JPH0686272A - 動きベクトル検出装置 - Google Patents

動きベクトル検出装置

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JPH0686272A
JPH0686272A JP4253538A JP25353892A JPH0686272A JP H0686272 A JPH0686272 A JP H0686272A JP 4253538 A JP4253538 A JP 4253538A JP 25353892 A JP25353892 A JP 25353892A JP H0686272 A JPH0686272 A JP H0686272A
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evaluation function
motion vector
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JP4253538A
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Tsukasa Hashino
司 橋野
Kunio Kawaguchi
邦雄 川口
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 処理対象ブロックTの時空間的近傍ブロック
で求められている動きベクトルを保持する参照ベクトル
用ディレイ12と、参照ブロックと処理対象ブロックT
との間で計算した第1の評価関数と処理対象ブロックT
と前ブロックとの間で計算する第2の評価関数の累積途
中結果とを逐次比較し、累積途中結果が第1の評価関数
よりも大きくなった場合には第2の評価関数の計算を中
止して新たな第2の評価関数計算に移行し、第2の評価
関数が第1の評価関数より小さい場合には、第1の評価
関数を第2の評価関数で更新する高速ベクトル検出回路
10とを有する。 【効果】 演算時間の短縮、ハードウェアの小型化、高
精度のベクトル検出ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばテレビジョン画
像中の動きの方向及び量を示す動きベクトルを検出する
ための動きベクトル検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えばテレビジョン画像中の動きの方向
及び量を示す動きベクトルを検出する場合には、現画像
内の複数画素からなる任意のブロックを処理対象とし、
この処理対象ブロックが、当該現画像に対する時間的に
前の画像(前画像)のどの位置に存在するかをいわゆる
ブロックマッチング法によって調べる方法が通常用いら
れている。
【0003】すなわち、図4に示すように、時間軸方向
に隣接する2枚の画像があった場合を考える。この図4
において、画像が動画像であればこれら画像はフレーム
又はフィールドとなる。ここで、これら画像をフレーム
とすると、これら2枚のフレームのうちの一方のフレー
ムは他方のフレームに対して時間的に前のフレーム(前
フレーム)となり、また、上記他方のフレームは当該前
フレームに対して時間的に後のフレーム(後フレーム)
となる。したがって、上記ブロックマッチング星では、
当該図4の上記後フレーム(すなわち現フレーム)の処
理対象フレームTが、上記前フレームのどの位置に存在
したかを調べることになる。
【0004】この時、最も一般的なブロックマッチング
法による動きベクトル検出では、先ず、例えば図5のよ
うに、上記後フレーム(現フレーム)の例えばNX×N
Y画素からなる処理対象ブロックTと、当該後フレーム
の処理対象ブロックTと同一空間位置近傍でかつ当該処
理対象ブロックTよりも大きい上記前フレームの探索空
間I(MX×MY画素からなる空間)とを重ね合わせ
る。ここで、上記処理対象ブロックTをこの探索空間I
内の探索範囲(横方向にMX−NX+1画素で、縦方向
にMY−NY+1画素となる)上で動かし、所定の評価
関数に基づいて上記処理対象ブロックTと上記探索空間
I内の当該処理対象ブロックTに対応する大きさの前ブ
ロックとの間で最もマッチングのとれている位置を求め
る。上記処理対象ブロックTの位置と、上記探索空間I
内の上記最もマッチングのとれている上記前ブロックの
位置との間の方向及び量(距離)を動きベクトルとして
