JPH0684534B2 - 熱間圧延合金鋼板 - Google Patents

熱間圧延合金鋼板

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JPH0684534B2
JPH0684534B2 JP1033505A JP3350589A JPH0684534B2 JP H0684534 B2 JPH0684534 B2 JP H0684534B2 JP 1033505 A JP1033505 A JP 1033505A JP 3350589 A JP3350589 A JP 3350589A JP H0684534 B2 JPH0684534 B2 JP H0684534B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は熱間圧延合金鋼板に係わる。本発明は特定的に
は、オーステナイト組織をもつ熱間圧延合金鋼板に係わ
る。合金元素の添加を適切に行い且つ熱間圧延条件を調
節すれば、本発明の鋼板は熱間圧延後に際めて優れた強
度と延性を併せ持つようになる。
発明の背景 Fe-Al-Mn-C合金分野では最近、Fe-Al-Mn-C合金を強度及
び延性の高い合金鋼にする研究が盛んに行われている。
強度及び延性が共に高いという特性は、アルミニウム、
炭素及びマンガンの含量を完全なオーステナイト組織が
得られるように調節し、且つ液体化処理、急冷及び時効
化を含む熱処理を微細な(Fe,Mn)3AlCx炭化物がオース
テナイトマトリックス中に緊密に(coherently)析出す
るように行うことによって取得できることが判明した。
この熱処理プロセス及びこれらの処理がミクロ組織及び
機械的特性に及ぼす効果は、これまでにも広く研究され
てきた。これらの特徴は下記の文献に詳細に記述されて
いる。
D.J.Schmatz著“The Structure and Properties of Aus
tenitic Alloys Containing Aluminum and Silicon",Tr
ans. ASM.,vol.52,p.898,1960;G.L.Kayak著“Fe-Mn-Al
Precipitation-Hardening Austenitic Alloys",Metal S
ci.and Heat Treatment,vol.2,p.95,1969;M.F.Alekseen
ko他著“Phase Compositon,Structure and Properties
of Low-Density Steel 9G28Yu9MVB",Metal Sci.and Hea
t Treatment,vol.14,p.187,1972;G.B.Krivonogov他著
“Phase transformation Kinetics in Steel 9G28Yu9MV
B",Phys.Met. & Metallog.,vol.4,p.86,1975;L.I.Lysa
k他著“Structural & Phase Change in Steel 9G28Yu9
MVB During Aging",Metallogizika,vol.59,p.29,1975;
V.P.Batrakov他著“State of the Surface Layer and C
orrosion Resistance of Steel 9G28Yu9MVB",Prot.Me
t.,vol.10,p.487,1974;R.E.Cairns及びJ.L.Ham著“Alum
inum-Manganese-Iron Alloys",U.S.Patent No.3111405,
1963;G.S.Brady著“Manganese-Aluminum Steel",Materi
als Hand-book,Rev.10,p.497;H.W.Leavenworth,Jr.及び
J.C.Benz著“An Assessment of Fe-Mn-Al Alloysas Sub
stitutes for Stainless Steel",Journal of Metals,p.
36,1985年3月;J.Charles他著“New Cryogenic Materia
ls:Fe-Mn-Al Alloys",Metal Progress,p.71,1981年5
月;C.J.Altstetter他著“Processing and Properties o
f Fe-Mn-Al Alloys",Materials Sci. and Engineering,
vol.82,p.13,1986;Kwan H.Ham他著“The Evidence of M
odulated Structure in Fe-Mn-Al-C Austenitic Alloy
s",Scripta Metal.,vol.20,p.33,1986;P.J.James著“Pr
ecipitation of the Carbide (Fe,Mn)3AlC in an Fe-Al Alloys",J.Iron & Steel
Inst.,p.54,1969年1月。
上記の文献を概括すると、試された化学組成範囲はFe-7
〜16重量%、Al-20〜40重量% Mn-0.3〜2.0重量% C-0
〜2.0重量% Si-0〜10重量% Niである。必要な強度を
得るためには、前記範囲の化学組成をもつ合金を950℃
〜1200℃の温度で溶体化処理し、次いで水、油又は他の
焼入れ媒体で急冷し、最後に450℃〜750℃で種々の時間
にわたり時効化処理する。これらの文献によれば、時効
化温度がミクロ組織及び機械的特性に及ぼす影響は下記
の2つの段階に大別できる。
(1)第1段階(400℃〜550℃) 合金をこの温度範囲で時効化処理すると、微細な(Fe,M
n)3AlCx炭化物がオーステナイトマトリックス中に緊密
に析出し始めた。この(Fe,Mn)3AlCx炭化物は、化学組
成、時効化温度及び時効化処理時間に応じて約300Å〜6
00Åの大きさを有していた。
オーステナイトマトリックス中にこのような微細(Fe,M
n)3AlCx炭化物が形成されたために、延征が余り低下す
ることなく合金の強度が著しく増加した。合金を約550
℃で4〜16時間時効化処理した時に最大強度に達した。
このようにして得られた極限強さ、降伏強さ及び伸びは
夫々138〜176ksi、120〜165ksi及び46〜22%であった。
(2)第2段階(550℃〜750℃) 合金をこの温度範囲で時効化処理すると2種類の析出
物、即ち(Fe,Mn)3AlCx炭化物及びAl3 β‐Mnが観察さ
れた。(Fe,Mn)3AlCx炭化物はオーステナイトマトリッ
クス内に緊密に析出するだけでなく、結晶粒界にもより
大きな粒子の形態で析出していた。この結晶粒界炭化物
の量は時効化温度が高いほど多い。結晶粒界には(Fe,M
n)3AlCX炭化物の析出の他に、オーステナイト組織から
