JPH0692340B2 - ペンテン酸のヒドロカルボキシル化によるアジピン酸の製造方法 - Google Patents
ペンテン酸のヒドロカルボキシル化によるアジピン酸の製造方法Info
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- JPH0692340B2 JPH0692340B2 JP4277733A JP27773392A JPH0692340B2 JP H0692340 B2 JPH0692340 B2 JP H0692340B2 JP 4277733 A JP4277733 A JP 4277733A JP 27773392 A JP27773392 A JP 27773392A JP H0692340 B2 JPH0692340 B2 JP H0692340B2
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- pentenoic acid
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- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C55/00—Saturated compounds having more than one carboxyl group bound to acyclic carbon atoms
- C07C55/02—Dicarboxylic acids
- C07C55/14—Adipic acid
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C51/00—Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
- C07C51/10—Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by reaction with carbon monoxide
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- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ペンテン酸のヒドロ
カルボキシル化、即ち少なくとも1種のペンテン酸に水
及び一酸化炭素を反応させることによるアジピン酸の製
造方法に関する。
カルボキシル化、即ち少なくとも1種のペンテン酸に水
及び一酸化炭素を反応させることによるアジピン酸の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】米国特許第3579551号には、エチ
レン系不飽和を含有する化合物と一酸化炭素及び水と
を、イリジウムの化合物又は錯体及び沃素化促進剤を本
質的に含む触媒組成物の存在下で反応させることによる
カルボン酸の製造方法が提唱されている。このエチレン
系不飽和を含有する化合物は、問題とする反応を、好ま
しくは液相中で50〜300℃の範囲(好ましくは12
5〜225℃の範囲)の温度において、有利には約0.
034〜21MPa(5〜3000psia)、より特
定的には約0.27〜6.9MPa(25〜1000p
sia)の一酸化炭素分圧下で実施することによって、
カルボン酸(直鎖状及び分枝鎖状)に選択的に転化され
る。
レン系不飽和を含有する化合物と一酸化炭素及び水と
を、イリジウムの化合物又は錯体及び沃素化促進剤を本
質的に含む触媒組成物の存在下で反応させることによる
カルボン酸の製造方法が提唱されている。このエチレン
系不飽和を含有する化合物は、問題とする反応を、好ま
しくは液相中で50〜300℃の範囲(好ましくは12
5〜225℃の範囲)の温度において、有利には約0.
034〜21MPa(5〜3000psia)、より特
定的には約0.27〜6.9MPa(25〜1000p
sia)の一酸化炭素分圧下で実施することによって、
カルボン酸(直鎖状及び分枝鎖状)に選択的に転化され
る。
【0003】この方法においては、任意のイリジウム源
を用いることができるように思われ、また、様々な沃素
化促進剤源が挙げられている。また、I/Ir原子比
は、広い範囲(1:1〜2500:1)で変えることが
でき、3:1〜300:1の範囲が好ましい。液状反応
媒体には、触媒系と相容性の任意の溶媒を含有させるこ
とができ、C2 〜C20のモノカルボン酸が好ましい溶媒