検出する。なお、当該所定の評価関数としては例えば数
1の数式(1) に示すようなブロック内残差の絶対値和を
用いることが多い。
【0005】
【数1】
【0006】ここで、数1の数式(1) の式中Iは上記探
索空間を示し、式中Tは上記処理対象ブロックを、式中
(a,b)はブロックの空間位置を表す(X,Y)座標
を、式中(mx,my)はブロック内の各画素の位置を
表す(X,Y)座標を、式中R(a,b) は上記空間位置
(a,b)での残差(差分)のブロック内絶対値和を示
す。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記数式
(1) を上記探索空間Iの探索範囲内の全ての空間位置
(a,b)に適用した場合、この探索範囲が大きいと膨
大な処理時間が必要になってしまう。すなわち、上記探
索空間I内の全ての前ブロックと上記処理対象ブロック
Tとの間のブロックマッチングのための上記評価関数
(ブロック内残差絶対値和)を求めるためには、膨大な
処理時間が必要になる。
【0008】このようなことから、処理時間を短縮する
ために、例えば、初めから演算量の大きい高解像度画像
(すなわち原画像)を用いて重ね合わせを行うようにし
ないで、例えば2×2画素の平均をとることによって低
解像度の画像を作成し、更に、同様の方法を利用して順
次低解像度の画像を作ってこれら画像を階層化し、解像
度の低い画像から徐々に動きベクトルの範囲をしぼり込
むことにより、トータルの演算時間を短縮するいわゆる
ピラミッド構造を適用した方法を使用することがある。
このピラミッド構造処理では、各階層の画像に対応でき
る大きな容量のメモリ手段が必要となる。その他、サン
プリングによってブロック内のサンプル数を減らして演
算量を少なくする方法等、多数あるが、これらの方法で
は、演算時間,ハードウェア規模,ベクトル検出精度の
3つの条件を全て満足できない。
【0009】そこで本発明は、このような実情に鑑みて
なされたものであり、演算時間が短く、ハードウェア規
模も小さく、かつベクトル検出精度も高い動きベクトル
検出が可能な動きベクトル検出装置の提供を目的とする
ものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の動きベクトル検
出装置は、上述の目的を達成するために提案されたもの
であり、現画像内の複数画素群からなる処理対象ブロッ
クと、当該現画像に対して時間的に前となる前画像の所
定の探索空間内の複数画素群からなる前ブロックとの間
で所定の評価関数を用いたブロックマッチングを行って
動きベクトルの検出を行う動きベクトル検出装置であっ
て、上記処理対象ブロックの近傍に存在する近傍ブロッ
クで既に求められている動きベクトルを参照し、この参
照動きベクトルに対応する空間位置の参照ブロックと上
記処理対象ブロックとの間で計算した第1の評価関数
と、上記処理対象ブロックと上記所定の探索空間内の任
意の前ブロックとの間で計算する第2の評価関数の計算
途中結果とを逐次比較し、上記第2の評価関数の計算途
中結果が上記第1の評価関数よりも大きくなった場合に
は、上記第2の評価関数の計算を中止して上記所定の探
索空間内の次の前ブロックと上記処理対象ブロックとの
間の新たな第2の評価関数の計算に移行するようにした
ものである。
【0011】また、本発明の動きベクトル検出装置は、
上記処理対象ブロックと上記所定の探索空間内の任意の
前ブロックとの間で計算した第2の評価関数が上記第1
の評価関数よりも小さくなった場合には、上記第1の評
価関数を当該第2の評価関数で更新して、上記所定の探
索空間内の次の前ブロックと上記処理対象ブロックとの
間の新たな第2の評価関数の計算に移行するようにもし
ている。
【0012】すなわち、具体的に言うと、本発明の動き
ベクトル検出装置は、現画像内の複数画素群からなる処
理対象ブロックと、当該現画像に対して時間的に前とな
る前画像の所定の探索空間内の複数画素群からなる前ブ
ロックとの間で求めたブロック内残差絶対値和を上記所
定の評価関数として用いたブロックマッチングを行い、
上記前ブロックから上記処理対象ブロックへの動きの方
向及び量を示す動きベクトルの検出を行う動きベクトル
検出装置であって、上記処理対象ブロックの近傍に存在
する近傍ブロックで既に求められている動きベクトルを
保持する動きベクトル保持手段と、この動きベクトル保