フェライト組織及びAl3 β‐Mnへの変換によって、Al3
B-Mn析出物が常に生成しているのが認められた。結晶粒
界における(Fe,Mn)3AlCx炭化物及びAl3 β‐Mn析出物
の形成に起因して、合金は脆弱化した。
これらの観察結果から、Fe-Al-Mn-C合金は約550℃で時
効化処理すれば高い強度と高い延性とを示し得ると結論
できる。但し、そのためには溶体化処理、急冷及び時効
化処理を含む複雑な熱処理を行わなければならない。
熱間圧延した後のFe-Al-Mn-Cベース合金の機械的特性は
例えば下記の文献に記述されている:J.C.Benz他著“An
Assessement of Fe-Mn-Al Alloys as Substitutes for
Stainless Steel",Journal of Metals,p.36,1985年3
月;Young G.Kim他著“Low Temperature Mechanical Beh
avior of Microalloyed and Controlled-Rolled Fe-Mn-
Al-C-X Alloys",Metal.Trans.A,p.1689,1985年9月。こ
れら2つの文献に記述されている化学組成及び機械的特
性を後記の表I及び表IIに示し、本発明によって得られ
る鋼と比較した。表IIにおいて、前記文献に記載の合金
が熱間圧延後に十分に高い強度を示さないことは明らか
である。
本発明の主な特徴は、合金元素を適切に添加し且つ熱間
圧延条件を調節することによって、熱間圧延後に極めて
大きな強度と極めて大きな延性とを合わせもつ鋼を製造
するという点にある。本発明の鋼板の機械的特性は、複
雑な熱処理を必要とする最近開発された他のFe-Al-Mn-C
合金の機械的特性と同程度であるか又はそれより優れて
いる。また、本発明は、衝撃特性(つまり、衝撃耐性)
が優れている。
発明の概要 本発明では、ケイ素及びニッケルを加えた又は加えない
Fe-Al-Mn-C合金のミクロ組織及び機械的特性を十分に検
討した。その結果を下記のようにまとめる。
(1)熱間圧延した合金中に析出する。
(Fe,Mn)3AlCx炭化物の量は主としてアルミニウム及び
炭素の含量に依存していた。
(2)合金を連続的に熱間圧延し且つ最終圧延温度から
室温まで空冷すると、オーステナイトマトリックス中に
析出する(Fe,Mn)3AlCx炭化物が粗大になり易く、その
形状が特定の優先配向をもつ板状になる。一般的に言え
ば、これらの炭化物は同じ化学組成をもつ合金を溶体化
処理し、急冷し且つ約550℃で時効化処理した場合に生
じる炭化物の約6倍の大きさを有していた。
(3)合金を連続的に熱間圧延し次いで水で終圧延温度
から室温まで急冷すると、オーステナイトマトリックス
中にも結晶粒界にも(Fe,Mn)3AlCx炭化物は検出されな
かった。この結果は、(Fe,Mn)3AlCx炭化物が最終圧延
温度から室温までの空冷プロセスの間に析出することを
意味する。
(4)ケイ素及びニッケルを添加しても(Fe,Mn)3AlCx
炭化物の析出は促進されなかった。
(5)引張り試験の結果、熱間圧延後のケイ素及びニッ
ケルを添加した又は添加していないFe-Al-Mn-C合金は十
分な強度を示さなかった。ちなみに、本発明の鋼板との
比較を行うべく、これらの合金の化学組成数例及びその
熱間圧延後の機械的特性を夫々表I、表II及び実施例に
示した。
結果的に、本発明の鋼板が熱間圧延後に極めて優れた強
度及び延性を示すようにするためには、本発明の鋼板を
本質的に下記としなければならないことが判明した。即
ち、オーステナイトマトリックス中に析出した炭化物
(Fe、Mn、M)3AlCx[式中、Mはチタン及びバナジウ
ムからなる群から選ばれた元素]を含む機械的強度、衝
撃特性及び延性の高い熱間合金鋼板であって、4.5〜9.5
重量%のアルミニウムと;22.0〜36.0重量%のマンガン
と;0.40〜1.25重量%の炭素と;0.06〜0.50重量%のチタ
ン及び0.10〜0.40重量%のバナジウムのうちの少なくと
も1種類とから本質的になる組成を含み、残りが本質的
に鉄である熱間合金鋼板である。好ましい鋼板は、チタ
ンが0.06〜0.50重量%でバナジウムを含まないものか、
バナジウムが0.10〜0.40重量%でチタンを含まないもの
(いずれも、他の元素は上記の通り)である。
本発明では熱間圧延鋼板の化学組成を前記範囲に限定す
る必要がある。その理由を下に記す。
アルミニウム アルミニウム含量の変化は本発明の熱間圧延鋼板におけ
る(Fe,Mn,M)3AlCx炭化物[式中、Mはチタン及び/又
はバナジウムを表す]の量及び分布に大きな影響を及ぼ
す。アルミニウム含量が4.5重量%未満の場合にはオー
ステナイトマトリックス中に析出する(Fe,Mn,M)3AlCx
炭化物が殆どなく、熱間圧延状態で鋼板に十分な強さを
与えることができない。アルミニウム含量を4.5〜10.5
重量%にすると、大量の(Fe,Mn,M)3AlCx炭化物がオー
ステナイトマトリックス中に緊密に析出するため、鋼板
は優れた強度と大きな延性とを併せ持つことができる。
アルミニウム含量が10.5重量%を上回ると、(Fe,Mn,
M)3AlCx炭化物がオーステナイトマトリックス中だけで
なくオーステナイト結晶粒界上にも析出し始める。この
結晶粒界上の炭化物の量及び大きさはアルミニウム含量
の増加に伴って増加する。結晶粒界上の炭化物の形成は
強度の向上に役立たないばかりか、熱間圧延鋼板の延性
を急激に低下させる。本発明者による実験の結果、アル
ミニウム含量は4.5〜10.5重量%の範囲に限定すべきで
あることが判明した。しかし、本発明では、以下の『炭
素の(2)、(3)』に記載した理由等で、アルミニウ
ム含量は4.5〜9.5重量%とした。
炭素 本発明では、アルミニウム及び炭素の含量がミクロ組織
及び機械的特性に及ぼす影響を子細に調べた。その結果
の一部を添付図面の第1a図、第1b図及び実施例2〜4に
示す。第1a図及び第1b図は、アルミニウム及び炭素を夫
々3.5〜11.5重量%及び0.30〜1.50重量%の範囲の様々
な量で含むFe-29.8重量% Mn-0.12重量% Ti-0.08重量
% Nb-Al-C合金のアルミニウム含量、炭素含量及び機械
的特性の関係を示している。これらの実験結果から下記
の事項が判明した: (1)オーステナイトマトリックス中に大量の(Fe,Mn,
M)3AlCx炭化物が存在することは、鋼が十分な強度を有
するための必須条件である。この状態を得るためには、
鋼が少なくとも4.5重量%のアルミニウム及び0.4重量%
の炭素を含んでいなければならない。
(2)4.5〜9.5重量%のアルミニウムと約1.25重量%未
満の炭素とを含む鋼、又は9.5〜10.5重量%のアルミニ
ウムと約1.10重量%未満の炭素とを含む鋼の場合には、
微細な(Fe,Mn,M)3AlCx炭化物がオーステナイトマトリ
