
あり、カチオン構造のうちのいくつか、例えば、アンモ
ニウム、ホスホニウムおよびアルソニウムは式 で表わし得、周期律表第VIa族の金属についてのカチオ
ン構造、例えば、スルホニウムは式 で表わし得る。上記両式中、R5,R6,R7およびR8は同じ
でも異なつてもよく、組合せで環状構造を形成し得るも
のである。R5,R6,R7およびR8各々の例は水素、および
ヒドロカルビルであり、これらのヒドロカルビルは置換
されていてもいなくともよく、炭素原子数少なくとも1
個のものであり、好ましくは1つ、最も好ましくはすべ
て、炭素数が少なくとも約4、例えば、約4〜70、時に
は、4〜20のものである。しかしながら、これらの置換
基のうちの少なくとも1つはヒドロカルビルを含有する
ものでなければならない。
ヒドロカルビル置換基は、脂肪族でも芳香族でもよく、
例えば、n−ヘキシル、シクロヘキシル、フエニル、ベ
ンジル、ナフチルなどが挙げられる。第四級アンモニウ
ムおよび第四級ホスホニウム部分の例を挙げると、テト
ラヒドロカルビルアンモニウム、例えば、テトラメチル
アンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラ−n
−プロピルアンモニウム、テトラ−n−ブチルアンモニ
ウム、テトラ−イソブチルアンモニウム、トリメチルブ
チルアンモニウム、テトラヘプチルアンモニウム、テト
ラフエニルアンモニウム、テトラベンジルアンモニウ
ム、テトラドデシルアンモニウム、テトラオクタデシル
アンモニウム等;トリヒドロカルビルアンモニウム、例
えば、トリメチルアンモニウム、トリエチルアンモニウ
ム、トリフエニルアンモニウム、トリドデシルアンモニ
ウム、トリオクタデシルアンモニウム等;ジヒドロカル
ビルアンモニウム、例えば、ジメチルアンモニウム、ジ
エチルアンモニウム、ジ−n−ブチルアンモニウム、ジ
−n−ヘプチルアンモニウム、ジフエニルアンモニウ
ム、ジベンジルアンモニウム、ジドデシルアンモニウム
等;ヒドロカルビルアンモニウム、例えば、メチルアン
モニウム、n−ブチルアンモニウム、ドデシルアンモニ
ウム、オクタデシルアンモニウム、フエニルアンモニウ
ム、ベンジルアンモニウム等;テトラヒドロカルビルホ
スホニウム、例えば、テトラメチルホスホニウム、テト
ラエチルホスホニウム、テトラ−n−プロピルホスホニ
ウム、テトラ−n−ブチルホスホニウム、テトラ−イソ
ブチルホスホニウム、トリメチルブチルホスホニウム、
テトラヘプチルホスホニウム、テトラフエニルホスホニ
ウム、テトラベンジルホスホニウム、テトラドデシルホ
スホニウム、テトラオクタデシルホスホニウム等;トリ
ヒドロカルビルホスホニウム、例えば、トリメチルホス
ホニウム、トリエチルホスホニウム、トリフエニルホス
ホニウム、トリドデシルホスホニウム、トリオクタデシ
ルホスホニウム等;ジヒドロカルビルホスホニウム、例
えば、ジメチルホスホニウム、ジエチルホスホニウム、
ジ−n−ブチルホスホニウム、ジ−n−ヘプチルホスホ
ニウム、ジフエニルホスホニウム、ジベンジルホスホニ
ウム、ジドデシルホスホニウム、ジオクタデシルホスホ
ニウム等;ヒドロカルビルホスホニウム、例えば、メチ
ルホスホニウム、n−ブチルホスホニウム、ドデシルホ
スホニウム、オクタデシルホスホニウム;フエニルホス
ホニウム、ベンジルホスホニウム等がある。
他の群の有機基含有カチオンとしては、下記式で表わさ
れるビス(ヒドロカルビル−ホスフイン)イミニウムが
ある。
〔(R9 3P)2N〕+ (上記式中、各R9は同じでも異なつてもよく、R5乃至R8
について記載したものと同じである) ビス(ヒドロカルビル−ホスフイン)イミニウムの例を
挙げると、ビス(トリフエニル−ホスフイン)イミニウ
ム、ビス(トリベンジル−ホスフイン)イミニウム、ビ
ス(トリメチル−ホスフイン)イミニウム、ビス(トリ
ドデシル−ホスフイン)イミニウム等がある。
さらに他の群の有機基含有カチオンとしては、下記式: 〔(R11)r−Y−R10−Y−(R11)r2+ (上記式中、R10は炭素原子数1〜約6個のアルキレン
であり、R11は水素または置換または非置換のものでも
よいヒドロカルビルであり、rは3である)を有するも
ので、例えば、第四級化ジアミン、第四級化ジホスフイ
ン等がある。この群のものには、 N,N′−ビス(トリメチル)プロピレンジアミン、 N,N′−ビス(トリフエニル)プロピレンジアミン、 N,N′−ビス(トリオクタデシル)プロピレンジアミ
ン、 P,P′−ビス(トリメチル)プロピレンジホスフイン
等がある。
隣位ジオキシアルキレン有機メタレートのアニオンは有
機基含有カチオンのほかのカチオンと会合してもよい。
これらのカチオン、すなわち、式1のLはアルカリ金
属、アルカリ土類金属、銅、亜鉛、鉄、アンモニウムカ
チオン、ホスホニウムカチオン、スルホニウムカチオ
ン、および有機基、例えば、炭素数1〜約12個のアルカ
リ、アルコキシ、アシル、アリール、アミノ、ホスフイ
ノ等を含有する有機基含有カチオンを含む他のカチオン
を包含し得る。
隣位ジオキシアルキレン有機メタレートは任意の従来方
法で製造し得る。好ましい技術は式IIIの有機メタレー
トを製造し、次いでこれをアルキレンオキシドと反応さ
