JPH0686854B2 - 内燃機関の点火時期制御方法 - Google Patents

内燃機関の点火時期制御方法

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JPH0686854B2
JPH0686854B2 JP23199485A JP23199485A JPH0686854B2 JP H0686854 B2 JPH0686854 B2 JP H0686854B2 JP 23199485 A JP23199485 A JP 23199485A JP 23199485 A JP23199485 A JP 23199485A JP H0686854 B2 JPH0686854 B2 JP H0686854B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は内燃機関の点火時期制御方法に関して、特に排
ガスを浄化する触媒を備えた内燃機関の点火時期制御方
法に関する。
[従来の技術] 従来、内燃機関では、例えば内燃機関の負荷(吸気管圧
力又は内燃機関の1回転当りの吸入空気量)と回転速度
とによって基本点火進角を演算し、吸気温や機関冷却水
温等に応じて基本点火進角を補正して点火進角を求め、
この点火進角を点火時期としてイグナイタを制御する点
火時期制御方法が行なわれている。また、かかる内燃機
関では、排ガスを浄化するために、排ガス中の一酸化炭
素及び炭化水素の酸化を行なって無害な二酸化炭素及び
水蒸気に清浄化する酸化触媒や排ガス中の一酸化炭素及
び炭化水素の酸化と窒素酸化物の還元を同時に行なって
無害な二酸化炭素、水蒸気及び窒素に清浄化する三元触
媒を充填した触媒コンバータが取付けられている。この
触媒コンバータの浄化率を良好にするためには、触媒の
温度を触媒が活性化する温度以上に保持する必要があ
る。しかしながら、機関停止状態で放置後、再始動した
ときには触媒温が低いため排ガス浄化率が悪化する。従
って、機関冷間始動時には触媒温を速やかに上昇させる
必要があり、触媒温を上昇させる方法として特開昭56−
72257号公報に示す如き点火時期を遅角させる方法があ
る。即ち、点火時期を遅角させると内燃機関の熱効率が
低下し、排ガス中のエネルギーが増加し排ガス温度を上
げると共に、内燃機関の出力が低下することから運転者
のアクセルペダル踏込み量が多くなり、排ガス量が増大
するため、触媒温が上昇する。
更には、上記点火時期を遅角させる方法には、触媒温度
が充分に活性温度に達する以前に冷却水温が所定値に達
して遅角制御が停止することのないよう内燃機関の始動
時の冷却水温に応じて遅角値を決定し、時間の経過又は
内燃機関の回転数の累積値に応じて遅角値を減衰してゆ
く(進角してゆく)ものが提案されている。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、上記従来の点火時期制御方法では、遅角
値を時間の経過又は回転数の累積値に応じて一定値毎に
減衰させて遅角を続けることにより触媒を活性温度に達
するようにしているが、高負荷、高回転状態においては
必ずしも好適な遅角の方法ではなかった。というのは、
負荷もしくは/及び回転速度が大きくなると、排ガス量
が多くなり触媒温度を上昇するような作用が働くので、
遅角値をそれ程大きくする必要がない。即ち、従来例で
は必要以上の遅角がなされ、燃費悪化及び機関出力低下
という問題が生じた。更にはその出力低下によりアクセ
ルペダル踏込み量が多くなり、排ガス量が増大し、エミ
ッション悪化という問題も生じた。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、内燃機
関の負荷及び/もしくは回転速度が増大しても、不必要
に点火時期を遅角しすぎることもなく、好適に点火時期
を制御し、触媒を昇温しつつ燃費、機関出力、及びエミ
ッションの向上を図ることができる内燃機関の点火時期
制御方法を提供することを目的としている。