ックス中にのみ析出し、結晶粒界上には炭化物が全く生
成しない。引張り試験の結果、アルミニウム含量及び炭
素含量を増加すると、著しい延性の低下を伴わずに強度
が向上することが判明した。
(3)4.5〜9.5重量%のアルミニウムと約1.25重量%よ
り多い炭素とを含む鋼、又は9.5〜10.5重量%のアルミ
ニウムと約1.10重量%より多い炭素とを含む鋼の場合に
は、結晶粒界上に粗大炭化物が析出するため延性が急激
に低下する。
(4)アルミニウム含量が10.5重量%を上回る鋼は延性
が極めて低い。このような鋼を熱間圧延処理にかけると
鋼板全体に多数の亀裂が生じ得る。
マンガン マンガンを大量に添加するとオーステナイト組織が安定
し、その結果鋼の加工性及び延性が向上する。本発明の
熱間圧延鋼は、優れた加工性及び延性を得るためには、
少なくとも約22.0重量%のマンガンを含んでいなければ
ならない。しかしながら、マンガン含量が約36.0重量%
を超えると、熱間圧延中に鋼板に亀裂が生じる。従っ
て、本発明ではマンガン含量を22.0〜36.0重量%の範囲
に限定する。
チタン及びバナジウム 本発明の鋼板では、圧延操作を調節すると共に少量のチ
タン及び/又はバナジウムを添加すると、最終圧延温度
で極めて微細な(M)3AlCx炭化物[式中Mはチタン及
び/又はバナジウムを表す]がオーステナイトマトリッ
クス中に緊密に析出する。この先に析出した極めて微細
な炭化物は最終圧延温度から室温までの空冷の間に析出
を促進する核として機能し、そのため微細な(Fe,Mn,
M)3AlCxがオーステナイトマトリックス中に大量に析出
するようになる。
チタン及び/又はバナジウムの添加が炭化物の析出と機
械的特性とに及ぼす影響に更に明らかにするために、一
連の実験を行った。
チタン及び/又はバナジウムという合金元素を含まない
鋼板を連続的に熱間圧延し、次いで水で最終圧延温度か
ら室温まで急冷すると、そのミクロ組織にはオーステナ
イトマトリックス中に析出した炭化物が全く観察されな
かった。この鋼板を連続的に熱間圧延し、最終圧延温度
から室温まで空冷した場合には、オーステナイトマトリ
ックス中に極めて粗大な炭化物が析出した。これらの炭
化物の大きさは実施例1に示すように、長さが約3600Å
〜32000Å、幅が約520Å〜2200Åであった。引張り試験
の結果、この鋼板の強度は余り高くないことが判明し
た。
前述の結果と対照的に、チタン及び/又はバナジウムと
いう合金元素を少なくとも1種類含む鋼板を連続的に熱
間圧延し且つ水で最終圧延温度から室温まで急冷する
と、極めて微細な(M)3AlCx炭化物がオーステナイト
マトリックス中に緊密に析出した。また、この鋼板を連
続的に熱間圧延し且つ最終圧延温度から室温まで空冷す
ると、極めて微細な炭化物がオーステナイトマトリック
ス中に析出した。これらの炭化物の大きさは約100Å〜3
00Åであった。このような理由から、本発明の鋼板は熱
間圧延後に極めて優れた引張り強度と大きな延性とを示
すことができる。
チタン及び/又はバナジウムの添加が熱間圧延鋼板の機
械的特性に及ぼす効果を第2図に示した。第2図のグラ
フから明らかなように、熱間圧延鋼板の強度はチタン又
はバナジウムの添加量が夫々約0.06重量%又は0.10重量
%までの範囲にある時に著しく向上し、これらの含量が
夫々約0.50重量%又は0.40重量%に達すると最大の強度
が得られる。
これらの実験結果から明らかなように、本発明の熱間圧
延鋼板はチタン及びバナジウムのうち少なくとも1種類
を含む必要がある。但し、チタン含量は0.06〜0.50重量
%に限定し、バナジウムは0.10〜0.40重量%に限定す
る。
ニッケル ニッケルは、或る種の市販合金鋼(例えばAISI4340)に
約1.8重量%まで含まれており、市販のオーステナイト
系ステンレス鋼(例えばASTM 304)には約8.0重量%ま
で含まれている。合金鋼では、延性‐脆性転移温度(du
ctile-brittle transition temperature)を低くするこ
とによって切欠き靭性(notch toughness)を改善する
ためにニッケルを添加する。オーステナイト系ステンレ
ス鋼では、オーステナイト組織(FCC)を室温で保持で
きるようにすることによって延性及び加工性を改善する
ために大量のニッケルが添加される。
Fe-Al-Mn-C合金系に関しては、米国特許第3111405号が
機械的特性に対するニッケル添加の効果について記述し
ている。この先行特許では夫々下記の化学組成をもつ3
種類の合金鋼がテストされた:Fe-10.0重量% Al-0.27重
量% C-33.8重量% Mn-2.3重量% Ni;Fe-12.5重量% Al
-0.30重量% C-33.0重量% Mn-43重量% Ni;及びFe-9.3
重量% Al-0.34重量% C-35.4重量% Mn-6.4重量% N
i。これら3種類の合金鋼はいずれも、2000゜Fに加熱
し次いで油焼入れ又は炉冷で室温まで冷却すると、25〜
45%の極めて優れた延性を示すと記述されている。
本発明では、ニッケル添加がミクロ組織及び機械的特性
に及ぼす影響を実験によって詳細に調べた。その結果を
第3図及び実施例6に示す。テストした鋼の化学組成は
Fe-8.0重量% Al-28.5重量%Mn-0.90重量% C-0.30重量
% Tiであり、これにニッケルを0〜5.0重量%の範囲の
様々な量で添加した。結果は極めて驚くべきものであ
る。即ち、ニッケル含量が約0.5重量%未満の場合には
熱間圧延鋼板の延性が少し増大するが、ニッケル含量を
約1.0重量%より多くすると、ウィドマンシュテッテン
組織をもつロッド状析出物がオーステナイトマトリック
ス中に生成し始め、その結果延性が著しく低下する。透
過型電子顕微鏡検査(TEM)で分析すると、これらのロ
ッド状析出物が実施例6に示すようにB2タイプ(NiAl)
に属する規則的な体心立方構造を有することが確認され
る。このB2タイプの規則的な相はニッケル含量の増加に
伴って増加する。ニッケル含量が約2.5重量%に達する
と熱間圧延後の鋼板全体にかなりの亀裂が生じ得る。従
って、本発明ではニッケル含量を厳密に約0.5重量%未
満にする。
ケイ素 本発明では、ケイ素の添加がミクロ組織及び機械的特性
に及ぼす影響も調べた。結果の一部を第4図及び実施例
7に示す。テストした鋼の化学組成はFe-6.0重量% Al-
25.0重量% Mn-0.75重量% C-0.16重量% Nbであり、こ
れにケイ素を0〜2.0重量%の範囲の様々な量で加え
た。これらの結果によれば、ケイ素含量が約1.2重量%
未満の場合には熱間圧延鋼板の強度がケイ素含量の増加
につれて少し向上し、延性も余り低下しない。しかしな
がら、ケイ素含量が約1.2重量%以上になると、実施例
7及び第4図に示すようにDO3タイプの規則的な相が形
成されるため延性が著しく低下する。従って、本発明で
