JPH0684260B2 - 特殊セメント - Google Patents

特殊セメント

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JPH0684260B2
JPH0684260B2 JP31859088A JP31859088A JPH0684260B2 JP H0684260 B2 JPH0684260 B2 JP H0684260B2 JP 31859088 A JP31859088 A JP 31859088A JP 31859088 A JP31859088 A JP 31859088A JP H0684260 B2 JPH0684260 B2 JP H0684260B2
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B28/00Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
    • C04B28/02Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing hydraulic cements other than calcium sulfates

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  • Materials Engineering (AREA)
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  • Organic Chemistry (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は熱的安定性の優れた特殊セメントに関するもの
である。
[従来の技術] 従来より、鉄鋼スラグが潜在水硬性のあるところからセ
メントへの有効利用が図られていることは周知であり、
代表的なものには高炉スラグを用いたセメントがある。
他方、製鋼スラグの利用も知られており、特定組成のス
ラグのセメントが提案されている(特公昭57−34227号
公報)。
また、特開昭57−129849号公報には、γ−2CaO・SiO2
び3CaO・2SiO2・CaF2の1種または2種と12CaO・7Al2O3
とCaF2の固溶体との特定な割合の製鋼電気炉還元期スラ
グと石膏との配合物よりなるセメントが開示されてい
る、 また、製鋼スラグに石膏及び消石灰を配合したセメント
の提案もある(特公昭51−44536号公報)。
更に、特開昭63−166739号公報には少量のアルカリ及び
硼素成分を有する製鋼スラグ粉末をセメントとすること
が開示されている。
[発明が解決しようとする課題] 鉄鋼スラグを主剤とするセメントは、高炉スラグのよう
な大量且つ安定したスラグ組成であれば、再現性の点か
らみて実際上問題となることはないが、電気炉製鋼スラ
グにあっては、スラグ組成が常に微妙に変化すると共に
冷却速度や雰囲気も異なってくるので、セメントへの利
用に際し、その再現性を求めることは非常に問題があ
る。
前述の特開昭63−166739号公報は、本発明者らの開発に
係る製鋼スラグセメントで、通常のセメントと異なり、
熱安定性のある特異なセメントとして本発明者らが開発
したものであるが、工業的に利用するにはバラツキが大
きく、信頼性に欠ける。
これは、スラグの性質上、スラグ組成が不可避的に変化
すると同時に耐熱性のあるセメントとして必要な組成の
解析がなされていないところに問題がある。
本発明者らは、上記の問題点に鑑み、スラグ組成の解明
と同時にスラグとは別に完全合成により熱安定性のある
セメントを開発すべく、多角的に数多くの実験をもとに
組成の解明を行なった結果、工業的に有利に利用できる
特殊セメントの開発に成功した。
[課題を解決するための手段] 即ち、本発明の目的として提供しようとする特殊セメン
トは下記特性: 化学組成はCaO=40.0〜65.0重量%、SiO2=10.0〜32.
