JPH0684072B2 - インクジエツトプリントヘツド - Google Patents

インクジエツトプリントヘツド

Info

Publication number
JPH0684072B2
JPH0684072B2 JP13178987A JP13178987A JPH0684072B2 JP H0684072 B2 JPH0684072 B2 JP H0684072B2 JP 13178987 A JP13178987 A JP 13178987A JP 13178987 A JP13178987 A JP 13178987A JP H0684072 B2 JPH0684072 B2 JP H0684072B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
nozzle
print head
jet
wave
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP13178987A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63296957A (ja
Inventor
直己 森田
幸久 小泉
公宏 若林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP13178987A priority Critical patent/JPH0684072B2/ja
Publication of JPS63296957A publication Critical patent/JPS63296957A/ja
Publication of JPH0684072B2 publication Critical patent/JPH0684072B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/145Arrangement thereof
    • B41J2/155Arrangement thereof for line printing

Landscapes

  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はインク滴を安定して生成できる高信頼性で、か
つ低コストのマルチノズルインクジェットプリントヘッ
ドに関するものである。
従来の技術及びその問題点 多数の細いノズルからインクを吐出噴射させ、インク滴
を制御し直接印字を行なうインクジェット記録用のプリ
ンタは、従来種々の方式のものが提案され、実用化され
ている。
これらのうち多数のノズルから連続的にインクを飛ば
し、荷電量を制御することによって記録を行なう不要イ
ンクを回収して再使用するいわゆる荷電量制御型プリン
タは、必要なときにのみ圧力パルスを印加してインク滴
を噴射するオン・デマンド型と並んで最も多用されてい
る。
荷電量制御方式のプリンタの概略を第21図に示す。
ノズル5には高圧(2〜3kg/cm2)インクがポンプ30か
ら供給されており、インクが噴出する状態にあり、この
ノズルを超音波振動子31で振動(数10KHz)させるとイ
ンク流は途中で分離しインク滴8となる。この分離の瞬
間に帯電電極27に種々の値の電圧(記録信号)を加える
と分離したインク粒子にはその電圧に応じた電荷が付与
され、偏向電極28(一定電圧)により粒子の荷電量に応
じた偏向が与えられ粒子の飛行方向を上下又は左右に振
ることにより用紙29上に記録が行なわれる。インクは連
続的に飛んでくるので、不要インクは回収して再使用す
る。
このような従来の荷電量制御型のインクジェットプリン
トヘッドでは、振動子をノズルの背後に設ける関係から
超音波振動子で全インクジェット幅に亘って均一な励振
超音波を与えることが困難であり、インク滴の分離長が
一定せず、各粒子に適正な荷電を与える障害となるサテ
ライト粒子を生成しない電圧領域のばらつきが各ジェッ
ト間で大きくなり、従ってインク滴の荷電量制御が困難
であった。
また、従来のプリントヘッドは振動板とノズル部分とが
構造上分かれているため、全ジェットノズル幅でインク
のもれを防ぐシーリングに注意を要するなど装置の組立
が複雑であるという欠点があった。
従って、本発明の目的は多数のノズルに与えられるイン
ク滴生成のための超音波圧を一定にしてインク滴の分離
長を均一にし、印字に適したインク滴を生成せしめるこ
とのできるインクジェットプリントヘッドを提供するこ
とにある。
本発明の他の目的は、より簡単な構造で、信頼性が高