せる方法である。
有機基含有メタレートは任意の従来方法で製造し得る。
一つの一般方法では、メタレートアニオンの水溶性塩
を、好ましくは、この水溶性塩を溶液状に保つのに十分
な高温、例えば、少なくとも約35℃ないし40℃にある水
に溶解し、これを所望の有機基含有カチオンの塩と接触
させる。この所望のカチオンのアニオンは、アセテー
ト、プロピオネート、ラクテート、オキサレート等の有
機酸およびポリ酸からのハライド、ニトレート、ニトラ
イト、スルフエート、スルフアイト、クロレート、クロ
ライト等であり、メタレートアニオンに対する対イオン
はアンモニウムまたはアルカリ金属(特に、ナトリウ
ム、カリウムおよびリチウム)であるのがよい。所望の
カチオンおよびメタレートアニオンに対する対イオンと
して使用すべき特定の特定のアニオンおよびカチオンの
選択は、通常、反応物および対イオンによつて形成され
る生成物、すなわち、塩についての溶解度を考慮するこ
とに基づく。一面では、形成有機メタレートは溶液から
沈澱する。あるいは、非混和性有機液相を用いて水性相
から有機メタレートを抽出回収し得る。
有機基含有メタレートを製造する他の方法は有機媒体中
でメタレートの重金属(例えば、銀)塩と所望の有機基
含有カチオンとを反応させることを含み、この場合、所
望のカチオンに対する対イオン、例えば、クロリドアニ
オンが銀と反応し、不溶性の塩を形成する。用いる温度
は物質の性質により変わるが、しばしば常温、例えば、
25℃が適しており、−10°〜150℃の範囲の温度を用い
てもよい。有機溶媒はメタレート含有反応生成物を溶解
することができるべきである。有機溶媒の例はジクロロ
メタンである。
有機基含有メタレートを製造するために用いられる技術
は、例えば、メタレートの金属の還元によつてメタレー
トに不当に悪影響しないことが好ましい。どの製造技術
でも同様に、いくつかの反応物が他のものより容易に用
いられる。
有機メタレートまたは隣位ジオキシアルキレン有機メタ
レートを得るために、メタレート形態を使用する必要は
ない。アルキレンオキシドおよび有機メタレートとの反
応により、および/または隣位ジオキシアルキレン有機
メタレートと水との反応(アルキレンオキシドの加水分
解方法中、その場での反応を含む)により、隣位ジオキ
シアルキレン有機メタレートを生成する金属、Mのいず
れの形態も適していると思われる。従つて、金属含有種
は、ハライド、例えば、クロリドおよびヨーダイド、ス
ルフイド、脂肪族または芳香族炭化水素または同様の置
換基を含有し得る。メタレート又はメタレートの前駆体
の選択は、一般に、化合物の入手性およびその処理特性
により、メタレートに対する前駆体の場合には、さら
に、隣位ジオキシアルキレン有機メタレートを形成する
ことができることにより定まる。
有機メタレートから隣位ジオキシアルキレン有機メタレ
ートを製造するのに使用し得る隣位アルキレンオキシド
は下記一般式を有する。
(上記式中、R1,R2,R3およびR4は以上に記載の如くで
ある)アルキレンオキシドの代表例を挙げると、エチレ
ンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド
(例えば、イソブチレンオキシド、1,2−ブチレンオキ
シドおよび2,3−ブチレンオキシド)、ペンチレンオキ
シド、スチレンオキシド、シクロヘキセンオキシド等が
ある。好ましくは、アルキレンオキシドは炭素原子数2
または3個の脂肪族アルキレンオキシド、すなわち、エ
チレンオキシドおよびプロピレンオキシドである。
アルキレンオキシドは、それらの製造については周知で
ある。例えば、触媒の存在下でオレフインと有機ヒドロ
パーオキシドとを反応させることによつて、あるいは銀
触媒の存在下、分子酸素含有ガスによるアルキレン(特
にエチレン)の部分酸化によつて、アルキレンオキシド
を製造することができる。
有機メタレートとアルキレンオキシドとの反応は比較的
低い温度ないし高温、例えば、約−15℃〜250℃で行い
得るが、カチオンまたはメタレートに対して害になる温
度で行うべきでない。有機モリブデート、有機タングス
テートおよび有機バナデートなどのより反応性のメタレ
ートの場合、反応は隣位ジオキシアルキレン有機メタレ
ートを形成すべくより低い温度、例えば、0℃〜15℃で
進行し得る。しばしば、温度は約0°と200℃との間で
あり、便宜上およびさらにの処理操作との適合性の観点
から高温が好ましい。この反応は、アルキレンオキシド
または有機メタレートと非反応性である無水有機媒体、
例えば、ジクロロメタン、1,1,2−トリクロロエチレ
ン、トルエン、ベンゼンおよびキシレン中で行つてもよ
いし、あるいは特に、隣位ジオキシアルキレンオキシド
有機メタレートの単離を求めないならば、水含有媒体中
で行つてもよい。加水分解反応は、一般に、隣位ジオキ
シアルキレン有機メタレート形成反応より急速に進行す
る。しかしながら、水との反応性は、アルキレンオキシ
ドからアルキレングリコールを製造するために本発明の
隣位ジオキシアルキレン有機メタレートを使用する魅力
を高めている。有利に、アルキレンオキシドおよび水か
らアルキレングリコールを製造する方法に隣位ジオキシ
