JPH0684560B2 - 電子部品等の高速対応均質メッキ装置 - Google Patents

電子部品等の高速対応均質メッキ装置

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JPH0684560B2
JPH0684560B2 JP23735992A JP23735992A JPH0684560B2 JP H0684560 B2 JPH0684560 B2 JP H0684560B2 JP 23735992 A JP23735992 A JP 23735992A JP 23735992 A JP23735992 A JP 23735992A JP H0684560 B2 JPH0684560 B2 JP H0684560B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、短尺のIC等リード
フレーム等の電子部品等に半田メッキ、錫メッキ、イン
ジウムメッキ等のメッキを高速対応、しかも均質、良好
にメッキする装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、IC等のリードフレームに半田メ
ッキ、錫メッキ、その他のメッキを施行する装置として
特公昭63−14079 号公報に記載されたものが知られてい
る。この技術は一方向が開口状になっているバスケット
(カゴ) の底面に陰極電流接点部を配置したメッキ用の
治具を使用して、これは例えば被メッキ体として短尺リ
ードフレームを入れ、メッキ液中で該リードフレームが
落ちないように水平状態を維持し、アンロード位置で開
口部側を下にすることでメッキの施されたリードフレー
ムを落下させるようにして取り出すものである。
【0003】したがって、この技術はあたかもカゴメッ
キと同じようにリードフレームを無造作にロード位置で
投入することができ、アンロードでは自然落下により取
り出すことの出来る合理的なメッキ方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記装置
は、メッキ用治具を首振り状態に循環搬送装置に取り付
けているため陽極の配列がメッキ槽の底面部になり、メ
ッキ厚さの極めて大きなバラツキを発生させた。特にメ
ッキ時間を短縮するために電解電流密度を上げると、バ
ラツキが更に大きくなると共に一部にはメッキ金属組織
の異常部が生じ不適当であった。また、カゴメッキと同
一の技術思想による品物の自重と底面陰極電流接点部に
よりメッキしているが、被メッキ体のリードフレームが
装置の振動等により浮き上がることが多く、その結果電
流の断続が生じ品質の低下が多く実用には致命的な欠陥
があった。
【0005】そこで、本発明者は、上記公報に記載され
たメッキ用治具を作成して、該公報に開示されているよ
うにメッキ液中で水平にして、2A/dm2、10min の条件に
て半田メッキを試みた。この結果、特に開口部があるこ
とと陽極が下部にあることが原因して、平均のメッキ厚
は 5ミクロンを得たが、該リードフレーム一枚のなかで
は治具開口部側で32ミクロン、中央部で 2ミクロン、支
持腕側で 5ミクロンという大きなバラツキが生じた。更
に、多少の予測はしていたがこの治具は先端にアンロー
ド用の開口部があるため、治具の製作精度が悪かった
り、循環搬送装置の精度が悪いと、工程中で品物が落
下、又は飛び出し、その結果通電が不安定となり密着不
良等をはじめとする不良の発生が多かった。
【0006】さらに、以上のことは10、20、50、100/dm
2 等の高速メッキ (高電流密度作業) においてはさらに
上記の不適性を助長する。即ち、一部が開口した不安定
なカゴメッキであるため品物の保持の状態が安定せず、
特に高電流を通電すると、少ない接触面積であることか
ら、極端にはスパークが観察されるほどで、メッキの厚
さバラツキを始め分極による異常析出等の各種の不具合
が発生した。また、陰極電流の治具への供給方法につい
て特別な配慮がないため、システム上の電気抵抗が高く
電流密度の偏りが発生して、均質なメッキおよび高速対
応等の必要性能が得られないことが分かった。
【0007】以上のように、従来の短尺リードフレーム