持手段に保持された動きベクトルを参照し、この参照動
きベクトルに対応する空間位置の参照ブロックと上記処
理対象ブロックとの間で計算した第1の評価関数として
の第1のブロック内残差絶対値和と、上記処理対象ブロ
ックと上記所定の探索空間内の任意の前ブロックとの間
で計算する第2の評価関数である第2のブロック内残差
絶対値和を求めるためのブロック内残差絶対値の累積途
中結果とを逐次比較し、上記第2の評価関数の累積途中
結果が上記第1の評価関数の第1のブロック内残差絶対
値和よりも大きくなった場合には上記第2の評価関数の
計算を中止して上記所定の探索空間内の次の前ブロック
と上記処理対象ブロックとの間の新たな第2の評価関数
の計算に移行し、上記処理対象ブロックと上記所定の探
索空間内の任意の前ブロックとの間で計算した第2の評
価関数が上記第1の評価関数よりも小さくなった場合に
は上記第1の評価関数を当該第2の評価関数で更新し
て、上記所定の探索空間内の次の前ブロックと上記処理
対象ブロックとの間の新たな第2の評価関数の計算に移
行すると共に、この更新して得た第1の評価関数と、上
記処理対象ブロックと上記次の前ブロックとの間で計算
する新たな第2の評価関数の累積途中結果とを逐次比較
する処理に移行する高速ベクトル検出手段とを有してな
るものである。
【0013】ここで、上記参照ブロックは、上記処理対
象ブロックに対して時間的に近傍のブロックとすること
ができる。この時間的に近傍のブロックとしては、例え
ば、上記処理対象ブロックの属する画像の一つ前の画像
のブロックでありかつ上記処理対象ブロックと空間的位
置が同位置となるブロックを用いることができる。
【0014】また、上記参照ブロックは、上記処理対象
ブロックに対して空間的に近傍のブロックとすることも
できる。この空間的に近傍のブロックとしては、例え
ば、通常のテレビジョン信号の場合を考慮すると、上記
処理対象ブロックの属する画像内の当該処理対象ブロッ
クの縦方向(垂直方向)上隣のブロック(処理対象ブロ
ックに対して1ブロック遅延されたブロック)や、上記
処理対象ブロックの横方向(水平方向)の左隣のブロッ
ク(処理対象ブロックに対して1ラインブロック遅延サ
レタブロック)を用いることができる。
【0015】
【作用】本発明によれば、現画像の処理対象ブロックの
動きベクトルとこの処理対象ブロックに対する空間的近
傍のブロックや前画像の同一空間位置のブロック(時間
的近傍ブロック)の動きベクトルとは類似している場合
が多いことを考慮し、所定の探索空間内の任意の前ブロ
ックと処理対象ブロックとのブロックマッチングによる
動きベクトルの検出を行う際に、処理対象ブロックの時
空間的に近傍に存在する近傍ブロックで既に求められて
いる参照動きベクトルに対応する参照ブロックと処理対
象ブロックとの間で求めた第1の評価関数と、処理対象
ブロックと探索空間内の任意の前ブロックとの間で計算
する第2の評価関数の計算途中結果とを逐次比較し、第
2の評価関数の計算途中結果が第1の評価関数よりも大
きくなった場合には必要とする動きベクトルが得られな
いと判断して、その第2の評価関数の計算を中止して、
次の前ブロックと処理対象ブロックとの間での新たな第
2の評価関数の計算に移行することで、探索空間内の全
ての前ブロックに対して第2の評価関数の全ての計算を
行う必要がなくなり、演算時間の大幅な短縮を図ること
ができるようになる。
【0016】また、処理対象ブロックと探索空間内の前
ブロックとの間で計算した第2の評価関数が第1の評価
関数よりも小さくなった場合には、第1の評価関数を第
2の評価関数で更新することにより、第2の評価関数が
最も小さくなる探索空間内の前ブロックを検出すること
ができるようになり、必要とする動きベクトルを検出す
ることができるようになる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の動きベクトル検出装置の実施
例を図面を参照しながら説明する。なお、本発明におけ
る画像としては、フィールドを単位とする場合又はフレ
ームを単位とする場合を考えることが、本実施例ではフ
ィールドを単位とする場合について述べる。
【0018】本実施例の動きベクトル検出装置は、図1
に示すように、現フレーム内の複数画素群からなる処理
対象ブロックTと、当該現フレームに対して時間的に前
となる前フレームの所定の探索空間I内の複数画素群か
