JPH0688415B2 - インクジエツト記録装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〈技術分野〉 本発明は、インクジエツト記録装置に係わり、詳しく
は、インクジェットヘッドへのインク供給、及びヘッド
内の気泡、ゴミ等に起因するインク吐出不良を解消する
ためのヘッドからインク排出を行わせるインク給送機構
に関する。

〈従来技術〉 従来、インクタンクからのインクをインクジェットヘッ
ドと連通するサブタンクに供給する手段として、ヘッド
とインクタンクをつなぐインク供給路中にポンプを設
け、そのポンプのピストンを必要に応じ電磁マグネット
等により往復動させることによって行っていた。

しかし従来の装置では、ヘッドを搭載したキヤリッジが
記録紙等の印字領域に対向している時に誤操作等によっ
てポンプが駆動される可能性があり、この場合ヘッドか
らインクが排出し、記録紙や装置内を汚してしまう恐れ
が十分にあった。また、印字領域外でインク供給中にイ
ンクを過剰供給してしまい、ノズル口からインクが滲み
出し汚れてしまう恐れがあった。

〈目的〉 本発明の目的は、ポンプによって駆動されるインク循環
システムのインク供給動作が必要時のみ行われるととも
に、インク供給量を制御しなくても確実にインク供給を
行うことができ、記録紙及び記録装置を汚すことのない
インク循環システムを備えたインクジェット記録装置を
提供することにある。

〈実施例〉 以下に第１図，第２図を用いて本発明の実施例を説明す
る。本発明のインクジエツト記録装置にインクジエツト
ヘツド５を搭載し、記録紙を横切って記録紙に対し相対
的に往復移動するキヤリツジ10を有する。キヤリツジ10
上にはダイヤフラム式のポンプ３の駆動部材が配されて
いる。ポンプ３はインクを貯蔵するタンク１とヘツド５
の間に配され、ヘツド５が記録紙との対向領域外にきた
ときに作動する。そして本装置はインクガター６を有し
ており、ポンプ駆動部材がポンプ３を駆動するときにヘ
ツド５に対向する。本発明のインクジエツト記録装置は
このようなインク循環機構を有する。

以下、本発明の装置の作動について説明する。

本発明のインクジエツト記録装置のインク循環機構は、
ヘツド5,サブタンク９と一体となってキヤリツジ10に搭
載され、往復動するポンプ押し棒４がポンプ３を押すこ
とにより、タンク１からサブタンク９にインクを供給し
たり、パージングを行なう。これらの動作はヘツド５が
印字領域からはなれたインクガター６の前に来ないと行
なわれない。第１図は電源オフの状態，或いは印字指令
待機の状態を示している。この時ヘツド５は待機位置に
きて、ノズル端面を保護するためキヤツプ８がされてい
る。そしてこの位置ではポンプ押し棒４はポンプ３を押
していない。第２図はポンプ押し棒４がポンプ３を押し
ている状態図である。これはインク供給とパージング動
作を示している。

ポンプ３には逆止弁セツト２が接続されており、第２図
のようにポンプ３を押した時にヘツド５へインクを送り
込み、ポンプ３から押し棒４が離れた時にタンク１から
ポンプ３内にインクを補給するようになっている。

この時ヘツド５は完全に印字領域の外のインクガター６
の前にきているから誤って印字紙やプラテン７を汚した
りすることはない。第３図フローチヤートを見ながら動
作を詳しく説明する。電源を入れるとまずキヤツプ８を
あける。次にサブタンク９によりつけられた検出器でサ
ブタンク９の中にインクが満タンかどうか検出する。満
タンでなければ、キヤリツジを左に動かしポンプ押し棒
４でポンプ３を押してインクをサブタンク９に供給し、
インク満タンが検出された時点で供給を止める。サブタ
ンク９が満タンになると待機位置で印字指令を待つ。あ
る一定時間印字指令がこないと、ノズルの乾燥を防ぐた
めキヤツプ８をとじて印字指令を待つ。印字指令がくる
とキヤツプ８をあけ印字を開始する。予め１ラインあた
りのインク消費量から計算されたライン数印字すると、
インクを供給するために待機位置に戻り最初のルーチン
から実行する。バージングの場合も同様にポンプ押し棒
４で、ポンプ３を押す。ここで供給動作と異なるのはキ
ヤリツジ10の移動スピードで、ポンプ押し棒４がポンプ
３を押すスピードを早くしてやると、サブタンク９中の
圧力が高くなりノズルからインクが吹き出す。以上の動
作によるは廃インクはインクガター６に吸収される。

以上の実施例ではキヤリツジ10上にサブタンク９を配し
ているが、サブタンク９を設けずにヘツド内のリザーバ
とタンク１が連通する構造でも構わない。

なお、本実施例ではポンプとしてダイヤフラム型のポン
プを示しているが、他にも蛇腹、ピストンとシリンダー
型のものも同様に考えられる。更に、キヤリツジとポン
プの間にカムを介することにより、往復型のポンプのみ
でなく、チユーブポンプ等の回転型、或いはもっと複雑
な動きをするポンプを駆動することも可能である。

〈効果〉 以上述べたように本発明によれば、キヤリッジに設けら
れたポンプ押圧部材が、ヘッドとインクタンクとを連通
するインク流路中に配設したポンプを押圧し、かつその
位置に於てインクジェットヘッドのインク吐出部がイン
ク受けと対向するようにしたため、インク供給のための
ポンプ作動動作を容易にかつ選択的に行うことができる
とともに、押圧する事により作動するポンプのように、
インク供給量を正確にコントロールできないポンプであ
ってもインク受けで正確に余分なインクを受け止めるこ
とができ、記録紙及び記録装置を汚すことがない。

つまり、簡単な構成で正確にインク供給ができ、且つイ
ンク汚れの全くないインクジェット記録装置を提供でき
るものであります。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明のインクジエツト記録装置のインク循
環機構の概略を示す図で、待機状態を表わしている。 第２図は、第１図と同じ概略図で、ポンプを駆動してい
る状態を表わしている。 第３図は、本発明のインクジエツト記録装置のインク循
環機構を作動させるフローチヤートを表わす。 １…タンク ３…ポンプ ４…押し棒 ５…インクジェットヘッド ６…インクガター ８…キャップ ９…サブタンク 10…キャリッジ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】キャリッジ上に搭載されたインクジェット
   ヘッドにインクタンクからのインクを供給するポンプを
   前記ヘッドの印字領域外に設け、前記キャリッジの印字
   領域外への移動により前記キャリッジに設けたポンプ押
   圧部材が前記ポンプを押圧することによりインクを供給
   するインクジェット記録装置であって、 前記ポンプ押圧部材が前記ポンプを押圧する位置におい
   て、前記記録ヘッドのインク吐出部と対向する記録装置
   本体に設けられたインク受け部材を設けたことを特徴と
   するインクジェット記録装置。