アルキレン有機メタレートを使用する。
下記の諸実施例は本発明を理解することに役立つもので
あつて、本発明を限定するものではない。別段指示がな
いかぎり、固体のすべてのパーセントおよび部は重量に
より、液体および気体のすべてのパーセントおよび部は
容量によるものである。
例1 300ml容量のパー氏(Parr)反応容器に5.73gのビス〔ビ
ス(トリフエニルホスフイン)イミニウム〕タングステ
ートおよび予め水素化カルシウムで乾燥し、蒸留した後
4A分子篩で乾燥したジクロロメタン40mlを装入した。こ
の反応容器に、予め水素化カルシウムの上で乾燥したプ
ロピレンオキサイド10mlを同様に装入した。次にこの反
応混合物を約3時間にわたり140℃に加熱し、そして冷
却水によつて約20ないし25℃(外気温)に冷却した。冷
却の後、揮発性物質を真空(絶対圧力で約1ないし2ミ
リバール)のもとに除去し、固型残渣が得られた。この
固型残渣を30mlのジエチルエーテルで2回洗滌して真空
のもとに乾燥した。プロピレンオキサイドとビス〔ビス
(トリフエニルホスフイン)イミニウム〕タングステー
トとの付加化合物である生成物約5.8gが回収された。こ
の生成物を同定のために、バリアンXL−100nmrスペクト
ロメータにより、試料温度約25°ないし30℃においてジ
ジューテリウム化ジクロロメタン溶媒を用いてプロトン
核磁気共鳴分光分析した(以下、特に言及しない限りnm
r分光法は上記プロトン核磁気分光分析を意味する)。
例2 5.0gのビス〔(トリフエニルホスフイン)イミニウム〕
モリブデートと20mlのジクロロメタンとの混合物を上記
例1に記述した方法に従つて乾燥した。この混合物を4A
分子篩の存在のもとに一夜放置し、そしてこの混合物を
傾瀉して300ml容量のパー氏反応容器中に装入した。こ
の反応容器に、予め水素化カルシウムの上で乾燥させた
約4mlのプロピレンオキサイドを装入した。この反応混
合物を約6時間にわたり環流加熱し、冷却した。この液
体から真空のもとに(絶対気圧で約1ないし2ミリバー
ル)ストリツピングすることにより溶媒を除去した。得
られた約4.8gの固型残渣はプロピレンオキサイドとビス
〔ビス(トリフエニルホスフイン)イミニウム〕モリブ
デートとの付加化合物であつた。この生成物を同定のた
めにパーキン‐エルマ‐R-20Bnmrスペクトロメータを用
いてnmr分光分析した。
例3 5.08gのビス〔ビス(トリフエニルホスフイン)イミニ
ウム〕モリブデートと45mlのジクロロメタン(水素化カ
ルシウムから蒸溜することにより乾燥した)に4A分子篩
を加えた。この液体混合物を傾瀉して300ml容量のパー
氏反応容器中に装入し、そして分子篩を25mlの乾燥ジク
ロロメタンで洗滌した後このジクロロメタンは反応容器
に加えた。次にこの反応容器に粉末化した水素化カルシ
ウムの上で予め乾燥した約5mlのスチレンオキサイドを
加えた。この混合物を約3時間にわたりほゞ100℃に加
熱し、次いで冷却水を用いて約20ないし25℃に冷却し
た。この冷却された混合物から真空を用いて(絶対気圧
で約1ないし2ミリバール)揮発成分を追出した。残渣
を30mlのジエチルエーテルにより3回洗滌し、次いで20
mlのジクロロメタンと40mlのジエチルエーテルとの混合
物から再結晶させた。ビス〔ビス(トリフエニルホスフ
イン)イミニウム〕モリブデートのスチレンオキサイド
付加生成物である反応生成物は同定のために例1に記述
した装置を用いてnmr分光法により分析した。
例4 300ml容量のパー氏反応容器に5.08gのビス〔ビス(トリ
フエニルホスフイン)イミニウム〕タングステートと66
mlの乾燥ジクロロメタンと、及び10.26gのスチレンオキ
サイドとを装入した。この混合物を3時間を僅かに超え
る時間にわたつて140℃に加熱し、そして次に冷却水を
用いて約20ないし25℃に冷却した。揮発成分は真空のも
とに(絶対気圧で約1ないし2ミリバール)その混合液
から追出した。残渣を20mlのジエチルエーテルで4回洗
滌し、乾燥し、次いで洗滌して真空のもとに(絶対気圧
で約1ないし2ミリバール)乾燥した。ビス〔ビス(ト
リフエニルホスフイン)イミニウム〕タングステートの
スチレンオキサイド付加生成物であるその反応生成物は
同定のために例1に記載した装置を用いてnmr分光法に
より分析した。
例5A 4弗化ポリエチレン内張りを有する300ml容量のパー氏
反応容器に4.70gのビス〔ビス(トリフエニルホスフイ
ン)イミニウム〕タングステート及び45mlの乾燥ジクロ
ロメタンを装入した。この混合物を約15℃に冷却し、そ
して12.57gのエチレンオキサイドを約−78℃の温度にお
いて加えた。この反応混合物を3.5時間にわたり約100℃
に加熱し、そしてその反応の間に圧力は約100lb/in2
ージまで上昇した。次いで反応容器を17℃に冷却し、溶
媒を真空のもとで(絶対気圧で約1−2ミリバール)追
出した。残渣はビス〔ビス(トリフエニルホスフイン)
イミニウム〕タングステートのエチレンオキサイド付加
生成物を含有する同伴沈澱が含まれた粘稠油状物質であ
つた。
例5B 約25mlの乾燥ジクロロメタン中に5.01gのビス〔ビス