らなる前ブロックとの間でブロック内残差絶対値和を所
定の評価関数として用いたブロックマッチングを行い、
上記前ブロックの位置から上記処理対象ブロックTの位
置への動きの方向及び量を示す動きベクトルの検出を行
う動きベクトル検出装置であって、一般的に上記現フレ
ームの処理対象ブロックTの動きベクトルと当該処理対
象ブロックTの空間的に近傍のブロックや前フレームの
同一空間位置のブロックの動きベクトルとは類似してい
る場合が多いことを考慮しており、上記処理対象ブロッ
クTの時空間的に近傍に存在する近傍ブロックで既に求
められている動きベクトルを保持する動きベクトル保持
手段である参照ベクトル用ディレイ12と、以下に述べ
る高速ベクトル検出回路10とを有するものである。
【0019】上記高速ベクトル検出回路10は、上記参
照ベクトル用ディレイ12に保持された動きベクトルを
参照し、この参照動きベクトルに対応する空間位置の参
照ブロックと上記処理対象ブロックTとの間で計算した
第1の評価関数としての第1のブロック内残差絶対値和
と、上記処理対象ブロックTと上記所定の探索空間I内
の任意の前ブロックとの間で計算する第2の評価関数で
ある第2のブロック内残差絶対値和を求める際のブロッ
ク内残差絶対値の累積途中結果とを逐次比較し、上記第
2のブロック内残差絶対値和演算の累積途中結果が上記
第1のブロック内残差絶対値和よりも大きくなった場合
には、上記第2のブロック内残差絶対値和の計算を中止
して上記所定の探索空間I内の次の前ブロックと上記処
理対象ブロックTとの間の新たな第2のブロック内残差
絶対値和の計算に移行するような処理を行うものであ
る。
【0020】さらに、この高速ベクトル検出回路10
は、上記第2のブロック内残差絶対値和演算の累積途中
結果が上記第1のブロック内残差絶対値和よりも大きく
なった場合の処理と共に、上記処理対象ブロックTと上
記所定の探索空間I内の任意の前ブロックとの間で計算
した第2のブロック内残差絶対値和が上記第1のブロッ
ク内残差絶対値和よりも小さくなった場合には、上記第
1のブロック内残差絶対値和を当該第2のブロック内残
差絶対値和で更新して、上記所定の探索空間I内の次の
前ブロックと上記処理対象ブロックTとの間の新たな第
2のブロック内残差絶対値和の計算に移行すると共に、
上記更新して得た第1のブロック内残差絶対値和と、上
記処理対象ブロックTと上記次の前ブロックとの間で計
算する新たな第2のブロック内残差絶対値和の計算途中
結果とを逐次比較する処理に移行する処理をも行うもの
である。
【0021】すなわち、この図1に示す本実施例の動き
ベクトル検出装置において、入力端子1には、例えばデ
ィジタルテレビジョン画像信号が供給される。このテレ
ビジョン画像信号は、上記高速ベクトル検出回路10に
送られると共に、1フレーム分の画像データを記憶する
1フレームメモリ11に送られる。上記高速ベクトル検
出回路10は、上記参照ベクトル用ディレイ12からの
既に求められている動きベクトル及び上記1フレームメ
モリ11内に記憶された1フレーム分の画像データのう
ちの上記探索空間Iの画像データを用いて、後述する図
2のフローチャートに示すような手順によって高速動き
ベクトル検出処理を行う。また、上記高速ベクトル検出
回路10で検出された動きベクトルは、出力端子2から
出力される。
【0022】ここで、図2のフローチャートを用いて、
上記高速動きベクトル検出処理の際の上記高速ベクトル
検出回路10における処理の手順を説明する。
【0023】この図2のフローチャートにおいて、先
ず、ステップS1では、処理対象ブロックTの時空間的
に近傍に存在する近傍ブロックで過去に処理されて求め
られていると共に上記参照ベクトル用ディレイ12に記
憶されている動きベクトルを参照し(参照動きベクトル
(Vx,Vy) )、この参照動きベクトル(Vx,Vy) に対応する
空間位置(参照ブロック)と上記処理対象ブロックTと
の間で上記第1の評価関数である第1のブロック内残差
絶対値和R(Vx,Vy) を前述した数式(1) を用いて算出
し、求めた第1のブロック内残差絶対値和R(Vx,Vy) と
上記参照動きベクトルの位置を示す(Vx,Vy) とを、以下
の数式(2) 〜数式(4) のようにRmin ,Vxmin ,Vy
min として当該高速ベクトル検出回路10内のメモリに
登録しておく。なお、上記参照動きベクトル(Vx,Vy) と