である。プロピレンを出発物質として実施されている例
1は、かかる系は分枝鎖状カルボン酸(イソ酪酸)の生
成に有利に作用するということを示す。1−ヘキセンを
出発物質として実施されている例19は、こうして得ら
れる分枝鎖状カルボン酸の割合が大きいことを確認して
いる。この米国特許出願人はこの欠点(直鎖状カルボン
酸についての選択性の欠如)を忘れてはいない。実際、
米国特許第3816489号には、末端カルボン酸を優
勢的に得るためにこの反応を3:1〜100:1の範囲
のI/Ir原子比で用いることが提唱されている。
を用いることができるように思われ、また、様々な沃素
化促進剤源が挙げられている。また、I/Ir原子比
は、広い範囲(1:1〜2500:1)で変えることが
でき、3:1〜300:1の範囲が好ましい。液状反応
媒体には、触媒系と相容性の任意の溶媒を含有させるこ
とができ、C2 〜C20のモノカルボン酸が好ましい溶媒
である。プロピレンを出発物質として実施されている例
1は、かかる系は分枝鎖状カルボン酸(イソ酪酸)の生
成に有利に作用するということを示す。1−ヘキセンを
出発物質として実施されている例19は、こうして得ら
れる分枝鎖状カルボン酸の割合が大きいことを確認して
いる。この米国特許出願人はこの欠点(直鎖状カルボン
酸についての選択性の欠如)を忘れてはいない。実際、
米国特許第3816489号には、末端カルボン酸を優
勢的に得るためにこの反応を3:1〜100:1の範囲
のI/Ir原子比で用いることが提唱されている。
【0004】出発物質がオレフィン系不飽和を含有する
非官能化化合物から選択される場合及び特にオレフィン
自体である場合にはかかる技術の基本的な利点には疑問
はないが、エチレン系不飽和に加えてこの反応の条件下
で反応性である官能基をも含有する出発物質にこの技術
を適用する際には多くの問題点に遭遇する。特に、出発
物質としてペンテン酸を用いて本出願人が実施した前記
の技術の適用の最初の試みは少なくとも部分的に失敗に
終わり、エチレン系不飽和を含有する出発物質上に−C
OOH官能基が存在することのために、特に目的とする
反応とは違った反応が起こって害をもたらすどころか、
目的とする反応とは完全に置き換わってしまった。
非官能化化合物から選択される場合及び特にオレフィン
自体である場合にはかかる技術の基本的な利点には疑問
はないが、エチレン系不飽和に加えてこの反応の条件下
で反応性である官能基をも含有する出発物質にこの技術
を適用する際には多くの問題点に遭遇する。特に、出発
物質としてペンテン酸を用いて本出願人が実施した前記
の技術の適用の最初の試みは少なくとも部分的に失敗に
終わり、エチレン系不飽和を含有する出発物質上に−C
OOH官能基が存在することのために、特に目的とする
反応とは違った反応が起こって害をもたらすどころか、
目的とする反応とは完全に置き換わってしまった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】かかる状況に基づい
て、目的とするカルボニル化反応における良好な結果と
アジピン酸についての評価できる選択性とを同時に提供
する方法を得ることができれば明らかに望ましい。
て、目的とするカルボニル化反応における良好な結果と
アジピン酸についての評価できる選択性とを同時に提供
する方法を得ることができれば明らかに望ましい。
【0006】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明の主題
は、少なくとも1種のペンテン酸と水及び一酸化炭素と
を、イリジウム系触媒及び少なくとも1種の沃素化促進
剤の存在下で、高温且つ大気圧より高い圧力下で、飽和
の脂肪族又は脂環式炭化水素及びそれらのハロゲン化誘
導体、芳香族炭化水素及びそれらのハロゲン化誘導体並
びに脂肪族、芳香族又は混合型エーテルより成る群から
選択される少なくとも1種の溶媒中で、20より小さい
I/Ir原子比で反応させることによるアジピン酸の製
造方法にある。
は、少なくとも1種のペンテン酸と水及び一酸化炭素と
を、イリジウム系触媒及び少なくとも1種の沃素化促進
剤の存在下で、高温且つ大気圧より高い圧力下で、飽和
の脂肪族又は脂環式炭化水素及びそれらのハロゲン化誘
導体、芳香族炭化水素及びそれらのハロゲン化誘導体並
びに脂肪族、芳香族又は混合型エーテルより成る群から
選択される少なくとも1種の溶媒中で、20より小さい
I/Ir原子比で反応させることによるアジピン酸の製
造方法にある。
【0007】本明細書においてペンテン酸とは、2−ペ