(トリフエニルホスフイン)イミニウム〕タングステー
トを含む溶液を4A分子篩の含まれたガラスフラスコ中で
作製した。この溶液を週末中静置し、次いで300ml容量
のパー氏反応容器中に傾瀉して装入した。その分子篩は
10mlの乾燥ジクロロメタンにより2回洗滌し、そして洗
滌に用いたジクロロメタンは反応容器に加えた。
エチレンオキサイドをジクロロメタン溶媒を通して吹込
むことによりガラスフラスコの中でジクロロメタン中の
エチレンオキサイドの溶液を作り、そしてこの溶液のエ
チレンオキサイドの濃度をガスクロマトグラフイによつ
て求めた。0.49gのエチレンオキサイドを含む約41mlの
溶液を反応容器中に装入した。
この反応混合物を攪拌し、そして3時間にわたり140℃
に加熱した後冷却した。この混合物から真空のもとに
(絶対気圧で約1ないし2ミリバール)揮発成分を追出
した。約5.48gの固型残渣が回収され、これを30mlのジ
エチルエーテルで3回洗滌した。この洗滌した固形物を
真空のもとに(絶対気圧で約1ないし2ミリバール)乾
燥した。この生成物は赤外線分光法及びnmr分光法によ
つて分析した。
例6 コンデンサ付きの100ml容量ガラスフラスコをアルゴン
でパージして5.0mlの乾燥ジクロロメタンと約1.06gのビ
ス〔ビス(トリフエニルホスフイン)イミニウム〕モリ
ブデートとを装入した。この混合物を約10℃に冷却し、
そしてこのフラスコの中に約6.21gのエチレンオキサイ
ドを流入させた。この混合物を約3時間にわたりドライ
アイス/アセトンのコンデンサを用いて還流した(約35
℃)。このコンデンサは4A分子篩が収容されている乾燥
管に連結されていた。反応混合物から、6時間の反応時
間の最後にその溶媒及び過剰のエチレンオキサイドを真
空(絶対気圧で約1ないし2ミリバール)により追出し
た。ビス〔ビス(トリフエニルホスフイン)イミニウ
ム〕モリブデートのエチレンオキサイド付加生成物であ
るその反応生成物は同定のために例1に記載した装置を
用いてnmr分光法によつて分析した。
上記例1ないし例6に記述した技術は種々の有機メタレ
ートの他のアルキレンオキサイド付加生成物を調製する
のに有用である。第I表に他の隣位ジオキシアルキレン
有機メタレート調製する若干の例を挙げる。
特に註記しない限りアルキレンオキサイドは化学量論的
に過剰量で加えられる。
それら隣位ジオキシアルキレン有機メタレートはまた下
記式 の種々の化合物からも式R5R6R7Xの塩基との反応によつ
て作ることができる。第II表に種々の隣位ジオキシアル
キレン有機メタレートの例を挙げる。
本発明に従う隣位ジオキシアルキレン有機メタレートの
多くのものゝ製造には有機メタレート出発物質の使用が
含まれる。以下の諸例は種々の隣位ジオキシアルキレン
有機メタレートを製造するのに有用な種々の有機メタレ
ートの製造を例示する。
例18 約55℃の温度の600mlの蒸留水中の30gのビス(トリフエ
ニルホスフイン)イミニウムクロライドの混合物をガラ
スフラスコの中に装入した。約55℃の温度の蒸留水100m
l中に6.32gのモリブデン酸2水素ナトリウムを溶解して
予め調製された溶液を上記フラスコの中に加えてその反
応媒体を約55℃の温度の維持のもとに約75分間攪拌し
た。この反応媒質を約42℃に冷却させた。白色沈澱が現
われた。この沈澱を過し、水(50℃)により3回洗滌
し、空中で乾燥し、次いで真空(絶対気圧で約1ないし
2ミリバール)のもとに5酸化燐の上で乾燥させた。こ
の反応生成物は74%(23.91g)の収率で得られ、そして
165−170℃の融点を有していた。この生成物は赤外分光
分析によつてビス〔ビス(トリフエニルホスフイン)イ
ミニウム〕モリブデートであることが確認された。
例19 ガラスフラスコ中で約2.35gのビス(トリフエニルホス
フイン)イミニウムクロライドを約55℃の温度において
45mlの蒸留水中に溶解させた。この溶液に、予め約50℃
の水5ml中に0.67gのタングステン酸ナトリウム2水和物
を溶解して作つた溶液を加えた。そのタングステン酸ナ
トリウムの含まれていたフラスコを5mlの蒸溜水ですゝ
ぎ、そしてこのすゝいだ水を反応混合物に加えた。反応
混合物を約55℃の温度の維持のもとに90分間攪拌した。
反応混合物を約45℃に冷却した後、その反応媒質中に生
じた沈澱を過によつて除去した。液を約40℃におい
て蒸溜水で3回洗滌し、空中で乾燥させ、次いで真空
(絶対気圧で約1ないし2ミリバール)のもとに5酸化
燐の上で乾燥させた。反応生成物は約56%(1.50g)の
収率で回収された。この生成物は赤外線スペクトログラ
フイ分析によつてビス〔ビス(トリフエニルホスフイ
ン)イミニウム〕タングステートであることが確認され
た。
例20 ガラスフラスコの中で20mlの水と約5.0gのモリブデン酸
ナトリウム2水和物との溶液を調製した。別に20mlの水
の中に約7.0gの硝酸銀を溶解した溶液を別のガラスフラ
スコの中で作り、そしてこれを上記モリブデン酸ナトリ
ウムの含まれている溶液に加えた。直ちに白色沈澱が現
われた。この反応混合物を5分間攪拌し、ついでその沈
澱を過によつて回収した。その回収された沈澱を水洗