のメッキ方法には重大な問題点があり、かつこのような
状況であるため、業界の要望する高速メッキ対応、高品
質メッキの開発は待たれていた。本発明は上記に鑑み、
メッキ用治具に取り付けられ被メッキ体が、メッキ槽中
において該治具に多少の振動が生じても電流の流れを確
保して品質良好なメッキを得ることを第1の目的とし、
また、本発明はメッキ用治具のメッキ液くみ出し、くみ
こみを減少させ、メッキ液の破壊、水洗水等の汚れ等を
防止することにより均質良好なメッキを得ることを第2
の目的とし、更に、本発明は、ライン抵抗が低く安定し
て長期間のランニングが可能で、しかも高い電流を低い
電圧で通電でき、均質な良好なメッキを得ることを第3
の目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、次の技術的手段を講じた。請求項1に記載
の発明は、電子部品等の高速対応均質メッキ装置とし
て、自重による陰極電流接点部を治具底面に配置し、他
の部分は被メッキ体を保持するための電気絶縁体で構成
した保持体とでなるバスケット形メッキ用治具を使用す
るメッキ装置において、前記被メッキ体上部を押圧する
ための押え部材をメッキ用治具に配置し、陽極電極を被
メッキ体正面部に対面配置したことを特徴とする点にあ
り、このさい請求項2のように押え部材を逆V字形に形
成としても良い。
【0009】請求項3の発明は、請求項1,請求項2に
おいて、バスケット形メッキ用治具を保持するハンガー
をメッキ装置の全部又は一部の空間において、ハンガー
移動方向の一端を傾斜させる液切り傾斜手段を設けたこ
とを特徴とする点にあり、請求項4の発明は、請求項1
〜3において、一端を傾斜させる液切り傾斜機構によ
り、上部空間にハンガーに保持されたメッキ用治具が位
置したとき、傾斜高部側よりシャワー水洗水を噴射する
噴射手段を設けたことを特徴とする点にあり、請求項5
の発明は、請求項1〜4において、ハンガーに取り付け
られた陰極電流導入部とメッキ槽に取り付けられた陰極
電流送電部の接触部が、水中接触するように、陰極電流
送電部をメッキ槽の一部に配置したことを特徴とするも
のである。
【0010】
【作用】メッキ用治具1 の底面に配置された陰極電流接
点部2 にたいしてリードフレーム6 の端面がその自重に
より接すると共に、上部の端面が逆V字形状の押圧接触
部7'を有する押え部材7 により保持され、しかも押え部
材7 の荷重が加わることにより、より確かな電流の流れ
を確保するので、メッキ槽18中で多少の振動が生じても
品質良好なメッキを得る。また、逆V字の押圧接触部7'
はリードフレーム6 を陽極電極9 にたいしてきちんと対
面配置できるので大変有効である。
【0011】また、一端を傾斜させる液切り傾斜機構29
により、傾斜高部側よりシャワー水洗水を噴射する噴射
手段27を設けたので、メッキ用治具1 によるくみ出し、
くみこみの減少効果に加えて、相乗効果以上に、くみ出
し、くみこみが減じられ、各種の液の破壊、水洗水の汚
れ等がほとんど皆無となり、高速メッキ数十秒単位の激
しい槽間の移動においても何等の不都合も無く均質良好
メッキを供給することができた。
【0012】更にハンガー17に取り付けられた陰極電流
導入部22とメッキ槽18に取り付けられた陰極電流送電部
21の接触部24が水中接触するようにしたから、接触抵抗
が極めて低く良い状態を維持できるので高速対応、均質
良好なメッキを得ることができる。
【0013】
【実施例】本発明の実施例を図1〜図7に基づいて詳述
する。図1は本発明で使用するメッキ用治具の正面図で
あり、図2は同側面図であり、図3はメッキ用治具の使
用概念図、図4はメッキ用治具の断面図である。また図
5はメッキラインの概念図であり、図6はメッキ槽等全
体の斜視図、図7は液切り傾斜手段およびシャワー水洗
噴射手段の概念図である。
【0014】図1〜図3において、1はメッキ用治具
で、線材によりバスケット形状に形成されている。この
治具1 は水平部a とこの水平部a の両端を上方に折曲げ
た垂直部b,b からなる上向きコ字状部材c の1対を平行
に設け、前記部材c,c の水平部a,a 間に渡架して適宜間
隔を設けてM字状とされた複数個の陰極電流接点部2 を
