JPH0686656A - 脂肪成分を有する低カロリー食品とそれを製造する方法 - Google Patents

脂肪成分を有する低カロリー食品とそれを製造する方法

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JPH0686656A
JPH0686656A JP5139282A JP13928293A JPH0686656A JP H0686656 A JPH0686656 A JP H0686656A JP 5139282 A JP5139282 A JP 5139282A JP 13928293 A JP13928293 A JP 13928293A JP H0686656 A JPH0686656 A JP H0686656A
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Charles F Cooper
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Arco Chemical Technology LP
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低カロリー食品の製造に有用なエステル化プ
ロポキシ化グリセリン組成物の製造。 【構成】 C12〜C24飽和線状脂肪酸から誘導されるア
シル基を含み、全アシル基の少くとも50モル%が二つ
以下の異なる前記脂肪酸から誘導される、エステル化プ
ロポキシ化グリセリン組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、食品たとえばチョコレ
ートその法の菓子類においてカカオバターの低カロリー
代用品として有用な脂肪酸エステル化プロポキシ化グリ
セリン組成物(fatty acid−esterif
ied propoxylatedglycerin
compositions)に関する。
【0002】
【従来の技術】カカオバターはココヤシの実を液圧プレ
スもしくは搾油機プレスすることによって、または溶剤
抽出することによって得られる天然脂肪である。カカオ
バターは、独特の融解挙動のため、チョコレートおよび
類似の食品における使用が非常に好ましい。天然に得ら
れる他のトリグリセリドと異なり、カカオバターは、2
0℃(68°F)よりも低温では明瞭な脆性破壊を示
し、また約35℃(95°F)にかなりはっきりした完
全融解点を示し、その際30〜32℃(86〜90°
F)付近で初期融解(incipent fusio
n)または軟化を示す。したがって、カカオバターから
成るチョコレート製品は室温では固体であるが、食べる
と体温で急速に融解して、粘りの強くない(non−w
axy)すぐれた口あたりとコンシステンシーを与え
る。
【0003】カカオバターの独特の物理的性質はグリセ
ロールの3個の炭素上での脂肪酸アシル基の独特の組み
合わせと配置とに帰される。カカオバターは大体等モル
比の3個の主要脂肪酸アシル基(パルミテート、ステア
レート、オレエート)を含むが、主要脂肪酸の多くの別
の組み合わせの可能性にもかかわらず、三つの主要な分
子種しか含まない。熟しつつあるココヤシの実に存在す
る酵素がこれらの主要種を選択的に作り出すことができ
る、ということは明らかである。
【0004】天然カカオバターは他のもっと容易に利用
できる脂質に比べて割合に高価であるため、カカオバタ
ーに似た融解特性を有するトリグリセリドを合成する経
済的な方法の開発のためにかなりの努力がなされてき
た。この目標は、従来のエステル化法では必要な脂肪酸
アシル基を位置選択的に(regioselectiv
ely)(すなわち、グリセロールの特定炭素原子に)
配置することができないために、実現するのがきわめて
難しい、ということがわかっている。
【0005】カカオバターを満足な菓子類製品に加工す
るのは、カカオバターがいくつかの異なる結晶形で存在
しうるために複雑である。これらの結晶形のうちいくつ
かは不安定であるため、カカオバターを含む製品は、注
意深く調質(temper)および/または種付け(s
eed)して、色むらまたは曇りなしで十分に維持され
る所望の硬さと口あたりの、滑らかな結晶固体が生じる
ようにしなければならない。
【0006】ココアバターのもう一つの欠点は高カロリ
ー成分を含むということである。ココアバターの化学組
成は他の天然油脂の化学組成とははっきりと異なってい
るが、類似の仕方で代謝され、したがって食品組成物の
エネルギー価(energyvalue)に大きく寄与
する。健康またはフィットネスのためにカロリー摂取を
制限したいという多くの人の願いのため、天然カカオバ
ターと同じ融解特性を有するが、しかし、カロリーは少
ないカカオバター代用品が大きな価値を有すると思われ
る。
【0007】いくつかのスクロース脂肪酸エステルがカ
カオバターの低カロリー代用品としての使用のために提
案されており、たとえば、米国特許第4,872,87
5号明細書および欧州特許出願第350,981号明細
書に記載されている。
【0008】エステル化エポキシド増量ポリオールが植
物油脂の完全または部分代替物として使用される、脂肪
タイプの官能成分を含む低カロリー食品成物も公知であ
る。このタイプの脂肪代用品は米国特許第4,861,
613号明細書に開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、現在まで、前
記のような代用物質をカカオバターの代用品としての使
用に適するように、改質し、改良する方法は知られてい
ない。
【0010】
【課題を解決するための手段1】本発明は、脂肪成分を
有する低カロリー食品であって、該脂肪成分が脂肪酸エ
ステル化プロポキシ化グリセリン組成物から成り、該組
成物が1グリセリン相当物(equivalent o
f glycerin)あたりのオキシプロピレン単位
の平均数3〜16、少なくとも50mol%の脂肪酸ア
シル基が二つ以下の異なるC12〜C24飽和線状脂肪酸か
ら誘導されるような脂肪酸アシル基成分、30よりも小
さいヨウ素価、前記組成物が、膨張計測定法によって測
定される20℃で50よりも大きく、37℃で10より
も小さな固体脂肪指数(solid fat inde
x)を有するような、1グリセリン相当物あたりの脂肪
酸アシル基炭素の平均数と1グリセリン相当物あたりの
オキシプロピレン単位の平均数との比、を有することを
特徴とする食品を提供する。
【0011】また、本発明によれば、カカオバターと該