はケイ素含量を約1.2重量%未満にする。
クロム、モリブデン及びタングステン クロム、モリブデン及びタングステンは極めて強力な炭
化物形成例である。これらの元素は通常、市販合金鋼の
機械的特性を改善するために添加される。本発明では、
クロム、モリブデン及びタングステンが炭化物の析出及
び機械的特性に及ぼす影響を実験によって詳細に調べ
た。結果の一部を実施例8〜10で説明する。これらの結
果によれば、クロム、モリブデン又はタングステンの含
量が約0.5重量%未満の場合には、熱間圧延鋼板の強度
がクロム、モリブデン又はタングステン含量の増加に伴
って少し増大、延性も余り低下しない。しかしながら、
クロム、モリブデン又はタングステンの含量を約1.0重
量%以上にすると、粗大析出物が結晶粒界、双晶粒界及
びオーステナイトマトリックス中に生成し始め、その結
果延性が著しく低下する。TEM分析によれば、これらの
析出物は実施例8〜10で説明するように夫々Cr含有(Cr
-bearing)合金中の(Fe,Cr)7C3炭化物、Mo含有(Mo-b
earing)合金中の(Fe,Mo)6C炭化物、及びW含有(W-b
earing)合金中の(Fe,W)6C炭化物である。これらの粗
大炭化物の量はクロム、モリブデン又はタングステン含
量の増加に伴って明らかに増加する。このような粗大炭
化物が形成されると炭素の裸出(denudation)が生じ、
その結果極めて微細な(Fe,Mn,M)3AlCx炭化物の析出が
抑制される。従って、本発明ではクロム、モリブデン又
はタングステンの量を厳密に約0.5重量%未満にする。
本発明の別の重要な特徴の1つは連続的熱間圧延条件を
調節することにある。その理由を以下に述べる: 本発明では最終圧延温度が熱間圧延鋼板のミクロ組織及
び機械的特性に及ぼす影響を調べた。幅80mm、厚さ40mm
及び長さ300mmの鋼インゴットを1050℃〜1250℃の温度
に加熱した後で連続的熱間圧延にかけて5.0mmの最終厚
みにし、次いで最終圧延温度から室温まで空冷した。最
終圧延温度は800℃〜1000℃の範囲に調整した。その結
果、最終圧延温度を920℃〜1000℃にすると (Fe,Mn,M)3AlCx炭化物がオーステナイトマトリックス
中に緊密に析出したが、最終圧延温度を約800℃〜920℃
の範囲にすると、転位セル(dislocation cells)がオ
ーステナイトマトリックス中に高密度で残留し且つ大量
の微細(Fe,Mn,M)3AlCx炭化物がこれら転位セル上に生
成した。このような転位セルサブストラクチャー(subs
tructure)及び微細(Fe,Mn,M)3AlCx炭化物の析出が生
じると、実施例5及び表IIに示すように、熱間圧延鋼板
の強度が著しく増加し、延性も余り低下しない。
本発明の卓越性を立証するために、本発明に従って製造
した熱間圧延合金鋼板の化学組成及び引張り試験の結果
の一部を夫々表I及び表IIに示した。これらの表には、
比較のために、良く知られた市販の熱間圧延鋼板及び他
の公知のFe-Al-Mn-C合金の特性も一緒に示した。尚、こ
れらの結果は本発明の熱間圧延鋼板の特徴を明らかにす
るためのものに過ぎず、本発明の範囲を限定するもので
はない。
実施例1 この実施例は、本発明に従って製造した鋼板の場合に
は、極めて微細な(Fe,Mn,M)3AlCx炭化物が既に最終圧
延温度でオーステナイトマトリックス中に均一に分布し
ていることを示すためのものである。これらの予め形成
された極めて微細な炭化物は、最終圧延温度から室温ま
での空冷の間に析出物が成長するための核として機能す
るため、オーステナイトマトリックス中に微細な炭化物
が大量に生成することになる。本発明の鋼板はこのよう
な特徴を有するため、熱間圧延後に極めて優れた強度と
大きな延性とを示す。
この実施例では表Iに記載のNo.6及びNo.44の化学組成
を有する2種類の試料鋼をテストした。No.6は本発明の
試料鋼であり、No.44は比較用の試料鋼である。No.44試
料鋼の化学組成は、チタン及びクロムを含まないという
以外は、No.6試料鋼と類似している。これらNo.6及びN
o.44の化学組成をもつ2種類の鋼のインゴットを高周波
誘導電気炉で製造した。これらのインゴットの大きさは
幅80mm、厚さ40mm、長さ300mmであった。1200℃で2時
間加熱した後、これらの鋼インゴットを連続的熱間圧延
にかけて最終厚みを5.0mmにし、次いで920℃の最終圧延
温度から室温まで空冷した。厚さの減少率は約87.5%で
あった。
第5a図から第5g図は前述の処理にかけた後のNo.6試料鋼
のTEM顕微鏡写真を示している。第5a図は明視野TEM顕微
鏡写真であり、微細な析出物とその周囲の明るい部分と
の対照を明確に写している。第5b図から第5f図は、オー
ステナイトマトリックスと微細析出物とが混ざり合った
領域からとった選択領域回折図(selected area diffra
ction patterns)である。その晶帯軸(zone axes)は
夫々、オーステナイトマトリックスの[011]、[01
1]、[11]、[12]及び[23]である(マトリ
ックス:hkl,(Fe,Mn,M)3AlCx:hkl)。この回折図は、
オーステナイトマトリックスに対応する点の他に、微細
析出物の存在によって生じた細かい重格子点(super la
ttice)も含んでいる。この回折図を分析すると、オー
ステナイトマトリックス中の微細析出物はL′12タイプ
の組織をもつ(Fe,Mn,M)3AlCx炭化物であることが確認
される。第5g図は第5a図と同じ領域を写した暗視野TEM
顕微鏡写真であり、オーステナイトマトリックス中に析
出した炭化物が約100Å〜300Åの極めて小さい大きさを
有することを明確に示している。引張り試験の結果、熱
間圧延した後のNo.6試料鋼の極限強さ、降伏強さ及び伸
びは夫々184Ksi、179Ksi及び36.8%であった。これに対
し、No44試料鋼の場合は第6図に示すようにオーステナ
イトマトリックス中に大量のより粗い炭化物が析出し
た。この炭化物の大きさは長さ3600Å〜32000Å、幅520
Å〜2200Åである。引張り試験の結果、熱間圧延後のN
o.44試料鋼の極限強さ、降伏強さ及び伸びは夫々123Ks
i、89Ksi及び27.8%であった。
更に、本発明の別の特徴を明らかにするために、No.6及
びNo.44試料鋼と同じ化学組成をもつ2種類の鋼インゴ
ットを出発温度1200℃で連続的熱間圧延にかけ、今度は
空冷ではなく水焼入れによって920℃の最終圧延温度か
ら室温まで急冷した。第7a図及び第7b図は夫々、焼入れ
した状態のNo.6試料鋼の明視野TEM顕微鏡写真及び選択
領域回折図(矢印で示した点が析出物の回折点である)
を示している。第7c図はNo.44試料鋼の選択領域回折図
である。第7b図を第7c図と比較すると、No.6試料鋼のオ