ンテン酸、3−ペンテン酸又は4−ペンテン酸及びそれ
らの混合物を意味するものとする。4−ペンテン酸によ
って良好な結果が得られるが、しかしこれは容易には入
手できない。利用しやすさ及び本発明の方法の範囲内で
与えられる結果が満足できるものであるかどうかという
点を考慮に入れると、3−ペンテン酸(単独又はその異
性体との混合物)が特に好適である。
ンテン酸、3−ペンテン酸又は4−ペンテン酸及びそれ
らの混合物を意味するものとする。4−ペンテン酸によ
って良好な結果が得られるが、しかしこれは容易には入
手できない。利用しやすさ及び本発明の方法の範囲内で
与えられる結果が満足できるものであるかどうかという
点を考慮に入れると、3−ペンテン酸(単独又はその異
性体との混合物)が特に好適である。
【0008】本発明に従う方法は、イリジウム系触媒の
存在を必要とする。様々なイリジウム源を用いることが
できる。本発明の方法において用いるのに適したイリジ
ウム源の例としては、次のものを挙げることができる:
金属イリジウム、IrO2 、Ir2 O3 、IrCl3 、
IrCl3 ・3H2 O、IrBr3 、IrBr3 ・3H
2 O、IrI3 、Ir2 (CO)4 Cl2 、Ir2 (C
O)4 I2 、Ir2 (CO)8 、Ir4 (CO)12、I
r2 (CO)[P(C6 H5 )3 ]2 I、Ir(CO)
[P(C6 H5 )3 ]2 Cl、Ir[P(C6 H5 )
3 ]3 I、HIr[P(C6 H5 )3 ]3 (CO)、I
r(acac)(CO)2 、[IrCl(Cod)]2
(ここで、Codは1,5−シクロオクタジエン、ac
acはアセチルアセトネートである)。本発明の方法に
おいて用いるのに特に好適なものは、[IrCl(Co
d)]2 、Ir4 (CO)12及びIr(acac)(C
O)2 である。
存在を必要とする。様々なイリジウム源を用いることが
できる。本発明の方法において用いるのに適したイリジ
ウム源の例としては、次のものを挙げることができる:
金属イリジウム、IrO2 、Ir2 O3 、IrCl3 、
IrCl3 ・3H2 O、IrBr3 、IrBr3 ・3H
2 O、IrI3 、Ir2 (CO)4 Cl2 、Ir2 (C
O)4 I2 、Ir2 (CO)8 、Ir4 (CO)12、I
r2 (CO)[P(C6 H5 )3 ]2 I、Ir(CO)
[P(C6 H5 )3 ]2 Cl、Ir[P(C6 H5 )
3 ]3 I、HIr[P(C6 H5 )3 ]3 (CO)、I
r(acac)(CO)2 、[IrCl(Cod)]2
(ここで、Codは1,5−シクロオクタジエン、ac
acはアセチルアセトネートである)。本発明の方法に
おいて用いるのに特に好適なものは、[IrCl(Co
d)]2 、Ir4 (CO)12及びIr(acac)(C
O)2 である。
【0009】用いられるべきイリジウムの量は広い範囲
で変えることができる。一般的に、反応混合物1リット
ル当たりの金属イリジウムのモル数で表わして10-3〜
10-1の範囲の量で、満足できる結果がもたらされる。
それより低い量を用いることもできるが、しかし反応速
度が遅くなるのが観察される。それより多い量は、経済
上の観点での不利があるのみである。好ましいイリジウ
ム濃度は、5×10-3〜10-1モル/リットルの範囲で
ある。
で変えることができる。一般的に、反応混合物1リット
ル当たりの金属イリジウムのモル数で表わして10-3〜
10-1の範囲の量で、満足できる結果がもたらされる。
それより低い量を用いることもできるが、しかし反応速
度が遅くなるのが観察される。それより多い量は、経済
上の観点での不利があるのみである。好ましいイリジウ
ム濃度は、5×10-3〜10-1モル/リットルの範囲で
ある。
【0010】本明細書において沃素化促進剤とは、HI
及び反応条件下でHIを生じ得る有機沃素化合物、特に
沃化C1 〜C10アルキルを意味するものとする。HIを
用いるのが好ましい。本発明の本質的な特徴に従えば、
用いられるべき沃素化促進剤の量は、I/Irモル比が
20より小さくなるような量である。この比が0.1以
上であるのが望ましいことは明らかである。I/Irモ
ル比は10より小さいのが好ましい。本発明の良好な実
施のためには、このモル比は1〜5の範囲とする。
及び反応条件下でHIを生じ得る有機沃素化合物、特に
沃化C1 〜C10アルキルを意味するものとする。HIを
用いるのが好ましい。本発明の本質的な特徴に従えば、