く、かつ、組立製造コストの低いインクジェットプリン
トヘッドを提供することにある。
本発明の他の目的はインク滴分離長を長く保ち、サテラ
イト粒子の生成しにくいインクジェットプリントを提供
することにある。
本発明の他の目的はプリントスピードの高いインクジェ
ットプリントヘッドを提供することにある。
問題点を解決するための手段 本発明の前記の目的は、長手方向の表面にノズルを設
け、内部が各ノズルに共通したインク室からなる筒体の
一端にインク滴生成のための超音波を印加する圧電素
子、他端に超音波吸収部材を配設したインクジェットプ
リントヘッドにより達成することができる。
以下、添付図面に基いて本発明を詳しく説明する。
実施の態様1 第1図は本発明のインクジェットプリントヘッドの1例
の概略構成を示す斜視図であり、第2図は第1図のプリ
ントヘッドの断面図である。
角状の材料を円筒状にドリルし、その長手方向に多数の
小孔3を設けた筒体1のインク供給口2から加圧インク
を送り、筒体1表面の前記小孔3に多数のノズルの各位
置を合わせて接着したノズル板(ニッケルエレクトロフ
ォーム)5の各ノズル4からインクを噴射する構成のヘ
ッドである。
筒体の一端にはインクドロップの生成のための駆動装置
(ドライバー)10が設けられている。この駆動装置は第
3図に拡大図を示すようにPZTセラミック13に電極から
高周波電圧を印加して超音波を発生せしめ、この振動を
ピストン12により内部の加圧インクへ矢印方向に伝達せ
しめるものである。このとき筒体の超音波進行方向に直
交する多数の小孔3(従ってノズル5)からジェットに
超音波が伝わり、各ジェット部でインク滴が生成する。
一方、筒体の他端部には超音波吸収部材(ターミネー
タ)9を設け、進行波が反射波や定在波とならないよう
に超音波を吸収する。
筒体の素材は音圧が吸収されないように、できるだけ音
響的に固いもの(ステンレス,ニッケル合金など)が好
ましく、ターミネータは超音波をできるだけ反射しない
ように音響的に柔らかいものが好ましい。ターミネータ
の形状は第2図に示すように音波の入射角ができるだけ
小さくなるようなものが好ましい。
筒体に関する他の例を第4図(a)及び(b)に示す。
第4図(a)はノズル板の接着不要なマイクロパンチ加
工による一体成形のものであり、第4図(b)は管加工
した筒体1にニッケルエレクトロフォーム製ノズル板を
接着した構成であり、ザンドリル加工は不要である。こ
のほかこれらの組合わせなどが考えられる。筒体の内部
は音波が伝播しやすいよう断面が円状のものとしたが、
もちろん多少の変形も許容される。
同様にターミネータについてもプリントヘッド幅を有効
に利用する目的で第5図のように筒体端部で曲げた構造
の樹脂製ターミネータブロック9aを用いることも可能で
ある。
更に、ジェット噴射をインク加圧によって行なう代り
に、加圧を空気流吸引などにおきかえてインク滴生成を
行なうことも可能である。
実施例1 ステンレスの角材にガンドリル加圧により円筒状のチュ
ーブ1を形成した。その側面に3mmピッチで100個小孔3
をあけ、その上にニッケルエレクトロフォームにより作
製して600個/in(24個/mm)相当の100個のノズルを有す
るノズル板5を接着した。
ドライバーは第3図に示すように円筒状ステンレス製ビ
ストン12、PZTセラミック13、高圧用電極11にて構成
し、O−リングチューブ14に対する位置を決めると同時
にインクもれを防ぎ、ドライバーブロック15にてチュー
ブ1に保持した。ターミネータにはシリコンラバーを用
いた。
この装置にて動作を観測した結果(ジェット番号とイン
ク滴分離長との関係)を第6図に示す。
第6図において、縦軸の分離長とは、第7図(a)に示
すようにインクジェットからインク滴が分離するでの長
さであり、一定間隔で連続して飛んで行くインク滴の間
隔(すなわち1波長(入):第7図(b)参照)をベー
スにして目盛ったものである。
第6図に実線で示す如く分離長のバラツキは2波長以下
であり、従来のもの(波線)では5波長程度バラついて
いたのに対し十分優位性のあることが判明した。このよ
うに分離長のバラツキが小さいことは帯電効率が十分補
償できることを意味し、印字乱れの低減につながり、ま
た帯電電極厚さを薄くできるのでノズル極から帯電電極
を遠くすることができ、従ってノズル板と電極とのショ
ートによるトラブルを減らすことができる。
また進行波のみを用いていることの特徴を見るために1
つのジェットに対し駆動周波数を変化させたところ第8
図に実線で示す様にインク滴分離長から計算した超音波