現在求めようとしている処理対象ブロックTの動きベク
トルとが同一であれば、各探索空間Iのなかで上記第1
のブロック内残差絶対値和R(Vx,Vy) が残差絶対値和の
最小値をとることになる。
【0024】 Rmin ≡R(Vx,Vy) ・・・・・・(2) Vxmin ≡Vx ・・・・・・(3) Vymin ≡Vy ・・・・・・(4)
【0025】上記ステップS1の後は、ステップS2に
進む。このステップS2では、前述の数式(1) により、
探索空間Iの探索範囲内の各位置(各前ブロック)にお
ける第2の評価関数である第2のブロック内残差絶対値
和を求めるための積算を行う。
【0026】このステップS2の後は、ステップS3に
進む。このステップS3では、上記ステップS2におけ
る各空間位置(a,b) での第2のブロック内残差絶対値和
を求めるための足し込み演算(積算)の際に、上記第2
のブロック内残差絶対値和の演算の累積途中結果R(Mx,
My) と、上記メモリ内に登録された第1のブロック内残
差絶対値和Rmin との比較を逐次行う。このステップS
3で、上記第2のブロック内残差絶対値和の累積途中結
果R(Mx,My) が上記登録されている第1のブロック内残
差絶対値和Rmin よりも大きくなったと判断した場合
(Yes)には、上記空間位置(a,b) の前ブロックから
は必要とする動きベクトルを求めることができないと判
断して、当該第2のブロック内残差絶対値和の演算処理
を中止して、ステップS7に進む。
【0027】このステップS7では、上記探索空間I内
の全ての前ブロック(探索範囲の全空間位置)について
の動きベクトル検出処理が終了したか否かの判断を行
う。ここでは、上記探索空間I内の探索範囲の全空間位
置についての動きベクトル検出処理が未だ終了していな
い(No)ため、上記ステップS2に戻る。
【0028】すなわち、このステップS2に戻ると言う
ことは、次の位置(次の前ブロック)としての例えば空
間位置(a+1,b) の前ブロックに対する上記第2のブロッ
ク内残差絶対値和を求めるための足し込み処理(積算処
理)に移ることを意味する。その後、再びステップS3
に進む。
【0029】また、上記ステップS3において、上記第
2のブロック内残差絶対値和の累積途中結果R(Mx,My)
が上記第1のブロック内残差絶対値和Rmin よりも小さ
いと判断している間(No)は、ステップS4に進む。
このステップS4では、処理対象ブロックT内の全画素
と上記前ブロック内の全画素との間の上記第2のブロッ
ク内残差絶対値和を求めるための足し込み処理が終了し
たか否かの判断がなされ、終了していないと判断した場
合(No)にはステップS2に戻る。
【0030】ここで、上記ステップS3での判断におい
て、上記ステップS2で当該求められた第2のブロック
内残差絶対値和の累積途中結果R(Mx,My) が、上記ステ
ップS4において上記第2のブロック内残差絶対値和の
演算が終了したと判断された場合(Yes)であっても
なおも上記第1のブロック内残差絶対値和Rmin よりも
小さいと判断された場合(Yes)は、ステップS5に
進む。
【0031】このステップS5では、上記ステップS4
において上記第2のブロック内残差絶対値和の演算が終
了したと判断された場合の上記累積途中結果R(Mx,My)
すなわち第2のブロック内残差絶対値和が、上記第1の
ブロック内残差絶対値和Rmin よりも小さいか否かの判
断がなされる。このステップS5において、上記第2の
ブロック内残差絶対値和(すなわち累積演算終了時のR
(Mx,My) )が上記第1のブロック内残差絶対値和Rmin
よりも小さいと判断された場合(Yes)は、ステップ
S6に進む。
【0032】このステップS6では、数式(5) 〜数式
(7) に示すように、上記ステップS5でYesと判断さ
れた時の上記第2のブロック内残差絶対値和(R(Mx,M
y) )を、上記第1のブロック内残差絶対値和Rmin と
して再登録(更新)すると共に、この時上記メモリに登
録されていた参照動きベクトル(Vx,Vy) の位置も当該第
2のブロック内残差絶対値和に対応した動きベクトルの
位置に再登録(更新)する。
【0033】 Rmin ≡R(Mx,My) ・・・・・・(5) Vxmin ≡Mx ・・・・・・(6) Vymin ≡My ・・・・・・(7)
【0034】その後、ステップS6の次のステップS7
に進み、また、上記ステップS5においてNoと判断さ