0重量%、Al2O3=7.0〜24.0重量%、F=1.5〜12.0重量
%及びその他の成分が15重量%以下の範囲内にあるこ
と; の化学組成は次の組成式(重量比)(A)、(B)
及び(C)を満足すること; 粉末X線回折法により求めらる鉱物組成として11CaO
・7Al2O3・CaF2及び/またはβ−2CaO・SiO2の水硬性鉱
物成分5〜90重量%と3CaO・2SiO2・CaF2、2CaO・Al2O3
・SiO2及びCaF2から選ばれた少なくとも1種または2種
以上の安定鉱物10〜95重量%を有すること;且つ 粉末度がブレーン比表面積測定法で2000〜5000cm2/g
の範囲にあること、を有する溶融冷却後の粉砕物である
ことを特徴とする。
以下、本発明の特殊セメントを更に説明する。
本発明に係る特殊セメントは上記4つの物理化学特性を
有する溶融冷却後の粉砕物であるが、この特性を有する
ものであれば、例えば製鋼還元期スラグであっても、所
望の原料を配合して溶融冷却して製造される合成品であ
ってもよい。品質管理上は後者の方が有利であるが、所
定の品質が得られれば前者の方が経済的に有利である。
本発明に係る特殊セメントは前記の通りの化学組成をも
つものであるが、特に好ましくはCaO=42〜60重量%、S
iO2=10〜30重量%、Al2O3=10〜22重量%、F=4〜12
重量%及びその他の成分が15重量%以下である。
なお、その他の成分としては原料系及び溶融炉耐火物の
浸蝕からの混入あるいは耐火物の浸蝕を保護するために
意図的に混入することがある不可避的成分と任意に添加
することができる成分があり、不可避的成分としては例
えばMgO成分やFe2O3成分が挙げられる。
また、その他の成分の中に硼素、リン、バナジウム、ナ
トリウム、カリウム、バリウムまたはストロンチウム等
の1種または2種以上の含有成分を酸化物として多くと
も5重量%まで含むことができる。
これらは水硬性鉱物として2CaO・SiO2が存在する場合に
は、γ型から準安定なβ型に改質させるために主として
必要なものであって、11CaO・7Al2O3・CaF2のみを水硬
性鉱物とするときは必ずしも必要な成分ではない。尤
も、多くの場合、これらの成分の適量の含有は好ましい
ことであり、特に硼素成分は好ましく、B2O3として多く
とも5重量%まで、通常0.2〜3重量%の範囲で含むこ
とが好ましい。
また、係る化学組成は前記組成式(A)、(B)及び
(C)を満足することを必要条件としている。組成式
(A)及び(B)はいわゆる塩基度式であり、組成式
(C)は特殊セメントとして許容できる範囲を規定した
ものであって、いずれも前記化学組成と共に数多くの実
験により設定された必要条件である。
係る範囲外においては、水硬性及び/または熱安定性が
不充分で、実用性ある水硬強度と1000℃前後までの耐熱
性とを同時に具備する特殊セメントを再現性よく得るこ
とはできない。
更に、本発明に係る特殊セメントは前記で示した水硬
性結晶相たる水硬性鉱物と非水硬性結晶相たる安定鉱物
とを有する結晶粒子粉末であることが十分条件となって
いる。
従って、前記及びの組成を有する結晶質は後述の原
料溶融物を冷却することによりなされ、その冷却条件に
よっては非晶質を含む混晶物であってもよいが、好まし
くは結晶質のみの方がよい。
係る結晶粒子粉末において、水硬性鉱物成分の含有割合
としては、許容できる化学組成の範囲内で異なるけれど
も5〜90重量%、好ましくは10〜75重量%の範囲内にあ
る。
この理由は、水硬性鉱物成分が約5重量%未満では実用
性のある水硬強度が得られず、他方、約90重量%を超え
る場合にはセメント硬化成形物を加熱した際に割れ(ク
ラック)や歪み(そり)が生ずると共に収縮率が大きく
なって強度劣化するなどの現象があって熱安定性がなく
なるからである。
また、上記結晶性粒子粉末において、11CaO・7Al2O3・C
aF2及びβ−2CaO・SiO2の2つの水硬性鉱物の含有割合
は特に限定されるものではない。
なお、水硬性鉱物が少ない結晶粒子粉末にあっては、特
に、11CaO・7Al2O3.CaF2が少ない場合には、石膏をSO3
換算で全重量当たり5重量%を限度として必要に応じ添
加配合することが望ましい。尤も、石膏の配合量を多く