用いられるべき沃素化促進剤の量は、I/Irモル比が
20より小さくなるような量である。この比が0.1以
上であるのが望ましいことは明らかである。I/Irモ
ル比は10より小さいのが好ましい。本発明の良好な実
施のためには、このモル比は1〜5の範囲とする。
【0011】本発明に従う方法の実施には水は不可欠で
ある。一般的に、用いられるべき水の量は、水/ペンテ
ン酸のモル比が1〜10の範囲になるような量である。
それより少ない量は、転化を制限するという不利を示
す。それより多い量は、触媒活性の損失が観察されるた
めに望ましくない。
ある。一般的に、用いられるべき水の量は、水/ペンテ
ン酸のモル比が1〜10の範囲になるような量である。
それより少ない量は、転化を制限するという不利を示
す。それより多い量は、触媒活性の損失が観察されるた
めに望ましくない。
【0012】本発明の別の本質的な特徴に従えば、反応
は、飽和の脂肪族又は脂環式炭化水素及びそれらのハロ
ゲン化誘導体、芳香族炭化水素及びそれらのハロゲン化
誘導体並びに脂肪族、芳香族又は混合型エーテルより成
る群から選択される少なくとも1種の溶媒中で実施され
る。前記の群から選択される溶媒の正確な性状は、反応
条件下で液状でありさえすれば、本発明の方法の範囲内
では臨界的なものではない。かかる溶媒の例としては、
ベンゼン、トルエン、クロルベンゼン、塩化メチレン、
1,2−ジクロルエタン、ヘキサン、シクロヘキサン及
びジフェニルエーテルを挙げることができる。反応混合
物中に存在させる溶媒の量は広い範囲で変えることがで
き、例えば反応混合物の10〜99容量%の範囲である
ことができる。好ましい量は、30〜90容量%の範囲
である。
は、飽和の脂肪族又は脂環式炭化水素及びそれらのハロ
ゲン化誘導体、芳香族炭化水素及びそれらのハロゲン化
誘導体並びに脂肪族、芳香族又は混合型エーテルより成
る群から選択される少なくとも1種の溶媒中で実施され
る。前記の群から選択される溶媒の正確な性状は、反応
条件下で液状でありさえすれば、本発明の方法の範囲内
では臨界的なものではない。かかる溶媒の例としては、
ベンゼン、トルエン、クロルベンゼン、塩化メチレン、
1,2−ジクロルエタン、ヘキサン、シクロヘキサン及
びジフェニルエーテルを挙げることができる。反応混合
物中に存在させる溶媒の量は広い範囲で変えることがで
き、例えば反応混合物の10〜99容量%の範囲である
ことができる。好ましい量は、30〜90容量%の範囲
である。
【0013】前記のように、反応は大気圧より高い圧力
下で一酸化炭素の存在下で実施される。用いられる一酸
化炭素は、実質的に純粋なものでも、商品として入手で
きるもののような工業的純度のものでもよい。反応は液
相中で実施するのが好ましく、全圧は広い範囲で変える
ことができ、反応温度は一般的に100〜240℃の範
囲、好ましくは160〜190℃の範囲である。一酸化
炭素の分圧は一般的に1〜250バールの範囲であり、
本発明に従う方法の良好な実施のためには2〜100バ
ールの範囲である。反応混合物は、前記の群から選択さ
れる少なくとも1種の溶媒、水、1種又は数種のイリジ
ウム源、1種又は数種の沃素化促進剤及び、場合によ
り、用いたペンテン酸の全部又は一部並びに反応生成物
を含有する。反応終了時又は反応に割り当てられた時間
の終了時に、任意の好適な手段、例えば結晶化及びろ過
によってアジピン酸を分離する。
下で一酸化炭素の存在下で実施される。用いられる一酸
化炭素は、実質的に純粋なものでも、商品として入手で
きるもののような工業的純度のものでもよい。反応は液
相中で実施するのが好ましく、全圧は広い範囲で変える
ことができ、反応温度は一般的に100〜240℃の範
囲、好ましくは160〜190℃の範囲である。一酸化
炭素の分圧は一般的に1〜250バールの範囲であり、
本発明に従う方法の良好な実施のためには2〜100バ
ールの範囲である。反応混合物は、前記の群から選択さ
れる少なくとも1種の溶媒、水、1種又は数種のイリジ
ウム源、1種又は数種の沃素化促進剤及び、場合によ
り、用いたペンテン酸の全部又は一部並びに反応生成物
を含有する。反応終了時又は反応に割り当てられた時間
の終了時に、任意の好適な手段、例えば結晶化及びろ過
によってアジピン酸を分離する。
【0014】
【実施例】以下、実施例によって本発明を例示する。
【0015】例1 前もってアルゴンでパージしたガラスフラスコに、以下
のものを導入する: ・Ir4 (CO)12の形のイリジウム:30mg(0.