[問題点を解決するための手段] 上記問題点を解決するために本発明の構成した手段は、 排ガスを浄化する触媒を有した内燃機関の始動時に、内
燃機関温度の低下状態に応じて点火時期を遅角し、時間
の経過又は内燃機関の回転数の累積値に応じて点火時期
を徐々に進角するように構成された内燃機関の点火時期
制御方法において、 上記点火時期を徐々に進角する割合が、内燃機関の負荷
及び/もしくは回転速度の増大に応じて大きくなるよう
構成された内燃機関の点火時期制御方法を要旨としてい
る。
本発明における内燃機関とは排ガスを浄化する触媒コン
バータを有したものであり、この触媒コンバータは浄化
率を良好にするためには、触媒の温度を触媒が活性化す
る温度以上に保持する必要があるものである。
内燃機関の始動時とは、例えば内燃機関のスタータ信号
を取込み、スタータが現在駆動されているか否かを判断
するか、あるいはその時の回転速度がアイドルより大幅
に低い所定回転速度以下、例えば400rpm以下であるか否
かを判断する等して検知する。
内燃機関温度の低下状態に応じて点火時期を遅角とは、
例えばエンジン回転速度N,吸入空気量Q等で定まる基本
進角値に、始動時の内燃機関温度の低下状態に応じた補
正遅角値を加味し、点火時期を上記基本進角値より遅角
するものである。上記内燃機関温度とは内燃機関本体の
温度であるが、冷却水温等によって間接的に求めるよう
にしてもよい。
内燃機関の負荷とは、例えば内燃機関の1回転当りの吸
入空気量のことであり、上記吸入空気量を検出するもの
としてエアフロメータ等により流入する空気量Qを検出
するもの、あるいは吸気管圧力PMを圧力センサ等によっ
て検出するもの等がある。
[作用] 本発明の作用を第1図の基本的手順図で例示しつつ説明
する。
排ガスを浄化する触媒を有した内燃機関の始動時(P1)
に、まず内燃機関温度の低下状態に応じた遅角値dxを算
出し(P2)、上記遅角値dxにて点火時期を遅角し(P
3)、本ルーチンを一旦抜ける。続いて再び本ルーチン
の処理が開始され、始動時以降ということで上記ステッ
プP1で分岐し、内燃機関の負荷Q/N及びもしくは回転速
度Nに応じた進角割合dyを算出し(P4)、上記ステップ
P2で算出した遅角値dxを上記dyで減少補正し(P5)、点
火時期を遅角する(P3)。以後、本ルーチンが繰り返さ
れ、徐々に点火時期が進角され、上記遅角量dxが零にな
るまで点火時期が進角される。
[実施例] 次に、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説
明する。第2図ないし第13図は本発明の第1実施例を説
明するもので、第2図は本実施例の内燃機関の点火時期
制御方法が適用された6気筒エンジンのシステム構成図
である。
同図において、6気筒エンジン1は第1シリンダ2、ピ
ストン3、シリンダロック4、シリンダヘッド5により
形成される第1燃焼室6と、同様の構成である図示しな
い第2〜第6シリンダから成る各燃焼室とにより構成さ
れている。上記各燃焼室には点火プラグ7および図示し
ない点火プラグが配設されている。
6気筒エンジン1の第1気筒の吸気系統は、第1シリン
ダ2の吸気バルブ8を介して、吸気ポート9が吸気管10
に連通している。該吸気管10の上流には吸入空気の脈動
を吸収するサージタンク11が設けられており、該サージ
タンク11上流にはスロットルバルブ12が配設されてい
る。
一方、6気筒エンジン1の第1気筒の排気系統は、第1
シリンダ2の排気バルブ13を介して、排気ポート14が排
気管15に連通している。
燃料系統は、図示しない燃料タンクおよび燃料ポンプよ
り成る燃料供給源と燃料供給管および第1気筒の吸気ポ
ート9近傍に配設された燃料噴射弁16および図示しない
他の燃料噴射弁により構成されている。
また、点火系統は、点火に必要な高電圧を出力するイグ
ナイタ17、および、図示していないクランク軸に連動し
て上記イグナイタ17で発生した高電圧を上記各気筒の各
点火プラグに分配供給するディストリビュータ18より構
成されている。
そして、センサ系統は、上記吸気管11のスロットルバル
