JPH0688908A - 偏光板製造用保護シートおよび偏光板 - Google Patents
偏光板製造用保護シートおよび偏光板Info
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- JPH0688908A JPH0688908A JP26548492A JP26548492A JPH0688908A JP H0688908 A JPH0688908 A JP H0688908A JP 26548492 A JP26548492 A JP 26548492A JP 26548492 A JP26548492 A JP 26548492A JP H0688908 A JPH0688908 A JP H0688908A
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Abstract
造用保護シート、およびそのよう保護シートを用いた偏
光板を提供することを目的とする。 【構成】 光等方性ビニルアルコール系重合体層(3a)/
光等方性基材層(3b)の層構成の積層シート(3) のいずれ
か一方の面に、活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層
(4) を設けた構成を有する保護シート(34)からなる偏光
板製造用保護シートである。偏光板の代表的な層構成
は、保護シート(34)/接着剤層(2a)/偏光素膜(1) /接
着剤層(2b)/透湿性シート(5) であり、保護シート(34)
の活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層(4) は最外層に
位置するようにする。
Description
ート、およびその保護シートを用いて作成した偏光板に
関するものである。
素膜の両側に保護シートとしてのセルローストリアセテ
ートフィルム(TACと通称されている)を接着剤を用
いて積層したものが汎用されている。この目的のセルロ
ーストリアセテートフィルムとして、通常の透明セルロ
ーストリアセテートフィルムのほか、紫外線遮断性を付
与したもの、耐スクラッチ性を付与したもの、紫外線遮
断性および耐スクラッチ性を付与したもの、紫外線遮断
性、耐スクラッチ性、防湿性およびノングレヤ性を付与
したものなどが使われている。
従来法の説明の中で、偏光フィルム用の保護フィルムと
して三酢酸セルロース(つまりセルローストリアセテー
ト)フィルムが最も多く使用されていること、他の保護
フィルム、たとえばポリカーボネートフィルム、ポリメ
タクリル酸メチルフィルム、ポリ塩化ビニルフィルムな
どは三酢酸セルロースフィルムに比し種々の点で保護フ
ィルムとして難があることが記載されている。そしてこ
の特開昭58−50501号公報の発明においては、偏
光フィルムの少なくとも片面にエチレン−酢酸ビニル共
重合体ケン化物(つまりエチレン−ビニルアルコール共
重合体)の層を設けている。偏光フィルムに対するエチ
レン−ビニルアルコール共重合体からなる保護層を設け
る方法としては、(イ)偏光フィルムとエチレン−ビニ
ルアルコール共重合体フィルムとを接着する方法、
(ロ)偏光フィルム上にエチレン−ビニルアルコール共
重合体の溶液を塗布、乾燥する方法が採用されるとして
いる。
ルアルコール系重合体偏光膜(A) と保持板または/およ
び保護膜(C) とが、エチレン−酢酸ビニル共重合体部分
ケン化物からなる接着剤層(B) を介して積層された偏光
板が示されている。ここで保持板としては、セルロース
エステル系、ポリスチレン系、アクリル系、ポリ塩化ビ
ニル系、ポリ塩化ビニリデン系、ポリエステル系、ポリ
カーボネート系、ポリオレフィン系、ポリアミド系のフ
ィルムやシート等があげられ、保護膜としては、ニトロ
セルロース、ポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル共重合
物、塩化ビニリデン共重合物などの膜状物があげられる
としている。
素膜の少なくとも片面に透明フィルムが積層された偏光
板に透明導電性被膜を形成した偏光板が示されている。
ここで透明フィルムとしては、化学安定性の良いA群と
して、ポリ−4−メチルペンテン−1、ポリアクリロニ
トリル系樹脂、フェノキシ樹脂(硬化タイプ)系、ポリ
フェニレンオキサイド系樹脂、エポキシ樹脂、セルロー
ス系樹脂、ビニル系樹脂があげられ、化学安定性の悪い
B群として、スチレン共重合体樹脂、ポリカーボネート
系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルスルホン系
樹脂、ポリアリーレンエステル系樹脂などがあげられて
いる。このうちB群は硬化性皮膜で保護することが推奨
されるとしている。
702号公報には、架橋性樹脂硬化物層/ビニルアルコ
ール系重合体層/接着剤層/偏光素膜/接着剤層/ビニ