の音圧には特定の周波数域(150KHz〜300KHz)で安定な
領域のあることが確認された。周波数変化に対し音圧が
安定でいるということは、従来問題であったインク物性
の経時変化、環境の変化に起因すると考えられるインク
滴生成状態の不安定性が解決されたことになる。
また、本例の物性を把握するためインク滴分離点の位相
角度を測定し、各ジェットに対しプロットしたところ第
9図に示す様に良好な直線性を示した。この角度とノズ
ルピッチ3mmとの関係から音速を試算したところ一般に
報告されている水中音速とほぼ一致した。
従って、予定した一方向音波伝播とターミネターによる
音波吸収が実現されていることも確認された。
第9図に示すようなジェットノズル部と位相との間に直
線関係があることから、各ノズルのインク滴生成のタイ
ミングが予測できるので各ノズル部での位相検出が不要
となり、適確な帯電制御を簡単に行なうことが可能とな
った。
またインクジェットノズル方向に対する音波減衰を測定
したところいずれも300mmに対し4db以下となった。従っ
て、ジェットアレイ方向に対して音波減衰による音響の
不均一性は十分許容値(12db)内にあることが確認され
た。
実施の態様2 第10図は本発明のインクジェットプリントヘッドの他の
例の分解(組立前)概略構成斜視図であり、第11図はヘ
ッド部の概略構成正面図である。
この例では実施の態様1の場合と異なり、ノズル板を別
途筒体に取付けることなく、円筒管に直接ノズルを形成
したものを筒体として利用している。角状体に小径のノ
ズルを一体的に形成することは一般に困難であるが、円
筒管に直接ノズルを形成する工法としては、ステンレス
円筒管に放電加工法(EDM)により形成する方法が可能
である。
1はインク流路兼ノズル管(筒体)である。超音波発生
器ブロック17に内臓された振動子に超音波信号が入力さ
れてドロップ生成の為の音波が生成される。インク流路
兼ノズル管1にあけられた各ノズル4からは加圧により
インク流入路から流れてきたインクが噴射される。各ノ
ズル4から噴射したジエットは超音波励振により、管の
中心軸方向(図で左から右への方向)の音波の伝播によ
り、各ジェットは初期振動に応じてインク滴を生成す
る。音波は右端に到着したのち、音波吸収器ブロック18
内のターミネータにて吸収され、反射波の殆どない構造
となっている。音波の伝播について減衰をできる限り抑
えるために、音波伝播路の断面は円状となしている。即
ち、円筒管でインク室を形成することは、製造上の容易
性と共に音波の効率のよい伝播という利点と合致してい
る。
円筒管1にはインク腐蝕対策を施して、例えばエレクト
ロフォーミングにてノズルアレイを形成したものを用い
ることも可能である。
第10図の例では員インク滴作成用の超音波発生源として
PZTを用いているが、PZT以外の素材、例えば高分子圧電
材量を用いることも可能である。また、静電場を用いた
ドロップ生成法も可能である。また、ドロップ生成がバ
ラついた状態で適正な荷電が行なえるならば、音波吸収
材料はなくともよい。
円筒管に直接ノズルを形成する本例ではチューブの回転
自由度により、ジェット方向性が全体的に上下、どちら
かに偏っていたような場合には、チューブを回転させる
ことで矯正が可能であり、このことは平板ノズルにはな
い特徴である。
実施例2 内径5mm、肉厚1mm、長さ400mmのステンレス製チューブ
に3mmピッチで100穴(600個/in)相当のノズルアレイを
EDMにより作製した。
第12図に超音波発生器ブロックの構成を示す。ピストン
12は自由振動するためにチューブ及びO−リング14に触
れないように構成する。サンドイッチ状のPZTに挟まれ
た高圧電極11に駆動超音波を供給しピストン12よりイン
クにドロップ生成振動が与えられる。
第13図に音波吸収器ブロックの構成を示す。音波吸収器
は音響インピダンスがインクに近く、かつ耐インク性を
有するシリコンゴム25を用いた。超音波発生器、音波吸
収器は共に帯電電極その他の部品と同一の台座に固定
し、O−リング14により左右方向を決めた。ジエット上
下方向については図示されないチューブ上の位置決め用
のホールとピンによりアニュマルにて位置を決めた。
これに、インク循環システムより加圧インクを供給しジ
ェットを噴射したところ100ジェットに亘り、方向性が
±0.5゜以内を得た。また、ドロップ分離長バラツキに
ついて、観測を行なったところ、100ジェットについ
て、最大、最小差を2波長以内(波長=ドロップ速度/