溶接固定すると共に、該接点部2,2 間にこの接点部2 よ
りも背高のV字状とされた複数個の支持体3 を水平部a,
a 間に渡架して溶接固定し、更に水平部a の略中央位置
に前記支持体3 よりも背高の上向きコ字状の分離体4 を
水平部a,a 間に渡架して溶接固定してある。
【0015】そして、この分離体4 との中間にストッパ
ー5 を横架溶接固定されており、これと同様のストッパ
ー5,5 が部材c,c の垂直部b の対応位置に横架溶接固定
されている。また、部材c,c の各垂直部b,b の上部に方
形状の電気導体部8,8 が溶接固定されている。7 は、そ
の上端部を前記導体部8 の下部中央に弾性的に固定さ
れ、下部自由端を逆V字形に形成した押圧接触部7'を有
する線材により形成された押え部材7 で、下方傾斜状に
配置されている。なお、前記逆V字の押圧接触部7'の形
状については、必ずしも逆V字が完全でなくとも良いこ
とは勿論であるが、幅がメッキ用治具1 の幅と同程度に
すれば適当で、V字の開き角度は 160゜程度のものまで
が好ましいが、最も好ましくは30゜〜 100゜のものが良
い。これは後述する被メッキ体の一例としてのリードフ
レーム6 を容易に逆V字両辺にガイドするとともに直立
させ易い。また、この逆V字の押圧接触部7'の構造は上
記のことから多くの変化変形が考えられるので本発明を
特に制約するものではない。
【0016】なお、上記のメッキ用治具1 はその構成部
材としての線材15をハステロイ合金(例えば、合金成分
として Ni:55.5〜59.5%、Mo:18〜22%、Co :
0.4〜0.15%、残部Fe) を使用することが好ましく、
陰極電流接点部2 以外の部分はその表面にフッ素樹脂16
を電気絶縁皮膜および耐食性皮膜としてコーティングし
てあり、図4にその断面を示す。このようにメッキ用治
具1 を構成する線材にハステロイ合金を使用し、これを
芯材として表面にフッ素樹脂コーティング層を設けてお
けば、そのコーティング層の作用でメッキ工程液に対す
るは撥水作用で、それだけメッキ工程液の持ち出し、持
ち込みが少なく、従って、メッキ工程液を壊すことが少
なくなり、延いてはそれだけランニングコストが低くな
り、生産性も向上し、被メッキ体の品質が向上される。
一方、陰極電流接点部2 は露出したハステロイ合金15で
あるから、腐食が少なく、それだけ治具寿命が向上する
し、メッキ液の劣化もそれだけ少なくなる等の効果があ
る。
【0017】しかしながら、メッキ用治具1 並びに押え
部材7 の材質は上記のものに限定されず、例えば線材と
してステンレス、チタン等の耐食性金属材を使用し、ま
た合成樹脂コーティング材として他の耐食性のものをコ
ーティングして使用してもよい。次に図3について、更
に説明すると、6 は被メッキ体で例えば短尺リードフレ
ームであり、メッキ用治具1 の上部から装入してその下
端面を該治具1 の底面に配置された陰極電流接点部2 上
に載置すると、リードフレーム6 の下端面がその自重に
より接すると共に、上端面を逆V字状の押圧接触部7'を
有する押え部材7により保持させてある。この際、押え
部材7 の荷重が加わることにより、より確かな電流の流
れを確保できるので、後述するメッキ槽18中で多少の振
動が生じても品質良好なメッキを得る。
【0018】前記、押え部材7 の押圧接触部7'は、逆V
字の内面がガイド面となり、リードフレーム6 の上下端
面を正確に直立させる。また、このメッキ用治具1 は両
サイド、中央部にストッパー5 が配置されているため、
上部を除いてどこにもリードフレーム6 を落下させるよ
うな開口部は構成されていないので、製品のリードフレ
ーム6 の保持が良好であると共にストッパー5 が電流の
遮蔽効果を発揮する結果、該リードフレーム6 の両サイ
ドに集中的に発生し易い極端な高電流を緩和するため均
質なメッキ厚みを獲得し易い。
【0019】図3において、9 は陽極電極であり、前記
メッキ用治具1 に平行にすなわち対面に片側又は両側に
配置することと、リードフレーム6 の正面に対面配置す
ることは同じことで、リードフレーム6 が少しの傾斜を
していても特別な問題は発生しない。リードフレーム6
と陽極電極9 との距離については特に限定するところで