ルアルコール系重合体層/架橋性樹脂硬化物層の層構成
の偏光機能を有する積層シートが示されている。架橋性
樹脂硬化物層の代表例は、フェノキシエーテル型架橋性
樹脂の硬化物である。
用されているセルローストリアセテートフィルムを保護
層とする偏光板は、セルローストリアセテートフィルム
の透湿度が1000g/m2・2 hr・80μm 以上というよう
に大きく、気体透過性も約1100cc/m2 ・24hr・80μ
m というように大きいなどの固有の性質があるため、湿
分およびエアの透過により経時的に偏光機能の低下を招
く傾向があり、また、粘着剤に含まれる酸性成分により
ケン化分解を起こしやすいこと、耐スクラッチ性が小さ
く表面が傷つきやすいことなどの問題点がある。
セルローストリアセテートフィルムを保護層とする偏光
板の持つ上記のような問題点を解消しようとするもので
あるが、耐透湿性、耐摩耗性、表面硬度、耐熱性、腰の
強さなどの点でまだ不満足である。
偏光膜と保護層との密着を図るものであるが、接着性が
必ずしも充分ではない上、保護層としては従来のものを
使用しており、性能的には限界がある。
保護層を改良しようとするものであるが、偏光膜に保護
層を積層するときの接着剤層に残存する有機溶剤に起因
して、偏光膜の性能が低下する傾向がある。またフェノ
キシ樹脂(硬化タイプ)系樹脂など架橋性樹脂硬化物を
用いると、可撓性が損なわれて脆くなること、積層接着
時に脱泡がしにくいことなどの問題点がある。
フェノキシエーテル型架橋性樹脂に代表される架橋性樹
脂の硬化物層の形成に高温と時間を要するため製造コス
トが高くなること、接着剤としては主として水系の接着
剤を用いるが、接着操作後に乾燥するときの水抜け性が
劣り、乾燥に長時間を要することなどの不利がある。
質の点でも製造工程的にも有利な偏光板製造用保護シー
ト、およびそのよう保護シートを用いた偏光板を提供す
ることを目的とするものである。
護シートは、光等方性ビニルアルコール系重合体層(3a)
/光等方性基材層(3b)の層構成の積層シート(3) のいず
れか一方の面に、活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層
(4) を設けた構成を有する保護シート(34)からなるもの
である。
(34)が、その活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層(4)
設置側とは反対側の面が偏光素膜(1) 側となるように、
接着剤層(2a)を介して偏光素膜(1) の少なくとも片面に
接着積層されているものである。この場合、上記の保護
シート(34)が、その活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物
層(4) 設置側とは反対側の面が偏光素膜(1) 側となるよ
うに、接着剤層(2a)を介して偏光素膜(1) の片面に接着
積層され、かつ偏光素膜(1) の他面には、光等方性を有
する透湿度100g/m2・24hr (40℃、90%RH 、30μm)以
上の透湿性シート(5) が接着剤層(2b)を介して接着積層
されていることが特に望ましい。
ルアルコール系重合体層(3a)/光等方性基材層(3b)の層
構成の積層シート(3) のいずれか一方の面に、活性エネ
ルギー線硬化型樹脂硬化物層(4) を設けた構成を有す
る。
ール系重合体としては、ポリビニルアルコール、その共
重合変性物、これらの後変性物またはこれらをグラフト
基体とするグラフト重合体、さらに詳しくは、(a) 各種
重合度、ケン化度のポリビニルアルコール、(b) α−オ
レフィン(エチレン等)、エチレン性不飽和カルボン酸
またはそのエステル、アクリロニトリル、メタクリロニ
トリル、アクリルアミド、メタクリルアミド、ビニルエ
ーテル、酢酸ビニル以外のビニルエステルをはじめ、酢
酸ビニルと共重合可能な任意のコモノマーで変性した共
重合変性ポリビニルアルコール、(c) これらのポリビニ
ルアルコールまたは共重合変性ポリビニルアルコールの
後変性物(たとえばウレタン化物やアセタール化物)、
(d) これらのポリビニルアルコールまたは共重合変性ポ
リビニルアルコールの共存下に、エチレン性不飽和アミ
ド系モノマー(N−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリ
ルアミド、N−アルコキシアルキル(メタ)アクリルア
ミド等)とエチレン性不飽和カルボン酸系モノマー(ア
クリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマール酸、イ
タコン酸等)とを重合して得られるグラフト重合体など
があげられる。これらの中では、ポリビニルアルコール
とエチレン−ビニルアルコール共重合体が特に重要であ
る。
性(レターデーション値で50nm以下、特に30nm以