生成周波数)に収めることができた。従って、実施例1
で述べたガンドリルと平板ニッケルエレクトロフォーム
ノズルで構成したヘッドと同等のジェット方向特性、及
びインク滴生成特性を得ることができた。
実施の態様3 第14図(a)は本発明のインクジェットプリントヘッド
部の他の斜視図であり、第14図(b)はその断面図であ
る。
本例ではマルチアレイのインクジェットプリントヘッド
においてプリントの高速化を図るためにノズルを筒体長
手方向表面に2列に設けたものである。
インクノズルアレイでは紙幅の長さ分並べた高速連続噴
射型インクジェットヘッドはドロップ生成周波数を固定
した場合は、各ノズルのピッチを狭くすることにより、
全体で、毎秒あたりのドロップ数を増加させ高速化を図
ることができるが、ノズル間隔を狭めることはそれに伴
い各部品の幅を狭くする必要があり、偏向電極、インク
回収のためのガダーの製作が困難になるのである程度以
下に狭めることができず、従って、十分な高速化を達成
できなかった。しかし本例のように筒体にノズルアレイ
を二列並べれば高速化が可能となる。
第14図(a)に1で示すようにインク流路兼ドロップ生
成振動路は円筒形状をなしており、その断面は第14図
(b)に示すように円であり、その円周上の長手方向に
複数のノズルが設けられている。加圧されたインクなノ
ズルより噴射されるが、そのジェットには、実施の態様
1及び2の場合と同様に振動子から超音波が与えられて
印字の為のインク滴が生成される。
振動子からの超音波は2列のノズルに同時に作用してイ
ンク滴が噴射するので、これを制御電極により制御すれ
ば2列のノズルで同時に記録が可能となる。
インク流路兼インクドロップ生成振動路1としては、実
施の態様1で述べたように角柱に円筒を作成、円筒軸に
対し垂直方向に小孔3を設け、その小孔3に整合するノ
ズル4を有するノズル板5を貼布したものを使用可能で
ある(第15図参照)。
またノズルの配列は2列に限らず、ヘッドの外壁が円筒
形状であればノズルの配列は3列以上も可能である。
本例の方式によれば、インク滴の偏向幅を狭くでき、そ
の分ドロップ制御が簡単になる。即ち、偏向幅の大きさ
による印字乱れが少なくなるのでプリント質が向上し、
その分の帯電量も少なくすることができるので、チャー
ジアンプにかかる負荷が低くなり、信頼性が向上し、チ
ャージアンプコストが低減できる。
実施例3 第15図に示す形状のチューブを作成するために角柱にガ
ンドリルにて円筒を形成した。円筒軸に対し垂直方向に
サイドホール3をあけ、その上にノズル板5を接着し
た。続いて、この裏側のノズルの中間の位置の反対側の
面にサイドホール3をあけ5と同じ、ノズル板を接着し
た。このとき、第16図に示すように、チューブの中心軸
に対し、表と裏で交互にノズルが配列されるように構成
した。
第17図にチューブの中心軸に直交する断面図を示す。図
の左側半分は従来の紙送り及び制御電極部品である。本
例では右側にも同様のものを設けた。この様に反対側に
ジェット噴射面を設けることができるのが本構成の大き
な特徴である。インクドロップ生成の超音波はチューブ
に沿って進行する一方向伝播であるため、各ジエットに
相対する位置にはノズルのみ存在していれば良く、従っ
て従来考えられていなかったインクジェット部の裏側を
も噴射面として利用することが可能となった。(従来の
振動子などのジェット励振部材をノズルの反対側に設け
る方式で同一面に2アレイを並べることは、インク室内
の複雑化と音響性の不均一性を招くと共に装置が大型化
するため実質的に不可能であった。)。
この構造のヘッドで第18図に示すように本発明のドロッ
プ印字幅(Wa)を従来の印字幅(Wb)の半分とし、紙送
り速度を2倍とし、かつドロップ位置検出の為のセンサ
ー本構成に合わせて、1/2幅に相当する位置に配置を変
更して、図示されない紙送り装置にて左側で一度プリン
トしたのち、右側の噴射面にてプリントを行なったとこ
ろ、従来と同一の制御電極、ドロップ生成周波数にて2
倍のスピードでプリントを得ることができた。
実施の態様4 インクジェットプリント法でインク滴に荷電を行なう
際、サテライト粒子が生成するとその粒子が他のインク
滴と合体したりするため適正な荷電が妨げられる。サテ
ライト粒子の生成を抑制するにはインクの粘度を下げる
方法があるが、この方法はインク特性の劣化につなが
る。同じ目的でインクを昇温することが考えられるが装
置が複雑化する。また、これらの措置を行なうとインク
ジェットからインク滴分離のタイミングが早くなり、従
ってドロップ分離長が短くなる。これは荷電を行なう帯