ブ12上流側に設けられて吸入空気量を計測するエアフロ
メータ19、該エアフロメータ19内に設けられて吸入空気
温度を測定する吸気温センサ20、スロットルバルブ12に
連動して該スロットルバルブ12の開度を検出するスロッ
トルポジションセンサ12、シリンダブロック4の冷却系
統に設けられて冷却水温を検出する水温センサ22、排気
管15内に設けられて排気ガス中の残存酸素濃度をアナロ
グ信号として検出する酸素濃度センサ23が備えられてい
る。
また、上記ディストリビュータ18内部には、該ディスト
リビュータDBのカムシャフトの1/24回転毎に、すなわち
クランク角0゜から30゜の整数倍毎に回転角信号を出力
する回転速度センサを兼ねた回転角センサ24と、上記デ
ィストリビュータ18のカムシャフトの1回転毎に、すな
わち図示しないクランク軸の2回転毎に基準信号を1回
出力する気筒判別センサ25が設けられている。
なお、上記各センサからの各信号は電子制御装置(以下
単にECUとよぶ。)50に入力されるとともに該ECU50は上
記6気筒エンジン1を制御する。
次に、上記ECU50の構成を第3図に基づいて説明する。
ECU50は、上述した各センサにて検出された各データを
制御プログラムに従って入力および演算するとともに、
上記各種装置を制御するための処理を行うセントラルプ
ロセッシングユニット(以下単にCPUとよぶ。)51、上
記制御プログラムおよび初期データが予め記憶されてい
るリードオンリメモリ(以下単にROMとよぶ。)52、ECU
50に入力される各種データや演算制御に必要なデータが
一時的に記憶されるランダムアクセスメモリ(以下単に
RAMとよぶ。)53、6気筒エンジン1のキースイッチが
運転者によってOFFされても以後の該6気筒エンジン1
の制御に必要な各種データを記憶保持可能なようにバッ
テリによってバックアップされたバックアップランダム
アクセスメモリ(以下単にバックアップRAMとよぶ。)5
4を備えている。
また、ECU50には、上述したエアフロメータ19、吸気温
センサ20、水温センサ22、スロットポジションセンサ21
からの出力信号のバッファ55,56,57,58が設けられてお
り、上記各センサの出力信号をCPU51に選択的に出力す
るマルチプレクサ59、およびアナログ信号をディジタル
信号に変換するA/D変換器60も配設されている。
そして、上記各バッファ55,56,57,58、マルチプレクサ5
9、およびA/D変換器60を介して上記各センサ信号をCPU5
1に送るとともにCPU51からのマルチプレクサ59、A/D変
換器60への制御信号を出力する入出力ポート61も備わっ
ている。
さらに、ECU50には、上述した酸素濃度センサ23の出力
信号のバッファ62、および該酸素濃度センサ23の出力電
圧を所定電圧と比較して所定電圧以上の場合には信号を
出力するコンパレータ63が設けられるとともに、上述し
た気筒判別センサ25、回転角センサ24のそれぞれの出力
信号の波形を整形する波形整形回路64が配設されてい
る。
そして、コンパレータ63、または波形整形回路64を介し
て上記各センサ信号をCPU51に伝達する入力ポート65も
具備されている。
また、ECU50は、上述したイグナイタ17、および燃料噴
射弁16にそれぞれ駆動電流を通電する駆動回路66,67を
備えるとともに、上記各駆動回路66,67に制御信号を出
力する出力ポート68を有する。該出力ポート68には、設
定された所定時刻に割込みを発生させるコンペアAレジ
スタおよびコンペアBレジスタが配設されている。
そして、上記各素子間への制御信号やデータの通路とな
るバスライン69、およびCPU51を始めROM52、RAM53等へ
所定の間隔で制御タイミングとなるクロック信号を送る
クロック回路70も有している。
次にこのように構成された6気筒エンジンのECU50にお
けるCPU51の処理内容について第4図ないし第13図を参
照して説明する。
図示しないイグニッションスイッチがオンされると、CP
U51はROM52内に予め格納された制御プログラムに従って