はなく、使用する電流の強度、使用メッキ液の種類、被
メッキ体の形状等を考慮して設計すればよい。
【0020】図5は、被メッキ体の1例であるリードフ
レーム6 の半田メッキラインの平面からみた概念図であ
り、同図の10,10 は二つの搬送コンベアー、11はメッキ
槽等の設備本体、9 は搬送コンベアー10に平行して配置
された半田メッキの陽極電極、12は有機酸タイプのハン
ダメッキ液、13は二つの搬送コンベアー10に対応する二
つのロード、14は二つのアンロードである。
【0021】このメッキライン概念図において、被メッ
キ体であるリードフレーム6 はロード13で投入され、ド
ーナツ型の設備本体11中を搬送コンベアー10,10 に乗っ
て移動処理され、最終的にアンロード14より取り出され
る。この循環工程において半田メッキ液12中でメッキが
行われる。この搬送コンベアー10には、図6、図7に示
すメッキ用治具1 の取り付け用ハンガー17が固定されて
いる。このハンガー17は陽極電極9 と平行に配置した長
辺17a,17a と、該長辺17a に垂直な短辺17b,17b とから
なる長方形の枠体とでなり、メッキ用治具1 の各電気導
体部8,8 は前記短辺17b,17b の中央に固定されて垂下さ
れている。
【0022】このように設計した短尺リードフレーム6
のメッキラインにおいて本発明者はさらに高速対応、均
質、良好なメッキを施すためにより高度な工夫をした。
すなわち、図6に示すようにメッキ用治具1 を取り付け
るハンガー17の長辺17a の片側又は両側にメッキをする
ための陰極電流を受け取るために設けられた陰極電流導
入部22とメッキ槽18に取り付けられた陰極電流送電部21
の接触部24を、使用に際し常時水中に位置するようにし
た。図6の18は絶縁体で構成したメッキ槽で、20はメッ
キ槽18の側面に固定された水溝で、21は電気導体からな
る陰極電流送電部で、22は電気導体からなる陰極電流導
入部で、24は陰極電流導入部22と送電部21との接触部で
ある。これに流水又は溜水の水23を接触部24が常時浸っ
ているように配した。
【0023】搬送コンベアー10により移動するハンガー
17において、陰極電流を供給する上で最も大切なことは
各部の電気接点が良いか悪いかにある。こうしたライン
においてはハンガー17に取り付けられた電流導入部22と
電流送電部21の接触が完全でなければならない。特に高
速対応、均質良質なメッキを求めるときは大変重要であ
る。今、その接触部24を水23で浸け込んでおくと、接触
抵抗が極めて低く良い状態を維持できる。このようにし
た結果、実用テストの結果、ライン抵抗が低く安定して
長期の期間のランニングが可能でしかも高い電流を低い
電圧で通電でき、均質な良好なメッキを得ることが容易
となった。陰極電流送電部21と陰極電流導入部22の断面
形状は共に角度の近似なV字形状が位置決め、接触の点
から最も好ましいが、その他の多くの変化変形の形状が
考えられる。
【0024】次に、本発明者はこの装置を運転していて
さらに改善を加えた。すなわち、高速対応、均質良好メ
ッキを求めだすと、各種の処理薬品液、メッキ液のくみ
出し、くみこみが特に問題になることである。そこで工
夫の結果、図7のように、メッキ液12又はその回収液1
2' 槽のハンガー12の液中移動の最終即ち槽間飛び越え
の際に、メッキ液回収液12' の上部空間26にハンガー17
が位置した時に、進行方向28側のハンガー17端をエアー
シリンダー等の機械的な動作による持ち上げ手段でハン
ガー17を傾斜させ、メッキ用治具1 、被メッキ体のリー
ドフレーム6 を傾斜させる手段29を配置した。また、こ
の時メッキ用治具1 とリードフレーム6 に傾斜高部側よ
りシャワー水洗水27を噴射する手段を配置した。
【0025】
【具体的実施例】短尺リードフレーム (W80mm×L250m
m) 6を2枚投入できるように、図1のように陰極電流導
体部8 を有するメッキ用治具1 を、ニッケル55%、モリ
ブデン22%、クロム 3%、残部鉄からなるハステロイ15
の 5mmφを心材として、これにフッ素樹脂16を 1mmコー
ティングして、さらに同様の構造 (図5)の支持体3 、