電電極をヘッドに近づけることを必要とし、帯電電極と
ノズル部をショートを招きやすくする。
そこで本発明では、基本波形に第2次以上のハーモニッ
クウェーブ(高調波)を重畳した超音波で圧電素子を駆
動するようにしてインク滴分離長を長く保ち、帯電板を
できるだけ離した状態としてサテライトの生成を抑制せ
しめた。
圧電素子として、例えばポリフッ化ビニリデン(PVF2
等を用いノズルの背後から励振する従来のインクジェッ
トプリントヘッドでは定在波を利用しているため印加す
る超音波波形をコントロールすることはサテライト粒子
の抑制にはあまり有効でなかったが、本例では一方向の
みにて音波が伝播するように構成しているので振動子駆
動基本波形に第2次以上の高調波を重畳することはサテ
ライト粒子の抑制に極めて有効であり、また低電圧で駆
動できるという利点もある。
実施例4 第1図に示す構成で3mmピッチで600個/in相当100穴を有
するマルチノズルプリントヘッドを用い、粘度が25℃
で、1.8cpsのインクを用いてドロップ生成の観測を行な
った。基本駆動波形には正弦波を用い200KHzで駆動した
ところ、振動子駆動電圧150VPPにおいてサテライトが最
も早く先行滴にマージ(合体)する状態を得たが、その
距離はインク滴分離点から3λ〜4λであり、安定して
ドロップに荷電を行なえる状態を得ることはできなかっ
た(第19図(a))。
なお、この時のドロップ分離長は0.7mm程度であった。
そこでインクの昇温を行ない35℃にて粘度1.3cpsとした
ところ、第19図(b)の如くサテライトのない状態を得
たがドロップ分離長が0.5mmとなり、帯電がノズル板に
リークしやすくなった。再び25℃で第19図(a)の状態
にて第2高調波を重畳したところ、振動駆動電圧100
VPP、分離長0.9mmの状態でサテライトのない状態を得
た。これは従来の定在波を用いた第2高調波が相殺され
るような構造のプリントヘッドにおいては実現されない
現象であり、本構成において初めて実現されたものであ
る。以前より第2高調波の適用によるドロップの強制切
断に基くサテライトのコントロールは報告されており
(特公昭55-43713号)、第2高調波が重畳されている
が、本発明では第3高調波の適用がより好ましいという
ことが判明した。
具体的には、ある一つのジェットについてのサテライト
のコントロールは基本波に対する第2もしくは第3の高
調波の位相差と強度を調整することにより達成される。
あるジェットについて高調波を調整し無サテライトと
し、他のジェットについて観察したところ基本波のみで
3〜4λでサテライトが合体したものが4〜5λとむし
ろ劣化しているものの存在することがわかった。全ジェ
ットについて観察したところ、この様な好ましくない状
態は第2高調波印加時で7ジェットサイクル、第3高調
波印加時で10ジェットサイクルと繰り返していることが
わかる(第20図参照)。従って、この現象は基本波と第
2、第3高調波のインク中の音速の相違に基づく位相差
の相違による繰り返しであると考えられる。
そこでこの状態のままインクを昇温したところ、粘度低
下に伴い、4〜5λのサテライト合体距離だったものを
35℃において0〜1λ合体距離とすることができた。
その際のドロップ分離長は0.8mm程度、基本波駆動電圧
は100VPPであり、第2高調波は50VPPであった。従っ
て、高調波をかけることにより分離長を長く保ち、かつ
無サテライト状態が得られることが判明した。以上、10
0ジェットを有するマルチタイプについて述べたが、長
さがより短かいヘッドの場合にももちろん適用すること
ができる。音速差のもたらす好ましくない状態のサイク
ル内にジェットアレイを収めるならばインク粘度がかな
り高い状態においても全ジェットを無サテライトとする
ことは可能であり、従って昇温装置は不要となる。
発明の効果 本発明は筒体の長手方向にノズルを有し、内部が各ノズ
ルに共通のインク室からなり、筒体の一端に超音波を発
生する圧電素子、他端に超音波吸収部材を配設してなる
インクジェットプリントヘッドを提供したものである。
本発明によれば、インク滴生成のための超音波を一定に
して印字に適したインク滴を生成せしめることができる
こと、 超音波進行波が定在波や反射波とならない構成のため、
第2次以上の高調波の重畳により分離長を長く保ちつつ
サテライト粒子の生成が抑えられるのでノズル部に帯電
がリークせず印字の乱れなどが防げること、 筒体に2列以上にノズルを設けると各ノズル部で同時に
