JPH0686765U - ゴルフ練習用マット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、見た目にも天然芝とにており、弾
性復元力を有するとともに、耐久力があり、摩擦抵抗の
少ないゴルフ練習用マットの提供にある。 【構成】 ナイロン等の化学繊維を偏平状に成形した偏
平形状のフィラメント２０と、この偏平形状のフィラメ
ント２０よりも強い剛性力を有する塩化ビニール、又
は、ポリエステル等の化学繊維を毛形のような円柱状に
成形した円柱状のフィラメント１０とを備え、偏平形状
のフィラメント２０と円柱状のフィラメント１０とが互
いに隣接する位置に編み込んでいる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本発明はゴルフ練習場の打席に敷設されるゴルフ練習用マットに関するもので ある。

【０００２】

【従来の技術】

ショットの練習は、ゴルフボールをクラブヘッドでヒットさせることから始ま る。しかし、上級者とは言えない大部分のゴルファは、ゴルフ練習用マットに置 かれているボールをクラブヘッドで直接にヒットすることができず、先ず、クラ ブヘッドがゴルフ練習用マットと接触し、このゴルフ練習用マットの表面をクラ ブヘッドがすりながらボールにヒットさせるのである。

【０００３】 その為、一般的に好まれる通常のゴルフ練習用マットは、クラブヘッドとの摩 擦抵抗が小さく、又、クラブヘッドによってゴルフ練習用マットのフィラメント がすり倒されても直ぐにもとにもどる弾性復元力のよいものが要求された。そこ で出現したものが、図４に示すようなゴルフ練習用マットであった。このゴルフ 練習用マットは、化学繊維のなかでも比較的に弾性力のある塩化ビニール、又は 、ポリエステル等を、摩擦抵抗が少ないように毛形状の細い円柱状に成形し、こ れを束ねた毛束４０を編み込み、植え込みしたものが良く知られてる。

【０００４】 又、ゴルフ場の天然芝は、摩擦抵抗が大きく、弾性力が小さなものである。こ れを模造することを優先しているゴルフ練習用マットは、図５に示すように、ナ イロン等の弾性力の弱い化学繊維を偏平形状に成形し、この束５０を編み込み、 植え込みし作りあげている。 このゴルフ練習用マットは、摩擦抵抗が大きく、復元力が小さく作られている 。そして、これを使用した上級者でない一般のゴルファは、クラブヘッドがクラ ブヘッドとゴルフ練習用マットとの摩擦抵抗により、クラヘッドの振り降ろされ る速度が激減し、手首に負担をかけるとともに、飛距離もでにくく、決して満足 できるものではなかった

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

図４に示すように、従来のゴルフ練習用マットは、化学繊維において比較的弾 性力のある塩化ビニール、または、ポリエステル等を摩擦抵抗が少ないように細 い円柱状に形成し、これを束ねた毛束を編み込み、植え込みし作りあげている。 上記の従来のゴルフ練習用マットは、繊維が細い円柱状のフィラメントに成形さ れているので、抜けたり、切れたりしやすく、さらに、ショット時にクラブヘッ ドとの接触面が小さく、この面に摩擦熱が集中する為に、高温となり、フィラメ ント自身を徐々に溶かすので、耐久性に問題があった。その上、見た目にも天然 芝とかけ離れた形状であり、よいものではなかった。

【０００６】 本考案は、上記に鑑み、見た目にも天然芝とにており、適度な弾性復元力を有 するとともに、耐久力があり、摩擦抵抗の少ないゴルフ用マットの提供を目的と する。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成する為に、 請求項１の考案に係るゴルフ練習用マットは、 弾性力の異なる少なくとも２種類の化学繊維のフィラメントを混在し設けてあ る構成とした。 請求項２の考案に係るゴルフ練習用マットは、 化学繊維を略偏平状に成形した略偏平形状のフィラメントと、この略偏平形状 のフィラメントよりも強い弾性力を有する化学繊維のフィラメントとを混在し設 けている構成とした。