れた場合にもステップS7に進む。
【0035】このステップS7では、上述したように、
上記探索空間I内の探索範囲の全空間位置についての動
きベクトル検出処理が終了したか否かの判断を行い、こ
のステップS7で上記探索空間I内の探索範囲の全空間
位置についての動きベクトル検出処理が終了したと判断
した場合(Yes)には、最終的に上記メモリに登録さ
れている最小となる動きベクトル(Vxmin , Vymin )の
位置を上記処理対象ブロックTの動きベクトルとして取
り出す。
【0036】なお、本実施例における上記参照ブロック
としては、上記処理対象ブロックTに対して時間的に近
傍のブロックとすることができる。この時間的に近傍の
ブロックとしては、例えば、上記処理対象ブロックTの
属するフレームの一つ前のフレーム(前フレーム)のブ
ロックでありかつ上記処理対象ブロックTと空間的位置
が同位置となるブロックを用いることができる。
【0037】また、上記参照ブロックは、上記処理対象
ブロックTに対して空間的に近傍のブロックとすること
もできる。この空間的に近傍のブロックとしては、例え
ば、通常のテレビジョン信号の場合を考慮すると、図3
に示すように、上記処理対象ブロックTの属するフレー
ム内の当該処理対象ブロックTの縦方向(垂直方向)上
隣のブロックや、上記処理対象ブロックTの横方向(水
平方向)の左隣のブロックを用いることができる。
【0038】なお、上記空間的に近傍のブロックを上記
上隣のブロックとする場合の上記図1の参照ベクトル用
ディレイ12は上記処理対象ブロックTに対する1ブロ
ック遅延を行うディレイ回路となり、上記空間的に近傍
のブロックを上記左隣のブロックとする場合の上記図1
の参照ベクトル用ディレイ12は上記処理対象ブロック
Tに対する1ラインブロック遅延を行うディレイ回路と
なる。
【0039】上述したように、本実施例の動きベクトル
検出装置では、上記現フレームの処理対象ブロックTの
動きベクトルとその近傍のブロックや前フレームの同一
空間位置のブロック(時間的近傍のブロック)の動きベ
クトルは類似している場合が多いことを考慮し、上記探
索空間I内の任意の前ブロックと処理対象ブロックTと
のブロックマッチングによる動きベクトルの検出を行う
際に、上記処理対象ブロックTの時空間的に近傍に存在
するブロックで既に求められている参照動きベクトルに
対応する参照ブロックと当該処理対象ブロックTとの間
で求めた第1の評価関数(第1のブロック内残差絶対値
和)と、上記処理対象ブロックTと探索空間I内の任意
の前ブロックとの間で計算する第2の評価関数(第2の
ブロック内残差絶対値和)の累積途中結果とを逐次比較
し、上記第2のブロック内残差絶対値和の累積途中結果
が上記第1のブロック内残差絶対値和よりも大きくなっ
た場合には必要とする動きベクトルが得られないと判断
して、その第2のブロック内残差絶対値和の累積計算を
中止して、次の前ブロックと処理対象ブロックTとの間
での新たな第2のブロック内残差絶対値和の計算に移行
することで、探索空間I内の全ての前ブロックに対して
第2のブロック内残差絶対値和の全ての計算を行う必要
がなくなり、演算時間の大幅な短縮を図ることができる
ようになる。
【0040】また、本実施例によれば、処理対象ブロッ
クTと探索空間I内の前ブロックとの間で計算した第2
のブロック内残差絶対値和が第1のブロック内残差絶対
値和よりも小さくなった場合には、第1のブロック内残
差絶対値和を第2のブロック内残差絶対値和で更新する
ことにより、第2のブロック内残差絶対値和が最も小さ
くなる探索空間I内の前ブロックを検出することができ
るようになり、これにより、通常のブロックマッチング
を行った場合と同等のベクトル検出精度によって必要と
する動きベクトルを検出することができるようになる。
【0041】このように、本実施例の動きベクトル検出
装置は、前述したピラミッド構造処理のように比較的大
きなメモリ量を必要とせず、通常のブロックマッチング
法を行った場合と同等の動きベクトル検出精度を持ち、
かつマッチング処理に要する時間を大幅に短縮すること
が可能となっている。
【0042】
【発明の効果】上述のように、本発明の動きベクトル検
出装置においては、現画像の処理対象ブロックの動きベ
クトルと、この処理対象ブロックに対する空間的近傍の
ブロックや前画像の同一空間位置のブロックの動きベク