印字ができるためプリントスピードを上げられること、 各ノズル部と、そのノズルにおけるインク滴分離点の位
相角度に直線性があるため、簡単に適確な帯電制御がで
きること、 構造が簡単で組立が容易な信頼性の高いインクジエット
が製作できることなどの優れた効果が達成される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のインクジェットプリントヘッド例の構
成を示す斜視図、 第2図は第1図のプリントヘッドの一部分解断面図、 第3図は駆動装置部の拡大断面図、 第4図(a)及び(b)は各々筒体の変形例の断面図、 第5図はターミネータ部の変形例の断面図、 第6図は本発明及び従来のヘッドにおけるインクジェッ
トとインク滴分離長との関係を示すグラフ、 第7図(a)及び(b)は第6図の縦軸の説明図、 第8図は本発明のヘッド及び従来のヘッドについて印加
駆動周波数と音圧との関係をみたグラフ、 第9図はインク滴の分離点と位相角度との関係を示すグ
ラフ、 第10図は本発明のインクジェットプリントヘッドの他の
例の一部分解斜視図、 第11図は第10図の正面図、 第12図は超音波発生器ブロックの構成を示す断面図、 第13図は超音波吸収器ブロックの構成を示す断面図、 第14図(a)及び(b)図は本発明の他のインクジェッ
トプリントヘッド部の斜視図及び断面図、 第15図は本発明の他のインクジェットプリントヘッド部
の構成を示す分解斜視図、 第16図は表裏の2列のノズルの位置関係を示す断面図、 第17図はヘッドの筒体の中心線に直交する断面図、 第18図は第17図のヘッドによるインク滴印字幅の説明
図、 第19図(a)及び(b)はインク滴の生成状態の説明
図、 第20図は基本波に第2高調波を印加したときのサテライ
ト粒子の挙動を印すグラフ、 第21図は荷電量制御方式のインクジェットプリンタの概
略構成図である。 図中符号: 1……筒体;2……インク供給口:3……小孔;4……ノズ
ル;5……ノズル板;6……インク排出口;7……インクジェ
ット;7a……インク;8……インク滴;8a……サテライト粒
子;9……超音波吸収部材;9a……樹脂製ターミネータブ
ロック;10……駆動装置;11……電極;12……ピストン;13
……PZTセラミック;14……O−リング;15……ドライバ
ーブロック;17……超音波発生器ブロック;18……超音波
吸収器ブロック;19……O−リング;20……前ブロック;2
1……後ブロック;22……PZT押さえ;23……結合ネジ;24
……後ろネジ;25……シリコンゴム;26……台座;27……
帯電電極;28……偏向電極;29……用紙;30……ポンプ;31
……超音波振動子;32……インクタンク;33……インク回
収板。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】筒体の長手方向表面に多数のノズルを有し
    内部が各ノズルに共通のインク室からなり、筒体の一端
    にインクドロップ生成のための超音波を発生する圧電素
    子、他端に超音波吸収部材を配設したことを特徴とする
    インクジェットプリントヘッド。
  2. 【請求項2】ノズルを直接形成した円筒体を用いる特許
    請求の範囲第1項に記載のインクジェットプリントヘッ
    ド。
  3. 【請求項3】筒体長手方向表面の多数ノズルが複数列設
    けられている特許請求の範囲第1項に記載のインクジェ
    ットプリントヘッド。
  4. 【請求項4】圧電素子が基本波形に第2次以上の高調波
    を重畳した超音波で駆動される特許請求の範囲第1項に
    記載のインクジェットプリントヘッド。
JP13178987A 1987-05-29 1987-05-29 インクジエツトプリントヘツド Expired - Fee Related JPH0684072B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13178987A JPH0684072B2 (ja) 1987-05-29 1987-05-29 インクジエツトプリントヘツド

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13178987A JPH0684072B2 (ja) 1987-05-29 1987-05-29 インクジエツトプリントヘツド

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63296957A JPS63296957A (ja) 1988-12-05