1ミリモル) ・クロルベンゼン(1ml)中の溶液の形のHI:0.
045g(0.2ミリモル) ・水 :0.54g(30ミリモル) ・3−ペンテン酸:2g(20ミリモル) ・クロルベンゼン:9cm3 。 このフラスコを125mlのオートクレーブに入れる。
このオートクレーブを密封し、撹拌装置を備えたオーブ
ン中に入れ、加圧ガス供給装置に接続する。冷たいまま
で2バールのCOを入れ、20分かけて175℃に加熱
する。この温度に達した時に、圧力を20バールに調整
する。30分間の反応時間の後に、撹拌及び加熱を停止
し、次いでオートクレーブを冷却し、ガス抜きする。反
応溶液を気相クロマトグラフィー及び高性能液体クロマ
トグラフィーによって分析する。得られた生成物の量
(装入した3−ペンテン酸に対するモル収率)は次の通
りだった。 ・酪酸(Pa) : 5% ・2−ペンテン酸(P2) : 5% ・γ−バレロラクトン(M4L): 6% ・エチル琥珀酸(A3) : 2% ・α−メチルグルタル酸(A2):11% ・アジピン酸(A1) :71%。 直鎖度(L)は84%だった。3−ペンテン酸の転化率
(DC)は93%だった。
のものを導入する: ・Ir4 (CO)12の形のイリジウム:30mg(0.
1ミリモル) ・クロルベンゼン(1ml)中の溶液の形のHI:0.
045g(0.2ミリモル) ・水 :0.54g(30ミリモル) ・3−ペンテン酸:2g(20ミリモル) ・クロルベンゼン:9cm3 。 このフラスコを125mlのオートクレーブに入れる。
このオートクレーブを密封し、撹拌装置を備えたオーブ
ン中に入れ、加圧ガス供給装置に接続する。冷たいまま
で2バールのCOを入れ、20分かけて175℃に加熱
する。この温度に達した時に、圧力を20バールに調整
する。30分間の反応時間の後に、撹拌及び加熱を停止
し、次いでオートクレーブを冷却し、ガス抜きする。反
応溶液を気相クロマトグラフィー及び高性能液体クロマ
トグラフィーによって分析する。得られた生成物の量
(装入した3−ペンテン酸に対するモル収率)は次の通
りだった。 ・酪酸(Pa) : 5% ・2−ペンテン酸(P2) : 5% ・γ−バレロラクトン(M4L): 6% ・エチル琥珀酸(A3) : 2% ・α−メチルグルタル酸(A2):11% ・アジピン酸(A1) :71%。 直鎖度(L)は84%だった。3−ペンテン酸の転化率
(DC)は93%だった。
【0016】例2 HIを酢酸(1ml)中の溶液の形(0.2ミリモル)
で導入したことを除いて、前記例1を繰り返した。それ
以外の全ての条件は同じであり、2−ペンテン酸の存在
がもはや検知されず且つ装入した3−ペンテン酸に対す
るγ−バレロラクトン(M4L)のモル収率が12.5
%だったことを除いて、実質的に同じ結果が得られた。
で導入したことを除いて、前記例1を繰り返した。それ
以外の全ての条件は同じであり、2−ペンテン酸の存在
がもはや検知されず且つ装入した3−ペンテン酸に対す
るγ−バレロラクトン(M4L)のモル収率が12.5
%だったことを除いて、実質的に同じ結果が得られた。
【0017】例3〜6及び比較試験(a) 様々なタイプの溶媒を用い且つ酢酸中のHI(0.2ミ
リモル)の溶液を用いて、前記例1を繰り返した。条件
及び得られた結果を下記の表Iにまとめる。この表中、
tは所定温度における試験時間を表わす。
リモル)の溶液を用いて、前記例1を繰り返した。条件
及び得られた結果を下記の表Iにまとめる。この表中、
tは所定温度における試験時間を表わす。
【表1】 * この例においては、所定温度における全圧は30バ
ールだった。 参照試験(a)においてはペンタン酸(PA)が優勢量
で生成するのが観察された(PA=40%)。
ールだった。 参照試験(a)においてはペンタン酸(PA)が優勢量
で生成するのが観察された(PA=40%)。
【0018】例7〜8及び比較試験(b) 例1について記載した手順に従い、トルエン中で、HI
の装入量を変えて、一連の試験を実施する。それ以外に
全ての条件は同じである。条件及び得られた結果を下記
の表IIにまとめる。表中、用いた取り決めは例1につい