し、次いでアセトンにより、そして最後にジエチルエー
テルで洗滌した。この洗滌された固形物を空中で吸引に
よつて乾燥した。モリブデン酸銀であるこの固形物(約
7.7g)を、予め75mlのジクロロメタンと5mlの蒸溜水と
の中に約18gのテトラ‐n-ヘキシルアンモニウムヨーダ
イドを溶解して作つた溶液が入つているフラスコの中に
加えた。この反応混合物を光線に曝されるのを少なくす
るために紙袋で覆つて約95分間攪拌した。不溶性物質を
過し、そしてジクロロメタンで数回洗滌した。溶媒を
真空(絶対気圧で約1ないし2ミリバール)のもとでス
トリツピングにより除去した。その生成物であるビス
(テトラ‐n-ヘキシルアンモニウム)モリブデートは赤
外スペクトログラフイー分析によつて同定され、そして
75%(14.0g)の収量で回収された。
例21 一方のガラスフラスコの中で25mlの水の中に4.0gの硝酸
銀を溶解し、もう一方のフラスコの中で25mlの水の中に
3.9gのタングステン酸ナトリウム2水和物を溶解させ
た。これらの溶液を一緒に合一して約5分間攪拌した。
沈澱物を過によつて回収し、そして約30mlの水で3
回、約30mlのアセトンで3回、そしてジエチルエーテル
で3回洗滌し、タングステン酸銀約5.4gが回収された。
更にもう一つのガラスフラスコの中に約9.37gのテトラ
‐n-ヘプチルアンモニウムクロライドを125mlのジクロ
ロメタンの中に溶解し、そして約5.37gの上記タングス
酸銀を8mlの水と共に加えた。この反応混合物を光線に
曝らされるのを防ぐように紙袋で覆つて約6.5時間攪拌
した。この反応媒質中に含まれた塩化銀をフリツトガラ
スフイルタの上のハイフロ(商標)過助材ケーキの使
用のもとに過することによつて除去した。このガラス
フイルタをジクロロメタンで洗滌し、そして残液に加え
た。残液を真空(絶対気圧で約1ないし2ミリバール)
のもとにストリツピングして約9.3gの生成物、ビス
〔(テトラ‐n-ヘプチル)アンモニウム〕タングステー
トが得られた。この生成物の同定は赤外スペクトログラ
フイ分析によつて行つた。
例22 ガラスフラスコの中に5.0gのビス(トリフエニルホスフ
イン)イミニウムクロライドと109mlの水とを加えた。
この混合物を攪拌して60℃に加熱し、そしてそのpHを15
%の水酸化ナトリウムの含まれた水溶液によつて10に調
節した。
別のフラスコの中で約1.06gのメタバナジン酸ナトリウ
ムを44mlの水と共に攪拌し、そしてその混合物を約60℃
に加熱することによつてバナジン酸ナトリウムの溶液を
別に調製した。そのpHを上記水酸化ナトリウム溶液によ
つて10に調節した。これらの各溶液を60℃に再び加熱
し、そしてバナジン酸ナトリウム溶液をビス(トリフエ
ニルホスフイン)イミニウム溶液に加えてこの混合物を
約60℃の温度の維持のもとに約40分間攪拌した。反応混
合物を約48分間にわたり攪拌を継続しながらウオータ紛
バスの中で約42℃に冷却した。その不溶性の物質を過
によつて分離し、次いで約42℃の温度において蒸溜水で
2度洗滌した。このものは吸引しながら空中で乾燥さ
せ、次いで5酸化燐の上でデシケータ中で乾燥させた。
その生成物、ビス(トリフエニルホスフイン)イミニウ
ムバナデートは4.5gの量で得られた。
例23 ガラスフラスコ中で約5.11gの硝酸銀を約20mlの蒸溜水
中に溶解させた。別のガラスフラスコの中で約3.64gの
モリブデン酸ナトリウムを約20mlの蒸溜水中に溶解さ
せ、そして上記硝酸銀溶液をこの中にそゝぎ入れた。そ
の混合物を約5分間攪拌し、次いでフリツトガラス付き
の15ml容量のブツフナ漏斗を用いて約10℃において過
した。滓を10mlの蒸溜水で3回、10mlのアセトンで3
回、そして10mlのジエチルエーテルで3回洗滌した。乾
燥するまで吸引した後でこの滓は約5.64gの重量であ
つた。
ガラスフラスコの中で約15.0gの(テトラ‐n-オクタデ
シル)アンモニウムブロマイドと62.5mlのジクロロメタ
ンとの溶液を加熱によつて調製した。次に30℃において
攪拌を続けながら前に調製した滓をこの溶液の中に投
入した。6時間後にその溶液を還流(大気圧において)
のもとに加熱した。この溶液を過し、そしてその液
から真空(絶対気圧で約1ないし2ミリバールのもとに
揮発成分を追出した。約15.01gのビス(テトラ‐n-オク
タデシルアンモニウム)モリブデートが回収され、そし
てこのものゝ同定は赤外スペクトログラフイ分析によつ
て行つた。
例24 予め3mlの蒸溜水の中に約1gの硝酸銀を溶解して作つた
溶液が約50℃において入つているガラスフラスコの中
に、約0.72gのメタバナジン酸ナトリウムを30mlの蒸溜
水中に溶解した約60℃の温度の溶液を加えた。この混合
物を約50℃から60℃の温度に維持しながら約10分間にわ
たつて攪拌した。橙黄色の沈澱が生じ、これを過によ
つて回収した。その固形物は蒸溜水で3回、アセトンで
3回、そしてジエチルエーテルで3回洗滌した後吸引の
もとに空気中で乾燥させた。
別のフラスコの中で30mlのジクロロメタン中に2.55gの
テトラ‐n-ヘキシルアンモニウムヨーダイドを溶解させ
て溶液を作つた。
約3mlの水を加え、次いで外気温のもとで攪拌しながら