第4図のフローチャートに示すメインルーチンを実行開
始する。このメインルーチンは6気筒エンジン1の主制
御処理で、まずステップ100にて初期設定、例えば入出
力ポート61,入力ポート65,出力ポート68等のイニシャル
リセット等が行なわれる。続くステップ101にてRAM53の
クリアが行なわれ、各レジスタに所定の値がセットされ
る。続くステップ102にて単位時間当りの吸入空気量
Q、エンジン回転速度Nが算出され、これらの値より、
Q/Nで表わされるエンジン負荷が算出される。続くステ
ップ103にて点火プラグ7によってシリンダ6内の混合
気を点火する点火時期が計算される。なお、この点火時
期計算は以後に示すサブルーチンを実行するもので、詳
しくは後ほど説明する。続くステップ104にて燃料噴射
時間(インジェクタ開弁時間)τが演算される。そし
て、ステップ104の処理を終えると再びステップ102に処
理が移り、以後ステップ102,ステップ103,ステップ104
を繰返し実行する。
次に前述したCPU51のメインルーチンに対する割込みル
ーチンについて説明する。
第5図はA/D変換割込みルーチンを示すフローチャート
である。前述した第3図に示すようにA/D変換器60には
マルチプレクサ59を介してエアフロメータ19,吸気温セ
ンサ20,スロットルポジションセンサ21及び水温センサ2
2の4種のアナログ信号が入力されている。従って、A/D
変換器60からA/D変換終了の信号がCPU51に入力される
と、まずステップ110にて水温センサ22の信号のA/D変換
値を出力しているのか否かを判断する。これは、例えば
各センサの検出周期より判断することができる。ステッ
プ110で、水温センサ22の出力のA/D変換値であると判断
されると、まずステップ111に処理が移り、そのA/D変換
値を水温用の所定のアドレスに格納する。続くステップ
112では、変数Fthwに1を代入し、続くステップ113に処
理が移る。なお、Fthwはメインルーチンにて予めゼロク
リアがなされているものである。一方、ステップ110
で、水温センサ22以外のセンサ出力をA/D変換器60から
読みとったと判断するとステップ114に処理が移り、そ
の水温センサ22以外の出力センサをA/D変換値をそれぞ
れ所定のRAM51内のアドレスに格納し、ステップ113に処
理が移る。そしてステップ113にて、現在RAM51に格納が
終了したA/D変換値の種類から次に読み取るべきセンサ
信号を判定し、A/D変換器51及びマルチプレクサ59に対
する制御信号を出力して本割込みルーチンを終了する。
本割込みルーチンにより各センサのA/D変換値は前記し
たメインルーチン及び各種割込み処理において必要に応
じて使用されることが可能となり、常に最新のセンサ出
力を提供している。
次に4msec毎に実行される割込みルーチンについて説明
する。
第6図は4msec割込みルーチンを示すフローチャートで
あり、処理が開始されると、ステップ115にてカウンタ
処理が実行される。このカウンタ処理とは後述する割込
み処理で用いる変数Cdをインクリメントするもので1が
加えられる。
次に前記した第4図のメインルーチンのステップ103よ
りサブルーチンコールされる点火時期計算ルーチンを説
明する。
第7図は点火時期計算処理の詳細を示すフローチャート
であり、処理が開始されると、ステップ120にて変数Fth
wが1かどうかが判断される。このFthwは前記したA/D変
換割込みルーチンにて水温センサ信号のとき1が設定さ
れる定数であり、Fthwが1であると判断された場合、処
理はステップ121に移る。ステップ121では変数Fdが1か
どうかが判断されるが、この変数Fdは本処理が1度も実
行されていない場合零にイニシャライズされているもの
で、Fdが1でないと判断された場合に続くステップ122
ないしステップ127の処理が実行されるものである。即
ち、本点火時期計測ルーチンを初めて実行する場合だけ
ステップ122ないしステップ127の処理を実行し、2回目
以降は上記ステップ122ないしステップ127の処理を読み