てのものと同じであり、tは所定温度における試験時間
を表わす。
の装入量を変えて、一連の試験を実施する。それ以外に
全ての条件は同じである。条件及び得られた結果を下記
の表IIにまとめる。表中、用いた取り決めは例1につい
てのものと同じであり、tは所定温度における試験時間
を表わす。
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フランソワ・メッツ フランス国ベルネゾン、リュ・ド・ラ・サ ル・デ・フェート、6 (56)参考文献 特開 昭61−161237(JP,A) 特公 昭48−19290(JP,B1) 米国特許3816489(US,A)
Claims (3)
- 【請求項1】 少なくとも1種のペンテン酸と水及び一
酸化炭素とを、イリジウム系触媒及び少なくとも1種の
沃素化促進剤の存在下で、高温且つ大気圧より高い圧力
下で、飽和の脂肪族又は脂環式炭化水素及びそれらのハ
ロゲン化誘導体、芳香族炭化水素及びそれらのハロゲン
化誘導体並びに脂肪族、芳香族又は混合型エーテルより
成る群から選択される少なくとも1種の溶媒中で、20
より小さいI/Ir原子比で反応させることによるアジ
ピン酸の製造方法。 - 【請求項2】 水/ペンテン酸のモル比が10以下であ
り、且つ、反応混合物中のイリジウム濃度が10-3〜1
0-1モル/リットルの範囲である、請求項1記載の方
法。 - 【請求項3】 I/Ir原子比が0.1以上、好ましく
は1〜5の範囲である、請求項1又は2記載の方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
FR91-12392 | 1991-10-03 | ||
FR9112392A FR2682104A1 (fr) | 1991-10-03 | 1991-10-03 | Procede de preparation de l'acide adipique par hydrocarboxylation d'acides penteniques. |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05238984A JPH05238984A (ja) | 1993-09-17 |
JPH0692340B2 true JPH0692340B2 (ja) | 1994-11-16 |
Family
ID=9417718
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4277733A Expired - Fee Related JPH0692340B2 (ja) | 1991-10-03 | 1992-09-24 | ペンテン酸のヒドロカルボキシル化によるアジピン酸の製造方法 |
Country Status (15)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5420346A (ja) |
EP (1) | EP0536064B1 (ja) |
JP (1) | JPH0692340B2 (ja) |
KR (1) | KR100250337B1 (ja) |
CN (1) | CN1030071C (ja) |
CA (1) | CA2079763C (ja) |
CZ (1) | CZ279863B6 (ja) |
DE (1) | DE69204006T2 (ja) |
ES (1) | ES2076726T3 (ja) |
FR (1) | FR2682104A1 (ja) |
MX (1) | MX9205640A (ja) |
RU (1) | RU2068406C1 (ja) |
SK (1) | SK279905B6 (ja) |
TW (1) | TW227995B (ja) |
UA (1) | UA34427C2 (ja) |
Families Citing this family (5)
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