カカオバター75重量部に対して少なくとも25重量部
の脂肪酸エステル化プロポキシ化グリセリン組成物とか
ら成る低カロリーカカオバター代用品であって、前記組
成物が、1グリセリン相当物あたりのオキシプロピレン
単位の平均数3〜16、少なくとも50mol%の脂肪
酸アシル基が二つ以下の異なるC12〜C24飽和線状脂肪
酸から誘導されるような脂肪酸アシル基成分、30より
も小さいヨウ素価、前記組成物が、膨張計測定法によっ
て測定される20℃で50よりも大きく、37℃で10
よりも小さな固体脂肪指数を有するような、1グリセリ
ン相当物あたりの脂肪酸アシル基炭素の平均数と1グリ
セリン相当物あたりのオキシプロピレン単位の平均数と
の比、を有することを特徴とするカカオバター代用品が
提供される。
【0012】さらに、本発明によれば、カカオバターか
ら成る食品の有効カロリー成分を減少させる方法であっ
て、カカオバターの少なくとも一部分を脂肪酸エステル
化プロポキシ化グリセリン組成物で置換えるように前記
食品を配合することから成り、前記組成物が、1グリセ
リン相当物あたりのオキシプロピレン単位の平均数3〜
16、少なくとも50mol%の脂肪酸アシル基が二つ
以下の異なるC12〜C24飽和線状脂肪酸から誘導される
ような脂肪酸アシル基成分、30よりも小さいヨウ素
価、前記組成物が、膨張計測定法によって測定される2
0℃で50よりも大きく、37℃で10よりも小さな固
体脂肪指数を有するような、1グリセリン相当物あたり
の脂肪酸アシル基炭素の平均数と1グリセリン相当物あ
たりのオキシプロピレン単位の平均数との比、を有する
ことを特徴とする方法が提供される。
【0013】さらに、本発明によれば、脂肪酸エステル
化プロポキシ化グリセリン組成物であって、好ましくは
塩基性触媒条件下で、1個のグリセリン相当物を3〜1
6個の酸化プロピレン相当物と反応させて、プロポキシ
化グリセリンを生成させ、該プロポキシ化グリセリンを
一つ以上の脂肪酸または脂肪酸誘導体によってエステル
化することによって製造され、前記脂肪酸または脂肪酸
誘導体が、生成される脂肪酸エステル化プロキシ化グリ
セリン組成物が少なくとも50mol%の脂肪酸アシル
基が二つ以下の異なるC12〜C24飽和線状脂肪酸から誘
導されるような脂肪酸アシル基成分、30よりも小さい
ヨウ素価、膨張計測定法によって測定される、20℃で
50よりも大きく、37℃で10よりも小さな固体脂肪
指数を有するように選択される脂肪酸エステル化プロポ
キシ化グリセリン組成物が提供される。好ましくは、前
記プロポキシ化グリセリンの水酸基の少なくとも約80
%がエステル化される。
【0014】
【発明の効果】本発明のカカオバター代用品は、天然カ
カオバターに比べて、食べた場合に消化、吸収されてエ
ネルギー価を与えるという傾向が著しく小さい。したが
って、そのような代用品で作られた菓子類は、同重量ま
たは同体積の天然ココアバターを配合した類似の菓子類
に比べてずっと小さな有効カロリーしか有しない。同時
に、このカカオバター模造品は容易に入手でき安価な出
発原料から低コストで簡単に合成されるという利点を有
する。さらに、この模造品は融解特性が天然カカオバタ
ーと非常に良く似ており、したがって室温でのすぐれた
貯蔵およびとり扱い特性と十分な官能品質とを有するチ
ョコレート製品その他の菓子類を与える。
【0015】
【課題を解決するための手段2】本発明の脂肪酸エステ
ル化プロポキシ化グリセリン組成物が低カロリーカカオ
バター代用品として有効に機能するためには、膨張計測
定法によって測定される固体脂肪指数が20℃で50よ
りも大きく、37℃で10よりも小さいということが本
質的である。以下でさらにくわしく説明するように、こ
こでの予想外の発見は、プロポキシ化の程度、および存
在する脂肪酸アシル基の種類と比率を注意深く制御すれ
ば、脂肪酸エステル化プロポキシ化グリセリン組成物の
融解特性がカカオバターの好ましい融解特性に良く似て
くるということである。
【0016】本発明の脂肪酸エステル化プロポキシ化グ
リセリン組成物は、グリセリン残基、オキシプロピレン
単位、および脂肪酸アシル−C(O)R基を含む。一般
に、この組成物は別個の脂肪酸エステル化プロポキシ化
グリセリン化合物の混合物であり、これらの化合物はプ
ロポキシ化の程度とアシル基組成とにおいて互いに異な
りうる。グリセリン残基は一般構造C(O)H2 −C
(O)H−C(O)H2を有することができ、グリセリ
ンC(OH)H2 −C(OH)H−C(OH)H2 また
はグリセリン等価物から誘導される。オキシプロピレン
単位は一般にグリセリル残基とアシル基の間に散在し、
構造−(−CH2 −C(CH3 )H−O−)−または−
(−C(CH3 )H−CH2 −O−)−を有する。一般
に、一つよりも多くのオキシプロピレン単位が個々のグ
リセリル残基の一つの酸素とアシル基との間に存在し
て、ポリオキシプロピレン単位が形成されるようにする
ことができる。しかし、エステル化プロポキシ化グリセ
リンの単一の“枝”または“腕”はただ一つのオキシプ
ロピレン単位しか含むことができない。アシル基の一部
は介在するオキシプロピレン単位なしで直接グリセリル
残基に結合させることができるが、しかし組成物全体で
は平均して1個のグリセリル残基あたり少なくとも3個
のオキシプロピレン単位が存在しなければならない。こ
のエステル化アルコキシ化グリセリン組成物におけるオ
キシプロピレン単位の平均数は3〜16である。オキシ
プロピレン単位の存在は臨界的である。オキシプロピレ
ン単位は、この組成物の融点を下げ、したがってオキシ
プロピレン単位を含まない類似の組成物に比べて口あた
りと融解特性が改良される、というこうに寄与するから
である。意外なことに、プロポキシ化の程度が違ってい
るいくつかの異なる分子種が本発明の組成物全体にわた
って存在する(すなわち、グリセリル1個あたりのオキ
シプロピレン単位の平均数が8である組成物は、一般に
5,6,7,8,9,10,11,12個のオキシプロ
ピレン単位を含む種をかなりの比率で含む)場合でも、
この組成物は非常に狭い範囲内で融解する。すなわち、
この組成物は室温では事実上固体であるが、体温では完
全またはほぼ完全に融解し、天然カカオバターの融解挙
動と非常に良く似た挙動を示す。有機化合物の混合物は
一般に広い融解範囲を有するので、この結果は意外なも
のであった。
【0017】このエステル化プロポキシ化グタセリン組
成物の、アミロプシン酵素触媒加水分解に対する抵抗力
を最大にするためには、アシル基に隣接するオキシプロ