分離帯4 、ストッパー5 を構成させ、この底面に一部ハ
ステロイ15の露出した陰極電流接点部2 を配置してなる
メッキ用治具1 を用意する。
【0026】次いで、これにメッキ用治具1 と同じ材質
からなり先端に逆V字 (一辺20mm、開き角度90゜) の押
圧接触部7'を有する押え部材7 を自然荷重が加わるよう
に回転コマを介してメッキ用治具1 と一体的に取り付け
る。次に、図5のように前処理槽、後処理槽、半田メッ
キ槽からなるドーナツ型に配列されたメッキ槽本体11と
搬送コンベアー10をライン (図4では2ライン)配置
し、さらに陽極電極9 をハンダメッキ液12中に搬送コン
ベアー10をはさむように平行に2列、図6に示すように
配置した。
【0027】続いて、メッキ用治具1 を陰極電流導体部
22を介して、図6に示すハンガー17に固定するように取
り付ける。このハンガー17の両側には陰極電流導入部22
が設けられている。なお、図では片側は図示省略してあ
る。また、メッキ等設備本体11の両側側面の上部には水
溝20が配置され、水溝20の内側にはV字の陰極電流送電
部21が配置され、さらにその陰極電流導入部22と陰極電
流送電部21との接触部21が十分浸かるように水23が配置
した。
【0028】さらに、図7に示すように、半田メッキ液
12槽後の回収液12' 槽の、次工程水洗水25槽への飛び越
し移動の段階で、空間26に位置した時、進行方向28側の
ハンガー17端を30゜の角度にエアーシリンダーで持ち上
げ傾斜させる手段29を配置した。同時に、傾斜してスト
ップしている時間を数秒とり、この間に傾斜の高部側か
らメッキ用治具1 および投入されたリードフレーム6 に
対してシャワー水洗水27を噴射する手段を配置した。
【0029】以上のように準備を終了した装置におい
て、最初図5に例示するロード13位置で、リードフレー
ム6 を2枚チャッキングマシンによりメッキ用治具1 の
中へ投入する。この時あらかじめ自動制御により押え部
材7 は押し出しピンにより、リードフレーム6 の投入の
弊害の生じない高さに押し上げられ、リードフレーム6
の投入後は再びピンは下がり押え部材7 はリードフレー
ム6 をメッキ用治具1 に付加した陰極電流接点部2 との
間でしっかり挟持する。やがて搬送コンベアー10により
ハンガー17を介してリードフレーム6 はメッキ液12の槽
に搬送される。メッキ槽18には有機酸からなる半田メッ
キ液12があり、陽極電極9 は対面に両側に配置されてお
り、電流は陰極電流送電部21と陰極電流導入部22を介し
てハンガー17に伝わり、さらに陰極電流導体部8 を伝わ
りメッキ用治具1 に伝わりメッキが開始される。その結
果、2 A/dm2 、10min 間のメッキでは、平均メッキ厚さ
は 7ミクロンであり、しかもメッキ厚さのバラツキはど
の部分も±2 ミクロンの範囲であり極めて精度の高いメ
ッキが安定して得られた。
【0030】また、20 A/dm2、1 min のメッキでは、平
均メッキ厚さは 7ミクロン±2.25ミクロンであり、100
A/dm2 、12scc のメッキでは、どの部分でも平均メッキ
厚さ7 ミクロン±2.40ミクロンという大変満足のゆく精
度の高い良質のメッキが安定して得られた。また、この
時のラインの電気抵抗は非常に低く、接触抵抗のような
ものは無かった。これは明らかに、電流導入部22と送電
部21の接触部24に水23が介在したことによる効果とリー
ドフレーム6 が押え部材7 とメッキ用治具1 の底面接点
とでしっかり挟持されていたためである。
【0031】次に、メッキの終了したリードフレーム6
はメッキ液の回収液12' の槽に移動し、処理されたの
ち、次工程の水洗水25の槽に移動されるのであるがその
前に、回収液12' の上空間26で傾斜手段29で傾斜、スト
ップし液切りが行われると共にシャワー水洗水による噴
射手段27により完全に洗浄され、液の持ち出し、持ち込
みは本発明特定のメッキ用治具の効果とも相乗してほぼ
完全に無くすることが可能となった。
【0032】以後、乾燥等の工程をへて移動し、アンロ
ード14よりチャッキングマシンにより取り出される。こ
の時、押え部材7 は投入時と同じようにピンの上下によ
り取り出しを阻害しないように動作する。かくして、作