前に調製したバナジン酸銀を加えた。光に曝すのを避け
るために紙袋で覆つて攪拌を約1.5時間継続した。この
過程の間にその沈澱は橙黄色の外観から青黄色に色が変
化した。沈澱物を過によつて回収してハイフロ(商
標)過助材の使用のもとにジクロロメタンで完全に洗
滌し、そしてその洗滌は液に加えた。次いでその液
を真空(絶対気圧で約1ないし2ミリバール)のもとで
ストリツピングした。その生成物(テトラ‐n-ヘキシ
ル)アンモニウムバナデートの同定は赤外スペクトログ
ラフイ分析によつて行つた。
例25 予め25mlの水中に約1.2gのテトラ‐n-プロピルアンモニ
ウムヨーダイドを溶解して調製した溶液をガラスフラス
コ中で外気温(すなわち約20℃ないし25℃)において攪
拌しながら1.2gのモリブデン酸銀に加えた。約15分間後
に、不溶性の物質を過によつて除去した。無色の残留
溶液を真空(絶対気圧で約1ないし2ミリバール)のも
とで30℃を超えない温度においてストリツピングして揮
発成分を追出した。回収された液をジエチルエーテルで
洗滌し、真空(絶対気圧で約1ないし2ミリバール)の
もとに50℃において乾燥させ、そして生成物を結晶化さ
せるために−78℃に冷却した。この生成物は室温まで加
温した時に結晶のまゝに残留していた。この生成物、す
なわちビス(テトラ‐n-プロピルアンモニウム)モリブ
デートは約0.96gの量で得られ、そしてこれが吸湿性で
あるためにデシケータ中に保存した。この生成物の同定
は赤外スペクトログラフイ分析によつて行つた。
本発明に従う隣位ジオキシアルキレン有機メタレートは
特に水と接触した時にモノアルキレングリコールを生ず
るために有用である。それらの隣位ジオキシアルキレン
有機メタレートは典型的には、有機メタレートとアルキ
レンオキサイドとから作ることができるものである。以
下の諸例においてはアルキレンオキサイド、水及び各種
有機メタレートからアルキレングリコール類を作ること
が示されている。このモノアルキレングリコールに対す
る高められた選択性はそれら有機メタレートとアルキレ
ンオキサイドとからの隣位ジオキシアルキレン有機メタ
レートの生成及びこのものゝ引続く水との反応によるア
ルキレングリコールの生成の証拠と信じられる。
もし本発明に従う付加生成物が生じていなかつたとする
ならばアルキレンオキサイドとアルキレングリコールと
の反応により生ずる、より多量のジアルキレングリコー
ルが観測された筈である。
特に言及しない限り、以下の全ての例は300ml容量のパ
ー氏反応容器を用いて1.0の加水分解率(アルキレンオ
キサイドの重量に対する水の重量)において実施された
ものである。
反応生成物の分析はクロモソーブ101(60/80メツシユ)
を充填した10ft×1/8inのステンレス鋼カラムを用いて
温度的にプログラムされたガスクロマトグラフイによつ
て行つた。試料の注入(2-3マイクロリツター)は内部
標準として0.12ないし0.15gの2-エチル‐1,3-ヘキサン
ジオールを加えた1.5ないし2.0gの加水分解生成物の試
料で行つた。そうでないときはこの分析は内部標準とし
て約2重量%の1,3-ブタンジオールを加えて試料を調製
することによつて行つた。この混合物の約50μl(マイ
クロリツター)を血清瓶の中で、イリノイ州モートング
ローブのRegis Chemical Company社より入手できるレジ
シル(商標)n,n-ビストリメチルシリルトリフルオロア
セトアミド、すなわちBSTFAよりなる)の1.0mlに加え、
そして少なくとも約12時間以上混合する。モノエチレン
グリコール、ジエチレングリコール、及びトリエチレン
グリコールの重量%はいずれも、ベンシルバニア州ベラ
フオンテのSupelco,Inc.社より入手できる80/100メツシ
ユのクロモソーブWHP(商標)の上に支持された20%のO
V−101メチルシリコーン静液体で充填された4m×外径1/
8in(0.32cm)のステンレス鋼カラムを備えたヒウレツ
トパツカード5880(商標)ガスクロマトグラフ装置を用
いて標準蒸気相クロマトグラフイによつて求める。選択
性は式G/(M+D+T)×100%値によつて定義され、
こゝでGは対象とするグリコールの重量を、Mはモノア
ルキレングリコールの重量を、Dはジアルキレングリコ
ールの重量を、そしてTはトリアルキレングリコールの
重量を表わす。
例26 反応容器にエチレンオキサイド16.43g、蒸溜水16.59g、
ビス〔(テトラ‐n-ヘキシル)アンモニウム〕モリブデ
ート0.82g及びトルエン26.17gを装入した。二相反応媒
質が生じ、この混合物は各相の分散を維持するために継
続的に攪拌した。この反応混合物を170℃に加熱し、圧
力は約220psiゲージに上昇した後約13分以内に120psiゲ
ージの定常圧力まで降下した。約50分の後に加熱を終了
し、そして反応容器を氷水で冷却した。約10分間の間に
攪拌を止めて反応容器を開放し、分離した二層が現れ
た。その水性層を分析してこれがモノエチレングリコー
ル(選択率79%)、ジエチレングリコール(選択率19
%)及びトリエチレングリコール(選択率2%)を含む
ことが示された。