飛ばす。
続くステップ122はFdに1を転送するもので、2回目以
降の点火時期計算ルーチンでステップ131にて処理が飛
ばされるようにビットを立てている。続くステップ123
では上述したA/D変換割込みルーチンのステップ111で格
納した水温Tが0℃以下かどうかを判断し、0℃より大
きい場合にステップ124にて70℃より小さいかどうかを
判断する。即ち水温Tが0℃以下のときは処理はステッ
プ125に移り、点火時期の遅角値θdに7℃Aを設定す
る。また水温Tが0℃以上で70℃より小さいときは処理
はステップ126に移り、遅角値θdを以下の式にて算出
する。
θd=7−(T/10)(T:水温) また水温Tが70℃以上のときは処理はステップ127に移
り、遅角値θdに0℃Aを設定する。
一方、ステップ120でFthwが1でないと判断された場
合、処理は前記したステップ127に移り、θdに0℃A
を設定する。
即ち、点火時期の遅角値θdは第8図のグラフに示す水
温Tとの関係を有し、水温Tが0℃以下のときは7℃A
の一定の値をとり、0℃より水温Tが10℃上昇する毎に
遅角値が1℃ずつ減少するようなされている。
続いて、処理はステップ128に移り、θdの減衰の処理
が実行される。なお、このθd減衰処理は以後に示すサ
ブルーチンを実行するもので詳しくは後ほど説明する。
続くステップ129は基本点火進角θbを算出するが、メ
インルーチンのステップ102で算出したエンジン負荷Q/
N、エンジン回転数Nを用いて第9図に示す如く予め定
めたマップに従い、基本点火進角を算出するようなされ
ている。なお、第9図の空白の部分は値を省略したもの
で好適な値が入力されている。続くステップ130は点火
時期θigを算出するが、上記基本点火進角θbより上記
遅角値θdを差し引くことで求めることができる。そし
て、その求めた点火時期θigを所定のアドレスへ格納す
る。ステップ13aの処理が終わると本ルーチンの処理は
終了し、メインルーチンへリターンされる。
次に前記した第7図の点火時期計算ルーチンのステップ
128よりサブルーチンコールされるθdの減衰処理の詳
細を説明する。
第10図はθdの減衰ルーチンを示すフローチャートであ
り、処理が開始されると、ステップ140にて変数Cdが250
以上であるかどうかが判断される。なお、このCdは前記
した4msec割込みルーチンのステップ115でインクリメン
トされた変数Cdであり、Cdが250以上の時は、次ステッ
プ141に処理が移り、またCdが250より小さい場合は本処
理は終了し、点火時期計算ルーチンにリターンする。即
ちCdは4msec毎にインクリメントされる値で、Cdが250と
は1secを表わしており、1sec毎にステップ141以降の処
理がなされることとなる。ステップ141はCdをゼロクリ
アするもので、続くステップ142にてエンジン回転数N
が2000rpm以下であるかどうかを判断し、またステップ1
43でエンジン回転数Nが3000rpm以下であるかどうかを
判断する。そして、エンジン回転数Nが2000回転以下の
場合は、処理はステップ144に移り、遅角値の減衰割合
Δθに0.1が設定され、またエンジン回転数Nが2000回
転より大きく3000回転以下の場合は、処理はステップ14
5に移り、Δθに0.15が設定され、またエンジン回転数
Nが3000回転より大きい場合は、処理はステップ146に
移り、Δθに0.2が設定される。上記Δθの設定が終わ
ると続くステップ147に処理が移り、前記点火時期計算
ルーチンで算出されたθdよりΔθを差し引きθdを算
出する処理が実行される。続くステップ148では上記算
出したθdが負の値になっていないかを判断し、負の値
の場合ステップ149に処理が移り、θdをゼロクリアし
て、本ルーチンは終了する。一方、ステップ148でθd
が正の値の場合、ステップ149の処理を飛ばし、本ルー
チンは終了する。
次に上記算出した点火時期θig及び燃料噴射時間τで、
実際に燃料噴射弁16を開いたり、イグナイタ17を制御す
る燃料噴射弁及びイグナイタ制御ルーチンについて第11
図のフローチャートに基づいて説明する。
本処理は、回転角センサ24からクランク軸が30度回転す
る毎に出力されるパルス信号により、上記メインルーチ
ンに割り込んでECU50により実行される。
まず、ステップ150にてエンジン回転数Nを算出するた
め、前回のクランク角30゜の割込みから今回のクランク
角30゜の割込みまでの回転に要した時間が算出される。
続くステップ151では、気筒判別センサ25から出力され
る基準信号に基づいて、今回の割込みが発生した時点の
クランク角が算出される。続くステップ152では、今回
の割込みが発生した時点で、第1気筒又は第6気筒のい
ずれかのピストンが上死点に到達して吸気行程を迎えた
気筒があるか否かが判断される。上記ステップ152の条
件に該当する場合には、処理はステップ153に移る。こ
こでは、例えば吸気行程を迎えた気筒が、第1気筒であ
れば第1、第5、第3の各気筒の燃料噴射弁16が、ま
た、吸気行程を迎えた気筒が第6気筒であれば、第6、
第2、第4の各気筒の燃料噴射弁16が、それぞれ開弁さ
れて燃料噴射が開始される。続くステップ154では、上
記メインルーチンのステップ104で算出された燃料噴射
時間Tに基づいて、現在の時刻より時間T経過後の時刻
t1を算出する。該時刻t1は、上記ステップ153で開弁し
た各燃料噴射弁16を閉じる時刻である。そして、上記時
刻t1を出力ポート68のコンペアAレジスタにセットす
る。一方、ステップ152で条件に該当しない場合には、
ステップ153及びステップ154を飛ばしてステップ155に
処理が移る。
次に、ステップ155にて上死点前クランク角90゜の割込
みであるか否かが判断される。この条件に該当する場合
には処理はステップ156に移る。ここでは、上記メイン
ルーチンのステップ103で算出した点火時期に基づい
て、イグナイタ17をONする時刻t2を算出して、出力ポー
ト68のコンペアBレジスタに該時刻t2をセットする。一
方、ステップ155で条件が該当しない場合にはステップ1
56を読み飛ばし、処理はステップ157に移る。
次にステップ157において、上死点前クランク角60゜の
割込みであるか否かが判断される。この条件に該当しな
い場合は、本処理を終了する。一方、上記ステップ157
の条件に該当する場合には、処理はステップ158に移
る。ここでは、上記メインルーチンのステップ103で算
出した点火時期に基づいて、イグナイタ17をOFFする時
刻t3を算出して、出力ポート68のコンペアBレジスタに
該時刻t3をセットする。そして本処理を終了し、上記メ
インルーチンに復帰する。以後、他の第1割込みルーチ
ンは適宜上記メインルーチンに割込んで実行される。
次に、第12図のフローチャートに基づいて燃料噴射弁閉
制御ルーチンの詳細を説明する。
本処理は、上記燃料噴射弁、イグナイタの制御ルーチン
のステップ154で、出力ポート68内に設けられたコンペ
アAレジスタにセットされた時刻と、CPU51内に備えら
れたフリーランニングタイマの時刻とが一致した場合に
割込みを発生させて、ECU50により実行される。
本処理が起動されると、ステップ160にて上記他の第1
割込み処理ステップ153で開かれた燃料燃料噴射弁16が
閉じられる。そして、メインルーチンに復帰する。以
後、本処理は適宜割込んで実行される。
次に、第13図のフローチャートに基づいてイグナイタ制
御ルーチンの詳細を説明する。
本処理は、上記燃料噴射弁及びイグナイタ制御ルーチン
のステップ156及び158にて、出力ポート68内のコンペア
Bレジスタにセットされた時刻t2または時刻t3と、CPU5
1内に備えられたフリーランニングタイマの時刻とが一
致した場合に割込みを発生させて、ECU50により実行さ
れる。
本処理が起動されると、ステップ170にて、上記燃料噴
射弁及びイグナイタ制御ルーチンのステップ156でコン
ペアBレジスタにセットされた時刻t2に基づく割込みで
あるか否かが判定される。この条件に該当する場合には