ピレン単位は第1エステル結合ではなく第2エステル結
合が生じるように配向しなければならない。すなわち、
メチル基が酸素原子に結合した炭素原子上に配置され
て、次のようなエステル結合−CH2 −C(CH3
(H)OC(O)R)の部分を形成しなければならな
い。
【0018】好ましくは、組成物全体におけるエステル
結合の少なくとも80%を第2エステル結合とする。も
っとも好ましくは、エステル結合の少なくとも95%を
第2エステル結合とする。
【0019】1グリセリン相当物あたり平均少なくとも
2.5個(さらに好ましくは、少なくとも2.9個)の
脂肪酸アシル基を有するように、このエステル化プロポ
キシ化グリセリン組成物は強くエステル化するのが好ま
しい。エステル化の程度は、通常の分析法たとえばヒド
ロキシル価によって容易に決定することができる。
【0020】この組成物の構造は、この組成物の豚アミ
ロプシン加水分解速度がオリーブ油標準の場合の20%
よりも小さくなるようなものとするのが好ましい。この
相対加水分解速度はオリーブ油速度の10%よりも小さ
いのがさらに好ましい。豚アミロプシン加水分解速度の
測定方法は米国特許第4,861,613号明細書に記
載されている(同明細書を参照されたい)。
【0021】このエステル化プロポキシ化グリセリン組
成物のオキシプロピレン単位の平均数は、直接にグリセ
リル残基に結合するアシル基の割合が大きくなってしま
うほど小さくてはならない。なぜならば、そのような直
接結合アシル基は通常の完全消化性トリグリセリドに含
まれるアシル基とほとんど同程度に酵素開裂を受けやす
く、したがって低カロリー脂肪代用品としてのこの組成
物の有用性が低下するからである。一方、オキシプロピ
レン単位の平均数は16を越えてはならない。なぜなら
ば、天然カカオバターと比べて、生成化合物の融点が相
当に低下するかまたは溶融粘度が相当に高くなり、した
がってカカオバター代用品としての使用が適当でなくな
りうるからである。
【0022】20℃と37℃における固体脂肪指数は、
必要に応じて、組成物中の、1グリセリンあたりのオキ
シプロピレン単位の平均数(プロポキシ化の程度)を変
えることによって調節することができる。脂肪酸アシル
基成分が一定の場合(すなわち、存在する各アシル基の
相対比率が一定の場合)、特定温度における固体脂肪指
数はプロポキシ化の程度が減少すると増大し、プロホキ
シ化の程度が増大すると減少する。1グリセリン相当物
あたりの脂肪酸アシル基炭素の平均数が減少するか、ま
たは組成物のヨウ素価が増大する(存在する不飽和脂肪
酸アシル基の比率増大の結果として)と、1グリセリン
あたりのオキシプロピレン単位の平均数は、20℃にお
ける固体脂肪指数を臨界値50よりも大きく保つため
に、減少する必要がある。ある脂肪酸エステル化プロポ
キシ化グリセリン組成物が37℃で不適当な高い固体脂
肪指数を有する場合、プロポキシ化の程度を増大させる
ことによって、この指数を臨界値10よりも小さくする
ことができる。このように、1グリセリン相当物あたり
のオキシプロピレン単位の平均数を調節することによ
り、融解範囲を簡単に調節し、天然カカオバターの融解
範囲に近づけることができる。
【0023】本発明のエステル化プロポキシ化グリセリ
ン組成物におけるアシル基の構造と比率の選択は、その
ような物質がカカオバター模造品として機能する能力に
対して臨界的である。ここでの予想外の発見によれば、
適当に狭い融解範囲を有する組成物を得るためには、異
なる脂肪酸アシル基の数を制限しなければならない。さ
らに、この組成物はC12〜C24飽和線状脂肪酸から誘導
されるアシル基をある最低比率以上含んでいなければな
らない。不飽和または枝分れ脂肪酸アシル基の含有量が
大きいと、融解範囲の許容できない広がりまたは狭まり
が生じるからである。
【0024】この発見は、天然カカオバターは不飽和脂
肪酸であるオレイン酸を大きな比率で含むので、意外な
ことであった。
【0025】これらの理由により、エステル化プロポキ
シ化グリセリン組成物中の脂肪酸アシル基の少なくとも
50mol%は、二つ以下の異なるC12〜C24飽和線状
脂肪酸から誘導しなければならない。さらに好ましく
は、少なくとも70mol%のアアル基を前記のように
誘導する。一つの実施態様においては、少なくとも50
mol%のアシル基が単一のC12〜C24飽和線状脂肪酸
から誘導される。この場合、「〜から誘導する」という
言葉は、アシル基がC12〜C24飽和線状脂肪酸内に存在
するものに似た長鎖ヒドロカルビル構造を有する、とい
うことを意味する。以下で説明するように、このエステ
ル化プロポキシ化グリセリン組成物は、実際に、脂肪酸
または脂肪酸誘導体たとえば脂肪酸エステル、脂肪酸ハ
ロゲン化物、もしくは脂肪酸無水物を用いて製造するこ
とができる。一般に、C12〜C24飽和線状脂肪酸から誘
導されるアシル基の比率を大きくするのが好ましい。組
成物中のオキシプロピレンセグメントの平均数が大きく
なり、20℃における固体脂肪指数が50以上に保たれ
るからである。
【0026】さらに、ヨウ素価(これは組成物中の不飽
和脂肪酸アシル基の比率を反映する)は、組成物1gあ
たり、30センチグラムI2 よりも小さく、好ましくは
20センチグラムI2 よりも小さく、もっとも好ましく
は10センチグラムI2 よりも小さくなければならな
い。しかし、組成物が過渡に狭い範囲で融解しないよう
にするためには、割合に小さな比率の不飽和脂肪酸アシ
ル基とするのが有効でありうる。ヨウ素価はAOCS方
法Cd1−25によって測定できる。
【0027】C12〜C24飽和脂肪酸は線状(すなわち、
非枝分れ)であり、好ましくはカルボン酸官能基を一つ
だけ含む。したがって、アシル基は一般構造−C(O)
−(CH2 )n−CH3 に対応するものとすることがで
きる。ここで、nは10〜22の整数である。nの値は
偶数(例えば、10,12,14,16,18,20ま
たは22)とするのがもっとも便利である。対応する脂
肪酸が天然供給源たとえば食用トリグリセリドから低コ
ストで簡単に得られるからである。エステル化プロポキ
シ化グリセリン組成物のこの成分としての使用に適した
脂肪酸の特定例としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、
ステアリン酸、パルミチン酸、エイコサン(アラキン)
酸、ヘンエイコサン酸、ドコサン(ベヘン)酸、トリコ
サン酸、およびテトラコサン(リグノセリン)酸がある
が、これらのみには限定されない。これらのC12〜C24