ーステナイトマトリックス中には最終圧延温度で既に極
めて微細な炭化物が析出していることがわかる。これに
対し、No.44試料鋼の回折図にはオーステナイトマトリ
ックスの回折点のみが存在し析出物の回折点は認められ
ない。これは、No.44試料鋼の場合には最終圧延温度で
析出物が形成されなかったことを意味する。
前述の観察結果及び分析から、本発明のNo.6試料鋼のオ
ーステナイトマトリックス中には最終圧延温度で既に極
めて微細な炭化物が析出していると考えられる。これら
の既に存在している微細炭化物は、空冷中に析出物が成
長するための核として機能する。このようにして析出す
る炭化物は極めて微細であると同時に小滴状の形態を有
するが、No.44試料鋼中に生成する炭化物は粗大である
と同時に特定の優先配向をもつ板状の形態を有する。本
発明の鋼板の方が遥かに大きい引張強さとより大きい延
性とを示すのはこのような理由による。これは、本発明
の極めて重要な特徴の1つである。
実施例2 この実施例は、アルミニウム含量がミクロ組織及び機械
的特性に及ぼす影響を示すためのものである。そこでこ
の実施例では表Iに記載のNo.2及びNo.48の化学組成を
もつ2種類の試料鋼をテストした。No.2は本発明の試料
鋼であり、No.48は比較用試料鋼である。No.48試料鋼の
化学組成はアルミニウム含量が少ないという点を除いて
No.2試料鋼と類似している。これらの試料鋼を連続的熱
間圧延にかけ、次いで920℃の最終圧延温度から室温ま
で空冷すると、No.2試料鋼のオーステナイトマトリック
ス中には大量の微細炭化物が緊密に析出するが、No.48
試料鋼のオーステナイトマトリックス中には極めて少量
の炭化物しか生成しなかった。これらの様子は夫々第8
図及び第9図に示されている。表IIに示すように、これ
ら2つの試料鋼の強度は互いにかなり異なる。この実施
例及び第1図に基づいて分析すると、熱間圧延状態での
強度を十分に大きくするためには鋼板がアルミニウムを
4.5重量%より多く含んでいなければならないと結論で
きる。
実施例3 この実施例でもアルミニウム含量がミクロ組織及び機械
的特性に及ぼす影響を明らかにする。この実施例では表
Iに記載のNo.4及びNo.47の化学組成をもつ2種類の試
料鋼をテストした。No.4は本発明の試料鋼であり、No.4
7は比較用試料鋼である。No.47試料鋼の化学組成はアル
ミニウム含量を除いてNo.4試料鋼と類似している。第10
図及び第11図は夫々、連続的熱間圧延にかけ次いで920
℃の最終圧延温度から室温まで空冷した場合のNo.4試料
鋼及びNo.47試料鋼の明視野TEM顕微鏡写真を示してい
る。第11a図はオーステナイト粒子中のミクロ組織を示
し、第11b図はオーステナイト結晶粒界上の粗大(Fe,M
n)3AlCx炭化物の存在を示している(矢印で示した粒子
が結晶粒界炭化物である)。これら2つの顕微鏡写真か
ら明らかなように、アルミニウム含量が5.0重量%であ
り且つ炭素含量が1.10重量%の場合には、オーステナイ
トマトリックス中に析出する炭化物が比較的微細であ
り、結晶粒界上に析出する炭化物が極めて少なく且つ極
めて小さい。引張り試験の結果、延性はかなり高かっ
た。これに対し、炭素含量を約1.10重量%のままとしア
ルミニウム含量を11.30重量%まで増加すると、オース
テナイトマトリックス中に析出する炭化物が大幅に粗大
化されるだけでなく、結晶粒界炭化物の量及び大きさも
著しく増大する。このように結晶粒界上に粗大炭化物が
存在すると延性は急激に低下する。
実施例4 この実施例は炭素含量がミクロ組織及び機械的特性に及
ぼす影響を示すためのものである。そこでこの実施例で
は、表IのNo.5、No.45及びNo.46の化学組成をもつ3種
類の試料鋼をテストした。No.5は本発明の試料鋼、No.4
5及びNo.46は比較用試料鋼である。No.45及びNo.46試料
鋼の化学組成は炭素含量がより多いという点以外はNo.5
の化学組成と類似している。第12図から第14図は夫々、
連続的熱間圧延にかけ次いで920℃の最終圧延温度から
室温まで空冷した場合の熱間圧延後のNo.5、No.45及びN
o.46試料鋼の明視野TEM顕微鏡写真を示している。これ
らの顕微鏡写真から明らかなように、No.5試料鋼の場合
は炭化物がオーステナイトマトリックス中にだけ析出し
た。これに対し、No.45及びNo.46試料鋼ではオーステナ
イトマトリックス中だけでなく結晶粒界上にもより粗大
な炭化物が析出した。これらの観察結果及び第1b図か
ら、結晶粒界上での粗大炭化物の析出を回避するために
は、炭素含量を約1.25重量%未満に限定しなければなら
ないと結論できる。
実施例5 この実施例は連続的熱間圧延条件が炭化物の析出及び機
械的特性に及ぼす影響を示すためのものである。この実
施例では先ず表Iに記載のNo.20試料鋼と同じ化学組成
の鋼インゴットを製造した。このインゴットの大きさは
幅80mm、厚さ40mm、長さ300mmであった。この鋼インゴ
ットを1200℃で2時間加熱した後、連続的熱間圧延にか
けて最終厚み5.0mmにし、次いで最終圧延温度から室温
まで空冷した。最終圧延温度は表IIに記載のように920
℃ではなく830℃に調整した。第15a図及び第15b図は同
じ領域を異なる倍率で示す明視野TEM顕微鏡写真、第15c
図は第15b図と同じ領域の暗視野TEM顕微鏡写真である。
前述の処理にかけた該試料鋼のオーステナイトマトリッ
クス中には、第15a図に示すように、高密度の転位が観
察された。第15b図は第15a図と同じ領域を拡大した明視
野TEM顕微鏡写真であり、この転位が典型的な転位セル
サブストラクチャーに配列されている様子が明確に示さ
れている。暗視野TEM顕微鏡写真では、第15c図に示すよ
うに、大量の微細炭化物が転位セル上に析出しているの
が見える。これらの微細炭化物の大きさは約60Å〜130
Åである。第15c図では、それより遥かに小さい炭化物
も高密度で転位セルの中及び上に析出している。これら
のより小さい炭化物の大きさは約50Å未満である。
以上の観察結果から明らかなように、最終圧延温度を下
げると熱間圧延中に微細炭化物が転位セル上に析出し始
め、次いで固定作用(pinning action)を生じるため、
転位の移動(movement of the dislocation)が阻止さ
れる。その結果、転位セルが高密度でオーステナイトマ
トリックス中に残留した状態の組織が得られる。引張り
試験の結果、熱間圧延後の該試料鋼の極限強さ、降伏強
さ及び伸びは夫々235Ksi、218Ksi及び29.7%であった。
従って、該試料鋼の引張り強さは表IIのNo.20資料鋼よ
り約24Ksi大きい。このような著しい強度の改善は、よ
り微細な炭化物の析出及び転位セルサブストラクチャー
の形成に因るものと考えられる。このように、熱間圧延
条件を調節することも本発明の重要な特徴の1つであ
る。
実施例6 この実施例はニッケル含量がミクロ組織及び機械的特性
に及ぼす影響を示すためのものである。そこでこの実施
例では、Fe-9.0重量% Al-28.5重量% Mn-0.90重量% C
-0.30重量% Ti-4.0重量%Niという化学組成の試料鋼を
テストした。この試料鋼の化学組成はニッケル含量が遥
かに多いという以外は表Iに記載の本発明の試料鋼No.1
2と類似している。第16a図、第16b図、第16c図及び第16
d図は上記試料鋼を1200℃の出発温度で連続的熱間圧延
にかけ次いで920℃の最終圧延温度から室温まで空冷し
た場合の顕微鏡写真である。
第16a図は熱間圧延後の該試料鋼の光学顕微鏡写真であ
り、オーステナイトマトリックス中にロッド状析出物が
存在している様子を示している。試料鋼のロッド状析出
物だけからとった明視野TEM顕微鏡写真及び選択領域回
折図を夫々第16b図〜第16d図に示す。晶帯軸は夫々[00
1]及び[011]である。これらの選択領域回折図を分析
すると、ロッド状析出物はB2タイプ(NiAl)の規則的な
相に属する規則的なbcc組織を有することが確認され
る。引張り試験の結果、熱間圧延後の該試料鋼の極限強
さ、降伏強さ及び伸びは夫々188Ksi、181Ksi及び6.5%
であった。
ミクロ組織の分析及び第3図から知見できるように、ニ
ッケル含量が約0.5重量%未満の場合には熱間圧延鋼板
のオーステナイトマトリックス中にB2タイプの規則的な
相が形成されることはなかった。鋼板の延性はニッケル
含量の増加に伴って少し向上した。これに対し、ニッケ
ル含量を約1.0重量%以上に増加するとB2タイプの規則
的な相がオーステナイトマトリックス中に形成される。
この現象は強度の改善に役立たないばかりでなく、延性
を急激に低下させる。
実施例7 この実施例はケイ素含量がミクロ組織及び機械的特性に
及ぼす影響を示すためのものである。そこでこの実施例
では、ケイ素を種々の含量で含むFe-6.0重量% Al-25.0
重量% Mn-0.75重量% C-0.20重量% Nbという化学組成
の4つの試料鋼をテストした。これら4つの試料鋼に加
えたケイ素の量は夫々1.2重量%、1.4重量%、1.8重量
%及び2.0重量%である。出発温度1200℃で連続的熱間
圧延にかけ次いで920℃の最終圧延温度から室温まで空
冷した後、光学顕微鏡検査及び透過型電子顕微鏡検査に
よって前記4つの試料鋼のミクロ組織を調べた。第17a
図〜第17d図は夫々、熱間圧延した後の前記4つの試料
鋼の光学顕微鏡写真を示している。これらの顕微鏡写真
から明らかなように、ケイ素含量を約1.2重量%より多
くすると第2の相(図中、符号Dで示された部分)が生
成し、この第2相の総体積はケイ素含量の増加と共に増
加する。
第18a図〜第18e図は、化学組成Fe-6.0重量% Al-25.0重
量% Mn-0.75重量% C-0.20重量% Nb-1.40重量% Siを
もつ熱間圧延後の試料鋼のTEM顕微鏡写真を示してい
る。第18a図は第17図の第2相Dに対応する領域の明視
野TEM顕微鏡写真である。第18b図及び第18c図は第18a図
の領域からとった選択領域回折図を示している。これら
の回折図を分析すると、前記第2相はDO3タイプの規則
的な相に属する規則的な面心立方構造を有することが確
認される。第18d図及び第18e図は夫々、(111)及び(2
00)DO3反射で撮った明視野TEM顕微鏡写真であり、DO3
粒子の存在を示している(マトリックス:hkl,DO3:hk
l)。
Fe-6.0重量% Al-25.0重量% Mn-0.75重量% C-0.12重
量% Nb-Si合金の降伏強さ及び伸びに及ぼされるケイ素
含量の影響を第4図に示した。この図のグラフから明ら
かなように、ケイ素含量が約1.0重量%未満の場合には
降伏強さがケイ素含量の増加と共に増加し、延性は余り
低下しない。これに対し、ケイ素含量を約1.2重量%以
上にすると延性が著しく低下する。これは、DO3タイプ
の規則的な相の形成に起因すると考えられる。
実施例8 この実施例はモリブデン含量がミクロ組織及び機械的特
性に及ぼす影響を示すためのものである。そこでこの実
施例では、モリブデンを夫々1.0重量%及び4.5重量%含
むFe-6.20重量% Al-31.3重量% Mn-0.77重量% C-0.28
重量% Tiの化学組成の2つの試料鋼をテストした。こ
れら2つの試料鋼の化学組成はモリブデン含量が遥かに
多いという以外は表Iに記載の本発明の試料鋼No.18と
類似している。出発温度1200℃で連続的熱間圧延にかけ
次いで920℃の最終圧延温度から室温まで空冷した後、
前記2つの試料鋼のミクロ組織をTEMで調べた。その写
真を夫々第19a図、第19b図及び第20図に示す。即ち、第
19a図及び第19b図は熱間圧延後のFe-6.20重量%、Al-3
1.3重量% Mn-0.77重量% C-0.28重量% Ti-1.0重量%
Mo合金のTEM顕微鏡写真であり、第19a図は明視野TEM顕
微鏡写真、第19b図は(Fe,Mo)6C炭化物及びその周囲の
オーステナイトマトリックスからとった選択領域回折図
を示す。オーステナイトマトリックス及び(Fe,Mo)6C
炭化物の晶帯軸は夫々[011]及び[111]である(マト
リックス:hkl,(Fe,Mo)6C:hkl)。第20図はNo.51比較
用試料鋼を1200℃の出発温度で連続的熱間圧延にかけ次
いで920℃の最終圧延温度から室温まで空冷した時の明
視野TEM顕微鏡写真である。
第19a図ではオーステナイトマトリックス中に粗大粒子
が幾らか形成されている。第19b図は粗大粒子とその周
りのマトリックスとを写した選択領域回折図である。こ
の回折図を分析すると、これらの粗大粒子は格子パラメ
ータa=11.12Åの複数f.c.c.組織(complex f.c.c. st
ructure)をもつ(Fe,Mo)6C炭化物であることが確認さ
れる。この(Fe,Mo)6C炭化物の量は、第20図に示すよ
うに、モリブデン含量の増加に伴って増加する。これら
の粗大炭化物の大きさは約2000Å〜4500Åである。
Fe-6.24重量% Al-31.1重量% Mn-0.79重量% C-0.30重
量% Ti-4.48重量% Mo合金の熱間圧延後の機械的特性
を表II(No.51)に示した。表IIのNo.18及びNo.51試料
鋼の比較から明らかなように、前記粗大(Fe,Mo)6C炭
化物の析出は強度の改善に無益であるだけでなく、熱間
圧延鋼板の延性を急激に低下させる。これらの実験結果
は、モリブデン含量を約0.5重量%未満に限定する必要
性を示している。
実施例9 この実施例はタングステン含量がミクロン組織及び機械
的特性に及ぼす影響を示すためのものである。そこでこ
の実施例では、タングステンを夫々約1.0重量%及び3.0
重量%含む化学組成Fe-6.22重量% Al-29.6重量% Mn-
0.81重量% C-042重量% Tiの2つの試料鋼をテストし
た。これら2つの試料鋼の化学組成はタングステン含量
が遥かに多いという点を除いて表Iに記載の本発明のN
o.42試料鋼と類似している。第21a図、第21b図及び第22
図は夫々、熱間圧延した後の前記2つの試料鋼のTEM顕
微鏡写真を示している。即ち、第21a図及び第21b図は熱
間圧延後のFe-6.22重量% Al-29.6重量% Mn-0.81重量
% C-0.42重量% Ti-1.0重量% W合金のTEM顕微鏡写真
であり、第21a図は明視野TEM顕微鏡写真、第21b図は(F
e,W)6C炭化物及びその周囲のオーステナイトマトリッ
クスからとった選択領域回折図を示す。オーステナイト
マトリックス及び(Fe,W)6C炭化物の晶帯軸は夫々[
11]及び[011]である(マトリックス:hkl,(Fe,W)6:
khl)。第22図はNo.52比較用試料鋼を1200℃の出発温度
で連続的熱間圧延にかけ次いで920℃の最終圧延温度か
ら室温まで空冷した時の明視野TEM顕微鏡写真である。
第21a図ではオーステナイトマトリックス中に粗大な析
出物が幾らか形成されている。これらの粗大析出物の大
きさは約1250Å〜3000Åである。析出物とその周囲のオ
ーステナイトマトリックスとを含む混合領域からとった
選択領域回折図を第21b図に示す。この回折図を分析す
ると、前記粗大析出物は格子パラメータa=11.087Åの
複合f.c.c組織をもつ(Fe,W)6C炭化物であることが確
認される。この(Fe,W)6Cの量は、第22図に示すよう
に、タングステン含量を約3.0重量%まで増加させると
急激に増加する。
TEM検査によれば、タングステン含量が約0.5重量%未満
の場合は熱間圧延鋼板のオーステナイトマトリックス中
に(Fe,W)6C炭化物が析出することはない。これに対
し、タングステン含量を約1.0重量%以上にすると、(F
e,W)6C炭化物がオーステナイトマトリックス中に生成
し始める。表IIのNo.42及びNo.52試料鋼の比較から明ら
かなように、前記粗大(Fe,W)6C炭化物の生成は強度の
改善には役立たず、熱間圧延鋼板の延性を急激に低下さ
せる。
実施例10 この実施例はクロム含量がミクロ組織及び機械的特性に
及ぼす影響を示すためのものである。そこでこの実施例
では表Iに記載のNo.52試料鋼の化学組成をもつ試料鋼
をテストした。No.53試料鋼の化学組成はクロム含量が
遥かに多いという点を除いて本発明のNo.37試料鋼と類
似している。第23a図、第23b図、第23c図及び第23d図は
No.53比較用試料鋼を1200℃の出発温度で連続的熱間圧
延にかけ次いで920℃の最終圧延温度から室温まで空冷
した時のTEM顕微鏡写真であり、第23a図は明視野TEM顕
微鏡写真、第23b図〜第23d図はCr7C3炭化物からとった
選択領域回折図を示す。晶帯軸は夫々[110]、[1
16]及び[11]である。第23a図は熱間圧延し
た後のNo.53試料鋼の明視野TEM顕微鏡写真を示してい
る。粗大粒子だけからとった選択領域回折図を第23b図
〜第23d図に示した。これらの選択領域回折図を分析す
ると、前記析出物は格子パラメータa=13.98Å及びc
=4.52Åの複合h.c.p.組織をもつCr7C3炭化物であるこ
とが確認される。表IIから明らかなように、No.53試料
鋼の延性は本発明のNo.37試料鋼より遥かに劣る。これ
は、粗大Cr7C3炭化物の生成によるものである。
実施例11 本発明に係わる合金鋼板試料と、本発明以外の合金試料
とのアイゾット衝撃試験を実施した。各合金の組成とア
イゾット衝撃値を次の表A1〜3に示す。なお、表中、結
果は、試験回数分だけ示した。各試料のアイゾット衝撃
耐性の相対的大小は、示された数値を比較することによ
って明らかである。
表A1〜3は次の通り(表中、試料A〜Lは本発明に係わ
り、試料イは特公昭35−18553号公報に開示のもの、試
料ロ〜カは米国特許第3193384号に開示のものであ
る)。
【図面の簡単な説明】
第1a図及び第1b図はFe-29.8重量% Mn-0.12重量% Ti-
0.08重量% Nb-Al-C合金の降伏強さ及び伸びに及ぼされ
るアルミニウム含量及び炭素含量の影響を示すグラフで
ある。第2図はFe-7.0重量% Al-26.0重量% Mn-0.60重
量% C-X合金[Xはチタン、ニオブ又はバナジウムを表
す]の降伏強さに及ぼされるチタン、ニオブ又はバナジ
ウム含量の影響を示すグラフである。第3図はFe-8.0重
量% Al-28.5重量% Mn-0.90重量% C-0.30重量% Ti-N
i合金の降伏強さ及び伸びに及ぼされるニッケル含量の
影響を示すグラフである。第4図はFe-6.0重量% Al-2
5.0重量% Mn-0.75重量% C-0.12重量% Nb-Si合金の降
伏強さ及び伸びに及ぼされるケイ素含量の影響を示すグ
ラフである。第5a図、第5b図、第5c図、第5d図、第5e
図、第5f図及び第5g図は本発明のNo.6試料鋼を連続的熱
間圧延にかけ次いで空冷した時のTEM顕微鏡写真であ
り、第5a図は該鋼の組織を示す明視野顕微鏡写真、第5b
図〜第5f図は該試料鋼の粒子構造を示す写真、第5g図は
該試料鋼の組織を示す暗視野顕微鏡写真である。第6図
は比較用試料鋼No.44を連続的熱間圧延にかけ次いで空
冷した時の組織を示す明視野TEM顕微鏡写真である。第7
a図、第7b図及び第7c図は試料鋼を連続的熱間圧延にか
け次いで水焼入れによって急冷した場合のTEM顕微鏡写
真であり、第7a図及び第7b図は夫々本発明のNo.6試料鋼
の組織を示す明視野顕微鏡写真及び粒子構造を示す写真
である。第7c図はNo.44比較用試料鋼の粒子構造を示す
写真である。第8図は本発明のNo.2試料鋼を連続的熱間
圧延にかけ次いで空冷した時の組織を示す明視野TEM顕
微鏡写真である。第9図はNo.48比較用試料鋼を連続的
熱間圧延にかけ次いで空冷した時の組織を示す明視野TE
M顕微鏡写真である。第10図は本発明のNo.4試料鋼を連
続的熱間圧延にかけ次いで空冷した時の組織を示す明視
野TEM顕微鏡写真である。第11a図及び第11b図はNo.47比
較用試料鋼を連続的熱間圧延にかけ次いで空冷した時の
組織を示す明視野TEM顕微鏡写真である。第12図は本発
明のNo.5試料鋼を連続的熱間圧延にかけ次いで空冷した
時の組織を示す明視野TEM顕微鏡写真である。第13図はN
o.45比較用試料鋼を連続的熱間圧延にかけ次いで920℃
の最終圧延温度から室温まで空冷した時の組織を示す明
視野TEM顕微鏡写真である。第14図はNo.46比較用試料鋼
を連続的熱間圧延にかけ次いで920℃の最終圧延温度か
ら室温まで空冷した時の組織を示す明視野TEM顕微鏡写
真である。第15a図、第15b図及び第15c図は本発明のNo.
20試料鋼を1200℃の出発温度で連続的熱間圧延にかけ次
いで830℃の最終圧延温度から室温まで空冷した時の組
織を示すTEM顕微鏡写真であり、第15a図及び第15b図は
同じ領域を異なる倍率で示す明視野TEM顕微鏡写真、第1
5c図は第15b図と同じ領域の暗視野TEM顕微鏡写真であ
る。第16a図、第16b図、第16c図及び第16d図はFe-8.0重
量% Al-28.5重量% Mn-0.90重量% C-0.30重量% Ti-
4.0重量% Ni合金を連続的熱間圧延にかけ次いで空冷し
た場合の組織を示す顕微鏡写真であり、第16a図は光学
顕微鏡写真、第16b図は明視野TEM顕微鏡写真、第16c図
及び第16d図はロッド状析出物の構造を示す写真であ
る。第17a図、第17b図、第17c図及び第17d図はケイ素を
夫々1.2重量%、1.4重量%、1.8重量%及び2.0重量%含
有するFe-6.0重量% Al-25.0重量% Mn-0.75重量% C-
0.12重量% Nb-Si合金の組織を示す光学顕微鏡写真であ
る。第18a図、第18b図、第18c図、第18d図及び第18e図
は熱間圧延後のFe-6.0重量% Al-25.0重量% Mn-0.75重
量% C-0.12重量% Nb-1.4重量% Si合金の組織、構造
を示すTEM顕微鏡写真であり、第18a図は明視野TEM顕微
鏡写真、第18b図及び第18c図は粒子構造を示す写真、第
18d図及び第18e図は夫々(111)及び(200)DO3反射を
用いた暗視野TEM顕微鏡写真である。第19a図及び第19b
図は熱間圧延後のFe-6.20重量% Al-31.3重量% Mn-0.7
7重量% C-0.28重量% Ti-1.0重量% Mo合金の組織を示
すTEM顕微鏡写真であり、第19a図は明視野TEM顕微鏡写
真、第19b図は粒子構造を示す写真である。第20図はNo.
51比較用試料鋼を連続的熱間圧延にかけ次いで空冷した
時の組織を示す明視野TEM顕微鏡写真である。第21a図及
び第21b図は熱間圧延後のFe-6.22重量% Al-29.6重量%
Mn-0.81重量% C-0.42重量% Ti-1.0重量% W合金の組
織、構造を示すTEM顕微鏡写真であり、第21a図は明視野
TEM顕微鏡写真、第21b図は粒子構造を示す写真である。
第22図はNo.52比較用試料鋼を連続的熱間圧延にかけ次
いで空冷した時の組織を示す明視野TEM顕微鏡写真であ
る。第23a図、第23b図、第23c図及び第23d図はNo.53比
較用試料鋼を連続的熱間圧延にかけ次いで空冷した時の
組織、構造を示すTEM顕微鏡写真であり、第23a図は明視
野TEM顕微鏡写真、第23b図〜第23d図は粒子構造を示す
写真である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オーステナイトマトリックス中に析出した
    炭化物(Fe、Mn、M)3AlCx[式中、Mはチタン及びバ
    ナジウムからなる群から選ばれた元素]を含む機械的強
    度、衝撃特性及び延性の高い熱間合金鋼板であって、4.
    5〜9.5重量%のアルミニウムと;22.0〜36.0重量%のマ
    ンガンと;0.40〜1.25重量%の炭素と;0.06〜0.50重量%
    のチタン及び0.10〜0.40重量%のバナジウムのうちの少
    なくとも1種類とから本質的になる組成を含み、残りが
    本質的に鉄である熱間合金鋼板。
  2. 【請求項2】オーステナイトマトリックス中に析出した
    炭化物(Fe、Mn、M)3AlCx[式中、Mはチタン及びバ
    ナジウムからなる群から選ばれた元素]を含む機械的強
    度、衝撃特性及び延性の高い熱間合金鋼板であって、4.
    5〜9.5重量%のアルミニウムと;22.0〜36.0重量%のマ
    ンガンと;0.40〜1.25重量%の炭素と;0.06〜0.50重量%
    のチタンとから本質的になる組成を含み、残りが本質的
    に鉄である熱間合金鋼板。
  3. 【請求項3】オーステナイトマトリックス中に析出した
    炭化物(Fe、Mn、M)3AlCx[式中、Mはチタン及びバ
    ナジウムからなる群から選ばれた元素]を含む機械的強
    度、衝撃特性及び延性の高い熱間合金鋼板であって、4.
    5〜9.5重量%のアルミニウムと;22.0〜36.0重量%のマ
    ンガンと;0.40〜1.25重量%の炭素と;0.10〜0.40重量%
    のバナジウムとから本質的になる組成を含み、残りが本
    質的に鉄である熱間合金鋼板。
  4. 【請求項4】請求項1の熱間合金鋼板を製造する方法で
    あって、 (a)鋼インゴットを1050〜1250℃の範囲の温度に加熱
    し、 (b)加熱した合金鋼インゴットを熱間圧延にかけ、次
    いで800〜1000℃の最終圧延温度から室温まで空冷する
    ステップからなる熱間合金鋼板の製造方法。
  5. 【請求項5】最終圧延温度を920〜1000℃に調節する請
    求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】最終圧延温度を800〜920℃に調節する請求
    項4に記載の方法。
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