JPH069150U - ガイド付きタイバーカッター - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 オス型カッターとメス型カッターとの噛合調
整が簡単にでき、且つその噛合が常に安定状態を保持で
きるようにした、タイバーカッターを提供する。 【構成】 リードフレームのタイバーをカットするタイ
バーカッターにおいて、オス型カッターに衝動案内部を
形成する。このオス型カッターの摺動案内部に係合する
案内部をメス型カッターに形成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、リードフレームのタイバーをカットするためのタイバーカッターに 関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

ＩＣ等の半導体チップが装着されているフレームのタイバーは、通常オス型カ ッターとメス型カッターとから成るタイバーカッターにより切断される。 このオス型カッターには櫛歯状切り刃が形成され、メス型カッターはこの櫛歯 状切り刃に噛合する構造になっており、その噛合の調整は新たなカッターをタイ バーカッターに装着する度ごとに行わなければならず、作業上極めて煩雑であっ た。又、装着後稼働中に噛合状態が悪くなるとカッターが破損したり、フレーム に損傷を与えたりしてスループットの低下を招くという問題がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、前記のような従来の問題を解決するためになされ、オス型カッター とメス型カッターの噛合調整が簡単であり、しかもその噛合が常に安定状態を保 持できるようにした、タイバーカッターを提供することを課題としたものである 。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

この課題を技術的に解決するための手段として、本考案は、リードフレームの タイバーをカットするタイバーカッターにおいて、オス型カッターに摺動案内部 を形成したことを要旨とするものである。 更に、オス型カッターの摺動案内部に係合する案内部をメス型カッターに形成 したことを要旨とするものである。

【０００５】

【作 用】 オス型カッターの摺動案内部をメス型カッターの摺動部に係合させることによ り相互の噛合調整が簡単にできると共に、オス型カッターの摺動案内部がメス型 カッターの摺動部に沿って摺動することから位置ずれが生じることがなく、噛合 状態を安定良く保持することができる。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案の実施例を添付図面に基づいて詳説する。 図１は本考案の第１実施例を示すもので、１はオス型カッターであり、保持部１ ａの下端部に櫛歯状切り刃を有する切り刃部１ｂが形成され、更に保持部１ａの 中央端部には角孔状の摺動案内部１ｃが上下方向に形成されている。

【０００７】 ２はメス型カッターであり、前記オス型カッター１の切り刃部１ｂが噛合する 案内溝２ａが一定の長さ（深さ）で並設され、上面の中央端部には前記オス型カ ッター１の摺動案内部１ｃに係合する板状の案内部２ｂが形成されている。

【０００８】 前記オス型カッター１とメス型カッター２はタイバーカッター装置（図略）に 装着されて使用されるが、その装着の際にメス型カッター２の案内部２ｂをオス 型カッター１の摺動案内部１ｃ内に嵌入すると、オス型カッター１の切り刃部１ ｂの各切り刃がメス型カッター２の各案内溝２ａに位置が合うようになっている 。従って、オス型カッター１とメス型カッター２の噛合調整が、自動的に極めて 簡単にできることになる。

【０００９】 又、タイバーの切断時にオス型カッター１とメス型カッター２とが、前記摺動 案内部１ｃに案内部２ｂが摺動自在に嵌合した状態で相対的に動くため、オス型 カッター１とメス型カッター２の噛合状態を安定良く保持することができる。従 って、位置ずれによりカッターが破損したり、フレームに損傷を与えたりしてス ループットの低下を招くということがなくなる。

【００１０】 図２は本考案の第２実施例であり、第１実施例のものとは係合の凹凸関係を逆 にしたものであり、即ちオス型カッター２１の摺動案内部２１ｃを角棒状に形成 し、メス型カッター２２の案内部２２ｂを上下方向の角孔状に形成したものであ る。この場合も、オス型カッター１の保持部２１ａの下端部には櫛歯状の切り刃 部２１ｂが形成され、メス型カッター２にはそれと噛合する案内溝２２ａが設け られている。

【００１１】 図３は本考案の第３実施例であり、これはカッターの両側で係合するように構 成したもので、オス型カッター３１の保持部３１ａの両側部に角孔状の摺動案内 部３１ｃがそれぞれ上下方向に設けられ、メス型カッター３２の上面の両側部に はオス型カッター３１の摺動案内部３１ｃに係合する角棒状の案内部３２ｂがそ れぞれ形成されたものである。３１ｂはオス型カッター３１に設けられた櫛歯状 切り刃部であり、３２ａはメス型カッター３２に設けられた案内溝である。

【００１２】 図４は本考案の第４実施例であり、第３実施例のものとは係合の凹凸関係を逆 にしたものであり、オス型カッター４１の摺動案内部４１ｃを角棒状に形成し、 メス型カッター４２の案内部４２ｂをそれぞれ上下方向の角孔状に形成してある 。この場合も、オス型カッター４１の保持部４１ａの下端部には櫛歯状の切り刃 部４１ｂが形成され、メス型カッター４２にはそれと噛合する案内溝４２ａが設 けられている。

【００１３】 図５は本考案の第５実施例であり、第４実施例のものと基本的には同一である が、メス型カッター５２の案内部５２ｂが凹溝状に形成されている点に特徴があ る。この場合、オス型カッターは第４実施例のオス型カッター４１と同一である から図示は省略してある。

【００１４】 図６は本考案の第６実施例であり、メス型カッター６２の案内部６２ｂが内向 きの凹溝状である点に特徴を有している。此れに対応してオス型カッター６１に は保持部６１ａの両側部に板状の摺動案内部６１ｃをそれぞれ突出させて設け、 この板状の摺動案内部６１ｃがメス型カッター６２の凹溝状案内部６２ｂに係合 するようにしてある。

【００１５】 図２から図６に示す本考案の第２実施例乃至第６実施例においては、いずれも 第１実施例と同様にオス型カッターとメス型カッターはタイバーカッター装置に 装着されて使用されるが、その装着の際にオス型カッターの摺動案内部とメス型 カッターの案内部とを摺動自在に係合させることにより、オス型カッターの切り 刃部とメス型カッターの案内溝との噛合調整を自動的に極めて簡単に遂行するが できる。

【００１６】 又、タイバーの切断時にオス型カッターとメス型カッターとが、前記摺動案内 部と案内部との係合状態で相対的に摺動するため、オス型カッターとメス型カッ ターとの噛合状態を安定良く保持することができる。従って、位置ずれに起因す るカッターの破損、フレームの損傷等を未然に防止することができる。

【００１７】 尚、本考案に係るタイバーカッターは前記のように色々なタイプのものがあり 趣旨に反しない限り変形も可能である。又、タイバーカッターのオス型は切り刃 部とその保持部と案内摺動部から構成されるが、必ずしも１個の素材に形成する 必要はなく、それぞれ別個に造り後で一体にしても良い。

【００１８】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案によれば、リードフレームのタイバーをカットす るタイバーカッターにおいて、オス型カッターに摺動案内部を設けてメス型カッ ターの案内部と摺動自在に係合させたので、噛合調整が極めて容易になると共に 微調整が不要となって生産性を著しく向上させることができ、しかもカッターの 破損、フレームの損傷等を未然に防止できる等の実用上優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の第１実施例を示す要部の斜視図であ
る。

【図２】 本考案の第２実施例を示す要部の斜視図であ
る。

【図３】 本考案の第２実施例を示す要部の斜視図であ
る。

【図４】 本考案の第４実施例を示す要部の斜視図であ
る。

【図５】 本考案の第５実施例を示すメス型カッターの
斜視図である。

【図６】 本考案の第６実施例を示す要部の斜視図であ
る。

【符号の説明】

１…オス型カッター １ａ…保持部 １ｂ…切り刃部 １ｃ…摺動案内部 ２…メス型カッター ２ａ…案内溝 ２ｂ…案内部 ２１…オス型カッター ２１ａ…保持部 ２１ｂ…切り刃部 ２１ｃ…摺動
案内部 ２２…メス型カッター ２２ａ…案内溝 ２２ｂ…案内部 ３１…オス型カッター ３１ａ…保持部 ３１ｂ…切り刃部 ３１ｃ…摺動
案内部 ３２…メス型カッター ３２ａ…案内溝 ３２ｂ…案内部 ４１…オス型カッター ４１ａ…保持部 ４１ｂ…切り刃部 ４１ｃ…摺動
案内部 ４２…メス型カッター ４２ａ…案内溝 ４２ｂ…案内部 ５２…メス型カッター ５２ｂ…案内部 ６１…オス型カッター ６１ａ…保持部 ６１ｃ…摺動案内部 ６２…メス型カッター ６２ｂ…案内部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 リードフレームのタイバーをカットする
   タイバーカッターにおいて、オス型カッターに摺動案内
   部を形成したことを特徴とするガイド付きタイバーカッ
   ター。
2. 【請求項２】 オス型カッターの摺動案内部に係合する
   案内部をメス型カッターに形成した、請求項１記載のガ
   イド付きタイバーカッター。