例27 反応容器に15.4gのエチレンオキサイド、15.4gの蒸溜
水、0.775gのビス〔(テトラ‐n-ヘプチル)アンモニウ
ム〕タングステート及び27.67gのトルエンを装入した。
2相の反応媒質が生じ、そしてこの混合物はそれら各層
の分散を維持するために継続的に攪拌した。この反応混
合物を約3時間にわたつてほゞ140℃に加熱した。
この反応の間に圧力は約155psiゲージまで上昇した後約
50psigに降下した。次に反応容器を冷却水で冷却した
後、氷水で約2℃まで冷却した。水性層を回収して分析
し、モノエチレングリコール(選択率68%)、ジエチレ
ングリコール(選択率26%)、及びトリエチレングリコ
ール(選択率6%)が含まれていることが示された。
例28 丸底の50ml容量のガラスフラスコに10.0gのビス(トリ
フエニルホスフイン)イミニウムバナデート及び10mlの
ジクロロメタンを装入した。その溶液を10℃以下に冷却
し、次いで6.91gのエチレンオキサイド(約0℃)を加
えた。このフラスコを秤量した後6.91gの蒸溜水(約0
℃)を加えると2相の反応混合物が形成された。この混
合物を迅速に攪拌してドライアイス/アセトンのコンデ
ンサのもとで約7時間にわたり還流(約35℃)した。次
にその混合物を一夜外気温で放置した。水性層を有機層
から分離して分析し、モノエチレングリコールを含むこ
とが示された。ジエチレングリコールもトリエチレング
リコールも検出されなかつた。
例29 反応容器に2.01gのビス〔ビス(トリフエニルホスフイ
ン)イミニウム〕モリブデート、20.0gの蒸溜水、20.15
gのスチレンオキサイド及び26.79gのジクロロメタンを
装入した。この反応混合物を継続的に攪拌して約2時間
50分にわたり140℃に加熱した。この時間の間に圧力は
約165psiゲージまで上昇した。この後でこの反応混合物
は冷却水及び氷水によつて冷却し、そしてその水性相を
分離した。この水性相を分析した結果スチレングリコー
ルを含むことが示された。

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式: (上記式中、Yはイオン電荷保有中核である多価元素で
    あり:各R0は同一または異なり、水素またはヒドロカル
    ビル含有置換基であるが、但し、Yはヒドロカルビル置
    換基を含有するR0を少なくとも1つ有することを条件と
    し:mはYと全R0基とが共有する電子対の平均数であり:n
    は電荷保有中核の数であり、m,nおよびx′は等式x′
    =n(V−m)で関係づけられ、この等式においてVは
    Yの平均関数的酸化状態であり、Rに結合する際に各Y
    が使用する各電子対は1の値で示され、そしてYの関数
    的酸化状態はR0に結合する電子対とx/nとの合計であ
    り、x′は1または2の整数であり:Lはxの正の電荷を
    有するカチオンであつて、その際、xは1または2であ
    り、Lは 〔(R0mYn+ アルカリ性金属、第四級アンモニウムおよび第四級ホス
    ホニウムカチオンよりなる群から選択されるものとし:z
    は1ないし3であり:Mは正の関数的酸化状態を有する多
    価金属であり:AはMの残余原子価(q)を満たすための
    1個またはそれ以上の置換基を表わし、同一か、あるい
    は異なつたものであつて、二重結合酸素、 よりなる群から選択したものであり:aはx′+(z−
    1)(x)の値に等しく:そしてR1、R2、R3およびR4
    同一か、あるいは異なつたものであつて、水素、1個と
    10個との間の炭素数のアルキル、炭素数12個までの単環
    式または二環式アリール、炭素数7〜10個のアルカリー
    ル、炭素数7〜15個の単環式または二環式アラルキル、
    炭素数2〜3のアルケニル、炭素数3〜8個のシクロア
    ルキル、およびR1、R2、R3およびR4のうちの2種を連結
    する炭素原子数3〜8個の環構造である) の隣位ジオキシアルキレン有機メタレート化合物。
  2. 【請求項2】R1、R2、R3およびR4が水素またはアルキル
    よりなる群から選択したものであり、Mはモリブデン、
    バナジウムまたはタングステンよりなることを特徴とす
    る請求の範囲第1項に記載の化合物。
  3. 【請求項3】Yが窒素またはリンであり、各R0がヒドロ
    カルビル含有のものであることを特徴とする請求の範囲
    第1項に記載の化合物。
  4. 【請求項4】少なくとも1つのR0が炭素原子数少なくと
    も4個のものであることを特徴とする請求の範囲第3項
    に記載の化合物。
  5. 【請求項5】化合物が有機溶媒に可溶性であるのに十分
    な数の炭素が、少なくとも1つのR0置換基に存在するこ
    とを特徴とする請求の範囲第1項に記載の化合物。
  6. 【請求項6】化合物が水に実質的に不溶性であるのに十
    分な数の炭素が、少なくとも1つのR0置換基に存在する
    ことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の化合物。