下)を有することが要求されるので、流延法により形成
するか、押出法により得られたフィルムを加熱処理して
配向を減ずるようにする。
は、乾燥基準でそれぞれ2〜150μm 程度、好ましく
は10〜50μm の範囲に設定するのが適当である。な
おこの層(3a)には、帯電防止剤や紫外線カット剤を添加
してもよい。
アリレート、セルローストリアセテート、セルロースジ
アセテート、ポリアミド、ポリスチレン、ポリメチルメ
タクリレート、ポリウレタンなどのシートが好適に用い
られる。この光等方性基材層(3b)は、レターデーション
値が50nm以下(特に30nm以下)、層厚が10〜15
0μm (特に15〜50μm )にあることが望ましい。
ルアルコール系重合体の溶液を流延することにより製造
されるが、層間密着性を上げるために、流延に先立ち光
等方性基材層(3b)上に予めアンカーコーティング層(ac)
を形成しておくことが望ましい場合が多い。アンカーコ
ーティング層(ac)のコーティング剤としては、後述の接
着剤層(2a), (2b)と同様の水性媒体系の樹脂液が好適で
ある。なお、後述の活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物
層(4) と接触する面が光等方性基材層(3b)であるとき
は、その接触する側の面にもアンカーコーティング層(a
c)を設けることができる。
性エネルギー線硬化型樹脂としては、紫外線や電子線の
照射により重合する性質(以下「光重合性」と用語で代
表する)を有するプレポリマーまたは/およびモノマー
に、必要に応じ他の単官能または多官能モノマー、各種
ポリマー、光重合開始剤、増感剤を配合した樹脂組成物
が用いられる。帯電防止剤を添加することもできる。
リエステルアクリレート、ポリエステルウレタンアクリ
レート、エポキシアクリレート、ポリオールアクリレー
トなどが例示され、光重合性モノマーとしては、単官能
アクリレート、2官能アクリレート、3官能以上のアク
リレートなどが例示される。これらの中では、硬化後の
物性が良好なエポキシアクリレートが特に有用であるの
で、これを少なくとも一部用いることが望ましい。
マーとしては、上記のほか、ホスファゼン系樹脂も用い
ることができる。
型樹脂であるときは、通常光開始剤や増感剤を少量併用
するが、樹脂の種類によってはこれらを配合しないで紫
外線照射しても硬化する場合がある。光開始剤として
は、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーケ
トン、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインエーテル、ベ
ンジルケタール類、チオキサントン類をはじめとする種
々の光硬化剤が用いられ、増感剤としては、アミン類、
ジエチルアミノエチルメタクリレートをはじめとする種
々の増感剤が用いられる。
層(4) は、それと接触する層であるビニルアルコール系
重合体層(3a)であるときは、該層(3a)との密着性を増す
ために、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニル
メタンジイソシアネートまたはその変性物、トリレンジ
イソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリジ
ンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、キシリ
レンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、
テトラメチルキシレンジイソシアネート、p−フェニレ
ンジイソシアネートをはじめとする各種のポリイソシア
ネート化合物を配合した活性エネルギー線硬化型樹脂組
成物で形成することが好ましい。この場合のポリイソシ
アネート化合物の配合量は、活性エネルギー線硬化型樹
脂硬化物層(4) 全体に対し30重量%以下、殊に1〜2
0重量%とすることが多い。
層(4) と接触する層がビニルアルコール系重合体層(3a)
であると光等方性基材層(3b)であるとにかかわらず、活
性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層(4) に可撓性を付与
するため、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物には、可
撓性を有する脂肪族系エポキシ樹脂、たとえば、ウレタ
ン変性エポキシ樹脂、エポキシ樹脂骨格を有する高分子
ポリエーテルポリオール、脂肪族ポリグリシジルエーテ
ルを主成分とする低粘度エポキシ樹脂、ポリグリコール
ジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールを主体とし