することは成形体の加熱時にエトリンガイトの脱水、容
積変化や組織の弱体を招来して熱安定性を損なうから上
記のようにその配合量は5重量%が限度である。
石膏としては、無水、半水及び二水の石膏あるいはこれ
らの中間物や混合物であってもよく、また、その生成履
歴は特に問わないが、好ましくは無水または半水の石膏
が適当である。
次に、本発明において、安定鉱物というのは水硬反応に
実質的に無関係の結晶相成分のことであって、3CaO・2S
iO2・CaF2、2CaO・Al2O3・SiO2及びCaF2から選ばれた少
なくとも1種または2種以上の結晶相をいい、CaF2は存
在することが好ましい。
更に、MgO成分が不可避的に含まれている場合にあって
は、上記に加えて、更に3CaO・MgO・2SiO2、5CaO・MgO
・3SiO2、2CaO・MgO・SiO2及びMgO・Al2O3等の二成分系
または三成分系のマグネシウム系結晶相の一種または二
種以上が含まれる。
これらの安定鉱物成分は本発明に係る特殊セメントにお
いて熱的安定性を付与するものであり、前述のように10
〜95重量%の範囲で含有される。
このように、係るセメントは溶融冷却後の粉末であっ
て、3CaO・SiO2の結晶相が認められない点で、従来のポ
ルトランドセメントとは全く異なるセメントであり、特
徴の1つとなっている。
なお、本発明において、上記の鉱物組成及びその割合は
いずれも粉末X線回折測定法に基づいて同定されるもの
であり、且つ各組成の割合(R%)は次式 [式中、Hsは同定される各鉱物の第1ピークの高さ(m
m)、Hは目的鉱物の第1ピークの高さ(mm)を表す]
で表し、これを重量%で表示したものである。
従って、例えば水硬性鉱物が5〜90重量%というのは [式中、Hssは各安定鉱物の第1ピークの高さ(mm)、H
1は11CaO・7Al2O3・CaF2の第1ピークの高さ(mm)、H2
はβ−2CaO・SiO2の第1ピークの高さ(mm)を表す]で
求めた値を意味する。
更に、本発明に係るセメントはブレーン比表面積が2000
〜5000cm2/gの粉末度でなければならない。この理由は
約2000cm2/g未満にあっては、水硬反応が不充分で初期
強度が得られないために実用性を欠くためであり、一
方、上限は粉砕の便宜から実際的に設定されたものであ
る。
本発明に係る特殊セメントは、例えば製鋼スラグを改質
して調製することも可能であるが、品質安定なものとし
て大量に生産する場合には、所望の原料を配合して合成
するのがよい。
即ち、CaO原料、SiO2原料、Al2O3原料及びF原料を溶融
物組成が前記の範囲になるように所望の原料を配合し、
加熱炉で溶融する。加熱炉としては、電熱、アークまた
は抵抗方式の電気炉もしくは燃焼方式の如き平炉等が挙
げられる。
なお、硼素等の含有成分は予め混合してもよいし、溶融
物に直接添加配合してもよい。
溶融は約1300℃以上で行なわれ、完全溶融後、炉からタ
ップして徐冷して結晶化させ、次いで粗砕及び微粉砕す
る。この微粉砕に際し、必要に応じ石膏を所定量添加配
合することにより製品化することができる。
なお、製品中の結晶相の成分や割合は主として原料調合
物の組成に依存するけれども、冷却条件によっても左右
されるから、使用目的に応じて適宜調製して所望の鉱物
組成のセメントを得ることができる。
本発明に係る特殊セメントの使用にあたっては、それ自
体の使用は勿論であるが、多くの場合活性シリカと併用
することによって、その特徴的な結合機能をより発揮す
ることができる。
ここに活性シリカとは、セメント中のCaOなどの塩基成
分の中和反応を水の存在下及び加熱状態の下で生ぜしめ
る微細シリカをいい、例えばフェロシリコンダスト、ヒ
ュームドシリカ、シリカゾル及び活性白土等が挙げられ
るが、特に、フェロシリコンダストやヒュームドシリカ
の如き超微粉シリカが好適である。
また、このセメントを結合剤として所望する形状または
大きさの無機質成形体を製造するにあたり、使用する骨
材は特に限定されるものではないが、耐火、耐熱性を有
するものを希望する場合には、特に熱履歴を受けたも
の、例えばシャモット、耐火レンガ屑、各種陶磁器屑、
各種金属精錬の際の徐冷スラグまたは火成岩等が好まし
い。
[作 用] 本発明に係る特殊セメントは、前記のような特定な化学
組成をもつ溶融冷却後の粉砕物であって、11CaO・7Al2O
3・CaF2及び/またはβ−2CaO・SiO2の水硬性鉱物成分
と3CaO・2SiO2・CaF2・2CaO・Al2O3・SiO2及びCaF2から
選ばれた少なくとも1種または2種以上の安定鉱物を結
晶相として有する。しかして、11CaO・7Al2O3・CaF2
常温において水硬反応により、アルミン酸カルシウム系
水和物を生成し、初期強度を付与する。また、β−2CaO
・SiO2の大部分は未水和結晶相として存在しているが、
徐々に水和反応が進行し、長期強度を増進する。更に、
このセメントを結合材として耐火、耐熱性無機質成形体
を得る目的で活性シリカを添加する場合には、その量に
も関係するが、11CaO・7Al2O3・CaF2は前記と同様な水
和反応により水硬する。活性シリカの存在下でアルミン
酸カルシウム系水和物は加熱により2CaO・Al2O3・SiO2
の如きCaO−Al2O3−SiO2系鉱物に、β−2CaO・SiO2は3C
aO・2SiO2・CaF2の如きCaO−SiO2−CaF2系鉱物へ変化
し、熱的安定性が付与される。
このように、本発明に係るセメントは水硬性と耐熱性と
を同時に具備する特異なセメントとして各種の骨材の結
合作用を発揮するものである。
[実施例] 実施例1〜7 (1)特殊セメントの調製 生石灰、珪石、高炉滓、ホタル石、アルミナサンド及び
工業薬品を原料として調合した各種の混合物をそれぞれ
100KVA抵抗式電気炉を用いて溶融した後、硼珪酸アルカ
リガラス粉(B2O3=31.8重量%)を溶融物に対して1.5
重量%添加した。
次いで、この溶湯を耐火断熱レンガで内張りし且つ保温
蓋を有するカーボン製のスラグポットに出湯して一昼夜
徐冷した。
次いで、これらの徐冷塊をジョウクラッシャーで粗砕し
た後、更にボールミルで微粉砕を行なって特殊セメント
を得た。この特殊セメントについての物性を測定したと
ころ第1表及び第2表の結果が得られた。
(2)評価 a.成形体(供試体)の調製 各実施例で得られた特殊セメントを結合剤として、これ
に第3表に示すような配合割合にて骨材シャモット粉
(組成並びに粒度を以下の第4表に記載する)、シリカ
フラワー[SiO2=90重量%:日本重化学工業(株)社
製]、減水剤及び水からなる調合物をフロー値が約200m
mとなるようにASTM規格のボール容量5のモルタル混
練機で混練した。
次いで、160mm×450mm×10mmの型枠へ流し込み、振動成
形し、20℃、80%RHの恒温、恒湿室内に18時間静置して
から脱型した後、20℃、50%RHの恒温、恒湿室内に120
時間、気乾養生を行なった。次に、気乾養生後の各成形
体をカッターで切断し、160mm×40mm×10mm(厚さ)の
供試体を1サンプルにつき9個作成し、3個を1組とし
た供試体を3組宛作成した。
b.供試体の養生条件 1試料3組の供試体のうち2組は150℃、5時間乾燥
し、予め850℃に昇温している電気炉に入れ、10分間加
熱する。1組の試料は取り出した後、自然放冷して物性
測定用供試体とする。
他の1組の試料は取り出した後、直ちに20℃の水中へ投
入し、1時間浸漬後取り出して7日間気乾養生して測定
用供試体とする。
残りの1組は加熱処理することなく、そのまま測定用供
試体とする。
c.供試体の評価方法 (1)「曲げ強度」はスパン100mm、中央載荷、定変位
荷重=0.5mm/分にて測定する。数値は1試料1組3個の
供試体の平均値である。
(2)「収縮率」は同一供試体(160mm×40mm×10mm厚
さ)の長手方向寸法を気乾養生後と、850℃急熱放冷後
について、ノギスを用いて測定し、寸法変化を気乾養生
後の寸法を100として百分率で表す。数値は前記(1)
項と同様に1組3個の平均値である、 (3)「反り」は加熱供試体について、型枠に接触した
平面を測定面とし、JIS A−5209「陶磁器質タイル」に
準じ、加熱による「でこ反り」「へこ反り」を測定し
た。
なお、「でこ反り」については測定値に(+)の符号
を、「へこ反り」については(−)の符号を付した。数
値は前記(1)及び(2)項と同様に1組3個の平均値
である。
(4)「割れ」は倍率16倍のルーペにより目視判定す
る。
(5)虐待試験はオートクレーブにて180℃、3時間加
圧養生した後、供試体の変化を目視観察する。
d.評価の結果 前記で得られた各供試体の物性を測定したところ第5表
及び第6表の結果が得られた。
以上の結果から判るように、気乾養生供試体は試験No.1
0を除き、曲げ強度がいずれも70Kgf/cm2以上を有してい
る。
活性シリカを添加しない試験No.1、2及び3については
加熱による強度の低下が認められるものの、水中に投入
後7日間気乾養生することにより強度はほぼ加熱前の強
度まで回復することが判る。
特に、活性シリカと併用することにおいて、850℃加熱
後の供試体については全て曲げ強度は気乾養生品を上回
っており、後水和気乾養生することにより更に強度が増
大する。
しかも、常温から850℃という厳しい熱変化に対しても
割れは実質的に認められず、且つ収縮率も0.2%以内で
反りも極めて小さい。
実施例8〜10と比較例1〜4 (1)特殊セメントの調製 実施例1〜7の各特殊セメントを100KVA抵抗式電気炉で
製造する際、硼珪酸アルカリガラスを添加しないで実施
例1と同様の方法で製造し、出湯後、徐冷した。
比較例1、2及び4の溶融物は徐冷すると完全に崩壊、
粉化し、比較例3のものは一部が崩壊したが、実施例
8、9及び10の溶融冷却物は崩壊粉化せず、塊状のまま
固化した。
これらの各溶融冷却物を実施例1と同様に微粉砕して特
殊セメントを調製した。
この特殊セメントについて、物性を測定したところ、第
7表及び第8表の結果が得られた。
(2)評価と結論 第9表に示す配合割合の調合物を実施例1と同様な操作
条件にて3個1組の供試体を作成した。
この供試体を実施例1と同様な操作条件で養生した後、
物性の評価をしたところ、第10表及び第11表の結果が得
られた。
実施例11〜14 実施例7で調製した特殊セメントにシリカフラワー及び
半水石膏を所定量配合したものを結合剤とする。
この結合剤に第12表に示す配合割合で配合した調合物を
用いて供試体を作成し、その評価を行なったとこ第13表
の結果が得られた。なお、供試体の作成及び評価法の各
操作条件は実施例1と全く同じである。
[発明の効果] 本発明に係る特殊セメントは従来のポルトランドセメン
トとは異なり、著しい熱安定性と耐熱衝撃性を兼ね備え
た無機質結合剤であり、特に活性シリカと併用した場合
にそれらの性質がよく発揮される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福澤 隆 福島県郡山市松木町2丁目25番 日本化学 工業株式会社郡山工場内 (72)発明者 竹内 宏介 福島県郡山市松木町2丁目25番 日本化学 工業株式会社郡山工場内 (72)発明者 田畑 達志 福島県郡山市松木町2丁目25番 日本化学 工業株式会社郡山工場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の特性 化学組成はCaO=40.0〜65.0重量%、SiO2=10.0〜32.
    0重量%、Al2O3=7.0〜24.0重量%、F=1.5〜12.0重量
    %及びその他の成分が15重量%以下の範囲内にある; の化学組成は次の組成式(重量比)(A)、(B)
    及び(C)を満足する; 粉末X線回折法により求められる鉱物組成として11Ca
    O・7Al2O3・CaF2及び/またはβ−2CaO・SiO2の水硬性
    鉱物成分5〜90重量%と3CaO・2SiO2・CaF2、2CaO・Al2
    O3・SiO2及びCaF2から選択された少なくとも1種または
    2種以上の安定鉱物10〜95重量%を有する;且つ 粉末度がブレーン比表面積測定法で2000〜5000cm2/g
    の範囲にある; により特徴付けられる溶融冷却後の粉砕物よりなる特殊
    セメント。
  2. 【請求項2】溶融冷却後の粉砕物のその他の成分が硼素
    成分をB2O3として5重量%まで含有する請求項1記載の
    特殊セメント。
  3. 【請求項3】溶融冷却後の粉砕物に対し、石膏をSO3
    算にて多くとも5重量%含有する請求項1または2記載
    の特殊セメント。
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