業は終了し、高速対応、均質、良好な短尺リードフレー
ムのメッキが得られた。
【0033】
【発明の効果】本発明のメッキ装置は、メッキ用治具1
の底面に配置された陰極電流接点部2にたいしてリード
フレーム6 の端面がその自重により接すると共に、上部
の端面が逆V字形状の押圧接触部7'を有する押え部材7
により保持され、しかも押え部材7 の荷重が加わること
により、より確かな電流の流れを確保するので、メッキ
槽18中で多少の振動が生じても品質良好なメッキを得
る。また、逆V字の押圧接触部7'はリードフレーム6 を
陽極電極9 にたいしてきちんと対面配置できるので大変
有効である。
【0034】また、一端を傾斜させる液切り傾斜機構29
により、傾斜高部側よりシャワー水洗水を噴射する噴射
手段27を設けたので、メッキ用治具1 によるくみ出し、
くみこみの減少効果に加えて、相乗効果以上に、くみ出
し、くみこみが減じられ、各種の液の破壊、水洗水の汚
れ等がほとんど皆無となり、高速メッキ数十秒単位の激
しい槽間の移動においても何等の不都合も無く均質良好
メッキを供給することができた。
【0035】更にハンガー17に取り付けられた陰極電流
導入部22とメッキ槽18に取り付けられた陰極電流送電部
21の接触部24が水中接触するようにしたから、接触抵抗
が極めて低く良い状態を維持できるので高速対応、均質
良好なメッキを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】メッキ治具の正面図。
【図2】メッキ治具の側面図。
【図3】メッキ治具の使用概念図。
【図4】メッキ治具の断面図。
【図5】メッキラインの概念図。
【図6】メッキ槽等全体斜視図。
【図7】液切り傾斜手段およびシャワー水洗噴射手段の
概念図。
【符号の説明】
1 メッキ用治具 2 陰極電流接点部 3 支持体 4 分離帯 5 ストッパー 6 短尺リードフレーム(被メッキ体) 7 押え部材 7' 押圧接触部 8 電気導体部 9 陽極電極 10 搬送コンベアー 11 メッキ設備等設備本体 12 メッキ液 12' 回収液 13 ロード 14 アンロード 15 線材 (ハステロイ合金) 16 フッ素樹脂 17 ハンガー 18 メッキ槽 19 陽極電極 20 水溝 21 陰極電流送電部 22 陰極電流導入部 23 水 24 接触部 25 水洗水 26 空間 27 シャワー水洗水噴射手段 28 移動進行方向 29 液切り傾斜手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自重による陰極電流接点部を治具底面に
    配置し、他の部分は被メッキ体を保持するための電気絶
    縁体で構成した保持体とでなるバスケット形メッキ用治
    具を使用するメッキ装置において、 前記被メッキ体上部を押圧するための押え部材をメッキ
    用治具に配置し、陽極電極を被メッキ体正面部に対面配
    置したことを特徴とする電子部品等の高速対応均質メッ
    キ装置。
  2. 【請求項2】 押え部材を逆V字形に形成した請求項1
    に記載の電子部品等の高速対応均質メッキ装置。
  3. 【請求項3】 バスケット形メッキ用治具を保持するハ
    ンガーをメッキ装置の全部又は一部の空間において、ハ
    ンガー移動方向の一端を傾斜させる液切り傾斜手段を設
    けた請求項1又は2に記載の電子部品等の高速対応均質
    メッキ装置。
  4. 【請求項4】 一端を傾斜させる液切り傾斜機構によ
    り、上部空間にハンガーに保持されたメッキ用治具が位
    置したとき、傾斜高部側よりシャワー水洗水を噴射する
    噴射手段を設けた請求項1〜3の1つに記載の電子部品
    等の高速対応均質メッキ装置。
  5. 【請求項5】 ハンガーに取り付けられた陰極電流導入
    部とメッキ槽に取り付けられた陰極電流送電部の接触部
    が、水中接触するように、陰極電流送電部をメッキ槽の
    一部に配置した請求項1〜4の1つに記載の電子部品等
    の高速対応均質メッキ装置。
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