飽和線状脂肪酸の混合物も有効に利用することができ
る。
【0028】エステル化プロポキシ化グリセリン組成物
に含まれるアシル基はすべてC12〜C24飽和線状脂肪酸
から誘導できる(ただし、少なくとも50mol%のア
シル基が二つ以下の異なるこの種類の酸から誘導される
ものとする)が、この組成物は他のC8 〜C24脂肪酸か
ら誘導される少量のアシル基を含むことができる。その
ような他のアシル基比率は40%よりも小さくするのが
好ましい。一般に、長さが割合に短く(C8 〜C18)、
不飽和、および/または枝分れアシル基の含有により、
生成されるエステル化プロポキシ化グリセリンの融点は
低下する傾向がある。
【0029】必要なC12〜C24飽和線状脂肪酸と組み合
わせて随意に使用できる脂肪酸は、任意の公知の脂肪酸
たとえばカプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、オレ
イン酸、鯨油酸、パルミトレイン酸、ガイレイン酸、エ
ルカ酸、リンシノレイン酸、リノレン酸、ミリストレイ
ン酸、エレオステアリン酸、アラキドン酸、またはこれ
らの酸の混合物とすることができる。0〜5個の2重結
合を含む線状モノカルボン酸の使用が好ましい。
【0030】本発明のカカオバター模造組成物に含まれ
る脂肪酸アシル基の比率と化学構造は、膨張計測定法に
よって決定される固体脂肪数が20℃で50(より好ま
しくは、60)よりも大きく、37℃で10(より好ま
しくは、5)よりも小さくなるように選択すべきであ
る。1グリセリン相当物あたりの脂肪酸アシル基炭素の
平均数と1グリセリン相当物あたりのオキシプロピレン
単位の平均数との比が増大すると、組成物の融解範囲が
高温側にずれ、一方この比が減少すると、融解範囲は低
温側にずれる。したがって、このカカオバター代用品の
融解曲線は、必要に応じてこの比を調節することによ
り、天然カカオバターの融解曲線にうまく合わせること
ができる。
【0031】本発明のエステル化プロポキシ化グリセリ
ン組成物における1グリセリン相当物あたり脂肪酸アシ
ル基炭素の平均数は、脂肪酸アシル基成分に関する知識
(すなわち、組成物製造に使用する脂肪酸の化学構造と
相対比率)から容易に計算することができる。脂肪酸A
とBを用いて製造されるエステル化プロポキシ化グリセ
リン組成物におけるこの平均数の計算には、次の数1を
使用することができる。
【0032】
【数1】
【0033】たとえば、1.5モルのステアリン酸(C
18脂肪酸)と1.5モルのエイコサン酸(C20脂肪酸)
との混合物を、1グリセリンあたり平均7個のオキシプ
ロピレン単位を含むプロポキシ化グリセリン1モルと反
応させることによって製造される組成物は、1グリセリ
ン相当物あたり平均57個の脂肪酸アシル基炭素を有す
ることになる。
【0034】本発明のエステル化プロポキシ化グリセリ
ンカカオバター代用品の有効カロリー成分を最小限にお
さえるためには、化学組成を、数平均分子量が少なくと
も約750になるように選択すべきである。さらに好ま
しくは、この最小分子量を約1000とする。このエス
テル化プロポキシ化グリセリン組成物によってカカオバ
ターの物理的性質(たとえば溶融粘度と硬さ)が可能な
かぎり近似されるようにするためには、数平均分子量が
約2300を越えないようにすることも望ましい。好ま
しくは、この分子量を約2000よりも小さくする。
【0035】本発明の特に好ましい実施態様には、次の
いくつかのものが含まれる。1グリセリン相当物あたり
のオキシプロピレン単位の平均数3〜5、少なくとも7
0mol%の脂肪酸アシル基が二つ以下の異なるC12
24飽和線状脂肪酸から誘導されるような脂肪酸アシル
基成分、10よりも小さいヨウ素価、1グリセリン相当
物あたりの脂肪酸アシル基炭素の平均数39〜45、お
よび膨張計測定法によって測定される20℃で50より
も大きく37℃で10よりも小さな固体脂肪指数、を有
する脂肪酸エステル化プロポキシ化グリセリン組成物。
【0036】1グリセリン相当物あたりのオキシプロピ
レン単位の平均数が3〜7で、1グリセリン相当物あた
りの脂肪酸アシル基炭素の平均数が45〜51である、
前記の脂肪酸エステル化プロポキシ化グリセリン組成
物。
【0037】1グリセリン相当物あたりのオキシプロピ
レン単位の平均数が4〜9で、1グリセリン相当物あた
りの脂肪酸アシル基炭素の平均数が51〜57である、
前記の脂肪酸エステル化プロポキシ化グリセリン組成
物。
【0038】1グリセリン相当物あたりのオキシプロピ
レン単位の平均数が6〜11で、1グリセリン相当物あ
たりの脂肪酸アシル基炭素の平均数が57〜63であ
る、前記の脂肪酸エステル化プロポキシ化グリセリン組
成物。
【0039】1グリセリン相当物あたりのオキシプロピ
レン単位の平均数が8〜14で、1グリセリン相当物あ
たりの脂肪酸アシル基炭素の平均数が63〜69であ
る、前記の脂肪酸エステル化プロポキシ化グリセリン組
成物。
【0040】1グリセリン相当物あたりのオキシプロピ
レン単位の平均数が10〜16で、1グリセリン相当物
あたりの脂肪酸アシル基炭素の平均数が69〜75であ
る、前記の脂肪酸エステル化プロポキシ化グリセリン組
成物。
【0041】本発明のエステル化プロポキシ化グリセリ
ンカカオバター代用品は、任意の適当な方法によって製
造することができる。一般に、他のエステル化プロポキ
シ化グリセリン組成物の合成のために先行技術で述べら
れている方法は、エステル化工程で、必要な比率のC12
〜C24飽和線状脂肪酸または脂肪酸誘導体が使用される
ならば、使用するのに適当である。そのような方法はた
とえば米国特許第4,861,613号及び第4,98
3,329号明細書ならびに欧州特許出願第353,9
28号明細書に記載されている。これらの明細書を参照
されたい。本発明によるエステル化プロポキシ化グリセ
リンの混合物から成る低カロリーカカオバター代用品
は、前記明細書に記載されているエステル化法の応用ま
たは変形によって得ることができる。たとえば、適当な
プロポキシ化の程度を有するプロポキシ化グリセリン
は、生成される混合物中の脂肪酸アシル基の少なくとも
約50mol%(さらに好ましくは、少なくとも約70
mol%)が二つ以下の異なるC12〜C24飽和線状脂肪
酸から誘導されるように選択された脂肪酸等価物によっ
てエステル化される。その他の脂肪酸アシル基が存在す
る場合、C12〜C24飽和線状脂肪酸ではなくC8 〜C24
脂肪酸から誘導することができる。前記明細書に詳しく
説明されているように、脂肪酸または脂肪酸等価物たと