【０００８】

【作用】

請求項１の構成によれば、 弾性力の異なる少なくとも２種類の化学繊維のフィラメントを混在し設けてい るゴルフ練習用マットは、その表面をクラブヘッドで強く押し倒されても、より 強い弾性力を有するフィラメントが弾性力の弱いフィラメントを押し上げ復帰さ せる。 請求項２の構成によれば、 例えば、ナイロン等の化学繊維を略偏平形状に成形したフィラメントは、塩化 ビニール、又は、ポリエステル等の化学繊維を毛形のように細い円柱状に成形し たフィラメントよりも耐久性にすぐれている。その反面、塩化ビニルまたはポリ エステル等の化学繊維を成形した上記フィラメントは、ナイロン等の化学繊維を 略偏平形状に成形したフィラメントよりも弾性力にすぐれ、摩擦抵抗も小さい。 即ち、上記の形状、材質の異なる２つのフィラメントを互いに隣接するように 設けたゴルフ練習用マットは、クラブヘッドで強くその表面を押し擦られた場合 に、毛形のように細い円柱状に成形したフィラメントを略偏平形状に成形したフ ィラメントが囲むように保護し、耐久力のない円柱状のフィラメントの破損を防 いでいる。 そして、その反面、弾性力を有する上記円柱状のフィラメントの弾性復元力は 弾性力の弱い略偏平形状のフィラメントを押し上げ復帰させる。 これによって、弾性復元力と耐久力とを備えたゴルフ練習用マットを得ること ができる。尚、ナイロン、ポリエステル、塩化ビニール等の材質をあげているが 、理解を用意にするためのものであり、材質を決定するものではない。

【０００９】

【実施例】

本考案を具体化した実施例に付き説明し、本考案の理解に供する。尚、実施例 は本考案を具体化した一例であって、本考案の技術的範囲を限定する性格のもの ではない。

【００１０】 図１は本考案に係るゴルフ練習用マットの実施例１を説明する構成図である。 図２はその拡大図である。 これらの図において、ナイロン等の化学繊維を略偏平状に成形した略偏平形状の フィラメント２０と、この略偏平形状のフィラメント２０よりも強い弾性力を有 するポリエステル等の化学繊維を毛形のように細い円柱状に成形した円柱状のフ ィラメント１０とを備え、略偏平形状のフィラメント２０と細い円柱状のフィラ メント１０とが互いに隣接する位置に編み込んでいる。尚、フィラメントの形状 ・材質は耐久力と弾性力を満たすものであれば上記構成に限るものではない。又 、その配備方法も上記に示すように２種類のフィラメントの各列ごとに設けるも のとは限られず、２種類以上のフィラメントをよりあわせ編み込んでも良い。

【００１１】 更に、詳しく説明すると、実施例１のゴルフ練習用マットは、細い円柱状のフ ィランメン１０と略偏平状のヒラメント２０とから構成される。 この細い円柱状のフィラメント１０はポリエステル等の弾性力を有する繊維を径 が０．２ｍｍ程度の太さに成形している。そして、このフィラメント１０を約６ ０本束ねゴルフ練習用マットの縦糸としてある。又、略偏平状のフィラメント２ ０は、ナイロン等の化学繊維を幅１ｍｍ程度の略偏平状に成形し、この略偏平形 状のフィラメント２０を約２０本を束ねゴルフ練習用マットの縦糸としてある。 これらのフィラメント１０，２０を基布３０に交互に織込みし、作りあげている 。尚、上記ゴルフ練習用マットはカーペット織り（ウイルトン織り）の構成であ るが植設方法はこれに限定されるものではなく、タフテング織りでも良い。

【００１２】 図３はショット後の実施例１のマット表面の状態を説明する構成図である。 ショットの練習は、ゴルフボールをクラブヘッドでヒットさせることから始ま る。しかし、上級者とは言えない大部分のゴルファは、マット上に置かれたボー ルをクラブヘッドで直接にヒットすることができず、先ず、クラブヘッドがゴル フ練習用マットと接触し、ゴルフ練習用マットの表面をクラブヘッドがこすりな がらボールにヒットする。その瞬間、ゴルフ練習用マットの表面は、クラブヘッ ドで強く押し擦られて、略偏平状のフィラメント２０及び円柱状のフィラメント １０とがともに押し倒された状態となる。

【００１３】 略偏平状のナイロン等の化学繊維を略偏平形状に成形した略偏平形状のフィラ メント２０は、ポリエステル等の化学繊維を毛形のように細い円柱状に成形した 円柱状のフィラメント１０よりも耐久性にすぐれおり、その形状も天然芝に似て いる。 その反面、ポリエステル等の化学繊維を毛形のように細い円柱状に成形したフ ィラメント１０は、ナイロン等の化学繊維を略偏平形状に成形した略偏平形状の フィラメント２０よりも弾性力にすぐれ、摩擦抵抗も小さい。