たエポキシ樹脂を配合することもできる。この場合の可
撓性エポキシ樹脂の配合量は、活性エネルギー線硬化型
樹脂硬化物層(4) 全体に対し50重量%以下、殊に2〜
50重量%とすることが多い。
の厚さは適宜に設定できるが、1〜100μm 程度、殊
に2〜20μm とすることが多い。
エネルギー線硬化型樹脂硬化物層(4) 設置側とは反対側
の面が偏光素膜(1) 側となるように、接着剤層(2a)を介
して偏光素膜(1) の少なくとも片面に接着積層されてい
るものである。保護シート(34)が偏光素膜(1) の両面に
接着積層されているときの層構成は (4)/(3)/(2a)/(1)/(2a)/(3)/(4) となるが、 (4)/(3)/(2a)/(1)/(他の単層または複層の保護シート) のような層構成であってもよい。
活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層(4) 設置側とは反
対側の面が偏光素膜(1) 側となるように、接着剤層(2a)
を介して偏光素膜(1) の片面に接着積層され、かつ偏光
素膜(1) の他面には、光等方性を有する透湿度100g/
m2・24hr (40℃、90%RH 、30μm)以上の透湿性シート
(5) が接着剤層(2b)を介して接着積層されていることが
特に望ましい。このときの偏光板の層構成は、 (4)/(3)/(2a)/(1)/(2b)/(5) となる。
上記偏光板の片面には、粘着剤層/剥離性シートからな
る積層シートを貼着し、使用に際して剥離性シートを剥
離除去して粘着面を対象物に貼着することができる。
系、オレフィン−ビニルアルコール共重合体/ヨウ素
系、ポリビニルアルコール/2色性染料系、オレフィン
−ビニルアルコール共重合体/2色性染料系、オレフィ
ン−ビニルアルコール共重合体/ポリエン系、ポリビニ
ルアルコール/ポリエン系、ポリハロゲン化ビニル/ポ
リエン系、ポリアクリロニトリル/ポリエン系をはじ
め、偏光能を有する種々の偏光素膜が用いられる。特に
ポリビニルアルコールやエチレン−ビニルアルコール共
重合体をベースするものが重要である。
度とすることが多いが、必ずしもこの範囲に限定される
ものではない。
るポリエステル樹脂、親水基を有するポリアミド樹脂、
親水基を有するポリウレタン樹脂、親水基を有するポリ
エステルウレタン樹脂、ポリビニルアルコール等のビニ
ルアルコール系重合体、これら以外の水溶性高分子等を
水性媒体(水、水−水混和性有機溶媒)に溶解または分
散した水性媒体系接着剤;水−アルコール、水−アルコ
ール−フェノール等溶剤自身からなる接着剤あるいはこ
れに無機塩を溶解した接着剤;感圧接着剤(つまり粘着
剤);ウレタン系、ポリエステル系、アクリル系、エポ
キシ系、ポリアミド系等の樹脂を有機溶媒に溶解した有
機媒体系接着剤;などが用いられ、殊に水性媒体系接着
剤が重要である。接着剤には、主剤のほか、種々の助剤
を含有させることができ、帯電防止剤や紫外線カット剤
を含有させることもできる。
0.3〜50μm に設定するのが通常であるが、必ずしも
この範囲に限定されるものではない。
ン値で50nm以下、特に30nm以下)を有する透湿度1
00g/m2・24hr (40℃、90%RH 、30μm)以上のシートが
用いられる。このような透湿性シート(5) の例として
は、セルローストリアセテート、セルロースジアセテー
ト、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチ
レート、エチルセルロース、ナイロン6、ポリビニルア
ルコール、エチレン含量が比較的小さいエチレ−ビニル
アルコール共重合体、ポリウレタン、ポリスルホン、ポ
リカーボネート、ポリスチレン、ポリアセタール、ポリ
メチルメタクリレート、ポリイミドなどのシートがあげ
られる。この透湿性シート(5) には、もし必要なら帯電
防止剤や紫外線カット剤を含有させることができる。
とえば、液晶セルに積層する偏光板、液晶セル兼用の偏
光板、ゴーグル用偏光板などの用途に好適に用いること
ができる。
ビニルアルコール系重合体層(3a)/光等方性基材層(3b)
の層構成の積層シート(3) のいずれか一方の面に活性エ
ネルギー線硬化型樹脂硬化物層(4) を設けた構成を有す
る保護シート(34)からなるので、この保護シート(34)を
接着剤層(2a)を介して偏光素膜(1) に接着積層すると、
それ単独では裂けやすい偏光素膜(1) が効果的に保護さ
れると共に、ビニルアルコール系重合体層(3a)の存在に
より耐透気性もすぐれたものとなる。また最外層には活
性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層(4) が配置されてい
るので、偏光板の耐透湿性、硬度、耐摩耗性、耐溶剤
性、耐薬品性、耐液晶性、耐熱性、腰の強さなどの性質
は極めてすぐれたものとなる。