えば脂肪酸エステル、脂肪酸ハロゲン化物、または脂肪
酸無水物を、実際にエステル化において使用することが
できる。C12〜C24飽和線状脂肪酸アシル基は、エステ
ル化工程でC12〜C24不飽和脂肪酸を使用し、次にエス
テル化プロポキシ化グリセリン組成物を水素化してC12
〜C24飽和線状脂肪酸アシル基の比率を所望のレベルま
で増大させることによっても導入することができる。エ
ステル化後に組成物中に残っている残留遊離脂肪酸は、
好ましくは可能なかぎり除去または減少させて、異香、
異臭、または貯蔵安定性に関する問題が最小限におさえ
られるようにするべきである。
【0042】本発明の脂肪酸エステル化プロポキシ化グ
リセリン組成物は、菓子類製品たとえばチョコレートに
おけるカカオバターの完全または部分代用品としての使
用に特に適している。一般に、チョコレートは20〜5
5wt%の脂肪成分から成っている。有効カロリー成分
の大きな減少を実現するためには、一般に脂肪成分の少
なくとも25wt%を本発明の脂肪酸エステル化プロポ
キシ化グリセリン組成物とするのが好ましい。必要であ
れば、このカカオバター代用品の量を、菓子類製品の全
脂肪の100%まで占めるようにすることができる。脂
肪成分の残りは、カカオバターまたは別のカカオバター
代用品、等価物、もしくは模造品(たとえば、イリッペ
(illipe)バター誘導体、スクロースポリエステ
ル、カプレニン、その他)、または他の天然または合成
脂質とすることができる。これらの脂質は、純粋な形で
直接に、導入することができあるいは食品成分の要素と
してたとばカカオバターを含むチョコレート液(cho
colate liquor)もしくはココア粉末、ま
たはミルク脂肪を含む粉ミルク(milk solid
s)の要素として、導入することができる。
【0043】意外なことに、本発明の脂肪酸エステル化
プロポキシ化グリセリン組成物は天然カカオバターに対
して著しい相溶性を示し、また天然カカオバターの融解
特性に悪影響を与えることなく、天然カカオバターに任
意の比率で配合することができる。
【0044】この脂肪酸エステル化プロポキシ化グリセ
リン組成物から成る脂肪成分のほか、食品は、さらに、
一つ以上の通常の食品、菓子類、またはチョコレート成
分を含むことができ、たとえば、砂糖(たとえば、スク
ロース、フルクトース、グルコース、マルトース)、
水、香辛料たとえばココア粉末、チョコレート液、ココ
ア塊、バニラまたは堅果または果物香辛料、粉ミルク
(脱脂乳、スキムミルク、または全乳)、乳化剤たとえ
ばレシチン、酸化防止剤、ダイエット繊維、ビタミン、
増量剤または増粘剤たとえばポリブドウ糖または改質デ
ンプン、食塩、その他を含むことができる。糖アルコー
ルたとえばソルビトール、キシリトール、もしくはマン
ニトール、または低カロリー甘味料たとえばサッカリ
ン、アスパルタム、シクラメイト、スクラロース、アセ
スルファム、アセスルファム−K、その他も、本発明の
エステル化プロポキシ化グリセリン組成物と組み合せて
白ウすることができる。
【0045】本発明による食品は、公知の加工方法と技
術を用いて、標準配合のカカオバター成分を前記の脂肪
酸エステル化プロポキシ化グリセリンカカオバター模造
品で置換えることにより容易に製造することができる。
そのような方法は、たとえば、「Zoumasら、“C
hocolate and Cocoa”,Encyc
iopedia of Chemical Techn
ology,Vol.5,pp1−19(1979)」
および「Minifie,Chocolate,Coc
oa and Confectionavy Scie
nce andTechnology,Avi Pub
lishing Co.(1970)」に記載されてい
る。これらの刊行物を参照された。一般に、脂肪酸エス
テル化プロポキシ化グリセリン組成物1部によって、直
接前記配合におけるカカオバター1部を置換えることが
できる。
【0046】本発明の組成物は、ミルクチョコレートお
よびスイート(ダーク)チョコレートの製造において特
に有用である。焼き製品たとえばクッキー、ケーキ、ド
ーナッツ、ペーストリー、カップケーキに使用するチョ
コレートころも(coating)も容易に製造するこ
とができる。また、この脂肪酸エステル化プロポキシ化
グリセリンカカオバター代用品は、ころもで被覆する
(enrobing)ための組成物にも使用することが
できる。各種の糖菓およびキャンディーの製造にチョコ
レート組成物を使用する通常の方法がどれでも使用でき
る。そのような方法としては、たとえば、型作り(液体
チョコレートを型に注入してから冷却し、型を除去し
て、固体ブロック、中空シェル、または菓子類材料たと
えばフォンダン、ファッジ、またはキャラメルが詰めら
れたシェルを作る)、ころも被覆(菓子類の芯を、液体
チョコレートカーテンを通過させてから冷却することに
より、菓子類の芯をチョコレートで被覆する)、または
パンニング(回転パンが使用され、菓子類芯が回転して
なだれを打つように相互に動きまわる一方、回転中にチ
ョコレートが手またはスプレーによって塗布され、回転
パンに当たられる冷却空気によって固められる)があ
る。この脂肪酸エステル化プロポキシ化グリセリン組成
物から成るチョコレート組成物は、必要に応じて調質ま
たは種付けすることにより、所望の口あたりと安定性を
得ることができる。
【0047】以上の説明により、当業者は、容易に本発
明の本質的特徴を確認することができ、また本発明の意
図と範囲を逸脱することなく、本発明にいろいろな変更
を加えて、各種の使用、条件、および実施態様に適合さ
せることができる。
【0048】
【実施例】以下に示す例は本発明のカカオバター模造品
と食品組成物をさらに詳しく説明するものであるが、ど
のような意味でも本発明を限定するものではない。
【0049】例1〜7 1グリセリン相当物あたりのオキシプロピレン単位の平
均数が脂肪酸エステル化プロポキシ化グリセリン組成物
の融解特性におよぼす影響を示すために、米国特許第
4,983,329号明細書に記載されている方法を用
いてステアリン酸〔HOC(O)−(CH2 10−CH
3 〕をいくつかのプロポキシ化グリセリン組成物と反応
させることにより、下記の一連の組成物を合成した。1
グリセリン相当物あたりのオキシプロピレン単位の平均
数は0〜16の範囲で変化させた。どの場合にも、反応
は、プロポキシ化グリセリンの水酸基の事実上すべてが
エステル化されるまで実施した。いくつかの温度におい
て、各組成物の固体脂肪指数を膨張計測定法によって測