ステップ171に進み、イグナイタ17をONにして本処理を
終了してメインルーチンに復帰する。一方、ステップ17
0の条件に該当しない場合、すなわち時刻t3に基づく割
込みである場合にはステップ172に進み、イグナイタ17
をOFFにした後、本処理を終了してメインルーチンにリ
ターンする。以後、本処理は適宜割込んで実行される。
即ち、本実施例では、6気筒エンジン1の始動時に、最
初の水温センサ22の信号のA/D変換値に応じた遅角値θ
dだけ基本進角値θbより遅角するようにされ、更に上
記遅角値が、その時々のエンジン回転速度の大きさに応
じて1秒毎に変化する減衰割合Δθでもって徐々に進角
するよう構成されている。このため、エンジンの高回転
速度状態において遅角値を抑制することができ、エンジ
ン回転速度に応じた好適な点火時期を得ることができ、
迅速に触媒を昇温しつつ、燃費、エンジン出力、及びエ
ミッションの向上を図ることができるという利点を有す
る。
次に本発明の第2実施例を説明する。
本実施例の内燃機関の点火時期制御方法を用いた6気筒
エンジンの構成及びECUの構成は第1実施例と同じもの
である。更に本実施例のECU50におけるCPU51の処理内容
については、θdの減衰ルーチンが第1実施例と異なる
だけであり、他のメインルーチン、A/D変換割込みルー
チン、4msec割込みルーチン、点火時期計算ルーチン、
燃料噴射弁及びイグナイタ制御ルーチン、燃料噴射弁閉
制御ルーチン、イグナイタ制御ルーチンは第1実施例と
全く同じものである。
第14図は本実施例のθdの減衰ルーチンを示すフローチ
ャートで、同図において処理が開始されると、ステップ
200の判断が実行される。ステップ200,201,207,208,209
はそれぞれ第1実施例のステップ140,141,147,148,149
と同一のもので説明は省略する。ステップ202でエンジ
ン回転速度Nが2500rpm以下であるか判断し、2500rpm以
下の場合は遅角値の減衰割合であるΔθに0.1を2500rpm
より大きい場合はΔθに0.15を設定する。また続くステ
ップ205にてエンジン負荷Q/Nが0.8(L/rev)以上である
かを判断し、0.8以上の場合に上記求めたΔθに0.1を加
えることにより算出している。その後、ステップ207以
降で進角値θdをΔθだけ進角するよう構成されてい
る。
即ち、本第2実施例では、進角値θdの減衰割合Δθが
エンジン回転速度及び負荷の大きさに応じて変化するよ
う構成されており、このため、エンジンの高回転速度だ
けでなく、高負荷状態においても遅角値を抑制すること
ができ、エンジン回転速度及び負荷に応じた好適な点火
時期を得ることができ、迅速に触媒を昇温しつつ、燃
費、エンジン出力及びエミッションの向上を図ることが
できるという利点を有する。
次に本発明の第3実施例を説明する。本実施例も第1実
施例と較べてθdの減衰ルーチンが異なり、第15図のフ
ローチャートに示す処理を実行する。同図において処理
が開始されると、ステップ300の判断が実行される。ス
テップ300,301,307,308,309はそれぞれ第1実施例のス
テップ140,141,147,148,149と同一のもので、説明は省
略する。ステップ302でエンジン回転速度Nが1500回転
以下であるか判断し、1500rpm以下と判断された場合に
遅角値θdの減衰割合であるΔθに0.1を設定し、一方1
500rpmより大きいと判断された場合に処理はステップ30
3に移り、エンジン回転速度Nが3500rpm以上かどうかを
判断する。Nが3500rpm以上と判断された場合にΔθに
0.2を設定し、一方Nが3500rpmより小さい、即ち1500rp
m<N<3500rpmと判断された場合にΔθは次の式で算出
する。
Δθ=0.1+{(N−1500)/2000}×0.1 以上の如く設定されたΔθは、ステップ207以降で遅角
値θdを進角するよう構成されている。
即ち、本第3実施例では遅角値θdの減衰割合Δθが、
第16図に示す如くエンジン回転速度との関係にあり、同
図において点線で示した第1実施例のΔθと比較して、