脂硬化物層(4) の形成は、低温かつごく短時間でできる
ので、生産性の点からも極めて好ましいものである。
の形成をポリイソシアネート化合物または可撓性エポキ
シ樹脂を配合した活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を
用いて行うと、ポリイソシアネート化合物配合の場合に
はビニルアルコール系重合体層(3a)との密着性が強固な
ものとなり、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物配合の
場合には活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層(4) の可
撓性が適度となって偏光板の取り扱い中にクラック等の
トラブルを起こさないようになる。
物層(4) と接触する層がビニルアルコール系重合体層(3
a)であるときは、偏光素膜(1) とビニルアルコール系重
合体層(3a)とはもともと同系統の樹脂からなるため、こ
れらを接着する接着剤層(2a)形成用の接着剤の選択が容
易である上、強い接着力が得られる。
ート(34)、他面に透湿性シート(5)を配置して、それぞ
れを接着剤層(2a), (2b)で接着積層することにより (4)/(3)/(2a)/(1)/(2b)/(5) の層構成の偏光板とすると、乾燥工程中において接着剤
層(2a), (2b)中の水が透湿性シート(5) を通して円滑に
除去されることとなり、品質の良い偏光板が短時間で製
造できるという大きな利点がある。なおこの層構成の偏
光板を液晶セルなどの対象物に貼着するに際し透湿性シ
ート(5) の側が液晶セルなどの対象物に対向するように
すれば、最外層は活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層
(4) となるので、該層(4) の好ましい性質が発揮され
る。
層はそれぞれ本来の特性を発揮すると共に、ある層に欠
けている性質は他の層でカバーされ、さらには各層が協
力し合って、偏光機能材料として最適の性質を有するよ
うになる。
る。以下「部」とあるのは、重量基準で示したものであ
る。
フト化物を基材とする厚さ30μm の2色性染料系の偏
光素膜。 (1)-2 ポリビニルアルコール−ヨウ素系の厚さ35μm の偏光
素膜。 (1)-3 エチレン含量32モル%のエチレン−ビニルアルコール
共重合体に2色性染料を含有させた厚さ25μm の偏光
膜。
分散液(楠本化成株式会社製NeoRez R-9314)100部
に、水溶性エポキシ系硬化剤(協立化学産業株式会社製
ワールドロックX-2030)5部を配合したもの。 (2)-2 重合度500、ケン化度88モル%のポリビニルアルコ
ールの10%水溶液。 (2)-3 水溶性ナイロン(帝国化学産業株式会社製の「トレジ
ン」)の20%水溶液。
共重合体(株式会社クラレ製)20部、水48部、n−
プロパノール32部およびメチロール化メラミン(住友
化学工業株式会社製スミテックM−3)4部からなる溶
液。
ネートシート。 (3b)-2 厚さ80μm 、レターデーション値5nmのセルロースト
リアセテートシート(表面アルカリ処理品)。 (3b)-3 厚さ60μm 、レターデーション値10nmのポリアリレ
ートシート。
コーティング剤 上記(2)-1 と同じもの。
用の樹脂液 (4)-1 新日本化学株式会社製のエポキシアクリル樹脂「V−2
550P」100部に、ポリイソシアネート化合物の一
例であるヘキサメチレンジイソシアネート系の低粘度脂
肪族ポリイソシアネート(日本ポリウレタン工業株式会
社製の「コロネートDC−2797」、粘度100 cp/
25℃)7部、可撓性エポキシ樹脂の一例であるウレタン
変性エポキシ樹脂(東都化成株式会社製の「ZX010
1」、粘度3000 cp/50℃、エポキシ当量1300g/
eq)10部、およびベンゾフェノン 0.2部を加えて混合
した紫外線硬化型樹脂液。 (4)-2 上記(4)-1 において可撓性エポキシ樹脂の配合のみを省
略した紫外線硬化型樹脂液。 (4)-3 上記(4)-1 においてポリイソシアネート化合物および可
撓性エポキシ樹脂の配合を省略した紫外線硬化型樹脂
液。
H 、30μm)のセルローストリアセテートシート(表面未
処理品)。 (5)-2 厚さ50μm 、透湿度約900g/m2・24hr (40℃、90%R
H 、30μm)のセルローストリアセテートシート(表面コ
ロナ放電処理品)。(5)-3 厚さ50μm 、透湿度約900g/m2・24hr (40℃、90%R
H 、30μm)のセルローストリアセテートシート(表面ア
ルカリ処理品)。 (5)-4 厚さ30μm 、透湿度約1300g/m2・24hr (40℃、90
%RH 、30μm)のポリビニルアルコールシート。 (5)-5 厚さ30μm 、透湿度約100g/m2・24hr (40℃、90%R