定した。結果を表1から表3に示す。各組成物の融解曲
線を図1に示す。
【0050】
【表1】
【0051】表1の注 *比較例1 1グリセリン相当物あたりのオキシプロピレン単位の
平均数2 脂肪酸アシル基炭素の平均数と1グリセリン相当物あ
たりのオキシプロピレン単位の平均数との比
【0052】例1および2の組成物は、1グリセリン相
当物あたり平均3または4個のオキシプロピレン単位を
含み、脂肪酸アシル基炭素数とオキシプロピレン単位数
との比が割合に大きい。これらは、融解範囲が高温側に
あるため、カカオバター代用品としての使用に適さない
ということがわかった。どちらの場合も、37℃におけ
る固体脂肪指数が、10よりもかなり大きく、したがっ
てこれらの組成物は許容されない粘りの強い口あたりを
有する。
【0053】例5の組成物は、1グリセリン相当物あた
り平均16個のオキシプロピレン単位を含み、1グリセ
リン相当物あたりの脂肪酸アシル基炭素の平均数と1グ
リセリン相当物あたりのオキシプロピレン単位の平均数
との比が割合に小さい。この組成物は、融解範囲が低温
側にあるため、やはりカカオバター代用品としての使用
に適さないと判定される。20℃における固体脂肪指数
は臨界値50よりもずっと小さい。したがって、この組
成物の官能的性質によって天然カカオバターの官能的性
質を満足に近似することはできない。
【0054】前記の各組成物と異なり、1グリセリン相
当物あたりそれぞれ平均5および6個のオキシプロピレ
ン単位を含む例3および4の組成物の融解挙動は、それ
ぞれ天然カカオバター(例6)の融解挙動と良く一致し
ている。どちらの場合も、融解範囲が望ましい狭さを有
する(すなわち、これらの組成物は狭い温度範囲におい
て事実上の固体から事実上の液体に変化する)。さら
に、どちらの組成物も、20℃での固体脂肪指数が50
よりも大きく、37℃での固体脂肪指数が10よりも小
さい。1グリセリン相当物あたり平均6または7個のオ
キシプロピレン単位を含むプロポキシ化グリセリン組成
物のステアリン酸トリエステルも、低カロリーカカオバ
ター代用品としての使用に適していると思われる。
【0055】トリステアリン(グリセリンのステアリン
酸トリエステル)は温度40℃でも認めうるほどには溶
解しない(例7)。この例は、組成物の融解範囲を天然
カカオバターの融解範囲まで低下させるのに、酸化プロ
ピレンの添加が臨界的であることを示している。また、
トリステアリンは、オキシプロピレン単位を含まないた
めに酵素加水分解と摂取時の代謝作用とを強く受けやす
いという点でも、低カロリーカカオバター代用品として
の使用に適さない。
【0056】例8〜9 異なったタイプの脂肪酸アシル基の混合物を含む低カロ
リーカカオバター代用品の本発明による製造を示すため
に、米国特許第4,983,329号明細書に記載され
ているエステル化法を用いて、1グリセリン相当物あた
り平均約8個のオキシプロピレン単位を含むプロポキシ
化グリセリン組成物を、85%ステアリン酸/15%ス
テアリン酸配合物1重量部とステアリン酸3重量部とか
ら成る混合物と反応させた。1グリセリン相当物あたり
の脂肪酸アシル基炭素の平均数は約56であった。生成
されたエステル化プロポキシ化グリセリン組成物(例
8)の融解特性は、表2に示すように、天然カカオバタ
ー(例6)の融解特性と良い一致を示した。これに対し
て、ステアリン酸3部の代わりに、大豆脂肪酸(大体の
組成は、0.1%ミリスチン酸、9.8%パルミチン
酸、2.5%ステアリン酸、0.4%パルミトレイン
酸、28.9%オレイン酸、50.7%リノレン酸、お
よび6.5%リノレン酸)3部を用いて製造した類似の
組成物(例9)は、20℃における固体脂肪指数が小さ
すぎて、カカオバター代用品としての使用に適さない。
また、この例は、脂肪酸アシル基種類数の増大と飽和脂
肪酸アシル基に対する不飽和脂肪酸アシル基の比率増大
とが融解特性におよぼす影響をも示している。
【0057】
【表2】 膨張計測定法による固体脂肪指数 例番号 ヨウ素価 10.0℃ 21.1℃ 26.7℃ 33.3℃ 40.0℃ 6* 約35 69.0 58.2 43.9 0.8 0.3 8 0 69.4 61.6 38.2 0 0 9* 75 5.4 0.8 0 0 0 * 比較例
【0058】例10〜11 これらの例は、1グリセリンあたりの脂肪酸アシル基炭
素数と1グリセリンあたりのオキシプロピレン単位数と
の比の変化がエステル化プロポキシ化グリセリン組成物
の融解特性におよぼす影響を示す。例10の組成物は例
8の組成物の製造に使用した方法と同じ方法で製造し
た。ただし、エステル化には、85%ベヘン酸/15%
ステアリン酸配合物1部とステアリン酸1部とを使用し
た(プロポキシ化グリセリンの事実上完全なエステル化
を達成するのに十分な脂肪酸を使用した)。例11で
は、85%ベヘン酸/15%ステアリン酸配合物3部と
ステアリン酸1部とを使用した。表3からわかるよう
に、脂肪酸アシル基の平均鎖長が増大すると、組成物の
融解範囲は高温側にずれる。融解範囲のこのずれは大き
く、例10および例11の組成物はどちらも、37℃に
おける固体脂肪指数が非常に大きいため、カカオバター
代用品としての使用に適さないと思われる。しかし、例
10および11におけるような脂肪酸アシル基成分を有
するエステル化プロポキシ化グリセリン組成物は、1グ
リセリンあたりのオキプロピレン単位の平均数をわずか
に増大させて融解範囲を低温側にずらすことによって改
質して、容易に、物理的性質がより良くカカオバターの
物理的性質に近づくようにすることができる。たとえ
ば、これは1グリセリンあたりのオキシプロピレン単位
の平均数を、例10の組成物においては8から8.3
に、例11の組成物においては、8から8.7に増大さ
せることによって、達成することができるであろう。
【0059】
【表3】 膨張計測定法による固体脂肪指数 例番号 アシル基炭素/P0 1 10.0℃ 21.1℃ 26.7℃ 33.3℃ 40.0℃ 4 6.8 66.3 58.0 0.2 0 0 8 7.1 69.4 61.6 38.2 0 0 10* 7.4 74.2 68.38 60.6 28 0.2 11* 7.7 82.8 75.3 71.3 49.5 16.5 1 1グリセリン相当物あたりの脂肪酸アシル基炭素の平均数と1グリセリン相 当物あたりのオキシプロピレン単位の平均数との比 * 比較例
【0060】例12〜16 本発明による他の飽和線状脂肪酸の使用を示すために、
表4に示す一連のエステル化プロポキシ化グリセリン組