  7. 【請求項7】R1、R2、R3およびR4が水素またはアルキル
    であり、Mがモリブデン、バナジウムまたはタングステ
    ンであり、そして各R0がヒドロカルビル含有のものであ
    ることを特徴とする請求の範囲第5項に記載の化合物。
  8. 【請求項8】R1、R2、R3およびR4が水素またはアルキル
    であり、Mがモリブデン、バナジウムまたはタングステ
    ンであり、そして各Rがヒドロカルビル含有のものであ
    ることを特徴とする請求の範囲第6項に記載の化合物。
  9. 【請求項9】アニオンが のうちの少なくとも1つよりなることを特徴とする請求
    の範囲第5項に記載の化合物。
  10. 【請求項10】アニオンが式〔VO4C2H4-1で表わされ
    るアニオンよりなることを特徴とする請求の範囲第5項
    に記載の化合物。
  11. 【請求項11】アニオンが式〔V2O8C2H4-4で表わされ
    るアニオンよりなることを特徴とする請求の範囲第5項
    に記載の化合物。
  12. 【請求項12】アニオンが式 〔C2H4O2WO32-または 〔(C2H4O22WO22- で表わされるアニオンよりなることを特徴とする請求の
    範囲第5項に記載の化合物。
  13. 【請求項13】アニオンが式 〔V2O8C2H53- で表わされるアニオンよりなることを特徴とする請求の
    範囲第5項に記載の化合物。
  14. 【請求項14】少なくとも1つのR0が炭素数4個のもの
    であることを特徴とする請求の範囲第5項に記載の化合
    物。
  15. 【請求項15】カチオンが式〔(▲R9 3▼P)2N〕
    +(式中、各R9は同一か、あるいは異なるものであつ
    て、水素またはヒドロカルビル含有基である)を有する
    ことを特徴とする請求の範囲第14項に記載の化合物。
  16. 【請求項16】各R9がフエニルであることを特徴とする
    請求の範囲第15項に記載の化合物。
  17. 【請求項17】隣位ジオキシアルキレン有機メタレート
    化合物を形成するのに十分な温度および圧力で、式: (式中、R1、R2、R3およびR4は同一か、あるいは異なっ
    たものであって、水素、1個と10個との間の炭素数のア
    ルキル、炭素数12個までの単環式または二環式アリー
    ル、炭素数7〜10個のアルカリール、炭素数7〜15個の
    単環式または二環式アラルキル、炭素数2〜3のアルケ
    ニル、炭素数3〜8個のシクロアルキル、およびR1
    R2、R3およびR4のうちの2種を連結する炭素原子数3〜
    8個の環構造である) のアルキレンオキシドと式: 〔(R0mYnx+〔Lx+z-1〔(A)qM(O)〕a- 〔式中、Yはイオン電荷保有中核である多価元素であ
    り:各R0は同一または異なり、水素またはヒドロカルビ
    ル含有置換基であるが、但し、Yはヒドロカルビル置換
    基を含有するR0を少なくとも1つ有することを条件と
    し:mはYと全R0基とが共有する電子対の平均数であり:n
    は電荷保有中核の数であり、m,nおよびx′は等式x′
    =n(V−m)で関係づけられ、この等式においてVは
    Yの平均関数的酸化状態であり、Rに結合する際に各Y
    が使用する各電子対は1の値で示され、そしてYの関数
    的酸化状態はR0に結合する電子対とx/nとの合計であ
    り、x′は1または2の整数であり:Lはxの正の電荷を
    有するカチオンであつて、その際、xは1または2であ
    り、Lは 〔(R0mYn+ アルカリ性金属、第四級アンモニウムおよび第四級ホス
    ホニウムカチオンよりなる群から選択されるものとし:z
    は1ないし3であり:Mは正の関数的酸化状態を有する多
    価金属であり:AはMの残余原子価(q)を満たすための
    1個またはそれ以上の置換基を表わし、同一か、あるい
    は異なつたものであつて、二重結合酸素、 よりなる群から選択したものであり:aはx′+(z−
    1)(x)の値に等しい〕の有機メタレートとを接触さ
    せることを特徴とする式: (式中、Y、R0、m、n、x′、x、L、M、A、a、
    z、q、R1、R2、R3およびR4は上記に定義したとおりで
    ある)の隣位ジオキシアルキレン有機メタレート化合物
    を製造する方法。
  18. 【請求項18】実質的に水の不存在下で行うことを特徴
    とする請求の範囲第17項に記載の方法。
  19. 【請求項19】メタレート中の金属が、同一条件下でレ
    ネートアニオン中のレニウムが示すものより大きいエチ
    レンオキシドに対する求核性を有することを特徴とする
    請求の範囲第18項に記載の方法。
  20. 【請求項20】メタレート中の金属が、同一条件下でオ
    ルトバナデート中のバナジウムが示すものより大きいエ
    チレンオキシドに対する求電子性を有することを特徴と
    する請求の範囲第19項に記載の方法。
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