H 、30μm)のエチレン−ビニルアルコール共重合体シー
ト(流延品)。
いて製造した偏光板の一例を示した断面図である。
アンカーコーティング剤としての上記(2)-1 と同じ組成
のコーティング液をコーティングしてから乾燥し、厚さ
2μm のアンカーコーティング層(ac)を形成させた。
ら、上記のエチレン−ビニルアルコール共重合体溶液(3
a)-1をアプリケータを用いて塗布し、80℃で10分間
乾燥して、厚さ10μm のビニルアルコール系重合体層
(3a)を形成させた。
a)の上から、上記の紫外線硬化型樹脂液(4)-1 をアプリ
ケーターを用いて塗布し、下記の条件で紫外線照射を行
って厚さ10μm の活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物
層(4) を形成させた。これにより、(3b)/(ac)/(3a)/(4)
の層構成を有する保護シート(34)を得た。 ・紫外線照射装置:ウシオ電機株式会社製 UVC−253/1MNLC3−AA08 ・ランプ: 高圧水銀ランプ ・照射距離: 200mm ・コンベア速度: 3m/min
面に上記の(2)-1 のポリエステルウレタン系接着剤を滴
々と垂らすと共に、上記(5)-3 のセルローストリアセテ
ートシート面にも上記(2)-2 のポリビニルアルコール水
溶液を滴々と垂らし、ついでこれら両シートの間に上記
の偏光素膜(1)-1 を重層しながらニップロール間を通し
て絞ることにより脱気と同時に圧着を行い、ついで温度
70℃で30分間乾燥した。両接着剤中に含まれる水は
短時間乾燥であるにもかかわらず円滑に除去され、気泡
を含まない接着剤層(2a), (2b)となった。
可撓性を有し、層間密着性も極めてすぐれており(90
゜剥離強度は、(34)/(1)間が500g/25mm、(5)/(1) 間
は材料破壊)、積層シート全体の強度、硬度、耐摩耗
性、耐溶剤性等の特性もすぐれている。加えて耐透気性
も有するので、偏光素膜(1) 中の偏光素子の安定性が良
好であり、寿命が長いという利点もある。
剥離性シートからなる積層シートの粘着剤層側を貼着し
た。使用に際しては、剥離性シートを剥離除去してその
粘着面を液晶セルなどの対象物に貼着する。
いて製造した偏光板の他の一例を示した断面図である。
構成の積層シート(3) の光等方性シート(3b)上に(2)-1
と同じ組成のコーティング液をコーティングしてから乾
燥し、厚さ2μm のアンカーコーティング層(ac)を形成
させた。ついでこのアンカーコーティング層(ac)上に実
施例1と同様にして活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物
層(4) を形成させた。これにより、(3a)/(ac)/(3b)/(a
c)/(4) の層構成を有する保護シート(34)が得られた。
重合体層(3a)面に上記(2)-2 のポリビニルアルコール水
溶液を滴々と垂らすと共に、上記(5)-3 のセルロースト
リアセテートシート面にも上記(2)-2 のポリビニルアル
コール水溶液を滴々と垂らし、ついでこれら両シートの
間に上記の偏光素膜(1)-1 を重層しながらニップロール
間を通して絞ることにより脱気と同時に圧着を行い、つ
いで温度70℃で30分間乾燥した。両接着剤中に含ま
れる水は短時間乾燥であるにもかかわらず円滑に除去さ
れ、気泡を含まない接着剤層(2a), (2b)となった。
製造した。得られた偏光板は実施例1または2と同等か
それに準ずる好ましい性質を有していた。
(5) (1): (1)-2 (2a): (2)-1 (2b): (2)-2 (3a): (3a)-1 (3b): (3b)-3 (ac): (2)-1 (4): (4)-2 (5): (5)-2
(5) (1): (1)-3 (2a): (2)-3 (2b): (2)-3 (3a): (3a)-1 (3b): (3b)-2 (ac): (2)-1 (4): (4)-1 (5): (5)-4
(2b)/(5) (1): (1)-1 (2a): (2)-2 (2b): (2)-2 (3a): (3a)-1 (3b): (3b)-1 (ac): (2)-1 (4): (4)-3 (5): (5)-5
いて製造した偏光板のさらに他の一例を示した断面図で
ある。
板を製造した。ただし、偏光素膜(1) の両面に保護シー
ト(34)を設け、かつ乾燥は温度100℃×30分間の条
件を採用した。乾燥にはやや厳しい条件を要したが、得
られた偏光板は実施例1と同様の好ましい性質を有して
いた。 偏光板の層構成:(4)/(3a)/(ac)/(3b)/(2a)/(1)/(2b)/
(3b)/(ac)/(3a)/(4) ただし、(1): (1)-1 (2a): (2)-1 (2b): (2)-2 (3a): (3a)-1 (3b): (3b)-1 (ac): (2)-1 (4): (4)-1 (5): (5)-1