成物を、米国特許第4,983,329号明細書に記載
されているエステル化法を適用することによって製造し
た。どの場合にも、組成物は完全にエステル化され(す
なわち、ヒドロキル価が事実上0)、また5よりも小さ
いヨウ素価を有する。これらの組成物の融解特性は天然
カカオバターの融解挙動特性に良く似ており、しかも菓
子類製品に使用した場合、リパーゼ加水分解と吸収とに
対する抵抗力が著しいために、非常に小さなカロリーし
か与えない、と予想される。
【0061】
【表4】 1グリセリン相当物あたりの 例番号 脂肪酸 PO数1 脂肪酸アシル基炭素数 12 ミリスチン 3 42 13 パルミチン 5 48 14 エイコサン 9 60 15 ベヘン 12 66 16 リグノセリン 15 72 1 1グリセリン相当物あたりのオキシプロピレン単位の平均数
【0062】例17 この例では、本発明による低カロリーチョコレート製品
の製造を示す。例3の組成物(20重量部)とチョコレ
ート液(14部)を、Hobartミキサーを中速で用
いて、54℃(13O°F)で混合した。次に、粉砂糖
(48部)と脱脂粉乳(18部)を加えて、成分を、同
じ温度でさらに45分間、中速で十分に混合した。生成
される混合物を38℃(100°F)に冷却して、型に
注いでから、16℃(60°F)に保ち、固化させた。
このようにして得られたチョコレート製品は室温で固体
脆性コンシステンシーと粘りの強くない好ましい口あた
りとを有し、しかもエステル化プロポキシ化グリセリン
組成物の代わりにカカオバターを用いて製造した類似の
製品に比べて有効カロリーが相当に低い。
【0063】例18 この例では、低カロリーころも被覆菓子類製品における
本発明のカカオバター模造品の使用を示す。
【0064】チョコレート風味ころも被覆組成物を、コ
コア粉末(104重量部)、全粉乳(194部)、脱脂
粉乳(70部)、および粉砂糖(974部)を完全に配
合してから、融解チョコレート液(76部)と例3の組
成物(360部)を加えることによって、製造した。完
全な配合のあと、生成された混合物を2回にわたってL
ehman4ロールリファイナー(NIP圧力=14.
1kg/cm2 (200psi))に通してから、Ho
bart C−100ミキサー(速度#2)を用いて、
62.8℃(145°F)で2.5〜3時間ドライコン
チした。さらに、例3の組成物35部を、カカオバター
100部とともに加えたあと、混合温度を51.7℃
(125°F)に下げてから、18時間ウェットコンチ
した(速度#1)。
【0065】次に、ウェットコンチした混合物に例4の
組成物(75部)とレシチン(2部)を加えてから、完
全に混合した。このようにして得られたチョコレート風
味ころも被覆組成物を48.9〜51.7℃(120〜
125°F)に加熱して、60分間混合してから、2
9.4℃(85°F)に冷却した。1個8〜12gの適
当な寸法の菓子類キャンディー芯(例えば、キャラメ
ル、ピーナッツ、クルミ、ヌガー、タフィー、ココナッ
ツ、マシュマロ、乾燥果実)を前記組成物中に落として
前記芯をころも被覆した。過剰なころも被覆組成物を除
去してから、ころも被覆芯をトレー上に置いて、10〜
21℃に冷却し、完全に固化させた。
【0066】例19 本発明による”砂糖なしの”低カロリーチョコレートこ
ろもを、表5の成分と通常の調達法とを用いて、製造し
た。
【0067】
【表5】
【0068】例20〜24 これらの例は、いろいろな低カロリーダークチョコレー
トおよびミルクチョコレート配合物における、本発明の
脂肪酸エステル化プロポキシ化グリセリン組成物の使用
を表6、表7に示す。
【0069】
【表6】 ダークチョコレート配合物 配合(wt%) 成分 例20 例21 チョコレート液 19.0 35.0 砂糖 60.0 50.4 例3の組成物 23.8 ── 例8の組成物 ── 14.2 レシチン 0.3 0.3 バニリン 0.9 0.1
【0070】
【表7】 ミルクチョコレート配合物 配合(wt%) 成分 例22 例23 例24 チョコレート液 11.0 12.0 12.0 ドライ全乳 13.0 15.0 20.0 砂糖 54.6 51.0 45.0 例3の組成物 21.0 ── ── 例4の組成物 ── 21.6 ── 例8の組成物 ── ── 22.6 レシチン 0.3 0.3 0.3 バニリン 0.1 0.1 0.1
【図面の簡単な説明】
【図1】天然カカオバターの固体脂肪指数を、温度範囲
10〜40℃において、いくつかの脂肪酸エステル化プ
ロポキシ化グリセリン組成物の固体脂肪指数と比較した
図である。

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脂肪成分を有する低カロリー食品であっ
    て、該脂肪成分が脂肪酸エステル化プロポキシ化グリセ
    リン組成物から成り、該組成物が、 1グリセリン相当物あたりのオキシプロピレン単位の平
    均数3〜16、 少なくとも50mol%の脂肪酸アシル基が二つ以下の
    異なるC12〜C24飽和線状脂肪酸から誘導されるような
    脂肪酸アシル基成分、 30よりも小さいヨウ素価、 前記組成物が、膨張計測定法によって測定される20℃
    で50よりも大きく、37℃で10よりも小さな固体脂
    肪指数を有するような、1グリセリン相当物あたりの脂
    肪酸アシル基炭素の平均数と1グリセリン相当物あたり
    のオキシプロピレン単位の平均数との比、を有すること
    を特徴とする食品。
  2. 【請求項2】 前記脂肪酸エステル化プロポキシ化グリ
    セリン組成物が10よりも小さいヨウ素価を有すること
    を特徴とする請求項1の食品。
  3. 【請求項3】 ヨウ素価が10よりも小さく、1グリセ
    リン相当物あたりのオキシプロピレン単位の平均数が3
    〜5、1グリセリン相当物あたりの脂肪酸アシル基炭素
    の平均数が39〜45であり、少なくとも70mol%
    の脂肪酸アシル基が二つ以下の異なるC12〜C24飽和線
    状脂肪酸から誘導されることを特徴とする請求項1の食
    品。
  4. 【請求項4】 少なくとも70mol%の脂肪酸アシル
    基が二つ以下の異なるC12〜C24飽和線状脂肪酸から誘
    導されることを特徴とする請求項1の食品。
  5. 【請求項5】 C12〜C24飽和線状脂肪酸がラウリン
    酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、エイ