より回転速度Nに応じた適切な減衰割合Δθを設定する
ことができ、よりエンジン回転速度に応じた好適な点火
時期を得ることができ、迅速に触媒を昇温しつつ、燃
費、エンジン出力及びエミッションの向上を図ることが
できるという利点を有する。
以上本発明の実施例について説明したが、本発明はこの
ような実施例に何等限定されるものではなく、本発明の
要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様で実施し
得ることは勿論である。
[発明の効果] 本発明の内燃機関の点火時期制御方法は、排ガスを浄化
する触媒を有した内燃機関の始動時に、内燃機関温度の
低下状態に応じて点火時期を遅角し、時間の経過又は内
燃機関の回転数の累積値に応じて点火時期を徐々に進角
するように構成された内燃機関の点火時期制御方法にお
いて、上記点火時期を徐々に進角する割合が、内燃機関
の負荷及び/もしくは回転速度の増大に応じて大きくな
るよう構成されており、このために内燃機関の負荷及び
/もしくは回転速度が増大しても、不必要に点火時期を
遅角しすぎることもなく、好適に点火時期を制御し、迅
速に触媒を昇温しつつ、燃費、機関出力、及びエミッシ
ョンの向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の基本概念を示す基本的手順図、 第2図ないし第13図は本発明の第1実施例を示すもの
で、第2図は6気筒エンジンのシステム構成図、第3図
はECUの構成を示すためのブロック図、第4図はECUによ
り実行されるメインルーチンを示すフローチャート、第
5図はECUにより実行されるA/D変換割込みルーチンを示
すフローチャート、第6図はECUにより実行される4msec
割込みルーチンを示すフローチャート、第7図はECUに
より実行される点火時期計算の詳細を示すフローチャー
ト、第8図は遅角値θdと水温Tとの関係を示すグラ
フ、第9図は基本点火進角を算出するマップ図、第10図
はECUにより実行されるθdの減衰ルーチンを示すフロ
ーチャート、第11図はECUにより実行される燃料噴射弁
及びイグナイタ制御ルーチンを示すフローチャート、第
12図はECUにより実行される燃料噴射弁閉制御ルーチン
を示すフローチャート、第13図はECUにより実行される
イグナイタ制御ルーチンを示すフローチャート、 第14図は本発明の第2実施例を示すもので、ECUにより
実行されるθdの減衰ルーチンを示すフローチャート、 第15図及び第16図は本発明の第3実施例を示すもので、
第15図はECUにより実行されるθdの減衰ルーチンを示
すフローチャート、第16図は遅角値の減衰割合Δθとエ
ンジン回転速度Nとの関係を示すグラフである。 1……6気筒エンジン 19……エアフロメータ 20……吸気温センサ 21……スロットルポジションセンサ 22……水温センサ 23……酸素濃度センサ 24……回転角センサ 25……気筒判別センサ 50……電子制御装置(ECU) 51……CPU 52……ROM 53……RAM
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 末松 敏男 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−76760(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】排ガスを浄化する触媒を有した内燃機関の
    始動時に、内燃機関温度の低下状態に応じて点火時期を
    遅角し、時間の経過又は内燃機関の回転数の累積値に応
    じて点火時期を徐々に進角するように構成された内燃機
    関の点火時期制御方法において、 上記点火時期を徐々に進角する割合が、内燃機関の負荷
    及び/もしくは回転速度の増大に応じて大きくなるよう
    構成された内燃機関の点火時期制御方法。
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