光板製造用保護シートを用いて製造した偏光板は、耐透
気性、耐透湿性、硬度、耐摩耗性、耐溶剤性、耐薬品
性、耐液晶性、層間接着強度、可撓性、耐熱性、腰の強
さなどの性質を兼ね備えている上、工業的生産性もすぐ
れている。
用いて製造した偏光板の一例を示した断面図である。
用いて製造した偏光板の他の一例を示した断面図であ
る。
用いて製造した偏光板のさらに他の一例を示した断面図
である。
Claims (4)
- 【請求項1】光等方性ビニルアルコール系重合体層(3a)
/光等方性基材層(3b)の層構成の積層シート(3) のいず
れか一方の面に、活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層
(4)を設けた構成を有する保護シート(34)からなる偏光
板製造用保護シート。 - 【請求項2】活性エネルギー線硬化型樹脂硬化物層(4)
が、ポリイソシアネート化合物または/および可撓性エ
ポキシ樹脂を配合した活性エネルギー線硬化型樹脂組成
物から形成されたものである請求項1記載の偏光板製造
用保護シート。 - 【請求項3】請求項1の保護シート(34)が、その活性エ
ネルギー線硬化型樹脂硬化物層(4)設置側とは反対側の
面が偏光素膜(1) 側となるように、接着剤層(2a)を介し
て偏光素膜(1) の少なくとも片面に接着積層されている
偏光板。 - 【請求項4】請求項1の保護シート(34)が、その活性エ
ネルギー線硬化型樹脂硬化物層(4)設置側とは反対側の
面が偏光素膜(1) 側となるように、接着剤層(2a)を介し
て偏光素膜(1) の片面に接着積層され、かつ偏光素膜
(1) の他面には、光等方性を有する透湿度100g/m2・
24hr (40℃、90%RH 、30μm)以上の透湿性シート(5) が
接着剤層(2b)を介して接着積層されている偏光板。
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---|---|---|---|
JP26548492A JP3326212B2 (ja) | 1992-09-07 | 1992-09-07 | 偏光板の製造法 |
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JPH0688908A true JPH0688908A (ja) | 1994-03-29 |
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JP (1) | JP3326212B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001048517A1 (fr) * | 1999-12-28 | 2001-07-05 | Gunze Co., Ltd | Plaque polarisante |
WO2001048519A1 (fr) * | 1999-12-28 | 2001-07-05 | Gunze Co., Ltd | Plaque de polarisation |
JP2008007578A (ja) * | 2006-06-27 | 2008-01-17 | Matsushita Electric Works Ltd | チップオンフィルム用液状エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 |
WO2013094435A1 (ja) * | 2011-12-19 | 2013-06-27 | コニカミノルタ株式会社 | 偏光板およびこれを用いた液晶表示装置 |
-
1992
- 1992-09-07 JP JP26548492A patent/JP3326212B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US6726995B2 (en) | 1999-12-28 | 2004-04-27 | Gunze Co., Ltd | Polarizing plate |
US7045216B2 (en) | 1999-12-28 | 2006-05-16 | Gunze Co., Ltd. | Polarizing plate |
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WO2013094435A1 (ja) * | 2011-12-19 | 2013-06-27 | コニカミノルタ株式会社 | 偏光板およびこれを用いた液晶表示装置 |
JPWO2013094435A1 (ja) * | 2011-12-19 | 2015-04-27 | コニカミノルタ株式会社 | 偏光板およびこれを用いた液晶表示装置 |
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