    コサン酸、ベヘン酸、およびリグノセリン酸から成るグ
    ループから選択されることを特徴とする請求項1の食
    品。
  6. 【請求項6】 脂肪酸エステル化プロポキシ化グリセリ
    ン組成物がオリーブ油の場合の20%よりも小さな豚ア
    ミロプシン加水分解速度を有することを特徴とする請求
    項1の食品。
  7. 【請求項7】 脂肪酸エステル化プロポキシ化グリセリ
    ン組成物が1グリセリン相当物あたり平均少なくとも
    2.5個の脂肪酸アシル基を有することを特徴とする請
    求項1の食品。
  8. 【請求項8】 脂肪酸エステル化プロポキシ化グリセリ
    ン組成物の脂肪酸アシル基の少なくとも85%が第2エ
    ステル結合によってオキシプロピレン単位に結合される
    ことを特徴とする請求項1の食品。
  9. 【請求項9】 ヨウ素価が10よりも小さく、1グリセ
    リン相当物あたりのオキシプロピレン単位の平均数が3
    〜7、1グリセリン相当物あたりの脂肪酸アシル基炭素
    の平均数が45〜51であり、少なくとも70mol%
    の脂肪酸アシル基が二つ以下の異なるC12〜C24飽和線
    状脂肪酸から誘導されることを特徴とする請求項1の食
    品。
  10. 【請求項10】 1グリセリン相当物あたりのオキシプ
    ロピレン単位の平均数が4〜9であり、ヨウ素価が10
    よりも小さく、1グリセリン相当物あたりの脂肪酸アシ
    ル基炭素の平均数が51〜57であり、少なくとも70
    mol%の脂肪酸アシル基が二つ以下の異なるC12〜C
    24飽和線状脂肪酸から誘導されることを特徴とする請求
    項1の食品。
  11. 【請求項11】 1グリセリン相当物あたりのオキシプ
    ロピレン単位の平均数が6〜11であり、ヨウ素価が1
    0よりも小さく、1グリセリン相当物あたりの脂肪酸ア
    シル基炭素の平均数が57〜63であり、少なくとも7
    0mol%の脂肪酸アシル基が二つ以下の異なるC12
    24飽和線状脂肪酸から誘導されることを特徴とする請
    求項1の食品。
  12. 【請求項12】 1グリセリン相当物あたりのオキシプ
    ロピレン単位の平均数が8〜14であり、ヨウ素価が1
    0よりも小さく、1グリセリン相当物あたりの脂肪酸ア
    シル基炭素の平均数が63〜69であり、少なくとも7
    0mol%の脂肪酸アシル基が二つ以下の異なるC12
    24飽和線状脂肪酸から誘導されることを特徴とする請
    求項1の食品。
  13. 【請求項13】 1グリセリン相当物あたりのオキシプ
    ロピレン単位の平均数が10〜16であり、ヨウ素価が
    10よりも小さく、1グリセリン相当物あたりの脂肪酸
    アシル基炭素の平均数が69〜75であり、少なくとも
    70mol%の脂肪酸アシル基が二つ以下の異なるC12
    〜C24飽和線状脂肪酸から誘導されることを特徴とする
    請求項1の食品。
  14. 【請求項14】 前記脂肪酸エステル化プロポキシ化グ
    リセリン組成物が前記脂肪成分の少なくとも25wt%
    を構成することを特徴とする請求項1の食品。
  15. 【請求項15】 前記食品がチョコレート風味の菓子類
    製品であることを特徴とする請求項1の食品。
  16. 【請求項16】 カカオバターと該カカオバター75重
    量部に対して少なくとも25重量部の脂肪酸エステル化
    プロポキシ化グリセリン組成物とから成る低カロリーカ
    カオバター代用品であって、前記組成物が、 1グリセリン相当物あたりのオキシプロピレン単位の平
    均数3〜16、 少なくとも50mol%の脂肪酸アシル基が二つ以下の
    異なるC12〜C24飽和線状脂肪酸から誘導されるような
    脂肪酸エステル基成分、 30よりも小さいヨウ素価、 前記組成物が、示差走査熱量測定法によって測定され
    る、20℃で50よりも大きく、37℃で10よりも小
    さな固体脂肪指数を有するような、1グリセリン相当物
    あたりの脂肪酸アシル基炭素の平均数と1グリセリン相
    当物あたりのオキシプロピレン単位の平均数との比、を
    有することを特徴とするカカオバター代用品。
  17. 【請求項17】 1グリセリン相当物あたりのオキシプ
    ロピレン単位の平均数が4〜9であり、1グリセリン相
    当物あたりの脂肪酸アシル基炭素の平均数が51〜57
    であることを特徴とする請求項16のカカオバター代用
    品。
  18. 【請求項18】 C12〜C24飽和線状脂肪酸がラウリン
    酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、エイ
    コサン酸、ベヘン酸、およびリグノセリン酸から成るグ
    ループから選択されることを特徴とする請求項16のカ
    カオバター代用品。
  19. 【請求項19】 前記脂肪酸エステル化プロポキシ化グ
    リセリン組成物が1グリセリン相当物あたり平均少なく
    とも2.5個の脂肪酸アシル基を有することを特徴とす
    る請求項16のカカオバター代用品。
  20. 【請求項20】 カカオバターから成る食品の有効カロ
    リー成分を減少させる方法であって、カカオバターの少
    なくとも一部分を脂肪酸エステル化プロポキシ化グリセ
    リン組成物で置換えることから成り、前記組成物が 1グリセリン相当物あたりのオキシプロピレン単位の平
    均数3〜16、 少なくとも50mol%の脂肪酸アシル基が二つ以下の
    異なるC12〜C24飽和線状脂肪酸から誘導されるような
    脂肪酸アシル基成分、 30よりも小さいヨウ素価、 前記組成物が、示差走査熱量測定法によって測定され
    る、10℃で60よりも大きく、30℃で10よりも小
    さな固体脂肪指数を有するような、1グリセリン相当物
    あたりの脂肪酸アシル基炭素の平均数と1グリセリン相
    当物あたりのオキシプロピレン単位の平均数との比、を
    有することを特徴とする方法。
  21. 【請求項21】 カカオバターの少なくとも25wt%
    を、脂肪酸エステル化プロポキシ化グリセリン組成物で
    置換えることを特徴とする請求項20の方法。
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