【００１４】 上記のように、形状、材質の異なる２種類のフィラメントを互いに隣接するよ うに編み込んでいるゴルフ練習用マットは、クラブヘッドで強く表面を押し擦ら れても、略偏平形状のフィラメント２０が毛形状のフィラメント１０を囲むよう に保護し、耐久力のない円柱状のフィラメント１０の破損、磨耗を防ぐ。又、弾 性力の強い円柱状のフィラメント１０は弾性力の弱い略偏平形状のフィラメト１ ０を押し上げ復帰させる。これによって、弾性復元力と耐久力とを備えたゴルフ 練習用マットを得ることができる。更に、天然芝の形状とにている略偏平状のフ ィラメント２０と、円柱状のフィラメント１０とを比較すると、略偏平状のフィ ラメント２０が非常に良く目立ち、ゴルフ練習用マットは、全体として、天然芝 と非常に良くにたものとなる。

【００１５】 又、毛形のような円柱状のフィラメット１０と略偏平形状のフィラメント２０ との植え込み量を変化させれば希望の弾性復元力と摩擦抵抗とを備えたゴルフ練 習用マットを得ることが可能となる。 例えば、上級者に近いゴルファは、摩擦抵抗が大きく、適度な弾性復元力を有す るゴルフ練習用マットを所望することが常である。 このような希望に応じたゴルフ練習用マットは、略偏平形状のフィラメント２０ が混入される割合を多くすれば得ることができる。 又、初心者に近いゴルファは、摩擦抵抗が小さく、弾性復元力の大きいなゴルフ 練習用マットを所望することが常である。この希望に応じたゴルフ練習用マット は、円柱状のフィラメント１０の混入する割合を多くすることにより得ることが できる。

【００１６】 本考案は、略偏平形状のフィラメント２０と、毛形のような円柱状のフィラメ ント１０とが互いに隣接する位置に編み込むことによって、見た目にも天然芝と にており、弾性復元力を有するとともに、耐久力があり、摩擦抵抗の少ないゴル フ練習用マットを得ることができる。 更に、毛形のような円柱状のフィラメット１０と略偏平形状のフィラメント２ ０との植え込み量を適宜の量に変化させることによって、ゴルファの希望に合っ た弾性復元力と摩擦抵抗とを備えたゴルフ練習用マットを得ることができる。

【００１７】 上記実施例１のゴルフ練習用マットはポリエステル等の高価な材質を使用して いるので、ゴルフ練習用マット自体が高価なもとなる。一般的に希望されるよう な安価なゴルフ練習用マットとしては、実施例２のようなものがある。 実施例２のゴルフ練習用マットは、図に示していないが、ポリエステルの代わり に塩化ビニールを使用したものもあり、塩化ビニールは非常に安価であり使用し やすく、安価なゴルフ練習用マットを得ることができる。尚、材質についても上 記のものに限定されるものではなく、弾性復元力、耐久性を満たすことができる ものであれば良い、又、使用する繊維も２種類に限定されるものではなく、多種 類のものを混合してもよい。

【００１８】

【考案の効果】

請求項１に係るゴルフ練習用マットは、 例えば、クラブヘッドで強く表面を押し倒されても、弾性力の大きなフィラメ ントが弾性力の弱いフィラメントを押し上げ復帰させるので、弾性復元力のよい ゴルフ練習用マットを得ることができる。 請求項２に係るゴルフ練習用マットは、 例えば、クラブヘッドで強く表面を押し擦られた場合に、一方の細いフィラメ ントを他方の略偏平形状に成形したフィラメントが囲むように保護し、耐久力の ない細いフィラメントの破損を防ぐ。又、弾性力を有する細いフィラメントの弾 性復元力は弾性力の弱い略偏平形状のフィラメントを押し上げ復帰させる。これ によって、弾性復元力と耐久力とを備えたゴルフ練習用マットを得ることができ る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るゴルフ練習用マットの実施例１を
説明する構成図である。

【図２】本考案に係るゴルフ練習用マットの実施例１の
拡大図である。

【図３】本考案に係る実施例１の使用状態を説明する構
成図である。

【図４】従来のゴルフ練習用マットを説明する構成図で
ある。

【図５】従来のゴルフ練習用マットを説明する構成図で
ある。

【符号の説明】

１０ フィラメント ２０ フィラメント ３０ 基布

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 弾性力の異なる少なくとも２種類の化学
   繊維のフィラメントを混在し設けたことを特徴とするゴ
   ルフ練習用マット。
2. 【請求項２】 化学繊維を略偏平状に成形した略偏平形
   状のフィラメントと、この略偏平形状のフィラメントよ
   りも強い弾性力を有する化学繊維のフィラメントとを混
   在し設けたことを特徴とするゴルフ練習用マット。