JPH0684072B2 true JPH0684072B2 (ja) 1994-10-26

Family

ID=15066173

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13178987A Expired - Fee Related JPH0684072B2 (ja) 1987-05-29 1987-05-29 インクジエツトプリントヘツド

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0684072B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007229607A (ja) * 2006-02-28 2007-09-13 Toshiba Corp 液滴塗布装置及び塗布体の製造方法
JP2007325993A (ja) * 2006-06-06 2007-12-20 Fuji Xerox Co Ltd 機能性材料塗布装置、及び機能性材料塗布方法

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4631171B2 (ja) * 2001-01-18 2011-02-16 リコープリンティングシステムズ株式会社 インクジェット記録方法
CN102240189B (zh) * 2011-05-20 2013-07-03 南京航空航天大学 驻波型超声吸尘器及其吸尘方法
CN102283618B (zh) * 2011-06-29 2013-07-03 南京航空航天大学 夹心式驻波型超声吸尘器及其吸尘方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007229607A (ja) * 2006-02-28 2007-09-13 Toshiba Corp 液滴塗布装置及び塗布体の製造方法
JP2007325993A (ja) * 2006-06-06 2007-12-20 Fuji Xerox Co Ltd 機能性材料塗布装置、及び機能性材料塗布方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS63296957A (ja) 1988-12-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5373712B2 (ja) 液体噴射装置
US4231047A (en) Ink-jet printing method and device therefor
US10576742B2 (en) Liquid discharge head and liquid discharge apparatus
JP3099653B2 (ja) 流体噴射装置及び方法
JP2861980B2 (ja) インク滴噴射装置
JPS5841745B2 (ja) 複数ノズルインクジエツトヘツド
US5854645A (en) Inkjet array
JPH0684072B2 (ja) インクジエツトプリントヘツド
JP2965513B2 (ja) 記録素子および記録装置
JP2658244B2 (ja) インクジェットプリントヘッドの超音波発生装置
JP3234073B2 (ja) インクジェットヘッド
JP2004299345A (ja) 液滴吐出ヘッド及び画像形成装置
US6592196B2 (en) Drive method for ink jet head
JP3753047B2 (ja) インクジェットヘッドの駆動方法
JP3740791B2 (ja) 液滴形成装置および画像形成方法
JP2000108348A (ja) インクジェット式記録ヘッド、及びこれを用いた画像形成装置
JPS62105636A (ja) インクジエツトプリンタ用液滴発生器
JP2021037692A (ja) 液体吐出装置
JP3449187B2 (ja) インクジェット記録ヘッド
JP2002001956A (ja) インクジェットヘッド
JP3438544B2 (ja) インクジェット記録ヘッド
JPH08207276A (ja) インクジェットプリントヘッド
JPH1024568A (ja) インクジェットヘッド
JPH11235825A (ja) 記録ヘッド
JPH01288453A (ja) インクジェット記録ヘッドの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees