JPH0690056A - 半導体レーザ - Google Patents

半導体レーザ

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JPH0690056A
JPH0690056A JP1629691A JP1629691A JPH0690056A JP H0690056 A JPH0690056 A JP H0690056A JP 1629691 A JP1629691 A JP 1629691A JP 1629691 A JP1629691 A JP 1629691A JP H0690056 A JPH0690056 A JP H0690056A
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JP
Japan
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layer
barrier layer
quantum
semiconductor laser
quantum wire
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Application number
JP1629691A
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English (en)
Inventor
Yukio Toyoda
田 幸 雄 豊
Shinichi Wakabayashi
林 信 一 若
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Optoelectronics Technology Research Laboratory
Original Assignee
Optoelectronics Technology Research Laboratory
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Publication date
Application filed by Optoelectronics Technology Research Laboratory filed Critical Optoelectronics Technology Research Laboratory
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、量子細線を活性層に用いた半導体
レーザに関するもので、特に無効電流の低減をはかり、
しきい値の低減等の特性改善した半導体レーザを提供す
ることを目的とする。 【構成】 量子細線110を構成するためのバリア層のう
ち、素子基板主面に平行方向に配置されたバリア層106
のバンドギャップ及びそのキャリア濃度が垂直方向に配
置されたバリア層102,104に比べ、バンドギャップは大
きく、キャリア濃度は低くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光通信、光情報処理等
の分野に広く利用される半導体レーザに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の技術の代表的な例として、E.Kspo
n et al.Appl.Phys.Lett.(アプライド フィジックス
レター)55 2715(1989)に見られる量子細線を活性層と
した半導体レーザがある。図8は、レーザの概略断面図
である。200はn型GaAs基板、201はn型AlyGa1-yAs層
(yは0.5もしくは0.7)、202はアンドープAlxGa1-xAs
層(xは0.2からyまで直線的に変化)。203はアンドー
プGaAs量子井戸層、204はAlxGa1-xAs層(xは0.2からy
まで直線的に変化)、205はp型AlyGa1-yAs(y=0.5も
しくは0.7)、206はp型GaAsキャップ層、207はプロト
ンイオン注入部分、208はp電極、210は量子細線であ
る。
【0003】この半導体レーザでは、活性層のみに電流
注入ができるように、結晶成長により、量子細線210で
ある活性層を埋込んだ構造を作製した後、この活性層の
上部にマスクを施して、プロトンをイオン注入すること
により注入部分207を形成して電流狭窄を図っている。
この方法により、ある程度、活性層以外に流れるリーク
電流の低減を実現し、比較的低しきい値、高効率のレー
ザ動作が実現されてい
【0004】る。
【発明が解決しようとする課題】前述の従来技術の代表
例では、電流Iが注入される量子細線210を活性層とす
る半導体レーザの電流狭窄を行うため、プロトンのイオ
ン注入部分207を形成し、活性層上部を除く部分の高抵
抗化を図っている。しかしながら、活性層上部を窓とす
るイオン注入マスクパターン形成のプロセスにおいて、
アライメントの精度上の問題等により、マスクパターン
の幅は活性層幅より広くする必要がある。前述の例にお
いてもその通りの構造である。また、マスクパターン則
ち活性層上部の窓の幅が活性層幅と正確に整合できたと
しても、p型クラッド層である層205からn型クラッド
層である層201へ活性層を通らず迂回して流れる電流i
を無視することは出来ない。このような理由から前述の
例では、量子細線による量子効果がレーザの発振特性に
見られているにもかかわらず、しきい値の低減や高効率
化が図られていない。前述の例の場合しきい値電流は約
3mAであり、もしリーク電流を抑えることが出来れば当
然しきい値電流は1mA以下となっていなければならな
い。
【0005】さらに、前述の例では、唯一本の量子細線
を活性層として用いているが、十分幅の狭い量子細線を
pn接合面に平行な方向にすなわち基板主面に平行に複
数個並べる構造にすれば、量子細線による量子効果の向
上と高出力が図れるものと考えられる。この場合には、
リーク電流を抑える方法として前述の従来例のようなプ
ロトンのイオン注入では不可能である。
【0006】この様に、従来の技術では、量子細線を活
性層とする半導体レーザにおいて結晶成長をはじめとす
る作製上の制約も原因して、埋込み構造におけるリーク
電流の制御が十分になされず、さらには、リーク電流を
制御する手段などは考えられておらず、未解決である。
【0007】然るに十分量子効果の大きい量子細線によ
る活性層の半導体レーザを作製するためには、活性層以
外からのリーク電流を低減する有効な方法、さらには、
幅の狭い量子細線構造を有し、リーク電流の制御方法が
ないという重大な解決すべき課題がある。本発明はこの
ような重大な解決を解決するための有効な手段を提供す
るものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
め、以下のような本発明に基づく手段が有効である。
【0009】量子効果を大きくするため適正な大きさの
量子細線を複数個用いることが有効であり、しかも量子
細線をpn接合面に平行な方向に第1のバリア層を介し
て複数個配置することがより効果を大きくする。そし
て、量子細線の上下に量子細線を挟む第2のバリア層を
形成する。
【0010】さらに、前述の如く基板主面に平行方向に
配置した量子線間に存在する細線状の量子井戸を構成す
るための第1のバリア層のバンドギャップを、前記基板
主面に垂直な方向での細線状の量子井戸を構成するため
の第2のバリア層のバンドギャップよりも少なくとも小
さくないようにすることが、第1のバリア層を経路とす
るリーク電流の低減が図られて有効な手段となる。さら
に、第1のバリア層のキャリア濃度を第2のバリア層の
キャリア濃度より低くすることも、同様に有効な手段で
ある。また、前述の如く第1のバリア層のバンドギャッ
プを第2のバリア層のバンドギャップより大きくする手
段を実現するためには、第2のバリア層形成領域への選
択的イオン注入を行う方法が有効な手段である。
【0011】
【作用】本発明の提供する手段は非常に簡明な原理に基
づくものである。半導体レーザでは、pn接合の接合境
界領域に活性層を配置させて有効に電子及びホールのキ
ャリア注入を行うものである。この活性層以外の経路で
の無効電流則ちリーク電流を低減制御する手段が必要で
あり従来技術においても利得導波型レーザ、屈折率導波
型レーザのどちらかを問わず、種々の方法によって構じ
られている。pn接合での接合電流はバンドギャップ幅
に依存したしきい値電圧VF以上の印加電圧により発振
に有効な電流が流れるから、利得領域である量子細線構
造を構成するバリア層のうち、pn接合面則ち基板主面
とに対して平行な方向に形成した量子細線間の第1のバ
リア層のバンドギャップを、量子細線のpn接合面に対
して垂直な方向に形成された第2のバリア層のバンドギ
ャップより少なくとも小さくないように構成すれば、電
流は量子細線へ有効に注入される。なぜなら、前記の如
く構成すれば、電流の経路は量子細線を経由する電流経
路の方が、それ以外則ち量子細線を経由しない第1のバ
リア層を経由する場合の経路より前記しきい値電圧が低
くなるからである。従って、電流は量子細線を経由する
経路を優先的に流れ、それ以外の経路の無効なリーク電
流が制御できる。
【0012】以上のようにして本発明は、量子細線を活
性層とする半導体レーザのリーク電流低減に有効であ
り、半導体レーザの低しきい値化、高効率化に作用する
ものである。特に、pn接合面に平行な方向で複数個の
量子細線を形成した活性層の構造の実現する手段を提供
するもので、半導体レーザの高出力化に作用するもので
ある。
【0013】
【実施例】本発明の実施例を図1〜図7により説明す
る。図1〜図5は作製工程の途中を、図6は形成された
素子をそれぞれ断面で示す。図1は、結晶成長工程終了
時の構造断面図である。先ず、n型GaAs基板100上に、
n型Al0.5Ga0.5Asクラッド層101:2μm、キャリア濃度
が1×1018cm-3のn型Al0.3Ga0.7Asバリア層102:0.1μ
m、アンドープGaAs量子井戸層103:50Å、キャリア濃度
が1×1018cm-3のp型Al0. 3Ga0.7Asバリア層104:300
Å、アンドープGaAs保護膜105:100Åを順次成長して作
製する。 次に、図2に示すように電子ビーム露光法に
よりそれぞれの幅が200Å、500Åのラインアンドスペー
スの金属マスク220を形成した後、Alイオンビーム221を
マスク220の覆われていない領域に選択的にイオン注入
して、図3に示すように未注入部分の量子井戸層103が
量子細線110として形成される。イオン注入部分106(点
々部分)、未注入部分の幅はそれぞれ500A、200Aとす
る。イオン注入された部分106は結晶成長後に形成され
た超格子構造則ち量子井戸層103とn型、p型のバリア
層102,104との界面を有する構造が破壊され、同時にそ
の部分のAl組成はイオン注入により増加する。このイオ
ン注入部分106は、pn接合面平行な方向に配置された
量子細線110に対するバリア層となる。イオン注入は、
プロジェクションレンジピークが丁度表面から420Aの
深さの量子井戸層103のほぼ中心となるように注入エネ
ルギーを設定し、注入量は注入部分AlxGa1-xAsのAl組成
即ちx値が0.3から平均で0.4に上昇するように設定して
行う。
【0014】この工程により、未注入部分の量子井戸層
103は、半導体レーザの活性層となる量子細線110とな
り、これは基板100上に任意の個数選択形成された構造
が形成される。そして、この量子細線110はレーザのp
n接合に平行な方向にバリア層106の間に形成された構
造となる。また、量子細線110の上下に位置したn型お
よびp型バリア層102,104にて量子細線110は挟まれた構
造となる。
【0015】然る後、気相成長装置中で、HClガスによ
り表面部分のGaAs保護膜105をエッチングした後p型Al
0.5Ga0.5Asクラッド層107:1μm、p型GaAsキャップ層1
08:0.2μmを成長することにより図4に示す構造が得ら
れる。
【0016】次に、幅2μmのマスクパターン(図示せ
ず)を形成し、幅2μmのストライプ部分以外を図5に
示すようにGaAs基板100の表面までエッチングした後再
び結晶成長により、ストライプ部分以外を選択成長して
量子細線110よりなる活性層を埋込む。成長は、p型Al
0.5Ga0.5As111:2.1μm、n型Al0.5Ga0.5As:1μm、p型
GaAsキャップ層113:0.2μmの順で行う。
【0017】この後、n型GaAs基板100を裏面から厚さ1
00μmまで研磨し、p電極114、n電極115を形成し劈開
によりチップ化し、半導体レーザ素子を作製する。図6
は、このレーザ素子の断面、図7は図6のXの部分の拡
大図である。
【0018】なお、イオン注入で形成したバリア層106
のキャリアはイオン注入によるダメージにより深い準位
が形成され、キャリアが捕獲されキャリア濃度は1016cm
-3以下となっている。これにより量子細線110に対する
基板主面に平行な方向に配置したバリア層106のキャリ
ア濃度は1016cm-3以下であり、基板主面に垂直な方向に
配置されたn型およびp型のそれぞれのバリア層102,10
4のキャリア濃度1×1018cm-3より少なく形成されてい
る。このため、作製したレーザ素子に電流を流した時、
基板主面に平行に配置したバリア層106へ電流がリーク
することなく、量子細線110へ有効的に電流が流れる。
【0019】特に、リーク電流制御にとって、活性層を
複数個の量子細線で構成する場合には、バリア層106の
存在は重要な手段となる。これはnp接合による逆バイ
アス構造を用いたリーク電流制御方法を構じることは作
製上非常に困難であり事実上できないからである。
【0020】その理由は、量子細線の厚さは200A以
内、幅は0.1μm以内と小さく、この量子細線110を埋込
んでいるバリア層106のサイズもほぼ同等の大きさであ
るので、このバリア層106を挟む上下の層を、量子細線
を挟む上下の層(p層とn層)と反対にn層,p層とす
ることは出来ないためである。仮に、量子細線110を形
成する前に、活性層の下側クラッド層として幅0.1μm以
内の周期で基板主面に対して平行方向にn層,p層を交
互に配列した構造が形成出来たとしても、次に量子細線
110とバリア層106を形成するのに、バリア層106を先に
形成されたp層の真上にぴたりとアライメントして形成
すること、さらに、量子細線110とバリア層106の上にp
層、n層が配置されるようにアライメントしてp層,n
層からなる上側クラッド層を形成することは、アライメ
ントの困難さはいうに及ばずn層,p層のそれぞれの不
純物拡散を引き起さず実現することは不可能と思われ
る。わずかでも前述の不純物拡散が相互に起るとその拡
散領域はキャリアの相互補償のため抵抗が大きくなり量
子細線を経由する有効電流を制限してしまい素子の実効
的な抵抗を大きくしてしまうので、このような構造を形
成する時このような不純物拡散を絶対に引き起してはな
らないからである。
【0021】また、上述した方法はバリア層106のバン
ドギャップをバリア層102,104のバンドギャップより大
きくする方法として、最初に量子井戸構造を結晶成長で
作製し、然る後に、バリア層106のバンドギャップが大
きくできる結晶組成原子のイオンを選択的に注入する。
このようにすれば注入部分の前記量子井戸である超格子
構造を選択的に破壊し、未注入部分を量子細線化する。
合わせて、この注入部分のバンドギャップを増大せし
め、pn接合に平行な方向のバリア層106が形成され、
そのバンドギャップは、既に結晶成長により形成されて
いるバリア層102,104のバンドギャップより大きくでき
る。
【0022】さらに、バリア層の106のキャリア濃度を
バリア層102,104のそれより可能な限り低くする手段
も、同様に、利得領域である量子細線以外の電流経路の
抵抗を増大させ、リーク電流低減に有効である。
【0023】図6のレーザは共振器200μmとした時、し
きい値電流は平均600μAである。また光出力は20mW以上
が可能である。本実施例では、GaAs/AlGaAs系レーザで
述べたが、InGaAsP/InP系でGaイオンとpイオンの注入
により、pn接合面に平行な方向のバリア層のバンドギ
ャップを増加させることができる等、他の材料系の半導
体レーザでも十分適用可能なことは明白である。
【0024】
【発明の効果】本発明による手段を用いて作製した量子
細線を活性層とした半導体レーザでは、これまでリーク
電流の制御が不十分であり、また、複数の量子細線を活
性層として用いることが困難であった課題を解決し、高
出力でかつ1mA以下の低しきい値電流を実現する効果が
あり、高性能半導体レーザの実現に寄与するものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の半導体レーザの製造工程断
面図
【図2】本発明の一実施例の半導体レーザの製造工程断
面図
【図3】本発明の一実施例の半導体レーザの製造工程断
面図
【図4】本発明の一実施例の半導体レーザの製造工程断
面図
【図5】本発明の一実施例の半導体レーザの製造工程断
面図
【図6】本発明の一実施例の半導体レーザの製造工程断
面図
【図7】図6の要部拡大断面図
【図8】従来のレーザの断面図
【符号の説明】
100 n型GaAs基板 101 n型Al0.5Ga0.5Asクラッド層 102 n型Al0.3Ga0.7Asバリア層 103 アンドープGaAs量子井戸層 104 p型Al0.3Ga0.7Asバリア層 105 アンドープGaAs保護膜 106 イオン注入部分 107 p型Al0.5Ga0.5Asクラッド層 111 p型Al0.5Ga0.5As層 112 n型Al0.5Ga0.5As層 108,113 p型GaAsキャップ層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板の主面上に、この主面と平行な
    方向に形成された複数個の量子細線と、前記量子細線間
    に前記主面と平行方向に形成された前記量子細線に対す
    る第1のバリア層と、前記量子細線を挟んで前記主面と
    垂直方向に形成された前記量子細線に対する第2のバリ
    ア層とを備え、前記第2のバリア層を介して前記量子細
    線に電流注入を行うとともに、前記第1のバリア層のバ
    ンドギャップが前記第2のバリア層のそれより小さくな
    いことを特徴とする半導体レーザ。
  2. 【請求項2】第1のバリア層のキャリア濃度が第2のバ
    リア層のキャリア濃度より低いことを特徴とする請求項
    1記載の半導体レーザ。
  3. 【請求項3】第1のバリア層は選択イオン注入により形
    成されたことを特徴とする請求項1記載の半導体レー
    ザ。
JP1629691A 1991-02-07 1991-02-07 半導体レーザ Pending JPH0690056A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010096243A (ja) * 2008-10-15 2010-04-30 Polsys Kenkyusho:Kk 免震構造体及びその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02254778A (ja) * 1989-03-29 1990-10-15 Olympus Optical Co Ltd 分布帰還形半導体レーザ及びその製造方法

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