トルとは類似している場合が多いことを考慮し、処理対
象ブロックの時空間的に近傍に存在するブロックで既に
求められている参照動きベクトルに対応する参照ブロッ
クと処理対象ブロックとの間で求めた第1の評価関数
と、処理対象ブロックと探索空間内の任意の前ブロック
との間で計算する第2の評価関数の計算途中結果とを逐
次比較し、第2の評価関数の計算途中結果が第1の評価
関数よりも大きくなった場合には必要とする動きベクト
ルが得られないと判断して、その第2の評価関数の計算
を中止して、次の前ブロックと処理対象ブロックとの間
での新たな第2の評価関数の計算に移行することで、探
索空間内の全ての前ブロックに対して第2の評価関数の
全ての計算を行う必要がなくなり、演算時間の大幅な短
縮を図ることができるようになる。
【0043】また、本発明においては、処理対象ブロッ
クと探索空間内の前ブロックとの間で計算した第2の評
価関数が第1の評価関数よりも小さくなった場合には、
第1の評価関数を第2の評価関数で更新することによ
り、第2の評価関数が最も小さくなる探索空間内の前ブ
ロックを検出することができるようになり、したがっ
て、必要とする動きベクトルを検出することができるよ
うになる。
【0044】すなわち、本発明の動きベクトル検出装置
によれば、演算時間が短く、ハードウェア規模も小さ
く、またベクトル検出精度も高い動きベクトル検出が可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の動きベクトル検出装置の基本構成例
を示すブロック回路図である。
【図2】本実施例装置での高速動きベクトル検出処理の
手順を示すフローチャートである。
【図3】本実施例における空間的近接ブロックを示す図
である。
【図4】ブロックマッチング処理の際の後フレーム及び
処理対象ブロックと、前フレーム及び探索空間を説明す
るための図である。
【図5】ブロックマッチングの際の探索範囲を説明する
ための図である。
【符号の説明】
10・・・・・・・・・・高速ベクトル検出回路 11・・・・・・・・・・1フレームメモリ 12・・・・・・・・・・参照ベクトル用ディレイ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 現画像内の複数画素群からなる処理対象
    ブロックと、当該現画像に対して時間的に前となる前画
    像の所定の探索空間内の複数画素群からなる前ブロック
    との間で所定の評価関数を用いたブロックマッチングを
    行って動きベクトルの検出を行う動きベクトル検出装置
    において、 上記処理対象ブロックの近傍に存在する近傍ブロックで
    既に求められている動きベクトルを参照し、この参照動
    きベクトルに対応する空間位置の参照ブロックと上記処
    理対象ブロックとの間で計算した第1の評価関数と、上
    記処理対象ブロックと上記所定の探索空間内の任意の前
    ブロックとの間で計算する第2の評価関数の計算途中結
    果とを逐次比較し、上記第2の評価関数の計算途中結果
    が上記第1の評価関数よりも大きくなった場合には、上
    記第2の評価関数の計算を中止して上記所定の探索空間
    内の次の前ブロックと上記処理対象ブロックとの間の新
    たな第2の評価関数の計算に移行することを特徴とする
    動きベクトル検出装置。
  2. 【請求項2】 上記処理対象ブロックと上記所定の探索
    空間内の任意の前ブロックとの間で計算した第2の評価
    関数が上記第1の評価関数よりも小さくなった場合に
    は、上記第1の評価関数を当該第2の評価関数で更新し
    て、上記所定の探索空間内の次の前ブロックと上記処理
    対象ブロックとの間の新たな第2の評価関数の計算に移
    行することを特徴とする請求項1記載の動きベクトル検
    出装置。
  3. 【請求項3】 上記参照ブロックは、上記処理対象ブロ
    ックに対して時間的に近傍のブロックとすることを特徴
    とする請求項1及び2記載の動きベクトル検出装置。
  4. 【請求項4】 上記参照ブロックは、上記処理対象ブロ
    ックに対して空間的に近傍のブロックとすることを特徴
    とする請求項1及び2記載の動きベクトル検出装置。
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